JP2002226788A - 凹凸模様形成用塗料、および該塗料を用いた塗装金属板の製造方法 - Google Patents

凹凸模様形成用塗料、および該塗料を用いた塗装金属板の製造方法

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JP2002226788A JP2001027108A JP2001027108A JP2002226788A JP 2002226788 A JP2002226788 A JP 2002226788A JP 2001027108 A JP2001027108 A JP 2001027108A JP 2001027108 A JP2001027108 A JP 2001027108A JP 2002226788 A JP2002226788 A JP 2002226788A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 均一な外観を有し、加工性にも優れた新規な
凹凸模様形成用塗料を提供する。 【解決手段】 樹脂塗装金属板に用いられる塗料であっ
て、常温より高く、塗料樹脂の分解温度よりも低い沸点
を示す脂肪族飽和炭化水素を含有する凹凸模様形成用塗
料である。凹凸模様形成用塗料固形分に占める前記脂肪
族飽和炭化水素の含有量は、0.1〜8質量%、塗料の
流動性は、FDカップ#4で求められる塗料粘度が10
〜90秒、前記脂肪族飽和炭化水素以外の塗料成分の溶
解度パラメーターと、脂肪族飽和炭化水素の溶解度パラ
メーターの差の絶対値は1.0以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、凹凸模様形成用塗
料、および該塗料を用いた塗装金属板の製造方法に関す
るものである。本発明の凹凸模様形成用塗料を用いれ
ば、所望の凹凸模様が形成された塗装金属板であって、
しかも耐疵付き性や加工性にも優れた塗装金属板を生産
性良く製造することができるので、建材用、自動車用、
家電・器物用等の分野に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】一般に金属板は、素地金属板の耐久性向
上及び美麗外観を得る目的で、塗装して使用されてお
り、この様な塗装金属板は、建材用、自動車用、家電・
器物等の外装部部材に汎用されている。
【0003】上記塗装金属板は通常、金属板を成形加工
した後、若しくは組立てた後に塗装する「ポストコー
ト」により製造されている。具体的には、溶剤系塗料を
スプレー塗装するか、粉体塗料を静電塗装する等の方法
が実施されており、ポストコートにより得られる塗装金
属板は、塗料のレベリング不足の為、穏やかな凹凸外観
が得られ易い。
【0004】一方、近年では、製造工程の合理化や職場
環境改善の目的で、塗装設備を廃止し、予め塗装された
金属板(プレコート金属板)を購入して成形加工する方
法が行われている。プレコート金属板は、ロールコート
やカーテンフローコートによって製造される為、レベリ
ング性に優れており、ポストコート金属板に比べて平滑
な塗膜表面が得られるというメリットがある。ところ
が、適用分野によっては、平滑外観ではなく穏やかな凹
凸外観の方が、搬送時や成形時の疵等が目立ち難い等の
理由により好まれる場合があることから、プレコート金
属板においてもポストコート金属板と同様の凹凸外観が
要求されている。
【0005】そこで、プレコート金属板においても凹凸
外観を付与する目的で、特開平9−207265及び特
開平10−226015では、樹脂塗料中に、常温で固
体の熱溶融性有機ビーズを添加することにより、ユズ肌
外観を有する塗装金属板が開示されている。これは、上
記熱溶融有機ビーズは、塗装焼付け時には溶融するが、
樹脂とは架橋せず分離するという性質を狙ったものであ
り、有機ビーズが塗膜中に沈み込んで所望の凹凸外観が
得られるという効果を発揮する。ところが上記有機ビー
ズは、塗料の焼付け後も塗膜中に残る為、塗装金属板の
成形時に塗膜の加工性が劣化する他、塗膜表面に有機ビ
ーズを均一に分布させることが困難なため、均一な凹凸
