JP2002219914A - タイヤ回転数検出装置及びタイヤ製造方法及びタイヤ - Google Patents
タイヤ回転数検出装置及びタイヤ製造方法及びタイヤInfo
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Abstract
り、磁力の劣化やタイヤのパンクなどを引き起こさない
ようなタイヤ回転数検出装置、タイヤ、タイヤ製造方法
を提供すること。 【解決手段】 タイヤのサイドウォール部3又はショル
ダー部2の周上の少なくとも1箇所に取り付けられた軟
磁性粉末を混合したフィルム4と、フィルム4の回転軌
跡rに対向した位置に設けられた永久磁石5と、フィル
ム4の回転軌跡rと永久磁石5との間に設けられた磁気
センサー6とを備え、磁気センサー6により、タイヤの
回転に伴う磁束密度の変化を検出するように構成した。
Description
磁気的に検出するタイヤ回転数検出装置の改良、及び、
このタイヤ回転数検出装置におけるタイヤ、及び、この
タイヤの製造方法に関する。
ば、カーナビゲーションシステムにおいて用いられてお
り、タイヤの回転数を検出することにより自動車等の車
の移動速度や移動距離を計測するものである。このタイ
ヤ回転数検出装置の従来技術として、磁気的にタイヤの
回転数を検出する技術が知られている。
術1)に開示される車速検出装置は、タイヤの外周又は
外周近傍に磁性体粉を含有する薄膜フィルムを接着し、
このタイヤの回転によって生じる磁場の変化を磁場検出
手段により検出するものである。
2)に開示されるタイヤの磁界検出方法は、タイヤの外
周部に内包するスチールベルトをタイヤの周方向に沿っ
て着磁させ、タイヤの回転に伴う磁場の変化を磁気検出
素子により検出するものである。
技術3)に開示される車輪状態検出装置は、タイヤが強
磁性体のコードを用いたカーカスを備えており、回転す
るタイヤのカーカスをサイドウォール部に対向して配置
された磁気センサーにより検出するものである。
来技術1は、タイヤの外周に磁性体粉を含有する薄膜フ
ィルムを貼り付けるため、磁力そのものを強くすること
が難しく、また摩擦熱により磁力が劣化しやすいという
課題がある。また、従来技術2及び3においてもタイヤ
側に設けられたスチールベルトやカーカスを磁化する構
成であり、やはり熱により劣化しやすくなるだけでな
く、また着磁サイズが大きいことにより着磁が困難であ
るという課題もある。さらに、タイヤが強磁性体により
磁化されているため、道路の釘などを拾いやすくなりパ
ンクの原因となるという課題もあった。
あり、その課題は、タイヤの回転数を磁気的に検出する
にあたり、磁力の劣化やタイヤのパンクなどを引き起こ
さないようなタイヤ回転数検出装置、タイヤ、タイヤ製
造方法を提供することである。
本発明に係るタイヤ回転数検出装置は、タイヤのサイド
ウォール部及び/又はショルダー部の周上の少なくとも
1箇所に設けられた軟磁性粉末を含む領域と、前記領域
の回転軌跡に対向した車体側の位置に設けられた永久磁
石と、前記領域の回転軌跡と前記永久磁石との間に設け
られた磁気センサーとを備え、前記磁気センサーによ
り、前記タイヤの回転に伴う磁束密度の変化を検出する
ように構成したことを特徴とするものである。
用・効果は次の通りである。まず、タイヤのサイドウォ
ール部又はショルダー部の周上の少なくとも一箇所に軟
磁性粉末を含む領域を設けている。タイヤに軟磁性粉末
を含む領域を設けた状態でタイヤが回転すると、領域は
所定の回転軌跡を描く。この回転軌跡に対向した(向か
い合った)車体側の位置に永久磁石を設け、さらに、回
転軌跡と永久磁石の間に磁気センサーを設ける。タイヤ
が回転して領域が永久磁石と対向すると(近づくと)、
その間に配置されている磁気センサーを通過する磁束密
度が増加し、領域が永久磁石から遠ざかると磁束密度が
減少する。このような磁束密度の変化を磁気センサーに
より検出することによりタイヤの回転数を検出すること
ができる。
体側に設けられている。したがって、タイヤの摩擦熱に
よる永久磁石の磁力の劣化という問題は改善される。ま
た、タイヤ側の軟磁性粉末は永久磁石と違い、タイヤが
釘などを吸い付けると言うことがないので、磁力の劣化
やタイヤのパンクなどを引き起こさないようなタイヤ回
