JP2002195513A - 液体燃料燃焼装置 - Google Patents

液体燃料燃焼装置

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JP2002195513A
JP2002195513A JP2000400917A JP2000400917A JP2002195513A JP 2002195513 A JP2002195513 A JP 2002195513A JP 2000400917 A JP2000400917 A JP 2000400917A JP 2000400917 A JP2000400917 A JP 2000400917A JP 2002195513 A JP2002195513 A JP 2002195513A
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tank
valve
electromagnetic pump
combustion
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JP2000400917A
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Masahiko Goto
昌彦 後藤
Kazuo Yamazaki
和雄 山崎
Mamoru Morikawa
守 守川
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】点火・消火時の臭いの低減と点火性能を向上さ
せる液体燃料燃焼装置を提供する。 【解決手段】給油タンク12を本体に装着したときに給
油タンク12を燃焼部に至る送油経路Aに接続して燃料
を燃焼部25に送油するようにし、送油経路に設けた電
磁ポンプ14を迂回する迂回路B1を設け、その途中に
燃料を遮断する電磁弁501を配置し、戻り経路として
送油経路を利用するようにして構造を簡略化し、未燃焼
ガスを給油タンク12に戻して臭気を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石油ファンヒータ
等の石油暖房機器に搭載された液体燃料燃焼装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、冬季の暖房機器として石油ファン
ヒータが一般家庭などに広く用いられている。図29
は、従来の石油ファンヒータの一例を示す概略的な一部
省略正面断面図、図30はその側面断面図である。図3
1は給油タンクの給油キャップと受け具の断面図であ
る。
【0003】図29に示すように、石油ファンヒータ本
体201の内部側方には、灯油などの液体燃料204を
予め注入し備蓄しておくための給油タンク202が配設
されており、該給油タンク202の下方に連結された燃
料タンク203に充分な量の液体燃料204が供給され
る。
【0004】燃料タンク203に収容された液体燃料2
04は、燃料圧送用の電磁ポンプ205により送油パイ
プ206を経由して気化器207に導かれる。ここで気
化器207に設けた気化器ヒータ(図示せず)により、
送られてきた液体燃料204を気化させる。209は燃
焼室であり、その底部には、バーナ208が支持固定さ
れている。
【0005】気化器207により気化された燃料ガス
は、ノズルから勢い良く噴射されて燃焼用の空気と共に
バーナ208に導入されて炎口208aで燃焼し、燃焼
室209内の空気が加熱される。そして、図30の矢印
で示すように、本体201背面に設けられた単相誘導モ
ータなどからなるファンモータ210に取付けた送風フ
ァン211により、フィルター212を介して吸い込ん
だ室内の空気を燃焼室209内の加熱された空気や燃焼
ガスと共に温風として吹出口213から室内に吹き出
す。
【0006】一方、炎口208aのやや上方に設けたフ
レームセンサ214は燃焼炎による炎電流を検知するも
ので、予め設定した値以上の炎電流を検知すると、ファ
ンモータ210に通電し、これに伴い送風ファン211
が回転して、室内から吸い込んだ空気を温風として吹出
口213から室内に吹き出される。
【0007】このとき、室温サ―ミスタ215で室温を
検知し、室温と設定温度との温度差に基づいて制御装置
(図示せず)が前記燃料圧送用の電磁ポンプ205の駆
動を制御することにより、液体燃料204の気化器20
7への供給量を調節し、バーナ208での燃焼炎の火力
を調節する。
【0008】例えば、室温の低い時に石油ファンヒータ
の運転を開始すれば、気化器207への液体燃料204
の供給量を多くして室温を急速に設定温度まで上昇さ
せ、その後は液体燃料204の供給量を調節して設定温
度付近で一定に維持する。
【0009】また、図31に示すように、給油タンク2
02の燃料の補給は、給油タンク202を本体201よ
り取り出し、上下方向を逆にし、給油タンク202の弁
部を有する給油キャップ216を外し、口金217から
燃料を注入し、燃料が給油タンク202に供給されたこ
とを確認した後、口金217の螺子部に給油キャップ2
16を締め付け、次に、給油キャップ216が下になる
ようにひっくり返して本体201に挿入する。そうする
と、燃料タンク203の上面に取り付けられた受け具2
18に給油キャップ部216が挿入され、給油タンク2
02が燃料タンク203の上に載置される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の石油
ファンヒータでは、給油タンクに燃料を補給するため、
給油タンクを本体から取り出し、給油キャップを上に向
けるため給油タンクをひっくり返す必要があり、また、
給油タンクに燃料を供給後、給油キャップを締め、本体
に挿入するため、もう一度給油タンクを上下方向で逆に
させる必要があり、その取り扱いが煩わしい。
【0011】さらに、給油キャップは口金部と螺子締め
となっており、給油キャップの締め付け不充分のときに
は、給油タンクをひっくり返したときに給油キャップが
外れたり、燃料が流出するという問題があった。特に高
齢者社会において、握力の低下により螺子を締め付ける
力が落ち、その改善が望まれていた。
【0012】また、燃料タンクヘ燃料を供給するとき、
油面が給油口キヤップの弁部まで上昇し、空気の置換に
より定油面を保ちながら給油タンク内の燃料を供給する
ため、給油口キャップの弁部は常に燃料で濡れている状
態にある。そのため、給油タンクに燃料を補給するため
に給油キャップを外すときに、手に燃料が付着して螺子
を締め付ける際に滑ってしまうと同時に、手が臭くな
る、あるいは汚れるという問題があった。
【0013】上記問題点を解決するため、本発明者ら
は、本体内に取外し自在に装着される給油タンクと、燃
料を加熱して気化させる気化部と気化した燃料ガスを燃
焼させるバーナとを備えた燃焼部と、給油タンクの燃料
を気化部に送る電磁ポンプと、給油タンクを本体に装着
したときに給油タンクを燃焼部に至る送油経路に接続
し、給油タンクの燃料を直接燃焼部に送油するように
し、取り扱い性を向上させ、かつ手が汚れるのを解消で
きる液体燃料燃焼装置を開発したが、さらに、その構造
が簡略化され、点火・消火時における臭いの低減と点火
性能を向上し得る液体燃料燃焼装置が望まれている。
【0014】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は、本体
内に取外し自在に装着される給油タンクと、燃料を加熱
して気化させる気化部と気化した燃料ガスを燃焼させる
バーナとを備えた燃焼部と、給油タンクの燃料を気化部
に送る電磁ポンプと、給油タンクを本体に装着したとき
に給油タンクを燃焼部に至る送油経路に接続する接続手
段と、送油経路の燃料を遮断する空気弁とを設け、給油
タンクの燃料を直接燃焼部に送油するようにした液体燃
料燃焼装置であって、気化部からの未燃焼ガスを電磁ポ
ンプの吸込み側に戻す戻り経路として送油経路を利用す
ることで、2経路を1経路に簡略化する構成を採用し
た。
【0015】通常、消火時などにおいて、気化部には未
燃焼ガスが残留し、これが臭気の原因となるため、給油
タンクから気化部に燃料を送る送油経路とは別に気化部
の未燃焼ガスを戻す戻り経路が必要となるが、本発明で
は、この戻り経路として送油経路を利用することで、2
経路を1経路に簡略化できる。
【0016】この戻り経路の一部として、消火時などに
停止閉塞される電磁ポンプを迂回する迂回路を設け、そ
の途中に燃料の流れを遮断する遮断弁を配置し、消火時
と点火時の一時期に遮断弁を開放して気化部から電磁ポ
