JP4598549B2 - 意匠性に優れた模様塗装金属板とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、家電製品や屋内外の建材等に使用するのに適した、意匠性に優れた模様塗装金属板とその製造方法に関する。
金属板を使用した製品において、人の目に触れる外板は、耐食性や意匠性の向上を目的として、何らかの塗装が施されて使用されることがほとんどである。
そのような塗装は、従来は製品の組立終了後に塗装するアフターコート方式で行ってきたが、最近は予め塗装を施した塗装金属板(プレコート金属板)の使用が増加してきている。
塗装金属板の使用割合が増えているのは、(1) 客先の工程省略に役立つ、(2) 脱脂、塗装といった薬品を使用する煩雑な作業を避けることができる、(3) 都会近郊に立地した家電製品工場の場合は塗装工場を更新しにくい、(4) 特殊な機能付与が可能、(5) 意匠性付与が可能、といった理由が挙げられる。
これらの理由のうち、特に塗装金属板の持つ意匠性に着目して、模様塗装金属板が求められるようになってきた。
模様塗装金属板についての従来技術は、次のものが知られている。
特許文献1には、コイルコーティングなどの高速塗装においても、スプレー塗装によって均一な多彩模様塗膜を形成することができる多彩模様塗装設備及び多彩模様塗装方法が記載されている。その設備は、速度10m/分以上で移動する帯状被塗物に、2色以上の塗料をスプレー塗装し多彩模様塗膜を形成する塗装設備であって、該塗装設備が、塗料吐出ノズルを2個以上有する複数のスプレー塗装機が塗装機支持体に固定され、該各塗料吐出ノズルを被塗物面に向けて配置し、該各スプレー塗装機の少なくとも2個の塗料吐出ノズルから互いに異なる塗色の塗料を吐出させる塗装装置、別々のタンクに貯蔵される2色以上の塗料をポンプを介して各スプレー塗装機の各塗料吐出ノズルに供給する塗料供給装置、及び該スプレー塗装時に発生する塗料ダストを捕獲する局所排気装置、を具備することを特徴とする多彩模様塗装設備である。そして、この多彩模様塗装設備を用いて2色以上の塗料をスプレー塗装し多彩模様塗膜を形成する多彩模様塗装方法が記載されている。
特許文献2には、ハンマートーン模様の塗装金属板についての記載がある。ハンマートーン模様の塗装とは、塗料としてワニスに無機顔料粉末、例えば、アルミニウム粉、金粉、ステンレス鋼粉のような金属粉末、パ−ル粉末のような非金属粉末と必要に応じて他の色調の顔料を少量配合して、塗膜厚により濃淡が生じるようにしたものを用意して、塗装中にハンマ−で叩いたような凹凸模様を塗膜に形成することにより凹部と凸部とで色調の濃淡が生じるようにしたものである。
特許文献2記載のハンマートーン模様の塗装金属板は、金属板の表面に下塗り塗料を塗装して乾燥させた後、その上に無機顔料粉末を含有する中塗り塗料を塗装して、その塗膜が乾燥しないうちに相溶可能な樹脂系の塗料で、中塗り塗料より表面張力の小さい上塗り塗料を粒状にスプレ−し、不定形模様を形成後乾燥するものであって、中塗り塗膜のウェット塗膜厚を25μm以上にすることにより得られるものである。
特開2003−135998号公報 特開平8−216331号公報
しかしながら、これらの従来技術による模様塗装金属板は、模様の大きさや色が不揃いになったり模様が不鮮明になったりして、意匠性に劣るという問題点があった。
特許文献1記載の模様塗装金属板は、条件により模様サイズを大きくできるので模様は鮮明に見えるが、スプレー塗装であるために塗料粒の大きさが一定にならないので、模様の不揃いさが目立ち、意匠性に劣る。
また、特許文献2記載のハンマートーン模様の塗装金属板は、金属板の表面に下塗り塗料を塗装して硬化させた後、その上に無機顔料粉末を含有する塗料を上塗りしてグランド塗膜を形成し、さらに、その上に表面張力の小さい塗料をスプレー塗装して模様を形成することによって製造されるが、模様が単色であり、ワキが発生し難い薄膜条件では模様サイズが小さく、模様が不鮮明となるので、意匠性に劣る。
なお、模様塗装金属板に類似するものとして、模様印刷金属板があるが、これは顔料を60質量%を超える高濃度にを含有するインクを、乾燥させたグランド塗膜を有する金属板に転写印刷させて模様を発現するものである。しかしながら、この模様印刷金属板においては転写される模様が金属板上に繰り返し印刷されて、その模様は規則的なため、ややもすると人工的な印象を与える場合もある。
