JP2002226071A - シート送り装置とこの装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

シート送り装置とこの装置を備えた画像形成装置

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JP2002226071A
JP2002226071A JP2001024316A JP2001024316A JP2002226071A JP 2002226071 A JP2002226071 A JP 2002226071A JP 2001024316 A JP2001024316 A JP 2001024316A JP 2001024316 A JP2001024316 A JP 2001024316A JP 2002226071 A JP2002226071 A JP 2002226071A
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JP2001024316A
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Koji Nagano
宏二 永野
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Canon Aptex Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート先端の汚れの発生を防ぐこと。 【解決手段】 原稿送り装置7は、原稿が積載される原
稿トレイ15と、原稿トレイから重なって送り出された
原稿を分離して1枚ずつ下流側へ供給する下流側分離部
44と、この下流側分離部44よりも上流側に位置して
下流側に傾斜した分離入り口斜面25cおよび分離入り
口斜面25cに突出して分離入り口斜面25cより傾斜
角が急な重送原稿進入防止マイラ41と、を備え、重送
原稿進入防止マイラ41は、原稿トレイ15から送り出
される原稿に押されて下流側に傾いて原稿の通過を許容
するようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート送り装置、
特に、複数枚のシートを重ねて被供給装置に供給しない
ようにシートを分離するとき、シートを汚さないように
したシート送り装置と、このシート送り装置を本体に備
えた画像形成装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シート送り装置は、例えば、原稿
を、原稿を読み取る被供給装置である画像読み取り装置
の画像読み取り位置に自動的に送り込むようになってい
る。そして、シート送り装置は、画像読み取り装置とと
もに、画像形成装置の本体上部に設けられていることが
多い。したがって、シート送り装置が画像読み取り位置
に原稿を供給すると、原稿の画像が、画像読み取り装置
によって読み取られた後、画像形成装置本体内の画像形
成手段によってシートに複写されるようになっている。
また、場合によっては、画像読み取り装置によって読み
取られた後、他のファックスに送信されるようになって
いる。
【0003】なお、シートには、普通紙、厚紙、普通紙
の代用品である樹脂製の薄いもの等があり、原稿もシー
トの一種である。原稿には、シートに文章が記載された
ものの他には、シートに図、絵等が記載されたもの等が
ある。画像形成装置には、シートに画像を形成する複写
機、ファクシミリ、プリンタ、およびこれらの複合機等
がある。
【0004】上記のように、原稿を、原稿を読み取る被
供給装置である画像読み取り装置の画像読み取り位置に
自動的に送り込むようになっているシート送り装置は、
一般に、自動原稿送り装置(Automatic Do
cument Feeder、以下「ADF」と略称す
る)と呼ばれている。
【0005】ADFは、画像形成装置の一例である複写
機において、ユーザーが原稿を1枚ずつ画像読み取り装
置の画像読み取り位置にあるコンタクトガラス上に載置
して、画像読み取りが終了したときその原稿をコンタク
トガラス上から撤去する手数を省くために使用されてい
る。
【0006】すなわち、ADFは、原稿トレイ上にペー
ジ順に重ねて載置された原稿束から1枚ずつ分離した原
稿を、コンタクトガラス上に供給搬送し、コンタクトガ
ラス上を通過させた後、原稿排出トレイに排出してスタ
ックするようになっている。原稿の画像は、原稿がコン
タクトガラス上を通過するとき、コンタクトガラスの下
方向に固定的に載置した露光部に露光されて、読み取ら
れる。
【0007】図15において、従来のADF100は、
前述したように、複写機本体上部に配置されたコンタク
トガラス2の上面を覆うようにして、複写機本体101
上部に取り付けられている。
【0008】ADF100の上部には、原稿トレイ15
が設けられている。原稿トレイ15に載置された不図示
の原稿束は、図16に示す原稿供給部8によって、1枚
ずつ分離されて、ADF100の本体内に供給されるよ
うになっている。原稿供給部8の下流側には、原稿Dの
画像を読み取る画像読み取り位置42から原稿排出トレ
イ16まで搬送する搬送部9が設けられている。搬送部
9によって反転搬送ローラ対24まで搬送された原稿D
は、原稿排出トレイ16にスタックされる。
【0009】原稿トレイ15上に載置された原稿Dは、
原稿突き当て部材であるストッパ60に突き当てられて
下流端が整合されている。原稿供給部8は、原稿トレイ
15上に載置された原稿を原稿トレイ15から下流側へ
送り出す繰り出しローラ18と、原稿を1枚ずつに分離
する分離パット20と、分離パット20と協働して分離
した原稿を搬送部9へ搬送する原稿供給ローラ19と、
分離パット20を原稿供給ローラ19へ押圧するための
付勢ばね20a、原稿供給上ガイド25a、原稿供給下
ガイド25b等で構成されている。
【0010】原稿は、図16に示す原稿トレイ15上に
載置され、ストッパ60によって原稿Dの先端を規制さ
れてから、供給され始める。不図示の原稿供給モータM
1が正回転すると、その回転力が繰り出しローラ18に
伝達される。同時に昇降アーム18aが不図示のばねク
ラッチにより回動して下降し、繰り出しローラ18が原
稿に接触して押圧される。繰り出しローラ18の摩擦係
数とばねクラッチによる繰り出しローラ18の押圧力と
により、原稿トレイ15上に載置された原稿束のうち最
上位の原稿に搬送力が与えられる。
