JP3680510B2 - 原稿搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿搬送装置、特に、スタックされた複数枚の原稿を1枚ずつピックアップし、静止状態にある画像読取り装置の画像読取り位置上で原稿を定速搬送する原稿搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年では、複数枚の積載された原稿を1枚ずつ分離、給送し、搬送手段で所定の読取り位置へ搬送し、原稿画像をスキャナで読み取る、いわゆる流し撮り方式の原稿搬送装置が種々提供されている。この種の原稿搬送装置においては、通常、分離給送手段(ローラ)は原稿が下流側の搬送手段によって搬送され始めると、原稿に従動して回転するように構成されていた。そのため、原稿の後端が分離給紙手段を抜ける際に、搬送手段に負荷変動が生じて搬送速度にむらが発生し、読み取った画像にノイズが発生するという問題点を有していた。
【0003】
従来では、前記問題点を解決するため、原稿の後端が確実に分離給送手段を抜けるように、給送された原稿を一旦読取り位置を通過させ、スイッチバックさせてから改めて読取り位置上で搬送し、このとき画像を読み取る方式、あるいは分離給送手段における原稿捌き圧を低く設定し、原稿後端が分離給送手段を抜ける際の負荷変動を小さく抑える方式が採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前者の装置では、スイッチバックさせてから改めて画像を読み取るため、コピー生産性が低下するという問題点を有している。また、後者の装置では、捌き圧を低下させるために捌き性能が低下し、原稿の連れ送りが発生する等の問題点を生じていた。
【0005】
そこで、本発明の目的は、コピー生産性や原稿の捌き性能を損なうことなく、画像読取り途中で搬送系に負荷変動が生じないようにした原稿搬送装置を提供することにある。
【0006】
【発明の構成、作用及び効果】
以上の目的を達成するため、本発明に係る原稿搬送装置は、複数枚の原稿を積載可能な積載手段と、この積載手段から原稿を1枚ずつ分離して給送する分離給送手段と、給送された原稿の画像を定位置で読み取る読取り手段と、給送された原稿を読取り手段による画像読取り位置へ搬送する搬送手段とを備え、前記分離給送手段は原稿を分離するために駆動される給紙ローラを有し、前記給紙ローラは原稿が前記読取り手段で読み取られているときにも駆動され、この駆動時における給紙ローラによる原稿給送速度を前記搬送手段による原稿搬送速度よりも速く設定した。
【0007】
以上の速度差に基づいて、分離給送手段と搬送手段との間で原稿が湾曲し、原稿後端が分離給送手段を抜けるとき原稿は湾曲しているので、負荷変動は原稿の湾曲部で吸収される。従って、原稿を余分に循環させてコピー生産性を低下させたり、原稿の捌き性能を犠牲にすることなく、読取り途中での負荷変動を原稿の湾曲部で吸収し、画像読取りの乱れを防止できる。また、速度制御だけで済むため、装置の大型化を招来することがない。
【0008】
さらに、本発明に係る原稿搬送装置は、前述の速度制御に代えて、あるいは併用して、分離給送手段から原稿読取り位置までの距離を原稿の搬送方向長さよりも長く設定した。この構成によれば、原稿の後端が分離給紙手段を抜けてから原稿先端が読取り位置へ到達して画像の読取りが開始される。従って、原稿後端が分離給紙手段を抜ける際に搬送手段に負荷変動が生じても、この負荷変動は画像の読取りに悪影響を及ぼすことはない。勿論、コピー生産性を大きく低下させたり、原稿の捌き性能を犠牲にすることもない。
【0009】
分離給送手段から画像読取り位置までの距離を長く設定するのは搬送方向に長い原稿に対応させることが好ましい。そのためには、積載手段に積載された原稿の搬送方向長さを検出する検出手段を設け、長尺原稿が検出されると、積載手段及び分離給紙手段を一体的に後退させるか、給送された原稿を搬送長の長いバイパスを通じて読取り位置へ搬送すればよい。
【0010】
さらに、本発明に係る原稿搬送装置は、給送された原稿の先端が画像読取り位置の直前で搬送手段に保持されているとき、分離給送手段による給送が継続されている前記原稿の後端が分離給送手段を抜けるまで該原稿を湾曲させる湾曲形成領域を備えている。この構成によっても、原稿の後端が分離給送手段を抜けてから原稿画像の読取りが行われ、原稿後端が分離給送手段を抜けるときの負荷変動が画像の読取りに悪影響を及ぼすことはない。同様に、コピー生産性を大きく低下させたり、原稿の捌き性能を犠牲にすることもない。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る原稿搬送装置の実施形態について添付図面を参照して説明する。以下に説明する実施形態は電子写真複写機に搭載したものである。
【0012】
(第1実施形態、図1〜図6参照)
1.複写機本体の概略構成
複写機本体10は、主に、画像読取り光学系11、レーザ光学ユニット13、画像形成部14、シート給紙部15によって構成されている。
【0013】
2.画像読取り光学系
読取り光学系11は、本体10の上面を構成するプラテンガラス111の直下に配置され、プラテンガラス111上にセットされた原稿を、あるいは以下に説明する原稿搬送装置20によって搬送される原稿を照明するランプ112と、反射ミラー113,114,115と、変倍機能を有するレンズ116と、CCDセンサ117とで構成されている。
【0014】