本発明は、模様印刷金属板のように人工的な印象を与えるような完全な規則性を有する模様を避けたものであり、ランダムに塗装された島状模様でありながら、全体として、模様の不揃いを感じさせず、鮮明な模様であるとの印象を与えることができる、意匠性に優れた模様塗装金属板を提供することを目的とする。
本発明者は、このようなランダムに塗装された島状模様の不揃い感や模様の不鮮明感について種々検討した結果、次の(i)〜(iii)の知見を得た。
(i)グランド塗膜の上にスプレー塗装により形成された島状模様塗膜の模様サイズによって、模様の印象が異なってくる。島状模様塗膜の模様サイズが大きい場合は模様が一層鮮明に見えるが、模様の不揃いさが一層目立ってくる。逆に、模様サイズが小さい場合には模様の不揃いさは目立たなくなるが、模様自体が不鮮明な印象を与える。
(ii)島状模様塗膜の模様サイズに大小がある場合には、大きい模様が印象に支配的であるが、大きい模様だけだと単調になり、意匠性に劣る。大きい模様と小さい模様が適度に分布していると、単調にならず、意匠性が向上する。
(iii)グランド塗膜の上には、複数回のスプレー塗装あるいは複数個のノズルを用いることによって、色相の異なる塗料をスプレー塗装すれば、異なる色相を島状に有する多彩島状模様塗膜を形成することができる。島状模様は、単相よりも多相の方が鮮明に見えるが、模様の不揃いさが目立ってくる。また、多相の島状模様を形成しようとすると、複数回のスプレー塗装あるいは複数個のノズルを用いる塗装が必要となるため、その設備や操業費用が高額となり、塗装コストが上昇するおそれがある。
本発明者らは、これらの問題点を一挙に解決する手法として、次の(a)〜(g)の着想を得た。
(a)グランド塗膜の上に直接模様塗料をスプレー塗装するのではなく、グランド塗膜の上に、上塗り塗膜をグランド塗膜の一部を覆うように塗装した後、グランド塗料及び上塗り塗料とは色相の異なる模様形成塗料を島状にスプレー塗装すれば、グランド塗料の上に塗装される島状模様塗料と、上塗り塗料の上に塗装される島状塗料とが混在した、模様塗装金属板を提供することができる。
(b)このとき、グランド塗膜を焼き付けた後に、上塗り塗膜をグランド塗膜の一部を覆うように塗装し、上塗り塗膜が未乾燥の状態で模様形成塗料を島状にスプレー塗装してから、上塗り塗料と模様形成塗料を焼き付け硬化させることができる。上塗り塗膜が未乾燥の状態でその上に模様塗膜の塗料が島状にスプレー塗装されると、上塗り塗膜上の模様塗料は、流動性が大きいため、上塗り塗膜上を広がって、表面が平坦な大きな模様サイズの島状模様が形成されるとともに、上塗り塗膜に密着する。これに対して、グランド塗膜は焼き付け硬化処理がなされているので、グランド塗膜上に島状にスプレー塗装された模様塗料は、流動性が小さいため、模様サイズの小さな凸形状の島状模様が形成される。したがって、1回のスプレー塗装で、大きい模様と小さい模様が適度に分布してなる模様塗装金属板を提供することができるし、その島状模様も立体的に異なった形状とすることができる。したがって、単調にならず、意匠性が向上する。
(c)さらに、グランド塗膜と上塗り塗膜の色相を変化させると、グランド塗膜の上に形成される島状模様と、上塗り塗膜の上に形成される島状模様とでは、下地の色相が異なるため、違った印象を与えることができる。このため、模様塗料の色相が同じであっても、多彩な印象を与える模様塗装金属板を提供することができる。もちろん、色相の異なる模様塗料を用いれば、より多彩な印象を与える模様塗装金属板を提供することができる。
(d)模様サイズに大小がある場合には、大きい模様が印象に支配的である。したがって、島状模様塗膜中の最大の模様サイズを特定の範囲内にすることが、好ましい。
(e)島状模様塗膜の全塗装表面に占める割合、すなわち、島状模様塗膜の面積率の大小によっても、模様の印象が異なってくる。したがって、島状模様塗膜の面積率を特定の範囲内にすることが、好ましい。
(f)上塗り塗膜のグランド塗膜に対する面積率によっても、模様の印象が異なってくるが、グランド塗膜と上塗り塗膜の色相の差も考慮して、種々の面積率を検討することが好ましい。
(g)グランド塗膜又は上塗り塗膜の色相に対して島状模様塗膜の色相の差が大きい場合には、模様が鮮明に見えるが、模様の不揃いが目立ってくる。ただし、グランド塗膜と上塗り塗膜の色相の差も影響するので、グランド塗膜と上塗り塗膜の色相が同じ場合と違う場合の印象の違い、そして、色相が違う場合はどのように印象が違うかも含めて、検討することが好ましい。
本発明は、上記の(i)〜(iii)の知見および(a)〜(g)の着想に基づいて完成したものであり、本発明に係る意匠性に優れた模様塗装金属板(A)及びその製造方法(B)は、それぞれ、次の特徴を有する。
