JP2002212348A - オレフィン・芳香族ビニル系樹脂組成物からなる押出成形体 - Google Patents

オレフィン・芳香族ビニル系樹脂組成物からなる押出成形体

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JP2002212348A
JP2002212348A JP2001008611A JP2001008611A JP2002212348A JP 2002212348 A JP2002212348 A JP 2002212348A JP 2001008611 A JP2001008611 A JP 2001008611A JP 2001008611 A JP2001008611 A JP 2001008611A JP 2002212348 A JP2002212348 A JP 2002212348A
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aromatic vinyl
vinyl compound
group
olefin
random copolymer
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JP2001008611A
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English (en)
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Yuichiro Kushida
祐一郎 櫛田
Takeshi Oda
威 尾田
Toru Arai
亨 荒井
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】耐熱軟化性に優れ、耐候性、耐薬品性の良い押
出成形品を提供する。 【解決手段】(A)芳香族ビニル化合物単量体単位の含
量が1〜95mol%で200℃、5kgの条件で測定
したメルトフローレシオ(MFR)が10g/10mi
n以下(但し0g/10minは除く)である芳香族ビ
ニル化合物−オレフインランダム共重合体97〜10重
量部と(B)結晶の融点が100℃以上で、その結晶の
融解エネルギーが80J/g以上、かつ200℃、5k
gの条件で測定したメルトフローレシオ(MFR)が1
0g/min以下(但し0g/10minは除く)であ
る結晶性α−オレフイン系重合体3〜90重量部とから
なる芳香族ビニル化合物−オレフインランダム共重合体
系樹脂組成物の押出成形品で、成形品を120℃で1時
間放置した時の押出方向の収縮率が10%以下である成
形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族ビニル化合
物−オレフィンランダム共重合体と結晶性αーオレフィ
ン系重合体からなる芳香族ビニル化合物−オレフィンラ
ンダム共重合体系樹脂組成物を用いた押出成形品に関す
るものである。さらに詳しくは、本樹脂組成物を用いた
耐熱軟化性に優れ、耐候性、耐薬品性の良い押出成形品
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近になって実用化されようとしている
芳香族ビニル−オレフィンランダム共重合体は、従来無
かった芳香族化合物とオレフィンの組み合わせであると
ころからユニークであり、かつ汎用プラスチックと同様
に安価であるので種々の用途に使われる可能性がある。
同様な組成のポリマーとしては従来よりスチレン・ブ
タジエン(又はイソプレン)・スチレン ブロックコポリ
マーがあるが、これは主鎖に2重結合がある為、本発明
の芳香族ビニル−オレフィンランダム共重合体と異なり
耐候性、耐熱軟化性が非常に劣り用途が制限されてい
た。又これらに水素添加した、スチレン・エチレン・ブ
チレン(又はプロピレン)・スチレンブロックコポリマー
は、上述のポリマーの耐候性、耐熱軟化性の悪さは改良
されているがコストが大幅に上がっており、使用がやは
り限定されていた。又、軟質樹脂の分野では所謂軟質塩
化ビニル樹脂が広く使用されているが分子中に塩素を含
む為、環境に対する負荷が大きい事が懸念されており、
有効な代替材料が求められている。
【0003】この様に本発明に記載の芳香族ビニル・オ