プラテンガラス111の左端部にはプラテンガラス111上でオペレータによってセットされた原稿を位置決めするための原稿スケール101が配置されている。オペレータは、以下に説明する原稿搬送装置20を上方に持ち上げた状態で、原稿をその画像面を下に向けて、かつ、一端をスケール101に合わせて、プラテンガラス111上にセットする。読取り光学系11は、ランプ112でマニュアルセットされた原稿を照射しつつ、ランプ112及びミラー113,114,115が矢印b方向に移動し、原稿画像をスキャンし、レンズ116を介してCCDセンサ117で読み取る。
【0015】
露光ランプ112及びミラー113は感光体ドラム121の周速度V(等倍、変倍に拘らず一定)に対してV/m(mはコピー倍率)の速度で矢印b方向に移動する。同時に、ミラー114,115がV/2mの速度で矢印b方向に移動する。これにて、スキャン中の光路長を一定に保って画像の読取りが行われる。
【0016】
一方、プラテンガラス111の右端部には、原稿搬送装置20によって定速で搬送される原稿の画像を読み取るためのスリットガラス198が配置されている。この読取りを行うため、ランプ112とミラー113はスリットガラス198の直下で静止状態とされ、ミラー114,115も必要な光路長を形成する位置で静止状態とされる。スリットガラス198上を定速(コピー倍率mに応じて変更されるが)で通過する原稿にランプ112から照明光を当ててその画像をCCDセンサ117で読み取る。スリットガラス198の左端に配置されているガイド板199は原稿をスリットガラス198からすくい上げるためのものである。
【0017】
マニュアルで原稿をプラテンガラス111上にセットするため、原稿搬送装置20を上方に持ち上げ可能とする構成は周知である。通常の定型サイズの原稿については原稿搬送装置20を利用して前述の流し撮りが行われる。原稿搬送装置20を使用するのに不適当な材質やサイズの原稿にあってはマニュアルでプラテンガラス111上にセットして前記読取り光学系11のスキャンによる画像読取りが行われる。
【0018】
3.レーザ光学ユニット
CCDセンサ117で読み取られた画像については、レーザ光学ユニット13から画像出力が行われ、感光体ドラム121上に静電潜像が形成される。即ち、CCDセンサ117で読み取られた画像データは画像処理部12で種々の処理を受けて印字データとして生成され、レーザダイオード131を変調発光させる。レーザダイオード131から放射されたレーザビームは高速回転しているポリゴンミラー135で偏向され、トロイダルレンズ136及びfθレンズ137を透過し、反射ミラー138a,138b,138cを介して感光体ドラム121上を露光する。
【0019】
4.画像形成部
画像形成部14は、感光体ドラム121の周囲に、矢印aで示すその回転方向に沿って、帯電チャージャ122、現像器123、転写チャージャ124、除電チャージャ125、シート分離爪126、残留トナーのクリーナ127、残留電荷のイレーサ128が配置されている。これらの各エレメントの構成、作用は周知であるため、その説明は省略する。
【0020】
5.シート給紙部
コピーシートの給紙部15は、シートを収容したカセット151,152,153とシート搬送路等によって構成されている。三段に設けられた各カセット151,152,153にはそれぞれピックアップローラ154と給紙ローラ155と捌きローラ156が配置されている。
【0021】
カセット151,152,153のいずれかからシートが給紙信号に基づいて1枚ずつ給紙される。給紙されたシートは搬送ローラ171,172,173によって上方へ搬送され、タイミングローラ174で一旦停止される。その後タイミングローラ174が感光体ドラム121上に形成された画像と同期をとって回転駆動されることにより、シートは転写部へ搬送される。
【0022】
転写部でトナー画像を転写されたシートは直ちに感光体ドラム121から分離され、搬送ベルト175によって定着ローラ176,177間に送り込まれ、ここでトナーの定着が行われる。その後シートは排紙ローラ178から機外のトレイあるいはソータへ排出される。
【0023】
さらに、複写機本体10には、排紙ローラ178の直前から分岐した搬送部18、スイッチバック部19及び再給紙部16を備えている。なお、これらのシート搬送系は周知であり、その説明は省略する。
【0024】
6.原稿搬送装置の概略
図2に示すように、原稿搬送装置20は、以下の主要部から構成されている。分離給送部2100:原稿トレイ2101、ピックアップローラ2102、給紙ローラ2103、捌きローラ2104を備えている。
読取り部2200:第1読取りローラ対2201、圧接ガイド板2202、第2読取りローラ対2203、導入ガイド板2204、出口ガイド板2205を備えている。
【0025】
循環反転部2300:切換え爪2301、循環反転ローラ対2302、循環搬送路2310を備えている。
排紙反転部2400:切換え爪2401、排紙反転ローラ対2402を備えている。
排紙部2500:排紙ローラ対2501、排紙トレイ2502を備えている。手差し給紙部2600:手差しトレイ2601、手差し挿入口2602を備えている。
原稿押さえ板2802:プラテンガラス111上にマニュアルでセットされた原稿を押さえる。
【0026】
さらに、この原稿搬送装置20は、片面にのみ画像を有する片面原稿の画像を読み取るための片面原稿モードと、第1面及び第2面に画像を有する両面原稿の画像を読み取るための両面原稿モードと、分離給紙部2100で自動的に分離給送を行うのに適さない種類の原稿を処理するためのシングル給紙モードとを備えている。
