JPH11156290A - 発泡剤含有ベース塗膜を含む意匠性を有するプレコート塗膜の形成方法 - Google Patents

発泡剤含有ベース塗膜を含む意匠性を有するプレコート塗膜の形成方法

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JPH11156290A
JPH11156290A JP32847197A JP32847197A JPH11156290A JP H11156290 A JPH11156290 A JP H11156290A JP 32847197 A JP32847197 A JP 32847197A JP 32847197 A JP32847197 A JP 32847197A JP H11156290 A JPH11156290 A JP H11156290A
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film
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forming
base coating
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Yoshiki Ikenaga
良樹 池永
Yasuro Hashizume
靖郎 橋爪
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属鋼板表面に、深みのある立体感を与え
る、発泡剤含有ベース塗膜を含んで成る意匠性を有する
プレコート塗膜の形成方法の提供。 【解決手段】 (I)金属被塗物1上に 塩化ビニル樹脂のディスパージョン、および 発泡剤 を含んで成るベース塗膜用塗料を塗布した後、焼き付け
ることにより、ベース塗膜3を形成する工程;および (II)前記ベース塗膜3上に上塗り塗膜4を形成する工程 を含んで成る発泡剤含有ベース塗膜を含んで成る意匠性
を有する塗膜10の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼板、アルミ板等
の金属被塗板上に、意匠性を有するプレコート塗膜を形
成するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】表面に塗装が施された薄手の鋼板、アル
ミ板等の金属被塗板は、従来より外装用建材、内装用建
材、電気製品用材料等として広く用いられているが、近
年、意匠性を有する塗装が施されたものが普及しつつあ
る。このような塗装板は、一般にプレコート塗膜塗装板
と呼ばれ、塗装形態により、所望のパターン(意匠性を
有するパターン等)を前記金属被塗板に付与することが
できる。このようなプレコート塗膜を含む金属被塗板
は、その加工および組み立てまたは施工後に再度塗装す
る必要がなく、目的とする最終製品の生産性が向上する
ことから、従来より、好ましく使用されている。
【0003】金属被塗物上に上記のような意匠性を有す
る塗膜を形成する場合、通常、フレキソ印刷法やカレン
ダー印刷法等の印刷技術を用いて、あるいは所望によ
り、金属被塗物自体にエンボス加工等の凹凸加工を施し
た後、更に上記のような技術により上塗り塗料が塗装さ
れる。また、これとは逆に、上塗り塗料を先に塗装した
後、前記のエンボス加工等の凹凸加工を施す場合もあ
る。特に、前記のエンボス加工等の凹凸加工を施した塗
膜は、金属被塗板に施した凹凸面と塗膜のパターンが相
俟って、立体的な外観を与える。
【0004】しかしながら、建材や電気製品等に対する
消費者の嗜好の変遷により、前記金属被塗板に、より自
然で、かつより深み(質感、重量感)のある、立体的な
外観を付与することが望まれてきている。上記の従来の
塗膜形成法では、このような要求を十分に満たすことが
不可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、金属
鋼板表面に、深みのある立体感を与える、意匠性を有す
るプレコート塗膜を形成することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、図1に示すよ
うな凹凸のある外観を金属被塗板の表面に与える、発泡
剤含有ベース塗膜を含む意匠性を有するプレコート塗膜
10の形成方法であって、その形成工程が、 (I)金属被塗物1上に 塩化ビニル樹脂のディスパージョン、および 発泡剤 を含んで成るベース塗膜用塗料を塗布した後、焼き付け
ることにより、ベース塗膜2を形成する工程;および (II)前記ベース塗膜2上に上塗り塗膜3を形成する工程 を含んで成る方法を提供する。本発明では、上記工程
(I)の前に、 (I')金属被塗物1上にプライマー塗膜4を形成する工程 を含んでもよい。また、本発明は、図2に示すように、
(i)金属被塗板1上にプライマー塗膜4を形成する工程; (ii)前記プライマー塗膜4上に 塩化ビニル樹脂のディスパージョン、および 発泡剤 を含んで成るベース塗膜用塗料を塗布した後、焼き付け
