JP2002220432A - エポキシ樹脂組成物及びプリプレグの製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物及びプリプレグの製造方法

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JP2002220432A
JP2002220432A JP2001018515A JP2001018515A JP2002220432A JP 2002220432 A JP2002220432 A JP 2002220432A JP 2001018515 A JP2001018515 A JP 2001018515A JP 2001018515 A JP2001018515 A JP 2001018515A JP 2002220432 A JP2002220432 A JP 2002220432A
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epoxy resin
resin composition
prepreg
substrate
dicyandiamide
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JP2001018515A
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Yasuo Fukuhara
康雄 福原
Yoshihiko Nakamura
善彦 中村
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無溶剤のエポキシ樹脂組成物を用いてプリプ
レグを製造する際に、基材の繊維間にまで良好に樹脂が
含浸し、積層板への成形後にミーズリングや特性等を良
好にすることが可能であり、また、吸湿耐熱性に優れる
積層板を得ることができるエポキシ樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 基材の片面に塗布して基材に含浸させる
ことによってプリプレグを作製するのに用いられる無溶
剤のエポキシ樹脂組成物に関する。エポキシ樹脂とジシ
アンジアミドを含有すると共にエポキシ樹脂100質量
部に対して5〜60質量部の無機充填材を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気絶縁材料用積
層板またはその材料であるプリプレグに使用される無溶
剤のエポキシ樹脂組成物及びこのエポキシ樹脂組成物を
用いたプリプレグの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電気絶縁材料用積層板の材料
であるプリプレグを製造するにあたっては、一般的に、
エポキシ樹脂と硬化剤を有機溶剤に溶解又は分散させて
ワニス(溶液)を調製し、このワニスをガラスクロス等
の補強用の基材に含浸させ、この後、加熱することによ
り溶剤を除去すると共に基材に含浸させた樹脂をBステ
ージ化(半硬化)するようにして行われている。
【0003】しかし、この方法では有機溶剤を多量に使
用し、その上、除去した有機溶剤を処理する必要があ
り、作業環境の悪化やエネルギーコストの増大などの問
題があった。そこで、溶剤を使用しない無溶剤のエポキ
シ樹脂組成物を低粘度化して含浸する方法や、無溶剤の
エポキシ樹脂組成物を基材の片面に塗布し、この後、加
圧・加熱により基材に均一に含浸させてプリプレグを製
造する方法が提案されている(例えば、特公昭60−3
9288号公報や特開平9−263647号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の無溶剤
のエポキシ樹脂組成物を用いる方法では、エポキシ樹脂
の硬化剤として粒径が30μm以上のジシアンジアミド
を分散して配合しているので、ジシアンジアミドが樹脂
含浸持に基材の表面に付着して偏在化することがあり、
このようなジシアンジアミドが偏在したプリプレグを用
いて銅張り積層板(CCL)等の積層板を製造すると、
プリプレグの硬化物の特性が悪化したりガラスクロス束
中心部の硬化性が悪化したりして、積層板への成形後に
ミーズリング(ガラスクロス交点白化)が生じるという
問題があった。
【0005】また、最近、鉛フリー半田等への対応のた
めに、積層板の吸湿耐熱性を向上させる必要が生じてき
ている。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、無溶剤のエポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグ
を製造する際に、基材の繊維間にまで良好に樹脂が含浸
し、積層板への成形後にミーズリングや特性等を良好に
することが可能であり、また、吸湿耐熱性に優れる積層
板を得ることができるエポキシ樹脂組成物及びプリプレ
グの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
エポキシ樹脂組成物は、基材1の片面に塗布して基材1
に含浸させることによってプリプレグ22を作製するの
に用いられる無溶剤のエポキシ樹脂組成物であって、エ
ポキシ樹脂とジシアンジアミドを含有すると共にエポキ
シ樹脂100質量部に対して5〜60質量部の無機充填
材を含有して成ることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の請求項2に係るエポキシ樹
脂組成物は、請求項1の構成に加えて、無機充填材10
0質量部に対して0.1〜3.0質量部のカップリング
剤で処理した無機充填材を用いて成ることを特徴とする
ものである。
【0009】また、本発明の請求項3に係るエポキシ樹
脂組成物は、請求項1又は2の構成に加えて、無機充填
材として、溶融シリカ、アルミナ、Eガラス、タルク、
水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも一種類を用