【0011】繰り出しローラ18により搬送力が与えら
れた最上位の原稿は、原稿供給下ガイド25bと上ガイ
ド板25aとに先端が沿うようにして原稿供給ローラ1
9と分離パット20とのニップに送り込まれる。ここ
で、原稿供給ローラ19と分離パット20に挟持された
原稿は、原稿供給ローラ19と繰り出しローラ18とに
よって搬送力が与えられて、レジストローラ対21へと
搬送される。
【0012】その後、原稿Dの先端がレジストセンサS
5に到達し、原稿を検知するとその検知から所定時間経
過後に原稿供給モータM1は一旦回転を停止させられ
る。原稿供給モータM1が停止したとき、原稿Dの先端
はレジストローラ対21のニップに突き当てられてい
る。これによって、原稿Dにたわみが生じて、ニップに
整合され、斜行が矯正される。その一旦停止後に、原稿
供給モータM1は逆回転させられる。また、搬送モータ
M2が回転して、原稿は、搬送部9に搬送され、画像読
み取り部33で画像を読み取られる。最後、原稿は、原
稿排出トレイ16へと搬送されて、スタックされる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のAD
F100は、原稿供給動作において、図16に示す原稿
トレイ15上に載置された原稿を繰り出しローラ18に
よって原稿供給ローラ19へ搬送するとき、原稿トレイ
15上に載置された原稿の内、最上位の原稿に搬送力を
与えるが、実際には、最上位の原稿が搬送されることに
よって最上位の原稿から2枚目以降の原稿にも搬送力を
与えることがある。
【0014】この2枚目以降の原稿は、与えられた搬送
力によって、原稿供給下ガイド25bの分離入り口斜面
25cに先端を接触しながら搬送される。そして、上か
ら2枚目の原稿には、分離入り口斜面25cから進入阻
止力と3枚目の原稿との摩擦力による進入阻止力が与え
られる。しかし、通常、分離入り口斜面25cの原稿搬
送方向に対する傾斜角は、緩やかな角度になっている。
このため、分離入り口斜面25cは、2枚目の原稿に原
稿供給ローラ19の手前にとどめておくだけの阻止力を
与えることができず、複数枚の原稿が原稿供給ローラ1
9と分離パット20とのニップに進入することがあっ
た。このような場合、分離パット20の作用によって最
上位の原稿以外の原稿に、搬送部9への進入を阻止する
力が与えられ、最上位の原稿とその下の2枚目の原稿と
が、原稿供給ローラ19と分離パット20のニップにお
いて、強く擦られて分離される。
【0015】以上の構成の従来のADF100は、図1
7(a)に示すように、載置された原稿の裏面にトナー
などの塵埃J1が存在すると、複数枚の原稿を分離する
とき、原稿供給ローラ19と分離パット20とに付勢ば
ね20aのばね力によって原稿同士が強く挟持すること
になる。このため、図17(b)に示すように、分離さ
れた上から2枚目の原稿D2の先端に、搬送される最上
位の原稿D1の裏面に付着したトナーなどの塵埃J1が
強く擦りつけられて、2枚目の原稿D2の先端表面に塵
埃J2が固まって付着することがあった。
【0016】これを防ぐため、分離入り口斜面25cの
原稿搬送方向に対する傾斜角を大きくすることによっ
て、原稿束の上から2枚目以降の原稿に、原稿を原稿供
給ローラ19手前でとどめておくだけの阻止力を与える
ことができる。しかし、逆に、供給しようとする最上位
の原稿に対する原稿供給阻止力も大きくなり、繰り出し
ローラ18による原稿の搬送力との差が小さくなる。こ
の結果、ADF100に原稿の供給不良が発生すること
があった。
【0017】通常、分離入り口斜面25cの原稿トレイ
15に対する角度は45度程度であり、原稿供給ローラ
19は原稿の供給不良を生じることなく原稿を供給する
ことができる。しかし、原稿束の上から2枚目以降の原
稿を原稿供給ローラ19手前でとどめておくだけの阻止
力を、原稿に与えるため、上記角度を70度程度までに
大きくすると原稿供給不良が発生することがある。
【0018】本発明は、シート先端の汚れの発生を防ぐ
ことのできるシート送り装置と、この装置を装置本体に
備えた画像形成装置とを提供することを目的としてい
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のシート送り装置は、シートが積載されるシ
ート積載手段と、前記シート積載手段から重なって送り
出されたシートを少なくとも一方の部材が回転体である
1対の分離部材によって分離して1枚ずつ下流側へ供給
する第1分離手段と、前記第1分離手段よりも上流側に
位置して前記下流側に傾斜した傾斜面、および前記傾斜
面に突出して前記傾斜面より傾斜角が急な傾斜部材を有
する第2分離手段と、を備え、前記傾斜部材は、前記シ
ート積載手段から送り出される前記シートに押されて前
記下流側に傾いて前記シートの通過を許容するようにな
っている。
【0020】本発明のシート送り装置の前記シート積載
手段は、前記シートの下流端を受け止めるシート受け部
材を有し、前記傾斜部材は、前記シート受け部材以降下
流側に配設されている。
【0021】上記目的を達成するため、本発明のシート
送り装置は、積載されたシートをシート供給方向の下流
側で受け止めるシート受け部材を有するシート積載手段
と、前記シート積載手段から重なって送り出されたシー
トを少なくとも一方の部材が回転体である1対の分離部
材によって分離して1枚ずつ下流側へ供給する第1分離
手段と、前記第1分離手段よりも上流側に位置して前記
下流側に傾斜し、かつ前記シート積載手段から送り出さ
れた前記シートに押されて前記下流側に傾いて前記シー
トの通過を許容する傾斜部材を有する第2分離手段と、
を備えている。
【0022】本発明のシート送り装置の前記シート受け
部材は、前記シートの供給時に前記シートの下流端の受
け止めを解除する位置に退避可能になっている。
【0023】上記目的を達成するため、本発明のシート
送り装置は、シートが積載されるシート積載手段と、前
記シート積載手段から重なって送り出されたシートを少
なくとも一方の部材が回転体である1対の分離部材によ
って分離して1枚ずつ下流側へ供給する第1分離手段
と、前記第1分離手段よりも上流側に位置して前記シー
ト積載手段から送り出される前記シートに押されて前記
下流側に傾いて前記シートの通過を許容する傾斜部材を
有する第2分離手段と、を備え、前記傾斜部材は、通常
時にロック手段によって前記下流側への傾きが規制され
て前記シート積載手段に積載された前記シートの下流端
