JP2002225656A - 車輌用外界認識装置 - Google Patents
車輌用外界認識装置Info
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- JP2002225656A JP2002225656A JP2001026702A JP2001026702A JP2002225656A JP 2002225656 A JP2002225656 A JP 2002225656A JP 2001026702 A JP2001026702 A JP 2001026702A JP 2001026702 A JP2001026702 A JP 2001026702A JP 2002225656 A JP2002225656 A JP 2002225656A
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Abstract
否かの認識・判断を高速かつ正確に行い、適切なブレー
キ動作を可能とする、車輌用外界認識装置を提案する。 【解決手段】 検知した他の車輌等の物体(障害候補物
体)を障害物として認識する割合である障害物認識度
を、当該障害候補物体の相対速度ベクトルの方向に基づ
く方法、自車輌の将来の移動軌跡に対する障害候補物体
の位置に基づく方法、の異なる複数の方法により算出
し、さらにそれぞれの方法によって算出した障害物認識
度に重み付けをした荷重平均演算を行い、最終的な障害
物認識度を求める。
Description
害物となる可能性のある物体を認識するための車輌用外
界認識装置に関するものである。
29号および特開2000-62555号にそれぞれ開示されている
ものがある。
ベクトルを求め、このベクトルの延長線が自車輌付近を
通過する割合に応じて障害物認識を行うものであり、ま
た後者は自車輌の将来の移動軌跡を予測し、この移動軌
跡に対する検知物体の位置からの距離に応じて障害物認
識を行うものである。
略示すものである。ここで図14は、例えば二車線以上の
車線を有する道路において、自車輌の走行車線に隣接す
る車線を走行していた低速車輌が自車輌の走行車線に割
り込んできた場合のように、始めは障害物となる可能性
のある検知物体が自車輌の進行方向から離れていて、時
間経過と共に自車輌に接近してくるような状況を示して
いる。一方図15は、例えば自車輌の走行車線から離脱す
る先行車輌の先に停止車輌が存在する場合のように、自
車輌との相対速度が大きい物体(検知物体)が急に出現
したような状況を示している。
対速度ベクトルの方向によって将来の障害物となる可能
性を予測するため、図14に示す状況においては、検知物
体との相対速度ベクトルが自車輌に向いていることによ
り、検知物体が予測した自車輌の軌跡から離れた位置に
存在しているとしても、この検知物体を、障害物となる
可能性が高いものとして認識することができる。一方、
図15に示す状況、すなわち、例えば自車輌が走行してい
る車線において、当該車線から離脱する先行車輌の先に
停止車輌が存在する場合のように、自車輌前方に相対速
度の大きな物体が急に出現するような状況では、相対速
度を安定して算出するまでの時間分障害物認識に時間を
要する。
の移動軌跡から離れている距離に応じて障害物と認識す
るため、図15に示す状況においては、自車輌の将来の移
動軌跡上に検知物体が存在しているため、この検知物体
を、障害物となる可能性が高いものとして認識すること
ができる。一方、図14に示す状況、すなわち、例えば自
車輌が走行している車線に、隣の車線を走行していた車
輌が割り込んできた場合のように、予測した自車輌の軌
跡から物体が始めは離れており、時間経過と共に自車輌
に接近してくるような状況においては、検知物体を検知
した当初は障害物となる可能性が低いものと認識してし
まう可能性がある。そのため障害物を認識するまでに時
間を要する。
で、その目的とするところは、自車輌に対して障害物と
なる可能性のある物体を認識する際、障害物認識状況に
よらず、高速で確実な障害物認識を可能とする車輌用外
界認識装置を提供することにある。
項1記載の第1発明は、自車輌に対して障害物となる可
能性のある障害候補物体の、自車輌に対する相対速度ベ
クトルの方向に基づき、前記障害候補物体を障害物とし
て認識する割合を算出する第一の障害物認識度算出手段
と、自車輌の予定移動軌跡に対する前記障害物候補物体
の位置に基づき、前記障害候補物体を障害物として認識
する割合を算出する第二の障害物認識度算出手段と、自
車輌および前記障害物候補物体の状態に応じた、前記第
一の障害物認識度算出手段で算出した前記認識する割合