ることにより、ベース塗膜2を形成する工程; (iii)前記ベース塗膜2上に上塗り塗膜3を形成するこ
と;および (iv)前記上塗り塗膜3上にトップクリアー塗膜5を形成す
る工程 を含んで成る発泡剤含有ベース塗膜を含む意匠性を有す
るプレコート塗膜10'の形成方法も提供する。本発明の
前記方法で形成される意匠性を有するプレコート塗膜1
0'には、プラーマー塗膜およびトップクリアー塗膜のい
ずれか一方または両者を含んでいても、あるいは両者を
含んでいなくてもよい。さらに、本発明は、前記工程(I
I)または(iii)において、上塗り塗料を、画像情報処理
を用いて表面に所定のパターンの凹凸形状を設けたロー
ルコーターを用いて塗装することにより、意匠性を有す
る所定のパターンの凹凸形態で上塗り塗膜3を形成する
方法も提供する。
【0007】
【発明の効果】従来のプレコート塗装によって形成され
る意匠性塗膜に比べ、本発明のプレコート塗膜は、ベー
ス塗膜中に発泡剤を含有し、その発泡により塗膜が嵩高
くなりかつ表面のに凹凸形状を発現するため、エンボス
加工等によって表面に凹凸を施さない場合でも、金属被
塗物に、より深みのある立体感および柔軟なテクスチャ
ーを与えることができる。また、本発明のプレコート塗
膜10(10')は、従来の方法により形成される意匠性プレ
コート塗膜に比べて、優れた断熱性を有する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法において使用する被
塗物、すなわち金属被塗板としては、例えば、冷延鋼
板、亜鉛メッキ鋼板、アルミニウム亜鉛合金メッキ鋼
板、アルミニウムメッキ鋼板、ステンレス鋼板、錫メッ
キ鋼板等の鋼板;アルミニウム板が挙げられる。前記金
属被塗板の形態ないしは形状は、切り板又は帯状金属被
塗板のいずれでもよい。
【0009】前記金属被塗板は、本発明の塗膜形成方法
に付する前に、通常、当該分野に周知の方法で処理を施
す。そのような前処理としては、例えば、リン酸亜鉛等
のリン酸塩を用いたリン酸塩処理あるいはクロメート処
理が挙げられる。所望により、前記前処理を省略しても
よい。
【0010】必要に応じて、前記金属被塗板は、その
後、本発明の方法で塗膜を形成しない表面上に、耐食
性、耐候性等を付与するための裏塗り塗装6を施しても
よい。この裏塗り塗装は、金属被塗板上に、樹脂成分
(例えば、アルキド樹脂、飽和ポリエステル樹脂、高分
子量の線状ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ
樹脂、ウレタン樹脂、フッ素系樹脂、およびこれらの変
性樹脂等)、架橋剤(例えば、ブチル化メラミン、メチ
ル化メラミン、ブチルメチル混合メラミン、尿素樹脂、
イソシアナート基を含む架橋剤、ブロックイソシアナー
ト等)、および場合により着色顔料を含んで成る裏塗り
塗料を用いて、乾燥膜厚5〜15μmに塗装した後、焼付け
処理を施す。
【0011】前記裏塗り塗料は、必要に応じて、レベリ
ング剤、消泡剤、あるいはワックス等の滑剤を含んでい
てもよい。前記着色顔料としては、酸化チタン、防錆顔
料、体質顔料、着色顔料、充填材等が挙げられる。
【0012】以下に、本発明の方法を詳細に説明する。
本発明の第1の態様の方法は、図1に示すように、前処
理および/または裏塗り塗装を施した金属被塗板1上に
塩化ビニル樹脂のディスパージョンと発泡剤を含む
ベース塗膜2を形成した後、上塗り塗膜3を形成する工程
を含んで成る。更に、本発明の第2の態様の方法は、図
2に示すように、前処理および/または裏塗り塗装を施
した金属被塗板1上に、プライマー塗膜4;前記ベース塗
膜2;所定のパターンの凹凸形態で形成された上塗り塗
膜3;およびトップクリアー塗膜5を順に形成することを
含んで成る。
【0013】本発明において、プライマー塗膜4の形成
およびトップクリアー塗膜5の形成は、必要に応じて任
意に選択してよい。
【0014】(プライマー塗膜)工程(i)では、先ず、
前記金属被塗板1の裏塗り塗膜6を有する表面とは反対の
表面に、プライマー塗膜4を形成する。該プライマー塗
膜は、金属被塗物との密着性を高め、かつ金属被塗物の
耐食性および耐水性等の性能を更に向上させるために行
われる。
【0015】前記プライマー塗膜2は、樹脂成分および
架橋剤または硬化剤、顔料、およびその他の添加剤を含
んで成る、常套のプライマー塗料を塗装して、乾燥する
ことにより形成され得る。前記プライマー塗料のベース
樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂およびポリエステ
ル樹脂またはそれらの変性樹脂、アクリル樹脂−エポキ
シ樹脂、アクリル樹脂−フェノール樹脂−エポキシ樹
脂、アクリル樹脂−フェノール樹脂−エポキシ樹脂−ビ
ニル樹脂等の樹脂の混合物等を挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。
【0016】前記プライマー塗料は、クロム酸ストロン
