JP2002220317A - 化粧料 - Google Patents
化粧料Info
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Abstract
よび、化粧品を提供することを目的とする。 【解決手段】 油脂にHLB3以下のポリグリセリン脂
肪酸エステルおよび、炭素数20以上の脂肪酸と多価ア
ルコールとのエステルを含有させることで上記課題を解
決する。
Description
グリセリン脂肪酸エステルおよび、炭素数20以上の脂
肪酸と多価アルコールとのエステルを含有することによ
り、増粘固化が自在に調節された化粧品組成物および、
化粧品に関する。
せるのに、金属セッケン(特開昭58−89261)を
はじめ脂肪酸デキストリンエステル(特開昭62−12
1764)、N−アシルアミノ酸誘導体(特開昭51−
1913)が用いられており、中でもより安全性の高い
素材として脂肪酸ポリグリセリンエステル(特開昭60
−108486)が用いられていた。しかしながら、金
属セッケンは油脂への溶解が困難なため、可溶化剤とし
て水や低級アルコールの添加が必要であり、水に対して
不安定な化合物を含む油性ゲルに対しては不適である。
脂肪酸デキストリンエステルは少量で触感の良いゲルを
形成するが、環状シリコーン等の一部の油脂に対して不
溶である。また、N−アシルアミノ酸誘導体は非常に高
価であった。そして、ポリグリセリン脂肪酸エステル単
品の添加による方法は、固化時の硬さが充分とはいえな
い。
自在に調節された化粧品組成物および化粧品を提供する
ことを目的とする。
鋭意研究を行った結果、HLB3以下のポリグリセリン
脂肪酸エステルおよび、炭素数20以上の脂肪酸と多価
アルコールとのエステルを含有させることで上記課題を
解決することを見出し本発明を完成した。
のポリグリセリン脂肪酸エステル、および炭素数20以
上の脂肪酸と多価アルコールとのエステルを併用するこ
とで高い効果を発揮する。それぞれ単体で使用した場合
は効果が低いか、効果があらわれない。本発明における
ポリグリセリン脂肪酸エステルは、HLBが3以下であ
れば特に限定するものではないが、重合度3以上のポリ
グリセリンと、ステアリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン
酸等の飽和脂肪酸から選ばれた1種または2種以上の脂
肪酸を選んだものとのエステルが好ましい。これらのポ
リグリセリン脂肪酸エステルのうち、Griffinの
式(式−1) HLB=20×(1−SV/NV) SV;エステルのケン化価 NV;脂肪酸の中和価 により算出したHLB値が3以下のもののみを使用す
る。HLBが3より大きなポリグリセリン脂肪酸エステ
ルを用いた場合には、油脂に対する増粘固化の効果が低
くなる傾向がある。具体的にはトリグリセリンペンタス
テアレート、ヘキサグリセリンオクタミリステート、ペ
ンタグリセリンヘプタオレート等をさすが、これらに限
定するものではない。炭素数20以上の脂肪酸と多価ア
ルコールとのエステルとはプロピレングリコール、グリ
セリン、ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジグリセ
リン等と脂肪酸のエステルである。脂肪酸はその炭素数
が20以上であるアラキジン酸、ベヘニン酸等から1種
または2種以上を原料として使用する。具体的には、プ
ロピレングリコールモノベヘニン酸エステル、グリセリ
ンモノアラキジン酸エステル、ソルビタンジベヘニン酸
エステル、ジグリセリンモノグノセリン酸エステル等が
あげられるが、好ましくはベヘニン酸エステル、さらに
好ましくはグリセリンモノベヘニン酸エステルである
が、これに限定するものではない。炭素数20未満の脂
肪酸のエステルを使用した場合は、増粘固化の効果が低
くなる傾向がみられる。
ン、流動パラフィン、イソパラフィン、2−オクチルド
デシルミリステート、シリコーンオイル等化粧品基剤と
して一般的に用いられるものが挙げられが、上記以外の
ものでも化粧品原料として使用されるものであれば含ま
れるものとする。特に環状シリコーンオイルはべたつき
がなく軽い使用感があり、皮膚や毛髪への広がりが良い
うえ、体温でも揮発することから溶剤として適したもの
の一つとされている。最近化粧料用油脂の固化剤として
よく使用される脂肪酸デキストリンエステルはこの環状
シリコーンオイルと相溶性が悪く、固化することができ
ないが、本発明により環状シリコーンオイルの増粘固化
もカバーできることとなる。固化した油脂の硬度を機器
分析により測定することで、効果の程度を比較すること
ができる。硬度はレオロジー測定装置を用い、プランジ
ャーで試料を押し下げていき試料が破断した時点でかか
った負荷(破断強度)を測定する。レオロジー測定装置
として(株)レオテックのレオメーターを用いたが、一
般的に用いられているものであればこれに限らずどんな
測定機器を用いてもかまわない。HLB3以下のポリグ
リセリン脂肪酸エステル、および炭素数20以上の脂肪
酸と多価アルコールとのエステルによる化粧料組成物の
添加量は油脂に対して0.1〜20%、好ましくは0.
