JP2002225864A - カール部を備えた鋼板製容器及びカール部被覆方法 - Google Patents
カール部を備えた鋼板製容器及びカール部被覆方法Info
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Abstract
の切断端面に水分が付着しないように切断端面部分の外
側を樹脂で完全に封鎖して切断端面で赤錆が発生するこ
とを防止する鋼板製容器とその製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 内面及び外面が内面側樹脂被膜12及び
外面側樹脂被膜13によってそれぞれ被覆され、口頸部
4となる開口端部分に外巻きのカール部6を備え、カー
ル部6の内側に鋼板切断端面11が露出している鋼板製
容器において、カール部6が実質的に閉じられたカール
部6であって、カール部6の閉じられた部分ではカール
部6の先端部近傍部分を覆っている内面側樹脂被膜12
と口頸部外面を覆っている外面側樹脂被膜13とが接触
しており、この両樹脂被膜12,13の接触している部
分を含む近傍が硬化型塗膜14で被覆されていることと
した。
Description
によって被覆されており、開口端部分に外巻きのカール
部であって、内外面の樹脂被膜同士が接触して実質的に
閉じられているカール部を備え、この閉じられている部
分及びその近傍部分が硬化型塗膜で被覆されている鋼板
製容器及び外巻きカール部を有する鋼板製容器のカール
部被覆方法に関する。
してネジ部を設けたアルミニウム合金製のボトル型缶が
販売され、人気を集めている。
は、円筒形の胴部2と、胴部2に続くドーム状(凸曲面
状)の肩部3と、肩部3に続く略円筒状でネジ部7とカ
ール部6とが成形されている口頸部4があり、胴部下端
のいわゆる缶底は、底蓋が巻き締められている。尚、ボ
トル型缶としては、胴部と底部とを一体成形してシーム
レス缶胴とした後、胴部の開口部側を縮径(ネックイン
成形)して肩部と口頸部となる部分を形成したタイプの
肩部が円錐台形状で、底部が胴部及び口頸部と一体成形
されたボトル型缶も販売されている。
ール部6が設けられて、開口部が形成されており、その
下方にはネジ部7が設けられ、更にネジ部7の下方に
は、口頸部4に冠着されるピルファープルーフキャップ
のピルファープルーフバンドを固着するための環状凸部
8及び環状凹部9が設けられている。
いる部分が存在するが、通常は厚く塗料を塗布したり、
缶蓋と二重巻き締めすることにより、露出しないように
するので、空気中の水分等の影響を受けて発錆すること
は殆どない。
の様にキャップを冠着することによって密封する場合に
は、キャップとの密封面の強度アップを図る必要があり
(キャップのシール材との密着を強くして密着面からの
漏洩を防止するため)、そのために、カール加工をして
強度を高めることが行われている。
ては、開口部にアルミニウム合金板製の開封容易なキャ
ップを冠着して、キャップのスカート部をカール部の下
面にクリンプする(スカート部を縮径させる)ことによ
り開口部を密封するタイプの金属容器がよく知られてい
る(例えば、実公昭62−44910号公報及び特開昭
57−86450号公報参照)。
として金属面が露出している切断端面が存在し、金属容
器が水で冷やされた場合や外気温の急激な変化があって
空気中の水分が結露した場合等の様に、水分が切断端面
に付着すると、発錆する可能性がある。
は、僅かな発錆が起こってもその存在はあまり目立たな
いから、内容液が特に腐食性の著しい場合以外は、特に
被覆する必要はないが、容器の素材が表面処理鋼板であ
れば、切断端面を起点として赤錆が生じるので、そのよ