外観が得られないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであり、その目的は、均一な外観を
有し、加工性にも優れた新規な凹凸模様形成用塗料、及
び該塗料を用いて塗装金属板を製造する方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得た本
発明の凹凸模様形成用塗料は、樹脂塗装金属板に用いら
れる塗料であって、常温より高く、塗料樹脂の分解温度
よりも低い沸点を示す脂肪族飽和炭化水素(メタン列炭
化水素)を含有するところに要旨を有するものである。
尚、上記凹凸模様形成用塗料は、プレコート金属板のみ
ならずポストコート金属板にも適用することができる。
【0008】ここで、上記凹凸模様形成用塗料固形分に
占める前記脂肪族飽和炭化水素の含有量が0.1〜8質
量%であるもの;上記凹凸模様形成用塗料の流動性が、
FDカップ#4で求められる塗料粘度にて10〜90秒
であるもの;上記脂肪族飽和炭化水素以外の塗料成分の
溶解度パラメーターと、脂肪族飽和炭化水素の溶解度パ
ラメーターの差の絶対値が1.0以上であるものは、い
ずれも本発明の好ましい態様である。
【0009】また、上記凹凸模様形成用塗料を用いて塗
装金属板を製造する方法は、風速を0.1m/s以上に
制御しつつ、脂肪族飽和炭化水素の沸点以上、樹脂の分
解温度未満に加熱して造膜するところに要旨を有するも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者らは、凹凸模様を形成し
得る塗料であって、塗膜表面に均一に分布させることが
可能で均一な凹凸模様を形成することができ、しかも、
塗料焼付け後は塗膜中に残らない為、加工性にも優れた
新規な凹凸模様形成用塗料を提供すべく鋭意検討してき
た。その結果、沸点が常温より高く、樹脂の分解温度よ
りも低い示す脂肪族飽和炭化水素は上記要件をすべて満
足することを見出し、本発明を完成した。この様に本発
明の特徴は、所定の要件を満たす脂肪族飽和炭化水素が
凹凸模様形成用塗料として有用であることを始めて見出
したところにあり、脂肪族飽和炭化水素に着目した従来
技術は知られていない。
【0011】即ち、本発明の凹凸模様形成用塗料は、沸
点が常温より高く、樹脂の分解温度よりも低い示す脂肪
族飽和炭化水素を含有するものである。通常、凹凸模様
は、塗料中に含まれる溶剤若しくは希釈剤(以下、溶剤
で代表させる)が、ポリエステル系樹脂等の塗料樹脂の
焼付け(造膜)過程で蒸発し、塗膜内に渦対流が発生す
ることによって形成されると考えられているが、塗料中
に脂肪族飽和炭化水素を添加すると、塗料の硬化過程
(造膜過程)において渦対流の発生が促進される結果、
脂肪族飽和炭化水素が塗料表面に分離し、所望の凹凸模
様が形成されると共に、硬化過程の後期では、この脂肪
族飽和炭化水素が蒸発するため、塗膜中には残存せず、
加工性が高められると思料される。
【0012】この点に関し、もう少し詳述すると、一般
に塗料の乾燥過程で溶剤が蒸発する際、分離した脂肪族
飽和炭化水素が塗料を覆うことにより蒸発が局所的に不
均一となり、蒸発の速い部分では塗料の固形分濃度が上
昇する。この様に塗料液内部に固形分差(濃度差)が生
じると、それに応じて表面張力差が発生し、表面張力の
高い部分が表面張力の低い部分を引張って、低表面張力
部分が塗料表面に広がろうとする。この流れ(うず流
動)に加え、脂肪族反か水素が分離することで渦対流が
促進される結果、流動核が相接して発生し、凹凸を形成
する。凹凸を形成した状態で樹脂の硬化が発生すると、
凹凸模様が形成されることになる。
【0013】この様な作用を有効に発揮させる為には、
上記脂肪族飽和炭化水素は、常温より高く、樹脂の分解
温度よりも低い沸点を示すことが必要である。塗料の条
件として、常温において流動性を示すことが挙げられる
が、沸点が常温よりも低い場合には、塗料として使用す
ることが困難だからである。一方、塗料中には、ポリエ
ステル系樹脂等の樹脂が添加されるが、脂肪族飽和炭化
水素の沸点が、樹脂の分解温度よりも高いと、塗料焼付
け後に該脂肪族飽和炭化水素が塗膜中に残存してしま
い、加工性が低下するからである。
