JP2002225286A - インクジェットヘッドの製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドの製造方法

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JP2002225286A
JP2002225286A JP2001021566A JP2001021566A JP2002225286A JP 2002225286 A JP2002225286 A JP 2002225286A JP 2001021566 A JP2001021566 A JP 2001021566A JP 2001021566 A JP2001021566 A JP 2001021566A JP 2002225286 A JP2002225286 A JP 2002225286A
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sheet
plate
adhesive
ink jet
cavity plate
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JP2001021566A
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Yumiko Ohashi
弓子 大橋
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 キャビティプレートに金属材料を用い、接着
剤に加熱硬化型の接着剤を用いても、硬化時間を短縮で
きるインクジェットヘッドの製造方法を提供すること。 【解決手段】 42合金からシート材料11、12、1
3、14を、加熱硬化製のエポキシ系接着剤を用いて接
着、積層し、キャビティプレート10を製造する。次
に、圧電アクチュエータ20とプレート10とを前記接
着剤を用いて接着する。次に高周波発生器70の上にプ
レート10側を下にしてプレート10とアクチュエータ
20との接着物を載置し、更にその上に押圧板60を載
置して加圧する。高周波発生器70により高周波電流を
発生させ接着剤を加熱して硬化させ、接着処理を完了す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電式インクジェ
ットプリンタヘッドの製造方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタに用いられてい
るインクジェットプリンタヘッドにおいて、キャビティ
の圧力室に隣接して設けられた圧電素子を用いて、この
圧電素子に電圧を印加することで圧力室の容積を小さく
してインクをオリフィスから噴射させて印刷を行う圧電
式インクジェットプリンタヘッドが知られている。
【0003】この圧電式インクジェットプリンタヘッド
では、特開平4−341851号公報に示されるように
シート状の圧電セラミック層上に、スクリーン印刷によ
り内部電極層を印刷すると共に、各圧電セラミック層及
び電極層を設けていないセラミックス層等を交互に積層
してプレスして焼成し、焼成後、別途接着剤等を用いて
変形拘束材を接着して製造していた。
【0004】更に、以上のようにして製造したアクチュ
エータとしての圧電素子と、圧力室を形成するキャビテ
ィプレートとを接着し、更にキャビティプレートにポリ
イミド等から形成されたノズルプレートを接着すること
により、圧電式インクジェットプリンタヘッドを製造し
ていた。また、キャビテイプレートは、特開昭62−1
11758号公報に示されるように、各種の流路パター
ンを形成した複数のシート状材料を積層することによっ
て構成することが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の方法では、前記圧電素子とキャビティプレートとの
接着、キャビティプレートを構成する複数のシート状材
料同士の接着、及びキャビティプレートとノズルプレー
トとの接着には、加熱硬化型のエポキシ系接着剤が用い
られていたため、特に耐久性の高いものを用いた場合に
は、加熱硬化に長時間を要するという問題があった。
【0006】つまり、エポキシ系接着剤を用いて十分な
接着強度を得るためには、ヒーターを用いて所定の高温
まで加熱する必要があるが、セラミックスシートの積層
体である圧電素子は熱伝導における損失が比較的大き
