JP2002219488A - グリストラップ補助装置 - Google Patents

グリストラップ補助装置

Info

Publication number
JP2002219488A
JP2002219488A JP2001059225A JP2001059225A JP2002219488A JP 2002219488 A JP2002219488 A JP 2002219488A JP 2001059225 A JP2001059225 A JP 2001059225A JP 2001059225 A JP2001059225 A JP 2001059225A JP 2002219488 A JP2002219488 A JP 2002219488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
grease trap
bacteria
grease
fats
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001059225A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshifumi Kasamura
芳文 笠村
Hiroyuki Maruyama
弘之 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AMC KK
Original Assignee
AMC KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by AMC KK filed Critical AMC KK
Priority to JP2001059225A priority Critical patent/JP2002219488A/ja
Publication of JP2002219488A publication Critical patent/JP2002219488A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M47/00Means for after-treatment of the produced biomass or of the fermentation or metabolic products, e.g. storage of biomass
    • C12M47/18Gas cleaning, e.g. scrubbers; Separation of different gases
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M25/00Means for supporting, enclosing or fixing the microorganisms, e.g. immunocoatings
    • C12M25/16Particles; Beads; Granular material; Encapsulation
    • C12M25/20Fluidized bed

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Sewage (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Removal Of Floating Material (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 グリストラップから引き上げた油脂や有機物
を効率良く分解することにより、悪臭を除去し、グリス
トラップの清掃回数の低減または省略を可能とするグリ
ストラップ補助装置を提供する。 【解決手段】 グリストラップ2の水面に浮かんだ油脂
分をスキーマ3から引き上げ用水中ポンプ4にて吸い込
み、導入管6を介してグリストラップ補助槽13に供給
する。グリストラップ補助槽13内には攪拌用水中ポン
プ9や曝気用散気ノズル8、3材7などを設置してあ
り、効率的に油脂分を分解する。さらに菌投入器11か
ら定期的に一定量のAM菌を槽内に投入し、油脂分解環
境の安定化を図る。グリストラップ補助槽13のオーバ
ーフロー分は返送管12からグリストラップに戻す。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、グリストラップ