チウム、クロム酸カルシウム、クロム酸バリウム、クロ
ム酸亜鉛等のクロメート系等の防錆顔料を含有していて
もよい。
【0017】本発明において、プライマー塗膜4は、前
記プライマー塗料を乾燥膜厚が2〜10μmとなるように塗
装した後、加熱硬化することによって形成される。
【0018】(ベース塗膜)本発明の方法において、工
程(I)または(ii)では、上記で形成したプライマー塗膜4
上に、ベース塗膜用塗料を塗装し、乾燥して、ベース塗
膜2を形成する。前記ベース塗膜2は、 塩化ビニル樹脂のディスパージョン、および 発泡剤 を含んで成る。本発明において、前記ベース塗膜は、最
終製品である上記複合塗膜を含む金属被塗物に求められ
る基本性能を発揮することを第1目的とし、更に、所定
の凹凸パターン形態でその上に形成される上塗り塗膜の
意匠性外観および立体性を高めることを第2目的とする
ものである。ベース塗膜中に含まれるバインダー樹脂等
により、第1目的が達成され、また、第2目的は、ベー
ス塗膜中に含まれる発泡剤によって達成され得る。以下
に、ベース塗膜中に含有する成分を詳しく説明する。
【0019】本発明で使用するベース塗膜用塗料は、必
須バインダー樹脂成分として、上記塩化ビニル樹脂のデ
ィスパージョンを含んで成る。塩化ビニル樹脂のディス
パージョンは、塩化ビニル樹脂粉末を可塑剤に分散した
通常のプラスチゾル、あるいは一部溶剤に分散した、ま
たは多種樹脂を配合したオルガノゾルのいずれであって
もよい。前記塩化ビニル樹脂としては、塩化ビニルモノ
マーのみからなる樹脂であってもよく、塩化ビニルモノ
マーとその他のモノマーとの共重合体であってもよい。
上記共重合体としては、特に限定されず、例えば、塩化
ビニル−エチレン−酢酸ビニル共重合体等を挙げること
ができる。また、塩化ビニル樹脂は、その他の樹脂との
混合物であってもよい。塩化ビニル樹脂と混合すること
ができるその他の樹脂としては、例えば、スチレン−ア
クリロニトリル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合
体等を挙げることができる。
【0020】前記塩化ビニル樹脂は、どのような製造方
法によって製造されていてもよいが、例えば、乳化重合
法によりペーストレジンとして製造される。また、マイ
クロサスペンジョン法、懸濁重合法により製造される粗
粒粉末、例えば、平均粒径35μmのもの等を併用しても
よく、一般に架橋塩化ビニル樹脂と呼ばれる一部に橋か
け構造を有する塩化ビニルポリマー、例えば、ゲル粒子
が約50%であり、平均粒径が2〜3μmであるもの等を
使用してもよい。
【0021】本発明のベース塗膜用塗料には、上記塩化
ビニル樹脂において、平均重合度800〜3000のものを好
ましく使用する。
【0022】上記塩化ビニル樹脂と分散させ得る可塑剤
としては、例えば、フタル酸エステル樹脂(例えば、フ
タル酸ジ-2-エチルヘキシル(DOP)、フタル酸ジヘプシ
ル(DHP)、フタル酸ジ-n-オクチル(n-DOP)、フタル
酸ジイソデシル(DIDP)等)、直鎖2塩基酸エステル
系、トリメリット酸エステル系、高分子ポリエステル系
(リン酸トリクレジル(TCP))、エポキシ化大豆油類
系が挙げられ、また、耐熱性・耐候性安定剤としては、
鉛塩系、金属石けん系、エポキシ系、有機スズ系、有機
亜リン酸化合物等が挙げられる。
【0023】ベース塗膜用塗料中に含まれる上記可塑剤
および耐熱性・耐候性安定剤の配合量は、塩化ビニル樹
脂100重量部に対し、可塑剤30〜70重量部および耐熱性
・耐候性安定剤3〜6重量部であり得る。可塑剤の配合量
が30重量部未満であると、流動性のある組成物性状を得
ることが難しく、70重量部を超えると、粘度が低くなり
過ぎて、所定の膜厚を得ることが難しく、更に、得られ
た塗膜も柔らかく弱くなる。実際には、得られる塗膜の
柔軟性に応じて、上記範囲内で適宜選択される。また、
耐熱性・耐候性安定剤の配合量が上記上限である6重量
部を超えると、耐水性が悪化するため好ましくない。
【0024】前記ベース塗膜用塗料に含まれるもう一つ
の必須成分である発泡剤()は、汎用の発泡剤であっ
てよい。そのような発泡剤としては、例えば、アゾジカ
ルボンアミド(ADCA;例えば、大塚化学製;商品名ユニ
フォーム等)およびアゾビスイソブチロニトリル等の有
機発泡剤等、または微小中空球体(すなわち、マイクロ
バルーン)等が挙げられる。前記マイクロバルーンは、
塗料中での分散性に優れ、かつ均一な体積膨張率が期待
できるため、より好ましい。そのようなマイクロバルー
ンの具体例としては、日本フィライト製、商品名EXPANC
EL(登録商標、エクスパンセル;塩化ビニリデン−アク
リロニトリル系マイクロバルーン)等が挙げられる。上
記発泡剤は、単独で使用しても、あるいは2種以上を組
み合わせて使用してもよい。
【0025】本発明で使用するベース塗膜用塗料におい
て、塗料の粘度は、発泡剤が均一かつ高効率な発泡を達
成するための重要な要因と成り得る。したがって、好ま