く、効率の良く加熱を行うことが困難であった。
【0007】また、従来は、加熱にヒータ機器を使用し
ているが、使用に際しては、圧電素子、キャビティプレ
ート、及びノズルを接着した被加熱体に対して、所定の
間隔を設けてヒータ機器を配置している。従って、この
ヒータ機器からの放熱による損失も少なくない。
【0008】更には、キャビティプレートからの放熱に
よる損失も発生していた。これは、キャビティプレート
を金属のシート状材料の積層体で構成した場合に特に問
題であった。
【0009】本発明は、前記問題に鑑みてなされたもの
で、キャビティプレートに金属材料を用い、且つ、接着
剤として耐久性の高い加熱硬化型の接着剤を用いた場合
でも、硬化時間を短縮することのできるインクジェット
ヘッドの製造方法を提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のインクジ
ェットヘッドの製造方法は、前記課題を解決するため
に、内部にインク流路を有するそれぞれのシート状部材
を接合することにより積層し、当該積層されたシート状
部材とアクチュエータ素子と接合することにより、イン
クジェットプリンタのインクジェットヘッドを製造する
方法であって、合金製のシート状部材間、または該シー
ト状部材とアクチュエータ素子との間に加熱硬化型の接
着剤を塗布し、それぞれを重ね合わせる工程と、前記重
ね合わせたシート状部材、またはシート状部材とアクチ
ュエータ素子を、筐体内に収容されたうず電流発生手段
と、載置台との間に狭持し加圧する工程と、前記うず電
流発生手段により前記シート状部材にうず電流を発生さ
せて加熱し、前記接着剤を硬化させる工程とを備えたこ
とを特徴とする。
【0011】請求項1記載のインクジェットヘッドの製
造方法によれば、内部にインク流路を有するシート状部
材として、合金製のシート状部材を用い、合金製のシー
ト状部材間、または該シート状部材とアクチュエータ素
子との間に加熱硬化型の接着剤を塗布し、それぞれを重
ね合わせる。そして、このように重ね合わせたシート状
部材、またはシート状部材とアクチュエータ素子を、筐
体内に収容されたうず電流発生手段と、載置台との間に
狭持し、加圧する。次に、前記うず電流発生手段により
前記シート状部材にうず電流を発生させて加熱を行い、
前記接着剤を硬化させる。従って、電磁誘導により、合
金製のシート状部材にうず電流を発生させ、シート状部
材の積層体そのものを発熱させるので、熱伝導及び放熱
の損失を生じさせることなく、加熱硬化型の接着剤の硬
化時間を短縮することが出来る。従って、インクジェッ
トヘッドの製造における生産性が向上する。
【0012】請求項2記載のインクジェットヘッドの製
造方法は、前記課題を解決するために、請求項1記載の
インクジェットヘッドの製造方法において、前記重ね合
わせる工程は、複数枚のシート状部材を積層して、イン
ク室を有するキャビティプレートを形成する工程である
ことを特徴とする。
【0013】請求項2記載のインクジェットヘッドの製
造方法によれば、前記合金製のシート状部材を重ね合わ
せる工程は、複数枚のシート状部材を積層して、インク
室を有するキャビティプレートを形成する工程なので、
キャビティプレートとなるシート状部材の積層体そのも
のを発熱させるので、熱伝導及び放熱の損失を生じさせ
ることなく、加熱硬化型の接着剤の硬化時間を短縮する
ことが出来る。従って、インクジェットヘッドの製造に
おける生産性が向上する。
【0014】請求項3記載のインクジェットヘッドの製
造方法は、前記課題を解決するために、請求項1または
2記載のインクジェットヘッドの製造方法において、前
記シート状部材は、42合金からなる部材であることを
特徴とする。
【0015】請求項3記載のインクジェットヘッドの製
造方法によれば、前記シート状部材は、42合金からな
る部材なので、前記電磁誘導によるうず電流が良好に発
生することになり、シート状部材の積層体そのものが良
好に発熱するので、熱伝導及び放熱の損失を生じさせる
ことなく、加熱硬化型の接着剤の硬化時間を短縮するこ
とが出来る。従って、インクジェットヘッドの製造にお
ける生産性が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて説明する。以下の説明は、圧電式
インクジェットヘッドに対して本発明を適用した場合の
実施形態である。
【0017】記録媒体に沿って走行する公知のキャリッ
