JP2002212357A - 射出成形用樹脂組成物及び射出成形物 - Google Patents

射出成形用樹脂組成物及び射出成形物

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JP2002212357A
JP2002212357A JP2001005133A JP2001005133A JP2002212357A JP 2002212357 A JP2002212357 A JP 2002212357A JP 2001005133 A JP2001005133 A JP 2001005133A JP 2001005133 A JP2001005133 A JP 2001005133A JP 2002212357 A JP2002212357 A JP 2002212357A
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JP
Japan
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elastomer
resin composition
weight
injection molding
injection
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Application number
JP2001005133A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Okada
良隆 岡田
Takaya Sakaguchi
隆哉 坂口
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形性を有するオレフィン系
熱可塑性樹脂からなる軽量で、柔軟性のある樹脂組成物
及び、この射出成形物を提供することを目的とする。 【解決手段】 (a)沸騰n−ヘプタン不溶分
が20%以下の非晶性ポリプロピレン5重量%から80
重量%および(b)エラストマー95重量%から20重
量%とを含むオレフィン系熱可塑性樹脂組成物(但し、
非晶性ポリプロピレンとエラストマーとの合計が100
重量%となる。)100重量部及び、(c)充填剤10
重量部から200重量部の範囲とを含むことを特徴とす
る射出成形用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非晶性ポリプロピ
レン、エラストマー及び充填剤とを含む射出成形可能な
樹脂組成物およびこの樹脂組成物より得られる射出成形
物に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平6−128449号公報及び特開
平6−128450号公報には、結晶性ポリプロピレ
ン、エチレン−ブテン−1共重合体ゴム、エチレン−プ
ロピレン共重合体ゴム及び特定範囲の粒子径を持つタル
クと、特定の化合物からなる射出成形可能な樹脂組成物
が開示されている。
【0003】特開平8−269259号公報には、
(A)エチレン/α−オレフィン系共重合ゴム20〜8
0重量部、(B)α−オレフィン系結晶質重合体5〜7
0重量部および(C)190℃における溶融粘度が5
0,000cps以下のα−オレフィン系非晶質重合体
1〜50重量部を含有する混合物(但し、成分(A)、
(B)および(C)の合計量を100重量部とする。)
に、(D)架橋剤を添加し、成分(B)の融点以上の温
度で動的熱処理を施してなることを特徴とする射出融着
性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が開示されてい
る。
【0004】特開平9−31270号公報には、(1)
オレフィン系共重合ゴム5〜90重量%、(2)炭素数
3以上のα−オレフィンを主成分とする結晶性重合体お
よび/またはエチレンを主成分とする重合体5〜90重
量%、(3)190℃における溶融粘度が50,000
cps以下のα−オレフィン系非晶質重合体1〜50重
量%(但し、(1)+(2)+(3)=100重量
%)、並びに(5)成分(1)100重量部当り0〜3
00重量部の鉱物油系軟化剤からなることを特徴とする
射出融着性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】自動車のバンパー及び
この被覆材、外装用モール、ウィンドシール用ガスケッ
ト、ドアシール用ガスケット、トランクシール用ガスケ
ット、ルーフサイドレール、エンブレム、内装表皮材