(A)本発明に係る意匠性に優れた模様塗装金属板:
下地処理が施された金属板の少なくとも片面に、グランド塗膜、上塗り塗膜並びにグランド塗膜及び上塗り塗膜とは色相の異なる模様塗膜を順に有する塗装金属板であって、グランド塗膜は下地処理層の全面を覆い、上塗り塗膜はグランド塗膜の一部を覆い、そして、模様塗膜はグランド塗膜及び上塗り塗膜の上に島状に存在するものであり、模様塗膜はグランド塗膜の乾燥後または焼き付け後であってかつ上塗り塗膜が未乾燥の状態でスプレー塗装されてなることを特徴とする意匠性に優れた模様塗装金属板。
なお、グランド塗膜の下層に下塗り塗膜を形成しておくのが好ましい。グランド塗膜の上に島状に存在する模様塗膜中の最大模様径は1.5〜3mmであることが好ましく、グランド塗膜の上に島状に存在する模様塗膜の、グランド塗膜に対する面積率は20〜80%であることが好ましい。上塗り塗膜の上に島状に存在する模様塗膜中の最大模様径は3.5〜6mmであることが好ましく、上塗り塗膜の上に島状に存在する模様塗膜の、上塗り塗膜に対する面積率が20〜80%であることが好ましい。
(B)本発明に係る意匠性に優れた模様塗装金属板の製造方法:
金属板の少なくとも片面に、下地処理を施した後に、グランド塗料を下地処理層の全面に塗装し焼き付けた後に、上塗り塗膜をグランド塗膜の一部を覆うように塗装し、さらにグランド塗料及び上塗り塗料とは色相の異なる模様形成塗料の1種以上をグランド塗膜及び上塗り塗膜の上に上塗り塗膜が未乾燥の状態で島状にスプレー塗装してから、上塗り塗料と模様形成塗料を焼き付け硬化させることを特徴とする、意匠性に優れた模様塗装金属板の製造方法。
なお、グラント塗膜を塗装する前に、下塗り塗料を塗装しても良いが、このとき、下塗り塗膜の焼き付けた後に、グラント塗膜を塗装するのが好ましい。
本発明により、模様が規則的過ぎることもなく、鮮明な模様との印象を与えることができる、意匠性に優れた模様塗装金属板及びその製造方法を提供できる。
以下に、本発明の意匠性に優れた模様塗装金属板及びその製造方法について説明する。
(1)塗装金属板の基材となる金属板:
塗装金属板の基材となる金属板としては、特に限定されるものではなく、例えば、冷延鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板などを挙げることができる。
屋内や屋外建材用、家電機器用として使用される塗装金属板であれば、亜鉛系やアルミ系のめっき鋼板が耐食性や経済性の面から好適である。
めっき金属板は、溶融めっき、電気めっき、気相めっき等のいずれの方法によりめっきしたものでもよく、めっき金属種は亜鉛、錫、アルミニウム等とそれらの合金が用いられる。具体的には、溶融亜鉛めっき金属板、5%Alを含有した溶融Zn−Al合金めっき金属板、溶融アルミニウムめっき金属板、55%Alを含有した溶融Al−Zn合金めっき金属板等が挙げられる。
(2)下地処理について:
塗装金属板の基材となる金属板は、基材金属板と塗膜との密着性の向上を図るために、金属板表面に下地処理が施される。
下地処理は、リン酸亜鉛処理、クロメート処理などの化成処理を施すことによってなされる。クロメート処理は、電解型や反応型クロメート処理も適用可能であるが、作業性の面からは塗布型クロメート処理が好ましい。金属クロム換算のクロメート付着量は、20〜80mg/m2の範囲が好ましい。クロメート付着量があまりに少ないと、塗膜の密着性が十分得られず、過大になると加工性の低下を招くことになる。本発明で使用するのに好適な塗布型クロメート処理液の市販品の1例は、日本ペイント(株)製「NRC 300」である。塗布型クロメート処理液は、常法に従ってロールコータ等で塗布し、熱風で50〜100℃に加熱して乾燥させることで下地処理を実施すればよい。
環境問題から6価クロムを使うクロメート処理を実施したくない場合には、シリカ、樹脂、ジルコニウムやチタンを含有するクロムフリー下地処理を施すこともできる。本発明に使用するのに好適な1例は、シリカ系下地処理液である日本ペイント(株)製「サーフコート EC2000」である。
(3)下塗り塗膜について:
金属板表面に下地処理を施したのち、直接、グランド塗膜を形成しても良いが、特に耐食性が要求される場合など、用途によっては、グランド塗膜の下に下塗り塗膜を形成しておくのが好ましい。
塗装金属板の基材となる金属板に塗装される下塗り塗膜の塗料は、例えば、エポキシ系、ポリエステル系およびウレタン系の樹脂が使用できる。金属板に対して密着性に優れ、加工性も良好な塗膜を形成することができる樹脂が好ましい。使用する塗料の溶媒は水性系と有機溶剤系のいずれでもよいし、溶媒を使用しない粉体塗料でもよい。