ジ(図示せず)に搭載される本体フレーム1は、図3に
示すように、上面開放の略箱状に形成されており、その
上方から4つのインクカートリッジ(図示せず)を着脱
自在に装着できる搭載部3を有し、該搭載部3の一側部
位3aには、各インクカートリッジのインク放出部(図
示せず)に接続できるインク供給通路4a、4b、4
c、4dが本体フレーム1の底板5の下面まで連通して
いる。なお、この搭載部3の一側部位3aの上面には、
各インクカートリッジのインク放出部(図示せず)と密
接できるようにしたゴム製等のパッキング(図示せず)
が配置されている。
【0018】底板5は、搭載部3から一段下に突出する
ようにして水平状に形成され、図1及び図2並びに図4
に示すように、該底板5の下面側には、後述するフロン
トヘッドユニット6を2つ並列させて配置するための2
つの支持部8を段付き状に形成する。該各支持部8に
は、UV接着剤にて固定するための複数の空所9a、9
bが上下に貫通するように形成されている。
【0019】図5は、フロントヘッドユニット6の斜視
図を示すものである。図6は、フロントヘッドユニット
の断面図を示すものである。フロントヘッドユニット6
は、図5及び図6に示すように、複数枚の積層型のキャ
ビティプレート10と、該キャビティプレート10に対
して接着剤または接着シートを介して接着・積層される
プレート型の圧電アクチュエータ20と、その上面に外
部機器との電気的接続のために、フレキシブルフラット
ケーブル40が接着剤にて重ね接合されて構成されてお
り、最下層のキャビティプレート10の下面側に開口さ
れたノズル15から下向きにインクが吐出する。
【0020】図7は、キャビティプレート10の分解斜
視図を示すものである。図8は、キャビティプレート1
0の分解拡大斜視図を示すものである。キャビティプレ
ート10は、図8に示すように、ノズルプレート11、
2枚のマニホールドプレート12、スペーサプレート1
3、ペースプレート14の5枚の薄い金属板をそれぞれ
接着剤にて重ね接合して積層した構造である。本実施形
態では、これらの各プレート11〜14は、42%ニッ
ケル合金鋼板(42合金)製で、50μm〜150μm
程度の厚さを有している。なお、これらの各プレート1
1〜14は、後述するように電磁誘導による加熱で接着
するため、鉄系の合金であることが好ましい。また、ノ
ズルプレート11は、ポリイミド等の合成樹脂により形
成しても良い。
【0021】ノズルプレート11には、微小径(本実施
形態では、25μm程度)の複数のインク吐出用のノズ
ル15が、当該ノズルプレート11における長手方向の
中心線11a、11bに沿って、微小ピッチPの間隔で
千鳥状配列で穿設されている。2枚のマニホールドプレ
ート12に対するノズルプレート11及びスペーサプレ
ート13の積層により密閉される構造になっている。
【0022】また、ベースプレート14には、図8に示
すように、長手方向の中心線14a、14bに対して直
交する方向に延びる細幅の複数の圧力室16が千鳥状配
列で穿設されている。また、ベースプレート14には、
各圧力室16と接続される絞り部16dが穿設されてい
る。さらに当該絞り部16dと接続されるインク供給孔
16bが穿設されている。各インク供給孔16bは、ス
ペーサプレート13における左右両側部位に穿設された
インク供給孔18を介して、マニホールドプレート12
における共通インク室12aに連通している。ここで、
各絞り部16dにおけるインクが流れる方向と直交する
断面積は、各圧力室16における当該断面積より小さい
構造となっている。これは、絞り部16dの断面積を小
さくすることにより、流路抵抗を増すためである。
【0023】各圧力室16の一端部16aは、ノズルプ
レート14における千鳥状配列のノズル15に、スペー
サプレート13及び2枚のマニホールドプレート12に
同じく千鳥状配列で穿設されている微小径の貫通孔17
を通って、各圧力室16に対応するノズル15に至るこ
ととなる。
【0024】図9は、圧電アクチュエータ20の分解拡
大斜視図を示すものである。圧電アクチュエータ20
は、図9に示すように、2枚の圧電シート21、22
と、1枚の絶縁シート23とを積層した構造である。最
下段の圧電シート21の上面には、キャビティプレート
10における各圧力室16毎に対応した細幅の複数の駆
動電極24が、千鳥状配列で設けられている。また、各