5〜10%である。0.1%〜3%程度添加することで
油脂は粘性を有する状態となる。添加量3%以上になる
と流動性はなくなり固化するが。10%以上では硬くて
使用しづらくなる。本発明の化粧品組成物および化粧品
は特定の上記脂肪酸エステルを含有するもので、その含
量、剤形等は適宜選択すればよく特に限定するものでは
ない。HLB3以下のポリグリセリン脂肪酸エステル
と、炭素数20以上の脂肪酸と多価アルコールのエステ
ルの配合は配合比率を1:9〜9:1の範囲内で行う必
要がある。上記の配合比率の範囲外で製造した場合に
は、油脂に対する増粘固化の効果が低くなる傾向があ
る。本発明における化粧品とは口紅、油性ファンデーシ
ョン、乳液等の油分を配合するあらゆる化粧品をさすも
のとする。尚、油脂への化粧料組成物の添加方法につい
ては特に限定するものではなく、油脂中に均一に溶解さ
れる方法であればよい。以下、発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。
モノベヘニン酸エステル4gを加え90℃で、均一にな
るまで攪拌した。これを室温にて板状に冷却固化し化粧
料組成物1を得た。尚、ここで用いたヘキサグリセリン
オクタステアレートのHLBは式−1から2.56と算
出される。 実施例2 デカグリセリンドデカパルミテート4gにプロピレング
リコールモノベヘネート4gを加え、実施例1と同様の
操作をし、化粧料用組成物2を得た。尚、ここで用いた
デカグリセリンドデカパルミテートのHLBは式−1か
ら2.88と算出される。これらの化粧料用組成物を用
いることで、化粧品用油脂の増粘固化が効果的に行え
る。化粧料用油脂の代表的なものとして環状シリコーン
オイルと2−オクチルドデシルミリステートを用いて、
増粘固化実験を行った。 試験例1 環状シリコーンオイル(東芝シリコーン(株)製商品名
TSF−405)92gに実施例1の化粧料用組成物1
を8g加え90℃で、均一になるまで攪拌した。これを
20℃の恒温水槽で1時間冷却したところ、均質な油脂
固形物が得られた。 試験例2 2−オクチルドデシルミリステート(花王(株)製 商
品名エキセパールOD−M)92gに実施例2の化粧料
用組成物2を8g加え、実施例1と同様の操作をしたと
ころ、均質な油脂固形物が得られた。
酸デキストリンエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ルを例に挙げ比較した。 比較例1 実施例1で用いた環状シリコーンオイル92gに脂肪酸
デキストリンエステル(千葉製粉(株)製 商品名レオ
パール)8gを加え、試験例1に記載の方法に従って油
脂の固化を試みた。 比較例2 実施例1で用いた環状シリコーンオイル92部にデカグ
リセリンペンタステアレート8部を加え、試験例1に記
載の方法に従って油脂の固化を試みた。 比較例3 実施例2で用いた2−オクチルドデシルパルミテート9
2gに脂肪酸デキストリンエステル(千葉製粉(株)製
商品名レオパール)8gを加え、試験例1に記載の方
法に従って油脂の固化を試みた。 比較例4 実施例2で用いた2−オクチルドデシルパルミテート9
2gにデカグリセリンペンタステアレート8gを加え、
試験例1に記載の方法に従って油脂の固化を試みた。そ
の結果を表1に示す。
ステルが加熱時に均一溶解せずに二層に分離した。 硬さ;◎=充分に硬い(破断強度 100g/cm2以
上)、○=硬い(100g/cm2未満〜50g/cm
2以上)、△=柔らかい(50g/cm2未満)、×=