レフィンランダム共重合体は、塩ビ代替材として、又耐
候性、耐熱軟化性が良好な低コストの芳香族ビニル・オ
レフィン共重合体として種々の用途に使用される事が期
待されていた。しかしながら本ランダム共重合体は、融
点が通常100℃以下と低くかつガラス転移温度も室温
以下であるところから耐熱軟化性が非常に悪く、例えば
本ランダム共重合体を用いた押出成形品は120℃で1
時間程度放置しておいただけで押出方向で10%以上の
成型時の残留歪みによる収縮変形が起こるという実際に
使用された場合に問題となる致命的な耐熱軟化性の欠陥
を持っている事が判った。従って耐熱軟化性の改良が切
望されていた。特開平10−60194号公報にはエチ
レン−ビニリデン芳香族共重合体とポリプロピレン系重
合体の組成物に関し、またWO98−10015号公報
には芳香族ビニル−α−オレフィンランダム共重合体と
オレフィン系共重合体の組成物に関し、各々記載がある
が、いずれも耐熱軟化性が充分ではない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な現状に鑑み鋭意検討した結果、驚いた事には特定の結
晶特性及び流動性を有するα−オレフィン系重合体3〜
90重量部を特定の流動性を有する芳香族ビニル化合物
−オレフィンランダム共重合体97〜10重量部に混合
する事により得られた樹脂組成物を用いて成形して得た
押出成形品は、120℃で1時間放置した時の押出方向
の収縮率が10%以下であり耐熱軟化性が大幅に改良さ
れている事を見いだした。
【0005】即ち本発明は、(A)芳香族ビニル化合物単
量体単位の含量が1〜95mol%で200℃、5kg
の条件で測定したメルトフローレシオ(MFR)が10
g/10min以下(但し0g/10minは除く)で
ある芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム共重合体
97〜10重量部と(B)結晶の融点が100℃以上で、
その結晶の融解エネルギーが80J/g以上かつ200
℃、5kgの条件で測定したメルトフローレシオ(MF
R)が10g/min以下(但し0g/10minは除
く)である結晶性α−オレフィン系重合体3〜90重量
部とからなる芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム
共重合体系樹脂組成物の押出成形体で、成形品を120
℃で1時間放置した時の押出方向の収縮率が10%以下
である成形品に関するものである。押出成型品として
は、シート、異形押出品、ガスケット、チューブ、パイ
プ、他種材料との共押出品等が含まれる。(A)は芳香
族ビニル化合物含量が1〜95モル%であり、好ましく
は2個以上の芳香族ビニル化合物ユニットのヘッド−テ
イルの連鎖構造を有するオレフィン−芳香族ビニル化合
物ランダム共重合体である。更に好ましくは、芳香族ビ
ニル化合物含量が5〜50モル%であり、2 個以上の
芳香族ビニル化合物ユニットのヘッド−テイルの連鎖構
造を有する芳香族ビニル−エチレンランダム共重合体で
ある。芳香族ビニル化合物含量が1モル%未満の場合は
耐熱軟化性に劣り、95モル%を越えた場合は(B)の
結晶性α−オレフィン系重合体との相溶性に劣り好まし
くない。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳細に
説明する。まず、本発明の押出成形品の必須成分であ
る、芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム共重合体
について説明する。芳香族ビニル−オレフィンランダム
共重合体は、以下の遷移金属化合物を用いて、または以
下の製造方法によって得られる芳香族ビニル化合物−オ
レフィンランダム共重合体を包含するが、特に本発明の
芳香族ビニル−オレフィンランダム共重合体はこれに限
定されない。また、遷移金属化合物または製造方法にも
限定されない。
【0007】本発明に用いられる芳香族ビニル化合物−
オレフィンランダム共重合体を構成する芳香族ビニル
は、特に制限はないがスチレンモノマー、p−クロロス
チレン、p−ターシャリ−ブチルスチレン、α−メチル
スチレン、ビニルナフタレン、p−メチルスチレン、ビ
ニルナフタレン、ビニルアントラセンが好ましく、特に
スチレンモノマーが好ましい。これら芳香族ビニル化合