転数検出装置を提供することができる。
には、軟磁性粉末を混合したフィルムが取り付けられて
いるものがあげられ、軟磁性粉末としてセンダスト系合
金があげられる。
る(貼り付け等)ことにより、軟磁性粉末を含む領域を
簡単に構成することができる。
永久磁石がマンガンアルミ磁石により形成されるものが
あげられる。マンガンアルミ磁石は機械的強度が高いと
いう利点を有しているからである。
前記領域が前記サイドウォール部及び/又は前記ショル
ダー部の径方向に沿って複数設けられ、それぞれの前記
領域の前記回転軌跡に対向して前記永久磁石及び前記磁
気センサーを設けたものがあげられる。
イヤの回転数以外に、タイヤの横変位や周方向の変位を
知ることもできる。つまり、一方の磁気センサーからの
検出信号と、もう一方の磁気センサーからの検出信号と
の差から変位状態を知ることができる。
ヤの製造方法は、上記のタイヤ回転数検出装置に用いら
れるフィルムを、タイヤの加硫工程前の成形工程におい
て、前記タイヤのサイドウォール部及び/又はショルダ
ー部に貼り付けることを特徴とするものである。
付けることにより、タイヤの成形後に貼り付ける場合に
比べて工程を簡素化することができ、コストダウンに寄
与することができる。また、成形時に貼り付けることに
より貼り付け強度を強固にすることができ、後で剥がれ
てしまうという心配もない。
イヤは、フィルムを貼り付けてはいるが磁化はされてい
ないので、タイヤが釘などを吸い付けると言うことがな
い。したがって、パンクを引き起こすことがない。
置の好適な実施形態を図面を用いて説明する。図1は、
タイヤの構造を示す断面図である。タイヤTは、トレッ
ド部1と、ショルダー部2と、サイドウォール部3と、
ビード部8とを有している。各部分の表面はゴム層にて
覆われている。トレッド部1は、路面と接触する部分で
ある。サイドウォール部3は、側面部に位置する部分を
いう。トレッド部1とサイドウォール部3の中間の部分
をショルダー部2と称している。
出装置の構成(第1実施形態)を示す原理図である。タ
イヤTのサイドウォール部3又はショルダー部2の表面
(周上の領域に相当する。)にフィルム4が貼り付け等
の方法により取り付けられている。車体側には永久磁石
5と磁気センサー6とが設けられている。
されるものであり、軟磁性粉末としては、センダスト系
合金が磁化されやすいので好ましい。永久磁石5は機械
的強度の点で優れているマンガンアルミ磁石が好まし
い。また、フィルム4のベース部材には、サイドウォー
ル部3又はショルダー部2と同質のゴムを用いることが
好ましい。
ョルダー部2の周上に少なくとも1つ設けておればよ
い。図2では、8つのフィルム4が周方向に沿って等間
隔に配置されている。タイヤTが回転している状態で
は、各フィルム4は回転軌跡rに沿って回転することに
なる。周方向に沿った配列個数については、任意に設定
することができる。
対向した(向かい合った)位置に設けられている。永久
磁石5とフィルム4とが向かい合っている状態では、永
久磁石5からの磁束がより回転軌跡の方向に向かうよう
になるので、磁気センサー6を通過する磁束密度が増加
することになる。また、永久磁石5とフィルム4とが向
かい合っていない状態では、磁気センサー6を通過する
磁束密度が減少することになる。この磁束密度の変化に
より磁気センサー6により検出される信号が変化する。
ールIC)やMR素子(磁気抵抗効果素子)などの公知
のセンサーを用いることができる。磁気センサー6の信
号は回転数算出部7に入力されて回転数が求められる。
車体の移動速度や移動距離を知ることができる。また、
車軸等の別の場所に設けた車速センサーとの組み合わせ
により、タイヤのスリップ率を求めることができる。
転数を検出し、左右のタイヤの回転数差を求めることに
より、タイヤの内圧を予測することも可能である。図2
の構成によれば、永久磁石5は車体側に設けられてお
り、タイヤTは磁化されていない。したがって、タイヤ
Tが路面に落ちている釘などの磁性体を引き付けること
がないので、磁性体の引き付けによるパンクが発生する
ことがない。
係るタイヤ回転数検出装置の構成を示す原理図である。
図2と異なるのは、径方向に沿って複数のフィルム4
a,4bが取り付け(貼り付け)られている点である。