固化せず なめらかさ(目視、触感による);◎=非常になめら
か、○=なめらか、△=粗い、×=固化せず
を試みた。 実施例3(口紅) 口紅を下記製法にて製造した。 重量% (1)環状シリコーンオイル 70 (2)実施例1の化粧料用組成物1 10 (3)パラフィンワックス 5 (4)セレシン 5 (5)酸化チタン 1 (6)タール色素 2.5 (7)雲母チタン 6.5 製造方法 成分(1)〜(4)を100℃に加熱・融解して均一に
混ぜ、これに成分(5)〜(7)を加えてロールミルで
練る。脱泡後、型に流し込み、急冷・固化させて口紅を
得た。得られた口紅はのび、保形成に優れ、油のしみ出
しの抑えられたものだった。
テアレートに替え同様の操作を行なったが、十分な固化
にはいたらず良好な性状とはならなかった。
混ぜ、これに成分(7)〜(9)を加えてロールミルで
練る。脱泡後、型に流し込み、急冷・固化させて油性フ
ァンデーションを得た。得られたファンデーションはの
び、保形成に優れ、油のしみ出しの抑えられたものだっ
た。
を得た。また、成分(9)、(10)を加熱混合して水
相部を得た。油相部に水相部を加えて予備乳化を行った
後、ホモジナイザーにより乳化を行った。これを室温ま
で冷却し油性クリームを得た。得られた油性クリームは
乳化安定性の良好な、優れた使用感のものであった。
基剤となる液状の油脂を増粘・固化させることができ、
その程度は添加量により自由に制御できる。特に従来化
粧品の固化に有用とされてきた脂肪酸デキストリンエス
テルではなしえなかった環状シリコーンオイルの固化も
可能である。また、こうして増粘・固化させた油脂を化
粧品に用いることで非常に安全性の高い、油のにじみ出
しの抑えられた、乳化安定性のよい製品を製造すること
ができ産業上極めて有益である。
Claims (2)
- 【請求項1】 油脂にHLB3以下のポリグリセリン脂
肪酸エステルおよび、炭素数20以上の脂肪酸と多価ア
ルコールとのエステルを含有させることを特徴とする化
粧料組成物。 - 【請求項2】HLB3以下のポリグリセリン脂肪酸エス
テルおよび、炭素数20以上の脂肪酸と多価アルコール
とのエステルを含有することを特徴とする化粧品。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP4942877B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP2000119687A (ja) * | 1998-02-04 | 2000-04-25 | Taiyo Kagaku Co Ltd | 油脂固化剤 |
JP2000116349A (ja) * | 1998-02-13 | 2000-04-25 | Taiyo Kagaku Co Ltd | クリーム |
JP2000116323A (ja) * | 1998-02-26 | 2000-04-25 | Taiyo Kagaku Co Ltd | ショートニング |
JP2000116325A (ja) * | 1998-03-05 | 2000-04-25 | Taiyo Kagaku Co Ltd | 揚げ油 |
-
2001
- 2001-01-29 JP JP2001019970A patent/JP4942877B2/ja not_active Expired - Lifetime
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