に対する重み関数を算出する第一の重み関数算出手段
と、自車輌および前記障害物候補物体の状態に応じた、
前記第二の障害物認識度算出手段で算出した前記認識す
る割合に対する重み関数を算出する第二の重み関数算出
手段と、前記第一の障害物認識度算出手段で算出した前
記認識する割合と、前記第二の障害物認識度算出手段で
算出した前記認識する割合と、前記第一の重み関数算出
手段で算出した前記重み関数と、前記第二の重み関数算
出手段で算出した前記重み関数とにより、前記障害候補
物体を障害物として認識する割合の加重平均を算出する
最終障害物認識度算出手段とを具え、前記最終障害物認
識度算出手段の算出結果に基づいて、自車輌に対して障
害物となる物体を認識することを特徴とするものであ
る。
いて、前記第一の重み関数算出手段が、前記障害物候補
物体の自車輌に対する相対速度ベクトルの大きさが小さ
い程、小さい重み関数値を出力することを特徴とするも
のである。
2発明において、前記第一の重み関数算出手段が、前記
障害物候補物体の自車輌に対する相対速度ベクトルの自
車輌進行方向成分の大きさが小さい程、小さい重み関数
値を出力し、かつ、前記相対速度ベクトルの自車輌進行
方向に直角な成分の大きさが小さい程、時間経過に応じ
て重み関数値が変化する割合を小さくすることを特徴と
するものである。
明のいずれかにおいて、前記第一の重み関数算出手段
が、前記障害物候補物体を検知してからの経過時間が前
記障害物候補物体の自車輌に対する相対速度ベクトルの
算出に要する時間よりも短い程、小さい重み関数値を出
力することを特徴とするものである。
明のいずれかにおいて、前記第二の重み関数算出手段
が、自車輌の予定移動軌跡に対する前記障害物候補物体
の位置が遠い程、小さい重み関数値を出力することを特
徴とするものである。
明のいずれかにおいて、前記第二の重み関数算出手段
が、前記障害物候補物体の位置が自車輌の走行している
車線から遠い程、小さい重み関数値を出力することを特
徴とするものである。
明のいずれかにおいて、前記第一の重み関数算出手段お
よび前記第二の重み関数算出手段が、前記障害物候補物
体が自車輌の走行車線外にあり、また前記障害物候補物
体の自車輌に対する相対速度ベクトルの大きさが自車輌
の速度ベクトルの大きさに近い程、かつ、前記障害物候
補物体の自車輌に対する位置が遠い程、小さい重み関数
値を出力することを特徴とするものである。
明のいずれかにおいて、運転者により自車輌の自動制動
開始時点を選択する自動制動開始時点選択手段をさらに
具え、前記第一の重み関数算出手段および前記第二の重
み関数算出手段が、自車輌が前記障害物候補物体の位置
まで到達する時間が、前記自動制動開始時点選択手段で
選択された自動制動開始時点よりも長い程、小さい重み
関数値を出力することを特徴とするものである。
明のいずれかにおいて、前記最終障害物認識度算出手段
の算出結果に基づいて自車輌の制動を行う自動制動手段
をさらに具え、前記自動制動手段が、前記最終障害物認
識度算出手段の算出結果に基づき、自動制動時の目標減
速度を設定することを特徴とするものである。
9発明のいずれかにおいて、前記自動制動手段が、前記
最終障害物認識度算出手段の算出結果に基づき、自動制
動開始時点を設定することを特徴とするものである。
10発明のいずれかにおいて、前記第一の障害物認識度
算出手段が、自車輌から近距離に存在する障害物候補物
体を検知する第一の障害物候補物体検知手段と、検知し
た障害物候補物体の位置が自車輌から遠い程、小さい重
み関数値を出力する第三の重み関数算出手段とを具え、
前記第一の重み関数算出手段の算出結果を、前記第三の
重み関数算出手段の算出結果を用いて補正することを特
徴とするものである。
11発明のいずれかにおいて、前記第一の障害物認識度
算出手段が、自車輌から遠距離に存在する障害物候補物
体を検知する第二の障害物候補物体検知手段と、検知し
た障害物候補物体の位置が自車輌に近い程、小さい重み
関数値を出力する第四の重み関数算出手段とを具え、前
記第一の重み関数算出手段の算出結果を、前記第四の重
み関数算出手段の算出結果を用いて補正することを特徴
とするものである。
る可能性のある物体(障害候補物体)に対する、障害物
として認識する割合である障害物認識度を、当該障害候
補物体の相対速度ベクトルの方向に基づく方法、自車輌
の将来の移動軌跡に対する障害候補物体の位置に基づく
方法、の異なる複数の方法によりそれぞれ算出する。そ
して、算出した各障害物認識度それぞれに対し、その妥
当性を表すべく走行状況に応じて変化する関数値を重み
関数の値として定義する。さらにこれら障害物認識度に
前記重み関数値を乗じ、得られた値を加重平均すること