うな場合には、金属容器としての商品価値を損なうこと
になる。
とした赤錆を防止するために、特公昭56−3271号
公報には、先端部に切断端面を備えたエアゾール缶の先
端部分を外巻きカールに成形する前に、切断端面を樹脂
やゴム等から成る環状パッキングで被覆した後、容器壁
にパッキングを接触させるように外巻きカール成形をす
ることにより、カール部の先端縁と容器の主体壁との間
にパッキングを狭圧させることが開示されている。
56−3271号公報に開示されている手段は、赤錆を
防止するという観点からは優れた方法であるが、実際の
製缶ラインでは切断端面を樹脂等で被覆する速度が低速
過ぎて、実用的とは言い難い。すなわち、予め先端部分
と同一寸法の環状に成形しておいた樹脂等を金属容器の
開口端部分に高速で冠着することがかなり難しい上に、
この環状樹脂被覆を落下させることなく、カール加工を
することは更に困難であるという問題があった。また、
溶融させた樹脂を開口端部分に塗布することで切断端面
を被覆する場合にも、切断端面を被覆している樹脂層が
鋭い角部により破断されてしまう虞がある。すなわち図
5に示すように、鋼板がプレス加工により切断されると
(図5(a)参照)、図5(b)の切断端拡大部に示す
ように、切断方向に向かってバリが発生し、このバリが
鋭い角部となっている。この鋭い角部による樹脂層の破
断を回避するために、樹脂が冷却固化してからカール加
工をする必要があることから、樹脂で被覆してからカー
ル部を成形するのにかなりの時間を要し、生産効率が低
下してしまうという問題があった。
されたもので、鋼板製容器の開口端部にある外巻きカー
ル部の切断端面で赤錆が発生することを防止する鋼板製
容器とその製造方法を提供することを目的とする。
は、内面及び外面が内面側樹脂被膜及び外面側樹脂被膜
によってそれぞれ被覆され、口頸部となる開口端部分に
外巻きのカール部を備え、該カール部の内側に鋼板の切
断端面が露出している鋼板製容器において、該カール部
が実質的に閉じられたカール部であって、該カール部の
閉じられた部分では該カール部を覆っている前記内面側
樹脂被膜と前記口頸部外面を覆っている前記外面側樹脂
被膜とが接触しており、この両樹脂被膜の接触している
部分を含む近傍が硬化型塗膜で被覆されていることを特
徴とする。
内面側樹脂被膜及び外面側樹脂被膜によってそれぞれ被
覆されており、先端に鋼板の切断端面が露出している鋼
板製容器の口頸部となる側の先端部分を、外側に巻いて
カール部を形成すると共に、該カール部を覆っている該
内面側樹脂被膜の表面を該容器の口頸部外面を覆ってい
る外面側樹脂被膜の表面と接触させて該カール部を閉
じ、その後、該カール部の接触部分及びその近傍部分に
硬化型塗料を塗布し、該接触部分及びその近傍部分に塗
布された硬化型塗膜に対して、レーザーを照射して短時
間に該硬化型塗膜を乾燥・硬化させることを特徴とす
る。
は、外巻きカール部下端付近のカールが閉じられた部分
である内面側樹脂被膜と外面側樹脂被膜とが接触してい
る部分とその近傍部分とに、硬化型塗膜が施されている
ので、この硬化型塗膜が内面側樹脂被膜と外面側樹脂被
膜とを接合して鋼板の切断端面をカール部の内面側に閉
じ込め、その結果、鋼板の切断端面が外気中の水分に曝
されたり、容器内に内容液を充填・密封する際や容器の
開口部から内容液を注出する際に、切断端面に内容液が
付着して発錆する虞がない。
も化成処理等が施されていないために塗料との接着性に
劣る鋼板の切断端面に硬化型塗料を塗布して保護するの
ではなく、容器の高さ方向に見て曲面と平面(または曲
面と曲面)とが互いに接触している部分及びその近傍部
分の内面側樹脂被膜と外面側樹脂被膜とに硬化型塗料を
塗布するので、硬化型塗料として、内面側樹脂被膜及び