しいベース塗膜用塗料の粘度範囲は、バインダー樹脂成
分がオルガノゾルの場合、500〜5000cps(20℃)、ある
いはプラスチゾルの場合、500〜10000cps(20℃)であ
る。また、発泡剤は、ベース塗膜用塗料の均一な成膜後
に発泡することが望ましいことから、ベース塗膜用塗料
の成膜時の温度(すなわち、焼付け硬化温度)において
発泡剤が発泡することが好ましい。従って好ましい発泡
剤の発泡温度は、180〜280℃、特に200〜250℃である。
【0026】上記ベース塗膜用塗料において、発泡剤含
有量は、樹脂固形分100重量部、具体的には上記塩化ビ
ニル樹脂100重量部に対し、0.5〜20重量部、好ましくは
1〜7重量部の量である。ベース塗膜用塗料に含まれる発
泡剤の配合量が上記上限を超えると、発泡量が多過ぎる
ために均一な塗膜が得られず、また、上記下限を下回る
と、発泡が十分に達成されず、意匠性を有する外観が得
られないため、いずれも好ましくない。
【0027】本発明で使用するベース塗膜用塗料は、塗
料に通常用いられている常套の顔料および染料並びにそ
の他の添加剤を含有していてよい。
【0028】本発明の方法の工程(I)または(ii)では、
前記ベース塗膜用塗料を、湿潤膜厚20μm〜2mmの範囲、
好ましくは30μm〜1mmの範囲で塗装し、焼付け温度180
〜250℃、好ましくは200〜250℃で30〜300秒間焼付け
る。ここで、上記湿潤膜厚が20μm未満であると、発泡
程度が小さくなるため、形成されるベース塗膜の断熱性
などの期待される効果が十分に得られない。上記湿潤膜
厚が2mmを超えると、ベース塗膜にワキが生じるため、
不均一な塗膜となる。また、上記焼付け温度が180℃未
満の場合、発泡剤が十分に発泡を行うことができず、か
つ塗膜硬度が低くなり、250℃を超えると、バインダー
樹脂である塩化ビニル樹脂が分解して黄褐色に変色する
ため、いずれも好ましくない。
【0029】(上塗り塗膜)本発明の方法において、上
塗り塗膜3は、前記ベース塗膜2上に、所定の模様や凹凸
形状で形成されて、塗膜全体に意匠性を発現させるもの
である。このような上塗り塗膜を与える上塗り塗料は、
従来よりプレコート鋼板用の焼付け型塗料に用いられて
きた樹脂、および必要に応じて硬化剤または架橋剤、並
びに当該分野において公知の各種添加剤を包含する。上
塗り塗料中のバインダー樹脂としては、塩化ビニル樹
脂、アクリル樹脂、印刷インクに含まれる樹脂、例えば
アルキド樹脂、塩化ゴム、環化ゴム等が挙げられるが、
印刷インクまたは塗料において使用されるバインダー樹
脂であれば特に限定されるものではない。
【0030】上塗り塗料において、上記バインダー樹脂
は、20〜90重量部の量で配合される。バインダー樹脂含
有量が上記下限より少ないと、加工性の低下をきたした
り、均一な塗膜を形成することが難しくなり、また塗膜
強度が低下したりするので好ましくない。
【0031】上塗り塗料は、可塑剤、ドデシルベンゼン
スルホン酸等の硬化触媒、ベンゾフェノン系等の紫外線
吸収剤、フェノール系、スルフォイド系、ヒンダードア
ミン系等の酸化防止剤、シリコーンや有機高分子等の表
面調整剤、タレ止め剤、増粘剤、ワックス等の滑剤、塗
装用溶剤等を含んでいてよい。
【0032】上塗り塗料として、活性エネルギー線硬化
塗料を使用することもできる。活性エネルギー線硬化塗
料を使用する場合、前記塗料は、バインダー樹脂として
アクリレート系官能基を有する樹脂、または構造中にラ
ジカル重合性の2重結合を有する活性エネルギー線感応
性モノマー、オリゴマーもしくはポリマーから成る群よ
り選ばれるものを含有する。ここで、活性エネルギー線
とは、常套のエネルギー線であって、かつ上記ラジカル
重合させ得るものであればよく、例えば、電子線、紫外
線等が挙げられる。
【0033】好ましい上塗り塗料の粘度範囲は、300〜5
000ポイズ(20℃)あるいは10〜500秒/No.4フォードカ
ップ・20℃である。
【0034】本発明において、上塗り塗膜3は、前記上
塗り塗料を乾燥膜厚が少なくとも1μmとなるように塗装
した後、加熱硬化することによって、あるいは常温乾燥
によって形成される。上塗り塗料塗装後に加熱硬化する
場合、その加熱硬化温度、すなわち焼付け温度は、好ま
しくは、160〜250℃で5〜180秒である。ここで、上記乾
燥膜厚が1μm未満であると、形成された上塗り塗膜によ
って所定の凹凸パターン形状や模様を特徴とする意匠性
が十分に発現できない(すなわち、意匠柄として認識し
にくい)ため、好ましくない。
【0035】(トップクリアー塗膜)本発明の方法の工
程(iv)では、前記の如く形成した上塗り塗膜3上にトッ
プクリアー塗膜5を形成する。トップクリアー塗料は、
主として帯状金属被塗板の上塗り塗膜目的に従来より使
用されている焼付け塗料がいずれも使用できる。
【0036】トップクリアー塗膜は、通常、前記上塗り
塗膜上に、乾燥膜厚2〜30μmとなるように塗布した後、
160〜260℃で20〜300秒間乾燥することによって形成さ