により、検知した障害候補物体との最終的な障害物認識
度を求め、障害物となるか否かの認識を行う。そのた
め、走行状況や障害物の相対速度や位置等に応じた、正
確で高速な障害物認識を行うことができる。
輌との相対速度ベクトルの方向に基づいて算出する重み
関数の値を、前記相対速度ベクトルの大きさが小さいほ
ど小さくなるように設定することとしているため、S/N
比の低い状況において算出される障害物認識度は重視さ
れることがなくなり、その結果障害物認識度の精度を向
上させることが可能となる。
輌との相対速度ベクトルの方向に基づいて算出する重み
関数の値を、前記相対速度ベクトルの車間距離方向の成
分よりも車幅方向の成分に関して感度が低くなるように
設定することとしているため、比較的精度が低い車幅方
向の相対速度成分にノイズが加わるような場合、算出さ
れる障害物認識度が重視されにくくなり、その結果障害
物認識度の精度を向上させることが可能となる。
2の重み関数の値について、障害物候補物体と自車輌と
の相対速度ベクトルが安定して求められるまでの時間に
対して障害物候補物体が新たに出現してからの時間が短
い場合に、第1の重み関数の値を小さく、一方第2の重
み関数の値を大きくすることとしているため、障害物候
補物体が出現した直後の状況において、障害物認識度の
精度を向上させることが可能となる。
測する自車輌の移動軌跡に対して障害物候補物体の位置
が遠方に存在する程小さい値となるため、最初障害物候
補物体との間の距離が離れていて、時間と共に障害物候
補物体が接近するような状況において、障害物認識度の
精度を向上させることが可能となる。
害物候補物体の位置が自車輌の走行車線から遠い程小さ
い値を取ることとしているため、障害物認識度の精度を
向上させることが可能となる。
体が停止している可能性が高く、かつ、自車輌の走行車
線外に位置している可能性が高く、さらに自車輌との間
の相対距離が大きい場合には、第1および第2の重み関
数の値を共に小さくすることとしている。そのため、検
知した障害物候補物体が、交通標識のように車線の縁部
に近い位置で、かつ遠方に存在する場合、障害物認識度
の精度を向上させることが可能となる。
体の位置まで到達すると予測される時間が、運転者によ
り設定された自動制動開始時点(ブレーキ操作のタイミ
ング)と比較して長い程、第1および第2の重み関数値
を低くこととしている。そのため、時間的に遠方にある
物体に対する検知範囲が制限されることとなり、こうし
た物体に対する障害物認識度の精度を向上させることが
可能となると共に、運転者により、運転者の好みに合っ
た自動制動特性を設定することが可能となる。
手段により算出された結果を、自動制動手段において目
標減速度を算出するための要素の一つとすることから、
障害物となる可能性の低い物体に対しては強いブレーキ
がかからないこととなり、障害物認識度に応じた適切な
自動制動が可能となる。
出手段により算出された結果を、自動ブレーキ制御系に
おいて制御開始タイミングを決定するための要素の一つ
とすることから、障害物となる可能性の低い物体に対し
ては直ちに強いブレーキ動作を行わない、あるいは早め
に弱めのブレーキ動作を行うといった対応をブレーキ制
御系側で行うことが可能となる。
の周辺、または自車輌から遠方に存在する物体をそれぞ
れ検知し、当該物体の位置に応じて第1または第2の重
み関数値を補正することとしている。それによって、物
体を検知する機器の取付箇所や天候状況等にも対応し
て、物体の障害物認識度を、より正しく求めることが可
能となる。
は、特性の異なる障害物認識度算出手段を設け、それぞ
れの障害物認識度算出手段において算出した障害物認識
度に対する重み関数が設定されている。これら各障害物
認識度と、対応する重み関数とにより、最終的な障害物
認識度を求めることとしている。
する相対速度ベクトルの方向に基づき、前記障害候補物
体を障害物として認識する割合を算出する方法および、
自車輌の予定移動軌跡に対する前記障害物候補物体の位
置に基づき、前記障害候補物体を障害物として認識する
割合を算出する方法の二つを用いた場合、例えば図14に
示すような、自車輌の走行車線に隣接する車線を走行し
ていた低速車輌が、自車輌の走行車線に割り込んできた
場合のように、始めは障害物となる可能性のある検知物
体が自車輌の進行方向から離れていて、時間経過と共に
自車輌に接近してくるような状況においては、前者の方
法を重視した障害物認識度の算出を行うことにより、検
知物体が障害物となる可能性をより速い段階で知ること
が可能となる。
いる車線において、当該車線から離脱する先行車輌の先
に停止車輌が存在する場合のように、自車輌前方に相対