いて成ることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の請求項4に係るエポキシ樹
脂組成物は、請求項1乃至3のいずれかの構成に加え
て、無機充填材の平均粒径が0.8〜20μmであるこ
とを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の請求項5に係るエポキシ樹
脂組成物は、請求項1乃至4のいずれかの構成に加え
て、ジシアンジアミドの平均粒径が15μm以下である
ことを特徴とするものである。
【0012】また、本発明の請求項6に係るエポキシ樹
脂組成物は、請求項1乃至5のいずれかの構成に加え
て、ジシアンジアミドが溶出しない温度以下において、
粘度が100ポイズ以下の樹脂とジシアンジアミドを混
合してマスターバッチを調製し、このマスターバッチを
エポキシ樹脂に配合することを特徴とするものである。
【0013】また、本発明の請求項7に係るエポキシ樹
脂組成物は、請求項6の構成に加えて、マスターバッチ
の調製時にジシアンジアミドを粉砕してマスターバッチ
中に分散させて成ることを特徴とするものである。
【0014】また、本発明の請求項8に係るエポキシ樹
脂組成物は、請求項6又は7の構成に加えて、マスター
バッチに凝集防止剤を配合して成ることを特徴とするも
のである。
【0015】本発明の請求項9に係るプリプレグの製造
方法は、請求項1乃至8のいずれかに記載のエポキシ樹
脂組成物を基材1の片面に塗布して基材1に含浸させる
プリプレグの製造方法において、基材1に塗布する前に
エポキシ樹脂組成物を60〜195℃に加熱することを
特徴とするものである。
【0016】また、本発明の請求項10に係るプリプレ
グの製造方法は、請求項9の構成に加えて、エポキシ樹
脂組成物の加熱時間が0.1〜180秒であることを特
徴とするものである。
【0017】また、本発明の請求項11に係るプリプレ
グの製造方法は、請求項9又は10の構成に加えて、エ
ポキシ樹脂組成物を加熱ロール10の表面で加熱するこ
とを特徴とするものである。
【0018】また、本発明の請求項12に係るプリプレ
グの製造方法は、請求項9乃至11のいずれかの構成に
加えて、繊維からなる長尺のシート状に形成された基材
1を連続して送りながらエポキシ樹脂組成物を塗工、含
浸させることによってプリプレグ22を連続的に製造す
るにあたって、表面温度が60〜195℃の転写ロール
2の表面に膜状に形成されたエポキシ樹脂組成物を溶融
状態で転写ロール2から基材1の片面に転写して塗工
し、このエポキシ樹脂組成物を基材1に含浸させ、次
に、基材1のエポキシ樹脂組成物が塗工された側に配置
された付回りロール3を基材1の片面に押圧してエポキ
シ樹脂組成物を基材1の塗工面と反対側に付回らせ、こ
の後に、エポキシ樹脂組成物を塗工・含浸した基材を非
接触タイプの加熱ユニット4で加熱してエポキシ樹脂組
成物を半硬化させることを特徴とするものである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0020】本発明のエポキシ樹脂組成物は実質的に溶
剤(溶媒)を含まない無溶剤のエポキシ樹脂組成物であ
り、分子内に二個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹
脂と、エポキシ樹脂と反応性を有する硬化剤であるジシ
アンジアミドと、無機充填材とを含有し、さらに必要に
応じて、硬化促進剤や改質剤やその他の添加剤を含有し
て調製されるものである。
【0021】本発明で用いるエポキシ樹脂は溶剤を含ん
でいない無溶剤型のエポキシ樹脂であって、その種類は
特に限定されるものではないが、ビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
ビスフェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、脂環型エポキシ樹脂、芳香族アミン型エポキシ樹脂
などを例示することができる。ただし、本発明のエポキ
シ樹脂組成物は無溶剤で基材に含浸させる点から、エポ
キシ樹脂及びエポキシ樹脂組成物は溶融粘度が低く且つ
融点が低い方が好適である。特に、エポキシ樹脂及びエ
ポキシ樹脂組成物の融点は80℃以下にするのが好まし
く、これにより、エポキシ樹脂組成物の基材への含浸
(浸透)の均一性を向上させることができるものであ
る。
【0022】硬化剤として配合するジシアンジアミドは
溶剤を含んでいない無溶剤型であって、その平均粒径が
15μm以下であることが好ましい。このように平均粒
径が15μm以下のジシアンジアミドを用いることによ
って、基材にエポキシ樹脂組成物を含浸させるときに、
基材の表面にジシアンジアミドが付着して偏在化するこ
とが無くて基材の内部にまでジシアンジアミドを浸透さ
せることができ、従って、このプリプレグを銅張り積層
板等の積層板(成形板)に成形した後に、硬化したプリ
プレグの強度等の特性が低下したり積層板にミーズリン
グが生じたりすることがないものである。平均粒径が1
5μmを超えるジシアンジアミドを用いると、上記のよ
うな問題が生じる恐れがある。尚、ジシアンジアミドの
基材への侵入させ易さを考慮すると、平均粒径は小さい
方が好ましいが、エポキシ樹脂との反応の制御のしやす
さを考慮すると、平均粒径が0.05μm以上であるこ
とが好ましい。
【0023】また、ジシアンジアミドの偏在化が原因に
よる硬化物の特性の悪化やミーズリングの発生を少なく
するために、また、エポキシ樹脂組成物へのジシアンジ
アミドの分散性を容易に高くすることができるように、
さらに、ジシアンジアミドが有する特性(例えば、エポ
キシ樹脂との反応性)を維持するために、ジシアンジア
ミドをマスターバッチ化するのが好ましい。ジシアンジ
アミドをマスターバッチ化するにあたっては、ジシアン
ジアミドが溶出しない(反応しない)温度以下、すなわ
ち130℃以下の温度で粘度が100ポイズ以下の樹脂
とジシアンジアミドを混合する。このマスターバッチの
際に用いる樹脂としては、20〜130℃の温度で0.