ンプの吸い込み側に未燃焼ガスを戻すことで、点火・消
火時における臭いの低減と点火性能を向上させることが
できる。なお、迂回路の遮断弁としては電磁弁が例示で
きる。
【0017】戻り経路は、必ずしも給油タンク側に戻す
必要がなく、電磁ポンプの吸い込み側に貯溜する構成で
あってもよいが、給油タンク側に戻す方が臭気低減効果
を大きくできる。この場合の構成としては、送油経路の
接続手段の近傍から分岐させて給油タンクに至る分岐路
を形成し、未燃焼ガスを給油タンクに戻すようにすれ
ば、送油経路の大半を戻り経路として利用できて構造の
簡略化が図れ、かつ未燃焼ガスを装置外に放出すること
がなくなり、より一層臭気の低減が可能となる。
【0018】上記給油タンクに未燃焼ガスを戻す構成の
場合、給油タンクと装置本体側とを接続するために、分
岐路の途中に給油タンクを戻り経路に接続する戻り路側
接続手段を設ければよい。
【0019】また、送油経路における燃料の供給を遮断
する空気弁は、外気を送油経路内に取り入れるものであ
るので、戻り経路として送油経路を利用する場合、未燃
焼ガスが空気弁を通して外部に放出される可能性があ
る。この場合、空気弁を分岐路に介在し、空気弁の空気
取入れ用の空気孔を給油タンク内に連通開放するように
すれば、未燃焼ガスが外部に放出されることなく、臭気
の低減が図れ、かつ空気弁も戻り経路に介在できるの
で、より一層の構造の簡略化が図れる。
【0020】ただ、この場合、空気弁から送油経路に外
気を取り入れるには、給油タンクの上面側に小径の空気
穴を形成すればよい。この空気穴の形成により、給油タ
ンク内は常時大気圧に保たれるので、給油タンク内の燃
料液位が温度上昇により上昇するのを抑える機能も発揮
できる。空気穴の形成位置は、給油タンクの上面ならば
特に限定されず、給油キャップに形成する態様や、接続
手段の近傍に形成する態様が例示できる。
【0021】また、空気穴の形成により、給油タンクの
持ち運び時に、空気穴から燃料が飛散する等の不具合を
解消するため、給油タンクの本体装着時のみ、空気穴を
開放し、本体からの取り外し時には閉塞する空気穴閉塞
手段を設ける構成を採用してもよい。
【0022】上記電磁ポンプ、遮断弁、及び空気弁、さ
らには気化部のノズルを開閉する開閉手段(例えばソレ
ノイドバルブ)は本体に搭載された制御部により駆動制
御されるが、この場合の制御は以下の態様が好適であ
る。すなわち、消火時において、電磁ポンプの駆動を停
止した場合、遮断弁を開成して迂回路を開放し、送油経
路の電磁ポンプ吐出側の圧力を下げて気化部の未燃料ガ
スを戻すようにして臭気の低減を図る。また、消火時に
電磁ポンプの駆動を停止した場合、迂回路の遮断弁と空
気弁とを開成し、電磁ポンプの吐出側の圧力を下げ、気
化部の未燃焼ガスを戻すようにする。
【0023】さらに、点火予熱完了前もしくは予熱完了
後には、迂回路の遮断弁を一時的に開成して気化部内の
圧力を大気圧状態近くにし、これにより点火性能を良好
にする態様も好適である。また、気化部のノズル開口前
に迂回路の遮断弁を一時的に開成して、点火時の臭いの
低減を図る態様も好適である。
【0024】
【発明の実施の形態】[本体の構成]図1は本発明に係
る石油暖房機器の本体前面から見た斜視図、図2は同じ
く石油暖房機器の本体背面から見た斜視図である。図
1、2に示すように、石油暖房機器においては、燃焼部
や給油タンクを収納する本体1の外観部が、前面をカバ
ーする前板6と、側面及び背面をカバーする側裏板7
と、上面をカバーする上板8とから下開放の箱型に形成
され、この本体1が置台5に載置されている。
【0025】前板6の下部には、室内に温風を吹出す吹
出口2が形成され、前板6の上部には運転状態を切換え
るスイッチ類が収まった操作部3が配置されている。上
板8には給油タンクの取出し口4b(図9参照)が形成
され、その取出し口4bにタンク蓋4が開閉自在に設け
られている。
【0026】側裏板7の背面側には、図2に示すよう
に、室内の空気を吸い込む対流用フアン9が配置され、
この対流用フアン9が網状の対流用ガード10によリガ
ードされて埃の吸込みを防止できるようになっている。
また、側裏板7の背面側には、室内温度を検知する温度
センサー11が設けられている。
【0027】図3は図1の石油暖房機器における液体燃
料燃焼装置及びその燃料経路を示す概略図である。液体
燃料燃焼装置は、本体1より取外し自在な給油タンク1
2と、給油タンク12を本体に装着したときに給油タン
ク12と燃焼部25の気化器15とを接続する第1接続
手段13及び第2の接続手段17と、給油タンク12の
燃料を送る送油ポンプとしての電磁ポンプ14と、電磁
ポンプ14からの燃料を加熱して気化ガスにする気化器
15と、気化器15の気化ガスをノズルから噴出して燃
焼空気と混合して燃焼するバーナ16と、送油経路Aに
空気を送り電磁ポンプ14側への燃料の供給を遮断する
遮断弁としての空気弁18と、電磁ポンプ14を迂回し
た迂回路B1に燃料を遮断する遮断弁としての電磁弁5
01とを備えている。
【0028】そして、これらの部材を接続して給油タン
ク12から気化器15に燃料を送油する送油経路Aと、
気化器15から電磁ポンプ14を迂回して給油タンク1
2に未燃焼ガスを戻す戻り経路Bとが形成されている。
【0029】送油経路Aでは、給油タンク12の第1の
接続手段13と電磁ポンプ14の間が配管21により、
また、電磁ポンプ14と気化器15の間が配管22によ
り夫々接続されている。
【0030】戻り経路Bは、送油経路Aの一部を利用
し、かつ気化器15から電磁ポンプ14を迂回する迂回
路B1と、配管21の第1の接続手段13の近傍から分
岐して給油タンク12に至る分岐路B2とを備え、分岐
路B2には、第2の接続手段17が介在されている。
【0031】そして、後述するように、点火・燃焼時
は、給油タンク12から電磁ポンプ14を介して燃焼部
25に至る送油経路Aを使用し、消火時と点火時の一時
期は、送油経路Aの一部を、気化部15から電磁ポンプ
14を経由して電磁ポンプ14の吸い込み側に戻す戻り
経路Bとして利用するようにしている。
【0032】迂回路B1は、気化器15から電磁ポンプ
14に至る配管22から分岐する配管502と、電磁ポ
ンプ14から第1の接続手段13に至る配管21から分
岐する配管503と、両配管502,503の間に介在
された電磁弁501とを備えている。
【0033】分岐路B2は、送油経路Aに介在された空
気弁18の空気孔から第2の接続手段17に至る分岐配
管23と、第2の接続手段17の給油タンク側に接続さ
れた戻り管24とを備えている。
【0034】給油タンク12と燃焼部25とを接続する
接続手段13、17は、給油タンク12から電磁ポンプ
14への送油経路Aの途中に設けた第1接続手段13
と、気化器15から給油タンク12へ未燃焼ガスを戻す
戻り経路Bの途中に設けた第2接続手段17とから構成
されている。
【0035】各接続手段13、17は、夫々給油タンク
側の接続ジョイント部と、燃焼部側の接続ジョイント受
け部とに分離される構造になっている。また、後述のよ
うに、給油タンク12側において、第1及び第2の接続
手段13、17の両接続ジョイント13a、17aが一
体化されてジョイント部47が構成され、また、燃焼部
側において第1及び第2の接続手段13、17の接続ジ
ョイント受け13b、17bが一体化されてジョイント
受け部100が構成され、コンパクトな構造とされてい
る。
【0036】図4は図1の本体の前板側を一部カットし
た状態図である。図に示すように、本体1の正面からみ
て、左側には燃焼部25が、右側には給油タンク12や
電磁ポンプ14が配設されている。本体1の左側は、バ
ーナ16や気化器15を組み込んだ燃焼部25と、燃焼
部25の周囲を囲う燃焼部枠26と、燃焼部枠26の前
面上方部を被う燃焼部枠前27とから構成されている。
【0037】燃焼部25は、気化器15と、バーナ16
と、バーナ16を収納するバーナボックス28と、バー
ナボックス28を固定するバーナ仕切り板29と、バー
ナ16の炎を囲む燃焼室30とを備えている。
【0038】図5及び図6は気化器15およびバーナ部
16の構成図である。図に示すように、気化器15は、
その本体に内装され燃料を加熱して気化する気化素子1
5aと、この気化素子15aで気化された燃料ガスを噴
出するノズル31と、このノズル31の穴を開口・閉塞
する開閉手段の一構成部材としてのニードル32と、こ
のニードル32に連接されてニードル32を移動させる
ソレノイドバルブ33と、気化素子15aに燃料を供給
する燃料入口15bと、バーナ16の燃焼熱を回収する