速度の大きな物体が急に出現するような状況において
は、後者の方法を重視した障害物認識度の算出を行うこ
とにより、検知物体が障害物となる可能性をより速い段
階で知ることが可能となる。
に応じて、特性の異なる障害物認識度算出手段の算出結
果に対して、いずれの算出方法を重視して認識すべきか
を、それぞれの算出結果に対応する重み関数の値を変化
させ、各算出結果および重み関数値の加重平均を取るこ
とにより判断する。それによってより広範囲な状況に対
して正確かつ迅速に障害物の認識を行うことができるよ
うになる。
適な実施形態について説明する。
の基本構成を概略示すブロック図である。図示の装置
は、自車輌周辺に存在する障害物候補の位置を検知して
出力する障害物候補位置出力部101、自車輌の速度等の
状態量を検知して出力する自車状態量出力部102、それ
ぞれ異なる方法により、検知した障害物候補が障害物と
なる可能性を示す障害物認識度を求める第一の障害物認
識度算出部103および第二の障害物認識度算出部104、こ
れら障害物認識度算出部で算出した値に重み付けを行う
ための重み関数値を算出する第一の重み関数算出部105
および第二の重み関数算出部106、これら障害物認識度
算出部および重み関数算出部よりそれぞれ出力された値
に基づき、最終的な障害物認識度を求める最終障害物認
識度算出部107を具える。
を用いたシステム全体の構成を概略示すブロック図であ
る。図示のシステムは、走行制御装置201、レーザレー
ダ202、レーダ処理装置203、CCDカメラ204、画像処理装
置205、車速検出装置206、操舵角検出装置207、自動ブ
レーキ制御装置208および負圧ブレーキブースタ209を具
える。
行方向に走査しつつ照射し、その結果に基づいてレーダ
処理装置203が障害物となる可能性のある物体(障害物
候補物体)を抽出する。なお、レーダ処理装置203で
は、一つまたは複数の障害物候補物体に対し、自車輌を
原点とする2次元座標値の算出も行う。
撮像し、その結果は画像処理装置205に転送される。こ
の画像処理装置205は、自車輌の走行車線と、隣接する
車線とを区切る白線を検知することができ、またレーダ
処理装置203で算出した障害物候補物体の2次元座標
値、すなわち障害物候補物体の位置が、検知した白線に
対して内側、外側のいずれにあるか、換言すれば障害物
候補物体が自車輌の走行車線上に存在するか否かを認識
することもできる。
から出力されるデータは走行制御装置201に転送され
る。また車速検出装置206、操舵角検出装置207のそれぞ
れから出力されるデータも走行制御装置201に転送され
る。走行制御装置201は図1に示す構成を取り、これら各
装置から転送されたデータに基づいて障害物との衝突可
能性を求め、その結果に応じた処理のための信号(自動
ブレーキ信号)を出力する。
レーキ制御装置208に送られる。自動ブレーキ制御装置2
08は車輌の前後輪に設けた負圧ブレーキブースタ209と
接続し、車輌のブレーキ制御は自動ブレーキ制御装置20
8からの制動力指令電圧が各負圧ブレーキブースタ209の
図示しないソレノイドバルブに印加されることにより行
われる。
の算出手順を概略示す図である。第一の障害物認識度算
出部103では第一の障害物認識度R1、第二の障害物認識
度算出部104では第二の障害物認識度R2、第一の重み関
数算出部105では第一の重み関数W1、第二の重み関数算
出部106では第二の重み関数W2をそれぞれ求める。次い
で第一の障害物認識度R1と第一の重み関数W1との積R1×
W1、第二の障害物認識度R2と第二の重み関数W2との積R2
×W2を求める。そして最終障害物認識度算出部107で
は、これらの値から加重平均
において、レーザレーダ202からの測距データに基づい
て障害物認識度を求める処理手順を示すフローチャート
である。以下、その手順を説明する。なお、ここでは、
この処理を10ms毎に行うこととする。
すなわち車速検出装置206からの自車輌の速度データ、
操舵角検出装置207からの自車輌の操舵角データの他、
運転者が任意で選択した自動ブレーキ操作タイミング、
自車輌の走行車線の白線に対する自車輌の位置情報(横
変位、ヨー角)および白線の形状(曲率)がそれぞれ入
力される。
された車速および操舵角の平滑化処理を次式で示すロー
パスフィルタを用いて行う。
を代入する変数を、Zは時間進み演算子、yは平滑化後
の値をそれぞれ示す。また、αは予め定めた1未満の正
数である。
出力データが更新されているか否かを判定し、更新され
ていればステップ304へ進み、更新されていなければス
テップ308へ進む。なお、ここではレーザレーダ202から