れる。
【0037】更に、本発明の第3の態様は、金属被塗板
1上に、塩化ビニル樹脂のディスパージョンおよび
発泡剤を含んで成るベース塗膜および上塗り塗膜、並び
に任意にプライマー塗膜およびトップクリアー塗膜を含
んで成る、意匠性を有するプレコート塗膜の形成方法で
あって、上塗り塗料を、画像情報処理を用いて表面に所
定のパターンの凹凸形状を設けたロールコーターを用い
て塗装することにより、意匠性を有する所定のパターン
の凹凸形態で上塗り塗膜3を形成することを特徴とする
方法にも関する。
【0038】本発明において、上記工程(I)におけるベ
ース塗膜用塗料の塗装方法、並びに任意のプライマー塗
膜用塗料およびトップクリアー塗膜用塗料の塗装方法
は、当該分野において周知の様々な塗装技術、例えば、
エアスプレー、エアレススプレー、ロールコーター、カ
ーテンフローコーター、およびメニスカスコーターおよ
びインクジェットヘッドなどを使用して行うことがで
き、具体的には、シルクスクリーン、オフセット印刷、
凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷など
の印刷法によって達成してよい。
【0039】本発明の上記第3の態様の方法は、前記工
程(II)または(iii)において、上塗り塗料を、画像情報
処理を用いて表面に所定のパターンの凹凸形状を設けた
ロールコーターを用いて(例えば、オフセットグラビア
コーター等を使用するグラビア印刷法によって)塗装す
ることにより、意匠性を有する所定のパターンの凹凸形
態で上塗り塗膜3を形成することを特徴とする。
【0040】上記ロールコーターとしては、例えば、図
3に示すような、特願平9-175618号(平成9年7月1日
出願)に記載のシステムにより製造されるロールコータ
ーが挙げられる。前記システムは、図3を参照すると、
実質的に各種画像データを格納(記憶)する画像データ
ベース101と、該画像データを用いてフィルム現行デー
タ(色版データ)もしくは諧調再現画像データを作成す
るフィルム原稿作成装置102と、イメージコントローラ1
04および自動現像機105、並びにフィルム原稿作成装置1
02から入力されるフィルム原稿データもしくは諧調再現
画像データに基づいて自動的に作成(現像)されたフィ
ルム107を用いて版材121を製作する製版装置106から成
る。このようなシステムから製造される版材121を転写
ロール108の円周面に貼付する。この転写ロール108と、
それと接触しかつ塗料を保持して前記転写ロールの円周
面に転写し得るメッシュロール110から、ロールコータ
ー109が構成される。
【0041】このシステムでは、表面に所定のパターン
の凹凸形状を有する版材121を作製するために、レーザ
ー光線(例えば、CO2レーザー)によるレーザー彫刻
製版手法を使用してもよい。この場合、版材材料には、
ゴムまたはスポンジ、あるいは感光性樹脂(フォトポリ
マー)を用いることができる。例えば、版材材料として
ゴムまたはスポンジを使用する場合、そのゴムまたはス
ポンジにレーザー光線を照射すると、それらが溶融・分
解されるかまたは削られて、所定のパターンの凹凸が形
成される。
【0042】こうして得られたロールコーター109にお
いて、メッシュロール110の周面に保持された上塗り塗
料を転写ロール108の円周面(すなわち、版材121面)上
に受け取り、その上塗り塗料を上記凹凸形状に対応する
意匠性を有する塗膜として金属被塗板に転写する。前記
転写ロールは、例えば、ゴム、スポンジ等の弾性材料か
ら形成され、かつ紫外線照射処理あるいはレーザー光線
照射処理等により円周面に凹凸を形成することができる
ことを特徴としている。このようなロールコーターは、
金属被塗板の寸法がかなり大きい場合でも、該金属被塗
板に、意匠性を有する大きな1枚柄(1枚絵)の塗膜を
形成することができるという利点を有する。
【0043】本発明は、上記方法により、金属被塗物上
に、発泡による凹凸を有するベース塗膜と、所定のパタ
ーンの凹凸形態で形成された上塗り塗膜を形成すること
により、今までに全くなかった新規意匠性を発現し得る
プレコート塗膜の完成を実現した。
【0044】以下に、本発明の方法の一態様により、コ
イル状(巻物状)金属被塗板に発泡剤含有ベース塗膜を
含んでなる意匠性を有する塗膜を形成する方法について
具体的に説明する。図4は、コイル状の金属被塗板に、
プライマー塗膜および発泡剤含有ベース塗膜、並びに所
定の凹凸パターン形状を発現させた意匠性を有する上塗
り塗膜を順に形成するための塗装装置のシステム構成図
である。図4に示すように、この塗装装置においては、
巻き戻しリール21に巻き付けられている薄手の金属被塗
板22が巻き戻され(解かれて)て連続的に各処理工程に
送り込まれる。つまり、金属被塗板22は切れ目のない1
枚の帯状の形態で各処理工程に流れてゆき、塗装処理あ
るいはエンボス加工等の各種処理が施された後、巻き取
りリール38に巻き取られる。
【0045】この塗装装置においては、まず巻き戻しリ