【0027】
7.分離給送部の構成
原稿トレイ2101はその前半部分が傾斜部2101aとされ、傾斜部2101aの先端には先端規制板2111が設置されている。リフトアップ板2107はその左端を支点として上下動可能に設置され、通常は傾斜部2101aと同一面上に位置している。
【0028】
原稿はその先端を規制板2111に合わせてトレイ2101上にセットされる。リフトアップモータによって駆動レバー2108が上昇するのに連動してリフトアップ板2107が上昇すると、原稿の最上面がピックアップローラ2102に圧接することになる。ピックアップローラ2102はアーム2116を介して給紙ローラ2103の支軸を支点として上下動可能に設置され、その自重と図示しないばねによって下方に付勢されている。ピックアップローラ2102は駆動レバー2108によってリフトアップ板2107が上昇するのに連動して持ち上げられ、アーム2116の所定位置までの上昇が上限センサSE15によって検出されると、駆動レバー2108の駆動が停止される。上限センサSE15の検出状態は常時モニタされ、ピックアップローラ2102が下降してセンサSE15が非検出状態になると、駆動レバー2108によってリフトアップ板2107を上昇させる。これにて、ピックアップローラ2102は所定の高さ、かつ、所定の圧接力で原稿をピックアップすることになり、原稿が所定の高さから給紙される。このことは原稿の残量に拘らず、原稿の先端が所定の角度及び高さで前捌きガイド片2110aに当接して安定した給紙が確保されることを意味する。
【0029】
前捌きガイド片2110aはホルダ2110に設けられたもので、先端規制板2111の上端から登り勾配に配設され、その先端は給紙ローラ2103と捌きローラ2104とのニップ部に僅かな隙間を有して近接している。原稿はピックアップローラ2102によって複数枚が連れ送りされるが、その先端が前捌きガイド片2110aに当接することで上層の原稿ほど先行するように捌かれ、2,3枚の原稿のみが前記ローラ2103、2104間へ突入していく。
【0030】
給紙ローラ2103は反時計回り方向に回転駆動され、ローラ2103、2104間に突入した複数枚の原稿のうち、最上層の1枚をローラ2103によって右方に搬送し、他の原稿をローラ2104によってその進行を阻止する。即ち、給紙ローラ2103は図2に示す定位置で回転駆動され、捌きローラ2104はホルダ2110に回転自在に装着され、図示しないばねによってホルダ2110を介して給紙ローラ2103に弾性的に圧接している。この捌きローラ2104にはトルクリミッタが取り付けられている。トルクリミッタのトルクは、給紙ローラ2103の回転時にローラ2103,2104間に1枚の原稿のみが介在する場合には、捌きローラ2104が給紙ローラ2103で搬送される原稿との摩擦力で時計回り方向に従動回転する値に設定されている。ローラ2103,2104間に複数枚の原稿が突入した場合、捌きローラ2104は静止し、給紙ローラ2103によって搬送される最上層の原稿より下に位置する原稿の進入を阻止する。
【0031】
8.原稿の給紙動作
原稿は1ページ目を上方に向けた状態で原稿トレイ2101上にスタックされ、オペレータによってコピースタートキー(図示せず)が押されるか(1枚目の給紙時)、原稿トレイ2101上のアクチュエータレバー2106が原稿に押されてエンプティセンサSE1が原稿検出状態にあるとき(2枚目以降の給紙時)、所定のタイミングで、ピックアップローラ2102が反時計回り方向に回転駆動され、原稿を図2中右方に送り出す。
【0032】
ピックアップされた原稿は、前捌きガイド片2110aで予備的に捌かれ、給紙ローラ2103と捌きローラ2104の間を通過することで1枚に分離される。
以後の原稿搬送は片面原稿と両面原稿とに分けて説明する。
【0033】
9.片面原稿モード
1枚に分離された原稿は、搬送路2120を搬送され、原稿先端は回転を停止している第1読取りローラ対2201のニップ部に当接して適量湾曲する。これにて、原稿の先端が第1読取りローラ対2201のニップ部で整合され、斜行が補正される。次に、読取りローラ対2201,2203が回転駆動されることで、原稿はガイド板2202で圧接されつつスリットガラス198上を搬送される。このとき原稿画像が前記読取り光学系11によって読み取られる。さらに、原稿は第2読取りローラ対2203から切換え爪2301,2401の下面でガイドされて左方に搬送され、排紙ローラ対2501から画像面を下方に向けた状態で排紙トレイ2502上に排出される。次の原稿の給紙は、先の原稿の後端がセンサSE6で検出されたことに基づいて行われる。
【0034】
ところで、読取りローラ対2201,2203の回転速度はコピー倍率に基づいて変更される。コピー倍率をmとして、読取りローラ対2201,2203の等倍時の搬送速度をV(前記感光体ドラム121の回転周速度と等しい)とすると、読取りローラ対2201,2203の搬送速度はV/mに自動的に設定される。
【0035】
また、読取り光学系11による画像読取りは、第1読取りローラ対2201の直後に設置した読取りセンサSE14が原稿の先端を検出してから一定時間後に開始される。即ち、センサSE14が原稿先端を検出してから、読取りローラ対2201,2203を駆動するモータM2の駆動量をモニタすることで、原稿の先端が読取り位置190に到達するタイミングを計って読取り動作が開始される。
【0036】
10.手差し給紙