熱回収部15cとから構成されている。
【0039】気化素子15aは、セラミックの細かい粒
子を円筒状に焼結したもので、燃料を気化した際に発生
するタール分は気化素子15aの表面から内部に向かっ
て堆積される。
【0040】気化器15の燃料入口15bは、外側のス
テンレスパイプ34と、内側の銅パイプ22との二重構
造となっている。外側をステンレスパイプ34としたの
は、気化器15からの熱伝導を低下させ、気化器15に
入ってくる燃料の温度上昇を抑えるためである。また、
ステンレスパイプ34の径を銅パイプよりも大きくし
て、ステンレスパイプ34から銅パイプに伝わる熱伝導
をさらに抑制するようにしている。銅パイプ22の先端
は、気化器15より外側位置までとなっている。
【0041】ソレノイドバルブ33は、コイル状に巻回
された電磁コイル33aと、その内部においてニードル
32と共に軸方向に移動可能とされた可動片33bと、
電磁コイル33aの励磁により可動片33bをノズル閉
塞方向に吸着移動させる吸着片33cと、可動片33b
をノズル開口方向に付勢する押圧用スプリング33dと
から構成されている。
【0042】上記構成のソレノイドバルブ33において
は、電磁コイル33aへの通電・非通電により、可動片
33bが吸着片33cに吸着・離脱して、可動片33b
に連接されているニードル32が移動して、気化器15
のノズル31の穴部を開口又は閉塞するようになってい
る。
【0043】なお、本実施形態では、上記ニードル32
及びソレノイドバルブ33により気化器15のノズル穴
開閉手段を構成しているが、その開閉手段としては、こ
れに限らず、他の構成を採用してもよい。
【0044】バーナ16は、気化器15で気化した燃焼
ガスと一次燃焼空気とを混合する混合管16aと、混合
された燃焼ガスを燃焼させる炎口16bとから構成され
ている。
【0045】バーナボックス28は、図7及び図8に示
すように、上方が開放されバーナ16を収容可能な箱型
形状となっており、底面側にはバーナ16の混合管のフ
ランジを取り付けるための略長方形の角穴が形成され、
側面側には点火用ヒータ35とフレームセンサー36の
取付け穴が設けられている。
【0046】このバーナボックス28の下面にはバーナ
カバー37が取り付けられている。バーナカバー37
は、逆山形をした形状で、バーナ16の下方に設けら
れ、内側に吸音・断熱材を貼り付けた状態でバーナボッ
クス28に固定され、燃焼音の吸収と、バーナ自体の温
度の低下を防止するようになっている。
【0047】バーナ仕切板29は、図7及び図8に示す
ように、左右両端と背面側が上向きに折曲げられると共
に前面側を斜め下方に折り曲げ、中央部に略長方形の角
穴が形成され、その周囲にバーナボックス23の上方開
口縁が固定され、角穴からバーナ16の燃焼炎が通過す
るようになっている。また、仕切板29の周囲には燃焼
室30の取付け穴が複数配設している。
【0048】燃焼室30は、図7に示すように、バーナ
16の燃焼炎を四方から囲い、上方の前面側に開口部が
形成されたもので、燃焼室前38と燃焼室後39とから
構成されている。
【0049】燃焼室前38は、左右を内側に折り曲げ、
上方を僅かに内側に傾斜させ、下側は外側に折曲加工さ
れて仕切板29に固定されている。また、燃焼室前38
は、異常燃焼しても焼損しないように耐熱材料が使用さ
れている。
【0050】燃焼室後39は、上面からみて逆U字形を
し、その左右の前面部が内側に折り曲げられて縁立部が
形成され、燃焼室前38に取り付けられている。燃焼室
後39の背面壁の上方が内側に傾斜され、また、下側は
外側に折曲加工されて仕切板29に固定されている。燃
焼室後39の左右側面部には切起こし片39a,39b
がそれぞれ設けられ、対流用フアン9からの風の一部を
燃焼室30内へ流入させ、二次燃焼空気として燃焼性を
向上させると共に燃焼温度の低下を図るようにしてい
る。
【0051】燃焼室後39の背面部上方は内側にくの字
に押し出した形状とされ、その部分に空気穴39cが形
成され、その背面側に配置された対流用送風ファン9か
らの送風の一部を燃焼室30内に流入させ、二次燃焼空
気として燃焼炎の立ちあがりを押えるようにしている。
燃焼室前38及び後39は、共に内側、外側の表面に耐
熱塗装若しくは黒色処理が施こされ、耐熱性の向上を図
っている。
【0052】燃焼部枠26は、図7に示すように、逆∪
字形の箱型形状とされ、燃焼室30を囲むように配設さ
れ、対流用フアン9より室内の空気を吸い込んで燃焼室
30の熱を奪った空気が通る通路を形成するようにして
いる。この燃焼部枠26は、本体1の側裏板7の左側面
部・背面部と置台5にツメや螺子で固定されている。
【0053】燃焼部枠26は、上方前側を斜めにカット
した斜面部26aが形成され、前面部には吹出し口2の
ルーバーを固定する係上部が折曲形成されている。斜面
部26aには、バーナ16や気化器15を組み込んだ燃
焼部25を燃焼部枠26に装着した後に、燃焼部枠前2
7を本体1の前方部より斜め上方に装着できるようにな
っている。
【0054】燃焼部枠前27は、対流用フアン9で吸込
んだ空気を本体1前面部の吹出し口2に導くためのもの
で、表側には対流用フアン9が何らかの要因で風量が減
少した際に本体を保護する過熱防止装置が設けられてい
る。また、燃焼部枠前27の構成は二重構造とされ、局
部的な熱影響を防ぐようになっている。
【0055】本体1の右側は、図9に示すように、本体
1の上面のタンク蓋4を開閉して給油タンク12を着脱
自在に収納する収納部4aを備え、この収納部4aに
は、給油タンク12の本体装着時に給油タンク側の接続
ジョイント部47を着脱自在に装着する燃焼部側のジョ
イント受け部100が設けられている。
【0056】タンク収納部4aは、タンク着脱時に給油
タンク12を案内する略角筒状のタンクガイド41で仕
切られ、その右前部において、斜めにカットした部分
に、ジョイント受け部100を固定するタンクガイド固
定部材42が取り付けられている。なお、収納部4a
は、従来のような燃料タンクを廃止したため、その燃料
タンクの容積分を給油タンクの容量の増大や本体の容積
の縮小に割り当てることができ、使用場所のスペースが
小さくなり場所を取らないメリットがある。
【0057】収納部4aのタンク取出し口4bを含む挿
入箇所の形状は、図9に示すように、給油タンク12の
上方から見た形状より、ひとまわり大きい略同形状とさ
れ、左側は本体1の前側及び後側に対して略垂直状態
で、右側は本体1の前側と後側に対して略垂直状態で、
前後のコーナー部の2箇所が共にR形状とされている。
また、右前部のコーナー部には、上述のごとく、燃焼部
側の接続ジョイント受け部100を支持するタンクガイ
ド固定部材42が本体1の上面8から一定の距離を置い
て下方に配設している。
【0058】[給油タンクの構成]図10は給油タンク
12を背面側からみた斜視図、図11は給油タンク側の
接続ジョイント部を示す概略図である。図に示すよう
に、給油タンク12は、略平板状の給油タンク左部材1
2aと、断面U字形の左側面開放の容器形状にプレス成
形された給油タンク右部材12bとがアドリャン加工に
より接合されて略直方体形状に形成されたものであっ
て、上面側からみて略長方形とされ、右側の前・後のコ
ーナーがR形状となっている。
【0059】そのため、給油タンク12を収納部4aに
挿入する際に、左右を逆にした状態で収納部4aに挿入
しようとしても、タンク取出し口4bの右側前後のR形
状コーナー部に給油タンク右部材12bの前後のコーナ
ー部が当たり、タンク12が挿入できないようになって
いる。
【0060】給油タンク右部材12b側には、そのタン
ク上面に起伏回動自在に取り付けられた金属環43b及
びその中央部に固定された樹脂製握り部43aからなる
取つ手43と、両側面と上面の三面を結んで形成した傾
斜面12cに形成された燃料注入用の給油口44と、こ
の給油口44を閉塞する閉塞手段19とが設けられてい
る。
【0061】また、閉塞手段19の近傍の側面には、給
油タンク12内の燃料液位を視認する油量計が設けら
れ、この油量計の近傍の側面、つまり、タンク右部材1
2bの右前側のコーナー部が内側に窪んだ凹部12dが
形成され、この凹部12dには給油タンク側の接続ジョ
イント部47が固定されている。この接続ジョイント部
47は、給油タンクの凹部12dに固定されることで、
略長方形のタンク投影面に対して外側に出ないように設
定されており、略長方形のタンク収納部4aに収まるよ
うになっている。
【0062】給油タンク12の底面側には、タンク12
内の水を検知する水検知手段の一構成部品である水受け
