JPH06206047A - 意匠性塗装金属板 - Google Patents

意匠性塗装金属板

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JPH06206047A
JPH06206047A JP131593A JP131593A JPH06206047A JP H06206047 A JPH06206047 A JP H06206047A JP 131593 A JP131593 A JP 131593A JP 131593 A JP131593 A JP 131593A JP H06206047 A JPH06206047 A JP H06206047A
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resin
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JP131593A
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Kenji Ikishima
健司 壱岐島
Akito Yoshioka
明人 吉岡
Akihiro Yanai
昭博 八内
Toshiaki Shioda
俊明 塩田
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属板上に、順次下地処理層、必要に応じプ
ライマー層、少なくとも2μm 以上の塗膜厚差の面状分
布を有する有機樹脂印刷層、および該印刷層の凹凸にそ
って被覆する有機樹脂被覆層を有する意匠性金属板。 【効果】 印刷層の模様を変化させることにより、布状
外観やゆず肌状外観の塗装金属板を再現性よく低コスト
で提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、布状風合いあるいはゆ
ず肌状などの意匠性に富んだ外観を有する塗装金属板に
関する。本発明の塗装金属板は、内装建材用あるいは家
電用途に好適であり、さらには器物用外板としても利用
可能である。
【0002】
【従来の技術】近年、生活の高級化に伴い、塗装金属板
に対しても種々の意匠性の要求がなさされている。この
ような要求に応えて、従来より塗装金属板に各種模様の
印刷を施したり、予め印刷されたポリエステルフィルム
をラミネートするなどの方法がとられている。しかし、
このような方法では立体的な模様を形成することはでき
ない。そこで、印刷だけでなく、実際に布を接着剤で金
属板にラミネートしたものも市販され、布の暖かい風合
いを有するため内装用、特にパーティションボード等に
利用されている。しかし、このような布ラミネート金属
板は、ラミネートする布地が高価であること、またラミ
ネートの工程は塗装に比べてラインスピードが小さいた
め、ランニングコストが大きいことなどの欠点を有して
いる。
【0003】また、塗装において従来は欠点とされてき
たゆず肌状の外観が、むしろ要求される場合がある。一
般に、金属の塗装は、製品の形状に成形された後塗装す
る、いわゆるアフターコート方式で行われていた。この
ような場合には、被塗物の形状が三次元的であるため、
溶剤系塗料のスプレーコートや粉体塗料の静電塗装等の
非接触式塗装が適用されてきた。これらの塗装方法で
は、塗料のレベリング不足のため塗装面が独特のゆず肌
状の外観となりやすい。
【0004】一方、最近は予め塗装を施した塗装鋼板を
利用して成形、組み立てを行う、いわゆるプレコート方
式の製造方法が家電メーカーを中心に普及してきてい
る。この方式では、より高生産性のロールコートやカー
テンフローコートを利用することができるため、アフタ
ーコート方式よりもはるかに表面平滑性にすぐれた塗装
仕上がりが得られる。高い平滑性は高鮮映性につなが
り、このことがプレコート方式の拡大の1つの理由とな
っている。しかし、塗装鋼板の適用部位等によっては、
むしろ周辺のアフターコートされた金属板との調和のた
め、アフターコート方式のようなゆず肌外観を要求され
る場合がある。また、ユーザーによっては、アフターコ
ート方式の肉持ち感を好む場合もある。
【0005】このような需要に応じ、塗装鋼板へ静電
粉体塗装を施した粉体プレコート鋼板が上市されてい
る。また、静電粉体塗装ではラインスピードが小さく
生産性が良くないため、特開平3−38280 号公報では粉
体塗料を分散させた液をロールコートする方法を開示し
