JP2002221313A - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents

液体燃料燃焼装置

Info

Publication number
JP2002221313A
JP2002221313A JP2001014368A JP2001014368A JP2002221313A JP 2002221313 A JP2002221313 A JP 2002221313A JP 2001014368 A JP2001014368 A JP 2001014368A JP 2001014368 A JP2001014368 A JP 2001014368A JP 2002221313 A JP2002221313 A JP 2002221313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
tank
valve
electromagnetic pump
oil supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001014368A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Goto
昌彦 後藤
Kazuo Yamazaki
和雄 山崎
Mamoru Morikawa
守 守川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2001014368A priority Critical patent/JP2002221313A/ja
Publication of JP2002221313A publication Critical patent/JP2002221313A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)
  • Control Of Combustion (AREA)
  • Spray-Type Burners (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】点火・消火時の臭いの低減と点火性能を向上さ
せる液体燃料燃焼装置を提供する。 【解決手段】給油タンク12を本体に装着したときに給
油タンク12を燃焼部に至る送油経路Aに接続して燃料
を燃焼部25に送油するようにし、気化部の未燃焼ガス
を給油タンクに戻す戻り経路として送油経路の大部分を
利用することで構造を簡略化し、電磁ポンプ14の停止
後、所定時間その吐出弁126を強制的に開成すること
で、電磁ポンプの吐出側圧力を下げ、未燃焼ガスを給油
タンク12に戻して臭気を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油ファンヒータ
等の石油暖房機器に搭載された液体燃料燃焼装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冬季の暖房機器として石油ファン
ヒータが一般家庭などに広く用いられている。図29
は、従来の石油ファンヒータの一例を示す概略的な一部
省略正面断面図、図30はその側面断面図である。図3
1は給油タンクの給油キャップと受け具の断面図であ
る。
【0003】図29に示すように、石油ファンヒータ本
体201の内部側方には、灯油などの液体燃料204を
予め注入し備蓄しておくための給油タンク202が配設
されており、該給油タンク202の下方に連結された燃
料タンク203に充分な量の液体燃料204が供給され
る。
【0004】燃料タンク203に収容された液体燃料2
04は、燃料圧送用の電磁ポンプ205により送油パイ
プ206を経由して気化器207に導かれる。ここで気
化器207に設けた気化器ヒータ(図示せず)により、
送られてきた液体燃料204を気化させる。209は燃
焼室であり、その底部には、バーナ208が支持固定さ
れている。
【0005】気化器207により気化された燃料ガス
は、ノズルから勢い良く噴射されて燃焼用の空気と共に
バーナ208に導入されて炎口208aで燃焼し、燃焼
室209内の空気が加熱される。そして、図30の矢印
で示すように、本体201背面に設けられた単相誘導モ
ータなどからなるファンモータ210に取付けた送風フ
ァン211により、フィルター212を介して吸い込ん
だ室内の空気を燃焼室209内の加熱された空気や燃焼
ガスと共に温風として吹出口213から室内に吹き出
す。
【0006】一方、炎口208aのやや上方に設けたフ
レームセンサ214は燃焼炎による炎電流を検知するも
ので、予め設定した値以上の炎電流を検知すると、ファ
ンモータ210に通電し、これに伴い送風ファン211
が回転して、室内から吸い込んだ空気を温風として吹出
口213から室内に吹き出される。
【0007】このとき、室温サ―ミスタ215で室温を
検知し、室温と設定温度との温度差に基づいて制御装置
(図示せず)が前記燃料圧送用の電磁ポンプ205の駆
動を制御することにより、液体燃料204の気化器20
7への供給量を調節し、バーナ208での燃焼炎の火力
を調節する。
【0008】例えば、室温の低い時に石油ファンヒータ
の運転を開始すれば、気化器207への液体燃料204
の供給量を多くして室温を急速に設定温度まで上昇さ
せ、その後は液体燃料204の供給量を調節して設定温
度付近で一定に維持する。
【0009】また、図31に示すように、給油タンク2
02の燃料の補給は、給油タンク202を本体201よ
り取り出し、上下方向を逆にし、給油タンク202の弁
部を有する給油キャップ216を外し、口金217から
燃料を注入し、燃料が給油タンク202に供給されたこ
とを確認した後、口金217の螺子部に給油キャップ2
16を締め付け、次に、給油キャップ216が下になる
ようにひっくり返して本体201に挿入する。そうする
と、燃料タンク203の上面に取り付けられた受け具2
18に給油キャップ部216が挿入され、給油タンク2
02が燃料タンク203の上に載置される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の石油
ファンヒータでは、給油タンクに燃料を補給するため、
給油タンクを本体から取り出し、給油キャップを上に向
けるため給油タンクをひっくり返す必要があり、また、
給油タンクに燃料を供給後、給油キャップを締め、本体
に挿入するため、もう一度給油タンクを上下方向で逆に
させる必要があり、その取り扱いが煩わしい。
【0011】さらに、給油キャップは口金部と螺子締め
となっており、給油キャップの締め付け不充分のときに
は、給油タンクをひっくり返したときに給油キャップが
外れたり、燃料が流出するという問題があった。特に高
齢者社会において、握力の低下により螺子を締め付ける
力が落ち、その改善が望まれていた。
【0012】また、燃料タンクヘ燃料を供給するとき、
油面が給油口キヤップの弁部まで上昇し、空気の置換に
より定油面を保ちながら給油タンク内の燃料を供給する
ため、給油口キャップの弁部は常に燃料で濡れている状
態にある。そのため、給油タンクに燃料を補給するため
に給油キャップを外すときに、手に燃料が付着して螺子
を締め付ける際に滑ってしまうと同時に、手が臭くな
る、あるいは汚れるという問題があった。
【0013】上記問題点を解決するため、本発明者ら
は、本体内に取外し自在に装着される給油タンクと、燃
料を加熱して気化させる気化部と気化した燃料ガスを燃
焼させるバーナとを備えた燃焼部と、給油タンクの燃料
を気化部に送る電磁ポンプと、給油タンクを本体に装着
したときに給油タンクを燃焼部に至る送油経路に接続す
る接続手段とを設け、給油タンクの燃料を直接燃焼部に
送油するようにし、取り扱い性を向上させ、かつ手が汚
れるのを解消できる液体燃料燃焼装置を開発したが、さ
らに、その構造が簡略化され、点火・消火時における臭
いの低減と点火性能を向上し得る液体燃料燃焼装置が望
まれている。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記液体燃料燃焼装置において、気化部からの燃料を電
磁ポンプの吸込み側に戻す戻り経路として送油経路を利
用し、送油経路と戻り経路との2経路を1経路にまとめ
て構造の簡略化を図った。
【0015】2経路を1経路にまとめた場合、通常、消
火時などにおいて、電磁ポンプが停止すれば、その吐出
弁が閉塞されるので、気化部に残留する燃料を電磁ポン
プの吸い込み側に戻すことができなくなり、臭気の発生
原因となる。そこで、本発明では、電磁ポンプの駆動停
止後、その吐出弁を所定時間強制的に開放することで、
気化部からの燃料を電磁ポンプの吸い込み側に戻し、臭
気の低減を図るようにしている。
【0016】電磁ポンプは、燃料を給油タンク側から気
化部側に送油する送油ポンプの一種であって、一般的に
シリンダ内に往復動可能に収容されたプランジャを電磁
力で往動させ、かつバネ圧で復動させ、この往動時に加
圧された燃料の圧力で吐出弁を押し開かせながら燃料を
吐出する構成によって、高性能でかつ小型のものが提供
されている。また、吐出弁としては燃料の圧力によって
押し開かれ、かつ逆流を防止する逆止弁が一般的に用い
られている。
【0017】本発明に用いられる電磁ポンプも、上記構
成に加えてさらに、駆動停止後に吐出弁を強制的に開放
させる開放手段を備えたものが用いられる。この開放手
段としては、吐出弁とプランジャとの間に介在され電磁