等、建材用の各種ガスケット等に用いることが可能で、
射出成形性を有するオレフィン系熱可塑性樹脂からなる
軽量で、柔軟性のある樹脂組成物を提供することを目的
とする。さらにこの樹脂組成物を用いる射出成形物を提
供すること。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)沸騰n
−ヘプタン不溶分が20%以下の非晶性ポリプロピレン
5重量%から80重量%および(b)エラストマー95
重量%から20重量%とを含むオレフィン系熱可塑性樹
脂組成物(但し、非晶性ポリプロピレンとエラストマー
との合計が100重量%となる。)100重量部及び、
(c)充填剤10重量部から200重量部の範囲とを含
むことを特徴とする射出成形用樹脂組成物に関する。
【0007】好ましくは、本発明は、上記のエラストマ
ーが、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラスト
マーから選択されるものであることを特徴とする射出成
形用樹脂組成物に関する。さらに好ましくは、本発明
は、上記のエラストマーが、エチレン・ブテン−1系エ
ラストマー、ブタジエン−スチレン共重合体(ランダム
共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等の全
てを含む)から選択されるもの及びその水添物であるこ
とを特徴とする射出成形用樹脂組成物に関する。
【0008】好ましくは、本発明の射出成形用樹脂組成
物が、230℃のメルトフローレイトが1g/10mi
n〜100g/10minの範囲であることを特徴とす
る射出成形用樹脂組成物に関する。
【0009】本発明は、上記の射出成形用樹脂組成物を
用いた射出成形物に関する。
【0010】 〔発明の詳細な説明〕本発明の射出成形用樹脂組成物
は、(a)沸騰n−ヘプタン不溶分が20%以下、好ま
しくは18%以下、さらに好ましくは14%以下、より
好ましくは12%以下、特に好ましくは10%以下の非
晶性ポリプロピレン5重量%から80重量%、好ましく
は10重量%から60重量%、さらに好ましくは10重
量%から50重量%、より好ましくは12重量%から4
0重量%、特に好ましくは15重量%から35重量%お
よび(b)エラストマー95重量%から20重量%、好
ましくは90重量%から40重量%、さらに好ましくは
90重量%から50重量%、より好ましくは88重量%
から60重量%、特に好ましくは85重量%から65重
量%とを含むオレフィン系熱可塑性樹脂組成物(但し、
非晶性ポリプロピレンとエラストマーとの合計が100
重量%となる。)100重量部及び、(c)充填剤10
重量部から200重量部の範囲、好ましくは15重量部
から150重量部の範囲、さらに好ましくは20重量部
から100重量部の範囲、より好ましくは20量部から
70重量部の範囲、特に好ましくは25重量部から65
重量部の範囲とを含むことを特徴とする射出成形用樹脂
組成物である。
【0011】オレフィン系熱可塑性樹脂組成物におい
て、非晶性ポリプロピレンの沸騰n−ヘプタン不溶分が
上記範囲内では、柔軟性に優れ、射出成形性に優れ、軽
量になるために好ましい。
【0012】オレフィン系熱可塑性樹脂組成物におい
て、(b)エラストマーが上記範囲内では、射出成形性
に優れ、適度な成形品強度を有するために好ましい。
【0013】本発明の射出成形用樹脂組成物は、230
℃のメルトフローレイトが1g/10minから100
g/10minの範囲、さらに230℃のメルトフロー
レイトが5g/10minから80g/10minの範
囲、さらに230℃のメルトフローレイトが10g/1
0minから80g/10minの範囲、さらに230
℃のメルトフローレイトが20g/10minから80
g/10minの範囲、特に230℃のメルトフローレ
イトが40g/10minから70g/10minの範
囲であることが、成形に優れるために好ましい。
【0014】非晶性ポリプロピレンとしては、所定の触
媒を用いて、プロピレン単独、プロピレンとプロピレン
を除く炭素数2〜10のα−オレフィンとをプロピレン
含量が30重量%以上、さらに35重量%以上、さらに
40重量%以上、さらに45重量%以上、さらに50重
量%以上、さらに60重量%以上、特に70重量%以上
(100%はPPホモポリマー)の組成比のポリマーを
用いることが出来る。プロピレンを除く炭素数2〜10
のα−オレフィンとして、エチレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−