【0014】この様な要件を満足する脂肪族飽和炭化水
素としては、炭素数が5〜70のものが挙げられる。具
体的には、ペンタン(C512)、ヘキサン(C
614)、ヘプタン(C716)、オクタン(C
818)、ノナン(C920)、デカン(C1022)、ウ
ンデカン(C1124)、ドデカン(C1226)、トリデ
カン(C13 28)、テトラデカン(C1430)、ペンタ
デカン(C1532)、ヘキサデカン(C1634)、ヘプ
タデカン(C1736)、オクタデカン(C1838)、ノ
ナデカン(C1940)、エイコサン(C2042)、ヘン
エイコサン(C2144)、ドコサン(C2246)、トリ
コサン(C2348)、テトラコサン(C2450)、ペン
タコサン(C2552)、ヘキサコサン(C2654)、ヘ
プタコサン(C2756)、オクタコサン(C2858)、
ノナコサン(C2960)、トリアコンタン(C
3062)、ヘントリアコンタン(C3164)、ドトリア
コンタン(C3266)、トリトリアコンタン(C
3368)、ペンタトリアコンタン(C3572)、ヘキサ
コンタン(C60122)、ヘプタコンタン(C70142
等の直鎖状脂肪族飽和炭化水素;イソペンタン(C5
12)、2−メチルペンタン(C614)、3−メチルペ
ンタン(C614)、2,2−ジメチルブタン(C
614)、2,3−ジメチルブタン(C614)、2−メ
チルへキサン(C716)、3−メチルへキサン(C 7
16)、3−エチルペンタン(C716)、2,2−ジメ
チルペンタン(C71 6)、2,3−ジメチルペンタン
(C716)、2,4−ジメチルペンタン(C716)、
3,3−ジメチルペンタン(C716)、2,2,3−
トリメチルブタン(C716)、2−メチルヘプタン
(C818)、3−メチルヘプタン(C81 8)、2,2
−ジメチルヘキサン(C818)、2,3−ジメチルヘ
キサン(C818)、2,5−ジメチルへキサン(C8
18)、3,4−ジメチルへキサン(C818)、2,
2,3−トリメチルペンタン(C818)、2,2,4
−トリメチルペンタン(C818)、2,3,3−トリ
メチルペンタン(C818)、2,3,4−トリメチル
ペンタン(C818)、2−メチルオクタン(C
920)、2−メチルノナン(C1022)等の分枝状脂
肪族飽和炭化水素が挙げられる。これらの脂肪族飽和炭
化水素は、単独で使用しても良いし、2種以上を併用し
ても構わない。
【0015】上記脂肪族飽和炭化水素の含有量は、塗料
全体の固形分に占める重量比率で0.1〜8質量%に制
御することが推奨される。0.1質量%未満では、脂肪
族飽和炭化水素の量が少な過ぎて塗膜表面を充分覆うこ
とができず、所望の凹凸模様が得られない。より好まし
くは0.5質量%以上である、但し、8質量%を超えて
添加すると、塗膜表面が厚く覆われてしまい、形成され
る凹凸模様は微細になると同時に表面光沢が極端に低下
し、ポストコート金属板の様な凹凸模様を得ることがで
きない。より好ましくは3質量%以下である。
【0016】尚、使用する脂肪族飽和炭化水素は、固形
のまま使用しても良いが、例えばキシレン等の希釈剤・
溶剤で溶解して使用すると、添加効果が一層促進され、
良好な凹凸模様を効率よく得ることができる。
【0017】また、脂肪族飽和炭化水素以外の塗料成分
の溶解度パラメーターと、脂肪族飽和炭化水素の溶解度
パラメーターの差の絶対値は1.0以上であることが好
ましい。上述した通り、造膜過程で脂肪族飽和炭化水素
が分離する為には、脂肪族飽和炭化水素と、塗料成分と
の相溶性が悪いことが必要であるが、その為には、夫々
の溶解度パラメーターの値(SP値)の絶対値が1.0
以上離れていることが要求される。このSP値の差は大
きければ大きい程好ましいが、大きくなり過ぎると、コ
ーティングする前の塗料の状態で分離してしまい、均一
に塗装することが困難となる。従って、塗装均一性等を
考慮すると、その上限を3以下(より好ましくは2以
下)に制御することが推奨される。
【0018】ここでSP値とは、分子間力や溶解力、溶
媒効果を表す熱力学的パラメータであり、具体的には、
液体のモル蒸発エンタルピーをΔHA V、そのモル容をV
A、熱力学定数をR、絶対温度をTとしたとき、(ΔHA