手差し挿入口2602は、第1読取りローラ対2201の上流側に形成されており、手差し給紙トレイ2601を外方に倒すことで開放される。このとき、オペレータが原稿を挿入口2602に挿入し、第1読取りローラ対2201のニップ部に当接させると、読取りローラ対2201,2203を回転駆動することによって前記片面原稿と同様にスリットガラス198上を搬送され、画像が読み取られる。読取りローラ対2201,2203の回転は挿入された原稿の先端がレジストセンサSE2で検出されてから一定時間経過すると開始される。
【0037】
11.両面原稿モード
原稿トレイ2101から給紙された両面原稿は、前述のように、読取りローラ対2201,2203にてスリットガラス198上を搬送され、第1面の画像読取りが行われる。このとき、切換え爪2301が図2に実線で示す位置よりも時計回り方向に若干回動した位置にセットされる。従って、第1面画像読取りが行われた原稿は、切換え爪2301の傾斜面でガイドされつつ循環反転ローラ対2302へ搬送される。原稿の後端が逆流防止用樹脂フィルム2304を抜けると、反転ローラ対2302が逆転駆動され、原稿は前後が反転された状態で循環搬送路2310へ送り込まれる。その後、原稿は表裏を反転されて第1読取りローラ対2201へ向かって搬送され、その先端が回転を停止されている第1読取りローラ対2201のニップ部に当接し、適量湾曲したときに反転ローラ対2302の回転が停止される。これにて原稿先端の整合性が整えられ、斜行が補正される。
【0038】
その後、読取りローラ対2201,2203が回転駆動され、原稿は第2面を下方に向けてスリットガラス198上を搬送され、第2面の画像読取りが行われる。このとき、切換え爪2301は図2中実線位置へ復帰しており、切換え爪2401が図2に実線で示す位置よりも時計回り方向に若干回動した位置にセットされる。従って、第2面画像読取りが行われた原稿は切換え爪2301の下面及び切換え爪2401の上面でガイドされつつ排紙反転ローラ対2402へ搬送される。原稿の後端が逆流防止用樹脂フィルム2403を抜けると、排紙反転ローラ対2402が逆転駆動され、原稿は表裏/前後を反転された状態で、逆流防止用樹脂フィルム2403にガイドされて排紙ローラ対2501によって排紙トレイ2502上に排出される。このとき、原稿は第1面が下方を向けて排出され、ページ順を揃えられる。この両面原稿モード実行時において、第2面読取り時には原稿の後端がレジストセンサSE2で検出されると、次の原稿の給紙が開始される。
【0039】
12.駆動系
以上の動作を行うため、図3に示すように、給紙ローラ2103及び循環反転ローラ対2302は正逆回転可能な給紙モータM1によって駆動される。給紙ローラ2103はベルト2181によってクラッチCL1を介して回転駆動される。ピックアップローラ2102は給紙ローラ2103を介して回転力を伝達される。原稿の後端がローラ2103,2104のニップ部を抜けると、クラッチCL1がオフされる。循環反転ローラ対2302はベルト2384を介して回転駆動される。原稿が第1読取りローラ対2201に向かって搬送されるとき、循環反転ローラ対2302は原稿を左上方に搬送する方向に回転駆動される。
読取りローラ対2201,2203は搬送モータM2によってベルト2283を介して回転駆動される。
【0040】
排紙反転ローラ対2402、排紙ローラ対2501は正逆回転可能な排紙モータM3によってベルト2484を介して回転駆動される。排紙反転ローラ対2402が原稿を右下方に搬送する方向に回転駆動されるとき、排紙ローラ対2501は原稿をトレイ2502上へ排出する方向に回転駆動される。
【0041】
原稿搬送装置20は前述の片面原稿モード及び両面原稿モードをオペレータの選択に基づいて実行する。複数枚の原稿がトレイ2101上にセットされたときは、前述の原稿給紙/搬送を1枚ずつ行い、オペレータによって設定された置数(コピー部数)が複数の時は、読取り光学系11で1回読み取られた画像データをメモリで記憶し、置数分に応じたコピー処理を行う。
【0042】
13.原稿サイズの検出
原稿搬送装置20を使用して複写機本体10で様々なコピー処理を有効、迅速に行うため、原稿サイズを検出する必要がある。
まず、原稿トレイ2101上で、原稿の長さサイズを複数種類に検出する。そのため、トレイ2101の後端部分にセンサSE11,SE12が設置されている。このセンサSE11,SE12によって原稿の長さを3種類に分類することができる。また、センサSE6等によって給紙された原稿のサイズを検出するが、その詳細については省略する。
【0043】
14.原稿搬送速度
本第1実施形態では、原稿画像が読み取られているときも給紙ローラ2103は駆動されている。この駆動時における給紙ローラ2103の原稿搬送速度V1と読取りローラ対2201,2203の原稿搬送速度V2とをV1>V2の関係となるように設定した。V1,V2の速度差は2〜3%から20%の間、好ましくは5〜10%がよい。速度差が大きすぎると、逆に原稿を押し出して画像の読取り乱れが発生するおそれがある。
【0044】
15.給紙ローラの従動負荷
前述の如く、給紙ローラ2103は給紙モータM1によってクラッチCL1を介して原稿を矢印A方向(図4、図5参照)に給送するように回転駆動される。捌きローラ2104は回転自在にホルダ2110に保持され、図示しないばねによって圧接力(捌き圧)Nsを以って給紙ローラ2103に圧接している。さらに、捌きローラ2104にはホルダ2110に固定された支軸2104aとの間に図示しないトルクミリッタが設けられている。このトルクリミッタの順転トルク値は、給紙ローラ2103が駆動されているとき、ローラ2103,2104のニップ部に原稿D1が1枚のみ介在する場合(図4参照)、給紙ローラ2103の回転に基づいて矢印A方向に前進する原稿D1との摩擦力にローラ半径Rr1を乗じた値に設定されている。さらに、図5に示すように、2枚以上の原稿D1,D2がローラ2103,2104のニップ部に進入した場合は前記トルクリミッタが作用せず、捌きローラ2104は静止状態となり、2枚目以降の原稿D2はニップ部で停止し、1枚目の原稿D1のみが矢印A方向に給送される。