物は単独で用いても良く、また、2種類以上を併用して
も良い。オレフィンとしては特に制限はないが、炭素数
2〜20のα−オレフィン、すなわちエチレン、プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−オクテンや環状オレフィン、すなわちシク
ロペンテン、ノルボルネンが好ましく、特にエチレンが
好ましい。これらオレフィンは単独で用いても良く、ま
た2種以上を併用しても良い。芳香族ビニル化合物−オ
レフィンランダム共重合体中の芳香族ビニル化合物含量
は好ましくは5モル%以上95モル%以下、特に好まし
くは5モル%以上50モル%以下である。
【0008】本発明に用いられる好ましい芳香族ビニル
−オレフィンランダム共重合体は米国特許USP570
1387号公報、特開平7−70223号公報等に開示
されているスチレン−エチレン擬似ランダム共重合体、
または特開平9−40709号公報、特開平9−309
925号公報、特開平11−130808号公報等に開
示されている芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム
共重合体等が挙げられる。特に好ましくはスチレン−エ
チレンランダム共重合体である。
【0009】特に好ましいスチレン−エチレンランダム
共重合体について説明を加える。このスチレン−エチレ
ンランダム共重合体は、共重合体構造中に含まれる下記
化1で示されるスチレンとエチレンの交互構造の割合を
示す交互構造指数λ(下記の式(S1)で表される)が
1より大きく70より小さい共重合体である。 λ=A3/A2×100 式(S1) ここでA3は、13C−NMR測定により得られる、下
記の化3で示されるスチレン−エチレン交互構造に由来
する3種類のピークa、b、cの面積の総和である。ま
た、A2はTMSを基準とした13C−NMRにより0
〜50ppmの範囲に観測される主鎖メチレン及び主鎖
メチン炭素に由来するピークの面積の総和である。
【0010】
【化3】 (式中、Phはフェニル基、xは繰り返し単位数を示し
2以上の整数を表す。)
【0011】また、特に好ましいスチレン−エチレン共
重合体は、TMSを基準とした13C−NMR測定によ
って40〜45ppmに観察されるピークによって帰属
されるヘッド−テイルのスチレンユニットの連鎖構造を
有する。さらに、42.3〜43.1ppm、43.7
〜44.5ppm、40.4〜41.0ppm、43.
0〜43.6ppmに観察されるピークによって帰属さ
れるスチレンユニットの連鎖構造を有する。
【0012】また、特に好ましい共重合体は、スチレン
の単独重合によってアイソタクティクのポリスチレンを
作ることができ、かつエチレンの単独重合によってポリ
エチレンを作ることのできるメタロセン触媒を用いて得
られるスチレン−エチレン共重合体である。そのため、
得られるスチレン−エチレン共重合体は、エチレン連鎖
構造、ヘッド−テイルのスチレン連鎖構造、スチレンユ
ニットとエチレンユニットが結合した構造を共にその主
鎖中に有することができる。
【0013】特に好ましいスチレン−エチレン共重合体
は、その構造中に含まれる前記の化1で示されるスチレ
ンとエチレンの交互構造のフェニル基の立体規則性がア
イソタクティクダイアッド分率(またはメソダイアッド
分率)Pmで0.5より大きい、好ましくは0.75よ
り大きい、特に好ましくは0.95より大きい共重合体
である。スチレンとエチレンの交互共重合構造のアイソ
タクティクダイアッド分率Pmは、25ppm付近に現
れるメチレン炭素ピークのr構造に由来するピーク面積
Arと、m構造に由来するピークの面積Amから、下記
の式(S2)によって求めることができる。 Pm=Am/(Ar+Am) 式(S2) ピークの出現位置は測定条件や溶媒によって若干シフト
する場合がある。例えば、重クロロホルムを溶媒とし、
TMSを基準とした場合、r構造に由来するピークは、
25.4〜25.5ppm付近に、m構造に由来するピ
ークは25.2〜25.3ppm付近に現れる。また、
重テトラクロロエタンを溶媒とし、重テトラクロロエタ
ンの3重線の中心ピークを73.89ppmとして基準
にした場合、r構造に由来するピークは、25.3〜2
5.4ppm付近に、m構造に由来するピークは25.