皿71が突出され、この水受け皿71を保護するため
に、その周囲に下方に突出するタンク脚部50が溶着固
定されている。
【0063】給油タンク12の上面側には、図12〜図
13に示すように、小さな空気穴51(直径が約1.5
mm程度)が形成され、給油タンク12の内部が負圧状
態にならないようにされている。この空気穴51には、
本体からの取り外し時に空気穴を閉塞する手段52が設
けられ、給油タンク12の持ち運び時に燃料が給油タン
ク外に飛散しないようにされている。
【0064】この空気穴閉塞手段52は、図12及び図
13に示すように、給油タンク12の空気穴51を開閉
自在に閉塞する弁330と、弁330を装着したタンク
弁レバー331と、タンク弁レバー331を収納するレ
バーカバー332と、タンク弁レバー331を上下に可
動させる可動棒333と、可動棒333を下方に付勢す
るレバースプリング334とを備えている。
【0065】タンク弁レバー331は、弁330の装着
部分が凸部335をなし、一端側がZ形をして支点33
6として機能させ、他端部に可動棒333を接合する接
合穴337が形成されている。接合穴337は、可動棒
333との接合時には若干の余裕がある形状となってい
る。
【0066】レバーカバー332は、タンク弁レバー3
31を収納する凹部を備えている。この凹部の一端は開
放され、他端側は閉塞されてレバー331の支点336
の受け用スリット穴338が形成されている。凹部の開
放側の一端には、接続ジョイント部47のクッションカ
バー120を固定する螺子穴339が設けられている。
可動棒333は、タンク弁レバー331を上下させるも
ので、接続ジョイント部47のジョイント本体55の中
央部に形成された縦穴部340に貫通され、上下方向に
移動可能となっている。
【0067】この可動棒333の下端には燃焼部側のジ
ョイント受け部100と接触する当接座350が形成さ
れ、この当接座350と接続ジョイント本体55の下面
との間に可動棒333を下方に付勢するレバースプリン
グ334が介在されている。弁330は、給油タンク1
2の空気穴51を上下する先端がピン形状の弁体341
と、このピン部の根元部に装着されたシール用のパッキ
ン343とを備えている。なお。空気穴51は、給油タ
ンク12の上面に外側に突出するように形成された球面
部345の上方に形成されている。
【0068】上記構成において、接続ジョイント部47
に空気閉塞手段52を組み込むには、そのジョイント本
体55の中央縦穴部340にレバースプリング334を
嵌めた可動棒333を下方より挿入する一方、レバーカ
バー332の収納部のスリット穴338にタンク弁レバ
ー331のZ形の支点部336を挿入し、タンク弁レバ
ー331の他端側の穴337に可動棒333の上端をス
ピードナットで接続固定して組立てる。
【0069】給油タンク12を本体1に装着したとき、
給油タンク12の接続ジョイント部47に装着されてい
る可動棒333の下端当接座350が、燃焼部側の接続
ジョイント受け部100のパッキン押え103の上面リ
ブ部に接触すると、リブ部に押されて可動棒333が上
方に可動し、これに追随してタンク弁レバー331も上
方に揺動し、タンク弁レバー331に装着されている弁
330も同時に上方に上がるので、弁330と給油タン
ク12の球面部345の空気穴51との間に隙間が生じ
て、空気が空気穴51から給油タンク12内に流れ、給
油タンク12の内圧は常時大気圧状態になる。
【0070】このとき、必ず給油タンク側の接続ジョイ
ント部47と燃焼部側とのジョイント受け部100の接
続前に、空気穴開閉塞手段52の可動棒333がジョイ
ント受け部100のパッキン押え103の上面リブ部に
接触して空気穴51を開口状態になるように、上下の位
置関係を設定することにより、万一、給油タンク内の圧
力が高い状態で本体に接続されても、接続手段13での
漏れなどのトラブルが防止される。
【0071】また、給油タンク12を本体から取り出す
と、給油タンク12の接続手段に装着されている可動棒
333が、燃焼部側の接続ジョイント受け部100のパ
ッキン押え103の上面リブ部に接触していたのが開放
されて、可動棒333がレバースプリング334の付勢
力により下方に強制的に可動されるので、タンク弁レバ
ー331に装着されている弁330も同時に下方に下が
り、空気穴51を閉弁状態とする。従って、空気が空気
穴51から給油タンク12内に流れることがなくなり、
また、給油タンク12が転倒しても、給油タンク12内
の燃料が漏れることがなくなる。また、空気穴51が形
成されている球面部345は上方に凸部になっているの
で、塵や挨がたまりにくく、長時間使用でのトラブルは
なくなる。
【0072】なお、レバースプリング334を用いてタ
ンク弁レバー331を強制的に閉弁方向に付勢するよう
にしているが、レバースプリング334を用いずに、単
にタンク弁レバーや可動棒333の自重を利用して閉弁
する手法も採用可能である。
【0073】また、空気穴閉塞手段52では、接続ジョ
イント部47に可動棒333を上下動自在に貫通させ、
給油タンクの本体装着時に接続手段の接続前に空気穴を
開放する構成を採用すると共に、これらを同一箇所に設
置して装置のコンパクト化を図っているが、空気穴閉塞
手段を接続ジョイント部とは別の箇所に設置して、接続
手段の接続前に空気穴を開放する構成であってもよい。
この場合、可動棒の当接位置は、本体側の接続ジョイン
ト受け部とは別の部材に当接するように設定すればよ
い。
【0074】(接続ジョイント部の構成)図14は接続
ジョイント部の送油側のジヨイント13aを示す断面
図、図15は戻り側のジョイント17aを示す断面図で
ある。図11に示すように、タンク側の接続ジョイント
部47は、送油側の接続ジョイント13aと戻り側の接
続ジョイント17aとを一体化したものである。各接続
ジョイント13a、17aは、ジョイント本体55と、
弁機構56と、弁押え57とを備えており、各本体55
の基端側フランジ55dが互いに連接されて一体化され
ている。この接続ジョイント部47は、給油タンク12
の側面の右前コーナー部に形成された凹部12dに配置
され、ジョイント押え板54でパッキン53を介して給
油タンク12の凹部12dの底面に螺子54fで固定さ
れている。
【0075】各ジョイント本体55は、図14、図15
に示すように、先端側の円筒状胴体部55aと、各胴体
部55aから給油タンク側に向けて突出した管状の突出
し部55e、55fと、この突出し部55eの中間部で
半径方向外側に張り出した基端側フランジ55dとから
合成樹脂により形成されてなり、両接続ジョイント13
a、17aの基端側フランジ55dが互いに連接されて
一体化されている。
【0076】胴体部55aには、その下端部から下方に
向かって徐々に径を細くした筒状テーパー部(閉止面)
55bと、このテーパー部55bの下端に所定の径と長
さを維持する筒状部55cとが一体的に連続形成され、
内部に弁機構56が内蔵されている。
【0077】筒状胴体部55aに内装される各弁機構5
6は、給油タンク12から電磁ポンプ14への送油経路
Aと、気化器15より給油タンク12への戻り経路Bを
開閉自在に遮断するためのもので、弁体59と弁体用O
リング60と弁体スプリング61とから構成されてい
る。
【0078】弁体59は、ジョイント本体55の胴体部
55a、テーパー部55b、及び筒状部55cのロー卜
状の内部形状に略相似した形状とされ、ジョイント本体
55の内部を往復動自在な形状とされている。すなわ
ち、弁体59は、略円錐状をなす栓部(閉止面)59b
と、栓部59bの下端に連接され筒状部55cよりも細
く、かつ長い柱状の可動部59aとを備え、栓部59b
のテーパー状部分には環状のOリングパッキン60がジ
ョイント本体55のテーパー部55bに密着状に接触可
能に設けてある。
【0079】可動部59aの長さは、栓部59bと本体
55のテーパー部55bの離接を制御するために、栓部
59bのOリングパッキン60がテーパー部55b内部
に密接した閉弁状態で、筒状部55aよりも先端が突出
する長さに設定されている。
【0080】弁押え57は、筒状胴体部55aの上部の
穴をOリング58を介して密閉しており、その裏面には
弁体スプリング61を受け易くするための環状の凹溝が
形成されている。
【0081】弁体スプリング61は、胴体部55aに内
装され、上端の弁押え57と弁体59の栓部59bとの
間に介在され、弁体59を閉弁方向に付勢するようにし
ている。
【0082】基端側フランジ55dは両ジョイント13