【0045】
以上の構成において、原稿画像の読取り時(読取りローラ対2201,2203での搬送時)に給紙ローラ2103を駆動しない場合と、駆動した場合の従動負荷Fを比較する。
【0046】
以下の式(1),(2),(3),(4)で使用される記号は以下のとおりである。
Tf1:給紙ローラのワンウエイクラッチの空転トルク
μf2:給紙ローラとその支軸との摩擦係数
Ts:トルクリミッタの順転トルク
Ns:捌き圧
μr2:捌きローラとその支軸との摩擦係数
μf1:給紙ローラと原稿との摩擦係数
μr1:捌きローラと原稿との摩擦係数
μp:原稿間の摩擦係数
【0047】
給紙ローラ2103を駆動せず、かつ、ニップ部に1枚の原稿が介在するとき、従動負荷Fは式(1)で表される。
【0048】
給紙ローラ2103を駆動せず、かつ、ニップ部に2枚以上の原稿が介在するとき、従動負荷Fは式(2)で表わされる。
【0049】
給紙ローラ2103を駆動し、かつ、ニップ部に1枚の原稿が介在するとき、従動負荷Fは式(3)で表わされる。
【0050】
給紙ローラ2103を駆動し、かつ、ニップ部に2枚以上の原稿が介在するとき、従動負荷Fは式(4)で表わされる。
【0051】
以上の式(1)〜(4)から明らかなように、画像読取り時には給紙ローラ2103を駆動した方が従動負荷Fが減少し、原稿の後端がニップ部を抜けたときの駆動負荷変動を抑えることができる。
【0052】
なお、以上の駆動制御において、クラッチCL1のオフによるピックアップローラ2102及び給紙ローラ2103の停止タイミングは、原稿トレイ2101上のセンサSE11,SE12からの検出信号に基づいて原稿後端がローラ2103,2104のニップ部を通過したと判断されるときに実行される。同時に、給紙モータM1の駆動速度を給紙時の速度に変更し、原稿後端がセンサSE6で検出されると、クラッチCL1をオンし、次の原稿の給紙を開始する。
【0053】
16.制御回路
図6は原稿搬送装置20の制御回路の概略構成を示す。この制御回路はCPU3000を中心として構成され、前記センサSE1,SE11,SE12等の検出信号が入力され、モータM1〜M3等のオン、オフを制御する。なお、図6中かっこで示した符号は以下の第2〜第5実施例で使用される部材である。
【0054】
17.第1実施形態の変形例
なお、第1実施形態では、給紙時に原稿を分離する機構に、トルクリミッタ付きの摩擦ローラを捌きローラ2104として用いた例を示した。しかし、捌きローラ2104としてはトルクリミッタを省略したり、強制的に逆転駆動してもよい。あるいは、摩擦ローラに代えて摩擦パッドを用いたり、エンドレスベルトを用いてもよい。給紙ローラ2103としてエンドレスベルトを用いてもよい。これらの点は、以下に説明する第2〜第5実施形態でも同様である。
【0055】
(第2実施形態、図7参照)
本第2実施形態は、給紙ローラ2103と捌きローラ2104のニップ部を原稿後端が抜けるときの負荷変動が読取り部2200で該原稿を搬送中の読取りローラ対2201に悪影響を及ぼさないように、分離給送部2100を後退可能な構成とし、給紙ローラ2103及び捌きローラ2104のニップ部から読取り位置190までの搬送距離を原稿長さよりも長く設定可能とした。
【0056】
即ち、原稿トレイ2101、ピックアップローラ2102、給紙ローラ2103及び捌きローラ2104等を含む分離給送部2100を一つのユニットとして構成し、この分離給送ユニット2100をモータM5を駆動源として原稿給送方向と平行に矢印d,d’方向に移動可能に設置した。図7に実線で示す分離給送ユニット2100の位置は最小サイズ原稿に対応した基準位置である。分離給送ユニット2100はこの基準位置からトレイ2101上にセットされた原稿の給送方向長さに対応した量だけ矢印d方向に後退する。
【0057】
分離給送ユニット2100の位置を固定して複数サイズの原稿全てに対して上流側の負荷変動要因を下流側での画像読取りに悪影響を与えないようにするには、分離給送ユニット2100を最大サイズ原稿の長さに対応した位置に固定する必要がある。しかし、本第2実施形態の如く、給送ユニット2100自体をスライド可能とすれば、最大サイズよりも小さいサイズの原稿のファストコピー時間を短縮することができる。
【0058】
分離給送ユニット2100の移動量を制御するため、その駆動モータM5はステッピングモータ、サーボモータ等の回転量を制御可能なモータを使用し、基準位置検出センサSE20の検出信号を基準として移動量が制御される。
分離給送ユニット2100の移動範囲は、ローラ2103,2104のニップ部から読取り位置190までの搬送距離LAが最小サイズ原稿の搬送方向長さに若干の余裕量αを加えた長さから最大サイズ原稿の搬送方向長さに若干の余裕量αを加えた長さの間である。
トレイ2101上にセットされた原稿の長さは前記第1実施形態と同様にセンサSE11,SE12によって検出される。ここでの検出は3種類のサイズに対して行われるが、それ以上の種類のサイズを検出可能としてもよい。
【0059】