力等により可動して吐出弁を押し開く突き上げ部材と、
この突き上げ部材を駆動制御する電磁ポンプ駆動回路部
並びにその制御部とを備えた構成が例示できる。
【0018】吐出弁の開放制御は、消火時等に電磁ポン
プの駆動を停止後、吐出弁を一定時間強制的に開成する
ものであるが、この際の態様としては、消火時等に吐出
弁の閉塞をも含む電磁ポンプすべての駆動を一旦停止し
た後、再度、吐出弁を一定時間開成する態様も含むもの
である。
【0019】また、点火時の予熱完了前あるいは予熱完
了後に吐出弁を一時的に開放して電磁ポンプの吐出側圧
力を下げ、これにより点火性能を良好にする態様も採用
可能である。
【0020】戻り経路は、必ずしも給油タンク側に戻す
必要がなく、電磁ポンプの吸い込み側に貯溜する構成で
あってもよいが、給油タンク側に戻す方が臭気低減効果
を大きくできる。この場合の構成としては、送油経路の
接続手段の近傍から分岐させて給油タンクに至る分岐路
を形成し、燃料を給油タンクに戻すようにすれば、送油
経路の大半を戻り経路として利用でき、構造の簡略化が
図れ、かつ燃料を装置外に放出することがなくなり、よ
り一層臭気の低減が可能となる。
【0021】上記給油タンクに燃料を戻す構成の場合、
給油タンクと装置本体側とを接続するために、分岐路の
途中に給油タンクを戻り経路に接続する戻り路側接続手
段を設ければよい。
【0022】また、送油経路には、電磁ポンプとは別に
燃料の供給を遮断する遮断弁を設ければ、電磁ポンプの
駆動・停止に拘わらず、給油タンク側からの燃料の供給
を遮断することができる。この遮断弁としては、送油経
路に空気を供給することで燃料の供給を遮断する空気弁
を用いるのが好適である。
【0023】この空気弁を送油経路に設けた場合、空気
弁は外気を送油経路内に取り入れるものであるので、戻
り経路として送油経路を利用したとき、燃料が空気弁を
通して外部に放出される可能性があるが、空気弁を分岐
路に介在し、空気弁の空気取入れ用の空気孔を給油タン
ク内に連通開放するようにすれば、燃料が外部に放出さ
れることなく、臭気の低減が図れ、かつ空気弁も戻り経
路に介在できるので、より一層の構造の簡略化が図れ
る。
【0024】また、電磁ポンプを給油タンクとの送油側
接続手段に直結すれば、電磁ポンプと接続手段を繋ぐ配
管が不要となり、また、電磁ポンプを送油側接続手段に
一体化すればコンパクト化が可能となる。さらに、遮断
弁(空気弁)を送油側接続手段に一体化する構成、ある
いは戻り側接続手段を送油側接続手段と一体化する構成
を適宜採用すれば、組立性をさらに向上させることがで
きる。
【0025】上記電磁ポンプ及び空気弁は本体に搭載さ
れた制御部により駆動制御されるが、この場合の制御は
以下の態様が好適である。すなわち、消火時に電磁ポン
プの駆動を停止した後、所定時間強制的に吐出弁を開放
し、気化部に残留する燃料を吐出弁を通して電磁ポンプ
の吸い込み側に戻し、臭気の低減を図る。空気弁がある
場合は、消火時に空気弁を開口し、電磁ポンプの駆動を
停止した後、所定時間強制的に吐出弁を開放し、気化部
に残留する燃料を吐出弁を通して空気弁の開口部から電
磁ポンプの吸い込み側に戻して、臭気の低減を図る。
【0026】また、点火時の予熱完了前あるいは予熱完
了後に、電磁ポンプの吐出弁を一定時間開成し、電磁ポ
ンプの吐出側の圧力を下げて大気圧状態近くとし、これ
により点火性能を良好にすることもできる。
【0027】
【発明の実施の形態】[本体の構成]図1は本発明に係
る石油暖房機器の本体前面から見た斜視図、図2は同じ
く石油暖房機器の本体背面から見た斜視図である。図
1、2に示すように、石油暖房機器においては、燃焼部
や給油タンクを収納する本体1の外観部が、前面をカバ
ーする前板6と、側面及び背面をカバーする側裏板7
と、上面をカバーする上板8とから下開放の箱型に形成
され、この本体1が置台5に載置されている。
【0028】前板6の下部には、室内に温風を吹出す吹
出口2が形成され、前板6の上部には運転状態を切換え
るスイッチ類が収まった操作部3が配置されている。上
板8には給油タンクの取出し口4b(図6参照)が形成
され、この取出し口4bにタンク蓋4が開閉自在に設け
られている。
【0029】側裏板7の背面側には、図2に示すよう
に、室内の空気を吸い込む対流用ファン9が配置され、
この対流用ファン9が網状の対流用ガード10によリガ
ードされて埃の吸込みを防上できるようになっている。
また、側裏板7の背面側には、室内温度を検知する温度
センサー11が設けられている。
【0030】図3は図1の石油暖房機器における液体燃
料燃焼装置及びその燃料経路の概略図である。液体燃料
燃焼装置は、本体1より取外し自在な給油タンク12
と、給油タンク12を本体に装着したときに給油タンク
12と燃焼部25の気化器15とを接続する第1接続手
段13及び第2の接続手段17と、給油タンク12の燃
料を送る送油ポンプとしての電磁ポンプ14と、電磁ポ
ンプ14からの燃料を加熱して気化ガスにする気化器1
5と、気化器15の気化ガスをノズルから噴出して燃焼
空気と混合して燃焼するバーナ16と、送油経路Aに空
気を送り電磁ポンプ14側への燃料の供給を遮断する遮
断弁としての空気弁18とを備え、これらの部材を接続
して給油タンク12から気化器15に燃料を送油する送
油経路Aが形成されている。
【0031】送油経路Aでは、電磁ポンプ14と気化器
15の間が配管22により接続され、また、給油タンク
12の第1の接続手段13と電磁ポンプ14とは後述の
ように一体化され、両者を繋ぐ配管が省略されて通路9
8d2により連通するようになっている。
【0032】そして、気化器15から燃料を給油タンク
12に戻す戻り経路Bは、その大部分が送油経路Aを利
用し、わずかに第1の接続手段13の近傍から分岐して
給油タンク12に至る分岐路B1が形成され、この分岐
路B2に第2の接続手段17が介在されている。
【0033】分岐路B1は、送油経路Aに介在された空
気弁18の空気孔から第2の接続手段17に至る分岐配
管23と、第2の接続手段17の給油タンク側に接続さ
れた戻り管24とを備えている。
【0034】給油タンク12と燃焼部25とを接続する
接続手段13、17は、給油タンク12から電磁ポンプ
14への送油経路Aの途中に設けた第1接続手段13
と、気化器15から給油タンク12へ燃料を戻す戻り経
路Bの途中に設けた第2接続手段17とから構成されて
いる。
【0035】各接続手段13、17は、夫々給油タンク
側の接続ジョイント部と、燃焼部側の接続ジョイント受
け部とに分離される構造になっている。また、後述のよ
うに、給油タンク12側において、第1及び第2の接続
手段13、17の両接続ジョイント13a、17aが一
体化されてジョイント部47が構成され、また、燃焼部
側において第1及び第2の接続手段13、17の接続ジ
ョイント受け13b、17bが一体化されてジョイント
受け部100が構成され、コンパクトな構造とされてい
る。さらに、ジョイント受け部100には、電磁ポンプ
14及び空気弁18が一体化され、配管接続などの組立
性を良好にしている。
【0036】図4は図1の本体の前板側を一部カットし
た状態図である。図に示すように、本体1の正面からみ
て、左側には燃焼部25が、右側には給油タンク12や
電磁ポンプ14が配設されている。本体1の左側は、バ
ーナ16や気化器15を組み込んだ燃焼部25とが設け
られている。
【0037】燃焼部25は、気化器15と、バーナ16
と、バーナ16を収納するバーナボックス28と、バー
ナボックス28を固定するバーナ仕切り板29と、バー
ナ16の炎を囲む燃焼室30とを備え、バーナボックス
28の下面には燃焼音の吸収とバーナ自体の温度の低下
を防ぐバーナカバー37が取り付けられている。
【0038】燃焼室30は燃焼部枠26と燃焼部前枠2
7で囲まれ、この燃焼室30と燃焼部枠26及び燃焼部
前枠27との間に、本体後ろ側の対流用ファン9により
吸い込んだ室内空気を燃焼室30の熱を奪って本体前側
の吹出し口2より吹出すための通路が形成されている。
【0039】図5は気化器15およびバーナ部16の構
成図である。図に示すように、気化器15は、その本体
に内装され燃料を加熱して気化する気化素子15aと、
この気化素子15aで気化された燃料ガスを噴出するノ
ズル31と、このノズル31の穴を開閉するニードル3
2と、このニードル32に連接されてニードル32を移
動させるソレノイドバルブ33と、気化素子15aに燃
料を供給する燃料入口15bと、バーナ16の燃焼熱を
回収する熱回収部15cとから構成されている。
【0040】気化素子15aは、セラミックの細かい粒
子を円筒状に焼結したもので、燃料を気化した際に発生
するタール分は気化素子15aの表面から内部に向かっ
て堆積される。
【0041】気化器15の燃料入口15bは、外側のス
テンレスパイプ34と、内側の銅パイプ22との二重構
造とされ、外側のステンレスパイプ34で気化器15か
らの熱伝導を低下させ、気化器15に入ってくる燃料の
温度上昇を抑え、また、ステンレスパイプ34の径を銅
パイプよりも大きくして、ステンレスパイプ34から銅
パイプに伝わる熱伝導をさらに抑制するようにしてい
る。この燃料入口15bは、電磁ポンプ14の駆動停止
時に気化器15に残留する燃料を電磁ポンプ14の吸い
込み側に戻すための燃料の出口としても機能している。
【0042】ソレノイドバルブ33は、コイル状に巻回