を受け止め、かつ前記シートの供給時に前記ロック手段
による規制が解除されて前記シートの下流端の受け止め
を解除するようになっている。
【0024】本発明のシート送り装置の前記第2分離手
段は、前記第1分離手段よりも上流側に位置して前記上
流側に傾斜した傾斜面を有し、前記傾斜部材は、前記傾
斜面に突出している。
【0025】本発明のシート送り装置の前記傾斜部材
は、一端が固定され、他端が前記傾斜面に接近可能な弾
性片である。
【0026】本発明のシート送り装置の前記傾斜部材
は、前記上流側に弾性部材によって付勢された傾動可能
な傾動片である。
【0027】本発明のシート送り装置の前記1対の分離
部材は、一方の部材が回転体であり、他方の部材が回転
体に圧接した摩擦板であり、前記摩擦板の摩擦抵抗が前
記回転体の摩擦抵抗よりも小さく、前記原稿の摩擦抵抗
よりも大きくなっている。
【0028】上記目的を達成するため、本発明の画像形
成装置は、上記いずれか1つのシート送り装置と、前記
シート送り装置によって供給される原稿の画像を読み取
る画像読み取り手段と、前記画像読み取り手段によって
読み取られた原稿の画像情報に基づいてシートに画像を
形成する画像形成手段と、を備えている。
【0029】上記目的を達成するため、本発明の画像形
成装置は、上記いずれか1つのシート送り装置と、前記
シート送り装置によって供給されたシートに画像を形成
する画像形成手段と、を備えている。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態であるシ
ート送り装置であるADFと、この装置を本体に備えた
画像形成装置である複写機とを図に基づいて説明する。
【0031】なお、ADFは、複写機のみならずプリン
タ等の画像形成装置の本体に装備することができる。し
たがって、ADFが設けられる機器は、複写機のみに限
定されるものではない。
【0032】また、本実施形態のADFは、複数枚の原
稿を連続して自動的に画像読み取り位置に供給するよう
になっているが、ユーザーの手差しによって1枚ずつ供
給することもできるようになっている。したがって、A
DFは、自動原稿送り装置に限定されるものではない。
【0033】さらに、本発明のシート送り装置は、後述
するカセット55の下流端に設けて、シートが汚れて複
写機本体1内に供給されないようにすることもできる。
したがって、本発明のシート送り装置は、原稿送りのみ
に使用されるものではない。
【0034】(複写機)図1は、複写機(画像形成装
置)51の概略正面断面図である。
【0035】複写機本体1の上部には、原稿(シート)
を画像読み取り位置42にあるコンタクトガラス2に搬
送して排出するADF7が設けられている。複写機51
の本体1内に設けられたCPU31は、光源3やミラー
4などからなる光源ユニット52を使い、コンタクトガ
ラス2を通過する原稿を照射することで得られる反射光
をミラー4によって、光学素子(CCDあるいは他の素
子)53や感光体に投射して画像を記録する。
【0036】感光体ドラム(画像形成手段)54には、
記録された原稿画像に対応する光が照射されて潜像が形
成される。その潜像は、図示しないトナー供給装置から
供給されたトナーによってトナー像となる。カセット
(シート積載手段)55は、紙、あるいはプラスチック
フィルム等の記録媒体(シート)Sを収容するようにな
っている。
【0037】CPU31からの記録信号に応じてカセッ
ト55から記録媒体Sが感光体ドラム54と転写器56
との間に供給される。記録媒体Sは、感光体ドラム54
に形成されたトナー像が転写器56によって転写され
る。そして、トナー像が転写された記録媒体は定着器5
6に送られてトナー像が定着される。
【0038】記録媒体の両面に画像を形成する場合、定
着器57によって片面の画像が定着された記録媒体は、
定着器57の下流側に設けた両面パス58を通り、途中
スイッチバック搬送路32で表裏反転されて、再び、感
光体ドラム54と転写器56との間に送り込まれる。こ
れにより、記録媒体は、裏面にもトナー像が転写され
る。最後に記録媒体は、定着器57でトナー像が定着さ
れて外部に排出される。
【0039】なお、装置本体1は、原稿を載置可能な面
積のコンタクトガラス5も備えている。ADF7を開閉
してコンタクトガラス5の上面に載置された原稿を光源
3やミラー4などからなる光源ユニット52を副走査方
向に移動させる、いわゆる流し読みによってコンタクト
ガラス5を介して原稿の画像を読み取ることもできるよ
うになっている。
【0040】(自動原稿送り装置)ADF7は、複数枚
の原稿を重ねて置くことのできる原稿トレイ(シート積
載手段)15と、原稿トレイ15上の原稿を1枚ずつ分
離してコンタクトガラス2に向けて給送して、コンタク
トガラス2上を通過させ、そして、受け取って排出する
給送部11と、この給送部11から排出される読み取り
終了後の原稿を収納する原稿排出トレイ16等を備えて
いる。
【0041】さらに、このADF7は、スイッチバック
部14も具備している。スイッチバック部14は、コン
タクトガラス2の上面から排出される原稿の排出部13
でスイッチバック搬送して表裏反転させ、再び給送部1
1に送り込み給送部11が原稿をコンタクトガラス2の
上面に裏返しにして搬送することができるようにしてい
る。ここで、原稿トレイ15は、ある程度の角度で傾斜
して、原稿排出トレイ16の上方に空間を確保して配置
されている。
【0042】原稿トレイ15に載置された原稿は、その
側部を規制するサイドガイド17で規制され、ストッパ
(シート受け部材)60に先端を規制されるようになっ
ている。また、原稿トレイ15は、本体43の支点15
aを中心にして本体43に回転自在に設けられている。
このため、原稿トレイ15に載置された原稿は、先端側
を中心にして回転するようになっている。
【0043】図3に示す原稿供給部8は、下降して原稿
トレイ15上の原稿の最上面に接し、原稿を繰り出す昇
降自在な繰り出しローラ18と、原稿供給下ガイド25
bに2箇所固定されて、繰り出しローラ18で繰り出さ
れた複数枚の原稿のうち上から2枚目以降の原稿が原稿
供給ローラ(回転体、分離部材)19と分離パット(分
離部材、摩擦板)20との間に進入することを阻止する
重送原稿進入防止マイラ41と、下流側分離部(第1分
離部)44等を備えている。下流側分離部44は、繰り
出しローラ18によって搬送された最上位の原稿を供給
する原稿供給ローラ19と、最上位の原稿を1枚のみ通