1、ノネン−1、デセン−1、4−メチルペンテン−
1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテ
ン−1など鎖状α−オレフィン、シクロペンテン、シク
ロヘキセン、シクロオクテンなどの環状α−オレフィン
などを挙げることが出来る。これらのα−オレフィンは
一種類又は二種類以上を適宜組合せて用いることができ
る。特に、α−オレフィンとしては、エチレン及び/ま
たはブテン−1が好ましく用いることが出来る。
【0015】非晶性ポリプロピレンとしては、数平均分
子量が下限値として1000、さらに1200、特に1
500から上限値として250000、さらに1500
00、さらに100000、さらに50000、さらに
30000、さらに25000、特に15000の範囲
が好ましい。
【0016】オレフィン系熱可塑性樹脂組成物は、架橋
されていないことが好ましい。樹脂組成物は、沸騰n−
ヘプタン不溶分が20%を超えた、さらに沸騰n−ヘプ
タン不溶分が21%以上、さらに沸騰n−ヘプタン不溶
分が40%以上、特に沸騰n−ヘプタン不溶分が80%
以上のポリプロピレン、ポリエチレンを含まないことが
好ましい。
【0017】沸騰n−ヘプタン不溶分が20%以下の非
晶性ポリプロピレンとして、米国ハンツマン(Hunt
sman)社の商品名「レクスタック(REXTA
C)」や、宇部興産(株)社の商品名「ウベタック」な
どを挙げることが出来る。
【0018】エラストマーとしては、明確な降伏点を有
しない熱可塑性の低結晶性エラストマー叉は明確な融点
及び降伏点を有しない熱可塑性の非晶性エラストマーで
あり、常温でゴム弾性を有するエラストマーを用いるこ
とが出来る。エラストマーとしては、スチレン系エラス
トマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エ
ラストマー、ポリアミド系エラストマー等の熱可塑性エ
ラストマーを用いることが出来る。
【0019】スチレン系エラストマーとしては、スチレ
ン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBSなど)、水
添スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SEBS
など)、水添スチレン−ブタジエン共重合体(HSBR
など)、水添スチレン−ブタジエン−オレフィン結晶ブ
ロック共重合体(SEBCなど)等などのブタジエン−
スチレン共重合体(ランダム共重合体、ブロック共重合
体、グラフト共重合体等の全てを含む)及びその水添
物、水添スチレン−イソプレン共重合体(SEPな
ど)、水添スチレン−ビニルイソプレン共重合体(V−
SEPSなど)、スチレン−イソプレン−スチレン共重
合体(SISなど)、水添スチレン−イソプレン−スチ
レン共重合体(SEPSなど)などのイソプレン−スチ
レン共重合体(ランダム共重合体、ブロック共重合体、
グラフト共重合体等の全てを含む)及びその水添物など
を用いることが出来る。ポリオレフィン系エラストマー
としては、上記の非晶性ポリプロピレンを除く非晶性叉
は低結晶性ポリオレフィン−α−オレフィン共重合体、
ポリオレフィンとオレフィン系ゴムとの混合物等を用い
ることが出来る。ポリオレフィン系エラストマーとして
は、エチレン−プロピレン系エラストマー(EPRな
ど)、エチレン・ブテン−1系エラストマー(EBMな
ど)を用いることが出来るポリエステル系エラストマー
としては、ポリエステル−ポリエーテル共重合体、ポリ
エステル−ポリエステル共重合体等からなるエラストマ
ーを用いることが出来る。ポリアミド系エラストマーと
しては、ポリアミド−ポリエステル共重合体、ポリアミ
ド−ポリエーテル共重合体等からなるエラストマー等を
用いることが出来る。上記のエラストマーを二種以上、
混合して用いてもよい。
【0020】特に、エラストマーとしては、ブタジエン
−スチレン共重合体(ランダム共重合体、ブロック共重
合体、グラフト共重合体等の全てを含む)及びその水添
物などのスチレン系エラストマーやエチレン・ブテン−
1系エラストマー(EBMなど)などのオレフィン系エ
ラストマーが、得られる成形物が軽量なるため好まし
い。スチレン系エラストマーとしては、ブタジエン−ス
チレン共重合体(ランダム共重合体、ブロック共重合
体、グラフト共重合体等の全てを含む)及びその水添物
が非晶性プロピレンとの相溶性に優れているため好まし