された電磁コイル33aと、その内部においてニードル
32と共に軸方向に移動可能とされた可動片33bと、
電磁コイル33aの励磁により可動片33bをノズル閉
塞方向に吸着移動させる吸着片33cと、可動片33b
をノズル開放方向に付勢する押圧用スプリング33dと
から構成されている。
【0043】上記構成のソレノイドバルブ33において
は、電磁コイル33aへの通電・非通電により、可動片
33bが吸着片33cに吸着・離脱して、可動片33b
に連接されているニードル32が移動して、気化器15
のノズル31の穴部を開口又は閉塞するようになってい
る。
【0044】バーナ16は、気化器15で気化した燃焼
ガスと一次燃焼空気とを混合する混合管16aと、混合
された燃焼ガスを燃焼させる炎口16bとから構成され
ている。
【0045】本体1の右側は、図6に示すように、本体
1の上面のタンク蓋4を開閉して給油タンク12を着脱
自在に収納する収納部4aを備え、この収納部4aに
は、給油タンク12の本体装着時に給油タンク側の接続
ジョイント部47を着脱自在に装着する燃焼部側のジョ
イント受け部100が設けられている。
【0046】タンク収納室4aは、タンク着脱時に給油
タンク12を案内する略角筒状のタンクガイド41で仕
切られ、その右前部において、斜めにカットした部分
に、ジョイント受け部100を固定するタンクガイド固
定部材42が取り付けられている。なお、収納室4a
は、従来のような燃料タンクを廃止したため、その燃料
タンクの容積分を給油タンクの容量の増大や本体の容積
の縮小に割り当てることができ、使用場所のスペースが
小さくなり場所を取らないメリットがある。
【0047】収納部4aのタンク取出し口4bを含む挿
入箇所の形状は、図6に示すように、給油タンク12の
上方から見た形状より、ひとまわり大きい略同形状とさ
れ、左側は本体1の前側及び後側に対して略垂直状態
で、右側は本体1の前側と後側に対して略垂直状態で、
前後のコーナー部の2箇所が共にR形状とされている。
また、右前部のコーナー部には、上述のごとく、燃焼部
側の接続ジョイント受け部100を支持するタンクガイ
ド固定部材42が本体1の上面8から一定の距離を置い
て下方に配設している。
【0048】[給油タンクの構成]図7は給油タンク1
2を背面側からみた斜視図、図8は給油タンク側の接続
ジョイント部を示す概略図である。図に示すように、給
油タンク12は、略平板状の給油タンク左部材12a
と、断面U字形の左側面開放の容器形状にプレス成形さ
れた給油タンク右部材12bとがアドリャン加工により
接合されて略直方体形状に形成されたものであって、上
面側からみて略長方形とされ、右側の前・後のコーナー
がR形状となっている。
【0049】そのため、給油タンク12を収納部4aに
挿入する際に、左右を逆にした状態で収納室4aに挿入
しようとしても、タンク取出し口4bの右側前後のR形
状コーナー部に給油タンク右部材12bの前後のコーナ
ー部が当たり、タンク12が挿入できないようになって
いる。
【0050】給油タンク右部材12b側には、そのタン
ク上面に起伏回動自在に取り付けられた金属環43b及
びその中央部に固定された樹脂製握り部43aからなる
取っ手43と、両側面と上面の三面を結んで形成した傾
斜面12cに形成された燃料注入用の給油口44と、こ
の給油口44を閉塞する閉塞手段19とが設けられてい
る。
【0051】また、閉塞手段19の近傍の側面には、給
油タンク12内の燃料液位を視認する油量計が設けら
れ、この油量計の近傍の側面、つまり、タンク右部材1
2bの右前側のコーナー部が内側に窪んだ凹部12dが
形成され、この凹部12dには給油タンク側の接続ジョ
イント部47が固定されている。この接続ジョイント部
47は、給油タンクの凹部12dに固定されることで、
略長方形のタンク投影面に対して外側に出ないように設
定されており、略長方形のタンク収納室4aに収まるよ
うになっている。
【0052】給油タンク12の底面側には、タンク12
内の水を検知する水検知手段の一構成部品である水受け
皿71が突出され、この水受け皿71を保護するため
に、その周囲に下方に突出するタンク脚部50が溶着固
定されている。
【0053】給油タンク12の上面側には、図9及び図
10に示すように、小さな空気穴51(直径が約1.5
mm程度)が形成され、給油タンク12の内部が負圧状
態にならないようにされている。この空気穴51には、
本体からの取り外し時に空気穴を閉塞する手段52が設
けられ、給油タンク12の持ち運び時に燃料が給油タン
ク外に飛散しないようになっている。
【0054】この空気穴閉塞手段52は、図9及び図1
0に示すように、給油タンク12の空気穴51を開閉自
在に閉塞する弁330と、弁330を装着したタンク弁
レバー331と、タンク弁レバー331を収納するレバ
ーカバー332と、タンク弁レバー331を上下に可動
させる可動棒333と、可動棒333を下方に付勢する
レバースプリング334とを備えている。
【0055】タンク弁レバー331は、弁330の装着
部分が凸部335をなし、一端側がZ形をして支点33
6として機能させ、他端部に可動棒333を接合する接
合穴337が形成されている。接合穴337は、可動棒
333との接合時には若干の余裕がある形状となってい
る。
【0056】レバーカバー332は、タンク弁レバー3
31を収納する凹部を備えている。この凹部の一端は開
放され、他端側は閉塞されてレバー331の支点336
の受け用スリット穴338が形成されている。凹部の開
放側の一端には、接続ジョイント部47のクッションカ
バー120を固定する螺子穴339が設けられている。
可動棒333は、タンク弁レバー331を上下させるも
ので、接続ジョイント部47のジョイント本体55の中
央部に形成された縦穴部340に貫通され、上下方向に
移動可能となっている。
【0057】この可動棒333の下端には燃焼部側のジ
ョイント受け部100と接触する当接座350が形成さ
れ、この当接座350と接続ジョイント本体55の下面
との間に可動棒333を下方に付勢するレバースプリン
グ334が介在されている。弁330は、給油タンク1
2の空気穴51を上下する先端がピン形状の弁体341
と、このピン部の根元部に装着されたシール用のパッキ
ン343とを備えている。なお。空気穴51は、給油タ
ンク12の上面に外側に突出するように形成された球面
部345の上方に形成されている。
【0058】上記構成において、接続ジョイント部47
に空気閉塞手段52を組み込むには、そのジョイント本
体55の中央縦穴部340にレバースプリング334を
嵌めた可動棒333を下方より挿入する一方、レバーカ
バー332の収納部のスリット穴338にタンク弁レバ
ー331のZ形の支点部336を挿入し、タンク弁レバ
ー331の他端側の穴337に可動棒333の上端をス
ピードナットで接続固定して組立てる。
【0059】給油タンク12を本体1に装着したとき、
給油タンク12の接続ジョイント部47に装着されてい
る可動棒333の下端当接座350が、燃焼部側の接続
ジョイント受け部100のパッキン押え103の上面リ
ブ部に接触すると、リブ部に押されて可動棒333が上
方に可動し、これに追随してタンク弁レバー331も上
方に揺動し、タンク弁レバー331に装着されている弁
330も同時に上方に上がるので、弁330と給油タン
ク12の球面部343の空気穴51との間に隙間が生じ
て、空気が空気穴51から給油タンク12内に流れ、給
油タンク12の内圧は常時大気圧状態になる。
【0060】このとき、必ず給油タンク側の接続ジョイ
ント部47と燃焼部側とのジョイント受け部100の接
続前に、空気穴開閉塞手段52の可動棒333がジョイ
ント受け部100のパッキン押え103の上面リブ部に
接触して空気穴51を開口状態になるように、上下の位
置関係を設定することにより、万一、給油タンク内の圧
力が高い状態で本体に接続されても、接続手段13での
漏れなどのトラブルが防止される。
【0061】また、給油タンク12を本体から取り出す
と、給油タンク12の接続手段に装着されている可動棒
333が、燃焼部側の接続ジョイント受け部100のパ
ッキン押え103の上面リブ部に接触していたのが開放
されて、可動棒333がレバースプリング334の付勢
力により下方に強制的に可動されるので、タンク弁レバ
ー331に装着されている弁330も同時に下方に下が
り、空気穴51を閉弁状態とする。従って、空気が空気
穴51から給油タンク12内に流れることがなくなり、
また、給油タンク12が転倒しても、給油タンク12内
の燃料が零れることがなくなる。また、空気穴51が形
成されている球面部343は上方に凸部になっているの
で、塵や挨がたまりにくく、長時間使用でのトラブルは
なくなる。
【0062】なお、レバースプリング334を用いてタ
ンク弁レバー331を強制的に閉弁方向に付勢するよう
にしているが、レバースプリング334を用いずに、単
にタンク弁レバーや可動棒333の自重を利用して閉弁
する手法も採用可能である。
【0063】また、空気穴閉塞手段52では、接続ジョ
イント部47に可動棒333を上下動自在に貫通させ、
給油タンクの本体装着時に接続手段の接続前に空気穴を
開放する構成を採用すると共に、これらを同一箇所に設
置して装置のコンパクト化を図っているが、空気穴閉塞
手段を接続ジョイント部とは別の箇所に設置して、接続
手段の接続前に空気穴を開放する構成であってもよい。
この場合、可動棒の当接位置は、本体側の接続ジョイン