過して重なった2枚目以降の原稿の供給を阻止する分離
パット20等で構成されている。
【0044】なお、重送原稿進入防止マイラ41は、ス
トッパ60よりも下流側に配置されているため、原稿供
給開始時よりすべての原稿が重送原稿進入防止マイラ4
1に接触する。また重送原稿進入防止マイラ41は、搬
送面よりも先端が低い位置に設けられているため、AD
F7に原稿供給不良が発生して、原稿が下流側分離部4
4に滞留したとき、滞留した原稿をユーザーが原稿トレ
イ15側に抜き取る処理の妨げにならにようになってい
る。
【0045】搬送部9は、下流側分離部44で1枚に分
離された原稿の先端を受け止めて、原稿の斜行を矯正し
た後に、その原稿を下流側に送るレジストローラ対21
を有して、原稿供給路25に沿って原稿をコンタクトガ
ラス2に供給するようになっている。また、搬送部9
は、コンタクトガラス2の上流側に配設されてコンタク
トガラス2に原稿を供給する1対の搬送ローラ対22
(搬送駆動ローラ22a、搬送従動ローラ22b)と、
原稿をコンタクトガラス2の下流側に排出する搬送ロー
ラ対23(搬送駆動ローラ23a、搬送従動ローラ23
b)等を備えている。原稿は複写機本体1側のコンタク
トガラス2およびすくい上げガイド6と、ADF7側の
読み取り前ガイド26bおよびバックアップガイド26
aとで形成された搬送路26に沿って搬送するようにな
っている。
【0046】図2における排出部13とスイッチバック
部14は、原稿排出トレイ16側の一部を共有してい
る。原稿を原稿排出トレイ16に排出する反転搬送ロー
ラ対24(反転搬送駆動ローラ24a、反転搬送従動ロ
ーラ24b)は、両面モードのとき、原稿の後端を挟ん
だ状態で逆回転して原稿をスイッチバック(逆走)させ
て排出部13に送るようにCPU41によって制御され
るようになっている。さらに、反転搬送ローラ対24
は、スイッチバック部14から搬送部9を介して循環さ
れる原稿の先後端がすれ違う際に支障なく搬送できるよ
うに反転搬送駆動ローラ24aから反転搬送従動ローラ
24bが離れるように構成されている。
【0047】また、排出部13とスイッチバック部14
の共有部には、原稿を排出部13に案内するフラッパ2
9が設けられている。このフラッパ29は、常時、不図
示の付勢ばねによって、排出部13側(下方)に付勢さ
れている。フラッパ29は、原稿排出路27に沿って原
稿が反転搬送ローラ対24に送られるとき、排出される
原稿の先端によって、押し上げられて原稿の通過を許容
するようになっている。
【0048】そして、フラッパ29は、反転搬送ローラ
対24が原稿をスイッチバック搬送するとき、付勢ばね
に牽引されて下方に位置して原稿排出路27を塞ぎ、ス
イッチバック路28(上ガイド28a、下ガイド28
b)に原稿を案内するようになっている。原稿排出路2
7は、コンタクトガラス2に対向して設けられたバック
アップガイド26aを延設した原稿排出上ガイド27a
と、原稿排出トレイ16と一体の樹脂成型品の原稿排出
下ガイド27bとによって形成されている。
【0049】スイッチバック路28は、フラッパ29の
原稿案内面に連続して設けられたスイッチバック下ガイ
ド28bとスイッチバック上ガイド28aとで形成され
て、原稿をレジストローラ対21のニップに案内するよ
うになっている。
【0050】つまり、スイッチバック路28と原稿供給
路25は、レジローラ対21のニップで合流するように
形成されており、原稿供給路25を原稿供給される原稿
とスイッチバック路28を送られ再供給される原稿は、
レジストローラ対21でそれぞれ整合される。このよう
に、原稿の整合位置(レジストローラ対21)を共有す
ることによって、ADF7全体の原稿送り経路を簡略化
してコンパクトにすることができて、原稿搬送制御につ
いても簡素化することができる。
【0051】また、スイッチバック路28と原稿供給路
25とが、レジストローラ対21のニップで合流するよ
うに形成されているため、原稿供給ローラ19からレジ
ストローラ対21に至る原稿供給路25と、フラッパ2
9からレジストローラ対21に至るスイッチバック路2
8は、略直線に形成されて、原稿にストレスを加えるこ
となく、レジストローラ対21に原稿を円滑に案内し
て、レジストローラ対21に原稿の先端が円滑に突き当
たって、原稿の斜行を真っ直ぐに矯正することができる
ようにしている。
【0052】さらに、合流位置にはレジストローラ対2
1のニップに原稿を誘い込むマイラ28cが延設されて
いる。このマイラ28cは、原稿供給路25を供給され
る原稿とスイッチバック路28を送られて再供給される
原稿との、いずれの原稿であっても、確実にレジストロ
ーラ対21のニップに導いて、原稿の斜行を確実に矯正
できるようにしている。
【0053】ここで、原稿供給路25は、図3に示すよ
うに上ガイド板25aおよび下ガイド25bが対向して
形成されている。上ガイド板25aは、図4に示すよう
に、ADF7の本体43上の回動支点10cに回動可能
に支持された外装カバー10aに固設されている。外装
カバー10aを上ガイド板25aと一体に反時計回りに
回動させると、原稿供給路25を境にして、ADF7の
本体43を開くことができるようになっている。外装カ
バー10aには、繰り出しローラ18、原稿供給ローラ
19、レジストローラ対21の従動ローラ21bが配設
されて一体に回動するようになっている。
【0054】また、図5において、スイッチバック上ガ
イド28aは、下ガイド25bと一体に形成されてお
り、この一体のガイドは反転搬送駆動ローラ24aの回
転軸24cを支点として時計方向に回動可能に支持され
ている。なお、スイッチバック上ガイド28aと下ガイ
ド25bとを一体にすることによって、両ガイドには分
離パット20および分離パット20の付勢ばね20aを
取り付けて、一体に回動させることができるようになっ
ている。
【0055】次に、原稿供給部8における詳細な動作を
図6、および図8に基づいて説明する。なお、ADF7
の各ローラは、正逆転自在な原稿供給モータM1と搬送
モータM2によって回転するようになっている。図6は
原稿供給モータM1の原稿導入側の駆動伝達系を示す図
である。図7は搬送モータM2の原稿排出側の駆動伝達
系を示す図である。
【0056】まず、原稿トレイ15上に載置された原稿
束は、先端をストッパ60に突き当てられた状態でエン
プティセンサS4により検知されて、供給される状態に
なる。原稿供給動作が開始されると、図6に示す駆動系