01〜100ポイズの粘度を有するもので且つ20〜1
30℃の温度でジシアンジアミドと反応して直ちにゲル
化しないものであれば特に限定されるものではなく、具
体的には、ビスフェノールAノボラックやフェノールノ
ボラックなどを用いることができる。
【0024】また、上記のようにマスターバッチを調製
するにあたって、固形のジシアンジアミドを三本ロール
等を用いて細かく粉砕しながらマスターバッチ用の樹脂
に分散させるようにするのが好ましく、これにより、マ
スターバッチ中でのジシアンジアミドの分散性を高くす
ることができ、成形後の積層板にミーズリングの発生す
るのをさらに抑えることができて外観が良好な積層板を
得ることができるものである。
【0025】さらに、上記のマスターバッチには凝集防
止剤を配合させるのが好ましい。凝集防止剤としてはア
エロジルなどの超微粒子状無水シリカを用いることがで
き、これをマスターバッチの全量に対して0.01〜3
質量%配合するようにする。そして、この凝集防止剤に
よりマスターバッチ中におけるジシアンジアミドの二次
凝集を抑えることができてマスターバッチ中でのジシア
ンジアミドの分散性をさらに高くすることができ、成形
後の積層板にミーズリングの発生するのをさらに抑える
ことができて外観が良好な積層板を得ることができるも
のである。
【0026】本発明において無機充填材としては、溶融
シリカ、アルミナ、Eガラス、Dガラス、タルク、クレ
イ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化マ
グネシウム、二酸化チタン、チタン酸カリウム、ケイ酸
カルシウム、炭酸カルシウムなどを例示することがで
き、これらの中から一種又は2種以上を選択して混合し
て使用することができる。無機充填材の配合量はエポキ
シ樹脂100質量部に対して5〜60質量部にする。無
機充填材の配合量がエポキシ樹脂100質量部に対して
5質量部よりも少ないと、積層板の吸湿耐熱性を高くす
ることができない。一方、無機充填材の配合量がエポキ
シ樹脂100質量部に対して60質量部よりも多いと、
基材への無機充填材の含浸不良が発生して基材の表面に
付着したりすることがあり、積層板の外観特性が悪くな
る。また、無機充填材の平均粒径は0.8〜20μmで
あることが好ましい。無機充填材の平均粒径が0.8μ
m未満であれば、エポキシ樹脂組成物中において無機充
填材の二次凝集が起こりやすくなり、基材への無機充填
材の含浸不良が発生して基材の表面に付着したりするこ
とがあり、積層板の外観特性が悪くなる恐れがある。一
方、無機充填材の平均粒径が20μmよりも大きくなる
と、基材への無機充填材の含浸不良が発生して基材の表
面に付着したりすることがあり、積層板の外観特性が悪
くなる恐れがある。
【0027】無機充填材はカップリング剤により表面処
理されているのが好ましい。この表面処理を行うにあた
っては、無機充填材100質量部に対して0.1〜3.