く用いることができる。オレフィン系エラストマーとし
ては、エチレン・ブテン−1系エラストマー(EBMな
ど)が強度に優れているため好ましく用いることができ
る。
【0021】非晶性ポリプロピレンやエラストマーは、
カルボン酸基、酸無水基、エポキシ基、ヒドロキシル
基、アミノ基、アルケニル環状イミノエーテル基、シラ
ン基、シラノール基、チタネート基などの官能基を含む
ものを用いることが出来る。
【0022】非晶性ポリプロピレンやエラストマーは、
α,β−不飽和カルボン酸類との共重合体、非晶性プロ
ピレン又はエラストマーにα,β−不飽和カルボン酸類
をグラフトした変成ポリマーを用いることが出来る。
【0023】α,β−不飽和カルボン酸類としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、メチルメタクリル酸、クロト
ン酸、イソクロトン酸、α−エチルアクリル酸、β−エ
チルアクリル酸、フラン酸、ペンテン酸、アンゲリカ
酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イ
タコン酸、シトラコン酸、エンドシス−ビシクロ〔2,
2,1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸(商
品名:ナジック酸)、クエン酸、アコニット酸などの
α、β−不飽和カルボン酸および/またはそれらの誘導
体、例えば酸ハライド、アミド、イミド、酸無水物、金
属塩(ナトリウム塩、亜鉛塩など)およびエステルなど
が挙げられる。これらα、β−不飽和カルボン酸誘導体
の具体例としては、塩化マロニル、アクリルアミド、マ
レイミド、N−フェニルマレイミド、N−メチルマレイ
ミド、N−エチルマレイミド、無水マレイン酸、無水イ
タコン酸、無水グルタコン酸、無水シトラコン酸、エン
ドシス−ビシクロ〔2,2,1〕ヘプト−5−エン−
2,3−ジカルボン酸無水物(商品名:無水ナジック
酸)、無水アコニット酸、アクリル酸ナトリウム、アク
リル酸亜鉛、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチ
ル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、グリシジルマレエート、ヒドロキシメタクリレート
などが挙げられる。これらの中でも、無水マレイン酸、
無水イタコン酸が好適に用いられ、より好適には無水マ
レイン酸が用いられる。
【0024】射出成形用樹脂組成物は、本発明に用いる
(a)沸騰n−ヘプタン不溶分が20%以下の非晶性ポ
リプロピレンと(b)エラストマーを除く、例えば、プ
ロピレン単独重合体、ブロック共重合体、ランダム共重
合体などのポリプロピレン、低密度ポリエチレン、エチ
レンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体、
高密度ポリエチレン、ポリ4−メチルペンテン−1など
のオレフィン系ポリマーやこれらのオリゴマー、他の熱
可塑性樹脂成分、プロセスオイル、シリコンオイルなど
のオイルを、本発明の特性を損なわない範囲で添加する
ことができる。
【0025】充填剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、天然シリカ、合成シリカ、タルク、珪藻土、水
酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシ
ウム、マイカ、水酸化鉄、酸化鉄、酸化チタン、シリコ
ン粒子などの無機系充填剤、ポリアミド粒子、ポリイミ
ド粒子などのポリマー系充填剤を用いることが出来る。
特に、充填剤として、炭酸カルシウムが安価で樹脂に対
する分散性に優れるために好ましい。無機充填剤は、1
種類でも良いが、2種類以上組み合わせても使用するこ
とができる。
【0026】充填剤としては、平均粒子径が0.01μ
m〜100μmの範囲、好ましくは0.1μm〜50μ
mの範囲、さらに好ましくは0.1μm〜20μmの範
囲、より好ましくは0.5μm〜20μmの範囲、特に
好ましくは1μm〜10μmの範囲のものを用いること
が、射出成形性、流動性、分散性、取扱性に優れるため
に好ましい。(平均粒子径は島津式比表面積測定器によ
り測定した値)
【0027】本発明の射出成形用樹脂組成物は、金属水
和物系難燃剤や硫酸アンモニウム系難燃剤などの難燃
剤、抗菌剤、抗酸化剤、スリップ剤等の粘着防止剤、カ
ーボン顔料、酸化チタン等の無機顔料や有機顔料などの