1〜25.2ppm付近に現れる。なお、m構造はメソ
ダイアッド構造、r構造はラセミダイアッド構造を表
す。特に好ましい共重体は、スチレンとエチレンとの交
互共重合構造にr構造に帰属されるピークは実質的に観
測されない。
【0014】特に好ましいスチレン−オレフィンランダ
ム共重合体の製造に用いられる配位重合触媒は、下記化
4で表される遷移金属化合物と助触媒から構成される重
合触媒である。
【0015】
【化4】 式中、A、Bは非置換もしくは置換シクロペンタフェナ
ンスリル基、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、
非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、非置換も
しくは置換インデニル基、または非置換もしくは置換フ
ルオレニル基から選ばれる基である。YはA、Bと結合
を有し、他に水素もしくは炭素数1〜15の炭化水素基
(1〜3個の窒素、酸素、硫黄、燐、珪素原子を含んで
もよい)を有するメチレン基、シリレン基、エチレン
基、ゲルミレン基、ほう素残基である。置換基は互いに
異なっていても同一でもよい。また、Yはシクロヘキシ
リデン基、シクロペンチリデン基等の環状構造を有して
いてもよい。Xは、水素、ハロゲン、炭素数1〜15の
アルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数8〜
12のアルキルアリール基、炭素数1〜4の炭化水素置
換基を有するシリル基、炭素数1〜10のアルコキシ
基、または炭素数1〜6のアルキル置換基を有するジア
ルキルアミド基、またはモノアリールアミド、ジアリー
ルアミド、アルキルアリルアミドでありお互いに同一で
あっても異なっていてもよい。Mはジルコニウム、ハフ
ニウム、またはチタンである。特に好ましくは、A、B
のうち、少なくとも1つは非置換もしくは置換シクロペ
ンタフェナンスリル基、非置換もしくは置換ベンゾイン
デニル基、または非置換もしくは置換インデニル基から
選ばれる基である上記化2で表される遷移金属化合物と
助触媒から構成される重合触媒である。以上、特定の交
互構造指数、ヘッド−テイルのスチレン連鎖構造、立体
規則性、特定の構造の触媒を用いて重合された共重合体
を用いることにより、組成比率、結晶化度、結晶の融解
エネルギー、MFR等、他の条件を同一で比較した場
合、耐熱軟化性の更に優れた押出成形品を得ることがで
きる。
【0016】助触媒としては、従来遷移金属触媒成分と
組み合わせて用いられている助触媒を使用することがで
きるが、そのような助触媒として、アルモキサンまたは
ほう素化合物が好適に用いられる。
【0017】特に好ましく本発明に用いられるスチレン
−エチレンランダム共重合体の重量平均分子量は、スチ
レン含量5モル%以上20モル%未満では6万以上、好
ましくは8万以上であり、スチレン含量20モル%以上
95モル%以下では3万以上、好ましくは4万以上であ
る。重量平均分子量の上限値は、特に制限はないが、好
ましくは300万以下、更に好ましくは100万以下で
ある。分子量が300万を超えると溶融粘度が上昇し、
一般的な押出成形法による成形が困難になる。ここでの
重量平均分子量(Mw)はGPCで標準ポリスチレンを
用いて求めたポリスチレン換算分子量をいう。分子量分
布(Mw/Mn)は6以下、好ましくは4以下、特に好
ましくは3以下である。なお、Mnは数平均分子量を表
し、同様にGPC法により測定することができる。
【0018】以上、本発明に用いられる芳香族ビニル化
合物−オレフィンランダム共重合体の代表例として、ス
チレン−エチレンランダム共重合体について説明した。
しかし、前記の説明は、本発明に用いられる芳香族ビニ
ル化合物−オレフィンランダム共重合体は、例えばスチ
レン−プロピレン共重合体や他の共重合体にも適応でき
る。
【0019】特に好ましく本発明に用いられる芳香族ビ
ニル化合物−オレフィンランダム共重合体は、好ましく
は2個以上の芳香族ビニル化合物のユニットのヘッド−
テイル連鎖構造を有し、この様な連鎖構造をもたない共
重合体に比較して、初期弾性率、破断強度の値が高い。
また、芳香族ビニル化合物とオレフィンの高い交互立体