ール21に巻き付けられているコイル状の金属被塗板22が
巻き戻され(ステップT1)、巻き戻された金属被塗板22
は一時的に入口側アキュムレータ23に蓄えられる(ステ
ップT2)。このように、金属被塗板22が入口側アキュム
レータ23に適度に蓄えられるので、巻き戻しリール21が
空になったときに、塗装処理を中断することなく巻き戻
しリール21を交換することができる。
【0046】そして、この金属被塗板22は表面処理装置
24に入り、ここで金属被塗板22の表面に付着している油
分等の異物あるいは錆を除去するとともに該金属被塗板
22への塗料の接着性を高めるための表面処理(前処理)
が施される(ステップT3)。
【0047】表面処理が施された後、金属被塗板22はプ
ライマー塗装機25(例えば、ロールコーター)に入り、
ここで金属被塗板22の表側表面にプライマー塗装が施さ
れる(ステップT4)。続いて、金属被塗板22は裏塗り塗
装機26(例えば、ロールコーター)に入り、ここで金属
被塗板22の裏側表面に裏塗り塗装が施される(ステップ
T5)。この後、金属被塗板22は、焼付け装置27に誘導さ
れて焼付け処理が施される(ステップT6)。
【0048】プライマー塗膜および裏塗り塗膜が形成さ
れた金属被塗板22は、次に、ベース塗膜用塗料塗装機28
(例えば、ロールコーター)に入り、ここでそのプライ
マー表面にベース塗膜用塗料が塗装され(ステップT
7)、この後焼付け装置29に入り、ここで焼付け処理が
施される(ステップT8)。この焼付け処理により、前記
ベース塗膜中に含有する発泡剤が発泡して、嵩高いベー
ス塗膜が形成される。
【0049】表側表面にプライマー塗膜及びベース塗膜
が形成され、かつ裏側表面に裏塗り塗膜が形成された金
属被塗板22は、エンボス加工装置30に入り、ここでエン
ボス加工が施される(ステップT9)。なお、金属被塗板
22にエンボス部を形成する必要がない場合は、このエン
ボス加工が省略されるのはもちろんである。続いて、金
属被塗板22はキス塗装装置31に入り、ここで金属被塗板
22にキス塗装(キスコート)が施される(ステップT1
0)。キス塗装では、エンボス加工により形成された凸
部のみにベタ塗り塗装が施される。所望により、このキ
ス塗装は行わなくてもよい。
【0050】次に、金属被塗板22は上塗り塗料を塗装す
るためのロールコーター32に入り、ここで表側表面に、
所定の凹凸パターン形態で、意匠性を有する上塗り塗料
が塗装され(ステップT11)、この後焼付け装置33に入
り、ここで焼付け処理が施される(ステップT12)。
【0051】次に、金属被塗板22はトップクリアー塗装
機34(例えば、ロールコーター)に入り、ここで表側表
面にトップクリアー塗装が施され(ステップT13)、こ
の後焼付け装置35に入り、ここで焼付け処理が施される
(ステップT14)。
【0052】こうして、裏側表面に裏塗り塗膜、並びに
表側表面にプライマー塗膜、ベース塗膜、キス塗膜、上
塗り塗膜およびトップクリア塗膜が形成され、さらに任
意にエンボス加工が施された、意匠性を有するプレコー
ト塗膜を保有する金属被塗板37(図1 符号10参照)が
完成する。その後、この金属被塗板37は、出口側アキュ
ムレータ36に一時的に蓄えられ(ステップT15)、この
後巻き取りリール38に巻き取られる(ステップT16)。
【0053】ここで、エンボス加工は、連続ラインで一
貫して実施するか、あるいは別個のラインで実施するこ
とができる。エンボスをする必要がない場合は、このエ
ンボス加工が省略されるのはもちろんである。
【0054】なお、図4中に破線で分岐して示すよう
に、ステップT9のエンボス加工を上塗り塗膜及びトップ
クリアー塗膜を形成した後(ステップT11〜T14の後)に
実施するようにしてもよい。この場合は、キス塗装は実
施されない。表側表面のプライマー塗装は、省略する場
合もある。また、裏面塗装も必要がなければ省略しても
よいし、塗装はベース塗膜用塗料と同時に塗装焼き付け
処理をしてもよい。
【0055】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明を説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。調製例1:発泡剤含有ベース塗膜用塗料の調製 ビニゾール1000 OX-20Aブラウン色(日本ペイント社
製、外装用プラスチゾル)に、表1に示した発泡剤を表
1中に示した添加量に従って加え、高速撹拌機を用いて
均一に混合した後、塗料の脱泡を行うことにより、発泡
ゾル含有ベース塗膜用塗料を得た。ここで、表1中、各
発泡剤の添加量は、塗料中に含まれる塩化ビニル樹脂10
0重量部当たりの量(重量部)とした。尚、塩化ビニル
樹脂の含有量は、塗料の全固形分中、60%である。
【0056】
【表1】
【0057】実施例1 リン酸亜鉛処理によって塗装前処理を施した亜鉛メッキ
鋼板(板厚0.27m/m)に、プライマー塗料(エポキシ変
性アクリル樹脂系)を乾燥膜厚3〜5μmとなるようにナ