によって、原稿供給モータM1の正回転は、プーリP1
6からプーリP36にタイミングベルトT16を介して
伝達される。プーリP36の回転は、ギヤZ17、ギヤ
Z19を介して、原稿供給ローラ19の駆動軸34に取
り付けられたギヤZ18に伝達される。これによって、
原稿供給ローラ19は、原稿を供給する方向に回転す
る。原稿供給ローラ19の駆動軸34には、プーリP1
8が設けられている。駆動軸34の回転は、プーリ18
と繰り出しローラ18の軸35に設けられたプーリP1
1との間に張架したタイミングベルトT2を介して繰り
出しローラ18にも伝達される。
【0057】また、図9に示すように、原稿供給ローラ
19の駆動軸34には、繰り出しローラ18を支持する
昇降アーム18aの一端側が取り付けられている。この
駆動軸34の原稿供給方向の回転(原稿供給モータM1
の正回転)により昇降アーム18aが回動して繰り出し
ローラ18が下降する。繰り出しローラ18は原稿に接
触する。そして、繰り出しローラ18は、ばねクラッチ
A、ばねクラッチB(図6参照)の作用により昇降アー
ム18aを介して下方への押圧力Fが与えられて原稿を
押圧する。これによって、繰り出しローラ18の摩擦力
と、ばねクラッチA,Bによる繰り出しローラ18の原
稿に対する押圧力とにより、原稿トレイ15上に載置さ
れた原稿束のうち最上位の原稿に原稿供給ローラ19へ
進入するための搬送力が与えられる。
【0058】一方、繰り出しローラ18が下降を始める
と、繰り出しローラ18と同軸上に取り付けられたスト
ッパ60を固定している不図示のアーム部材も下降し、
ストッパ60との固定が解除される。固定が解除された
ストッパ60は原稿に押されて回転して原稿の通過を許
容する位置に退避する。
【0059】図10に示すように、繰り出しローラ18
によって搬送力f1を与えられた原稿束のうち、最上位
の原稿D1は、分離入り口斜面25cに沿って搬送され
る。弾性を有する重送原稿進入防止マイラ41は、下流
側に傾斜しながら搬送阻止力f3を原稿D1に与える。
原稿D1は、搬送阻止力f3に抗して搬送される。な
お、分離入り口斜面(傾斜面)25cと、重送原稿進入
防止マイラ(傾斜部材)41は、上流側分離部(第2分
離手段)74を構成している。
【0060】最上位の原稿は、繰り出しローラ18から
搬送力f1を受け続けるとともに、重送原稿進入防止マ
イラ41によって退避しながら、搬送阻止力f3を受け
て、f1(=f3)を超える退避位置となったところ
で、重送原稿進入防止マイラ41を超え搬送されて、円
滑に原稿供給ローラ19と分離パット20とのニップへ
進入する。このニップに進入した最上位の原稿は、原稿
供給ローラ19および繰り出しローラ18の搬送力によ
ってレジストローラ対21のニップまで搬送される。
【0061】一方、原稿束の上から2枚目以降の原稿
は、最上位の原稿D1が搬送されることによって生じる
原稿同士の摩擦力f2による搬送力によって分離入り口
斜面25c側に移動する。そして、2枚目以降の原稿D
2は、重送原稿進入防止マイラ41に接触する。する
と、重送原稿進入防止マイラ41が分離入り口斜面25
cに突設されて、分離入り口斜面25cの傾斜角θ1よ
りも急な傾斜角θ2を有しているため、2枚目以降の原
稿D2に搬送阻止力f4(=f3)が発生する。また、
重送原稿進入防止マイラ41は、この搬送阻止力f4
が、最上位の原稿D1が搬送されることによって生じる
原稿同士の摩擦力f2による搬送力に打ち勝つ[(繰り
出しローラ18による搬送力f1)>(原稿が擦れるこ
とによる搬送力f2)よりf1=f3=f4>f2とな
る]ように配置されている。このため、原稿束の上から
2枚目以降の原稿D2は、原稿供給ローラ19と分離パ
ット20のニップに進入することがない。なお、傾斜角
θ1、θ2は、原稿搬送方向との間の角度である。
【0062】このように分離入り口斜面25cと傾斜角
度の異なる急な傾斜角の重送原稿進入防止マイラ41を
分離入り口斜面25cに配置することによって、下流側
分離部44に複数枚の原稿が進入することがなくなっ
て、両面にトナー等の塵埃が付着した原稿同士が下流側
分離部44で強く擦られることが少なくなる。したがっ
て、分離入り口斜面25cと重送原稿進入防止マイラ4
1との傾斜角の相違と、重送原稿進入防止マイラ41と
の弾力とによって、原稿の先端に発生する汚れを防止す
ることができる。
【0063】一方、上記の原稿供給動作の最中は、図6
に示すレジスト駆動ローラ21aは、その駆動軸36に
設けられたプーリP28と、プーリP36に同軸的に設
けられたプーリP22とに張架したタイミングベルトT
3により連結されているが、プーリP28内に設けられ
たワンウェイクラッチOW1の作用で駆動軸36、レジ
スト駆動ローラ21aは回転しない。
【0064】原稿供給モータM1の逆転回転力は、プー
リP16からプーリP36にタイミングベルトT16を
介して伝達される。プーリP36の回転力は、プーリP
36に同軸的に設けられたプーリP22からタイミング
ベルトT3を介してレジスト駆動ローラ21aの駆動軸
36に取り付けられたプーリP28に伝達される。これ
によって、レジスト駆動ローラ21aは原稿を供給する
方向に回転する。
【0065】このとき、原稿供給ローラ19の駆動軸3
4にも原稿供給モータM1の逆転回転力が伝達される。
駆動軸34の逆転により、昇降アーム18aは反時計回
りに回転して、繰り出しローラ18を上昇させる。駆動
軸34の逆転により、原稿供給ローラ19も逆転しよう
とする。しかし、原稿供給ローラ19は、原稿供給ロー
ラ19の内部に設けられたワンウェイクラッチOW2に
よって回転しない。
【0066】上昇した昇降アーム18aは規制部材(図
示せず)に当接して回転規制される。しかし、駆動軸3
4はばねクラッチCによって昇降アーム18aに対して
空転する。
【0067】このような構成において、原稿供給ローラ
19の駆動軸34に取り付けられたギヤZ18は、ユー
ザーが繰り出しローラ18、原稿供給ローラ19ととも
に、外装カバー10aを回転させて原稿供給路25を開
放するとギヤZ19から離れ、閉鎖するとギヤZ19に
噛合するようになっている。
【0068】図7において、搬送モータM2の回転力
は、搬送モータM2の駆動軸37に設けられたプーリP
26からタイミングベルトT4を介してプーリP46に
伝達される。プーリ46に伝達された回転力は、プーリ
P46に同軸的に設けられたプーリP33からタイミン
グベルトT6を介して排出搬送駆動ローラ23aの軸3