0質量部のカップリング剤を無機充填材に添加して混合
するようにする。カップリング剤の添加量が無機充填材
100質量部に対して0.1質量部未満であれば、エポ
キシ樹脂(の硬化物)と無機充填材の接着力が低下して
積層板の吸湿耐熱性を高くすることができなくなる恐れ
がある。一方、カップリング剤の添加量が無機充填材1
00質量部に対して3.0質量部よりも大きいと、エポ
キシ樹脂組成物中において無機充填材の二次凝集が起こ
りやすくなり、基材への無機充填材の含浸不良が発生し
て基材の表面に付着したりすることがあり、積層板の外
観特性が悪くなる恐れがある。カップリング剤として従
来から公知のβ−(3,4エポキシシクロヘキシル)エ
チルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキ
シシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン等を例示することができる。これらカップリ
ング剤は単独又は二種以上混合して用いることができ
る。
【0028】そして、本発明の無溶剤のエポキシ樹脂組
成物はエポキシ樹脂とジシアンジアミドと無機充填材及
び必要に応じて硬化促進剤や改質剤やその他の添加剤を
配合して混合することによって調製することができる。
【0029】図1は本発明のプリプレグの製造方法の一
例を示すものである。基材1はガラスクロスなど繊維か
らなるシート状の長尺物に形成されるものであり、連続
して矢印方向に送られている。この基材1はバックアッ
プロール13の外周に回して折り返すように送られるも
のであり、基材1を介してバックアップロール13と対
向させて転写ロール2が配置されている。この転写ロー
ル2は基材1の送り方向と逆方向(基材1と転写ロール
2の対向面の移動方向が逆方向)に回転駆動されるもの
であり、またこの転写ロール2の外周には転写ロール2
の回転方向とリバース方向(転写ロール2とメータリン
グロール12の対向面の移動方向が逆方向)に回転駆動
されるメータリングロール12が配置されている。ま
た、転写ロール2の配置位置よりも基材1の進行方向側
の位置において付回りロール3が配置されている。この
付回りロール3は基材1の送り方向と逆方向(基材1と
付回りロール3の対向面の移動方向が逆方向)に回転駆
動されるものである。そしてさらに、付回りロール3の
配置位置よりも基材1の進行方向側の位置において、加
熱ユニット4が配置してある。加熱ユニット4は例えば
内部に加熱空気を循環して非接触で加熱することができ
るものとして形成されている。
【0030】また、エポキシ樹脂組成物を主成分とする
組成物(主剤)を貯蔵するタンク20aとジシアンジア
ミドを主成分とする組成物を貯蔵するタンク20bから
それぞれ、ギアポンプなどで形成される計量ポンプ21
a、21bによって所定量の各組成物を送り出して混合
する樹脂送りユニットが設けられており、このように各
組成物を混合して調製される上記無溶剤のエポキシ樹脂
組成物は溶融状態で転写ロール2に供給されるように形
成されている。溶融状態のエポキシ樹脂組成物が転写ロ
ール2の外周面に供給されると、このエポキシ樹脂組成
物はメータリングロール12によって転写ロール2の外
周表面に均一に拡げられ、転写ロール2の外周面で均一
な膜状に形成される。
【0031】このように溶融状態のエポキシ樹脂組成物
が均一な膜状に形成される転写ロール2の外周面には、
バックアップロール13によって基材1の片面が押し付
けられており、エポキシ樹脂組成物は転写ロール2から
基材1の片面の表面に転写されて均一に塗工される。こ
のように基材1の片面に塗工されたエポキシ樹脂組成物
は溶融状態にあるので、エポキシ樹脂組成物は自然に基
材1内に浸透して含浸していく。基材1へのエポキシ樹
脂組成物の塗工は、このようにして転写ロール2による
転写で行なうことができ、従来のようにダイコーターを
用いる必要が無くなるものであり、ダイコーター内にエ
ポキシ樹脂組成物が固着する場合のような問題が無くな
るものである。
【0032】次に、溶融状態のエポキシ樹脂組成物が塗
工・含浸された基材1は付回りロール3の位置に連続し
て送られる。付回りロール3は基材1のエポキシ樹脂組
成物を塗工した側の面に押し付けらるように配置されて
いるものであり、基材1が付回りロール3の外周に接触
して通過する際に、基材1に塗工・含浸された溶融状態
のエポキシ樹脂組成物は付回りロール3に押圧されて、
基材1の塗工面と反対側の面に押し出されて付回ること
になる。このようにして、基材1の片面に転写ロール2
でエポキシ樹脂組成物を塗工するだけで、基材1にはそ
の両面に均一にエポキシ樹脂組成物を付回らせると共に
その内部に均一にエポキシ樹脂組成物を含浸させること
ができるものであり、従来のように基材1の片面と他方
の片面にそれぞれダイコーターを配置して各面にエポキ
シ樹脂組成物を塗工するような必要が無くなるものであ
る。また、基材1への転写ロール2によるエポキシ樹脂
組成物の塗工や、付回りロール3による塗工面と反対側
へのエポキシ樹脂組成物の付回りの操作は、いずれも基
材1の同じ片面において行なわれるので、基材1内の空
気は他方の片面から容易に逃げて封じ込められることが
なく、ボイドが発生することを防ぐことができるもので
ある。
【0033】このようにしてエポキシ樹脂組成物が塗工
・含浸された基材1は加熱ユニット4に送られ、加熱ユ