a、17aを一体的に連接するために半径方向外側に延
設されて略長方形の板状に形成されており、このフラン
ジ55dの内側に環状のジョイントパッキン53が外嵌
密着され、突出し部55e、55fの周囲からの燃料漏
れを防ぐようになっている。
【0083】タンク側の突出し部55e、55fは、管
状に形成され、基端側フランジ55dよりも内側部が給
油タンク12のタンク壁に形成された開口64から内側
に挿入されており、その内部通路に吸上げ管20や戻り
管24の先端が連通接続されている。この内部通路のレ
ベルは、給油タンクの燃料の満液レベルよりも上方に位
置しており、タンク内の燃料が不用意に胴体部55a側
に流れないようになっている。
【0084】吸上げ管20は、逆L字形に形成され、そ
の上方水平部が送油ジョイント13aに接続され、垂直
部下端が給油タンク12の燃料を吸上げるために給油タ
ンク12の底面近くまで到達している。吸上げ管20の
水平部先端には、接続ジョイント部47との接続の際
に、Oリングを位置決めするためのフランジ状のひもだ
し部20aが形成されている。
【0085】戻り管24は、気化器12からの未燃焼ガ
スを給油タンク12に戻すためで、給油タンク12内で
はL字形に折り曲げられて、その配管出口24aが上方
向に向いて配設されている。これは、給油タンク12内
の燃料が温度差により異常に上昇した状態でも、配管出
口24aが給油タンク12内の燃料液位より上方に突出
した状態とし、燃料が不用意に燃焼部側に漏れるのを防
止するためである。
【0086】接続ジョイント部47を給油タンク12に
固定するジョイント押え板54は、図11及び図14に
示すように、金属板の中央を上側に切り起こして切り起
こし片54aが形成されている。この切り起こし片54
aは、接続ジョイント13a、17aの弁押さえ57を
上側から押さえて胴体部55aから抜け出し不能に保持
するようになっている。この切り起こし片54aの切り
起こした中央に接続ジョイント13a、17aの突出し
部55e、55fを貫通する逃がし穴54bが形成さ
れ、この逃がし穴54bの周囲は接続ジョイント部47
の周縁を押さえるリブ付きの周縁押さえ部54dとさ
れ、また、逃がし穴54bの下側中央部から中央押さえ
部54eが両接続ジョイント13a、17a間に延長さ
れている。
【0087】周縁押さえ部54d及び中央押さえ部54
eは、接続ジョイント部47の基端側フランジ55dと
共に螺子54fで給油タンク12に固定されている。ま
た、逃がし穴54bと中央押さえ部54eとで接続ジョ
イント部47の左右の位置ズレを防止している。
【0088】この接続ジョイント部47は、図11に示
すように、給油タンク12の転倒の際に接続ジョイント
部47が他の部材と接触しないようにするため、断面L
字形状のクッションカバー120が給油タンク12の上
面から被覆され、接続ジョイント受け部100の空気弁
18を覆う保護カバー111の対向面に形成されたガイ
ド面と対接して、給油タンクを本体に装着する際の案内
ガイドとして機能するようになっている。
【0089】図16はタンク給油口部の断面図である。
図に示すように、給油タンク12は、その上面とこれに
隣接する2側面との間にタンク上面から下方に向かって
最低30度の勾配となる傾斜面12cが形成され、この
傾斜面12cに給油口44が配置されている。給油口4
4は傾斜面から外方向に突出する口金部44aを備えて
おり、この口金部44aの開口が回動式の蓋部材によっ
て開閉自在に閉塞されている。
【0090】給油タンク12の給油口44の給油口閉塞
手段19は、給油口44に嵌合する穴を有し傾斜面12
cにスポット溶接されて一体化された固定板82と、こ
の固定板82の上部取っ手側に切り起こされたZ形状の
起立片82aと、この起立片82aに溶着された固定ア
ングル160に回動開閉自在に支持された可動板83
と、この可動板83の内面側に配置され給油口44の口
金44aを閉じるパッキン84付き蓋部材85と、この
蓋部材85と可動板83の内面との間に介在され蓋部材
85を給油口44の口金44a側に押圧するコイル状バ
ネ部材86と、可動板83を給油口閉姿勢に保持する係
止手段87と、この係止手段87を解除する解除用の摘
み161とを備えている。
【0091】可動板83は、そのタンク上面側が回動支
点88とされ、開放端側に係止手段87が配置されてお
り、本体装着状態において、可動板83を開放しようと
しても、その開放端がタンクガイド41に当接して開放
できないように、可動板長さが設定されている。
【0092】蓋部材85は、深皿状に形成され、その外
端フランジ89が可動板83の内面に形成された環状の
ストッパ部材90に抜け出し不能で、かつ可動板83の
板面と直交する方向に移動自在に係止されている。パッ
キン84は、蓋部材の外端フランジ外周部から凹部の表
面にかけて嵌合された環状部材であって、口金44aの
上端縁に押圧されるようになっている。バネ部材86
は、可動板83と蓋部材85との内部空間に配置されて
いる。
【0093】係止手段87は、可動板83の回動支点8
8と反対側の開放端側、すなわち、傾斜面12cの下端
部側であってタンク収容室のタンクガイド41側に配置
されたものであって、可動板83の開放端側に軸91周
りに回動自在に支持されたフック状の係止レバー93
と、この係止レバー93に係合して可動板83を閉姿勢
に保持するよう固定板82に設けられたピン状の係止受
け部94と、係止レバー93を係止受け部94に係合す
る方向に付勢するレバーバネ95とを備えている。
【0094】レバーバネ95は、係止レバー93の回動
軸91に巻回され、一端が係止レバーの切り起こ片93
aに係止され、他端が可動板83のストッパ部材90に
係止されたコイル状のバネ部材であって、係止レバー9
3の内面側に配置されて、係止レバー93を可動板83
よりも内方向に付勢するように構成されている。
【0095】係止レバー93は、その外側に摘み161
が一体成形され、この摘み161の背面が係止レバー9
3の係止姿勢でタンクガイド41と対向され、両者間に
は係止レバー解放のための指の挿入を不能とするわずか
な隙間が形成されている。そして、係止レバー93をタ
ンクの本体装着状態で解放回動しようとしても、係止レ
バー93の摘み161とタンク収容室の壁面のタンクガ
イド41とが当接して、係止レバー93の回動解放を阻
止するようになっている。
【0096】係止レバー摘み161は、図17に示すよ
うに、係止レバー93の外面側に配設され、係止レバー
93の形状に略同じ状態の樹脂製で一体的に成形された
もので、下方側には指が挿入できるようにR状の凹部1
62が形成され、両側面部163に指先で握られるよう
に形状とされ、その表面に指先が滑らないように微細な
凹凸部が形成されている。なお、レバー摘み161は、
その内側に複数のピンを設け、係止レバー93に溶着さ
れている。
【0097】上記構成においては、係止レバー93の係
止状態で、係止レバー摘み161(係止レバー93)を
外側に引っ張れば、バネ部材95の付勢力に抗してフッ
ク部が係止受け部94から外れ、給油口閉塞手段19の
係止が解放される。しかし、タンク12の本体装着状態
では、給油口44を傾斜面12cに設置し、かつ係止レ
バー93にレバー摘み161を設けたため、係止レバー
93を回動解放しようとしても、摘み161とタンクガ
イド41との隙間に手を入れることができず、係止レバ
ー93を解放することができない。そのため、給油タン
ク12を本体より取り出さなければ、給油ができなくな
り、本体1内への燃料補給をすることが防止できる。
【0098】なお、上記実施形態では、係止レバーを可
動板側に配置した例を示したが、係止レバーを固定板側
に配置した構成であってもよい。また、給油口の構成と
して、給油口にフィルターをフィルターを配設し、給油
タンク6に燃料を補給する際に燃料中のごみや塵を除去
する構成を採用してもよい。
【0099】図18はタンクガイドと接続ジョイント受
け部の位置関係を示す分解平面図、図19はタンクガイ
ド固定部材の正面図、図20は送油ジョイント受けの断
面図、図21は戻リジョイント受けの断面図、図22は
送油配管及び分岐配管とジョイント受け部との接続状態
を示す分解斜視図、図23(a)は送油ジョイント受け
の立ち上がり通路の平面図、同図(b)は空気弁の縦断
面図である。
【0100】給油タンク12の収納部4aの周辺4面を
囲むタンクガイド41の右隅部は、その上端から中間付
近まで外側に切り起こして開放され、その開放部41a
にタンクガイド固定部材42が切り起こした両翼片41
bにツメと螺子で固定されている。