V−RT)1/2A -1/2で表されるものである(学会出版
センター編、大瀧仁志、田中元治、船橋重信著「溶液反
応の化学」、117頁)。
【0019】尚、SP値は、例えば、希釈剤や界面活性
剤の種類等を適切に制御することによって所望範囲に調
整することが可能である。
【0020】更に、塗料として使用する為には、常温に
おいて流動性を示すことが必要であるが、本発明に用い
られる凹凸模様形成用塗料は特に、FDカップ#4で粘
度10秒以上、90秒以下の流動性を示すことが推奨さ
れる。FDカップ#4とは、JIS K 5400の塗
料一般試験方法に記載の「4.塗料の性状に関する試験
方法」のうち、「4.5 粘度、4.5.4 フォード
カップNo.4法」を意味する。具体的には、一定容積
のカップに一定量の試料を満たし、一定口径をもつ孔か
ら流下させ、その流下時間(秒)を測定することにより
試料の流動性を評価する方法であり、この粘度が小さい
ことは流動性に優れることを意味する。
【0021】所望の流動性を得る為には、上記粘度を9
0秒以下に制御することが好ましい。90秒以下に制御
すると塗料の流動性が高められる結果、焼付け時間が1
20秒以下と短時間であっても、塗料表面から脂肪族飽
和炭化水素が分離する為、所望の凹凸模様を形成するこ
とが可能である。より好ましくは45秒以下である。但
し、上記粘度が10秒を下回ると、流動性は優れるもの
の塗装性に劣り、実操業レベルに適さない。より好まし
くは15秒以上である。
【0022】以上が、本発明の凹凸模様形成用塗料のう
ち特徴部分をなす脂肪族飽和炭化水素に要求される特性
である。これ以外の塗料成分については、樹脂塗装金属
板に通常用いられる成分を適宜選択して使用することが
できる。
【0023】このうち樹脂塗料としては、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、フッ素系樹脂、シリコン系樹脂、およびそ
れらの混合または変性した樹脂等を適宜使用することが
できる。
【0024】また、溶剤または希釈剤としては、塗料成
分を完全に溶解させることができるものであれば特に限
定されないが、例えばジエチルエーテル、ベンゼン、キ
シレン、ヘキサン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#
150等の使用が推奨される。
【0025】また、本発明に用いられる金属板として
は、表面被覆金属板に使用されるものであれば特に限定
されず、例えば、軟鋼やステレス鋼板を始めとする各種
合金鋼板;Al・Al合金板、Cu・Cu合金板、Ti
・Ti合金板等の金属板に、各種めっき(Zn・Zn合
金めっき、Al・Al合金めっき、Cu系めっき、Ni
系めっき、Cr系めっき等)が施されためっき金属板が
挙げられる。具体的には、例えば、電気亜鉛めっき鋼
板、電気Zn−Ni合金めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼
板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、Al5%−Zn合金め
っき鋼板、Al55%−Zn合金めっき鋼板等が例示さ
れる。なかでも、めっき付着量の多い溶融亜鉛めっき鋼
板、めっき層が硬い合金化溶融亜鉛めっき鋼板の使用が
特に推奨される。これらのめっき金属板に、皮膜密着性
や耐食性の向上を目的として、リン酸塩処理、クロメー
ト処理等の化成処理を施した金属板も本発明の範囲内に
包含される。
【0026】更に、塗料中には、本発明の作用を損なわ
ない範囲で公知の添加剤を使用することができ、例えば
シリカ、潤滑剤、架橋剤、ワックス、防錆顔料、艶消し
剤、着色顔料、界面活性剤等を添加しても良い。
【0027】次に本発明の金属板を製造する方法につい
て説明する。
【0028】本発明の方法は、上記の凹凸模様形成用塗
料を用いて塗装金属板を製造する方法であって、風速を
0.1m/s以上に制御しつつ、脂肪族飽和炭化水素の
沸点以上、樹脂の分解温度未満に加熱して造膜するとこ
ろに特徴がある。
【0029】前述した通り、本発明では、塗膜中に発生