ている。さらに、プライマー塗料やトップコート塗料
中に塗料樹脂との相溶性の悪い樹脂粒子を含有させた塗
料も市販されている。この塗料は、塗布後の焼付硬化時
に樹脂粒子が溶融して、独特のはじき模様を形成して凹
凸を生じるため、ロールコート法によりゆず肌を形成す
ることができる。
【0006】上記の方法ではゆず肌外観が得られ、ア
フターコート方式よりは膜厚均一性、硬化均一性に優れ
るが、ラインスピードが10〜20m/分と小さいため生産コ
ストが大きくなる。の方法は、高速化を図るためにロ
ールコート法を利用するものであるが、粉体塗料粒子は
30μm 程度と大きいため粉体塗料分散液の貯蔵安定性が
劣る。また、分散媒として水/アルコール系を使用する
と、塗料粘度が低く塗装しにくい。さらに、このような
粉体塗料分散液の使用後、溶剤塗料を使用するには、徹
底的なポンプ、パン、ロールの洗浄が必要となる、すな
わち塗装作業性に難点を有する。の方法では、高い生
産性でゆず肌外観の塗装鋼板を生産しうるが、塗装後焼
付過程でのはじき減少という過渡的減少を利用するた
め、模様の再現性が必ずしもよくなく、微妙な膜厚、ヒ
ートパターンによって変化する。またの方法と同様、
この塗料の使用後別の塗料を使用する場合に、微量残留
する相溶性の悪い樹脂ビーズが色ヌケ、はじき等の欠陥
原因となり易い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生産性、再
現性および塗装作業性よく製造しうる低コストの意匠性
塗装金属板を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】従来、塗装金属板におい
て意匠性をもたせるためには、金属板の塗装面に印刷を
施したり、他の材料をラミネートする等の手段がとられ
ていた。本発明者らは、下地処理した金属板に直接ある
いはプライマー層を介して、印刷法により目的に応じた
立体的模様を形成した上に、その凹凸にそって全面に塗
装膜を設けることにより最上層の塗膜の表面形状をコン
トロールできる、例えば、布の風合いあるいはゆず肌な
どの立体感のある模様を設けることができることを見出
し、本発明を完成させた。
【0009】ここに、本発明は、金属板上に順次、下地
処理層、少なくとも2μm 以上の塗膜厚差の面状分布を
有する有機樹脂印刷層、および該印刷層の凹凸にそって
被覆する有機樹脂被覆層を有する意匠性金属板を要旨と
する。この金属板は、下地処理層と印刷層との間にプラ
イマー層を有していてもよい。
【0010】本発明の好適態様は、上記有機樹脂印刷層
の凸部が規則的に配列された矩形である、布状風合いの
外観を有する塗装金属板、あるいは上記有機樹脂印刷層
の凸部がランダムに配列された円形である、ゆず肌状外
観を有する塗装金属板である。
【0011】
【作用】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明が適
用できる母材金属板の種類は特に限定されない。好適な
材料としては、亜鉛系やアルミ系のめっき鋼板あるいは
それらの合金めっき鋼板、またはステンレス板やアルミ
板等の非鉄金属板が例示できる。
【0012】金属板にはリン酸系および/またはクロメ
ート系の下地処理を行い、金属板とその上に設ける印刷
層あるいはプライマー層との密着性を確保する。下地処
理の方法は従来行われている方法によればよい。印刷層
は、上記のように下地処理した金属板に直接形成しても
よく、また下地処理層の全面にプライマー塗料を塗布し
た上に形成してもよい。
【0013】プライマー塗料としては、ポリエステル
系、エポキシ系あるいはウレタン系などの一般に使用さ
れている金属塗装用のプライマー塗料が使用できる。こ
のプライマー塗料には防錆顔料、体質顔料、あるいは着
色顔料を含有させてもよい。プライマー塗装の塗膜厚は
3〜12μm 程度が好適であるが、必要な物性に応じて適
宜設定すればよい。
【0014】印刷層に用いる樹脂は、印刷層の下層およ
び上層との密着性がよければ特に限定されない。下地処
理層上に直接印刷する場合は、下地処理との密着性に優
れた樹脂を、プライマー層を介して印刷する場合はプラ
イマー層との密着性に優れた樹脂を使用する。好適な樹
脂系には、ポリエステル系、アクリル系、ウレタン系、
エポキシ系、塩化ビニル系などの樹脂系があり、必要に
応じこれらの樹脂に着色顔料や防錆顔料、その他の添加