ト受け部とは別の部材に当接するように設定すればよ
い。
【0064】(接続ジョイント部の構成)図11は接続
ジョイント部の送油側のジョイント13aを示す断面
図、図12は戻り側のジョイント17aを示す断面図で
ある。図8に示すように、タンク側の接続ジョイント部
47は、送油側の接続ジョイント13aと戻り側の接続
ジョイント17aとを一体化したものである。
【0065】各接続ジョイント13a、17aは、ジョ
イント本体55と、弁機構56と、弁押え57とを備え
ており、各本体55の基端側フランジ55dが互いに連
接されて一体化されている。この接続ジョイント部47
は、給油タンク12の側面の右前コーナー部に形成され
た凹部12dに配置され、ジョイント押え板54でパッ
キン53を介して給油タンク12の凹部12dの底面に
螺子54fで固定されている。
【0066】各ジョイント本体55は、図11及び図1
2に示すように、先端側の円筒状胴体部55aと、各胴
体部55aから給油タンク側に向けて突出した管状の突
出し部55e、55fと、この突出し部55eの中間部
で半径方向外側に張り出した基端側フランジ55dとか
ら合成樹脂により形成されてなり、両接続ジョイント1
3a、17aの基端側フランジ55dが互いに連接され
て一体化されている。
【0067】胴体部55aには、その下端部から下方に
向かって徐々に径を細くした筒状テーパー部(閉止面)
55bと、このテーパー部55bの下端に所定の径と長
さを維持する筒状部55cとが一体的に連続形成され、
内部に弁機構56が内蔵されている。
【0068】筒状胴体部55aに内装される各弁機構5
6は、給油タンク12から電磁ポンプ14への送油経路
Aと、気化器15より給油タンク12への戻り経路Bを
開閉自在に遮断するためのもので、弁体59と弁体用O
リング60と弁体スプリング61とから構成されてい
る。
【0069】弁体59は、ジョイント本体55の胴体部
55a、テーパー部55b、及び筒状部55cのロー卜
状の内部形状に略相似した形状とされ、ジョイント本体
55の内部を往復動自在な形状とされている。すなわ
ち、弁体59は、略円錐状をなす栓部(閉止面)59b
と、栓部59bの下端に連接され筒状部55cよりも細
く、かつ長い柱状の可動部59aとを備え、栓部59b
のテーパー状部分には環状のOリングパッキン60がジ
ョイント本体55のテーパー部55bに枢密状に接触可
能に設けてある。
【0070】可動部59aの長さは、栓部59bと本体
55のテーパー部55bの離接を制御するために、栓部
59bのOリングパッキン60がテーパー部55b内部
に密接した閉弁状態で、筒状部55aよりも先端が突出
する長さに設定されている。
【0071】弁押え57は、筒状胴体部55aの上部の
穴をOリング58を介して密閉しており、その裏面には
弁体スプリング61を受け易くするための環状の凹溝が
形成されている。
【0072】弁体スプリング61は、胴体部55aに内
装され、上端の弁押え57と弁体59の栓部59bとの
間に介在され、弁体59を閉弁方向に付勢するようにし
ている。
【0073】基端側フランジ55dは両ジョイント13
a、17aを一体的に連接するために半径方向外側に延
設されて略長方形の板状に形成されており、このフラン
ジ55dの内側に環状のジョイントパッキン53が外嵌
密着され、突出し部55e、55fの周囲からの燃料漏
れを防ぐようになっている。
【0074】タンク側の突出し部55e、55fは、管
状に形成され、基端側フランジ55dよりも内側部が給
油タンク12のタンク壁に形成された開口64から内側
に挿入されており、その内部通路に吸上げ管20や戻り
管24の先端が連通接続されている。この内部通路のレ
ベルは、給油タンクの燃料の満液レベルよりも上方に位
置しており、タンク内の燃料が不用意に胴体部55a側
に流れないようになっている。
【0075】吸上げ管20は、逆L字形に形成され、そ
の上方水平部が送油ジョイント13aに接続され、垂直
部下端が給油タンク12の燃料を吸上げるために給油タ
ンク12の底面近くまで到達している。吸上げ管20の
水平部先端には、接続ジョイント部47との接続の際
に、Oリングを位置決めするためのフランジ状のひもだ
し部20aが形成されている。
【0076】戻り管24は、気化器12からの燃料を給
油タンク12に戻すためで、給油タンク12内ではL字
形に折り曲げられて、その配管出口24bが上方向に向
いて配設されている。これは、給油タンク12内の燃料
が温度差により異常に上昇した状態でも、配管出口24
bが給油タンク12内の燃料液位より上方に突出した状
態とし、燃料が不用意に燃焼部側に漏れるのを防止する
ためである。
【0077】接続ジョイント部47を給油タンク12に
固定するジョイント押え板54は、図8及び図11に示
すように、金属板の中央を上側に切り起こして切り起こ
し片54aが形成されている。この切り起こし片54a
は、接続ジョイント13a、17aの弁押さえ57を上
側から押さえて胴体部55aから抜け出し不能に保持す
るようになっている。この切り起こし片54aの切り起
こした中央に接続ジョイント13a、17aの突出し部
55e、55fを貫通する逃がし穴54bが形成され、
この逃がし穴54bの周囲は接続ジョイント部47の周
縁を押さえるリブ付きの周縁押さえ部54dとされ、ま
た、逃がし穴54bの下側中央部から中央押さえ部54
eが両接続ジョイント13a、17a間に延長されてい
る。
【0078】周縁押さえ部54d及び中央押さえ部54
eは、接続ジョイント部47の基端側フランジ55dと
共に螺子54fで給油タンク12に固定されている。ま
た、逃がし穴54bと中央押さえ部54eとで接続ジョ
イント部47の左右の位置ズレを防止している。
【0079】この接続ジョイント部47は、図8に示す
ように、給油タンク12の転倒の際に接続ジョイント部
47が他の部材と接触しないようにするため、断面L字
形状のクッションカバー120が給油タンク12の上面
から被覆され、接続ジョイント受け部100の空気弁1
8を覆う保護カバー111の対向面に形成されたガイド
面と対接して、給油タンクを本体に装着する際の案内ガ
イドとして機能するようになっている。
【0080】図13はタンク給油口部の断面図である。
図に示すように、給油タンク12は、その上面とこれに
隣接する2側面との間にタンク上面から下方に向かって
最低30度の勾配となる傾斜面12cが形成され、この
傾斜面12cに給油口44が配置されている。給油口4
4は傾斜面から外方向に突出する口金部44aを備えて
おり、この口金部44aの開口が回動式の蓋部材によっ
て開閉自在に閉塞されている。
【0081】給油タンク12の給油口44の給油口閉塞
手段19は、給油口44に嵌合する穴を有し傾斜面12
cにスポット溶接されて一体化された固定板82と、こ
の固定板82の上部取っ手側に切り起こされたZ形状の
起立片82aと、この起立片82aに溶着された固定ア
ングル160に回動開閉自在に支持された可動板83
と、この可動板83の内面側に配置され給油口44の口
金44aを閉じるパッキン84付き蓋部材85と、この
蓋部材85と可動板83の内面との間に介在され蓋部材
85を給油口44の口金44a側に押圧するコイル状バ
ネ部材86と、可動板83を給油口閉姿勢に保持する係
止手段87と、この係止手段86を解除する解除用の摘
み161とを備えている。
【0082】可動板83は、そのタンク上面側が回動支
点88とされ、開放端側に係止手段87が配置されてお
り、本体装着状態において、可動板83を開放しようと
しても、その開放端がタンクガイド41に当接して開放
できないように、可動板長さが設定されている。
【0083】蓋部材85は、深皿状に形成され、その外
端フランジ89が可動板83の内面に形成された環状の
ストッパ部材90に抜け出し不能で、かつ可動板83の
板面と直交する方向に移動自在に係止されている。パッ
キン84は、蓋部材の外端フランジ外周部から凹部の表
面にかけて嵌合された環状部材であって、口金44aの
上端縁に押圧されるようになっている。バネ部材86
は、可動板83と蓋部材85との内部空間に配置されて
いる。
【0084】係止手段87は、可動板83の回動支点8
8と反対側の開放端側、すなわち、傾斜面12cの下端
部側であってタンク収容室のタンクガイド41側に配置
されたものであって、可動板83の開放端側に軸91周
りに回動自在に支持されたフック状の係止レバー93
と、この係止レバー93に係合して可動板83を閉姿勢
に保持するよう固定板82に設けられたピン状の係止受
け部94と、係止レバー93を係止受け部94に係合す
る方向に付勢するレバーバネ95とを備えている。
【0085】レバーバネ95は、係止レバー93の回動
軸91に巻回され、一端が係止レバーの切り起こし片9
3aに係止され、他端が可動板83のストッパ部材90
に係止されたコイル状のバネ部材であって、係止レバー
93の内面側に配置されて、係止レバー93を可動板8
3よりも内方向に付勢するように構成されている。
【0086】係止レバー93は、その外側に摘み161
が一体成形され、この摘み161の背面が係止レバー9
3の係止姿勢でタンクガイド41と対向され、両者間に
は係止レバー解放のための指の挿入を不能とするわずか
な隙間が形成されている。そして、係止レバー93をタ
ンクの本体装着状態で解放回動しようとしても、係止レ
バー93の摘み161とタンク収容室の壁面のタンクガ