の出力データの更新は100ms毎に行われているものとし
ている。
した結果から抽出した複数の障害物候補物体の2次元座
標系における位置を読み込み、続くステップ305では読
み込んだ障害物候補物体の位置の座標値から、次式のよ
うに100msのサンプリング周期で離散化した伝達関数を
用いて相対速度ベクトルを求める。
である。なお、障害物候補物体の消滅や新規障害物候補
物体の捕捉といった測距状況の変化が生じた場合、上式
の全ての入出力変数の過去値は、現在の値に置き換えら
れる。
だ障害物候補物体の位置データが、それまで何も存在し
なかった場所であった、すなわち新たに障害物候補物体
が出現したか否かを判断する。ここで、新たに障害物候
補物体が出現したと判断した場合にはステップ307へ進
み、そうでない場合にはステップ308へ進む。
だ各障害物候補物体毎に割り当てたID番号(i)毎に設け
た、各障害物候補物体が出現してからの時間を表す変数
Tapr[i]を0にリセットする。
理を行った車速(Vsp)と操舵角(δ)の値を用いて、
次式によりヨーレートおよびスリップ角βを求める。
後輪タイヤのコーナリングパワー、lf,lrはそれぞ
れ前輪から重心までの距離、後輪から重心までの距離、
Iは車輌中心における旋回慣性モーメント、sはラプラ
ス演算子を示す。なお、ここでは2輪モデルを用いてヨ
ーレートとスリップ角を算出しているが、操舵角検出装
置207から入力したデータを直接ヨーレート値として用
いても良く、また前後方向加速度センサおよび横方向加
速度センサ(共に図示せず)での検出値の比率からスリ
ップ角βを求めることとしても良い。
ーレートとスリップ角、およびステップ302で求めた車
速と操舵角を用いて、次式より自車輌の将来の移動軌跡
を、自車輌の旋回半径Rの値として予測する。
だ障害物候補物体の位置から、障害物候補物体の相対位
置ベクトルの方向を次式
の幅の端部の相対位置ベクトルの方向を次式
[i]/2+w/2)/obst_y[i]) よりそれぞれ求める。ここで、変数iは障害物候補物体
のID番号、変数obst_x[i]は障害物候補物体のx座標、
変数obst_y[i]は障害物候補物体のy座標、変数obj_wid
th[i]は障害物候補物体の幅、変数wは自車輌の幅をそ
れぞれ表すものである。
対速度ベクトルの方向を次式
ら、相対速度ベクトルの方向に基づく障害物認識度(第
一の障害物認識度)、すなわち障害物候補物体が自車輌
にとって障害物となり得る可能性の値を次式
tion_C[i])*fabs(direction_C[i]-direction[i])+1.0 により求める。ここで変数rVx,rVyはステップ305で求
めた相対速度の車幅方向と車間距離方向の値を示すもの
であり、関数fabs(x)は引数xの絶対値を求める関数で
ある。また変数Recog_rVxyは障害物候補物体が自車輌に
とって障害物となる可能性がある場合には0.8〜1.0の値
を取り、値が小さい程、障害物となる可能性が低い事を
示している。
自車輌の将来の移動軌跡Rに対する障害物候補物体の位
置に基づき、次式により障害物認識度(第二の障害物認
識度)を求める。
[i],(obst_x[i]-R))-R)+1.0 ここで、関数hypot(p1,p2)は、引数p1,p2より(p12+p
22)1/2の値を求めるものである。なお、変数Recog_
Distもまた障害物候補物体が自車輌にとって障害物とな
る可能性がある場合には0.8〜1.0の値を取り、値が小さ
い程、障害物となる可能性が低い事を示している。
より、ステップ310で求めた第一の障害物認識度に対す
る第一の重み関数および、ステップ311で求めた第二の
障害物認識度に対する第二の重み関数をそれぞれ求め
る。
トルrVx,rVyの大きさから、次式により第一の重み関数
の中間値tmpW1_1を求める。
り、相対速度ベクトルが小さいときには第一の重み関数
の値を低くし、また車間距離方向の相対速度に比べて車
幅方向の相対速度に対する感度が低くなるようにするも
のである。なお、ここでは相対速度ベクトルが小さくな
るにしたがって第一の重み関数の値を小さくしている
が、第二の重み関数を相対的に大きくするようにしても
良い。
tmpW1_2を次式により求める。
り、変数Tdsは先のステップ305における伝達関数により
相対速度ベクトルが安定して算出できるようになるまで
の時間を表し、ここでは、例えば400msの一定値とす
る。なお、本例では障害物候補物体が出現してから間も
ない状況では第一の重み関数の値を小さくしているが、
第二の重み関数の値を相対的に大きくしても良い。
2_1を次式により求める。
_[x]-R))-R) ここで、func3は図7に示すような特性を有する関数で