剤を加えたインクを、スクリーン印刷、オフセット印
刷、グラビア印刷等の慣用の印刷塗布法により、所望の
パターンで印刷層を設ける。通常プライマー塗料として
知られている樹脂を用いて印刷するのが好ましい。
【0015】印刷膜厚は、目的とする外観により異なる
が、布状あるいはゆず肌状の立体的な模様を最終的に得
るには、乾燥後の膜厚として少なくとも2μm 程度とす
る。また、膜厚は大きい方が最終的に残存する凹凸は大
きくなり、立体感に富むが、あまり大きいと皮膜物性が
低下して好ましくない。
【0016】印刷層の形状は、例えば布風の外観とする
場合には、長方形、正方形などの矩形状とし、ゆず肌状
とする場合には水玉模様などの円形形状というように、
目的の模様に応じたパターンを選択する。印刷層は1層
に限らず、連続した2層以上としてもよく、また、複数
の印刷層の間に平板層を介しても良い。
【0017】本発明では、上記印刷層を設けた金属板の
全面に、模様の凹凸に沿って有機樹脂の被覆層(以下、
トップコート層という)を設けることが特徴である。こ
のトップコート層はその上面が平滑ではなく、下層の印
刷層の凸部の形状に応じた凹凸を有し、しかも凸部の比
較的急峻な壁部の傾斜を小さくするので、布状あるいは
ゆず肌状などの立体感のある模様を形成できる。
【0018】このトップコート層に用いる塗料として
は、加工性、硬度、耐汚染性、耐候性などの塗装鋼板の
要求物性に応じて適宜選択すればよく、ポリエステル
系、ウレタン系、アクリル系、フッ素系等の、塗装鋼板
に慣用されている任意の塗料が使用できる。ただし、印
刷層との密着性を、またプライマー層を設けた場合はさ
らにプライマー層との密着性を考慮して選択する。通
常、トップコート層には着色顔料を添加し、必要に応じ
て他の添加剤を含有させる。トップコート層は1層だけ
でなく、2層以上としてもよく、またトップコート層の
上にクリア塗料層などを設けてもよい。
【0019】本発明の塗装金属板の製造方法について以
下に具体例を挙げて説明する。凹凸のある立体的な模様
の一例として、布状風合いの表面外観を有する塗装金属
板の断面図を図1(a) および(b) に示す。このような塗
装鋼板を製造するには、まず、上述のような任意の金属
板1に、常法によりリン酸系および/またはクロメート
系の下地処理を行う。付着量は、リン酸亜鉛処理では0.
2 〜2.0 g/m2、塗布型クロメート処理ではクロム金属と
して20〜150 g/m2、リン酸クロメート処理ではクロム金
属として5〜150 g/m2が望ましい。これより少ないと処
理の均一性に劣り、これより多いと塗装金属板の加工性
が低下する。
【0020】この下地処理層2の上に、あるいは下地処
理後プライマー塗料5を塗布した上に、上述の樹脂を用
いて慣用の印刷塗布法により凸部3を設ける。凸部の皮
膜物性を向上させるため、樹脂にアミノ樹脂、イソシア
ネート等の架橋剤を添加しておくことができる。凸部樹
脂の形状は、糸の織りに合わせて長方形や正方形の矩形
であるのが好ましく、1cm2 〜1mm2 の面積の矩形の凸
部を1cm2 当たり1〜100 個程度存在させ、凸部の最大
高さを2〜500 μm とすると良好な布の風合いが最終的
に得られる。凸部の最大高さがこの範囲未満では布状の
外観が得られず、この範囲を超えると皮膜物性の低下が
生じ、好ましくない。凸部の膜厚は5〜30μm であるの
がより好ましい。また凸部の個数が上記範囲未満では、
幾何学的模様は得られても布風ではなく、またこの範囲
を超えても模様が細かすぎて布の風合いとならない。
【0021】次いで、凸部樹脂層を設けた金属板の全面
にトップコート塗料を塗布する。これによってはじめて
布の風合いの外観を得られる。凸部の膜厚が例えば10μ
m 以上と大きい場合、ロールコートは困難なことがあ
り、その場合は非接触方式のコーティング方法、例えば
カーテンフローコートを用いる。布風とする場合、トッ
プコート層に用いる塗料は、フルグロスよりもむしろ低
グロス、例えば60°グロス値で30以下のようなものが目
的の風合いを得やすい。
【0022】次に、金属板にアフターコート的なゆず肌
模様を形成する場合について具体的に説明する。上述の
ような任意の金属板に、リン酸系および/またはクロメ
ート系の下地処理を行う。付着量は、リン酸系で0.5 〜
2g/m2、クロメート系でクロム金属として10〜150g/m2
程度が好ましい。これより少なくては均一性に欠け、こ