【0101】タンクガイド固定部材42は、ジョイント
受け部100及び電磁ポンプ14,並びに電磁弁501
を取り付けるもので、コの字形状をした箱体をなし、上
面には接続ジョイント受け部100が所定の位置に螺子
で固定され、下面には電磁ポンプ14及び電磁弁501
が螺子で固定されている。
【0102】固定部材42の内側面は、給油タンク12
を本体に装着したときに、給油タンクの接続ジョイント
部47を固定する凹部12dが接触しない程度に、タン
ク収納部4a側に突き出し、その上面のジョイント受け
部100とタンク側の接続ジョイント部47とが接続で
きるようにしている。
【0103】接続ジョイント受け部100は、送油側ジ
ョイント受け13bと戻り側ジョイント受け17bとが
一体化されたものであって、送油側ジョイント受け13
bに銅系の往き配管21が連通接続され、戻り側ジョイ
ント受け17bに銅系の分岐配管23が連通接続されて
いる。
【0104】この接続ジョイント受け部100と往き配
管21及び分岐配管23との接続は、図22に示すよう
に、配管21、23の先端に形成されたフランジ状のひ
も出し部21a,23aの先端側にシール用Oリング9
9を嵌め、接続ジョイント受け部100の所定の穴98
c、98fに挿入して、配管21,23のひも出し部2
1a、23aの外側より、配管固定板101の下辺に形
成されたU字溝101aを配管21,23に上方より挿
入し、固定板101及びジョイント受け部100に夫々
形成された螺子穴101b、100aに螺子を通して両
者を固定すればよい。
【0105】接続ジョイント受け部100は、タンクガ
イド固定部材42の上面に螺子で固定された受け本体9
8と、この受け本体に並設された送油側ジョイント受け
13b及び戻リジョイント受け17bと、受け本体98
に配置された遮断弁としての空気弁18とを備えてい
る。
【0106】送油側ジョイント受け13bは、図20に
示すように、受け本体98の上面に形成された凹部中央
位置から上方に突出する棒状の弁受け98aと、その周
囲を覆うように受け本体98の上面に載置された略円筒
状のゴム製接続パッキン102と、このパッキン102
の周囲を覆いかつパッキン102の下端フランジ102
bを受け本体98の上面に螺子で固定する略円筒状のパ
ッキン押え103とを備え、弁受け98aの周囲に形成
された溝部98bから電磁ポンプ14側へ連通する水平
方向の管状の通路98cが受け本体98に形成されてい
る。
【0107】この通路98cの途中には、図23に示す
ように、通路98cよりも上方に立ち上がる逆∪字形の
立ち上がり通路98dが形成されている。この立ち上が
り通路98dは、受け本体98の上面に一体成形された
筒部98h内に形成されており、この筒部98hの上面
凹部にパッキン104を介して空気弁18が螺子で固定
され、空気弁18の出口18aが逆U字形の通路98d
の上端に開放した状態となっている。
【0108】さらに、立ち上がり通路98dは、図23
(a)に示すように、隔壁98iを挟んでジョイント受
け13b側に連通する断面略三日月形の縦方向の上向き
通路98d1と、電磁ポンプ14側の往き配管21に連
通する断面円形の縦方向下向き通路98d2とから構成
されており、両通路98d1,98d2の上端部が隔壁
98iの上方で連通するようになっている。
【0109】この両通路98d1,98d2の通路面積
は、通路98d2が通路98d1の面積よりも小さく設
定されている。これは、消火時における燃料の残存量を
少なくして運転スタート時や再点火時に残存した燃料を
気化器より給油タンクに戻すのに時間がかかるのを短縮
するためであって、これにより更に臭気の発生の要因を
なくし、給油タンク側に燃料を早く戻して経路を遮断す
るようにしている。
【0110】接続パッキン102は、送油ジョイント1
3a側の弁体59を送油側ジョイント受け13bに挿入
した際に、その衝撃をやわらげ、シールをするためのも
のであって、略円筒状で上面に送油ジョイント13a側
の筒状部55c及び弁体59が侵入可能な穴102aが
形成されている。
【0111】パッキン押え103は、接続パッキン10
2を上方から押えてシール性の向上と、接続ジョイント
部47を上方から受ける際のガイドとして機能するもの
で、略円筒状の上面に接続ジョイント13a側の胴体部
55a及びテーパー部55bが侵入可能な穴103aが
形成されている。
【0112】空気弁18は、図23に示すように、給油
タンク12から電磁ポンプ14への送油経路Aに経路外
から空気を取り入れ、送油経路の燃料供給を遮断するた
めのものであって、弁室18bの周囲に配置された電磁
コイル18dと、この電磁コイル18dの消励により弁
室内を可動し上方の弁押さえ18eに形成された空気孔
18fを開閉する弁体18gと、この弁体18gを空気
孔18fの開放方向に付勢するコイルスプリング18h
と、送油側の逆∪字形通路98dと連通するよう弁室の
下方に形成された連通出口18aとを備え、電磁コイル
18dの励磁により弁体18gが可動して空気孔18f
を閉塞し、また、電磁コイル18dの消磁によリコイル
スプリング18hの付勢力により空気孔18fを開放
し、弁体18gの周囲を通って連通出口18aから立ち
上がり通路98d側に空気が供給されるようになってい
る。
【0113】弁体18gは、有底の筒体18iと、その
上端開口に出没自在に内装された弁子18jと、この弁
子18jを突出側に付勢するスプリング18kとを備
え、空気孔18fの閉塞時に弁押さえ18eとの衝突を
和らげるようになっている。
【0114】空気弁18の空気孔18fには、分岐配管
23が接続されており、分岐配管23の他端は第2の接
続手段である戻り側ジョイント受け17bの通路98f
に接続されている。
【0115】この戻り側ジヨイント受け17bは、図2
1に示すように、受け本体98の上面に形成された弁穴
98eの下方の弁室98iに弁機構105が収容され、
弁室98iの側面に通路98fが水平方向に連通形成さ
れている。
【0116】弁機構105は、弁穴98eを開閉自在に
閉塞する受け弁体106と、弁室98iの下方を閉塞す
る受け弁体キャップ108と、このキャップ108と受
け弁体106との間に介在され受け弁体106を弁穴閉
方向に付勢する受け弁体スプリング107と、受け弁体
106の閉止面に嵌着されたOリング109と、受け弁
体キャップ103をシールするキャップ用Oリング11
0とを備えている。
【0117】受け弁体106を設けたのは、第2の接続
手段である戻り側のジョイント17aの弁体59を受け
るためと、給油タンク12を取外した際の臭気漏れを防
止するためである。
【0118】受け弁体スプリング107は、給油タンク
12を本体にセットされたときに接続ジョイント17a
が受け弁体106を押圧することにより圧縮状態とな
る。受け弁体キャップ108は、受け弁体106が接続
ジョイント17aの弁体59により下方に一定距離移動
した際の受け弁体106の下部を案内する凹状受け部1
08aと、その周囲に形成された受け弁体スプリング1
07の受面108bとを備えている。
【0119】この受け弁体キャップ108は、接続ジョ
イント受け部100の底面側の燃料通路の開口から挿入
され、接続ジョイント受け部100をタンクガイド固定
部材42の所定位置に螺子で固定すると、タンクガイド
固定部材42がその部分を押えるようになり、挿入した
受弁体キャップ108が接続ジョイント受け部100よ
り飛出すのを防止している。
【0120】接続ジョイント受け17bは、受け本体9
8に、第1の接続ジョイント受け13bと同様に接続パ
ッキン102が配置され、その接続パッキン102の上
方からパッキン押え103が螺子で固定されている。
【0121】タンクガイド固定部材42の下方の所定位
置には、送油ポンプとしての電磁ボンプ14と電磁弁5
01が固定される。電磁ポンプ14と第1の接続ジョイ
ント受けとは往き配管21で接続され、電磁ポンプ14
と気化器15とは往き配管22で接続されている。これ
ら往き配管21,22には電磁ポンプ14を迂回する迂
回路B1を構成する戻り配管502と戻り配管503が
途中から分岐して溶着一体化され、この配管502、5
03と電磁弁501とを接続することにより迂回路B1
が形成される。
【0122】分岐配管23の接続ジョイント受け部10
0への接続は、上述のように、往き配管21及び分岐配
管23のひもだし部21a、23aにOリング99を挿
入してから、受け本体98の所定の穴に挿入し、その
後、配管固定板101のU字溝101aに配管21,2
3に通した後、螺子で固定すればよい。