ある。なお、ここでは障害物候補物体が、予測する自車
輌の移動軌跡から遠方に位置するほど第二の重み関数の
値を小さくしているが、相対的に第二の重み関数の値を
大きくすることとしても良い。
る中間値tmpW12_1を次式より求める。
c5(obs_io,hypot(obst_y[i],obst_x[i])) 但し、 obs_io=obs_pos-hypot(obst_y[i],obst_x[i])-h obs_pos=hypot((ρcos(y)-obst_x[i]),(ρsin(y)obst_y
[i])) ここで、func4,func5はそれぞれ図8、図9に示すような
特性を有する関数であり、変数ρはステップ301で求め
た、走行車線における白線形状を示す曲率半径であり
(ここでは右カーブを正とする)、hは自車輌の走行車
線における、左右の両白線の中央から自車輌までの距離
(ここでは右側を正とする)、yは白線に対する自車輌
のヨー角である(ここでは右向きを正とする)。これよ
り、tmpW12_1の値は、障害物候補物体が停止している可
能性が高い、つまり相対速度の大きさが大きく、かつ、
その障害物候補物体が自車輌の走行車線外に存在する可
能性が高く、さらにその障害物候補物体との相対位置が
遠い程、小さい値を取ることとなる。
るもう一つの中間値tmpW12_2を次式より求める。
あり、変数Tcは運転者が好みで選択できる制御開始タイ
ミングを示し、ここでは、例えば3段階で短:1.8sec、
中:2.4sec、長:3.0secとする。
から、重み関数W1,W2をそれぞれ次式より求める。
びステップ311でそれぞれ求めた障害物認識度の値と、
ステップ312で求めた重み関数の値から、最終的な障害
物認識度、すなわち障害物候補物体との接触可能性を次
式(加重平均)により求める。
ける平滑化演算およびステップ305における伝達関数演
算を行うために必要な過去の値を更新し、また各障害物
候補物体に対する変数Tapr[i]の値をサンプリング時間
である10ms分だけ増加させる。
度の算出と、これらにそれぞれ対応した複数の重み関数
を設定し、状況に応じて重み関数を適切に走査すること
により、正確で高速な障害物認識を可能とする。
において、レーザレーダ202(図2参照)およびCCDカメ
ラ204のような障害物候補物体を検知する原理の異なる
複数の手段を用いた場合の障害物認識度を求める処理手
順を示すフローチャートである。以下、その手順を説明
する。なお、ここでも処理を10ms毎に行うこととする。
タが更新されているか否かを判断し、更新されていれば
ステップ502へ、更新されていなければステップ506へ進
む。
離画像結果から抽出した複数の障害物候補物体の2次元
座標系における位置を読み込む。続くステップ503で
は、読み込んだ各障害物候補物体の位置から、20msのサ
ンプリング周期で離散化した伝達関数を用いて相対速度
ベクトルを求める。なお、ここで用いる伝達関数は、図
4に示すフローチャートのステップ305で用いている伝達
関数と同じものである。
だ障害物候補物体の位置が、それまで何も存在しなかっ
た場所であった、すなわち新たに障害物候補物体が出現
したか否かを判断する。ここで、新たに障害物候補物体
が出現したと判断した場合にはステップ505へ進み、そ
うでない場合にはステップ506へ進む。
だ各障害物候補物体毎に割り当てたID番号(i)毎に設け
た、各障害物候補物体が出現してからの時間を表す変数
Tapr_CMR[i]を0にリセットする。続くステップ506〜ス
テップ510における処理は、図4のステップ303〜307と同
様であるため、説明は省略する。
CCDカメラの撮像データによる相対速度ベクトルの方向
に基づいて第一の障害物認識度を求める。ここでの演算
は図4のステップ310と同様であるため、説明は省略す
る。なお、ここで求められる各障害物候補物体に対応す
る第一の障害物認識度の値は、変数Recog_CMR[i]に代入
される。
レーザレーダ202の走査データによる相対速度ベクトル
の方向に基づいて第一の障害物認識度を求める。ここで
の演算もまた図4のステップ310と同様であるため、説明
は省略する。なお、ここで求められる各障害物候補物体
に対応する第一の障害物認識度の値は、変数Recog_LR
[i]に代入される。
より、ステップ511で求めた第一の障害物認識度に対す
る第三の重み関数および、ステップ512で求めた第一の
障害物認識度に対する第四の重み関数をそれぞれ求め
る。
トルの値から、第三の重み関数の中間値tmpW1_1[i]およ
び第四の重み関数の中間値tmpW2_1[i]をそれぞれ求め
る。なお、これらの値の算出は、図4のステップ312と同