8に取り付けられたプーリP32に伝達される。これに
よって、排出搬送駆動ローラ23aが正回転または逆回
転する。
【0069】さらに、プーリP32に伝達された回転力
は、タイミングベルトT7を介して導入搬送駆動ローラ
22aの軸39に取り付けられたプーリP31に伝達さ
れる。これによって、導入搬送駆動ローラ22aも正回
転または逆回転する。
【0070】また、タイミングベルトT4を介してプー
リP46に伝達された搬送モータM2の回転力は、プー
リP46に同軸的に設けられたプーリP42からタイミ
ングベルトT5を介して反転搬送駆動ローラ24aの軸
40に取り付けられたプーリP48に伝達される。これ
によって、反転搬送駆動ローラ24aも正回転または逆
回転される。
【0071】さらに、図2における反転搬送ローラ対2
4を離間させる駆動源として圧接ソレノイド30が反転
搬送従動ローラ24bに接続されている。圧接ソレノイ
ド30は、励磁(ON)されると反転搬送従動ローラ2
4bを反転搬送駆動ローラ24aに圧接させ、励磁が解
除(OFF)されると圧接を解除する。反転搬送従動ロ
ーラ24bは、圧接ソレノイド30の励磁が解除される
と、不図示のばねに牽引されて、反転搬送駆動ローラ2
4aから離れる。
【0072】図2に示すように、原稿トレイ15には、
原稿供給方向に複数のセンサS1、S2、S3が設けら
れている。この複数のセンサS1、S2、S3のON、
OFF状態により原稿トレイ15上に載置された原稿の
長さが検出される。また、原稿トレイ15上に載置され
た原稿の幅方向をサイドガイド17の移動量によって出
力が変化するボリューム(図示せず)から検出し、この
原稿幅の検出結果と複数のセンサS1、S2、S3によ
って検出される原稿の長さに基づきCPU31が原稿の
サイズを判断する。
【0073】また、原稿トレイ15の原稿供給方向の下
流側には、原稿トレイ15上に原稿が載置されたことを
検知するエンプティセンサS4が設けられている。原稿
を案内する経路中には、原稿供給路25を供給される原
稿の端部を検知するレジストセンサS5が設けられてい
る。コンタクトガラス2の手前には、原稿の端部を検知
するリードセンサS6が設けられている。
【0074】コンタクトガラス2の下流側には、コンタ
クトガラス2から排出される原稿の端部を検知する原稿
排出センサS7が設けられている。なお、経路中を送ら
れる原稿を検知するレジストセンサS5、リードセンサ
S6、原稿排出センサS7のすべてのセンサは、原稿供
給路25から搬送路26、排出路27、スイッチバック
路28を介して再び搬送路26に戻るループ状に形成さ
れた経路の内側の空間に配置している。このようにセン
サを配設すると、センサを取り付けるスペースを新たに
確保する必要がなくADF7を小型にすることができ
る。
【0075】レジストセンサS5は、図11に示すよう
にレバー型センサである。このレジストセンサS5のセ
ンサレバーS5aは、原稿供給路25とスイッチバック
路28との両方の経路に突出して配置されている。
【0076】このような構成にすることにより、原稿供
給路25を送られる原稿とスイッチバック路28を送ら
れる原稿の両方を1つのセンサで検知することができ
て、ADF7に使用されるセンサの数を削減することが
できる。本実施形態のADF7は、原稿供給路25とス
イッチバック路28とを送られる原稿を検知するレジス
トセンサS5にレバー型センサを使用したが、透過型セ
ンサであっても、両経路の原稿を検知することができ
る。
【0077】これらの各センサS1ないしS7は、複写
機51全体の駆動を制御するCPU31に接続されてい
る。CPU31は、各センサからの検知信号に基づい
て、前述した各モータM1、M2を回転制御するととも
に、圧接ソレノイド30の励磁制御を行うようになって
いる。
【0078】以上の構成の原稿送り装置7は、原稿トレ
イ15に積載された原稿Dを繰り出しローラ18によっ
て本体43内に送り込む。原稿供給ローラ19と分離パ
ット20は、原稿が複数枚重なって本体43内に送り込
まれたとき、原稿を分離して1枚の原稿のみをレジスト
ローラ対21に送り込む。レジストローラ対21は、回
転を停止した状態で原稿を受け止める。しかし、原稿
は、原稿供給ローラ19の搬送力を受けているため、先
端部近くが撓み、斜行している場合、その斜行が真っ直
ぐに矯正される。原稿の斜行が矯正された時点で、レジ
ストローラ対21は、回転して、真っ直ぐになった原稿
を供給ローラ対22に送り込む。供給ローラ対22は、
原稿をプラテンガラス2の画像読み取り位置9を通過さ
せながら、画像読み取り部33によって画像を読み取ら
せる。画像が読み取れた原稿は、排出ローラ対23、反
転搬送ローラ対24によって、原稿排出トレイ16に排
出される。原稿の両面に画像が形成されている場合に
は、原稿の両面を読み取らなければならない。このよう
な場合、反転搬送ローラ対24は、プラテンガラス2の
上を通過した原稿を原稿排出トレイ16に途中まで排出
した後、逆転してスイッチバック部14に逆走させて、
レジストローラ対21に送り込む。原稿は、この逆走に
よって、原稿の他方の面が画像読み取り位置9に対向す
ることができるようになる。レジストローラ対21は、
再度、原稿の斜行を矯正して供給ローラ対22に原稿を
送り込む。供給ローラ22は、原稿をプラテンガラス2
に送り込んで、原稿の他方の面の画像を画像読み取り部
33に読み取らせる。最後に、排出ローラ対23、反転
搬送ローラ対24は、原稿を原稿排出トレイ16に排出
する。
【0079】(その他の実施の形態)本実施形態におい
ては、複数枚の載置された原稿のうち上から2枚目以降
の原稿の供給を防止する機構として、原稿供給下ガイド
25bの分離入り口斜面25cに弾性を有する重送原稿
進入防止マイラ41を原稿の幅方向に2箇所固定した構
成にしたが、図12に示すように、重送原稿進入防止マ
イラ41の代わりに、分離入り口斜面25cの一部に分
離入り口斜面25cから離れる方にばね71によって付
勢された重送原稿進入防止板72を設けてもよい。分離
入り口斜面25c、ばね71、重送原稿進入防止板(傾
斜部材、傾動片)72は、上流側分離部(第2分離手
段)75を構成している。
【0080】重送原稿進入防止板2は、原稿に押され
て、ばね71に抗して下流側に傾動するようになってい
る。重送原稿進入防止板72は、通常、分離入り口斜面
25cから離れており、その傾斜角は、分離入り口斜面
25cの傾斜角よりも大きく設定されている。