イド41とが当接して、係止レバー93の回動解放を阻
止するようになっている。
【0087】係止レバー摘み161は、図14に示すよ
うに、係止レバー93の外面側に配設され、係止レバー
93の形状に略同じ状態の樹脂製で一体的に成形された
もので、下方側には指が挿入できるようにR状の凹部1
62が形成され、両側面部163に指先で握られるよう
に形状とされ、その表面に指先が滑らないように微細な
凹凸部が形成されている。なお、レバー摘み161は、
その内側に複数のピンを設け、係止レバー93に溶着さ
れている。
【0088】上記構成においては、係止レバー93の係
止状態で、係止レバー摘み161(係止レバー93)を
外側に引っ張れば、バネ部材95の付勢力に抗してフッ
ク部が係止受け部94から外れ、給油口閉塞手段19の
係止が解放される。しかし、タンク12の本体装着状態
では、給油口44を傾斜面12cに設置し、かつ係止レ
バー93にレバー摘み161を設けたため、係止レバー
93を回動解放しようとしても、摘み161とタンクガ
イド41との隙間に手を入れることができず、係止レバ
ー93を解放することができない。そのため、給油タン
ク12を本体より取り出さなければ、給油ができなくな
り、本体1内への燃料補給をすることが防止できる。
【0089】なお、上記実施形態では、係止レバーを可
動板側に配置した例を示したが、係止レバーを固定板側
に配置した構成であってもよい。また、給油口の構成と
して、給油口にフィルターをフィルターを配設し、給油
タンク6に燃料を補給する際に燃料中のごみや塵を除去
する構成を採用してもよい。
【0090】図15はタンクガイドと接続ジョイント受
け部の位置関係を示す分解平面図、図16はタンクガイ
ド固定部材の正面図、図17は送油ジョイント受けの断
面図、図18は戻リジョイント受けの断面図、図19は
送油ジョイント受けの立ち上がり通路の平面図、図20
はその正面図である。
【0091】図15に示すように、給油タンク12の収
納部4aの周辺4面を囲むタンクガイド41の右隅部
は、その上端から中間付近まで外側に切り起こして開放
され、その開放部41aにタンクガイド固定部材42が
切り起こした両翼片41bにツメと螺子で固定されてい
る。
【0092】タンクガイド固定部材42は、図16に示
すように、ジョイント受け部100及び電磁ポンプ14
並びに空気弁18を取り付けるもので、コの字形状をし
た箱体をなし、上面側に接続ジョイント受け部100が
所定の位置に螺子で固定され、その下面に電磁ポンプ1
4が螺子で固定され、さらにジョイント受け部100に
は空気弁18が固定されている。
【0093】固定部材42の内側面は、給油タンク12
を本体に装着したときに、給油タンクの接続ジョイント
部47を固定する凹部12dが接触しない程度に、タン
ク収納室4a側に突き出し、その上面のジョイント受け
部100とタンク側の接続ジョイント部47とが接続で
きるようにしている。
【0094】接続ジョイント受け部100は、タンクガ
イド固定部材42の上面に螺子で固定された受け本体9
8と、この受け本体に並設された送油側ジョイント受け
13b及び戻リジョイント受け17bと、受け本体98
に配置された遮断弁としての空気弁18とを備えてい
る。
【0095】送油側ジョイント受け13bは、図17に
示すように、受け本体98の上面に形成された凹部中央
位置から上方に突出する棒状の弁受け98aと、その周
囲を覆うように受け本体98の上面に載置された略円筒
状のゴム製接続パッキン102と、このパッキン102
の周囲を覆いかつパッキン102の下端フランジ102
bを受け本体98の上面に螺子で固定する略円筒状のパ
ッキン押え103とを備え、弁受け98aの周囲に形成
された溝部98bから電磁ポンプ14側へ連通する水平
方向の管状の通路98cが受け本体98に形成されてい
る。
【0096】この通路98cの途中には、図20に示す
ように、通路98cよりも上方に立ち上がる逆∪字形の
立ち上がり通路98dが形成されている。この立ち上が
り通路98dは、受け本体98の上面に一体成形された
筒部98h内に形成されており、この筒部98hの上面
凹部にパッキン104を介して空気弁18が螺子で固定
され、空気弁18の出口18aが逆U字形の通路98d
の上端に開放した状態となっている。
【0097】さらに、立ち上がり通路98dは、図19
に示すように、隔壁98iを挟んでジョイント受け13
b側に連通する断面略三日月形の縦方向の上向き通路9
8d1と、電磁ポンプ14側の往き配管21に連通する
断面円形の縦方向下向き通路98d2とから構成されて
おり、両通路98d1,98d2の上端部が隔壁98i
の上方で連通するようになっている。
【0098】この両通路98d1,98d2の通路面積
は、通路98d2が通路98d1の面積よりも小さく設
定されている。これは、消火時における燃料の残存量を
少なくして運転スタート時や再点火時に残存した燃料を
気化器より給油タンクに戻すのに時間がかかるのを短縮
するためであって、これにより更に臭気の発生の要因を
なくし、給油タンク側に燃料を早く戻して経路を遮断す
るようにしている。
【0099】接続パッキン102は、送油ジョイント1
3a側の弁体59を送油側ジョイント受け13bに挿入
した際に、その衝撃をやわらげ、シールをするためのも
のであって、略円筒状で上面に送油ジョイント13a側
の筒状部55c及び弁体59が侵入可能な穴102aが
形成されている。
【0100】パッキン押え103は、接続パッキン10
2を上方から押えてシール性の向上と、接続ジョイント
部47を上方から受ける際のガイドとして機能するもの
で、略円筒状の上面に接続ジョイント13a側の胴体部
55a及びテーパー部55bが侵入可能な穴103aが
形成されている。
【0101】空気弁18は、図20に示すように、給油
タンク12から電磁ポンプ14への送油経路Aに経路外
から空気を取り入れ、送油経路の燃料供給を遮断するた
めのものであって、弁室18bの周囲に配置された電磁
コイル18dと、この電磁コイル18dの消励により弁
室内を可動し上方の弁押さえ18eに形成された空気孔
18fを開閉する弁体18gと、この弁体18gを空気
孔18fの開放方向に付勢するコイルスプリング18h
と、送油側の逆∪字形通路98dと連通するよう弁室の
下方に形成された連通出口18aとを備え、電磁コイル
18dの励磁により弁体18gが可動して空気孔18f
を閉塞し、また、電磁コイル18dの消磁によリコイル
スプリング18hの付勢力により空気孔18fを開放
し、弁体189の周囲を通って連通出口18aから立ち
上がり通路98d側に空気が供給されるようになってい
る。
【0102】弁体18gは、有底の筒体18iと、その
上端開口に出没自在に内装された弁子18jと、この弁
子18jを突出側に付勢するスプリング18kとを備
え、空気孔18fの閉塞時に弁押さえ18eとの衝突を
和らげるようになっている。
【0103】空気弁18の空気孔18fには、分岐配管
23が接続されており、分岐配管23の他端は第2の接
続手段である戻り側ジョイント受け17bの通路98f
に接続されている。この接続は、図18に示すように、
分岐配管23の先端ひもだし部23aにOリング99を
挿入してから受け本体98の通路98fに挿入し、配管
固定板101と螺子で固定するようになっている。
【0104】この戻り側ジョイント受け17bは、図1
8に示すように、受け本体98の上面に形成された弁穴
98eの下方の弁室98iに弁機構105が収容され、
弁室98iの側面に通路98fが水平方向に連通形成さ
れている。
【0105】弁機構105は、弁穴98eを開閉自在に
閉塞する受け弁体106と、弁室98iの下方を閉塞す
る受け弁体キャップ108と、このキャップ108と受
け弁体106との間に介在され受け弁体106を弁穴閉
方向に付勢する受け弁体スプリング107と、受け弁体
106の閉止面に嵌着されたOリング109と、受け弁
体キャップ103をシールするキャップ用Oリング11
0とを備えている。
【0106】受け弁体106を設けたのは、第2の接続
手段である戻り側のジョイント17aの弁体59を受け
るためと、給油タンク12を取外した際の臭気漏れを防
止するためである。
【0107】受け弁体スプリング107は、給油タンク
12を本体にセットされたときに接続ジョイント17a
が受け弁体106を押圧することにより圧縮状態とな
る。受け弁体キャップ108は、受け弁体106が接続
ジョイント17aの弁体59により下方に一定距離移動
した際の受け弁体106の下部を案内する凹状受け部1
08aと、その周囲に形成された受け弁体スプリング1
07の受面108bとを備えている。
【0108】この受け弁体キャップ108は、接続ジョ
イント受け部100の底面側の燃料通路の開口から挿入
され、接続ジョイント受け部100をタンクガイド固定
部材42の所定位置に螺子で固定すると、タンクガイド
固定部材42がその部分を押えるようになり、挿入した
受弁体キャップ108が接続ジョイント受け部100よ
り飛出すのを防止している。
【0109】接続ジョイント受け17bは、受け本体9
8に、第1の接続ジョイント受け13bと同様に接続パ
ッキン102が配置され、その接続パッキン102の上
方からパッキン押え103が螺子で固定されている。
【0110】タンクガイド固定部材42に固定される電
磁ポンプ14は、その吸い込み側が接続ジョイント受け
13bの立ち上がり通路98d2と連通接続されてい