から引き上げた油脂や有機物を効率良く分解するグリス
トラップ補助装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、食堂、レストラン、食品加工工場
等で排水に含まれる油脂分を分離するためにグリストラ
ップを使い浮上した油脂分を人手ですくい取り廃棄処理
していたので臭気や頻繁な廃棄処理などで問題があっ
た。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】大量の排水が出る食
堂、レストラン、食品加工工場等でグリストラップの設
置が義務付けられていたが処理能力限度以下の規模の設
置やグリストラップ内の定期的清掃と廃棄物処理の不適
切などの問題があり、基準値以上の不完全処理水が下水
に垂れ流しされている事業所があり、水質汚染が急速に
拡大しつつある。本発明は、このような観点から効率の
よい油脂分の分解処理を行うためになされたものであ
る。 【0004】 【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明に係わるグリストラップ補助装置はグリストラップか
ら引き上げた油脂分や有機物をAM菌により分解するう
えでバッキや攪拌にて効率的に行い、処理水をグリスト
ラップに返送する、という工程を自動的にくり返すこと
により従来のグリストラップの問題点を解消するもので
ある。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。本発明で使用する微生物をAM菌と称している
が、微生物学上の性質、特質は次の通りであり、これに
よって特定される。本件出願人等は、独自製法による好
熱性微生物の働きで油脂類、有機物を分解し、水回りの
環境をクリーンにする方法を開発した。通常微生物は、
常温の範囲内で活躍し、それ以上でも以下であっても死
んでしまったり休眠してしまう。これに対し、好熱性微
生物は水温が20℃以下の低温や70℃以上の高温にお
いても生きつづけ活動することができる温度耐久微生物
として知られている。本件出願人等は、好熱性微生物の
中である種の微生物はプロテアーゼ、アミラーゼなどの
酵素を体外に分泌し、油脂、有機物を可溶化しさらには
高機化することを見つけ出しAM菌と名づけ、販売する
ことに至った。当該AM菌の特徴は次の通りである。 ・AM菌の特性 AM菌は土壌菌であり放線菌を主原料としており、80
℃以上の高温発酵により動植物油脂類、有機物の分解の
ため培養技術によりつくられた好熱性微生物群であり、
エキソ型酵素を含有し、環境に左右されない浄化作用を
有する。前述のように放線菌を主原料として、酵母、糸
状菌および細菌成分より成り、微生物間の共生作用によ
り増殖効果、酵素分泌能力の増加効果を有する。 ・好熱性微生物群の生理活性 前述のように、高温発酵・培養技術によって作られた好
熱性微生物群によって低温下・高温下の油脂分解をも可
能にする。従来の常温下の微生物では考えられない強力
な消化作用を発揮する。 ・安全かつ安定な抗酸化・弱アルカリ化(酸化・酸性化
を防ぐ)作用 カビ菌や大腸菌に対する強力な抗菌作用があるキチン・
キトサンをはじめとして、マイルドで長持ちする抗酸化
弱アルカリ(酸化・酸性化を防ぐ働き)複合成分を含有
しないため、腐敗菌などの悪性の病原菌が棲息しにくい
健全な環境を作りあげる。 ・強力な油脂類分解作用による消化能力の向上 油脂類を強力に分解するため、グリストラップ補助装置
内に存在する微生物菌類が活発に活動、油脂分濃度を低
下させる。 ・従来の微生物と共生 従来の微生物を共生し活躍する。 ・AM菌の分析例を示せば次のようである。 放線菌 3.0×10 糸状菌 1.2×10 細 菌 1.9×10 このAM菌を使用してグリストラップ内の油脂、有機物
を消化するグリストラップ補助装置の循環系統図を図1
に示す。グリストラップ2の水面に浮かんだ油脂分をス
キーマ3から引き上げ用水中ポンプ4にて吸い込み、導
入管6を介してグリストラップ補助槽13に流れ込む、
グリストラップ補助槽13内には攪拌用水中ボンプ9や
バッキ用散気ノズル8、ろ材7などを設置してあり、効
率的に油脂分を分解するようになっている。さらに菌投
入器11から定期的に一定量のAM菌を槽内に投入し、
油脂分解環境の安定化を計っている。グリストラップ補
助槽13のオーバーフロー分は返送管12からグリスト
ラップに戻される。以上の工程をくり返すことによりグ