内側の回転軌跡r1 に沿って、8つのフィルム4aが取
り付けられ、外側の回転軌跡r2 に沿って、同じく8つ
のフィルム4bが取り付けられている。なお、取り付け
られるフィルム4a,4bの数は、それぞれの回転軌跡
r1 ,r2 について少なくとも1つであればよい。
置であるが、内外の回転軌跡r1 ,r2 が両方ともショ
ルダー部2にあるようにしてもよいし、両方ともサイド
ウォール部3にあるようにしても良い。また、外側の回
転軌跡r2 がショルダー部2にあるようにし、内側の回
転軌跡r1 がサイドウォール部3にあるようにしてもよ
い。
1永久磁石5aと第1磁気センサー6aを設け、外側の
回転軌跡r2 に対向する車体側に第2永久磁石5bと第
2磁気センサー6bを設けている。第1,第2磁気セン
サー6a,6bにより検出される信号は、回転数算出部
7に送信される。このように、径方向に沿って2つ(3
つ以上でも良い)のフィルム4a,4bを取り付けるこ
とにより、タイヤの横変位や周方向の変位を検出するこ
とが可能になる。
ルム4a,4bを貼り付ける方法としては、タイヤの成
形後に貼り付け工程を設けて貼り付ける方法もあるが、
タイヤ加硫前の成形時において貼り付けるようにすれ
ば、タイヤ製造工程を簡素化できる。また、フィルム4
a,4bの取り付け強度も増し、容易にはがれてしまう
ということがない。
ダー部2の周上の少なくとも一箇所に軟磁性粉末を含む
フィルム4を貼り付けている。タイヤにフィルム4を貼
り付けた状態でタイヤが回転すると、フィルム4は所定
の回転軌跡rを描く。この回転軌跡rに対向した(向か
い合った)車体側の位置に永久磁石5を設け、さらに、
回転軌跡rと永久磁石5の間に磁気センサー6を設け
る。タイヤが回転してフィルム4が永久磁石5と対向す
ると(近づくと)、その間に配置されている磁気センサ
ー6を通過する磁束密度が増加し、フィルム4が永久磁
石5から遠ざかると磁束密度が減少する。このような磁
束密度の変化を磁気センサー6により検出することによ
りタイヤの回転数を検出することができる。
車体側に設けられている。したがって、タイヤの摩擦熱
による永久磁石5の磁力の劣化という問題は改善され
る。また、タイヤ側の軟磁性粉末は永久磁石と違い、タ
イヤが釘などを吸い付けると言うことがないので、磁力
の劣化やタイヤのパンクなどを引き起こさないようなタ
イヤ回転数検出装置を提供することができる。
成を示す原理図
成を示す原理図
Claims (5)
- 【請求項1】 タイヤのサイドウォール部及び/又はシ
ョルダー部の周上の少なくとも1箇所に設けられた軟磁
性粉末を含む領域と、 前記領域の回転軌跡に対向した車体側の位置に設けられ
た永久磁石と、 前記領域の回転軌跡と前記永久磁石との間に設けられた
磁気センサーとを備え、前記磁気センサーにより、前記
タイヤの回転に伴う磁束密度の変化を検出するように構
成したことを特徴とするタイヤ回転数検出装置。 - 【請求項2】 前記領域には、軟磁性粉末を混合したフ
ィルムが取り付けられていることを特徴とする請求項1
に記載のタイヤ回転数検出装置。 - 【請求項3】 前記領域が前記サイドウォール部及び/
又は前記ショルダー部の径方向に沿って複数設けられ、
それぞれの前記領域の前記回転軌跡に対向して前記永久
磁石及び前記磁気センサーを設けたことを特徴とする請
求項1又は2に記載のタイヤ回転数検出装置。 - 【請求項4】 請求項2又は3に記載のタイヤ回転数検
出装置に用いられるフィルムを、タイヤの加硫工程前の
成形工程において、前記タイヤのサイドウォール部及び
/又はショルダー部に貼り付けることを特徴とするタイ
ヤの製造方法。 - 【請求項5】 請求項2又は3に記載のタイヤ回転数検
出装置に用いられるフィルムが、請求項4に記載のタイ
ヤ製造方法によりサイドウォール部及び/又はショルダ
ー部に貼り付けられたタイヤ。
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- 2001-01-29 JP JP2001020091A patent/JP4615131B2/ja not_active Expired - Fee Related
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