駆動電極24の一端部24aは、圧電アクチュエータ2
0の表裏面20a、20bと直交する左右側面20cに
露出するように形成されている。
【0025】次段の圧電シート22の上面には、複数の
圧力室16に対して共通のコモン電極25が、設けられ
ている。コモン電極25の一端部25aも、各駆動電極
24の一端部24aと同様、左右側面20cに露出する
ように形成されている。
【0026】最上段の絶縁シート23の上面には、各駆
動電極24の各々に対する表面電極26と、コモン電極
25に対する表面電極27とが、左右側面20cに沿っ
て並ぶように設けられている。
【0027】また、左右側面20cには、各駆動電極2
4の一端部24aに第1の凹み溝30が、コモン電極2
5の一端部25aに第2の凹み溝31が、それぞれ積層
方向に延びるように設けられている。各第1の凹み溝3
0内には、図6に示すように、各駆動電極24と各表面
電極26とを電気的に接続する側面電極32が、第2の
凹み溝31内には、コモン電極25と表面電極27とを
電気的に接続する側面電極33が、それぞれ形成されて
いる。なお、符号28及び29の電極は、捨てパターン
の電極である。
【0028】各駆動電極24に対応する位置とコモン電
極25とに挟まれた圧電シート22の各領域は、各圧力
室16に対応した圧力発生部となる。
【0029】以上のような構成のキャビティプレート1
0と圧電アクチュエータ20とは、キャビティプレート
10における各圧力室16と、圧電アクチュエータ20
における駆動電極24とが対応するように積層される。
また、圧電アクチュエータ20における上側の表面20
aには、フレキシブルフラットケーブル40が重ね押圧
されることにより、このフレキシブルフラットケーブル
40における各種の配線パターン(図示せず)が、各表
面電極26、27に電気的に接合される。
【0030】このような構成において、圧電アクチュエ
ータ20における各駆動電極24のうち任意の駆動電極
24と、コモン電極25との間に電圧を印加することに
より、圧電シート22のうち電圧を印加した駆動電極2
4の部分、即ち、圧力発生部に、圧電効果による積層方
向の歪みが発生する。そして、この歪みによる圧力に
て、各駆動電極24に対応する圧力室16の内容積が縮
小されることにより、この圧力室16内のインクが、ノ
ズル15から液滴状に吐出して、所定の印字が行われ
る。
【0031】ここで、前記圧電アクチュエータ20の製
造方法について説明する。まず、強誘電性を有するチタ
ン酸ジルコン酸鉛(PZT(PbTiO3・PbZr
3))系のセラミック粉末、バインダ、溶剤を混合す
る。
【0032】次に、前記混合液を、PET(ポリエチレ
ンテレフタレート)等のプラスチックフィルム上に、ド
クターブレード法を用いて所定の厚さに塗布し、3枚の
セラミックスシート21、22、23からなるグリーン
シートを形成する。
【0033】さらに、前記グリーンシートの駆動電極2
4等の電極となる部分に、金属材料をスクリーン印刷に
より印刷する。
【0034】そして、このようにして形成したグリーン
シートを積層し、加熱プレスし、グリーンシートの積層
ブロックを得る。
【0035】次に、積層ブロックを所定の温度で加熱す
ることにより、バインダーを焼き飛ばした後、焼成炉に
より所定の温度で焼成する。そして、ブロックを所定の
大きさに切断し、個々の圧電アクチュエータ20を得
る。
【0036】次に、個々の圧電アクチュエータ20に側
面電極32、33を印刷し、焼成炉を用いて前記側面電
極32、33の焼付を行う。
【0037】そして、電極24、25に高電圧を印加す
ることで、両電極間のセラミックスシート21の分極処
理を行う。
【0038】このようにして、本実施形態の圧電式イン
クジェットヘッドに用いられる圧電アクチュエータ20
が製造される。
【0039】次に、本実施形態における圧電式インクジ
ェットヘッドの製造方法について説明する。
【0040】キャビティプレート10については、図7
に示すように、ノズルプレート11、2枚のマニホール
ドプレート12、スペーサプレート13、ペースプレー
ト14の5枚の薄い42合金製のシート部材に加熱硬化
型のエポキシ系接着剤を塗布して積層する。
【0041】そして、圧電アクチュエータ20のベース
プレート14側の面に加熱硬化型のエポキシ系接着剤を
塗布し、キャビティプレート10に圧電アクチュエータ
20を積層する。
【0042】次に、図10に示すように、ノズルプレー