【0123】上記構成において、給油タンク12内の燃
料が接続ジョイント13aから接続ジョイント受け13
bへ流れるのは、電磁ポンプ14の駆動によって給油タ
ンク12内の燃料を吸上げ管20で吸い上げれば、接続
ジョイント部47の横方向から燃料が入ってきて開放さ
れた弁機構56の本体筒状部55cと弁体59の隙間を
通過し、接続ジョイント受け13bに流れ、溝部98b
から通路98cを経て、空気弁18の下方の立ち上がり
通路98dを経て、電磁ポンプ14から気化器15に燃
料が送られる。
【0124】また、消火時や点火時に電磁ポンプ14の
駆動を停止し、電磁弁501を開口状態にすると、気化
器内部や経路に残存する燃焼ガスを電磁弁501、空気
弁18を介して第2の接続ジョイント17を経由して、
戻り管24より給油タンク12に戻すことになる。これ
により、消火時・点火時の燃焼性と臭気の低減が図られ
る。
【0125】[制御装置の構成]図24は各種運転モー
ドを制御する制御回路の構成図である。図示のごとく、
制御部141は、CPU、ROM及びRAMを内蔵した
マイクロコンピュータから構成され、入力側に操作部3
や、図示しない燃料の量を検知する燃量検知手段、タン
ク内の水を存在を検知する水検知手段、さらにはタンク
の装着の有無を検知する手段等が接続される。制御部1
41の出力側には、電磁ポンプ駆動回路142、操作部
3にある表示部143、及び弁駆動回路144が接続さ
れ、各種入力信号により運転制御を行うようになってい
る。
【0126】電磁ポンプ駆動回路142は、送油経路A
の電磁ポンプ14を駆動し、弁駆動回路144では、迂
回路B1の電磁弁501、送油経路Aの空気弁18及び
気化器15のソレノイドバルブ33を駆動し、各種運転
制御が行われる。
【0127】例えば、消火時において、電磁ポンプ14
の駆動を停止し、電磁弁501を開成して迂回路B1を
開放し、送油経路Aの電磁ポンプ吐出側の圧力を下げて
気化部の未燃料ガスを戻すように制御する。また、消火
時に電磁ポンプ14の駆動を停止し、迂回路B1の電磁
弁501と空気弁18とを開成し、電磁ポンプ14の吐
出側の圧力を下げて、気化器15の未燃焼ガスを給油タ
ンク12側に戻すようにする。
【0128】さらに、点火予熱完了前もしくは予熱完了
後には、迂回路B1の電磁弁501を一時的に開成して
気化器15内の圧力を一時的に大気圧状態近くにし、そ
の点火性能を良好にするよう制御する。さらに、気化器
15のノズル開口前に迂回路B1の電磁弁501を一時
的に開成して、点火時の臭いの低減を図る制御を行うよ
うになっている。
【0129】[石油ファンヒータの動作]次に、上記構
成石油ファンヒータの動作を説明する。給油タンク12
の燃料が空になった場合、本体1の蓋4を開けて、給油
タンク12を取手43を持って取り出し、取手43を上
側にした状態で閉塞手段19を外し、給油タンク12の
給油口44から燃料を給油する。この場合、給油タンク
12は取手43を上側にして平らな所に置いて補給する
ので、給油タンク12の上下を逆にする必要がなく、従
来のように給油タンク12の給油キャップが燃料に汚れ
ることもなく、簡単、確実に燃料の補給ができる。
【0130】給油を完了したら、燃料入りの給油タンク
12を本体1のタンク蓋4を開けて、所定の位置にセッ
トする。このとき、給油タンク12の接続ジョイント部
47に付随しているクッションカバー120の下方が、
燃焼部側の接続ジョイント受け部100の空気弁保護カ
バー111の外側に沿って、接続ジョイント受け部10
0の下方に導かれ、さらに、給油タンク12側の接続ジ
ョイント部47が燃焼部側のジョイント受け部100に
接続される。
【0131】このとき、接続ジョイント部47の送油側
ジョイント13aにおいては、その弁体59が、送油側
ジョイント受け13bのパッキン押え103の穴103
aに案内されて挿入され、接続パッキン102の穴10
2aに入り、弁受け98aと接触する。この際、接続パ
ッキン102の穴102aが接続ジョイント部47の本
体筒状部55cで閉塞シールされ、この接続部から燃料
が漏れることがなくなる。
【0132】さらに、給油タンク12を本体1に挿入す
ると、弁受け98aに押されて送油ジョイント13aの
弁体59が上方に移動し、弁体スプリング61が圧縮状
態になり、弁体59が開弁状態となり、給油タンク12
の吸上げ管20から接続ジョイント13aを通して電磁
ポンプ14側に流れる送油経路Aが開放状態となる。
【0133】同様に、給油タンク12の戻り側のジョイ
ント17aも同じ動きをし、接続ジョイント17aの弁
体59が、接続ジョイント受け部100のパッキン押え
103の穴103aに案内されて挿入され、接続パッキ
ン102の穴102aに入り、戻り側ジョイント13a
の弁体59が受け本体98の弁機構105の弁体106
と接触する。このとき、接続パッキン102と接続ジョ
イント部47の本体筒状部55cとが閉塞シールされ燃
料が漏れることがなくなる。
【0134】さらに、給油タンク12を本体1に挿入す
ると、弁機構105の受け弁体106が下方に移動して
受け弁体キャップ108に凹部108aで底当たりし、
その後、戻り側ジョイント17aの弁体59が受け弁体
106に押されて上方に移動し、弁体スプリング61が
圧縮状態になり、弁体59が開弁状態となる。これによ
り、気化器15から配管23、電磁弁501、空気弁1
8を介して給油タンク12側へ戻る戻り経路Bが形成さ
れる。
【0135】この給油タンク装着状態で、石油ファンヒ
ータの運転スイッチ(図示せず)を操作して電源をON
したときには、電磁弁は通電されず閉口状態、空気弁1
8は消磁状態で開口状態、気化器のノズルが閉塞状態
で、気化器ヒータで気化器を加熱するために気化器自体
の温度が上昇し、気化器内部の圧力も上昇する。気化器
温度が予め設定した温度(気化器予熱完了温度)の手前
で、電磁弁501を開口すると、気化器15内の燃焼ガ
スが送油経路を戻り、電磁ポンプ14を迂回する迂回経
路、電磁弁501を介して、空気弁18を通過して接続
手段をから給油タンク12に戻る。
【0136】さらに、気化器温度が予め設定した温度
(気化器予熱完了温度)になると、電磁弁501を閉口
し、電磁ポンプ14が駆動する。電磁ポンプ14の駆動
後、一定時間経過した後、気化器15のノズルを開口状
態にすると、気化器15で電磁ポンプ14により送られ
てきた燃料を気化ガス状にして、気化器15のノズル3
1より吹出し、燃焼空気とバーナ内で混合し、バーナ1
6の炎口16bから吹き出させ、この炎口16bにおい
て点火されて燃焼室30内で燃焼する。
【0137】つまり、気化器15を予め設定した温度
(気化器予熱完了温度)の手前で、電磁弁501を開口
することにより、気化器15内の燃焼ガス圧力が下が
り、送油経路内の圧力が大気圧近くになり、燃焼ガスの
噴出速度が落ち、バーナでのセラミック製点火ヒータに
よる点火性が良好となる。
【0138】このとき、室温サーミスタ11により検知
した室温と、操作部3から設定した設定温度との差に基
づき、制御部141が電磁ポンプ14の駆動を制御して
気化器15へ送る液体燃料の量を変化させることによ
り、燃焼による発熱量を適切に調節する。
【0139】燃焼を開始し、フレームセンサ36が予め
設定した電流値以上の炎電流を検出すると、図示しない
ファンモータが通電されて送風フアン9が回転し室内の
空気を吸い込む。なお、ファンモータの回転速度は制御
部141によって制御される。
【0140】吸い込まれた室内の空気は、燃焼室30内
で、得られる幅射熱を奪い、燃焼ガスとともに温風とし
て吹出し口2より室内へ吹き出し、室内温度が上昇して
温度を制御する。
【0141】本体1の運転を停止すると、電磁ポンプ1
4の駆動が停止されると共に空気弁18が開放され、外
部から空気が経路に入り、燃料の供給が確実に停止遮断
される。さらに、電磁弁も運転停止と同時に開口され、
気化器15のノズルは、スイッチをOFF後一定時間開
口した後閉塞される。
【0142】このため、気化器15のノズルが開口して
いる間は、気化器内に残存する燃焼ガスをバーナで燃焼
させ、その後気化器15のノズルが閉塞されると、気化
器内に残る燃焼ガスは、送油経路Aを戻り、電磁ポンプ
14を迂回する迂回経路B1、電磁弁501を介して空
気弁18を通過し、接続手段17から給油タンク12に
戻る。
【0143】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で多くの修正変更を加
えることができるのは勿論である。例えば、上記実施毛
形態では、給油タンクの空気穴に空気穴閉塞手段を設け