エポキシ系塗料は各種のものが市販されており、それらを適宜、使用すればよい。例えば、メラミン、アミン、またはイソシアネートを架橋剤として含有するエポキシ系塗料でよい。エポキシ樹脂種としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂が好ましい。
ポリエステル系塗料の例として、熱可塑性ポリエステル樹脂にメラミンやイソシアネートを架橋剤として配合したものが挙げられる。ポリエステルとしては、分子量が5千から2万程度のいわゆる高分子量ポリエステル樹脂が、加工性の観点から好適である。架橋剤としては、エチルアルコールやブチルアルコールで変性したメラミンを使用することができ、場合によってパラトルエンスルホン酸やドデシルベンゼンスルホン酸等を触媒として適宜使用することができる。
ウレタン系塗料の例としては、ポリエステルポリオールを黄変型ポリイソシアネートまたは無黄変型ポリイソシアネートで架橋反応させるものが挙げられる。架橋剤の例としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等が使用できる。この場合も、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)等の触媒を適宜使用してもよい。

下塗り塗膜の塗料は、2種以上の樹脂種を含有してもよい。下塗り塗膜は1層でよいが、用途に応じて2層以上としてもよい。下塗り塗膜は、防錆顔料等の添加剤を含有させてもよい。防錆顔料としては、ストロンチウムクロメートやジンククロメート等のクロム系防錆顔料やリン酸系防錆顔料が挙げられる。
下塗り塗膜の厚みは、乾燥膜厚として1〜15μm程度の厚みとすることが好ましい。塗膜厚みが1μm以上のとき耐食性が良好であるが、塗膜厚みが15μmを上回ると、耐食性が飽和する一方、コストが増加するだけである。また、塗膜厚みが15μm以下のとき加工性が良好である。好ましい塗膜厚みは、3〜10μmである。
下塗り塗膜の塗料は、下地処理を施した金属板の上に、ロールコータ等の適当な塗布装置を使用して、塗装される。塗装は、塗布だけでなく、スプレーコータを用いた静電塗装や電着塗装によってもよい。
塗料粘度は、フォードカップ#4で30〜150秒に調整し、塗装後、加熱して焼き付けがなされる。焼付けは、金属板の最高到達温度が約150〜230℃となるように約20〜60秒の焼付けにより行うことができ、従来の熱風吹き付け型オーブンや、誘導加熱、赤外線加熱などの加熱方法が利用できる。
なお、下塗り塗膜の焼き付けは、グランド塗膜の塗料の焼き付けと同時に行っても良いし、グランド塗膜の塗料を塗装する前に行っても良い。
(4)グランド塗膜について:
グランド塗膜は、模様塗膜を塗装するベースとなる塗膜であり、下地処理を施した後に、直接又は下塗り塗料の塗膜を介して、グランド塗料が塗装される。グランド塗膜の塗料は、塗装金属板が使用される製品の部位に応じて適宜、選択することが可能であるが、下地処理膜又は下塗り塗膜との間で優れた密着性を有するとともに、上塗り塗膜及び模様塗膜との間で優れた密着性を有する塗料を用いるのが好ましい。
グランド塗料に使用される樹脂種としては、下塗り塗料に関して上述した樹脂種に加えて、フッ素系樹脂も使用できる。耐候性や加工性が求められる場合には、ポリエステル系、ウレタン系及びフッ素系の樹脂が好ましい。エポキシ系、ポリエステル系及びウレタン系の樹脂種の具体的に態様については、上述の(3)下塗り塗膜において説明したものと同様である。
フッ素系樹脂塗料としては、例えば、アクリル樹脂とPVdF(ポリフッ化ビニリデン)の混合物が挙げられる。質量比で50:50から10:90の混合比のものが好ましい。フッ素系樹脂塗料は、特に耐候性が要求される用途に好適である。
使用する塗料の溶媒は水性系と有機溶剤系のいずれでもよいし、溶媒を使用しない粉体塗料でもよい。
グランド塗膜の塗料は、2種以上の樹脂種を含有してもよい。グランド塗膜は1層でよいが、用途に応じて2層以上としてもよい。グランド塗膜は、ランダムに島状の模様塗膜を塗装するベースとなる塗膜であるから、模様塗料の色相との関係で、必要に応じて、着色顔料を含有させることができる。
グランド塗膜の塗料の塗装は、下地処理を施した後に、直接又は下塗り塗料の塗膜を介して、グランド塗料が塗装される。ロールコータ等の適当な塗布装置を使用するのが好ましいが、塗布だけでなく、スプレーコータを用いた静電塗装や電着塗装によってもよい。なお、下塗り塗料の塗膜を介してグランド塗料を塗装する場合は、グランド塗膜の塗料の塗装は、下塗り塗料を乾燥、硬化した後に行うのが好ましい。