規則性を有し、立体規則性の低い共重合体に比較して、
初期弾性率、破断強度、伸び、耐薬品性に優れる。
【0020】本発明に用いられる芳香族ビニル化合物−
オレフィンランダム共重合体は、必ずしもそれが芳香族
ビニル化合物とオレフィンのみからなる共重合体である
必要はなく、構造及び立体規則性が上記の範囲にあれ
ば、他の構造が含まれていても、他のモノマーが共重合
されていても差し支えない。共重合される他のモノマー
として、前記で選ばれた以外のプロピレン等の炭素数3
から20までのα−オレフィン又はブタジエン、1,4
−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、エチリデンノ
ルボルネン、ジシクロペンタジエン、ジビニルベンゼ
ン、ビニルシクロヘキセン等のジエン化合物を例示する
ことができる。また重合条件等によっては、芳香族ビニ
ル化合物が熱、ラジカル、またはカチオン重合したアタ
クティクホモポリマーが少量含まれる場合があるが、そ
の量は全体の10重量%以下が好ましい。このようなホ
モポリマーは溶媒抽出等の方法により除去できるが、物
性上特に問題がなければこれを含んだまま使用すること
もできる。また、本発明に用いられる芳香族ビニル化合
物−オレフィンランダム共重合体はグラフト、水素化、
架橋、官能基の付与等の変性も可能である。
【0021】本発明の(B)成分の結晶性α−オレフィ
ン系樹脂の製造法としては、特に制限はなく可塑剤など
の添加物を含んでいてもよい。また、複数のα−オレフ
ィンの共重合体であってもよく、別々に製造されたオレ
フィン系樹脂の組成物であってもよい。好ましくはポリ
エチレン、ポリプロピレン、C4〜C20のα−オレフ
ィンの単独重合体、エチレンとC3〜C20のα−オレ
フィンから成る共重合体およびプロピレンとC4〜C2
0のα−オレフィンからなる共重合体、及びエチレン、
プロピレンとC4−C20のジエンから成る共重合体で
あり、特に好ましくはポリエチレン系樹脂もしくはポリ
プロピレン系樹脂である。
【0022】本発明の押出成形品で用いる芳香族ビニル
化合物−オレフィンランダム共重合体系樹脂組成物は
(A)芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム共重合
体97〜10重量部と(B)結晶性αーオレフィン系重
合体3−90重量部からなる。(A)が97重量部を超
えると、耐熱軟化性向上の効果が不十分となり、また
(A)が10重量部未満の場合、耐熱軟化性に優れるも
のの、硬度上昇、回復性低下等を招き、力学物性とのバ
ランスが不十分となる。(B)結晶性α−オレフィン重合
体を(A)芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム共
重合体の改質材として用いるには、芳香族ビニル化合物
−α−オレフィンランダム共重合体単体の有する柔軟
性、回復性、力学物性等と耐熱軟化性向上効果のバラン
スを発揮する点で、(A)95〜30重量部、(B)5
〜70重量部の割合で含有することが好ましく、(A)
90〜40重量部、(B)10〜60重量部の割合で含
有することが、更に好ましい。
【0023】本発明に用いられる(A)は、200℃、
5kgで測定したメルトフローレシオ(MFR)が10
g/10min以下(但し0g/10minは除く)で
ある。この条件を満足しない場合は、組成物の押出成形
体を120℃1時間放置した時の押出方向の成形収縮率
が10%以上となり、耐熱軟化性が低下する。
【0024】本発明に用いられる(B)は、結晶の融点
が100℃以上でその結晶の融解エネルギーが80J/
g以上かつ200℃、5kgで測定したメルトフローレ
シオ(MFR)が10g/min以下(但し0g/10
minは除く)である。これらの条件を満足しない場合
は、組成物の押出成形体を120℃で1時間放置した時
の押出方向の成形収縮率が10%以上となり、耐熱性が
低下する。
【0025】本発明の押出成形品の製造に用いる芳香族
ビニル化合物ーオレフィンランダム共重合体系樹脂組成
物には、目的に応じて他種ポリマー、充填剤、安定剤、
老化防止剤、耐光性向上剤、紫外線吸収剤、可塑剤、軟