たが、この閉塞手段を設けずに、例えば給油キャップに
空気穴を設ける構成も採用できる。また、上記実施形態
では、2つの接続手段13、17を設けて送油経路と戻
り経路とを給油タンクに接続する態様を例示したが、戻
り経路の接続手段を廃止し、つまり、分岐配管23より
給油タンク側の戻り経路を廃止し、1つの接続手段13
のみによって構成する態様も採用できる。
【0144】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明に
おいては、給油タンクの下方に一時的に燃料を溜める燃
料タンクを廃止し、給油タンクの燃料を直接燃焼部に送
油するようにしたので、給油タンクヘの燃料補給時にひ
っくり返さなくても燃料を補給できる。
【0145】このように燃料タンクを廃止し、給油タン
クの燃料を直接燃焼部に送油する液体燃料燃焼装置にお
いて、気化部からの未燃焼ガスを給油タンク側に戻す戻
り経路として送油経路の一部を共用した構成を採用した
ため、2経路が1経路となり構造が簡略化できる。
【0146】また、電磁ポンプを迂回する迂回路と、そ
の途中に燃料を遮断する遮断弁を配置すれば、遮断弁の
開放により気化部内の圧力を下げて消火・点火時の臭い
をより一層低減することができる。さらに、ノズル穴開
閉手段及び遮断弁を制御する制御部では、消火時に気化
部のノズルの穴を閉塞し、気化部内の未燃焼ガスを給油
タンク側に戻すように制御すれば、消火時の臭いが低減
され、さらに点火時に遮断弁を制御して気化部内の燃料
ガスを一瞬給油タンク側に戻すように制御すれば、気化
部内の圧力が下がり、着火性を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である石油ファンヒータの
本体斜視図である。
【図2】 図1の石油ファンヒータの背面斜視図である
【図3】 図1の液体燃料燃焼装置の概略構成図であ
る。
【図4】 図1の本体正面図で、前板の一部をカットし
た状態図である。
【図5】 図1の燃焼部と気化部の概略図である。
【図6】 図5の気化器の概略図である。
【図7】 図1の本体の燃焼部の側断面図である。
【図8】 図1の本体の燃焼部の正面図である。
【図9】 図1の本体のタンク側上面図である。
【図10】 図1の給油タンクの概略図である。
【図11】 図10の給油タンクの接続ジョイント部の
概略図である
【図12】 図4の空気穴閉塞手段の実施形態を示す概
略断面図である。
【図13】 同じく給油タンクを本体に装着したときの
空気穴閉塞手段の概略断面図である。
【図14】 図11の接続ジョイント部における送油側
ジョイントを示す断面図である。
【図15】 図11の接続ジョイント部における戻り側
ジョイントを示す断面図である。
【図16】 図10の給油タンクの給油口閉塞手段の概
略図である。
【図17】 係止レバー部の側面図である。
【図18】 図10の燃焼部側の接続ジョイント受け部
と電磁ポンプ関連の上面概略図である。
【図19】 図18の接続ジョイント受け部と配管の概
略図である。
【図20】 図18の接続ジョイント受け部における送
油側ジョイント受けと空気弁の概略図である。
【図21】 図18の接続ジョイント受け部における戻
り側ジョイント受けの概略図である。
【図22】 図18の接続ジョイント受け部と配管の接
続の概略図である。
【図23】 (a)はジョイント受け部における立ち上
がり通路の平面図、(b)は空気弁とジョイント受け部
の概略断面図である。
【図24】図4の燃焼制御ブロック図である。
【図25】図4のタンク挿入時の送油側ジョイントとそ
のジョイント受けの概略図である。
【図26】 図4のタンク装着時の送油側ジョイントと
そのジョイント受けの概略図である。
【図27】 図4のタンク挿入時の戻り側ジョイントと
そのジョイント受けの概略図である。
【図28】 図4のタンク装着時の戻り側ジョイントと
そのジョイント受けの概略図である。
【図29】 従来の石油ファンヒータの一部省略正面断
面図である。
【図30】 図29の概略的な側面断面図である。
【図31】 同じく給油キャップと受け具との断面図で
ある。
【符号の説明】
1 本体 2 吹出口 3 操作部 4 タンク蓋 5 置台 6 前板 7 側裏板 8 上板 9 対流用フアン 10 対流用ガード 11 温度センサー 12 給油タンク 13 接続ジョイント 14 送油ポンプ(電磁ポンプ) 15 気化部(気化器) 16 バーナ 17 接続ジョイント受け 18 遮断弁(空気弁) 19 給油口閉塞手段 23 分岐配管 24 戻り管 25 燃焼部 26 燃焼部枠 28 バーナボックス 29 バーナ仕切板 30 燃焼室 31 ノズル 33 ソレノイドバルブ 30 燃焼室 31 ノズル 32 ニードル 33 ソレノイドバルブ 35 点火ヒータ 36 フレームセンサ 40 検知台 41 タンクガイド 50 タンク脚部 141 制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 守川 守 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 3K052 AA05 AB11 CA28 3K068 AA11 AB23 CA16 CA25 CA28 CB03 EA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体内に取外し自在に装着される給油タ
    ンクと、燃料を加熱して気化させる気化部と気化した燃
    料ガスを燃焼させるバーナとを備えた燃焼部と、給油タ
    ンクの燃料を気化部に送る電磁ポンプと、給油タンクを
    本体に装着したときに給油タンクを燃焼部に至る送油経
    路に接続する接続手段と、送油経路の燃料を遮断する空
    気弁が設けられ、給油タンクの燃料を直接燃焼部に送油
    するようにした液体燃料燃焼装置であって、前記気化部
    からの未燃焼ガスを電磁ポンプの吸込み側に戻す戻り経
    路として前記送油経路の一部を共用するようにしたこと
    を特徴とする液体燃料燃焼装置。
  2. 【請求項2】前記戻り経路は、前記電磁ポンプを迂回す
    る迂回路と、該迂回路に配置され燃料の流れを遮断する
    遮断弁とを含む請求項1記載の液体燃料燃焼装置。
  3. 【請求項3】前記戻り経路は、前記送油経路の接続手段
    の近傍から分岐し前記給油タンクに至る分岐路を含み、
    該分岐路の途中に給油タンクを戻り経路に接続する戻り
    経路側接続手段が設けられた請求項1記載の液体燃料燃
    焼装置。
  4. 【請求項4】前記空気弁は前記分岐路に介在され、その
    空気取入れ用の空気孔が前記給油タンク内に連通開放す
    るようにされ、前記給油タンクの上面側に小径の空気穴
    が形成された請求項3記載の液体燃料燃焼装置。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載された液体
    燃料燃焼装置であって、点火・燃焼時は、給油タンクか
    ら電磁ポンプを介して燃焼部に至る送油経路を使用し、
    消火時と点火時の一時期は、前記送油経路の一部を、気
    化部から電磁ポンプを経由して電磁ポンプの吸い込み側
    に戻す戻り経路として利用したことを特徴とする液体燃
    料燃焼装置。
  6. 【請求項6】前記電磁ポンプ及び遮断弁を駆動制御する
    制御部が設けられ、該制御部は、消火時に電磁ポンプの
    駆動を停止し、前記遮断弁を開成し、送油経路の電磁ポ
    ンプ吐出側の圧力を下げるようにした請求項1記載の液
    体燃料燃焼装置。
  7. 【請求項7】前記電磁ポンプ及び遮断弁並びに空気弁を
    駆動制御する制御部が設けられ、前記制御部は、消火時
    に電磁ポンプの駆動を停止し、遮断弁と空気弁とを開成
    し、電磁ポンプの吐出側の圧力を下げるようにした請求
    項1記載の液体燃料燃焼装置。
  8. 【請求項8】前記遮断弁を駆動制御する制御部が設けら
    れ、前記制御部は、点火予熱完了前もしくは予熱完了後
    に前記遮断弁を一時的に開成するようにした請求項1記
    載の液体燃料燃焼装置。
  9. 【請求項9】前記遮断弁、及び気化部のノズルを開閉す
    る開閉手段を駆動制御する制御部が設けられ、前記制御
    部は、気化部のノズル開口前に前記遮断弁を一時的に開
    成するようにした請求項1記載の液体燃料燃焼装置。
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