グランド塗膜の厚みは、乾燥膜厚として、好ましくは10〜30μmである。塗膜厚みが10μm以上のとき隠蔽性が良好である。塗膜厚みが30μmを上回ると、ワキ等の塗膜欠陥が生じたり、加工性が低下したりする場合があり、また隠蔽性が飽和するので、コストが増加するだけである。逆に、塗膜厚みがあまり薄いと、下地処理層や下塗り塗膜を隠蔽することができない。塗膜厚みは、さらに好ましくは12〜18μmである。
通常の塗装金属板では、グランド塗膜を1層だけ形成させるので十分であるが、目的に応じて、グランド塗膜を2層又はそれ以上の層とすることも可能である。
グランド塗膜の塗料の焼付けは、下塗り塗料について説明したのと同様に実施できる。塗料粘度は、フォードカップ#4で30〜150秒に調整し、塗装後、加熱して焼き付けがなされる。グランド塗膜の焼付けは、金属板の最高到達温度が180〜250℃となるように約40〜80秒の焼付けで行うことができる。
なお、グランド塗膜の焼き付けは、上塗り塗膜の塗料を塗装する前に行っておく必要がある。
(5)上塗り塗膜について:
上塗り塗膜は、グランド塗膜の一部を覆うように塗装してなる塗膜であり、グランド塗膜の上に部分的に形成する。上塗り塗膜の塗料は、塗装金属板が使用される製品の部位に応じて適宜、選択することが可能であるが、グランド塗膜及び模様塗膜との間で優れた密着性を有する塗料を用いるのが好ましい。上塗り塗膜とは同じ色相の塗料を用いても良いが、異なる色相とするのが好ましい。
上塗り塗料に使用される樹脂種としては、上述の(4)グランド塗料に用いた樹脂種と同様である。たとえば、エポキシ系、ポリエステル系、ウレタン系、フッ素系の樹脂が使用できる。耐候性や加工性が求められる場合には、ポリエステル系、ウレタン系及びフッ素系の樹脂が好ましい。これらの樹脂の具体的な態様については、グランド塗膜において説明したものと同様である。
使用する塗料の溶媒は水性系と有機溶剤系のいずれでもよいし、溶媒を使用しない粉体塗料でもよい。
上塗り塗膜の塗料は、2種以上の樹脂種を含有してもよい。上塗り塗膜は1層でよいが、用途に応じて2層以上としてもよい。上塗り塗膜は、ランダムに島状の模様塗膜を塗装するベースとなる塗膜であるから、模様塗料とは色相の異なる上塗り塗料を用いる必要がある。そのため、上塗り塗膜が目的の色相となるように、適宜、着色顔料を含有させることができる。
上塗り塗膜の厚みは、乾燥膜厚として3〜20μm、好ましくは5〜13μmである。塗膜厚みが厚いとき隠蔽性が良好である。あまり厚いとワキ等の塗膜欠陥が生じたり、加工性が低下したりする場合があり、また隠蔽性が飽和するので、コストが増加するだけである。逆に、塗膜厚みがあまり薄いと、グランド塗膜を隠蔽することができない。
上塗り塗膜の塗料の塗装は、上述したとおり、グランド塗膜の一部を覆うように目張りして部分塗装される。グラビアオフセット印刷法等の部分塗装方法によるのが好ましい。
ここで、グランド塗膜の一部を覆うように塗装される上塗り塗膜は、ロールコータによって塗装する場合は、一定の幅を持った1本又は数本の帯状の上塗り塗膜がグランド塗膜上に部分的に形成されることになる。
グランド塗膜上に形成される上塗り塗膜の形や本数、そして、上塗り塗膜のグランド塗膜に対する面積率によっても、模様の印象が異なってくるが、グランド塗膜と上塗り塗膜の色相の差も考慮して、種々の面積率を適宜検討することが好ましい。
上塗り塗膜の塗料の焼付けは、グランド塗料について説明したのと同様に実施できる。塗料粘度は、フォードカップ#4で30〜150秒に調整し、塗装後、加熱して焼き付けがなされる。グランド塗膜の焼付けは、金属板の最高到達温度が170〜250℃となるように約40〜80秒の焼付けで行うことができる。
なお、上塗り塗料の塗装は、グランド塗膜の焼き付けた後に行う必要がある。後述するように、模様塗料をスプレー塗装するときの下地となるグランド塗膜と上塗り塗膜の濡れ性を変えることによって、形成される島状模様塗膜の模様の大きさをグランド塗膜上と上塗り塗膜上とで変えることができ、その結果、大きい模様と小さい模様が適度に分布してなる模様塗装金属板とするためである。
(6)島状模様塗膜について:
模様塗膜は、グランド塗膜又は上塗り塗膜の上に塗装する塗膜であり、ランダムに島状の模様をグランド塗膜又は上塗り塗膜の上に形成する。模様塗膜の塗料は、グランド塗膜及び上塗り塗膜との間で優れた密着性を有する塗料を用いるのが好ましい。