する渦対流を促進せしめ、所望の凹凸模様を形成させる
目的で、造膜過程で塗料表面から分離し得る脂肪族飽和
炭化水素を添加している。塗膜中の渦対流を促進する為
には、塗装後の塗膜表面から溶剤が充分に蒸発すること
が必要であるが、そのためには、塗装後の塗膜表面の蒸
気圧が飽和しない様、風速を制御して塗膜表面の蒸気を
飛ばしてやれば良い。かかる観点から、本発明では、風
速を0.1m/s以上に定めた。好ましくは1m/s以
上である。尚、その上限は特に限定されないが、風速を
上げ過ぎると、塗装後の塗装表面に塗料の流れ欠陥等が
発生することから、20m/s以下、より好ましくは1
0m/s以下に制御することが推奨される。
【0030】更に上記方法では、脂肪族飽和炭化水素の
沸点以上、樹脂の分解温度未満に加熱し、乾燥すること
が必要である。この様な条件で造膜すると、造膜過程で
は塗膜表面から脂肪族飽和炭化水素が分離して所望の凹
凸模様が形成されると共に、焼付け後の塗膜中からは脂
肪族飽和炭化水素が除去される為、加工性の優れた塗装
金属板が得られる。
【0031】尚、本発明法は、造膜時の風速及び加熱条
件を制御するところに特徴があり、その他の要件につい
ては特に限定されず、上記成分を含む塗料を、公知の塗
装方法で原板の表面に塗布し、乾燥して製造することが
できる。例えば表面を清浄化して、必要に応じて化成処
理(例えばリン酸塩処理、クロメート処理など)を施し
た長尺金属帯表面に、ロールコーター法、スプレー法、
カーテンフローコーター法などを用いて塗料を塗工し、
上記条件で熱風乾燥炉を通過させて乾燥させれば良い。
被膜厚さの均一性や処理コスト、塗装効率などを総合的
に勘案して実用上好ましいのは、ロールコーター法であ
る。
【0032】尚、樹脂塗装を施す金属板には、樹脂被膜
との密着性または耐食性の向上目的で、塗装前処理とし
てリン酸塩処理またはクロメート処理を施しても構わな
い。但し、クロメート処理材については、樹脂塗装金属
板使用中のクロム溶出性の観点から、クロメート処理時
のCr付着量を35mg/m2以下に抑制することが好
ましい。この範囲であれば、本発明の表面処理金属板
は、下地クロメート処理層からのクロム溶出を抑えるこ
とが可能である。また、従来のクロメート処理材は必要
に応じて設けられる上塗り塗装の耐水密着性が、6価ク
ロムの溶出に伴って、湿潤環境下において低下する傾向
にあるが、本発明の表面処理金属板では溶出が抑制され
るため、上塗り被膜の耐水密着性が悪化することはな
い。
【0033】また、本発明法では、金属板(必要に応じ
て化成処理した金属板)の上に、下塗り塗膜のプライマ
ー層を設けることが推奨される。プライマー層の形成に
より、金属板と、当該プライマー層の上に形成される樹
脂被覆層との密着性が高められるからである。この場合
には、プライマー層の上に形成される樹脂被覆層の中
に、上記脂肪族飽和炭化水素が添加されることになる。
【0034】具体的には、まず、プライマー用下塗り塗
料を金属板上に塗布し、硬化乾燥してプライマー層を形
成する。上記プライマー用下塗り塗料樹脂としては、ポ
リエステル系、エポキシ系、ウレタン系樹脂等が挙げら
れる。これらの樹脂をロールコーター、カーテンフロー
コーター、ローラーカーテンコーター、静電塗装機、ハ
ケ、ブレードコーター、ダイコーターなどで所定の膜厚
になる様に塗装した後、常温放置するか、若しくは、熱
風炉、誘導加熱炉、近赤外線炉、遠赤外線炉、エネルギ
ー線硬化炉等で硬化乾燥する。次いで、上記プライマー
層の上に、上述した方法により、上塗りの樹脂被覆層を
被覆すれば良い。
【0035】この様にして得られる塗装金属板は、ユズ
肌外観と呼ばれる独特の凹凸模様が形成されており、耐
疵付き性や加工性に優れているので極めて有用である。
ここで、ユズ肌外観とは、一般に、3次元粗さ測定器で
測定した場合、凹凸の深さが概ね1〜5μm程度で、凹
凸の間隔が1〜5mmを満足するものを総称していう
が、本発明における凹凸模様は、上記ユズ肌外観に限定
されず、他の凹凸模様も包含される。例えば凹凸の深さ
がより深い10μm前後で凹凸の間隔が10mm前後を
有する凹凸模様等も本発明の範囲内に含まれる。本発明