る。この場合の接続形態として、図20に示すように、
接続ジョイント受け13bの下方に電磁ポンプ14を接
続した形態、また、図22に示すように、接続ジョイン
ト受け13bの上方に電磁ポンプ14を接続する形態、
さらには図23に示すように、接続ジョイント受け13
bの側方に電磁ポンプ14を接続する形態のいずれを採
用してもよい。いずれの場合も、電磁ポンプ14を接続
ジョイント13bに直接接続(直結)して一体化するこ
とができるので、構成部品も少なく組立工数も低減され
る。
【0111】なお、図22に示す接続態様では、ジョイ
ント受け部100の側方にポンプ受け部114を一体的
に並設し、このポンプ受け部114に立ち上がり通路9
8d2の下部を側方に延長形成してポンプ受け部114
の上方出口に連通するようにし、この出口に電磁ポンプ
14を直結し一体化する態様となる。また、図23に示
す態様では、ジョイント受け部100の立ち上がり通路
98d2を高さ方向中間位置から側方に露出させ、この
露出出口に電磁ポンプ14の吸込み側を直結し一体化す
る態様となる。
【0112】上記構成においては、給油タンク12内の
燃料が接続ジョイント13aから接続ジョイント受け1
3bへ流れるのは、電磁ポンプ14の駆動によって給油
タンク12内の燃料を吸上げ管20で吸い上げれば、接
続ジョイント部47の横方向から燃料が入ってきて開放
された弁機構56の本体筒状部55cと弁体59の隙間
を通過し、接続ジョイント受け13bに流れ、溝部98
bから通路98cを経て、空気弁18の下方の立ち上が
り通路98dを経て、電磁ポンプ14から気化器15に
燃料が送られる。
【0113】また、消火時や点火時に電磁ポンプ14の
駆動を停止した後、その吐出用逆止弁126を一時的に
開成し、気化器内部や経路に残存する燃料を電磁ポンプ
14の吸込み側に戻し、空気弁18を介して第2の接続
ジョイント17を経由して戻り管24より給油タンク1
2に戻し、これにより、消火時・点火時の燃焼性と臭気
の低減が図られる。
【0114】電磁ポンプ14は、例えば特開平6−29
4377号に開示された電磁ポンプと同様な構造のもの
が用いられる。図21はその構造断面図である。すなわ
ち、電磁ポンプ14は、図21に示すように、筒状体の
シリンダ120と、このシリンダ120内を往復動する
フリーピストン状のプランジャ121と、プランジャ1
21を可動させる電磁コイル143と、シリンダ120
の上流側の吸い込み管部123からシリンダ120内へ
流体を開放する吸込弁としての吸込用逆止弁124と、
シリンダ120の下流側の吐出管部125へ流体を開放
する吐出弁としての吐出用逆止弁126と、プランジャ
121を双方向から付勢する往動バネ127と復動バネ
128とを備えている。
【0115】プランジャ121は磁性体から構成され、
その下部筒体の内部に流路121aが形成され、上部外
側に流路121aに連通して復動バネ10の配設位置で
あるポンプ室120aまで燃料を案内する流路121b
が形成されている。
【0116】プランジャ121の流路121a内の下端
には吸込用逆止弁124を受ける弁孔131付き弁座1
30が設けられ、また、シリンダ120の上端には吐出
用逆止弁126を受ける弁孔132付き弁座133が固
設されている。往動バネ127は弁座130とシリンダ
120の下端間に介設され、復動バネ128は弁座13
3とプランジャ上端間に介設され、プランジャ121
は、両バネ127、128の付勢力が均衡する平衡位置
に静止されている。
【0117】吸込用逆止弁124及び吐出用逆止弁12
6には、それぞれ弁座130、133側に付勢するバネ
135、136が設けられ、これにより各弁124、1
26が逆止弁として機能するようになっている。このバ
ネ135、136は、いずれも往復動のバネ127、1
28に比して弱い弁バネとなっている。
【0118】吐出管部125には、吐出用逆止弁126
を介してシリンダ内に連通するようになされた吐出流量
調整のための吐出口137が形成され、また、吸込管部
123にはジョイント受け13bの通路98d2に連通
可能な吸込口138が形成されている。
【0119】プランジャ121の上部には、吐出用逆止
弁126側に向けて突上部材139が弁孔132を貫通
するように突設され、その横断面積は、弁孔132に貫
通された状態でも流体が充分通過しうる程度のものとな
っている。
【0120】ここで、往復動バネ127,128による
プランジャ121の平衡位置を下死点とし、電磁ポンプ
14の駆動中におけるプランジャ121の下流端位置を
上死点とし、また、電磁ポンプ14の駆動停止後であっ
て、後述のように励磁電流を連続供給した場合に、往復
動バネ127、128のバネ圧に抗してプランジャ12
1が上死点を越えて移動した位置を上限点とすれば、突
上部材139はプランジャ121が上死点では吐出用逆
止弁126に当接せず、上限点に到達した位置で、吐出
用逆止弁126を開成するように、その長さ寸法が設定
されている。
【0121】シリンダ121の軸方向ほぼ中心位置には
電磁コイル143が巻成されたボビン145が周設さ
れ、図示しない電源部から電磁コイル143に励磁電流
が供給され、プランジャ121が吸引される向きに磁力
を発生するようになっている。
【0122】この電磁ポンプ14は、その駆動停止後
に、プランジャ121を上死点を越えて移動させて突上
部材139により吐出用逆止弁126を開成し、配管2
2の残存燃料をシリンダ120内に逆流させるよう制御
部141で制御されるようになっている。
【0123】[制御回路の構成]図24は各種運転モー
ドを制御する制御回路の構成図である。図示のごとく、
制御部141は、CPU、ROM及びRAMを内蔵した
マイクロコンピュータから構成され、入力側に操作部3
や、図示しない燃料の量を検知する燃量検知手段、タン
ク内の水を存在を検知する水検知手段、さらにはタンク
の装着の有無を検知する手段等が接続される。制御部1
41の出力側には、電磁ポンプ駆動回路142、及び弁
駆動回路144が接続され、各種入力信号により運転制
御を行うようになっている。
【0124】電磁ポンプ駆動回路142では、送油経路
Aの電磁ポンプ14を駆動制御し、また、電磁ポンプ1
4の駆動停止後、所定時間その吐出用逆止弁126を強
制的に押し開く駆動電流を供給する。弁駆動回路144
では、送油経路Aの空気弁18及び気化器15のソレノ
イドバルブ33を駆動し、各種運転制御が行われる。
【0125】例えば、消火時において、空気弁18を開
成し、電磁ポンプ14の駆動を停止すると共に、その吐
出用逆止弁126を一時的に開成し、送油経路Aの電磁
ポンプ吐出側の圧力を下げて気化器15の未燃料ガスを
給油タンク側に戻すように制御する。また、点火予熱完
了前もしくは予熱完了後には、電磁ポンプ14の吐出用
逆止弁126を一時的に開成して気化器15内の圧力を
一時的に大気圧状態近くにし、その点火性能を良好にす
るよう制御する。
【0126】この場合の電磁ポンプ駆動回路142は、
図示しないが、スイッチング素子及び所定の抵抗を備え
た2つの並列回路により構成されており、その出力端が
電磁コイル143に接続され、各スイッチング素子を駆
動する信号が制御部141の2つの端子から出力される
ようになっている。そして、電磁ポンプ14の駆動中
は、制御部141からの信号により第1のスイッチング
素子が周期的にオン、オフされ、そのオン期間中に図示
しない電源部から電磁コイル143に第1のスイッチン
グ素子を介して所定レベルの励磁電流が流れ、電磁コイ
ル143が励磁される。このため、平衡位置すなわち下
死点にあるプランジャ121は、発生磁束による吸引力
を受けて復動バネ128に抗して上死点まで移動され
る。電源部からの駆動電圧及びパルス幅は、励磁された
プランジャ121が少なくとも上死点を越えることのな
いように設定されている。パルス幅の励磁電流による励
磁が終了すると、プランジャ121は復動バネ128に
より励磁休止期間に上死点から下死点に向けて移動さ
れ、ここで、次周期の励磁まで安定静止される。
【0127】そして、プランジャ121は励磁と励磁休
止に連動して上死点と下死点間の往復動を繰り返す。プ
ランジャ121が上死点へ移動されるときは、ポンプ室
120a内の燃料流体の圧力を利用して吐出用逆止弁1
26を開成することにより吐出口137へ送り出し、一
方、プランジャ121が下死点へ移動されるときは、ポ
ンプ室120aの空間が拡大されて負圧となるため、吸
入用逆止弁124が弁バネ135のバネ力に抗して開成
されて吸込み管部内の流体をシリンダ120内に吸込
み、更にプランジャ121の流路103bを経てポンプ
室120aに導くようになる。この通常駆動期間中は、
突上部材139が吐出用逆止弁126に当接することは
ない。
【0128】一方、運転スイッチがオフにされて消火動
作への移行が指示されると、制御部141の別の出力端
から所定時間だけパルスが送出され、これにより第2の
スイッチング素子がオンし、その時間だけ電源部から第
2のスイッチング素子を介して電磁コイル143に励磁
電流が流れる。
【0129】この際の励磁電流は所定の抵抗により制限
されているため、通常駆動時におけるパルス状の励磁電
流に比して低レベルであり、吸引力も小さいので、プラ
ンジャ121の移動は低速で行われ、ゆっくり上死点へ
向けて移動する。ただ、電磁コイル143への励磁電流
供給時間は、通常駆動期間中における周期パルス幅に比
してかなり長期であるので、プランジャ121は時間の