リストラップ内がきれいになり、グリストラップに浮い
た油脂分の人手によるすくいあげ作業が省略できたり、
グリストラップからの排水に含まれる油脂分を規制値以
下のレベルに減少させることができる。なお タイムス
イッチ15により食堂、レストラン等の営業時間外に自
動的に引上げ用水中ポンプを稼働させることによりグリ
ストラップ内の未処理油脂が排水となって外部に出るこ
とが無いように考慮している。 【0006】またAM菌の作用によりグリストラップ内
の悪臭発生の抑制効果もあるため、周辺環境の改善も期
待できる。次に、AM菌による油脂、有機物の消化有効
性試験について述べる。 〔試験1〕 試料名:レストラン排水で油脂類(n−ヘキサン抽出物
質を含む) 試験方法:前述した図1の方法による。 ◎ 【表1】試料(1)の処理水BODは、分取試料をよく
攪拌混合後測定した。試料(2)の処理水BODは、分
取試料を1時間静置しその上澄水について測定した。n
−ヘキサン抽出物質については、BOD用試料分取後の
残存試料全量について測定した。 試験結果についての考察 これらの結果により、次のような効果が認められた。 ・悪臭除去 ・油脂分解 ・清掃作業不要 ・排水浄化 さらに、AM菌の水面油膜の処理効果と壁面付着の油膜
除去効果についての評価実験結果をつぎに述べる。 ・実験方法(水面油膜の処理効果) 評価試験容器として、容積70mlの滅菌カップ(滅菌
検査用カップ)を用いた。滅菌水道水または人工下水成
分(表2)20mlを滅菌カップに入れ、加熱融解した
ラード0.7gを滴下し油膜を形成させた(図3)。微
生物剤としてはAM菌及び明治製菓製の油分分解処理剤
を用いた。微生物剤はカップ当り0.5g投与した。評
価実験は、人工環境下(暗所16時間 20℃、暗所8
時間 16℃)にて振盪器にて、5rpmの振盪を加え
4日間処理(インキユベーション)を行った。実験資料
の繰り返し(レプリカ数)を3とした。対照としては、
微生物剤を接種しない条件とした。油分の除去効果の評
価は、nヘキサンにより溶解・回収した容器内の油分溶
液からnヘキサンを除去し、残留した油分の重量を測定
した。危険率10%にて判定すると、コントロールと比
較して、人工下水条件でのAM菌(25%消失)及び水
道水条件での明治製菓の剤(22%消失)にて、有意に
減少していた。 実験方法(壁面付着の油膜除去効果) 評価試験容器として、容積70mlの滅菌カップ(滅菌
検査用カップ)を用いた。加熱融解したラード0.4g
を滴下し、カップ底面に油膜を形成させ、人工下水成分
(表2)20mlを入れた(図4)。微生物剤として
は、AM菌及び明治製菓製の油分分解処理剤を用いた。
微生物剤は、カップ当たり0.5g、0.1gまたは
0.05g投与した。実験1において、AM菌を投入し
油分分解効果のあった試料から採取した溶液試料200
μlを添加し、参考試験とした。評価実験は、人工環境
下(暗所16時間 20℃、暗所8時間 16℃)に
て、振盪器にて、5rpmの振盪を加え、6日間処理
(インキユベーション)を行った。実験試料の繰り返し
数(レプリカ数)を3とした。対照としては、微生物剤
を接種しない条件とした。溶液試料添加の試料は繰り返
し1であった。油分の除去効果の評価は、nヘキサン抽
出油分分析により行った。すなわち、インキユベーショ
ン終了後、容器底面に油膜を形成していた油分をnヘキ
サンにより溶解・回収し、回収した油分溶液からnヘキ
サンを除去し、残留した油分の重量を測定した。 実験結果(水面油膜の処理効果) nヘキサン抽出油分の重量を測定した結果を表3に示し
た。また、微生物剤処理とコントロールを比較するため
t検定を行った結果を示した。さらに、初期投入油分の
重量0.7gで、測定した油分重量を除した数値を消失
率(%として示した。 実験結果(壁面付着の油膜除去効果) 測定重量を初期重量0.4gで除することにより残存率
(%)を計算し、表に示した。微生物剤処理試料とコン
トロール試料の結果とをt検定処理し、表4に示した。
また、微生物剤接種試料において油膜除去量をコントロ
ール試料における油膜除去量にて除した結果を 表4の
対コントロール比の欄に示した。処理期間6日間におい
て、コントロールにて、初期投入油分(油膜)の10
%、微生物剤接種においては、20%から40%の壁面
油分の除去が観察された。t検定の結果、明治製菓製微
生物剤及びAM菌ともに、未接種のコントロールと比較
して、有意に付着油脂は減少していた。微生物剤処理に