外面側樹脂被膜と接着性の良好なものを選択すれば、カ
ール部の切断端面を完全に外部の水等から保護できる。
面の近傍又はそれよりも離れた部分の内面側樹脂被膜の
表面と口頸部の外面側樹脂被膜の表面とを接触させて、
カール部を閉じ、該接触部分及びその近傍部分にスプレ
ー塗装又は滴下塗布もしくは流下塗布等の適宜方法で硬
化型塗料を塗布した後、塗布した部分にレーザーを照射
して塗布された硬化型塗膜を短時間で高い温度に加熱し
て乾燥・硬化させるので、被覆に要する時間が短時間で
済み、生産効率の向上を図ることができる。
膜の乾燥を行えるので、カール部の成形工程の後にネジ
部成形工程の有るボトル型缶の場合には、カール部の成
形工程の後工程となるネジ部成形工程の後に、更に、ボ
トル型缶のうち胴部側に底蓋を巻き締めて固着する開口
部を有するタイプの場合には、缶の胴部の開口部のネッ
クイン加工工程やフランジ加工工程の後で、加熱により
硬化させることができる硬化型塗料を塗布し、高温加熱
により短時間で乾燥・硬化させることが可能であり、通
常の場合には、カール部の切断端面を被覆する必要のな
いアルミニウム合金板製のボトル型缶を製造するライン
の途中部分を大幅に改造することなく、最終工程とし
て、塗装装置と乾燥装置を付加すれば良いので、素材に
関係なく同一のボトル型缶ラインを使用できる結果、製
缶ラインの稼働率を向上させることができるという効果
が得られる。
キ鋼板、極薄錫メッキ鋼板、ニッケルメッキ鋼板、電解
クロム酸処理鋼板、亜鉛メッキ鋼板、クロムメッキ鋼
板、リン酸処理鋼板、有機無機表面処理鋼板、ノンクロ
ム型表面処理鋼板の様な適宜の製缶用鋼板が使用可能で
ある。
樹脂被膜は、従来から缶用として使用されている熱硬化
性樹脂、または、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂、或いは両者の混
合樹脂でもよく、鋼板表面に施すのは、製缶する前の金
属板の状態の時でも、シームレス缶胴を製缶した後でも
良いが、予め鋼板に熱可塑性樹脂フィルムをラミネート
し(接着剤層を介して熱可塑性樹脂フィルムをラミネー
トしても良い)、又は熱硬化性塗料を塗装し、乾燥させ
ておいて、このラミネート板又は塗装板を使用して、絞
り・再絞り成形、又は絞り・再絞り・しごき成形を行っ
て製缶する方が、多量の水を使用する脱脂処理工程、化
成処理工程を製缶時に省略できるので、好ましい。
脂被膜との接触部分に塗装する硬化型塗料としては、こ
れに限定されないが、例えば、フェノール樹脂塗料、エ
ポキシ−アミノ樹脂塗料、エポキシ−フェノール樹脂塗
料、エポキシエステル樹脂塗料、アルキド樹脂塗料、熱
硬化性アクリル樹脂塗料等の熱硬化性塗料、メラミン硬
化型シリコン樹脂塗料等の常温硬化性塗料が好適に使用
できるが、これらの熱により硬化する塗料中に紫外線硬
化性塗料や電子線硬化性塗料を混合してもよく、また、
熱硬化性樹脂溶液中に、ポリエステル樹脂やポリアミド
樹脂や変性ポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂粉末を
分散させた塗料も使用可能である。
料を混合して使用した場合には、当然のことながら、塗
布後には紫外線又は電子線を照射し、その後、レーザー
を照射して塗膜を加熱して硬化させることは云うまでも
ない。
膜及び外面側樹脂被膜との接着性を考慮して、缶詰製造
中及び輸送中等に剥離しない接着強度を維持できるもの
を選択する必要がある。
り、図2は、ボトル型缶1の本体部分(図1に示すボト
ル型缶から底蓋をのぞいた部分)の成形工程を示してお
り、それぞれ(a)口頸部4となる小径の円筒状部分を
二段絞り成形した状態、(b)小径円筒部分の先端部の