経過とともに上死点に達し、更にこれを越えて上限点へ
向けて移動を続行する。
【0130】プランジャ121が上死点に達した以後
は、突上部材139は吐出用逆止弁126を開成する。
この際、気化器15のノズルはソレノイドバルブ33に
より閉塞されているため、残熱により高温となっている
気化器15から配管22内の経路はその内圧が高くなっ
ている。そのため、気化器15及び配管22内の燃料は
配管22の内圧により開成されている吐出用逆止弁12
6を通って電磁ポンプ14のポンプ室120a内に押し
出される。プランジャ121の上死点側への移動により
ポンプ室120aが負圧になっているため、吸込み側逆
止弁124が開成状態であるので、ポンプ室120aに
逆流した燃料は、その吸込み口側から開成状態の空気弁
18を通って給油タンク側に戻される。
【0131】そして、所定時間後に励磁電流の供給が停
止されると、プランジャ121は大きく変位している弁
バネ136及び復動バネ128のバネ圧によって上限点
から下死点に向けて移動し、吐出用逆止弁126及び吸
込み側逆止弁124が閉塞され、燃料が電磁ポンプ14
の吐出側から気化器15のノズルから放出されるのを防
止する。
【0132】上記電磁ポンプ14の動作は、消火時のみ
ならず、点火時の予熱完了前もしくは予熱完了後におい
ても同様に行われ、配管22の内圧を下げて点火性能を
良好にすると共に燃料の放出を防止して臭気の低減を図
るようになっている。
【0133】[石油ファンヒータの全体的動作]次に、
上記石油ファンヒータの全体的な動作について説明す
る。給油タンク12の燃料が空になった場合、本体1の
蓋4を開けて、給油タンク12を取手43を持って取り
出し、取手43を上側にした状態で閉塞手段19を外
し、給油タンク12の給油口44から燃料を給油する。
この場合、給油タンク12は取手43を上側にして平ら
な所に置いて補給するので、給油タンク12の上下を逆
にする必要がなく、従来のように給油タンク12の給油
キャップが燃料に汚れることもなく、簡単、確実に燃料
の補給ができる。
【0134】給油を完了したら、燃料入りの給油タンク
12を本体1のタンク蓋4を開けて、所定の位置にセッ
トする。このとき、給油タンク12の接続ジョイント部
47に付随しているクッションカバー120の下方が、
燃焼部側の接続ジョイント受け部100の空気弁保護カ
バー111の外側に沿って、接続ジョイント受け部10
0の下方に導かれ、さらに、給油タンク12側の接続ジ
ョイント部47が燃焼部側のジョイント受け部100に
接続される。
【0135】このとき、接続ジョイント部47の送油側
ジョイント13aにおいては、その弁体59が、送油側
ジョイント受け13bのパッキン押え103の穴103
aに案内されて挿入され、接続パッキン102の穴10
2aに入り、弁受け98aと接触する。この際、接続パ
ッキン102の穴102aが接続ジョイント部47の本
体筒状部55cで閉塞シールされ、この接続部から燃料
が漏れることがなくなる。
【0136】さらに、給油タンク12を本体1に挿入す
ると、弁受け98aに押されて送油ジョイント13aの
弁体59が上方に移動し、弁体スプリング61が圧縮状
態になり、弁体59が開弁状態となり、給油タンク12
の吸上げ管20から接続ジョイント13aを通して電磁
ポンプ14側に流れる送油経路Aが開放状態となる。
【0137】同様に、給油タンク12の戻り側のジョイ
ント17aも同じ動きをし、接続ジョイント17aの弁
体59が、接続ジョイント受け部100のパッキン押え
103の穴103aに案内されて挿入され、接続パッキ
ン102の穴102aに入り、戻り側ジョイント13a
の弁体59が受け本体98の弁機構105の弁体106
と接触する。このとき、接続パッキン102と接続ジョ
イント部47の本体筒状部55cとが閉塞シールされ燃
料が漏れることがなくなる。
【0138】さらに、給油タンク12を本体1に挿入す
ると、弁機構105の受け弁体106が下方に移動して
受け弁体キャップ108に凹部108aで底当たりし、
その後、戻り側ジョイント17aの弁体59が受け弁体
106に押されて上方に移動し、弁体スプリング61が
圧縮状態になり、弁体59が開弁状態となる。これによ
り、気化器15から配管22、電磁ポンプ14、ジョイ
ント受け部100の立ち上がり通路98d2、空気弁1
8、配管23、通路98fを介し、接続ジョイント47
から戻り管24を通って給油タンク12に至る戻り経路
Bが形成される。
【0139】給油タンク装着状態で、石油ファンヒータ
の運転スイッチ(図示せず)を操作して電源をONした
ときには、電磁ポンプ14は通電されず、その吐出弁1
26も閉口状態とし、空気弁18は消磁させて開口状態
とし、気化器15のノズルを閉塞状態とする。この状態
で、気化器ヒータで気化器15を加熱すると、気化器自
体の温度が上昇し、気化器内部の圧力も上昇する。
【0140】気化器温度が予め設定した温度(気化器予
熱完了温度)の手前で、電磁ポンプ14の吐出弁126
を開成すると、気化器15内の燃焼ガスが送油経路Aを
戻り、電磁ポンプ14を介して空気弁18を通過し、接
続手段17から給油タンク12に戻る。
【0141】気化器温度が予め設定した温度(気化器予
熱完了温度)近くになると、電磁ポンプ14の吐出弁1
26を閉成し、電磁ポンプ14の駆動を一旦停止する。
電磁ポンプ14は一定時間経過した後、気化器温度が予
め設定した温度(気化器予熱完了温度)になると駆動さ
せ、更に空気弁18も閉口して気化器15のノズルを開
口状態にすると、電磁ポンプ14により送られてきた燃
料が気化器15で気化ガス状になり、気化器15のノズ
ル31より吹出し燃焼空気とバーナ内で混合し、バーナ
16の炎口16bから吹き出し、この炎口16bにおい
て点火されて燃焼室30内で燃焼する。
【0142】つまり、気化器15を予め設定した温度
(気化器予熱完了温度)の手前で、電磁ポンプ14の吐
出用逆止弁126を開成することにより、気化器15内
の燃焼ガス圧力が下がり、送油経路Aの圧力が大気圧近
くになり、燃焼ガスの噴出速度が落ち、バーナでのセラ
ミック製点火ヒータによる点火性が良くなる。
【0143】このとき、室温サーミスタ11により検知
した室温と、操作部3から設定した設定温度との差に基
づき、制御部141が電磁ポンプ14の駆動を制御して
気化器15へ送る液体燃料の量を変化させることによ
り、燃焼による発熱量を適切に調節する。
【0144】燃焼を開始し、フレームセンサが予め設定
した電流値以上の炎電流を検出すると、図示しないファ
ンモータが通電されて送風ファン9が回転し室内の空気
を吸い込む。なお、ファンモータの回転速度は制御部1
41によって制御される。吸い込まれた室内の空気は、
燃焼室30内で、得られる幅射熱を奪い、燃焼ガスとと
もに温風として吹出し口2より室内へ吹き出し、室内温
度が上昇して温度を制御する。
【0145】本体1の運転を停止すると、電磁ポンプ1
4の駆動が停止されると共に空気弁18が開放され、外
部から空気が経路に入り、燃料の供給が確実に停止遮断
される。
【0146】更に、気化器15のノズルは、スイッチを
OFF後一定時間開口した後、閉塞される。このため、
気化器15のノズルが開口している間は、気化器内に残
存する燃焼ガスをバーナで燃焼させ、その後気化器15
のノズルが閉塞されると、電磁ポンプ14の吐出弁12
6を開成し、気化器内に残る燃焼ガスを送油経路から電
磁ポンプ14を介し、空気弁18を通過して接続手段1
7から給油タンク12に戻るようにする。このように、
電磁ポンプ14から気化器15に残存している燃焼ガス
はすべて給油タンク12に戻すことができ、臭気が発生
することがなくなる。
【0147】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で多くの修正変更を加
えることができるのは勿論である。例えば、上記実施毛
形態では、給油タンクの空気穴に空気穴閉塞手段を設け
たが、この閉塞手段を設けずに、例えば給油キャップに
空気穴を設ける構成も採用できる。
【0148】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
おいては、給油タンクの下方に一時的に燃料を溜める燃
料タンクを廃止し、給油タンクの燃料を直接燃焼部に送
油するようにしたので、給油タンクヘの燃料補給時にひ
っくり返さなくても燃料を補給できる。
【0149】このような液体燃料燃焼装置において、気
化部からの燃料を給油タンク側に戻す戻り経路として送
油経路を利用すれば、戻り経路の大部分を省略して2経
路が1経路となり構造を簡略化できる。
【0150】また、電磁ポンプの駆動停止後、その吐出
弁を所定時間強制的に開放することで、気化部からの燃
料を電磁ポンプの吸い込み側に戻し、臭気の低減を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である石油ファンヒータの
本体斜視図である。
【図2】 図1の石油ファンヒータの背面斜視図である
【図3】 図1の液体燃料燃焼装置の概略構成図であ
る。
【図4】 図1の本体正面図で、前板の一部をカットし
た状態図である。
【図5】 図1の燃焼部と気化部の概略図である。
【図6】 図1の本体のタンク側上面図である。
【図7】 図1の給油タンクの概略図である。
【図8】 給油タンクの接続ジョイント部の概略図であ
【図9】 空気穴閉塞手段の実施形態を示す概略断面図
である。