よる油脂除去量をコントロールの油脂除去量にて除する
ことにより微生物剤接種の効果を計算すると、明治製菓
製微生物剤では、2.6倍、AM菌では3.4倍となっ
た。また、AM菌を処理した油脂溶液試料から採取した
試料を接種した参考実験では、コントロールと比較し
て、3.8倍となった。 考察 AM菌は、市販されている油分処理微生物剤と比較し
て、最大1.6倍微生物剤0.05g接種条件における
結果数値、(2.39÷1.46)の効果、微生物剤未
処理(コントロール)と比較して、3.4倍の効果があ
った(図5)。また、油脂処理した試料から採取した試
料を接種して評価した結果、微生物剤を投入処理よりも
効果が観察された。これは、微生物中の油脂分解・可溶
化機能を担う微生物が油脂処理の間、存在数(細胞数)
が増加したこと、微生物中の油脂の分解除去効果の活性
が向上したことなどが考えられた。 結果のまとめ 本研究において、微生物剤AM菌の油分処理効果(油膜
除去作用)について、評価実験を実施した。油分処理効
果の評価実験においては、壁面付着の油膜に対してAM
菌は、他社製品と比較して、1.6倍の処理効果が観察
され、微生物剤の未接種条件(コントロール)に比較し
て、3.4倍の効果が観察された。一方、水面界面での
油膜に対してAM菌及び他社製品ともに、微生物剤の未
接種条件(コントロール)に比較して、約2倍の効果が
確認された。以上の2項目の評価実験から、現状のAM
菌は油分処理に有効な資材であることが示唆された。な
お、AM菌は 下記の会社より入手可能である。 株式会社 日環研 大分県大分市向原西2−6−8 電話 097−5
56−9789 【発明の効果】本発明によれば、AM菌を主体とした菌
床の割合を設定し、これをもちいたグリストラップ補助
装置により、油脂を含む有機物であっても分解し、悪臭
を除去することができ、グリストラップの清掃回数の低
減または省略ができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のグリストラップ補助装置の循環系統配
管図である。 【図2】本発明のグリストラップ補助装置の制御回路で
ある。 【図3】油膜除去効果の評価試験の略図である。 【図4】油膜除去効果の評価試験の略図である。 【図5】各油分処理微生物剤の効果を比較したグラフの
図である。 【表1】本発明に関わるAM菌の有効性試験結果の表で
ある。 【表2】人工下水の組成の表である。 【表3】油膜除去効果の評価実験の結果の表である。 【表4】油膜除去効果の評価実験の結果の重量比較の表
である。 【符号の説明】 1 流入管 2 グリストラップ 3 スキーマ 4 引き上げ用水中ポンプ 5 放流管 6 導入管 7 ろ材 8 散気ノズル 9 攪拌用水中ポンプ 10 ブロワ 11 菌投入器 12 返送管 13 グリストラップ補助槽 14 電源 15 タイムスイッチ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】 【提出日】平成13年4月13日(2001.4.1
3) 【手続補正2】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】図面の簡単な説明 【補正方法】変更 【補正内容】 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のグリストラップ補助装置の循環系統配
管図である。 【図2】本発明のグリストラップ補助装置の制御回路で
ある。 【図3】油膜除去効果の評価試験の略図である。 【図4】油膜除去効果の評価試験の略図である。 【図5】各油分処理微生物剤の効果を比較したグラフの
図である。 【符号の説明】 1 流入管 14 電源 2 グリストラップ 15 タイムスイッチ 3 スキーマ 4 引き上げ用水中ポンプ 5 放流管 6 導入管 7 ろ材 8 散気ノズル 9 攪拌用水中ポンプ 10 ブロワ 11 菌投入器 12 返送管 13 グリストラップ補助槽 【手続補正4】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】発明の詳細な説明 【補正方法】変更 【補正内容】 【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、グリストラップ
から引き上げた油脂や有機物を効率良く分解するグリス
トラップ補助装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、食堂、レストラン、食品加工工場