トリミングをした状態、(c)開口した小径円筒部(口
頸部4)の先端部分を外巻きにカールしてカール部6を
成形した状態、(d)カール部6の下方の口頸部4にネ
ジ部7を成形した状態、(e)ネジ部7の下方に環状凸
部8と環状凹部9とを成形した状態(環状凹部9を成形
すると必然的にその上に環状凸部8ができる)を示す。
尚、肩部形状はドーム状だけでなく、円錐台形状等任意
の傾斜面にすることができる。また、本発明のボトル型
缶としては、胴部と底部とを一体成形したシームレス缶
胴の開口端側を縮径加工することにより、肩部と小径の
円筒状部分を形成し、その後、カール部やネジ部を形成
するタイプのボトル型缶であっても良い。更にまた、缶
蓋にカール部とネジ部を形成し、この缶蓋を缶胴に固着
するタイプのボトル型缶であっても良い。
大した半縦断面図であり、このボトル型缶1の本体部分
は内面及び外面がそれぞれ内面側樹脂被膜12及び外面
側樹脂被膜13によって被覆されており、外巻きのカー
ル部6の鋼板切断端面11の近傍部分の内面側樹脂被膜
12が口頸部4の外面側樹脂被膜13と接触してカール
部6を閉じており、内面側樹脂被膜12と外面側樹脂被
膜13との接触部分10及びその近傍部分には硬化型塗
膜14が形成されている。
部6の内面側樹脂被膜12と口頸部4の外面側樹脂被膜
13との接触部分10及びその近傍部分に硬化型塗料を
滴下により塗布している状態を示す。
ロム酸処理鋼板の両面に、厚さ20μmのポリエステル
樹脂(ポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレ
フタレートとを6:4の混合比率で混合した樹脂)フィ
ルムをそれぞれラミネートした後、ラミネート鋼板をポ
リエステル樹脂の融点以上の温度に加熱してから、直ち
に冷却水中を通して急冷して両面のポリエステル樹脂フ
ィルムを非晶質化させた。
ビアロールにより、ノルマルブチルステアレート又は流
動パラフィンの様な高温揮発性潤滑剤を薄く塗布した
後、プレスに通して打ち抜き絞り成形により、カップを
成形し、このカップを再絞り成形すると共にストレッチ
加工をして薄肉化し、更にしごき加工により薄肉化した
直径約66mm、高さが約172mmのシームレス缶胴
を成形した。
押さえをしながら複数回の絞り加工及び段差部を滑らか
にする再成形を行うことにより、直径約28mmの円筒
状部分(口頸部4となる部分)とドーム状(傾斜凸曲面
形状)の肩部3を成形する。
加工して図2の(a)に示す形状にする。
本体部分を250〜300℃のオーブン内を通過させる
ことにより、缶の内外面の潤滑剤を揮発させた後、急冷
させてから、ボトル型缶1の本体部分を印刷・塗装装置
のマンドレルに冠着させて、ボトル型缶1の本体部分の
外面に所望の印刷及び塗装を施し、乾燥させる。
円筒状部分の先端部分をトリミングして開口した後、開
口した小径の円筒状部分(口頸部4)の先端部分を外側
にカールさせて約2mmの外巻きのカール部6を成形し
(図2(c)参照)、その後、カール部6の下方にネジ
部7を成形し(図2(d)参照)てから、ネジ部7の下
方に環状凹部9を成形することにより環状凹部9の上方
に環状凸部8をも成形する(図2(e)参照)。
示すように、鋼板切断端面11の近傍部分の内面側樹脂
被膜12の表面が口頸部4の外面側樹脂被膜13の表面
と接触するようにカールさせて、閉じたカール部6を成
形すると共に、鋼板切断端面11をこのカール部6の内
側に閉じこめるようにする。
倒立状態にして回転させながら、閉じたカール部6の内
面側樹脂被膜12と外面側樹脂被膜13とが接触してい
る部分及びその部分に隣接している両側部分に、マイク
ロシリンジにより熱硬化性アクリル塗料(樹脂固形分3