【図10】 同じく給油タンクを本体に装着したときの
空気穴閉塞手段の概略断面図である。
【図11】 接続ジョイント部における送油側ジョイン
トを示す断面図である。
【図12】 接続ジョイント部における戻り側ジョイン
トを示す断面図である。
【図13】 給油タンクの給油口閉塞手段の概略図であ
る。
【図14】 係止レバー部の側面図である。
【図15】 燃焼部側の接続ジョイント受け部と電磁ポ
ンプ関連の上面概略図である。
【図16】 接続ジョイント受け部と配管の概略図であ
る。
【図17】 接続ジョイント受け部における送油側ジョ
イント受けと空気弁の概略図である。
【図18】 接続ジョイント受け部における戻り側ジョ
イント受けの概略図である。
【図19】 ジョイント受け部における立ち上がり通路
の平面図である。
【図20】 空気弁及び電磁ポンプとジョイント受け部
の概略断面図である。
【図21】 電磁ポンプの構造断面図である。
【図22】 ジョイント受け部に対する電磁ポンプの別
の取付態様を示す概略図である。
【図23】 ジョイント受け部に対する電磁ポンプのさ
らに別の取付態様を示す概略図である。
【図24】燃焼部制御ブロック図である。
【図25】 給油タンク挿入時の送油側ジョイントとそ
のジョイント受けの概略図である。
【図26】 給油タンク装着時の送油側ジョイントとそ
のジョイント受けの概略図である。
【図27】 給油タンク挿入時の戻り側ジョイントとそ
のジョイント受けの概略図である。
【図28】 給油タンク装着時の戻り側ジョイントとそ
のジョイント受けの概略図である。
【図29】 従来の石油ファンヒータの一部省略正面断
面図である。
【図30】 図29の概略的な側面断面図である。
【図31】 同じく給油キャップと受け具との断面図で
ある。
【符号の説明】
1 本体 2 吹出口 3 操作部 4 タンク蓋 5 置台 6 前板 7 側裏板 8 上板 9 対流用ファン 10 対流用ガード 11 温度センサー 12 給油タンク 13 接続ジョイント 14 送油ポンプ(電磁ポンプ) 15 気化部(気化器) 16 バーナ 17 接続ジョイント受け 18 遮断弁(空気弁) 19 給油口閉塞手段 23 分岐配管 24 戻り管 25 燃焼部 26 燃焼部枠 28 バーナボックス 29 バーナ仕切板 30 燃焼室 31 ノズル 33 ソレノイドバルブ 120 シリンダ 121 プランジャ 124 吸込側逆止弁 126 吐出用逆止弁(吐出弁) 139 突上部材 141 制御部 142 電磁ポンプ駆動回路 143 電磁コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守川 守 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 3K005 GB00 JA04 3K052 AA05 AB11 CA09 CA12 CA26 3K068 AA11 BA08 BA09 CA04 CA16 CA28 EA03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体内に取外し自在に装着される給油タ
    ンクと、燃料を加熱して気化させる気化部と気化した燃
    料ガスを燃焼させるバーナとを備えた燃焼部と、給油タ
    ンクの燃料を気化部に送る電磁ポンプと、給油タンクを
    本体に装着したときに給油タンクを燃焼部に至る送油経
    路に接続する接続手段とが設けられ、給油タンクの燃料
    を直接燃焼部に送油するようにした液体燃料燃焼装置で
    あって、前記気化部からの燃料を電磁ポンプの吸込み側
    に戻す戻り経路として前記送油経路を利用したことを特
    徴とする液体燃料燃焼装置。
  2. 【請求項2】前記電磁ポンプが送油経路の接続手段に直
    結された請求項1記載の液体燃料燃焼装置。
  3. 【請求項3】前記電磁ポンプが送油経路の接続手段と一
    体化された請求項1又は2記載の液体燃料燃焼装置。
  4. 【請求項4】前記送油経路の接続手段の近傍から分岐さ
    せて給油タンクに至る分岐路が形成され、該分岐路に給
    油タンクと接続する戻り側接続手段が設けられた請求項
    1、2又は3記載の液体燃料燃焼装置。
  5. 【請求項5】前記送油経路に燃料の供給を遮断する空気
    弁が設けられた請求項1〜4のいずれかに記載の液体燃
    料燃焼装置。
  6. 【請求項6】前記電磁ポンプの駆動を制御する制御部が
    設けられ、該制御部は、電磁ポンプの駆動停止後、その
    吐出弁を所定時間強制的に開成する請求項1〜5のいず
    れかに記載の液体燃料燃焼装置。
  7. 【請求項7】前記電磁ポンプの駆動を制御する制御部が
    設けられ、該制御部は、点火時の予熱完了前あるいは予
    熱完了後に電磁ポンプの吐出弁を一時的に開成する請求
    項1〜5のいずれかに記載の液体燃料燃焼装置。
  8. 【請求項8】前記制御部は、消火時あるいは点火時に空
    気弁の開口状態で前記各制御を行うようにした請求項6
    又は7記載の液体燃料燃焼装置。
JP2001014368A 2001-01-23 2001-01-23 液体燃料燃焼装置 Pending JP2002221313A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001014368A JP2002221313A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 液体燃料燃焼装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001014368A JP2002221313A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 液体燃料燃焼装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002221313A true JP2002221313A (ja) 2002-08-09

Family

ID=18881074

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001014368A Pending JP2002221313A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 液体燃料燃焼装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002221313A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008298361A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 液体噴霧バーナ及びその残留燃料除去方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008298361A (ja) * 2007-05-31 2008-12-11 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 液体噴霧バーナ及びその残留燃料除去方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2648131B2 (ja) 液体燃料燃焼装置
EP1952067A2 (en) Liquid fuel backpacking stove
JP2002221313A (ja) 液体燃料燃焼装置
WO2001057441A1 (fr) Dispositif de combustion de combustible liquide
JP2002195513A (ja) 液体燃料燃焼装置
JP2002372232A (ja) 給油タンク及びこれを搭載した液体燃料燃焼装置
JP3948895B2 (ja) 液体燃料燃焼装置
JP3880776B2 (ja) 液体燃料燃焼装置
JP3880777B2 (ja) 液体燃料燃焼装置
JP3856631B2 (ja) 液体燃料燃焼装置
JP2003106516A (ja) 液体燃料燃焼装置
JP3948892B2 (ja) 液体燃料燃焼装置
JP2003004224A (ja) 給油タンク及びこれを搭載した液体燃料燃焼装置
JP3856570B2 (ja) 液体燃料燃焼装置
JP2008170135A (ja) 液体燃料燃焼装置
JP2002071123A (ja) 液体燃料燃焼装置
JP3856624B2 (ja) 液体燃料燃焼装置
JPS6238137Y2 (ja)
JP2001208335A (ja) 液体燃料燃焼装置
JP2003106515A (ja) 液体燃料燃焼装置
KR100246231B1 (ko) 난방기의 연료 제어 구조
JP3921034B2 (ja) 液体燃料燃焼装置
JP2521657Y2 (ja) 石油燃焼装置
JPH073134Y2 (ja) 気化式燃焼器具の気化装置
JP2001182932A (ja) 液体燃料燃焼装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041008

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070515