れを超えると塗装金属板の加工性が低下する。必要に応
じて塗布するプライマー塗料の塗膜厚は、必要物性に応
じて設定すればよいが、3〜12μm 程度が好ましい。
【0023】従来のスプレーや粉体塗装において得られ
るゆず肌模様は、塗料のレベリング不足により流動性を
失って生じる。従って、ゆず肌を形成させるには、人為
的に塗膜厚の面分布を作ればよい。本発明ではそのため
に、下地処理層あるいはプライマー塗膜上に印刷により
パターンを形成し、その上にトップコートをかける。印
刷によればパターンの形成を任意にコントロールできる
ため、本発明では従来法と異なり、再現性よくゆず肌模
様の塗装鋼板を製造できる。
【0024】印刷層の膜厚は3〜10μm 程度 (乾燥後)
とするのが好ましい。最終的に自然のゆず肌に近い外観
を形成するには、印刷層のドット形状は矩形ではなく丸
みを帯びた外周形状であるのがよい。ドットサイズは、
トップコート膜厚やトップコート塗料の流動性により異
なるが、図2に示すような1 〜5 mmの水玉模様をランダ
ムに配した印刷パターン(黒色部分が貫通部分)を利用
して印刷した場合、アフターコート方式のゆず肌によく
似た風合いとすることができる。このようにして印刷層
を設けた後、全面にトップコート塗料をロールコート法
等の塗装方法により塗布して、トップコート層を設け
る。
【0025】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳しく説
明する。
【0026】
【実施例1】布状風合の外観を有する塗装鋼板を以下の
ようにして製造した。溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.5tm
m、60g/m2めっき付着量) を母材とし、リン酸亜鉛処理
(1g/m2)を施した後、市販のエポキシ系プライマー
(日本ペイント製、P-01) を乾燥膜厚3μm となるよう
に塗装し、最高到達温度210 ℃となるよう30秒間で焼付
乾燥させた。その上から、同じプライマー塗料を用いて
スクリーン印刷により、一辺 500μm の正方形を1cm2
当たり100 個(ドット数100)となるように印刷した。印
刷層の厚みは乾燥膜厚で約5μm であった。その上に、
市販のポリエステル系トップコート (日本ペイント製、
H47 、クリーム色) を鋼板の全面にカーテンフローコー
ターによって塗布し、最高到達温度 230℃となるよう1
分間で焼付乾燥させ(カーテンフローコータによる塗布
層の膜厚は約15μm )、サンプルAを作製した。
【0027】同様にして、スクリーン印刷における正方
形サイズ、ドット数を表1に示すように変化させてサン
プルBCを、印刷層膜厚をかえてDEを作製した。ま
た、サンプルFは上述のプライマー、トップコートを施
した後、印刷ドットを設けたものである (比較例) 。
【0028】全サンプルについて、折り曲げ密着性、耐
マジック汚染性、耐塩水噴霧性を調べた。結果を表1に
示す。 折り曲げ密着性:0T折り曲げを施した後、折り曲げ部
の皮膜をカッターナイフで除去した後、指で皮膜を剥離
させる方法で評価した。
【0029】耐マジック汚染性:油性マジックで描画し
た部分を、エタノールをしみ込ませたガーゼで拭き取
り、マジック跡の残存を目視で評価した。 耐塩水噴霧性:500HR でのクロスカット部の白サビ発生
幅 (mm) で評価した。
【0030】
【比較例1】実施例1と同じ母材を使用して、リン酸亜
鉛処理の後、ソニーケミカル製SC610(アクリル系接着
剤) を5g/m2塗布し、最高到達温度 210℃となるようオ
ーブンにて乾燥焼付させた直後、スミノエオリモノ製の
アクリル系クロスをラミネートした (サンプルG) 。実
施例1と同様の方法で折り曲げ密着性、耐マジック汚染
性、耐塩水噴霧性を評価した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】表1の結果から明らかなように、本発明に
よれば布の風合いを有する塗装鋼板が得られる。この風
合いは、印刷により設ける矩形凸部の大きさ、ドット数
および膜厚によりコントロールできる。印刷層の膜厚は
2μm以上必要であった。本発明塗装鋼板は、布そのも
のをラミネートしたものに比較して、折り曲げ密着性、
耐マジック汚染性、塩水噴霧性に優れている。しかも、
本発明の塗装鋼板はラミネート工程を含まず、塗装工程
のみで製造できるので、製造コストが低減できる。
【0033】