ニット4内を非接触で通過する間にエポキシ樹脂組成物
が加熱され、エポキシ樹脂組成物をBステージ状態に半
硬化させてシート状のプリプレグ22を得ることができ
るものである。このシート状のプリプレグ22は搬送ロ
ール23で送られ、巻き取るか、あるいは一定長さに切
断して、次工程に送られるものである。
【0034】上記のようなプリプレグ22の製造方法に
おいて、エポキシ樹脂組成物は基材1に塗布される前に
60〜195℃に加熱するのが好ましく、これにより、
エポキシ樹脂組成物を基材1の含浸(浸透)させる前
に、エポキシ樹脂組成物に含まれるジシアンジアミドの
一部又は全部を溶解させることができ、基材1の表面に
ジシアンジアミドが付着して偏在化することが無くて基
材1の内部にまでジシアンジアミドを浸透させることが
でき、従って、このプリプレグを銅張り積層板等の積層
板(成形板)に成形した後に、硬化したプリプレグの強
度等の特性が低下したり積層板にミーズリングが生じた
りすることがないものである。
【0035】エポキシ樹脂組成物の加熱温度はその組成
によっても異なるが、60℃未満ではジシアンジアミド
が溶解しにくく、上記のような効果を得ることができな
くなる恐れがあり、一方、195℃を超えると反応性が
高くなるために、エポキシ樹脂組成物の加熱時の温度上
昇によりゲル化して粘度が高くなり過ぎて基材への含浸
性などが低下する恐れがある。
【0036】また、エポキシ樹脂組成物の加熱時間はそ
の組成や加熱温度により異なるが、0.1〜180秒に
するのが好ましい。エポキシ樹脂組成物の加熱時間が
0.1秒未満であれば、如何なる加熱温度であってもジ
シアンジアミドが溶解しにくく、上記のような効果を得
ることができなくなる恐れがあり、一方、エポキシ樹脂
組成物の加熱時間が180秒よりも長くなると、エポキ
シ樹脂組成物の加熱時の温度上昇によりゲル化して粘度
が高くなり過ぎて基材への含浸性などが低下する恐れが
ある。
【0037】エポキシ樹脂組成物を加熱するにあたって
は上記効果を得られるのであれば如何なる方法を用いて
もよいが、エポキシ樹脂組成物を均一に加熱することが
でき、しかも、加熱後のエポキシ樹脂組成物を基材1に
容易に塗布することができるように、ロール加熱方式を
採用するのが好ましい。図1に示す実施の形態では、転
写ロール2、付回りロール3、メータリングロール1
2、バックアップロール13、加熱ユニット4の直下に
位置する搬送ロール23がエポキシ樹脂組成物を加熱す
る加熱ロール10として形成されている。これらの中で
も、転写ロール2の表面温度は60〜195℃に加熱す
るのが好ましく、これにより、エポキシ樹脂組成物は基
材1に塗布される前に加熱され易くなって上記効果を得
やすくなるものである。また、エポキシ樹脂組成物を基
材1に塗布する前に、基材1を基材加熱ロール11で加
熱するのが好ましく、これにより、エポキシ樹脂組成物
の温度が基材1への塗布直後に急激に低下することがな
くなり、基材1にエポキシ樹脂組成物が含浸しやすくな
るものである。
【0038】
【実施例】以下本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0039】(実施例1〜15、比較例1、2)エポキ
シ樹脂としては以下の3種類を用いた。 エポキシ樹脂a:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂
(大日本インキ化学工業(株)製の「EPICLON
N690」、軟化点約90℃、エポキシ当量=220g
/eq) エポキシ樹脂b:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油
化シェルエポキシ(株)製の「エピコート828」、常
温で液状、エポキシ当量=190g/eq) エポキシ樹脂c:10質量部のエポキシ樹脂aと、60
質量部のエポキシ樹脂bと、30質量部の臭素化フェノ
ール(テトラブロモビスフェノールA:試薬)とを13
0℃で溶解混合させたものである。この混合物は臭素化
フェノールの水酸基当量をエポキシ当量から除去するた
め、エポキシ当量=400g/eqの組成物となる。
【0040】硬化剤であるジシアンジアミド(試薬)は
以下の3種類の分散用樹脂を用いてマスターバッチを調
製した。ジシアンジアミドと分散用樹脂の配合比率は質
量比で30:70とした。尚、ジシアンジアミドの平均
粒径、マスターバッチ化する際の三本ロールの使用の有
無、凝集防止剤であるアエロジルの添加の有無及びアエ
ロジルの添加量は表1、2に示す。 分散用樹脂a:ビスフェノールAノボラック(130
℃、ICI粘度0.5ポイズ) 分散用樹脂b:ビスフェノールAノボラック(130
℃、ICI粘度8ポイズ) 分散用樹脂c:フェノールノボラック(130℃、IC
I粘度12ポイズ) 硬化促進剤としては2−エチル−4−メチルイミダゾー
ル(試薬、以下2E4MZと略することがある。)を用
いた。
【0041】無機充填材としては以下の二種類を用い
た。尚、充填材の平均粒径は表1、2に示す。 無機充填材a:タルク(富士タルク(株)社製の「ST
−100」) 無機充填材b:水酸化アルミニウム(昭和電工(株)社
製の「H−42M」) カップリング剤としては以下の二種類を用いた。 カップリング剤a:γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン(信越化学工業(株)製の「KBM40