グランド塗膜及び上塗り塗膜とは、異なる色相の模様塗料を用いる必要がある。模様金属板の模様の印象は、島状の模様塗膜の色相だけでなく、ベースとなるグランド塗膜と上塗り塗膜の色相も影響するので、様々な色相の組合せが可能となる。
模様塗膜の塗料としては、たとえば、エポキシ系、ポリエステル系、ウレタン系、フッ素系の樹脂が使用できる。耐候性や加工性が求められる場合には、ポリエステル系、ウレタン系及びフッ素系の樹脂が好ましい。これらの樹脂の具体的な態様については、グランド塗膜において説明したものと同様である。個々の樹脂種の具体的に態様については、前述の、(3)下塗り塗膜、(4)グランド塗膜及び(5)上塗り塗膜において説明したものと同様である。模様塗膜の塗料は、1種の樹脂種だけを含有するものでもよいが、2種以上の樹脂種を含有するものでもよい。グランド塗料に用いた塗料とは異なる樹脂種でもよいが、同じ樹脂種の塗料を使用するのが好ましい。
島状の模様塗膜は、島状の模様をグランド塗膜及び上塗り塗膜の上に現出するために、グランド塗膜及び上塗り塗膜とは色相の異なる塗料をスプレー塗装することによって形成する。このとき、グランド塗膜及び上塗り塗膜の塗料に用いた樹脂種とは異なる樹脂種からなる塗料を用いてスプレー塗装してもよいが、同じ樹脂種からなる塗料を用いて塗装するのが好ましい。スプレー塗装は、1回の塗装だけでもよいが、2回以上の塗装を同時に又は順次に行ってもよい。複数回のスプレー塗装をする場合、異なる樹脂種からなる模様塗料を用いてスプレー塗装してもよいが、同じ樹脂種からなる模様塗料を用いて塗装するのが好ましい。また、複数回のスプレー塗装をする場合、模様塗膜の塗料は同じ色相の塗料を用いてもよく、また別の色相の塗料を用いてもよい。
使用する塗料の溶媒は水性系と有機溶剤系のいずれでもよいし、溶媒を使用しない粉体塗料でもよい。溶媒を用いるときは、JIS5400に従って、シンナー希釈等によって塗料粘度をフォードカップ#4で10〜60秒程度に調整することが好ましい。塗料粘度が60秒を超えるとスプレーされた塗料粒子のサイズをコントロールすることが困難となる。そして、粘度が10秒を下回るとシンナー量が多くなりすぎるので、コストが増加するだけでなく、模様塗膜の膜厚が薄くなるので、グランド塗膜を隠蔽するだけの色相が得られない場合がある。
模様塗膜の塗装は、グランド塗膜の乾燥後又は焼き付け後であって、かつ上塗り塗膜が未乾燥の状態で、模様塗膜の塗料を塗装する必要がある。
図1は、本発明に係る模様塗装金属板の横断面の一例の模式図である。金属板1の片面に、下地処理2を施した後に、下塗り塗膜3とグランド塗膜4を形成し乾燥後又は焼き付け、その後に、グランド塗膜4の一部を覆う形で、帯状の上塗り塗膜5を形成して、グランド塗膜4の露出部と上塗り塗膜5の上から模様形成塗料を島状にスプレー塗装したときの状態を示す。島状の模様塗膜は、グランド塗膜上に形成される模様サイズの小さい模様塗膜6―1と、上塗り塗膜上に形成される模様サイズの大きい模様塗膜6−2が、次のようにして、同時に形成される。
乾燥後又は焼き付け後のグランド塗膜の上に模様塗膜のスプレー塗装を行うと、模様塗膜の塗料がグランド塗膜の上を広がらないので、模様サイズの小さな島状模様6−1が形成され易く、また、模様塗膜は凸形状となり易い。
これに対して、未乾燥の状態の上塗り塗膜の上に模様塗膜の塗料をスプレー塗装すると、上塗り塗膜上の模様塗料の流動性が大きく、上塗り塗膜の上を広がって大きな模様サイズの島状模様6−2が形成されるとともに、上塗り塗膜に密着する。また、模様塗膜の表面はほぼ平坦になるので、例えば、激しい加工が加えられても模様部分の塗料が剥がれて脱落しにくくなる。
このように、模様塗料がグランド塗膜及び上塗り塗膜の上に同時にスプレー塗装されると、グランド塗料の上に塗装される模様サイズの小さな凸形状の島状模様塗料と、上塗り塗料の上に塗装される表面が平坦な大きな模様サイズの島状塗料とが、それぞれ、小さい模様の塗膜と大きい模様の塗膜を形成する。しがって、大小のサイズの模様が適度に分布してなる模様塗装金属板を提供することができるし、その島状模様も立体的に異なった形状とすることができる。したがって、単調にならず、意匠性が向上する。
さらに、島状の模様塗膜を形成する模様塗料には、グランド塗料及び上塗り塗膜とは、色相の異なる模様塗料を用いる必要がある。そのため、模様塗膜が目的の色相となるように、必要に応じて、適宜、着色顔料を含有させることができる。