【0081】このような構成において、重送原稿進入防
止板72は、原稿トレイ15に載置された原稿の内、上
から2枚目以降の原稿に原稿供給ローラ19への進入を
阻止する力を与えることができて、進入を阻止すること
ができる。
【0082】また、図12における分離入り口斜面25
cは、図13に示すように必ずしも必要でない。この場
合においても、重送原稿進入防止板72は、通常、ばね
71によって、図12に示す位置と同じ位置に起立して
おり、最上位の原稿に押し倒されて、最上位の原稿の通
過を許容するが、2枚目以降の原稿に原稿供給ローラ1
9への進入を阻止する力を与えることができて、進入を
阻止することができる。ばね71と重送原稿進入防止板
72は、上流側分離部(第2分離手段)76を構成して
いる。
【0083】また、図14において、上記重送原稿進入
防止板72は、ストッパ60と兼用することもできる。
この場合、重送原稿進入防止板72は、原稿を原稿トレ
イ15に積載するときロック機構73によってロックさ
れて傾動しないようになっている。重送原稿進入防止板
72は、原稿の供給開始とともにそのロックが解除され
て、原稿束の内、最上位の原稿が搬送される搬送力によ
ってばね71に抗して図中実線の位置に傾動して、最上
位の原稿の通過を許容する。そして、傾斜板72は、分
離入り口斜面25cと協働して、2枚目以降の原稿に原
稿供給ローラ19への進入を阻止する力を与えて、進入
を防止する。
【0084】図14における分離入り口斜面25cは、
必ずしも必要としない。この場合、重送原稿進入防止板
72は、原稿を原稿トレイ15に積載するときロック機
構73によってロックされて傾動しないようになってお
り、原稿の供給開始とともにそのロックが解除されて、
原稿束の内、最上位の原稿が搬送される搬送力によって
ばね71に抗して図中実線の位置に傾動して、最上位の
原稿の通過を許容するとともに、2枚目以降の原稿に分
離部44への進入を阻止する力を与えて、進入を防止す
る。
【0085】なお、図13、図14における重送原稿進
入防止板72は、重送原稿進入防止マイラ41に置き換
えてもよい。この場合、ばね71は、必ずしも必要とし
ない。
【0086】また、以上の実施形態のADF7の下流側
分離部44は、原稿供給ローラ19と分離パット20と
で構成されているが、分離パットの代わりに、通常は、
原稿供給ローラ19とで原稿を挟持して原稿供給ローラ
19に追従回転し、原稿が複数枚送り込まれたとき、原
稿を逆走させる方向に回転して最上位の原稿のみ、下流
側に供給する、いわゆるリタードローラであってもよ
い。
【0087】以上、本実施形態のADF7は、原稿束の
うち、最上位の原稿が搬送されるときには、繰り出しロ
ーラ18によって与えられる搬送力を与えられた原稿に
よって、分離入り口斜面25cの傾斜角よりも傾斜角の
大きい重送原稿進入防止マイラ41、あるいは重送原稿
進入防止版72が押しのけられるため、原稿の搬送を阻
止する力が小さくなり、原稿の供給不良を防ぐことがで
きる。
【0088】また、ADF7は、2枚目以降の原稿に対
しては、最上位の原稿を原稿供給する搬送力しか与えて
いないとともに、傾斜角が急な重送原稿進入防止マイラ
41、あるいは重送原稿進入防止版72が押しのけられ
るため、2枚目以降の原稿には重送原稿進入防止マイラ
41、あるいは重送原稿進入防止版72をさらに押しの
けることができるほどの搬送力を加えることができな
い。このため、重送原稿進入防止マイラ41自身の弾
力、あるいは重送原稿進入防止板72を受け止めている
ばね71の弾力による原稿搬送阻止力が生じ、ADF7
は、この原稿搬送阻止力によって、原稿が重なって下流
側分離部44へ進入することを防止することができる。
したがって、原稿の先端に汚れが発生しないようにする
ことできる。
【0089】すなわち、本実施形態のADFは、原稿を
分離搬送するとき、原稿が複数枚同時に下流側分離部4
4に進入すると、原稿同士が強く擦られて、特に、両面
原稿の場合は先端汚れが発生するのを、下流側分離部4
4より手前に搬送阻止力を与える重送原稿進入防止マイ
ラ41、あるいは重送原稿進入防止板72を配設するこ
とによって、最上位の原稿1枚のみを搬送可能として、
2枚目以降の原稿が下流側分離部44へ進入しないよう
にして、防止している。
【0090】また、本実施形態のADF7を本体に備え
た複写機は、原稿の先端に汚れが生じないようになって
いるので、画像読み取り部33が汚れを読み取ることが
なく、複写画像の品質を高くすることができる。
【0091】さらに、本実施形態のADF7を、カセッ
ト55の下流端に設けて、シート送り装置として使用し
た場合、カセット55内のシートを汚さずに複写機本体
1内に供給することができて、複写機は、汚れたシート
に画像を形成することがなくなり、画像が複写されたシ
ートの品質の低下を防止することができる。
【0092】
【発明の効果】本発明のシート送り装置は、シートの先
端の汚れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施形態の画像形成装置である複写機の
概略正面断面図である。
【図2】本発明の実施形態の原稿送り装置の概略正面断
面図である。
【図3】本発明の実施形態の原稿送り装置の原稿搬送経
路の拡大図である。
【図4】外装カバーを開いたときの原稿送り装置の概略
正面断面図である。
【図5】外装カバーとスイッチバック部とを開いたとき
の原稿送り装置の概略正面断面図である。
【図6】原稿供給モータの原稿導入側の駆動系を示す図
である。
【図7】搬送モータの原稿排出側の駆動系を示す図であ
る。
【図8】本発明の実施形態の原稿送り装置の本主要部と
その周辺の部分拡大図である。
【図9】本発明の実施形態の原稿送り装置の動作説明用
の図である。
【図10】本発明の実施形態の原稿送り装置の動作説明
用の図である。
【図11】レジストセンサとその周辺の部分拡大図であ
る。
【図12】本発明の他の実施形態の原稿送り装置の本主
要部とその周辺の部分拡大図である。
【図13】本発明の他の実施形態の原稿送り装置の本主
要部とその周辺の部分拡大図である。
【図14】本発明の他の実施形態の原稿送り装置の本主
要部とその周辺の部分拡大図である。
【図15】従来の原稿送り装置の概略正面断面図であ
る。
【図16】従来の原稿送り装置における原稿搬送経路の
拡大図である。
【図17】原稿の先端に塵埃が付着する過程を説明する