3」) カップリング剤b:γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン(信越化学工業(株)製の「KBE40
3」) そして、上記の材料を用いてエポキシ樹脂組成物を調製
し、図1に示す装置でプリプレグ22を形成した。すな
わち、加熱溶融させた無溶剤のエポキシ樹脂組成物を転
写ロール2で基材1にその片面に塗工して含浸させ、エ
ポキシ樹脂組成物を含浸させた基材1を非接触タイプの
加熱ユニット4により約180℃で加熱することによ
り、成形に適するレベルにまでBステージ化させてプリ
プレグ22を形成した。基材1としては厚さ0.18m
mのガラスクロス(旭シュエーベル(株)社製の「76
28」)を用いた。また、プリプレグの製造時に転写ロ
ール2のロール表面温度を実測した。さらに、転写ロー
ル2の回転速度を調整することにより、エポキシ樹脂組
成物が転写ロール2に接してから基材1に転写されるま
での時間を測定し、この時間を転写ロール2上でのエポ
キシ樹脂組成物の加熱時間とした。また、プリプレグ2
2の製造開始から40時間後におけるエポキシ樹脂組成
物の安定性を評価した。結果を表1、2に示す。
【0042】次に、上記のプリプレグ22を用いて両面
銅張り積層板(CCL)を作製した。プリプレグ22は
4枚重ねて使用し、その両面に18μmの銅箔を重ね合
わせた。成形は以下の手順に従って行った。 圧力0.5MPa(5kgf/cm2)、熱盤温度3
0℃で30分間保持した。 圧力0.5MPa(5kgf/cm2)、熱盤温度1
20℃に昇温した。昇温速度は20℃/分とした。 圧力0.5MPa(5kgf/cm2)、熱盤温度1
20℃で5分間保持した。 圧力3.9MPa(40kgf/cm2)、熱盤温度
120℃で20分間保持した。 圧力3.9MPa(40kgf/cm2)、熱盤温度
180℃に昇温した。昇温速度は3℃/分とした。 圧力3.9MPa(40kgf/cm2)、熱盤温度
180℃で90分間保持した。 圧力3.9MPa(40kgf/cm2)、熱盤温度
50℃以下に冷却水で冷却した。
【0043】上記のようにして形成したCCLについて
エッチング後の外観を評価した。この評価はCCLの両
面の銅箔をエッチングにより除去した後、目視でクロス
目の交点の白化状態を評価した。そして、エポキシ樹脂
組成物の浸透が良好で白化が全く見られないものに◎
を、白化がほとんど見られないものに○を、白化が多少
見られるものに△を、白化が多数見られるものに×をそ
れぞれ付した。
【0044】また、上記のようにして形成したCCLに
ついて吸湿はんだ耐熱性を評価した。この評価は、CC
Lの両面の銅箔をエッチングにより除去した後、50m
m角に切断し、133℃・100%のプレッシャークッ
カーにて2時間吸湿させ、この後、260℃のはんだ槽
に20秒間浸漬し、浸漬後のCCLの膨れやミーズリン
グを評価した。尚、サンプル数は5としてその良品の個
数を数えた。
【0045】各評価の結果を表1、2に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】表1、2から明らかなように、実施例1〜
15は比較例1、2に比べて、積層板への成形後にミー
ズリングの発生を少なくすることができ、且つ吸湿耐熱
性に優れる積層板を形成することができるものである。
実施例8は他の実施例に比べてカップリング剤の配合量
が少ないものであるが、この結果、吸湿はんだ耐熱性が
低下する傾向にある。実施例9は他の実施例に比べてカ
ップリング剤の配合量が多いものであるが、この結果、
ミーズリングの発生が増加する傾向にある。実施例10
は他の実施例に比べて無機充填材の平均粒径が小さいも
のであるが、この結果、ミーズリングの発生が増加する
傾向にある。実施例11は他の実施例に比べて無機充填
材の平均粒径が大きいものであるが、この結果、ミーズ
リングの発生が増加する傾向にある。実施例12は他の
実施例に比べてジシアンジアミドの平均粒径が大きいも
のであるが、この結果、ミーズリングの発生が増加する
傾向にある。実施例13は他の実施例に比べて転写ロー
ルの表面温度が高いものであるが、この結果、製造の安
定性が低くなる傾向にある。実施例14は他の実施例に
比べて転写ロールの表面温度が低いものであるが、この
結果、ミーズリングの発生が増加する傾向にある。実施
例15は他の実施例に比べて加熱時間が長いものである
が、この結果、製造の安定性が低くなる傾向にある。
【0049】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1の発明
は、基材の片面に塗布して基材に含浸させることによっ
てプリプレグを作製するのに用いられる無溶剤のエポキ
シ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂とジシアンジアミ
ドを含有すると共にエポキシ樹脂100質量部に対して
5〜60質量部の無機充填材を含有するので、無溶剤の
エポキシ樹脂組成物を用いてプリプレグを製造する際
に、基材の繊維間にまで良好に樹脂が含浸し、積層板へ
の成形後にミーズリングや特性等を良好にすることが可
能であり、また、吸湿耐熱性に優れる積層板を得ること
ができるものである。
【0050】また、本発明の請求項2の発明は、無機充
填材100質量部に対して0.1〜3.0質量部のカッ