様の式を用いる。
tmpW1_2[i]を次式により求める。
関数と同じものである。なお、変数Tds_CMRはCCDカメラ
204の撮像結果から、伝達関数
るまでの時間を表し、ここでは40msの一定値を取る。
値tmpW2_2[i]を次式により求める。
結果から、上の伝達関数により相対速度ベクトルが安定
して算出できるようになるまでの時間を表す。また関数
func2は図4の処理手順におけるものと同じ関数である。
2では検知できるがCCDカメラでは検知できないような遠
方に存在する場合には、次式により第三および第四の重
み関数の中間値を求める。
レーザレーダ202では検知できないような広角な場所に
存在する場合には、次式により第三および第四の重み関
数の中間値を求める。
補物体に対応する第三および第四の重み関数W1[i],W2
[i]を、それぞれ次式により求める。
ップ512でそれぞれ求めた障害物認識度の値と、ステッ
プ513で求めた重み関数の値より、最終的な障害物認識
度を次式(加重平均)を用いて求める。
*W2)/(W1+W2)
ために必要な過去の値を更新し、また各障害物候補物体
に対する変数Tapr_CMR[i],Tapr_LR[i]の値をサンプリ
ング時間である10ms分だけ増加させる。
めた最終的な障害物認識度に基づいて、自動ブレーキ制
御装置208(図2参照)における目標減速度を次式により
求める。
し、Vpの値は相対速度rVyとVspの和より求めるものとす
る。またLは検出した車間距離を、Ltは目標車間距離を
示し、例えば
て、自動ブレーキ制御装置208(図2参照)により自動ブ
レーキ動作がなされる。その結果、障害物認識度を考慮
した自動ブレーキ動作が行われることとなり、障害物と
なりうるか、そうでないかを判断し難い物体に対しては
緩やかな自動ブレーキ動作となり、誤認識時におけるブ
レーキ動作を緩和することができる。
は、ステップ514で求めた障害物認識度に基づいて次式
により求める。
る。
には、上記の目標減速度αbrkが自動ブレーキ制御装置2
08へ出力される。
示す。
ブレーキ動作の開始タイミングを変更する。その結果、
障害物認識度を考慮した自動ブレーキ動作が行われるこ
ととなり、障害物となりうるか、そうでないかを判断し
難い物体に対しては早めの自動ブレーキ動作が行われ
る、すなわち衝突までの時間が延びることとなり、ブレ
ーキ動作を緩和することができる。
定すると、自動ブレーキ動作の開始が遅くなり、それに
よって運転者が障害物候補物体を認識してから、実際の
障害物となりうるか否かを吟味する時間を長くすること
が可能となる。
を概略示すブロック図である。
ステム全体の構成を概略示すブロック図である。
す図である。
ータに基づいて障害物認識度を求める処理手順を示すフ
ローチャートである。
値を求めるための関数func1の特性を示すグラフであ
る。
一つの中間値を求めるための関数func2の特性を示すグ
ラフである。
値を求めるための関数func3の特性を示すグラフであ
る。
関数に対する中間値を求めるための関数func4の特性を
示すグラフである。
関数に対する中間値を求めるための関数func5の特性を
示すグラフである。
み関数に対する中間値を求めるための関数func6の特性
を示すグラフである。
カメラのような障害物候補物体を検知する原理の異なる
複数の手段を用いた場合の障害物認識度を求める処理手
順を示すフローチャートである。
ミングを求める際に用いる関数func7の特性を示すグラ
フである。
る。
示す図である。
を示す図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 自車輌に対して障害物となる可能性のあ
る障害候補物体の、自車輌に対する相対速度ベクトルの
方向に基づき、前記障害候補物体を障害物として認識す
る割合を算出する第一の障害物認識度算出手段と、 自車輌の予定移動軌跡に対する前記障害物候補物体の位
置に基づき、前記障害候補物体を障害物として認識する
割合を算出する第二の障害物認識度算出手段と、 自車輌および前記障害物候補物体の状態に応じた、前記
第一の障害物認識度算出手段で算出した前記認識する割
合に対する重み関数を算出する第一の重み関数算出手段
と、 自車輌および前記障害物候補物体の状態に応じた、前記
第二の障害物認識度算出手段で算出した前記認識する割
合に対する重み関数を算出する第二の重み関数算出手段
と、 前記第一の障害物認識度算出手段で算出した前記認識す
る割合と、前記第二の障害物認識度算出手段で算出した
前記認識する割合と、前記第一の重み関数算出手段で算
出した前記重み関数と、前記第二の重み関数算出手段で