0重量%)を20μl滴下して塗布し、この塗料を塗布
した部分にYAG連続波レーザーを照射し(波長1.0
6μm、出力50W、ビームスポット2〜2.5mm、
照射時間13〜15秒)て、これら内外面樹脂被膜1
2,13に塗布した塗膜を乾燥・硬化させた。
個の塗膜部分を目視観察すると共に、95℃の熱水に1
5分間漬けた後に、熱水から取り出して室温で放置した
後、2日後に、この塗膜部分を目視観察した結果を、表
1に示す。
硬化型シリコン樹脂塗料(GE・東芝シリコーン(株)
製の「Siコート801」;塗料固形分15重量%、塗
布量20μl(2.8mg/缶))である点を除いて
は、第1実施例と同様に塗布し、YAGレーザーで第1
実施例と同様に照射して塗膜を乾燥させた。
について塗膜部分の目視観察を行った後、95℃の熱水
に15分間漬けた後、熱水から取り出して室温で放置し
た後、2日後に、この塗膜部分を目視観察した結果を表
1に示す。
スレーザーである(波長1.06μm、ビームスポット
約10mm、照射エネルギー量40J、照射時間20m
s)点を除いて、第2実施例と同じ塗料を同じ量だけ塗
布し、乾燥させた。その他は、第1実施例と同様に、ボ
トル型缶の10個について塗膜部分の目視観察を行った
後、95℃の熱水に15分間漬けた後、熱水から取り出
して室温で放置した後、2日後に、この塗膜部分を目視
観察した結果を表1に示す。
り、乾燥時間が10秒間である点以外は、第2実施例と
同様の方法でメラミン硬化型塗料を塗布し、乾燥させ
た。その他は、第1実施例と同様に、ボトル型缶の10
個について塗膜部分の目視観察を行った後、95℃の熱
水に15分間漬けた後、熱水から取り出して室温で放置
した後、2日後に、この塗膜部分を目視観察した結果を
表1に示す。
板切断端面を口頸部の外面側樹脂被膜の表面に対面させ
ると共に、該切断端面が該外面側樹脂の表面と接触状態
になるようにカール成形したことを除いて、第2実施例
と全く同一の方法でボトル型缶を製造し、塗料を塗布
し、乾燥させた。
全く同様に行い、その結果を表1に示す。
い気泡が発生しているものが有るが、このボトル型缶に
飲料を充填して販売するのに特別の問題は無いことが分
かる。
く、しかも多数有るため消費者に異物感を与えることが
分かり、また、比較例2の缶は、鋼板切断面の角部が露
出しており、その部分を塗料で完全に被覆することが出
来ないために、熱水中での浸漬試験後に発錆が起こるこ
とがあることが分かり、通常の飲料充填・密封時に内容
液や洗浄水が付着したりすることが多い飲料缶詰の缶と
しては、消費者に受け入れられないことが分かる。
型缶は、外巻きカール部6下端付近のカールが閉じられ
た部分である内面側樹脂被膜12と外面側樹脂被膜13
とが接触している部分10とその近傍部分とに、硬化型
塗膜14が施されているので、この硬化型塗膜14が内
面側樹脂被膜12と外面側樹脂被膜13とを接合して鋼
板切断端面11をカール部6の内面側に閉じ込め、その
結果、鋼板切断端面11が外気中の水分に曝されたり、
缶内に内容液を充填・密封する際や缶の開口部から缶内
容液を注出する際に、切断端面11に内容液が付着して
発錆する虞がない。上記実施の形態では、図3に示すよ
うに、カール部6の鋼板切断端面11の近傍部分の内面
側樹脂被膜12が口頸部4の外面側樹脂被膜13と接触
してカール部6を閉じるようにしたが、これに限らず、
例えば、図6及び図7に示すように、鋼板切断端面11
からかなり離れた部分の内面側樹脂被膜12が口頸部4
の外面側樹脂被膜13と接触してカール部6を閉じるよ
うにしても良い。
角部を有し、しかも化成処理等が施されていないために
塗料との接着性に劣る鋼板切断端面11に硬化型塗料を