プリング剤で処理した無機充填材を用いるので、積層板
に成形した際に、積層板の吸湿耐熱性や外観が低下しな
いようにすることができるものである。
【0051】また、本発明の請求項3の発明は、無機充
填材として、溶融シリカ、アルミナ、Eガラス、タル
ク、水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも一種類
を用いるので、無溶剤のエポキシ樹脂組成物を用いてプ
リプレグを製造する際に、基材の繊維間にまで良好に樹
脂が含浸し、積層板への成形後にミーズリングや特性等
を良好にすることが可能であり、また、吸湿耐熱性に優
れる積層板を得ることができるものである。
【0052】また、本発明の請求項4の発明は、無機充
填材の平均粒径が0.8〜20μmであるので、プリプ
レグを作製する際に無機充填材が二次凝集を起こしたり
基材の表面へ付着するのを防止することができ、積層板
の外観が低下しないようにすることができるものであ
る。
【0053】また、本発明の請求項5の発明は、ジシア
ンジアミドの平均粒径が15μm以下であるので、プリ
プレグを作製する際に基材の表面にジシアンジアミドが
付着して偏在化することが無くて基材の内部にまでジシ
アンジアミドを浸透させることができ、このプリプレグ
を積層板に成形した後に、硬化したプリプレグの強度等
の特性が低下したり積層板にミーズリングが生じたりす
ることがないものである。
【0054】また、本発明の請求項6の発明は、ジシア
ンジアミドが溶出しない温度以下において、粘度が10
0ポイズ以下の樹脂とジシアンジアミドを混合してマス
ターバッチを調製し、このマスターバッチをエポキシ樹
脂に配合するので、プリプレグの製造時において基材に
含浸させる際に、基材の表面にジシアンジアミドが付着
して偏在化するのを防止することができ、積層板にした
際の特性の悪化やミーズリングの発生を少なくすること
ができ、また、ジシアンジアミドの分散性を容易に高く
することができ、さらに、ジシアンジアミドが有する特
性を維持することができるものである。
【0055】また、本発明の請求項7の発明は、マスタ
ーバッチの調製時にジシアンジアミドを粉砕してマスタ
ーバッチ中に分散させるので、プリプレグの製造時にお
いて基材に含浸させる際に、基材の表面にジシアンジア
ミドが付着して偏在化するのを防止することができ、積
層板にした際の特性の悪化やミーズリングの発生を少な
くすることができるものである。
【0056】また、本発明の請求項8の発明は、マスタ
ーバッチに凝集防止剤を配合するので、凝集防止剤によ
りマスターバッチ中におけるジシアンジアミドの二次凝
集を抑えることができてマスターバッチ中でのジシアン
ジアミドの分散性を高くすることができ、成形後の積層
板にミーズリングの発生するのを抑えることができて外
観が良好な積層板を得ることができるものである。
【0057】また、本発明の請求項9の発明は、請求項
1乃至8のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を基材
の片面に塗布して基材に含浸させるプリプレグの製造方
法において、基材に塗布する前にエポキシ樹脂組成物を
60〜195℃に加熱するので、エポキシ樹脂組成物を
基材の含浸させる前に、エポキシ樹脂組成物に含まれる
ジシアンジアミドの一部又は全部を溶解させることがで
き、基材の表面にジシアンジアミドが付着して偏在化す
ることが無くて基材の内部にまでジシアンジアミドを浸
透させることができ、従って、このプリプレグを銅張り
積層板等の積層板に成形した後に、硬化したプリプレグ
の強度等の特性が低下したり積層板にミーズリングが生
じたりすることがないものである。
【0058】また、本発明の請求項10の発明は、エポ
キシ樹脂組成物の加熱時間が0.1〜180秒であるの
で、エポキシ樹脂組成物の加熱不足や過剰加熱が生じな
いようにすることができ、ジシアンジアミドの溶解不足
やエポキシ樹脂組成物のゲル化などを防止することがで
きるものである。
【0059】また、本発明の請求項11の発明は、エポ
キシ樹脂組成物を加熱ロールの表面で加熱するので、エ
ポキシ樹脂組成物を均一に加熱しやすくすることができ
ると共に加熱後にエポキシ樹脂組成物の基材への塗布を
容易に行うことができるものである。
【0060】また、本発明の請求項12の発明は、繊維
からなる長尺のシート状に形成された基材を連続して送
りながらエポキシ樹脂組成物を塗工、含浸させることに
よってプリプレグを連続的に製造するにあたって、表面
温度が60〜195℃の転写ロールの表面に膜状に形成
されたエポキシ樹脂組成物を溶融状態で転写ロールから
基材の片面に転写して塗工し、このエポキシ樹脂組成物
を基材に含浸させ、次に、基材のエポキシ樹脂組成物が
塗工された側に配置された付回りロールを基材の片面に
押圧してエポキシ樹脂組成物を基材の塗工面と反対側に
付回らせ、この後に、エポキシ樹脂組成物を塗工・含浸
した基材を非接触タイプの加熱ユニットで加熱してエポ
キシ樹脂組成物を半硬化させるので、転写ロールにより
エポキシ樹脂組成物を均一に加熱しやすくすることがで
きると共に転写ロールにより加熱後にエポキシ樹脂組成