化剤、滑剤、加工助剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、難
燃剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、結晶核剤、発泡剤
等を添加することができる。これらは単独または複数を
組み合わせて使用可能である。
【0026】前記のうち、安定剤、老化防止剤、耐光性
向上剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤、顔料、ブロッキ
ング防止剤、結晶核剤等の添加量に特に制限はないが、
物性、経済性のバランスから5重量部以下が好ましい。
他種ポリマーとしてはスチレン系の樹脂又はスチレン系
の熱可塑性エラストマーが好ましく加えられる。充填材
としては、ガラスファイバー、セラミックファイバー、
シリカ、タルク、炭カル等の無機充填材が用いられる。
又軟化剤としてはパラフィンオイル、ナフテンオイル等
のプロセスオイルが用いられる。
【0027】本発明で用いる芳香族ビニル化合物ーオレ
フィンランダム共重合体系樹脂組成物を得るための方法
に特に制限はなく、公知の手法を用いることができる。
例えば、単軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキサ
ー、プラストミル、コニーダー、加熱ロールなどで溶融
混合を行うことができる。溶融混練を行う前にヘンシェ
ルミキサー、リボンブレンダー、スーパーミキサー、タ
ンブラーなどで各原料を均一に混合しておくことも可能
である。更に溶液状態の重合体に原材料を混合後、溶剤
を除去する方法も使用可能である。組成物の形態として
はフィルム状、ブロック状、ペレット状、シート状、ス
トランド状などを挙げることができる。溶融混練温度に
特に制限はないが、100〜300℃が好ましく、15
0〜250℃が特に好ましい。本発明の押出成形品を得
るための方法に特に制限は無く、公知の方法を用いるこ
とができる。具体的には、Tダイ法、チューブラー法、
異型押出法、各種共押出法等である。又押出成形で得た
シートを更に圧空成形、真空成形をしても良い。また、
本発明のオレフィン系樹脂組成物を用いた押出成形品の
用途としては、食品、機械、電気部品の容器、文具、O
A機器、家電製品、自動車部品、やチューブ、ホース、
シートなどが有る。本発明のシートは、厚さに関して特
に制限はないが10μm〜10mmが好ましい、特に好
ましくは0.1mm〜5mmである。層構造は、単層、
多層何れも可能である。本発明の異形押出品、ガスケッ
ト、チューブまたはパイプは、形状、大きさに特に制限
はない。層構造は、単層、多層何れも可能である。本発
明の共押出品は、その形状、大きさに特に制限はない。
層構造、各層の種類に関しても特に制限はないが、オレ
フィン系樹脂、スチレン系樹脂、組成等の異なる(A)
成分と(B)成分の組成物との共押出が層間接着強度の
点から好ましい。
【0028】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。各参
考例で得られたスチレン−エチレンランダム共重合体の
分析は以下の手段によって実施した。13C−NMRス
ペクトルは、日本電子社製α−500を使用し、重クロ
ロホルム溶媒または重1,1,2,2−テトラクロロエ
タン溶媒を用い、TMSを基準として測定した。ここで
いうTMSを基準とした測定とは、先ずTMSを基準と
して重1,1,2,2−テトラクロロエタンの3重線1
3C−NMRピークの中心ピークのシフト値を決め、次
いで共重合体の各ピークシフト値を、重1,1,2,2
−テトラクロロエタンの3重線中心ピークを基準として
算出したものである。重1,1,2,2−テトラクロロ
エタンの3重線中心ピークのシフト値は73.89pp
mであった。ピーク面積の定量を行う13C−NMRス
ペクトル測定は、NOEを消去させたプロトンゲートデ
カップリング法により、パルス幅は45°パルスを用
い、繰り返し時間5秒を標準として行った。ちなみに、
同一条件で、但し繰り返し時間を1.5秒に変更して測
定してみたが、共重合体のピーク面積定量値は、繰り返