ト11側を下にして、キャビティプレート10に圧電ア
クチュエータ20を積層したものを、うず電流発生手段
としての高周波発振器70の上に載置し、圧電アクチュ
エータ20側には、押圧板60を載置し、キャビティプ
レート10と圧電アクチュエータ20とを加圧する。
【0043】この高周波発振器70は、うず巻き状に巻
き付けられたコイル71を有し、このコイル71が、例
えばセラミックス等からなる保護部材72により覆われ
ている。コイル71には、高周波電流を供給するための
高周波電源73が接続されており、この高周波電源73
からは、例えば20kHz以上の高周波電流が供給され
るようになっている。
【0044】図10に示すような状態で、高周波電源7
3から20kHz以上の高周波電流を供給すると、コイ
ル71には交流磁界が発生し、磁力線が42合金製のキ
ャビティプレート10を通過することになる。その結
果、電磁誘導の法則によって、キャビティプレート10
にうず電流が発生し、このうず電流によるジュール熱に
よってキャビティプレート10自体が発熱することにな
る。
【0045】従って、圧電アクチュエータ20の材質及
び厚さに依ることなく、キャビティプレート10のみを
発熱させることが出来るので、従来のヒータ機器を用い
た場合のような熱伝導の際の損失及び放熱による損失を
発生させることなく、短時間で接着剤を必要な温度まで
加熱することが出来る。
【0046】また、キャビテイプレート10を構成する
金属製のベースプレート14、スペーサプレート13及
びマニホールドプレート12を、うず電流により直接加
熱するので、ノズルプレート11及び圧電アクチュエー
タ20がうず電流により加熱されにくい材料であった
り、また、ノズルプレート11及び圧電アクチュエータ
20がプレート14,13,12よりも小さいために加
熱源とプレート14、13、12との間に部分的に空間
が出来るようになものであっても、効率良くそれらのプ
レート14、13、12の全体を加熱することができ、
全体を均一に接着することが出来る。
【0047】以上のような加熱により、キャビティプレ
ート10を形成する各プレート間の接着剤、及びキャビ
ティプレート10と圧電アクチュエータ20との間の接
着剤は硬化され、それぞれの接着面は接合される。
【0048】以上のように、本実施形態によれば、キャ
ビティプレート10を形成する各プレート間、及びキャ
ビティプレート10と圧電アクチュエータ20との間の
接着を短時間で行うことが出来るので、圧電式インクジ
ェットヘッドの生産性を向上させることが出来る。
【0049】なお、前記実施形態においては、接着剤と
して加熱硬化型のエポキシ系の接着剤を使用したが、鉄
粉等を含有した接着剤を用いることも出来る。
【0050】例えば、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアセ
タール樹脂、ポリスチレン樹脂のように熱可塑性樹脂か
らなり、鉄粉等のような導電性粉粒物を含有する接着剤
を用いることが出来る。
【0051】このような接着剤を用いる場合には、被加
熱体が導電性材料から形成されていない場合でも、本発
明の方式による加熱による接着処理が可能となる。
【0052】このような導電性粉粒物を含有する接着剤
を使用し、高周波電源73から高周波電流を供給した場
合には、この導電性粉粒物のみが発熱することになり、
接着剤が加熱される。
【0053】なお、上述したように、合金製のシートの
接着に、このような導電性粉粒物を含有した接着剤を用
いるようにしても良い。この場合には、合金製のシート
の発熱と、導電性粉粒物の発熱の両方の発熱により接着
剤が加熱されることになる。
【0054】また、キャビティプレート10を構成する
複数のシート同士の接着のために上記のように電磁誘導
を用い、キャビティプレート10と圧電アクチュエータ
20との接着は別に行っても良い。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載のインクジェットヘッドの
製造方法によれば、合金製のシート状部材間、または該
シート状部材とアクチュエータ素子との間に加熱硬化型
の接着剤を塗布し、それぞれを重ね合わせ、これらを、
うず電流発生手段と載置台との間に狭持、加圧し、うず
電流発生手段により前記シート状部材にうず電流を発生
させて加熱を行うので、熱伝導及び放熱の損失を生じさ