における好ましい凹凸模様とは、凹凸の深さが約3μm
で、凹凸の間隔が約3〜5mmのものである。
【0036】上記凹凸模様は、上記SP値の差を適切に
制御する等の方法によって変化させることができる。例
えば上記SP値の差を、概ね、1〜3の範囲に制御する
ことによって、所望の凹凸模倣を得ることができる。一
方、凹凸の深さが1〜5mm程度で、凹凸の間隔が1〜
5mmを満足する模様を得る為には、SP値の差を概ね
2〜3の範囲に制御することが推奨される。
【0037】以下実施例によって本発明をさらに詳述す
るが、下記実施例は本発明を制限するものではなく、本
発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施することはすべ
て本願発明に含まれる。
【0038】
【実施例】以下の実施例では、ユズ肌外観を得る目的
で、プライマー処理したクロメート処理鋼板を更に上塗
り塗装して行っているが、これは本発明の代表的態様を
示すものであり、本発明を限定する趣旨では決してな
い。
【0039】クロメート処理(Cr付着量50mg/m
2)した板厚0.6mmの溶融亜鉛めっき鋼板に、ま
ず、下塗り塗膜のプライマー層として、ポリエステル系
の大日本インキ製ファインタフD AN−20Pを、焼
付時の到達板温(PMT)215℃で焼付け、膜厚が1
0μmになる様に塗布した。
【0040】次に、表1に示すNo.1〜24の条件
で、種々の脂肪族飽和炭化水素を塗料中に分散させ、所
定条件で焼き付けた。尚、表中、パラフィンとは、融点
が40〜70℃の脂肪族飽和炭化水素を意味し、融点に
よって、例えば42〜44℃、44〜46℃の如く分け
られる。また、比較の為に、脂肪族飽和炭化水素を添加
しない比較例(No.25)、及び脂肪族飽和炭化水素
の代わりに有機ビーズを添加した従来例(No.26〜
29)も同時に実施した。尚、塗料樹脂としては、大日
本インキ製SRF34を使用した。また、脂肪族飽和炭
化水素のSP値、及び脂肪族飽和炭化水素以外の塗料成
分のSP値は、希釈剤であるシンナーや界面活性剤の種
類を適切に制御することによって調整した。
【0041】この様にして得られたプレコート鋼板につ
いて、下記項目を評価した。
【0042】[凹凸外観]外観評価は目視にて観察し、
極めて良好なユズ肌外観が得られている場合を◎、良好
なユズ肌外観が得られている場合を○、ユズ肌外観に、
やや劣る場合を△、平滑面しか得られない場合を×とし
た。
【0043】[加工性]塗装鋼板の供試材を、塗装面を
外側にし、間に基材と同じ厚みの板を、枚数を増やしな
がら挟み、180°曲げ加工した後、曲げ部を10倍ル
ーペで観察する。その結果、塗膜に亀裂を生じなかった
最小板挟み枚数を表示する。表中、「1T」は一枚の板
を挟んだ180°曲げを意味し;「0T」とは、何も挟
まない180°曲げを意味し、密着曲げが可能なことを
示す。
【0044】これらの結果を表1に併記する。
【0045】
【表1】
【0046】表1中、No.1〜24は、塗料中に脂肪
族飽和炭化水素を添加した例である。
【0047】このうちNo.1〜5、8〜13、15〜
16、18〜19、21〜24は、いずれも本発明の好
ましい要件で実施している為、良好なユズ肌外観が得ら
れており、且つ、加工性にも優れている。
【0048】尚、焼付け時の風速を速くすると、より良
好なユズ肌外観を得ることが確認された。例えば風速が
0.1m/sの場合(No.8及び9)では、凹凸の深
さが緩やかなユズ肌外観(凹凸の深さ:1μm前後、間
隔:約5mm)しか得られなかったが、風速を6m/s
(No.1等)にまで高めると、極めて良好なユズ肌外
観が得られた。
【0049】また、No.10及び11は、希釈剤(キ
シレン)で溶解せず固形の脂肪族飽和炭化水素をそのま
ま使用しているため、ユズ肌外観の程度は通常レベルで
あった。
【0050】また、No.15及び16では、他の例に
比べ、凹凸の間隔が細かいユズ肌外観(凹凸の深さ:3
μm前後、間隔:約1mm)が得られたが、これは、表
面を覆う脂肪族飽和炭化水素の量が多く、凹凸模様を発
生する流動核の間隔が狭くなった為と考えられる。
【0051】これに対し、脂肪族飽和炭化水素を添加し