ための図である。 (a) 原稿が分離部に重なって送り込まれた状態の図
である。 (b) 2枚目の原稿の先端に塵埃が固まって付着した
状態の図である。
【符号の説明】
D 原稿(シート) 1 複写機本体 7 自動原稿送り装置(シート送り装置) 15 原稿トレイ(シート積載手段) 19 原稿供給ローラ(回転体、分離部材) 20 分離パット(分離部材、摩擦板) 25c 分離入り口斜面(傾斜面) 33 画像読み取り部(画像読み取り手段) 41 重送原稿進入防止マイラ(傾斜部材、弾性
片) 44 下流側分離部(第1分離手段) 51 複写機(画像形成装置) 54 感光体ドラム(画像形成手段) 55 カセット(シート積載手段) 60 ストッパ(シート受け部材) 71 ばね(第1分離手段) 72 重送原稿進入防止板(傾斜部材、第1分離手
段、傾動片) 73 ロック機構(ロック手段) 74 上流側分離部(第2分離手段) 75 上流側分離部(第2分離手段) 76 上流側分離部(第2分離手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F343 FA03 FB02 FB03 FC01 FC17 GA02 GB01 GC01 GD01 HA06 HA12 HA33 JC19 JD04 JD08 JD13 JD33 KB05 KB17 LA03 LA15 LA16 LB08 LC07 LD04 LD10 LD11 LD29 MA03 MA08 MA23 MA26 MA36 MA54 MB03 MB08 MB15 MC08 MC17 MC23

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートが積載されるシート積載手段と、 前記シート積載手段から重なって送り出されたシートを
    少なくとも一方の部材が回転体である1対の分離部材に
    よって分離して1枚ずつ下流側へ供給する第1分離手段
    と、 前記第1分離手段よりも上流側に位置して前記下流側に
    傾斜した傾斜面、および前記傾斜面に突出して前記傾斜
    面より傾斜角が急な傾斜部材を有する第2分離手段と、
    を備え、 前記傾斜部材は、前記シート積載手段から送り出される
    前記シートに押されて前記下流側に傾いて前記シートの
    通過を許容することを特徴とするシート送り装置。
  2. 【請求項2】 前記シート積載手段は、前記シートの下
    流端を受け止めるシート受け部材を有し、前記傾斜部材
    は、前記シート受け部材以降下流側に配設されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のシート送り装置。
  3. 【請求項3】 積載されたシートをシート供給方向の下
    流側で受け止めるシート受け部材を有するシート積載手
    段と、 前記シート積載手段から重なって送り出されたシートを
    少なくとも一方の部材が回転体である1対の分離部材に
    よって分離して1枚ずつ下流側へ供給する第1分離手段
    と、 前記第1分離手段よりも上流側に位置して前記下流側に
    傾斜し、かつ前記シート積載手段から送り出された前記
    シートに押されて前記下流側に傾いて前記シートの通過
    を許容する傾斜部材を有する第2分離手段と、 を備えたことを特徴とするシート送り装置。
  4. 【請求項4】 前記シート受け部材は、前記シートの供
    給時に前記シートの下流端の受け止めを解除する位置に
    退避可能であることを特徴とする請求項2または3に記
    載のシート送り装置。
  5. 【請求項5】 シートが積載されるシート積載手段と、 前記シート積載手段から重なって送り出されたシートを
    少なくとも一方の部材が回転体である1対の分離部材に
    よって分離して1枚ずつ下流側へ供給する第1分離手段
    と、 前記第1分離手段よりも上流側に位置して前記シート積
    載手段から送り出される前記シートに押されて前記下流
    側に傾いて前記シートの通過を許容する傾斜部材を有す
    る第2分離手段と、を備え、 前記傾斜部材は、通常時にロック手段によって前記下流
    側への傾きが規制されて前記シート積載手段に積載され
    た前記シートの下流端を受け止め、かつ前記シートの供
    給時に前記ロック手段による規制が解除されて前記シー
    トの下流端の受け止めを解除することを特徴とするシー
    ト送り装置。
  6. 【請求項6】 前記第2分離手段は、前記第1分離手段
    よりも上流側に位置して前記上流側に傾斜した傾斜面を
    有し、前記傾斜部材は、前記傾斜面に突出していること
    を特徴とする請求項4に記載のシート送り装置。
  7. 【請求項7】 前記傾斜部材は、一端が固定され、他端
    が前記傾斜面に接近可能な弾性片であることを特徴とす
    る請求項1,2,3,5,6の内、いずれか1項に記載
    のシート送り装置。
  8. 【請求項8】 前記傾斜部材は、前記上流側に弾性部材
    によって付勢された傾動可能な傾動片であることを特徴
    とする請求項1,2,3,5,6の内、いずれか1項に
    記載のシート送り装置。
  9. 【請求項9】 前記1対の分離部材は、一方の部材が回
    転体であり、他方の部材が回転体に圧接した摩擦板であ
    り、前記摩擦板の摩擦抵抗が前記回転体の摩擦抵抗より
    も小さく、前記原稿の摩擦抵抗よりも大きいことを特徴
    とする請求項1または4に記載のシート送り装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9の内、いずれか1項
    に記載のシート送り装置と、 前記シート送り装置によって供給される原稿の画像を読
    み取る画像読み取り手段と、 前記画像読み取り手段によって読み取られた原稿の画像
    情報に基づいてシートに画像を形成する画像形成手段
    と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし9の内、いずれか1項
    に記載のシート送り装置と、 前記シート送り装置によって供給されたシートに画像を
    形成する画像形成手段と、 を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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