等で排水に含まれる油脂分を分離するためにグリストラ
ップを使い浮上した油脂分を人手ですくい取り廃棄処理
していたので臭気や頻繁な廃棄処理などで問題があっ
た。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】大量の排水が出る食
堂、レストラン、食品加工工場等でグリストラップの設
置が義務付けられていたが処理能力限度以下の規模の設
置やグリストラップ内の定期的清掃と廃棄物処理の不適
切などの問題があり、基準値以上の不完全処理水が下水
に垂れ流しされている事業所があり、水質汚染が急速に
拡大しつつある。本発明は、このような観点から効率の
よい油脂分の分解処理を行うためになされたものであ
る。 【0004】 【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明に係わるグリストラップ補助装置はグリストラップか
ら引き上げた油脂分や有機物をAM菌により分解するう
えでバッキや攪拌にて効率的に行い、処理水をグリスト
ラップに返送する、という工程を自動的にくり返すこと
により従来のグリストラップの問題点を解消するもので
ある。 【0005】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明する。本発明で使用する微生物をAM菌と称している
が、微生物学上の性質、特質は次の通りであり、これに
よって特定される。本件出願人等は、独自製法による好
熱性微生物の働きで油脂類、有機物を分解し、水回りの
環境をクリーンにする方法を開発した。通常微生物は、
常温の範囲内で活躍し、それ以上でも以下であっても死
んでしまったり休眠してしまう。これに対し、好熱性微
生物は水温が20℃以下の低温や70℃以上の高温にお
いても生きつづけ活動することができる温度耐久微生物
として知られている。本件出願人等は、好熱性微生物の
中である種の微生物はプロテアーゼ、アミラーゼなどの
酵素を体外に分泌し、油脂、有機物を可溶化しさらには
高機化することを見つけ出しAM菌と名づけ、販売する
ことに至った。当該AM菌の特徴は次の通りである。 ・AM菌の特性 AM菌は土壌菌であり放線菌を主原料としており、80
℃以上の高温発酵により動植物油脂類、有機物の分解の
ため培養技術によりつくられた好熱性微生物群であり、
エキソ型酵素を含有し、環境に左右されない浄化作用を
有する。前述のように放線菌を主原料として、酵母、糸
状菌および細菌成分より成り、微生物間の共生作用によ
り増殖効果、酵素分泌能力の増加効果を有する。 ・好熱性微生物群の生理活性 前述のように、高温発酵・培養技術によって作られた好
熱性微生物群によって低温下・高温下の油脂分解をも可
能にする。従来の常温下の微生物では考えられない強力
な消化作用を発揮する。 ・安全かつ安定な抗酸化・弱アルカリ化(酸化・酸性化
を防ぐ)作用 カビ菌や大腸菌に対する強力な抗菌作用があるキチン・
キトサンをはじめとして、マイルドで長持ちする抗酸化
弱アルカリ(酸化・酸性化を防ぐ働き)複合成分を含有
しないため、腐敗菌などの悪性の病原菌が棲息しにくい
健全な環境を作りあげる。 ・強力な油脂類分解作用による消化能力の向上 油脂類を強力に分解するため、グリストラップ補助装置
内に存在する微生物菌類が活発に活動、油脂分濃度を低
下させる。 ・従来の微生物と共生 従来の微生物を共生し活躍する。 ・AM菌の分析例を示せば次のようである。 放線菌 3.0×10 糸状菌 1.2×10 細 菌 1.9×10 このAM菌を使用してグリストラップ内の油脂、有機物
を消化するグリストラップ補助装置の循環系統図を図1
に示す。グリストラップ2の水面に浮かんだ油脂分をス
キーマ3から引き上げ用水中ポンプ4にて吸い込み、導
入管6を介してグリストラップ補助槽13に流れ込む、
グリストラップ補助槽13内には攪拌用水中ボンプ9や
バッキ用散気ノズル8、ろ材7などを設置してあり、効
率的に油脂分を分解するようになっている。さらに菌投
入器11から定期的に一定量のAM菌を槽内に投入し、
油脂分解環境の安定化を計っている。グリストラップ補
助槽13のオーバーフロー分は返送管12からグリスト
ラップに戻される。以上の工程をくり返すことによりグ
リストラップ内がきれいになり、グリストラップに浮い
た油脂分の人手によるすくいあげ作業が省略できたり、
グリストラップからの排水に含まれる油脂分を規制値以