この模様塗料の広がり方、ひいては模様塗料の模様サイズは、スプレー塗装された島状の模様塗料がグランド塗膜又は上塗り塗膜に付着した後に塗膜が硬化するまでの時間と模様塗料の粘度にも依存する。
塗料粘度はフォードカップ#4で10〜60秒に調整し、スプレー塗装の条件としては、噴霧エアー量は100〜200NL/分、パターンエアー量は100〜200NL/分、金属板の移動速度は40〜130m/分で行う。
そして、金属板の最高到達温度が170〜250℃となるように約40〜80秒の焼付けを行う。模様塗膜の焼き付けは、上塗り塗膜の焼き付けと同時に行う。
模様塗膜の厚みは、上塗り塗膜上に形成される模様塗膜では、乾燥膜厚で2〜8μm程度とすることが好ましい。模様塗膜の厚みを2μm以上にすると異なる色相でグランド塗膜を隠蔽することができるが、8μmを超える厚みになるとワキなどが発生する可能性が出てくる。また、模様塗膜の厚みを2μm以上にすると異なる色相でグランド塗膜を隠蔽することができる。
(7)島状模様塗膜の模様サイズについて:
島状模様塗膜は円形状又は楕円形状のものが形成される。その模様サイズは、グランド塗膜上では最大模様径は1.5〜3mmが好ましく、上塗り塗膜上では最大模様径は3.5〜6mmであることが好ましい。
なお、最大模様径は、任意の3cm×3cmの面積に存在する島状模様の中から、面積の大きい順に5個選択し、それぞれの模様の最大直径を平均して求めた。
(8)島状模様塗膜のグランド塗膜に対する面積率について:
グランド塗膜の上に島状に存在する模様塗膜のグランド塗膜に対する面積率は、20〜80%が好ましい。
(9)島状模様塗膜の上塗り塗膜に対する面積率について:
上塗り塗膜の上に島状に存在する模様塗膜の上塗り塗膜に対する面積率は、20〜80%が好ましい。
(10)その他:
なお、本発明に従った塗膜は、素材の外板となる片面だけに形成してもよいが、所望により素材の両面に形成してもよい。片面だけに形成する場合、未塗装の面は、裸でもよく、或いは下地処理だけを施してもよく、さらには本発明とは異なる塗装を施してもよい。両面に形成する場合、グランド塗膜と模様塗膜の構成は両面で同じにしてもよいし、異なる構成にしてもよい。
供試材の作製方法:
Al:55質量%、Zn:44質量%及びSi:1質量%のめっき組成を有する溶融55%Al−Zn合金めっき金属板(金属板厚み0.5mm)を素材とし、この素材の片面に下地処理として、次の塗布型クロメート処理を施した。
塗布型クロメート処理液(日本ペイント(株)製「NRC 300」)を、クロム付着量が30mg/m2となるようにバーコータで塗布し、最高到達温度が100 ℃となるように5秒間加熱して、乾燥させた。
こうして下地処理を施した溶融55%Al−Zn合金めっき金属板の面に、下塗り塗料として、エポキシ塗料(関西ペイント(株)製「KPカラー8699」)を塗料粘度がフォードカップ#4で40秒となるように調整し、バーコータで塗布し、焼き付け時間30秒で、最高到達温度が210℃になるように焼き付けをおこなって、乾燥時の厚みが5μmの下塗り塗膜を得た。
別途、グランド塗膜、上塗り塗膜及び模様塗膜に使用する塗料として、ポリエステル塗料(関西ペイント(株)製「KP1510」)を用意し、これに顔料等の添加剤を添加して、種々の色相を有する塗料を調整した。
グランド塗膜に使用する塗料は、塗料粘度がフォードカップ#4で100秒に調整したブラウン色であって、下塗り塗膜の上の全面に、バーコータで塗布し、焼き付け時間50秒で、最高到達温度が230℃になるように焼き付けをおこなって、乾燥時の厚みが15μmのグランド塗膜を得た。
上塗り塗膜に使用する塗料は、塗料粘度がフォードカップ#4で100秒に調整したベージュ色であって、グランド塗膜の上に部分的にフィルムを貼った上で、その全面に、バーコータで塗布した後、貼り付けたフィルムを剥がして、グランド塗膜上に部分的に上塗り塗膜を形成した。なお、上塗り塗膜は、焼き付け後の乾燥時の厚みで10μmであった。
模様塗膜に使用する塗料は、塗料粘度がフォードカップ#4で20秒に調整したグレー色であって、部分的に上塗り塗膜で覆われたグランド塗膜上に、スプレーガンにより塗料を吹き付けて、スプレー塗装を行った。
スプレー塗装の条件は、噴霧エアー量は150NL/分、パターンエアー量は120NL/分、金属板の移動速度は60m/分で行った。
その後、上塗り塗膜と模様塗膜の焼き付けと同時に行った。焼き付け条件は、金属板の最高到達温度が230℃となるように50秒であった。この結果、上塗り塗膜上に形成された模様塗膜の焼き付け後の厚みは乾燥時で6μmであった。