せることなく、加熱硬化型の接着剤の硬化時間を短縮す
ることが出来る。従って、インクジェットヘッドの製造
における生産性を向上させることが出来る。
【0056】請求項2記載のインクジェットヘッドの製
造方法によれば、前記合金製のシート状部材を重ね合わ
せる工程は、複数枚のシート状部材を積層して、インク
室を有するキャビティプレートを形成する工程なので、
キャビティプレートとなるシート状部材の積層体そのも
のを発熱させるので、熱伝導及び放熱の損失を生じさせ
ることなく、加熱硬化型の接着剤の硬化時間を短縮する
ことが出来る。従って、インクジェットヘッドの製造に
おける生産性を向上させることが出来る。
【0057】請求項3記載のインクジェットヘッドの製
造方法によれば、前記シート状部材は、42合金からな
る部材なので、前記電磁誘導によるうず電流が良好に発
生することになり、シート状部材の積層体そのものが良
好に発熱するので、熱伝導及び放熱の損失を生じさせる
ことなく、加熱硬化型の接着剤の硬化時間を短縮するこ
とが出来る。従って、インクジェットヘッドの製造にお
ける生産性を向上させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における圧電式インクジェ
ットヘッドのノズル側を上にした斜視図である。
【図2】図1の圧電式インクジェットヘッドの部品の分
解斜視図である。
【図3】図1の圧電式インクジェットヘッドを上方から
見た部品の分解斜視図である。
【図4】図1の圧電式インクジェットヘッドの本体フレ
ームの底板を下面側から見た下面図である。
【図5】図1の圧電式インクジェットヘッドにおけるフ
ロントヘッドユニットの斜視図である。
【図6】図1の圧電式インクジェットヘッドにおけるフ
ロントヘッドユニットの断面図である。
【図7】図1の圧電式インクジェットヘッドにおけるキ
ャビティプレートの分解斜視図を示すものである。
【図8】図1の圧電式インクジェットヘッドにおけるキ
ャビティプレートの分解拡大斜視図を示すものである。
【図9】図1の圧電式インクジェットヘッドにおける圧
電アクチュエータの分解拡大斜視図を示すものである。
【図10】本発明の一実施形態におけるキャビティプレ
ートの各プレート間、及びキャビティプレートと圧電ア
クチュエータとの接着方法を説明する図である。
【符号の説明】
10 キャビティプレート 11 ノズルプレート 12 マニホールドプレート 13 スペーサプレート 14 ペースプレート 20 圧電アクチュエータ 21、22 圧電シート 23 絶縁シート 24 駆動電極 25 コモン電極 26、27 表面電極 30、31 凹み溝 32、33 側面電極 60 押圧板 70 高周波発振器 71 コイル 72 保護部材 73 高周波電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にインク流路を有するそれぞれのシ
    ート状部材を接合することにより積層し、当該積層され
    たシート状部材とアクチュエータ素子と接合することに
    より、インクジェットプリンタのインクジェットヘッド
    を製造する方法であって、 合金製のシート状部材間、または該シート状部材とアク
    チュエータ素子との間に加熱硬化型の接着剤を塗布し、
    それぞれを重ね合わせる工程と、 前記重ね合わせたシート状部材、またはシート状部材と
    アクチュエータ素子を、筐体内に収容されたうず電流発
    生手段と、載置台との間に狭持し加圧する工程と、 前記うず電流発生手段により前記シート状部材にうず電
    流を発生させて加熱し、前記接着剤を硬化させる工程
    と、 を備えたことを特徴とするインクジェットヘッドの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記重ね合わせる工程は、複数枚のシー
    ト状部材を積層して、インク室を有するキャビティプレ
    ートを形成する工程であることを特徴とする請求項1記
    載のインクジェットヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記シート状部材は、42合金からなる
    部材であることを特徴とする請求項1または2記載のイ
    ンクジェットヘッドの製造方法。
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