下のレベルに減少させることができる。なお タイムス
イッチ15により食堂、レストラン等の営業時間外に自
動的に引上げ用水中ポンプを稼働させることによりグリ
ストラップ内の未処理油脂が排水となって外部に出るこ
とが無いように考慮している。 【0006】またAM菌の作用によりグリストラップ内
の悪臭発生の抑制効果もあるため、周辺環境の改善も期
待できる。次に、AM菌による油脂、有機物の消化有効
性試験について述べる。 〔試験1〕 試料名:レストラン排水で油脂類(n−ヘキサン抽出物
質を含む) 試験方法:前述した図1の方法による。◎ 【表1】 試料(1)の処理水BODは、分取試料をよく攪拌混合
後測定した。試料(2)の処理水BODは、分取試料を
1時間静置しその上澄水について測定した。n−ヘキサ
ン抽出物質については、BOD用試料分取後の残存試料
全量について測定した。 試験結果についての考察 これらの結果により、次のような効果が認められた。 ・悪臭除去 ・油脂分解 ・清掃作業不要 ・排水浄化 さらに、AM菌の水面油膜の処理効果と壁面付着の油膜
除去効果についての評価実験結果をつぎに述べる。 ・実験方法(水面油膜の処理効果)評価試験容器とし
て、容積70mlの滅菌カップ(滅菌検査用カップ)を
用いた。滅菌水道水または人工下水成分(表2)20m
lを滅菌カップに入れ、加熱◎ 【表2】 融解したラード0.7gを滴下し油膜を形成させた(図
3)。微生物剤としてはAM菌及び明治製菓製の油分分
解処理剤を用いた。微生物剤はカップ当り0.5g投与
した。評価実験は、人工環境下(暗所16時間 20
℃、暗所8時間 16℃)にて振盪器にて、5rpmの
振盪を加え4日間処理(インキユベーション)を行っ
た。実験資料の繰り返し(レプリカ数)を3とした。対
照としては、微生物剤を接種しない条件とした。油分の
除去効果の評価は、nヘキサンにより溶解・回収した容
器内の油分溶液からnヘキサンを除去し、残留した油分
の重量を測定した。危険率10%にて判定すると、コン
トロールと比較して、人工下水条件でのAM菌(25%
消失)及び水道水条件での明治製菓の剤(22%消失)
にて、有意に減少していた。 実験方法(壁面付着の油膜除去効果) 評価試験容器として、容積70mlの滅菌カップ(滅菌
検査用カップ)を用いた。加熱融解したラード0.4g
を滴下し、カップ底面に油膜を形成させ、人工下水成分
(表2)20mlを入れた(図4)。微生物剤として
は、AM菌及び明治製菓製の油分分解処理剤を用いた。
微生物剤は、カップ当たり0.5g、0.1gまたは
0.05g投与した。実験1において、AM菌を投入し
油分分解効果のあった試料から採取した溶液試料200
μlを添加し、参考試験とした。評価実験は、人工環境
下(暗所16時間 20℃、暗所8時間 16℃)に
て、振盪器にて、5rpmの振盪を加え、6日間処理
(インキユベーション)を行った。実験試料の繰り返し
数(レプリカ数)を3とした。対照としては、微生物剤
を接種しない条件とした。溶液試料添加の試料は繰り返
し1であった。油分の除去効果の評価は、nヘキサン抽
出油分分析により行った。すなわち、インキユベーショ
ン終了後、容器底面に油膜を形成していた油分をnヘキ
サンにより溶解・回収し、回収した油分溶液からnヘキ
サンを除去し、残留した油分の重量を測定した。 実験結果(水面油膜の処理効果) nヘキサン抽出油分の重量を測定した結果を表3に示し
た。また、微生物剤処◎ 【表3】 理とコントロールを比較するためt検定を行った結果を
示した。さらに、初期投入油分の重量0.7gで、測定
した油分重量を除した数値を消失率(%として示した。 実験結果(壁面付着の油膜除去効果) 測定重量を初期重量0.4gで除することにより残存率
(%)を計算し、表に示した。微生物剤処理試料とコン
トロール試料の結果とをt検定処理し、表4に◎ 【表4】 示した。また、微生物剤接種試料において油膜除去量を
コントロール試料における油膜除去量にて除した結果を
表4の対コントロール比の欄に示した。処理期間6日
間において、コントロールにて、初期投入油分(油膜)
の10%、微生物剤接種においては、20%から40%
の壁面油分の除去が観察された。t検定の結果、明治製
菓製微生物剤及びAM菌ともに、未接種のコントロール
と比較して、有意に付着油脂は減少していた。微生物剤
処理による油脂除去量をコントロールの油脂除去量にて
除することにより微生物剤接種の効果を計算すると、明