ここで、センサSE11,SE12の検出状態と分離給送ユニット2100の移動量を説明する。
LA:ローラ2103,2104のニップ部から読取り位置190までの距離
LS1:先端規制板2111からセンサSE11までの距離
LS2:先端規制板2111からセンサSE12までの距離
LO:原稿の搬送方向長さ
α:原稿後端がローラ2103,2104のニップ部を抜けたときに負荷変動が減衰するまでに原稿が搬送される距離以上の余裕量
【0060】
本第2実施形態において、原稿検出センサSE11,SE12は2個設置されているため、3種類の原稿サイズしか検出できない。そのため、原稿の実際上の長さは検出できない。ところで、原稿のサイズに関しては、LS1より短いサイズ、LS2より長いサイズ、LS1からLS2までの中間サイズのいずれにも複数のサイズが存在する。従って、分離給送ユニット2100の移動量は、センサSE11,SE12で検出したサイズに含まれる最大の定形サイズであると判断する。センサSE11,SE12が非検出状態であれば、LO<LS1であり、LA=LS1+αに設定する(基準位置)。センサSE11が検出状態でセンサSE12が非検出状態であれば、LS2>LO>LS1であり、LA=LS2+αに設定する。SE11,SE12が検出状態であれば、LO>SL2であり、LA=原稿最大サイズ+αに設定する。
【0061】
給紙動作の開始タイミングは分離給送ユニット2100の移動の完了後でもよいが、ファーストコピー時間を短縮するためには、移動と同時であってもよい。その場合には、給紙された原稿が第1読取りローラ対2201でレジストされるまでに分離給送ユニット2100の移動が完了するように設定する。即ち、
【0062】
Va:給紙速度
Vb:分離給紙ユニットの移動速度
Ld:基準位置から最大サイズ対応位置までの移動距離
Le:基準位置におけるローラ2103,2104のニップ部から第1読取りローラ対2201までの距離
β:余裕量
とするとき、下式(5)を満足するように設定すればよい。
(Ld/Vb)+β=(Ld+Le)/Va …(5)
【0063】
(第3実施形態、図8、図9参照)
本第3実施形態は、給紙ローラ2103と捌きローラ2104から読取り位置190までの原稿搬送路に原稿を大きく湾曲(迂回)させる湾曲形成領域Yを設け、大サイズ原稿を大きく湾曲(迂回)させ、ローラ2103,2104のニップ部を原稿後端が抜けるときの負荷変動が読取り部2200で該原稿を搬送中の読取りローラ対2201に悪影響を及ぼさないようにした。
【0064】
具体的には、給紙ローラ2103及び捌きローラ2104から読取り部2200へ到る搬送路に可動ガイド板2124を図8に示す位置から図9に示す位置へ移動可能に設けた。可動ガイド板2124は第1読取りローラ対2201の支軸2201aの近傍に設けた支軸(図示せず)を支点として回動可能である。小サイズ原稿に対して、可動ガイド板2124は図8に示す位置にセットされ、ローラ2103,2104から送り出された原稿を、ガイド板2125,2127と協働してガイドする。一方、大サイズ原稿に対して、可動ガイド板2124は図9に示す位置に移動する。ガイド板2125,2126は図8に示す位置に固定されたままである。ガイド板2127は可動ガイド板2124側に図示しないばねで付勢されており、突起2127aが可動ガイド板2124に当接することで所定の搬送間隔を形成している。大サイズ原稿の搬送時、このガイド板2127は可動ガイド板2124に連動して図9に示す位置まで回動する。
【0065】
大サイズ原稿の給紙及び搬送は以下のとおりである。即ち、給紙開始時においてガイド板2124,2127は図8に示す位置にセットされている。ローラ2103,2104から給紙された原稿がガイド板2124,2125,2127によってガイドされつつ搬送され、該原稿の先端が回転を停止している第1読取りローラ対2201のニップ部に突入する。突入後も若干量給紙ローラ2103を回転させて原稿をレジストする。次に、第1読取りローラ対2201を駆動して原稿先端が読取り位置190には到達しない距離γだけ搬送されたとき、第1読取りローラ対2201の駆動を一旦停止させる。同時に、図示しない駆動源によって可動ガイド板2124を図9に示す位置へ移動させる。このとき、ガイド板2127も従動することは前述のとおりである。
【0066】
原稿先端が第1読取りローラ対2201でレジストされているとき、可動ガイド板2124を移動させると、原稿先端がローラ対2201のニップ部から外れてレジストが乱れたり、搬送不能が生じるおそれがある。距離γだけ搬送することによって原稿先端部がローラ対2201に確実に保持され、このとき可動ガイド板2124を移動させても、レジストの乱れや搬送不能を生じることはない。図9に示す状態において、大サイズ原稿はガイド板2124,2127にガイドされて大きく迂回して搬送される。
【0067】
その後、読取りローラ対2201,2203の駆動を再開して原稿を搬送し、画像を読み取る。原稿の後端は、少なくとも搬送再開後距離LE−γ搬送されるまでに給紙ローラ2103と捌きローラ2104のニップ部を抜けている。
【0068】
なお、前記可動ガイド板2124を原稿の搬送方向長さに対応した複数位置に移動可能に構成してもよい。
【0069】
(第4実施形態、図10、図11、図12参照)
本第4実施形態は、前記第3実施形態に類似して、原稿搬送路に原稿を大きく湾曲(迂回)させる湾曲形成領域Y1を設け、大サイズ原稿を大きく湾曲(迂回)させ、上流側での負荷変動が下流側の読取り部2200での原稿搬送に悪影響を及ぼさないようにした。なお、この第4実施形態では分離給送部2100’を最下層の原稿から給紙するように構成した。