ないNo.25は、平滑な外観しか得られなかった。
【0052】また、No.6及び7は、焼付け時の風速
が0m/sであり、塗膜中の渦対流を促進するという脂
肪族飽和炭化水素の添加効果が有効に発揮されないた
め、所望の凹凸外観が得られない。
【0053】No.14は、脂肪族飽和炭化水素の添加
量が本発明の好ましい上限を超えるため、所望の凹凸外
観が得られなかった。
【0054】No.17は粘度が本発明の好ましい下限
を下回る例であるが、塗装すること自体困難であった。
また、No.20は粘度が本発明の好ましい上限を超え
る例であり、平滑な外観しか得られなかった。
【0055】表1において、No.26〜29は、有機
ビーズを添加した従来例である。
【0056】このうちNo.26、28〜29は焼付後
ビーズが残っているが、塗膜中で充分に溶融して沈み込
むことができない為、所望の凹凸模様が得られなかっ
た。
【0057】また、No.27では、渦対流促進効果が
ない為、所望の凹凸模様が発生せず、焼付後も塗膜中に
ポリエチレンが残る結果、光沢が低下した。
【0058】また、これらの従来例ではいずれも、加工
性に劣っていた。
【0059】
【発明の効果】本発明は上記の様に構成されているの
で、塗膜表面に均一に分布させることが可能で均一な凹
凸模様を形成することができ、しかも、塗料焼付け後は
塗膜中に残らない為、加工性にも優れた新規な凹凸模様
形成用塗料を提供することができた。また、本発明の凹
凸模様形成用塗料を用いれば、所望の凹凸外観を有する
塗装金属板を効率よく製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 7/12 (72)発明者 有村 光史 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 (72)発明者 渡瀬 岳史 兵庫県加古川市金沢町1番地 株式会社神 戸製鋼所加古川製鉄所内 Fターム(参考) 4D075 BB26Z BB33Z BB93Z BB95Z DB01 DB02 DB04 DB05 DB06 DB07 DC01 DC11 DC18 EB13 EB16 EB22 EB35 EB38 EB42 EB54 EB56 4F100 AA22 AB01B AB03 AH01A AK01A AK41 BA02 BA04 EH462 EJ422 EJ582 EJ69 GB07 GB32 GB48 HB22A JA06A JB04A JL01 YY00A 4J038 CB001 CD091 CG141 DD001 DG001 DL031 JA02 KA07 MA15 MA16 NA01 PA19 PC02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂塗装金属板に用いられる塗料であっ
    て、 常温より高く、塗料樹脂の分解温度よりも低い沸点を示
    す脂肪族飽和炭化水素を含有することを特徴とする凹凸
    模様形成用塗料。
  2. 【請求項2】 前記凹凸模様形成用塗料固形分に占める
    前記脂肪族飽和炭化水素の含有量は、0.1〜8質量%
    である請求項1に記載の凹凸模様形成用塗料。
  3. 【請求項3】 前記凹凸模様形成用塗料の流動性は、F
    Dカップ#4で求められる塗料粘度が10〜90秒であ
    る請求項1または2に記載の凹凸模様形成用塗料。
  4. 【請求項4】 前記脂肪族飽和炭化水素以外の塗料成分
    の溶解度パラメーターと、脂肪族飽和炭化水素の溶解度
    パラメーターの差の絶対値は1.0以上である請求項1
    〜3のいずれかに記載の凹凸模様形成用塗料。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の凹凸模
    様形成用塗料を用いて塗装金属板を製造する方法であっ
    て、 風速を0.1m/s以上に制御しつつ、脂肪族飽和炭化
    水素の沸点以上、樹脂の分解温度未満に加熱して造膜す
    ることを特徴とする塗装金属板の製造方法。
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