治製菓製微生物剤では、2.6倍、AM菌では3.4倍
となった。また、AM菌を処理した油脂溶液試料から採
取した試料を接種した参考実験では、コントロールと比
較して、3.8倍となった。 考察 AM菌は、市販されている油分処理微生物剤と比較し
て、最大1.6倍微生物剤0.05g接種条件における
結果数値、(2.39÷1.46)の効果、微生物剤未
処理(コントロール)と比較して、3.4倍の効果があ
った(図5)。また、油脂処理した試料から採取した試
料を接種して評価した結果、微生物剤を投入処理よりも
効果が観察された。これは、微生物中の油脂分解・可溶
化機能を担う微生物が油脂処理の間、存在数(細胞数)
が増加したこと、微生物中の油脂の分解除去効果の活性
が向上したことなどが考えられた。 結果のまとめ 本研究において、微生物剤AM菌の油分処理効果(油膜
除去作用)について、評価実験を実施した。油分処理効
果の評価実験においては、壁面付着の油膜に対してAM
菌は、他社製品と比較して、1.6倍の処理効果が観察
され、微生物剤の未接種条件(コントロール)に比較し
て、3.4倍の効果が観察された。一方、水面界面での
油膜に対してAM菌及び他社製品ともに、微生物剤の未
接種条件(コントロール)に比較して、約2倍の効果が
確認された。以上の2項目の評価実験から、現状のAM
菌は油分処理に有効な資材であることが示唆された。な
お、AM菌は 下記の会社より入手可能である。 株式会社 日環研 大分県大分市向原西2−6−8 電話 097−5
56−9789 【発明の効果】本発明によれば、AM菌を主体とした菌
床の割合を設定し、これをもちいたグリストラップ補助
装置により、油脂を含む有機物であっても分解し、悪臭
を除去することができ、グリストラップの清掃回数の低
減または省略ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/00 C12N 1/00 S // E03F 5/16 E03F 5/16 (C12N 1/00 (C12N 1/00 S C12R 1:01) C12R 1:01) (C12N 1/00 (C12N 1/00 S C12R 1:645) C12R 1:645)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 複合微生物として実施の態様で特定する
    AM菌の量(リットル)1に対し、これの媒体の量(リ
    ットル)を10から30に設定して菌床を構成し、グリ
    ストラップから引上げた油脂や有機物を該菌床に混在さ
    せることによって分解消化をしオーバーフローした処理
    水を元のグリストラップに返送することの繰り返しでグ
    リストラップの清掃を省略または低減するグリストラッ
    プ補助装置。 【請求項2】 【請求項1】においてグリストラップの水面に浮いた油
    脂分を効率良く引き上げるべく水面のすぐ下にオイルス
    キーマを設けたグリストラップ補助装置。 【請求項3】 【請求項1】において当該AM菌の働きを活性化するバ
    ッキ装置を設けたグリストラップ補助装置。 【請求項4】 【請求項1】において当該AM菌の働きを活性化する槽
    内液の攪拌をする装置を設けたグリストラップ補助装
    置。 【請求項5】 【請求項1】において当該AM菌の定期的補給をする投
    入器を設けたグリストラップ補助装置。
JP2001059225A 2001-01-26 2001-01-26 グリストラップ補助装置 Pending JP2002219488A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001059225A JP2002219488A (ja) 2001-01-26 2001-01-26 グリストラップ補助装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001059225A JP2002219488A (ja) 2001-01-26 2001-01-26 グリストラップ補助装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002219488A true JP2002219488A (ja) 2002-08-06

Family