【0070】
具体的には、分離給送部2100’を原稿トレイ2131、ピックアップローラ2132、ウエイト2136、給紙ローラ2133、捌きローラ2134及び給紙ローラ2133と同軸上に固定したパドル2135とで構成した。読取り部2200及び図示しない循環反転部、排紙反転部、排紙部は前記第1実施形態と同様である。
【0071】
分離給送部2100から読取り部2200へ到る搬送路には、剛体からなるガイド板2141,2142を配置すると共に、弾性体からなるガイド板2143をガイド板2141と平行に配置した。さらに原稿検出用のセンサSE31を配置した。ガイド板2143は基部2143aで片持ち支持され、この基部2143aが大きな柔軟性を有するものとされている(図11参照)。また、ガイド板2141の上流側は給紙ローラ2133との間にスペースY2が設けられている。
【0072】
以上の構成において、トレイ2131上に積載された原稿はウエイト2136によって所定の圧力を付与され、ピックアップローラ2132の回転に基づいて最下層のものからピックアップされ、図10中左方に給紙される。その後、原稿は給紙ローラ2133と捌きローラ2134とのニップ部を通過することで1枚に分離され、ガイド板2141,2143及びガイド板2142にガイドされて左方に搬送される。給紙された原稿はその先端が静止している第1読取りローラ対2201のニップ部に当接してレジストされる。レジストされると、給紙ローラ2133の駆動を一旦停止させると共に、第1読取りローラ対2201を駆動して原稿をその先端が読取り位置190には到達しない距離γだけ搬送し、第1読取りローラ対2201の駆動を一旦停止させる。これにて、原稿先端部が第1読取りローラ対2201に確実に保持される。
【0073】
給紙ローラ2133の駆動はその後再開され、図11に示すように、原稿Dは上方に大きく湾曲する。このとき、ガイド板2143は原稿Dの湾曲に伴って基部2143aを支点として上方へ持ち上げられる。給紙ローラ2133の駆動は原稿Dの後端が給紙ローラ2133及び捌きローラ2134のニップ部を抜けるまで継続される。
【0074】
原稿Dの先端が第1読取りローラ対2201でレジストされているとき、原稿Dの後端がローラ2133,2134のニップ部を抜けるまで給紙ローラ2133を駆動すると、原稿Dの先端が第1読取りローラ対2201のニップ部から外れてレジストが乱れたり、搬送不能が生じるおそれがある。原稿Dの先端部が第1読取りローラ対2201に確実に保持されているとき、原稿Dの後端をローラ2133,2134から抜けさせることで、レジストの乱れや搬送不能が防止されることになる。
【0075】
以上の構成及び制御によって、読取り部2200での画像読取り前に原稿後端をローラ2133,2134のニップ部から抜き出し、負荷変動の悪影響を排除することができる。また、原稿の湾曲形成領域Y1を設けることによって、給紙ローラ2133から第1読取りローラ対2201までの搬送路長は最小サイズ原稿長から距離γ及びレジスト時湾曲量を差し引いた長さに設定でき、該搬送路をコンパクトに構成できる。
【0076】
一方、原稿Dの後端はローラ2133,2134のニップ部から離脱するとき、パドル2135によって該ニップ部から蹴り出される。そのとき、ガイド板2143によって原稿Dの湾曲部が押し下げられ、パドル2135の回転も寄与して原稿Dの後端部はスペースY2であって給紙ローラ2133の下側に確実に蹴り出される(図12参照)。このような作用によって、原稿後端がローラ2133,2134のニップ部付近に滞留することが防止され、次に給紙される原稿の先端との干渉を防止できる。
【0077】
先の原稿の後端がローラ2133,2134のニップ部を抜けた時点で、該原稿の後端は給紙ローラ2133の下側に入り込み、センサSE31からも非検出の状態となる。従って、先の原稿がまだ搬送路に存在しても次の原稿を先出し給紙(原稿の先端部分を所定量だけローラ2133,2134のニップ部から予め突出させておくこと)しておくことができ、コピー生産性の向上が可能となる。また、センサSE31の検出位置での原稿後端の滞留、ぶれに起因する誤検出を回避でき、安定した制御が可能となる。
【0078】
(第5実施形態、図13参照)
本第5実施形態は、給紙ローラ2103と捌きローラ2104のニップ部から読取り位置2200へ到る搬送路として、小サイズ原稿に対応した搬送路2151と大サイズ原稿に対応した搬送路2152を設け、支軸2153aを支点として回動可能な切換え爪2153で通紙経路を切り換えるようにしたものである。いずれの搬送路2151,2152を通過する場合も、原稿は先端が読取り位置190へ到達する前に後端がローラ2103,2104のニップ部を抜け出し、負荷変動が画像の読取りに悪影響を及ぼさないように構成されている。
【0079】
原稿がトレイ2101上に積載されると、センサSE11のオン、オフに基づいて原稿のサイズを大小2種類で検出する。その後、センサSE11の検出信号に基づいて、切換え爪2153が図示しないソレノイドのオン、オフによって、小サイズ原稿は搬送路2151へガイドする角度に、大サイズ原稿は搬送路2152へガイドする角度にセットされる。その後、分離給送部2100が給紙動作を開始する。
【0080】
本第5実施形態において、使用される原稿のサイズを2種類、即ち、先端規制板2111からセンサSE11までの距離LS1より短いサイズLOSと長いサイズLOLに設定している。搬送路2151の長さをLAS、搬送路2152の長さをLALとすると、以下の式(6),(7),(8)を満足している。