し時間5秒の場合と測定誤差範囲内で一致した。
【0029】スチレン−エチレンランダム共重合体中の
スチレン含量の決定は、1H−NMRで行い、機器は日
本電子社製α−500及びBRUCKER社製AC−2
50を用いた。重クロロホルム溶媒または、重1,1,
2,2−テトラクロロエタンを用いTMSを基準とし
て、フェニル基プロトン由来のピーク(6.5〜7.5
ppm)とアルキル基由来のプロトンピーク(0.8〜
3ppm)の強度比較で行った。参考例中のスチレン−
エチレンランダム共重合体の分子量は、GPC(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー)を用いて標準ポリ
スチレン換算の重量平均分子量を求めた。室温でTHF
に可溶な共重合体は、THFを溶媒とし、東ソー社製H
LC−8020を用い測定した。室温でTHFに不溶な
共重合体は、1,2,4−トリクロロベンゼンを溶媒と
して、センシュウ科学社製GPC−7100を用い測定
した。DSC測定は、セイコー電子社製DSC200を
用い、N2気流下昇温速度10℃/minで行い、ガラ
ス転移温度および融点を測定した。
【0030】芳香族ビニル化合物ーオレフィンランダム
共重合体系樹脂組成物の物性評価は以下の方法で行っ
た。 100%モデユラス、破断時の強度 TB、破断時の
伸び EBは、180℃で作成した2mm厚プレスシー
トを用い,JIS K−6251に従って測定した。 硬度はJIS K−6253に基づきデユロメーター
硬度計で求めた。 成形品収縮試験:耐熱軟化性の目安として次の条件で
押し出したガスケット成形品を加温下に水平状態で一定
時間放置して押出方向での収縮量(%)を測定した。こ
の場合収縮量が大なるほど成型時の残留歪みが回復した
事になり耐熱軟化性が悪いとみなせる。 ・押出条件:40ミリ押出機、フルフライトスクリュ
ー、ガスケット金型、80メッシュ金網使用 スクリュー回転数 50rpm、 シリンダー温度設定 C1:125℃、C2:130
℃,C3:135℃,C4:140℃,AD:145
℃,D:150℃ ・成形品収縮量の測定 上述の押出条件で得たガスケ
ット成形品を押出方向に約2cmの長さに切断し、120
℃*1時間水平状態で放置した後の押出方向での収縮量
(%)を測定した。 ・結晶融点及び結晶の融解エネルギーの測定は、セイコ
ー電子社DSC200を用い、窒素気流下10℃/mi
nで行った。結晶の融解エネルギーは、DSC曲線とベ
ースラインに囲まれた部分の面積から換算した。 ・メルトフローレシオ(MFR)の測定は、JIS K
7210に準じて行った。
【0031】<スチレン−エチレンランダム共重合体の
合成> 参考例1 容量10L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付きのオ
ートクレーブを用いて重合を行った。脱水したトルエン
4000mL、脱水したスチレン800mLを仕込み、
内温50℃に加熱攪拌した。窒素を約100Lバブリン
グして系内をパージしトリイソブチルアルミニウム8.
4mmol、メチルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、
MMAO−3A)をAl基準で84mmol加えた。直
ちにエチレンを導入し、圧力10kg/cm2Gで安定
した後に、オートクレーブ上に設置した触媒タンクから
特開平11−130808号公報等に記載されている公
知の方法で得た触媒、rac−ジメチルメチレンビス
(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニウムジク
ロライドを2.1μmol、トリイソブチルアルミニウ
ム0.84mmolを溶かしたトルエン溶液約50mL
をオートクレーブに加えた。内温を50℃、エチレン圧
を10kg/cm2G(エチレン圧11気圧)に維持し
ながら0.7時間重合を実施した。重合終了後、得られ
た重合液を激しく攪拌した過剰のメタノール中に少量ず
つ投入し生成したポリマーを析出させた。減圧下、60
℃で重量変化が認められなくなるまで乾燥し、ポリマー
を(P−1)を得た。
【0032】参考例2 容量150L、攪拌機及び加熱冷却用ジャケット付きの