ID=18918822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001059225A Pending JP2002219488A (ja) 2001-01-26 2001-01-26 グリストラップ補助装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002219488A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006305476A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Amano Enzyme Inc 含油脂廃水処理装置及び含油脂廃水処理方法
KR100687698B1 (ko) 2006-07-03 2007-02-27 우천용 그리스트랩 및 그리스트랩 청소장치
CN103304057A (zh) * 2013-06-19 2013-09-18 安泽嘉 厨房污水处理装置
JP5303060B1 (ja) * 2012-10-11 2013-10-02 藤吉工業株式会社 廃水処理装置及び廃水処理方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006305476A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Amano Enzyme Inc 含油脂廃水処理装置及び含油脂廃水処理方法
KR101327363B1 (ko) * 2005-04-28 2013-11-11 아마노 엔자임 가부시키가이샤 유지함유폐수 처리장치 및 유지함유폐수 처리방법
KR100687698B1 (ko) 2006-07-03 2007-02-27 우천용 그리스트랩 및 그리스트랩 청소장치
JP5303060B1 (ja) * 2012-10-11 2013-10-02 藤吉工業株式会社 廃水処理装置及び廃水処理方法
CN103304057A (zh) * 2013-06-19 2013-09-18 安泽嘉 厨房污水处理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101327363B1 (ko) 유지함유폐수 처리장치 및 유지함유폐수 처리방법
EP1151967A1 (en) Method and apparatus for treating contaminated material containing animal or vegetable waste oil or the like
JP2006247566A (ja) 有機性廃水の生物処理方法
JP4378981B2 (ja) 有機性排水の処理方法
JP2002219488A (ja) グリストラップ補助装置
JP2001523539A (ja) 廃水処理用微生物培養物の調製方法
JP3007333B1 (ja) 雑排水の浄化装置
JP2915903B1 (ja) ゴミ処理装置
JP2004275949A (ja) 糞尿分解処理剤及び微生物の活性化による糞尿の分解処理方法
JPS6242678B2 (ja)
KR930007412B1 (ko) 분뇨 및 가축분 처리방법
JP2002316184A (ja) 微生物の活性化方法及び有機性廃水の処理方法
JP2002219496A (ja) 消化装置
JPH09276895A (ja) 屎尿、廃水および/または汚泥の消化処理方法
JP2001161346A (ja) 有用微生物とその利用法
JP2004510451A (ja) 酵素製品の生産プロセス及びその組成、並びに脂肪、タンパク質、及び/または炭水化物内容物を多く含む家庭廃水及び産業廃水の処理における酵素製品の使用方法
CN112830627A (zh) 一种生活污水处理方法及一体化处理设备
KR19990031159A (ko) 중온 미생물을 이용한 음식쓰레기 처리 방법 및 장치
JP3572317B2 (ja) 排水処理装置
JP3280508B2 (ja) 水処理設備における汚泥の処理方法
KR20020060395A (ko) 황토와 불석,맥반석,석회석 및 미생물 배양액을 이용한병원폐수 정화제 제조법
JPH0810740A (ja) 糸状菌類による厨芥処理方法
CN218755311U (zh) 一种餐厨垃圾渗滤液油水分离装置
JP2004504942A (ja) 廃棄物処理プロセス
JP6789064B2 (ja) 油脂含有排水の生物処理方法及び生物処理装置