算出した前記重み関数とにより、前記障害候補物体を障
害物として認識する割合の加重平均を算出する最終障害
物認識度算出手段とを具え、 前記最終障害物認識度算出手段の算出結果に基づいて、
自車輌に対して障害物となる物体を認識することを特徴
とする、車輌用外界認識装置。 - 【請求項2】 前記第一の重み関数算出手段が、前記障
害物候補物体の自車輌に対する相対速度ベクトルの大き
さが小さい程、小さい重み関数値を出力することを特徴
とする、請求項1記載の車輌用外界認識装置。 - 【請求項3】 前記第一の重み関数算出手段が、前記障
害物候補物体の自車輌に対する相対速度ベクトルの自車
輌進行方向成分の大きさが小さい程、小さい重み関数値
を出力し、 かつ、前記相対速度ベクトルの自車輌進行方向に直角な
成分の大きさが小さい程、時間経過に応じて重み関数値
が変化する割合を小さくすることを特徴とする、請求項
1または2記載の車輌用外界認識装置。 - 【請求項4】 前記第一の重み関数算出手段が、前記障
害物候補物体を検知してからの経過時間が前記障害物候
補物体の自車輌に対する相対速度ベクトルの算出に要す
る時間よりも短い程、小さい重み関数値を出力すること
を特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項記載の車輌
用外界認識装置。 - 【請求項5】 前記第二の重み関数算出手段が、自車輌
の予定移動軌跡に対する前記障害物候補物体の位置が遠
い程、小さい重み関数値を出力することを特徴とする、
請求項1〜4のいずれか1項記載の車輌用外界認識装
置。 - 【請求項6】 前記第二の重み関数算出手段が、前記障
害物候補物体の位置が自車輌の走行している車線から遠
い程、小さい重み関数値を出力することを特徴とする、
請求項1〜5のいずれか1項記載の車輌用外界認識装
置。 - 【請求項7】 前記第一の重み関数算出手段および前記
第二の重み関数算出手段が、前記障害物候補物体が自車
輌の走行車線外にあり、また前記障害物候補物体の自車
輌に対する相対速度ベクトルの大きさが自車輌の速度ベ
クトルの大きさに近い程、かつ、前記障害物候補物体の
自車輌に対する位置が遠い程、小さい重み関数値を出力
することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項記
載の車輌用外界認識装置。 - 【請求項8】 運転者により自車輌の自動制動開始時点
を選択する自動制動開始時点選択手段をさらに具え、 前記第一の重み関数算出手段および前記第二の重み関数
算出手段が、自車輌が前記障害物候補物体の位置まで到
達する時間が、前記自動制動開始時点選択手段で選択さ
れた自動制動開始時点よりも長い程、小さい重み関数値
を出力することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか
1項記載の車輌用外界認識装置。 - 【請求項9】 前記最終障害物認識度算出手段の算出結
果に基づいて自車輌の制動を行う自動制動手段をさらに
具え、 前記自動制動手段が、前記最終障害物認識度算出手段の
算出結果に基づき、自動制動時の目標減速度を設定する
ことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項記載の
車輌用外界認識装置。 - 【請求項10】 前記自動制動手段が、前記最終障害物
認識度算出手段の算出結果に基づき、自動制動開始時点
を設定することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか
1項記載の車輌用外界認識装置。 - 【請求項11】 前記第一の障害物認識度算出手段が、
自車輌から近距離に存在する障害物候補物体を検知する
第一の障害物候補物体検知手段と、検知した障害物候補
物体の位置が自車輌から遠い程、小さい重み関数値を出
力する第三の重み関数算出手段とを具え、 前記第一の重み関数算出手段の算出結果を、前記第三の
重み関数算出手段の算出結果を用いて補正することを特
徴とする、請求項1〜10のいずれか1項記載の車輌用
外界認識装置。 - 【請求項12】 前記第一の障害物認識度算出手段が、
自車輌から遠距離に存在する障害物候補物体を検知する
第二の障害物候補物体検知手段と、検知した障害物候補
物体の位置が自車輌に近い程、小さい重み関数値を出力
する第四の重み関数算出手段とを具え、 前記第一の重み関数算出手段の算出結果を、前記第四の
重み関数算出手段の算出結果を用いて補正することを特
徴とする、請求項1〜11のいずれか1項記載の車輌用
外界認識装置。
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