LOL>LS1>LOS …(6)
LAL=LOL+α …(7)
LAS=LOS+α …(8)
【0081】
前式(7),(8)でαとは、前記第2実施形態で説明したように、原稿後端がローラ2103,2104のニップ部を抜けたとき負荷変動が減衰するまでに原稿が搬送される距離以上の余裕量である。
【0082】
本第5実施形態においては、原稿の長さに対応して搬送路2151,2152を選択的に切り換えるようにしたため、画像の読取り乱れを防止したうえで、原稿の長さに応じた最短時間でファーストコピーを得ることができる。
【0083】
なお、原稿搬送路は3以上の原稿サイズに対応して設置してもよいことは勿論である。
【0084】
(他の実施形態)
なお、本発明に係る原稿搬送装置は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
例えば、第1実施形態のように、分離給送部2100の給紙速度と読取り部2200による搬送速度に差を設けることを、第2〜第5実施形態に併用してもよい。
【0085】
また、読取り部2200における原稿の搬送は、読取り位置190の前後に設けた読取りローラ対2201,2203に代えてあるいはそれらに加えて、スリットガラス198の上面に設けたローラあるいはエンドレスベルトによって行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である原稿搬送装置と電子写真複写機本体を示す概略構成図。
【図2】前記原稿搬送装置を示す内部構成図。
【図3】前記原稿搬送装置の搬送駆動系を示す系統図。
【図4】前記原稿搬送装置における分離/給紙の説明図。
【図5】前記原稿搬送装置における分離/給紙の説明図。
【図6】制御回路を示すブロック図。
【図7】本発明の第2実施形態である原稿搬送装置の要部を示す構成図。
【図8】本発明の第3実施形態である原稿搬送装置の要部を示す構成図。
【図9】前記第3実施形態である原稿搬送装置における大サイズ原稿給紙時を示す構成図。
【図10】本発明の第4実施形態である原稿搬送装置の要部を示す構成図。
【図11】前記第4実施形態である原稿搬送装置における原稿湾曲時を示す構成図。
【図12】前記第4実施形態である原稿搬送装置における原稿後端離脱時を示す構成図。
【図13】本発明の第5実施形態である原稿搬送装置の要部を示す構成図。
【符号の説明】
11…画像読取り光学系
20…原稿搬送装置
190…画像読取り位置
2100,2100’…分離給送部
2101,2131…原稿トレイ
2103,2133…給紙ローラ
2104,2134…捌きローラ
2200…読取り部
2120…搬送路
2201,2203…読取りローラ対
2151,2152…搬送路
2153…切換え爪
M1…給紙モータ
M2…搬送モータ
M5…ユニット移動モータ
SE11,SE12…原稿長検出センサ
Y,Y1…湾曲形成領域
Claims (5)
- 複数枚の原稿を積載可能な積載手段と、
前記積載手段から原稿を1枚ずつ分離して給送する分離給送手段と、
給送された原稿の画像を定位置で読み取る読取り手段と、
給送された原稿を前記読取り手段による画像読取り位置へ搬送する搬送手段と、を備え、
前記分離給送手段は原稿を分離するために駆動される給紙ローラを有し、
前記給紙ローラは原稿が前記読取り手段で読み取られているときにも駆動され、この駆動時における給紙ローラによる原稿給送速度が前記搬送手段による原稿搬送速度よりも速く設定されていること、
を特徴とする原稿搬送装置。 - 複数枚の原稿を積載可能な積載手段と、
前記積載手段から原稿を1枚ずつ分離して給送する分離給送手段と、
給送された原稿の画像を定位置で読み取る読取り手段と、
給送された原稿を前記読取り手段による画像読取り位置へ搬送する搬送手段と、を備え、
前記分離給送手段から前記画像読取り位置までの距離が原稿の搬送方向長さよりも長く設定されていること、
を特徴とする原稿搬送装置。 - 前記積載手段に積載された原稿の搬送方向長さを検出する検出手段と、
前記積載手段及び分離給送手段を一体的に原稿給送方向と平行に移動させる移動手段と、
前記検出手段で検出された原稿長さに応じて前記移動手段を駆動する制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2記載の原稿搬送装置。 - 前記搬送手段は長さの異なる複数の搬送路を切り換え可能であり、
さらに、前記積載手段に積載された原稿の搬送方向長さを検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された原稿長さに応じて前記搬送路を切り換える制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項2記載の原稿搬送装置。 - 複数枚の原稿を積載可能な積載手段と、
前記積載手段から原稿を1枚ずつ分離して給送する分離給送手段と、
給送された原稿の画像を定位置で読み取る読取り手段と、
給送された原稿を前記読取り手段による画像読取り位置へ搬送する搬送手段と、
給送された原稿の先端が前記画像読取り位置の直前で搬送手段に保持されているとき、前記分離給送手段による給送が継続されている前記原稿の後端が前記分離給送手段を抜けるまで該原稿を湾曲させる湾曲形成領域と、
を備えていることを特徴とする原稿搬送装置。
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