【実施例2】ゆず肌状の外観の塗装鋼板を以下のように
して製造した。溶融亜鉛めっき鋼板(板厚0.5mm 、60g/
m2めっき付着量) を母材とし、リン酸亜鉛処理 (1g/
m2)を施した後、図2に示す模様スクリーンを用いて印
刷した。印刷に用いたインキは日本ペイント製のP109
ホワイトプライマーであり、印刷層の乾燥膜厚が8μm
となるように印刷した。その上にバーコーターによっ
て、同じP109 プライマーを印刷層のない部分で10μm
(乾燥膜厚) となるよう金属板全面に塗装し、さらに、
日本ペイント製のフレキコートH47トップコートを印刷
層のない部分で15μm(乾燥膜厚) となるよう塗装し、焼
付硬化させてサンプルAを得た。なお焼付は、プライマ
ー塗料では最高到達温度210 ℃となるよう約60秒で、ト
ップコート塗料では最高到達温度230 ℃となるよう約80
秒で行った。
【0034】
【実施例3】プライマー層と印刷層の順番を入れかえた
以外は実施例2と同様にして塗装鋼板を作製し、サンプ
ルBを得た。
【0035】
【比較例2】実施例2において、スクリーン印刷を施さ
ずにバーコーターによってプライマー塗装(8μm )を
行った。その上のプライマー塗装(10μm ) およびトッ
プコート塗装 (15μm ) は同様に行い、サンプルCを作
製した。
【0036】
【比較例3】実施例1と同様の母材を用い、同様の下地
処理を行った上に、静電粉体塗装機を用いて日本ペイン
ト製のNPC 300(粉体塗料) を平均膜厚30μm となるよう
塗装し、最高到達温度 250℃となるよう約90秒間で焼付
硬化させ、サンプルDを作製した。
【0037】
【比較例4】実施例2と同じプライマー、トップコー
ト、および印刷層をこの順番に施して、サンプルEを得
た。上記サンプルA〜Eについて、目視による表面外観
比較および表面粗さ計によるロ波平均うねり(WCA) を測
定した。得られた結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】本発明によれば、静電粉体塗装によるのと
同様のゆず肌の表面外観を有する塗装鋼板が得られる。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
金属板上に印刷層および樹脂層を順次設けることにより
立体模様を有する意匠性塗装金属板を提供できる。印刷
層の模様の形状、大きさ、高さ等をコントロールするこ
とにより所望の外観、例えば布の風合いやゆず肌模様の
塗装鋼板を得られる。本発明の塗装鋼板は、従来のもの
に比べて高生産性、低コストで再現性よく製造でき、し
かも塗膜物性にも優れているため、工業的に非常に有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) および(b) は、布風合いを有する本発
明塗装鋼板の断面図を示す。
【図2】ゆず肌模様の本発明塗装鋼板を製造する際に使
用する印刷パターンの一例を示す。
【符号の説明】
1: 金属板 2: 下地処理層、3: 印刷凸
部 4: 有機樹脂被覆層、5: プライマー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩田 俊明 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板上に順次、下地処理層、少なくと
    も2μm 以上の塗膜厚差の面状分布を有する有機樹脂印
    刷層、および該印刷層の凹凸にそって被覆する有機樹脂
    被覆層を有する意匠性金属板。
  2. 【請求項2】 前記下地処理層と前記印刷層との間にプ
    ライマー層を有する請求項1記載の金属板。
  3. 【請求項3】 前記有機樹脂印刷層の凸部が規則的に配
    列された矩形である、布状風合いの外観を有する請求項
    1または2記載の金属板。
  4. 【請求項4】 前記有機樹脂印刷層の凸部がランダムに
    配列された円形である、ゆず肌状外観を有する請求項1
    または2記載の金属板。
JP131593A 1993-01-07 1993-01-07 意匠性塗装金属板 Withdrawn JPH06206047A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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