チュラルコーターで塗装し、素材の到達最高温度が200
℃になるように加熱して60秒間焼き付けた。次に、上記
調製例1で得られたベース塗膜用塗料aをリバースコー
ターで膜厚200μmとなるように塗装し、素材の到達最高
温度が200℃になるように加熱して60秒間焼き付けるこ
とにより、ベース塗膜を形成した。
【0058】上記の方法により得られた亜鉛メッキ鋼板
上のベース塗膜について、以下の各判定基準において、
塗装性、加工性、意匠性および断熱性をそれぞれ評価し
た。結果を表2に示す。 (A)塗装性評価 上記で形成したベース塗膜の塗装性を以下の基準に従っ
て目視評価した。判定基準; ○:均一で良好な塗膜 ×:筋引き、ブツ等があって、不均一な塗膜 (B)加工性評価 前記実施例1において形成したプライマー塗膜およびベ
ース塗膜を有する亜鉛メッキ鋼板上に、上塗り塗膜用塗
料としてビニゾール4000ブラウン色(日本ペイント社
製、内装用オルガノゾル)を、画像情報処理により表面
に所定のパターンの凹凸形状を設けたロールコーターで
乾燥膜厚5μmとなるように塗装し、素材の到達最高温度
が200℃になるように加熱して60秒間焼き付けることに
より、所定の凹凸パターンの形態で上塗り塗膜を形成し
た。プライマー塗膜、ベース塗膜および上塗り塗膜(以
上を合わせて「プレコート複合塗膜」と呼ぶ。)を含む
亜鉛メッキ鋼板を、万力を用いて180°曲げ、意匠性を
有するプレコート複合塗膜の曲げ部の割れを、以下の基
準に従って目視評価した。 判定基準; ○:異状なし △:ひび割れ有り ×:破損した (C)意匠性評価 上記(B)で形成したプレコート複合塗膜を含む亜鉛メッ
キ鋼板の意匠性を、以下の基準に従って目視評価した。 判定基準: ○:深みのある立体感が得られている。 △:立体感が十分に得られていない。 ×:平坦である。
【0059】(D)断熱性評価 塗板上面を8℃(雰囲気)に、更に、塗板下面を35℃
(雰囲気)に設定し、85%RHで16時間放置した。放置
後、塗板上面および下面の両面における温度差を測定
し、以下の評価基準で評価した。 判定基準; ○:温度差が5℃を超えた。 △:温度差が2〜5℃の範囲内であった。 ×:温度差が2℃未満であった。
【0060】実施例2〜4 ベース塗膜用塗料の調製において、表1に記載の各発泡
剤を表1の添加量に従って添加したこと以外は、上記実
施例1と同様にしてプレコート複合塗膜を形成した。各
プレコート塗膜を含んで成る亜鉛メッキ鋼板それぞれに
ついて、上記実施例1と同様の評価を行った。結果を表
2にまとめる。
【0061】実施例5〜8 ベース塗膜用塗料の調製において、ビニゾール1000 OX-
20Aホワイト色をビニゾール4000ブラウン色(日本ペイ
ント社製、内装用オルガノゾル)に代え、更に表1に記
載の各発泡剤を表1の添加量に従って添加したこと以外
は、上記実施例1と同様にしてプレコート複合塗膜を形
成した。各プレコート塗膜を含んで成る亜鉛メッキ鋼板
それぞれについて、上記実施例1と同様の評価を行っ
た。結果を表2にまとめる。
【0062】比較例1 ベース塗膜用塗料の調製において、発泡剤を添加しなか
ったこと以外は、上記実施例1と同様にしてプレコート
複合塗膜を形成して評価を行った。結果を表2にまとめ
る。
【0063】比較例2 ベース塗膜用塗料の調製において、ビニゾール1000 OX-
20Aホワイト色をビニゾール4000ブラウン色(日本ペイ
ント社製、内装用オルガノゾル)に代え、更に発泡剤を
添加しなかったこと以外は、上記実施例1と同様にして
プレコート複合塗膜を形成して評価を行った。結果を表
2にまとめる。
【0064】比較例3 評価(C)において、上塗り塗膜を設けなかったこと以外
は、比較例1と同様にして、プレコート複合塗膜を形成
し、更に実施例1と同様にして意匠性評価を行った。結
果を表2にまとめる。
【0065】比較例4 評価(C)において、上塗り塗膜を設けなかったこと以外
は、比較例2と同様にして、プレコート複合塗膜を形成
し、更に実施例1と同様にして意匠性評価を行った。結
果を表2にまとめる。
【0066】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の意匠性を有するプレコート塗膜の形
成方法の第1態様を表す模式的な工程図である。
【図2】 本発明の意匠性を有するプレコート塗膜の形
成方法の第2態様を表す模式的な工程図である。
【図3】 本発明の意匠性を有するプレコート塗膜の形
成方法の第3態様において使用するロールコーターを製
造するためのシステムを表す模式図である。
【図4】 本発明の第3態様の方法でコイル状の金属板
に発泡剤含有ベース塗膜を含んでなる意匠性を有するプ
レコート塗膜を形成するための塗装システム構成図であ
る。
【符号の説明】
1…金属被塗物、2…プライマー塗膜、3…ベース塗
膜、4…上塗り塗膜、5…トップクリアー塗膜、6…裏
塗り塗膜、10…本発明の発泡剤含有意匠性を有する塗
膜、21…巻き戻しリール、22…コイル状の金属被塗