着色剤、帯電防止剤、銅害防止剤、中和剤、発泡剤、可
塑剤、造核剤、気泡防止剤、分散剤等の従来公知の一般
的な添加剤を必要に応じて適宜配合することができる。
【0028】本発明の射出成形用樹脂組成物について
は、各成分の混合方法、混合装置、混合設備に特に制限
はなく、公知の単軸押出機(混練機)、2軸押出機(混
練機)、2軸押出機と単軸押出機(混練機)を直列に接
続したタンデム型混練装置、カレンダー、バンバリーミ
キサーなどを用いることが出来る。
【0029】本発明の射出成形用樹脂組成物は、比重
0.9〜1.6、さらに0.95〜1.4、特に1.0
〜1.2の範囲が好ましい。本発明の射出成形用樹脂組
成物は、表面硬度50〜85、さらに55〜80、特に
57〜75の範囲が好ましい。本発明の射出成形用樹脂
組成物は、引張弾性率が1〜40MPa、さらに3〜3
0MPa、さらに5〜20MPa、特に6.2MPa〜
18MPaのの範囲が好ましい。本発明の射出成形用樹
脂組成物は、引張強度が0.5〜40MPa、さらに1
〜30MPa、特に1.5〜20MPaの範囲が好まし
い。本発明の射出成形用樹脂組成物は、伸びが50%以
上、さらに100%以上、さらに200%以上、特に3
00%以上の範囲が好ましい。
【0030】本発明の射出成形用樹脂組成物は、比重
0.9〜1.6、さらに0.95〜1.4、特に1.0
〜1.2の射出成形物を製造することができる。本発明
の射出成形用樹脂組成物は、表面硬度50〜85、さら
に55〜80、特に57〜75の射出成形物を製造する
ことができる。本発明の射出成形用樹脂組成物は、引張
弾性率が1〜40MPa、さらに3〜30MPa、さら
に5〜20MPa、特に6.2MPa〜18MPaの射
出成形物を製造することができる。本発明の射出成形用
樹脂組成物は、引張強度が0.5〜40MPa、さらに
1〜30MPa、特に1.5〜20MPaの射出成形物
を製造することができる。本発明の射出成形用樹脂組成
物は、伸びが50%以上、さらに100%以上、さらに
200%以上、特に300%以上の射出成形物を製造す
ることができる。
【0031】本発明の射出成形用樹脂組成物は、射出成
形により、自動車のバンパー及びこの被覆材、外装用モ
ール、ウィンドシール用ガスケット、ドアシール用ガス
ケット、トランクシール用ガスケット、ルーフサイドレ
ール、エンブレム、内装表皮材等、建材用の各種ガスケ
ット等に用いることが可能な射出成形物を製造すること
ができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に
説明する。但し、本発明は下記実施例により制限される
ものでない。
【0033】沸騰n−ヘプタン不溶分の測定 非晶性ポリオレフィン約2gを乾燥した筒状ろ紙に入れ
て、その重量を測定した後、二重管式ソックスレー抽出
器にセットした。n−ヘプタン150gをこのソックス
レー容器に入れ、加熱して、10時間、沸騰還流させ、
非晶性ポリオレフィン中の溶解成分を抽出した。その
後、沸騰n−ヘプタン不溶分の残った筒状ろ紙を取出
し、恒量になるまで減圧乾燥し、その重量を測定した。
沸騰n−ヘプタン抽出前後の重量比から数式(1)によ
り沸騰n−ヘプタン不溶分を算出した。
【数1】
【0034】(1)メルトフローレイト(MFR)(g
/10min)の測定は、JIS・K7210に準拠し
て、メルトインデクサを用いて、230℃における2
1.18N荷重で測定した値である。
【0035】(2)比重:JIS・K7112 A法に
準拠して、評価した。 (3)表面硬度:JIS・K6301 A形スプリング
式硬さ試験に準拠して、評価した。 (4)射出成形性:射出成形時、樹脂の金型からの離型
性、金型への樹脂の充填性を評価した。射出成形機は、
宇部興産社製、型式:D150−10を用いた。 ○:金型に十分充填されかつ成形物が金型より容易に離
型する。 ×:金型への充填が不十分、又は金型から容易に成形物
が離型しない。
【0036】(5)機械的特性の評価:射出成形により
製造したJIS2号試験片(厚み:1mm)を用い、J
IS・K7113に準拠して、温度:23℃で引張速度
200mm/分の条件で、引張強度、引張弾性及び伸
びを評価した。
【0037】[実施例1]非晶性ポリプロピレン[品
番:UT3385(宇部興産社製)、沸騰n−ヘプタン
不溶分:2%、平均分子量:8000]、オレフィン系
エラストマー[タフマー(品番:A−70090(三井
化学社製)、エチレン・ブテン−1系エラストマ
ー)]、スチレン系エラストマー[クレイトン(品番:
G1657(クレイトンポリマージャパン社製)、水添
したブタジエン−スチレン共重合体系エラストマー、S
EBS系)]、重質炭酸カルシウム[(品番:BF30
0(白井石カルシウム社製)、平均粒子径:8μm]を
表1に示す配合量で、ラボニーダーを用いて190℃で
10分に加熱混合し、配合物を得た。この配合物を用
い、各種の評価を行い、結果を表2に示す。
【0038】[比較例1]オレフィン系エラストマー
[タフマー(品番:A−70090(三井化学社製)、
エチレン・ブテン−1エラストマー)]、オレフィン系
エラストマー[タフマー(品番:P−0680(三井化
学社製)、エチレン・プロピレンエラストマー)]、重
質炭酸カルシウム[(品番:BF300(白井石カルシ
ウム社製)]を表1に示す配合量で、ラボニーダーを用
いて190℃で10分に加熱混合し、配合物を得た。こ
の配合物を用い、各種の評価を行い、結果を表2に示
す。
【0039】[比較例2〜4]非晶性ポリプロピレン
[品番:UT3385(宇部興産社製)]、スチレン系
エラストマー[クレイトン(品番:G1657(クレイ
トンポリマージャパン社製)、水添したブタジエン−ス
チレン共重合体系エラストマー)]、重質炭酸カルシウ
ム[(品番:BF300(白井石カルシウム社製)]を
表1に示す配合量で、ラボニーダーを用いて190℃で
10分に加熱混合し、配合物を得た。この配合物を用
い、各種の評価を行い、結果を表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明は、自動車のバンパー及びこの被
覆材、外装用モール、ウィンドシール用ガスケット、ド
アシール用ガスケット、トランクシール用ガスケット、
ルーフサイドレール、エンブレム、内装表皮材等、建材
用の各種ガスケット等に用いることが可能で、射出成形
性を有するオレフィン系熱可塑性樹脂からなる適度な表
面硬度を有し、適度な機械特性を有する柔軟性の優れ
た、軽量な樹脂組成物を提供することができる。さらに
この樹脂組成物を用いて射出成形物を提供することがで
きる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)沸騰n−ヘプタン不溶分が20%以
    下の非晶性ポリプロピレン5重量%から80重量%と
    (b)エラストマー95重量%から20重量%とを含む
    オレフィン系熱可塑性樹脂組成物(但し、非晶性ポリプ
    ロピレンとエラストマーとの合計が100重量%とな
    る。)100重量部及び、(c)充填剤10重量部から
    200重量部の範囲とを含むことを特徴とする射出成形
    用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】エラストマーが、スチレン系エラストマ
    ー、オレフィン系エラストマーから選択されるものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の射出成形用樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】エラストマーが、エチレン・ブテン−1系
    エラストマー、ブタジエン−スチレン共重合体(ランダ
    ム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等の
    全てを含む)から選択されるもの及びその水添物である
    ことを特徴とする請求項1に記載の射出成形用樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】射出成形用樹脂組成物が、230℃のメル
    トフローレイトが1g/10min〜100g/10m
    inの範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の射出成形用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4項のいずれか1項に記載の射
    出成形用樹脂組成物を用いた射出成形物。
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JPH10120865A (ja) * 1996-10-17 1998-05-12 Nippon Poriorefuin Kk 熱可塑性エラストマー組成物およびそれを用いた成形体

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