図2は、このようにして得られた模様塗装金属板の塗装面の模式図(上面図)である。図面の中の矢印は模様塗料をスプレー塗装する際の塗装金属板の移動方向を示す。ここでは、グランド塗膜4の一部を覆う形で、2つの帯状の上塗り塗膜5を形成して、グランド塗膜4の露出部と上塗り塗膜5の上から模様形成塗料を島状にスプレー塗装するため、島状の模様塗膜が、グランド塗膜4の上には模様サイズの小さい模様塗膜6―1が形成され、そして、上塗り塗膜5の上には模様サイズの大きい模様塗膜6−2が形成されている。このようにして、大小の模様サイズが適度に分布した、意匠性に優れた模様塗装金属板が得られる。
ここで、島状の模様塗膜の模様サイズは、表1のとおりである。
この結果、グランド塗膜上の島状模様塗膜の模様サイズと、上塗り塗膜上の島状模様塗膜の模様サイズとでは、明らかな差異が認められ、模様サイズの違いによる視感的な意匠性の向上が確認できた。
Figure 0004598549
本発明により、模様が規則的過ぎることもなく、鮮明な模様との印象を与えることができる、意匠性に優れた模様塗装金属板及びその製造方法を提供できる。
本発明に係る模様塗装金属板の横断面の一例の模式図である。 本発明の実施例に係る模様塗装金属板の塗装面の模式図(上面図)である。
符号の説明
1 金属板
2 下地処理
3 下塗り塗膜
4 グランド塗膜
5 上塗り塗膜
6―1 グランド塗膜上の模様塗膜
6―2 上塗り塗膜上の模様塗膜

Claims (8)

  1. 下地処理が施された金属板の少なくとも片面に、グランド塗膜、上塗り塗膜並びにグランド塗膜及び上塗り塗膜とは色相の異なる模様塗膜を順に有する塗装金属板であって、グランド塗膜は下地処理層の全面を覆い、上塗り塗膜はグランド塗膜の一部を覆い、そして、模様塗膜はグランド塗膜及び上塗り塗膜の上に島状に存在するものであり、模様塗膜はグランド塗膜の乾燥後または焼き付け後であってかつ上塗り塗膜が未乾燥の状態でスプレー塗装されてなることを特徴とする意匠性に優れた模様塗装金属板。
  2. 下地処理が施された金属板の少なくとも片面に、下塗り塗膜、グランド塗膜、上塗り塗膜並びにグランド塗膜及び上塗り塗膜とは色相の異なる模様塗膜を順に有する塗装金属板であって、下塗り塗膜は下地処理層の全面を覆い、グランド塗膜は下塗り塗膜の全面を覆い、上塗り塗膜はグランド塗膜の一部を覆い、そして、模様塗膜はグランド塗膜及び上塗り塗膜の上に島状に存在するものであり、模様塗膜はグランド塗膜の乾燥後または焼き付け後であってかつ上塗り塗膜が未乾燥の状態でスプレー塗装されてなることを特徴とする意匠性に優れた模様塗装金属板。
  3. グランド塗膜と上塗り塗膜の色相が異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の意匠性に優れた模様塗装金属板。
  4. グランド塗膜の上に島状に存在する模様塗膜中の最大模様径が1.5〜3mmであり、上塗り塗膜の上に島状に存在する模様塗膜中の最大模様径が3.5〜6mmであることを特徴とする、請求項1から3までのいずれかに記載の意匠性に優れた模様塗装金属板。
  5. グランド塗膜の上に島状に存在する模様塗膜の、グランド塗膜に対する面積率が20〜80%であることを特徴とする、請求項1から4までのいずれかに記載の意匠性に優れた模様塗装金属板。
  6. 上塗り塗膜の上に島状に存在する模様塗膜の、上塗り塗膜に対する面積率が20〜80%であることを特徴とする請求項1から5までのいずれかに記載の意匠性に優れた模様塗装金属板。
  7. 金属板の少なくとも片面に、下地処理を施した後に、グランド塗料を下地処理層の全面に塗装し焼き付けた後に、上塗り塗膜をグランド塗膜の一部を覆うように塗装し、さらにグランド塗料及び上塗り塗料とは色相の異なる模様形成塗料の1種以上をグランド塗膜及び上塗り塗膜の上に上塗り塗膜が未乾燥の状態で島状にスプレー塗装してから、上塗り塗料と模様形成塗料を焼き付け硬化させることを特徴とする、意匠性に優れた模様塗装金属板の製造方法。
  8. 金属板の少なくとも片面に、下地処理を施し、下塗り塗料を介してグランド塗料を下地処理層の全面に塗装し焼き付けた後に、上塗り塗膜をグランド塗膜の一部を覆うように塗装し、さらに、グランド塗料と上塗り塗料のいずれとも色相の異なる模様形成塗料の1種以上をグランド塗膜及び上塗り塗膜の上に上塗り塗膜が未乾燥の状態で島状にスプレー塗装してから、上塗り塗料と模様形成塗料を焼き付け硬化させることを特徴とする、意匠性に優れた模様塗装金属板の製造方法。
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