板、23…入口側アキュムレータ、24…表面処理装
置、25…プライマー塗装機、26…裏塗り塗装機、2
7…焼付け装置、28…ベース塗膜用塗料塗装機、29
…焼付け装置、30…エンボス加工装置、31…キス塗
装機、32…ロールコーター、33…焼付け装置、34
…トップクリアー塗装機、35…焼付け装置、36…出
口側アキュムレータ、37…本発明の意匠性塗膜を保有
する金属被塗板、38…巻き取りリール、101…画像
データベース、102…フィルム原稿作成装置、103
…ディスク、104…イメージコントローラー、105
…自動現像機、106…製版装置、107…フィルム、
108…転写ロール、109…ロールコーター、110
…メッシュロール、121…版材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 15/08 B32B 15/08 H

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (I)金属被塗物1上に 塩化ビニル樹脂のディスパージョン、および 発泡剤 を含んで成るベース塗膜用塗料を塗布した後、焼き付け
    ることにより、ベース塗膜2を形成する工程;および (II)前記ベース塗膜2上に上塗り塗膜3を形成する工程 を含んで成る発泡剤含有ベース塗膜を含む意匠性を有す
    るプレコート塗膜10の形成方法。
  2. 【請求項2】 工程(I)の前に、 (I')金属被塗物1上にプライマー塗膜4を形成する工程 を含む請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 (i)金属被塗板1上にプライマー塗膜4を
    形成する工程; (ii)前記プライマー塗膜4上に 塩化ビニル樹脂のディスパージョン、および 発泡剤 を含んで成るベース塗膜用塗料を塗布した後、焼き付け
    ることにより、ベース塗膜2を形成する工程; (iii)前記ベース塗膜2上に上塗り塗膜3を形成するこ
    と;および (iv)前記上塗り塗膜3上にトップクリアー塗膜5を形成す
    る工程 を含んで成る発泡剤含有ベース塗膜を含む意匠性を有す
    るプレコート塗膜10'の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記ベース塗膜用塗料に含まれる発泡剤
    が、有機発泡剤等、またはマイクロバルーンであること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記発泡剤の含有量が、塗料中の樹脂固
    形分100重量部に対して0.5〜20重量部であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記工程(I)または(ii)において、ベー
    ス塗膜用塗料を湿潤膜厚20μm〜2mmの範囲で塗装する請
    求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記工程(II)または(iii)において、上
    塗り塗料を、画像情報処理を用いて表面に所定のパター
    ンの凹凸形状を設けたロールコーターを用いて塗装する
    ことにより、意匠性を有する所定のパターンの凹凸形態
    で上塗り塗膜3を形成することを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 発泡剤含有ベース塗膜を含む意匠性を有
    するプレコート塗膜を請求項1〜7のいずれかに記載の
    方法で設けた金属被塗板。
JP32847197A 1997-11-28 1997-11-28 発泡剤含有ベース塗膜を含む意匠性を有するプレコート塗膜の形成方法 Pending JPH11156290A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004052423A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Matsushita Electric Works Ltd 光触媒機能建材とその製造方法
JP2011140234A (ja) * 2011-04-01 2011-07-21 Dainippon Printing Co Ltd 化粧材及びそれを用いたドア並びに化粧材の製造方法
JP2018068361A (ja) * 2016-10-24 2018-05-10 タイガー魔法瓶株式会社 真空二重容器
JP2018126900A (ja) * 2017-02-07 2018-08-16 日新製鋼株式会社 加熱発泡性プレコート金属板及びその製造方法
WO2024063409A1 (ko) * 2022-09-22 2024-03-28 주식회사 포스코 단열성을 갖는 도막 조성물 및 이를 이용한 도장 금속판

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