塗布して保護するのではなく、容器の高さ方向に見て、
曲面と平面(または曲面と曲面)とが互いに接触してい
る部分10及びその近傍部分の内面側樹脂被膜12と外
面側樹脂被膜13とに硬化型塗料14を塗布するので、
硬化型塗料14として、内面側樹脂被膜12及び外面側
樹脂被膜13と接着性の良好なものを選択すれば、カー
ル部6の切断端面11を完全に外部の水等から保護でき
る。
りも離れた部分の内面側樹脂被膜12の表面と口頸部4
の外面側樹脂被膜13の表面とを接触させて、カール部
6を閉じ、該接触部分10及びその近傍部分にスプレー
塗装又は滴下塗布もしくは流下塗布等の適宜方法で硬化
型塗料を塗布した後、塗布した部分にレーザーを照射し
て塗布された硬化型塗膜を短時間で高い温度に加熱して
乾燥・硬化させるので、被覆に要する時間が短時間で済
み、生産効率の向上を図ることができる。
塗膜の乾燥を行えるので、カール部の成形工程の後にネ
ジ部成形工程の有るボトル型缶の場合には、カール部の
成形工程の後工程となるネジ部成形工程の後に、更に
は、胴部に底蓋巻き締め固着用の開口部を有するボトル
型缶の場合には、缶の胴部の開口部のネックイン加工工
程やフランジ加工工程の後で、加熱により硬化させるこ
とができる硬化型塗料を塗布し、高温加熱により短時間
で乾燥・硬化させることが可能であり、通常の場合に
は、カール部6の切断端面11を被覆する必要のないア
ルミニウム合金板製のボトル型缶を製造するラインの途
中部分を大幅に改造することなく、最終工程として、塗
装装置と乾燥装置を付加すれば良いので、素材に関係な
く同一のボトル型缶ラインを使用できる結果、製缶ライ
ンの稼働率を向上させることができるという効果が得ら
れる。
程を表す図である。
面図である。
分近傍に硬化型塗料を滴下により塗布している状態を表
す図である。
である。
縦断面図である。
大半縦断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 内面及び外面が内面側樹脂被膜及び外面
側樹脂被膜によってそれぞれ被覆され、口頸部となる開
口端部分に外巻きのカール部を備え、該カール部の内側
に鋼板の切断端面が露出している鋼板製容器において、 該カール部が実質的に閉じられたカール部であって、該
カール部の閉じられた部分では該カール部を覆っている
前記内面側樹脂被膜と前記口頸部外面を覆っている前記
外面側樹脂被膜とが接触しており、 この両樹脂被膜の接触している部分を含む近傍が硬化型
塗膜で被覆されていることを特徴とするカール部を備え
た鋼板製容器。 - 【請求項2】 内面及び外面が内面側樹脂被膜及び外面
側樹脂被膜によってそれぞれ被覆されており、先端に鋼
板の切断端面が露出している鋼板製容器の口頸部となる
側の先端部分を、外側に巻いてカール部を形成すると共
に、該カール部を覆っている該内面側樹脂被膜の表面を
該容器の口頸部外面を覆っている外面側樹脂被膜の表面
と接触させて該カール部を閉じ、 その後、該カール部の接触部分及びその近傍部分に硬化
型塗料を塗布し、 該接触部分及びその近傍部分に塗布された硬化型塗膜に
対して、レーザーを照射して短時間に該硬化型塗膜を乾
燥・硬化させることを特徴とするカール部を備えた鋼板
製容器のカール部被覆方法。
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---|---|---|---|
JP2001017652A JP4721245B2 (ja) | 2001-01-25 | 2001-01-25 | 鋼板製ボトル型缶のカール部被覆方法 |
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