物の基材への塗布を容易に行うことができるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 基材 2 転写ロール 3 付回りロール 4 加熱ユニット 10 加熱ロール 22 プリプレグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F072 AA04 AA07 AB09 AD23 AD26 AD27 AD28 AF02 AF03 AF04 AF06 AF21 AG03 AL12 AL13 AL14 4J002 CD001 CD021 CD041 CD051 CD061 DE077 DE137 DE147 DE187 DE237 DJ017 DJ037 DJ047 DL007 ET006 FD017 FD146 GQ00 GQ01 4J036 AA01 AD01 AD08 AF01 AF06 AJ08 DC31 FA01 FA02 FA05 JA08 JA11

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片面に塗布して基材に含浸させる
    ことによってプリプレグを作製するのに用いられる無溶
    剤のエポキシ樹脂組成物であって、エポキシ樹脂とジシ
    アンジアミドを含有すると共にエポキシ樹脂100質量
    部に対して5〜60質量部の無機充填材を含有して成る
    エポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 無機充填材100質量部に対して0.1
    〜3.0質量部のカップリング剤で処理した無機充填材
    を用いて成ることを特徴とする請求項1に記載のエポキ
    シ樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 無機充填材として、溶融シリカ、アルミ
    ナ、Eガラス、タルク、水酸化アルミニウムから選ばれ
    る少なくとも一種類を用いて成ることを特徴とする請求
    項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 無機充填材の平均粒径が0.8〜20μ
    mであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ジシアンジアミドの平均粒径が15μm
    以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    に記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 ジシアンジアミドが溶出しない温度以下
    において、粘度が100ポイズ以下の樹脂とジシアンジ
    アミドを混合してマスターバッチを調製し、このマスタ
    ーバッチをエポキシ樹脂に配合することを特徴とする請
    求項1乃至5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 マスターバッチの調製時にジシアンジア
    ミドを粉砕してマスターバッチ中に分散させて成ること
    を特徴とする請求項6に記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 マスターバッチに凝集防止剤を配合して
    成ることを特徴とする請求項6又は7のいずれかに記載
    のエポキシ樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれかに記載のエポ
    キシ樹脂組成物を基材の片面に塗布して基材に含浸させ
    るプリプレグの製造方法において、基材に塗布する前に
    エポキシ樹脂組成物を60〜195℃に加熱することを
    特徴とするプリプレグの製造方法。
  10. 【請求項10】 エポキシ樹脂組成物の加熱時間が0.
    1〜180秒であることを特徴とする請求項9に記載の
    プリプレグの製造方法。
  11. 【請求項11】 エポキシ樹脂組成物を加熱ロールの表
    面で加熱することを特徴とする請求項9又は10に記載
    のプリプレグの製造方法。
  12. 【請求項12】 繊維からなる長尺のシート状に形成さ
    れた基材を連続して送りながらエポキシ樹脂組成物を塗
    工、含浸させることによってプリプレグを連続的に製造
    するにあたって、表面温度が60〜195℃の転写ロー
    ルの表面に膜状に形成されたエポキシ樹脂組成物を溶融
    状態で転写ロールから基材の片面に転写して塗工し、こ
    のエポキシ樹脂組成物を基材に含浸させ、次に、基材の
    エポキシ樹脂組成物が塗工された側に配置された付回り
    ロールを基材の片面に押圧してエポキシ樹脂組成物を基
    材の塗工面と反対側に付回らせ、この後に、エポキシ樹
    脂組成物を塗工・含浸した基材を非接触タイプの加熱ユ
    ニットで加熱してエポキシ樹脂組成物を半硬化させるこ
    とを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載のプ
    リプレグの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018517048A (ja) * 2015-05-08 2018-06-28 シーメンス アクティエンゲゼルシャフト 貯蔵安定性のある含浸樹脂及び電気絶縁テープ

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