重合缶を用いて重合を行った。脱水したシクロヘキサン
60L、脱水したスチレン12Lを仕込み、内温46℃
に加熱攪拌した。トリイソブチルアルミニウム84mm
ol、メチルアルモキサン(東ソーアクゾ社製、MMA
O−3A)をAl基準で840mmol加えた。直ちに
エチレンを導入し、圧力9kg/cm2Gで安定した後
に、重合缶上に設置した触媒タンクから、特開平11−
130808号公報等に記載されている公知の方法で得
た触媒、rac−ジメチルメチレンビス(4,5−ベン
ゾ−1−インデニル)ジルコニウムジクロライドを86
μmol、トリイソブチルアルミニウム2mmolを溶
かしたトルエン溶液約100mLを重合缶に加えた。直
ちに発熱が開始したので、ジャケットに冷却水を導入し
た。内温は最高90℃まで上昇、その後徐々に降下最終
的に50℃となった。エチレン圧は9kg/cm2G
(エチレン圧10気圧)に維持しながら2時間重合を実
施した。重合終了後、得られた重合液を脱気した後、以
下のようにクラムフォーミング法で処理し、ポリマーを
回収した。重合液を、激しく攪拌した分散剤を含む30
0Lの85℃の加熱水中に1時間かけて投入した。その
後85℃で40分保持後、97℃で1時間20分攪拌し
た後に、クラムを含む熱水を冷水中に投入しクラムを回
収した。クラムを50℃で風乾し、その後60℃で真空
脱気することで数mm程度の大きさのクラム形状の良好
なポリマー(P−2)を得た。
【0033】参考例3 触媒として特開平11−130808号公報等に記載さ
れている公知の方法で得た触媒、rac−ジメチルメチ
レンビス(4,5−ベンゾ−1−インデニル)ジルコニ
ウムジクロライドを用い、表1に示す条件で、参考例1
と同様に重合、後処理を行いポリマー(P−3)を得
た。
【0034】得られたスチレン−エチレンランダム共重
合体P−1〜P−3の重合条件・結果を表1に、その共
重合体の分析値を表2に示した。200℃におけるP−
1〜P−3のそれぞれのMFRは各々、3、5、6g/
10minであった。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】実施例1〜7 参考例のスチレン−エチレンランダム共重合体(P−
1、P−2、P−3)を繰り返し重合を行って必要量を
得たスチレン−エチレンランダム共重合体それぞれP−
1、P−2、P−3と各種オレフィン系樹脂(グランド
ポリマー社製ホモポリプロピレンF−103(融点16
0℃、結晶融解エネルギー120J/g、200℃にお
けるMFR=6g/10min)、京葉ポリエチ社製高
密度ポリエチレンケミレッツHD−1010(融点12
6℃、結晶融解エネルギー160J/g、200℃にお
けるMFR=3g/10min)とを表3の配合比で3
0mmφ2軸押出機で230℃で溶融混練した。得られ
たオレフィン系樹脂組成物の物性評価を行い、その結果
を表3に示した。
【0038】比較例1〜3 実施例のスチレン−エチレンランダム共重合体と結晶性
αーオレフィン重合体であるポリプロピレン、ポリエチ
レンを組み合わせたオレフィンー芳香族ビニル化合物ラ
ンダム共重合体系樹脂組成物の替わりにスチレンーエチ
レンランダム共重合体および、グランドポリマー社ポリ
プロピレンF219D(融点160℃、結晶の融解エネ
ルギー100J/g、200℃におけるMFR=18g
/10min)を用いた場合の物性を比較例として表−
3に示した。溶融混練は表3の配合で実施例1〜7と同
様に行った。実施例1〜7では、比較例1〜3のスチレ
ンーエチレンランダム共重合体単独の場合及び比較例4
〜5のMFR=18g/10minのポリプロピレンを
用いた組成物の場合に比べて、耐熱軟化性が顕著に改善
されている。
【0039】
【表3】
【0040】
【発明の効果】本発明の特定の流動性を有する芳香族ビ
ニル化合物ーオレフィンランダム共重合体に特定の結晶
特性及び流動特性を有する結晶性αーオレフィン系重合
体を組み合わせたオレフィンー芳香族ビニル化合物ラン
ダム共重合体系樹脂組成物を用いて押出成形法によって
得た押出成型物は、耐熱軟化性が顕著に改善されるため
低コスト、耐候性の良さ、かつ芳香族化合物とオレフィ
ンのランダム共重合体というユニークな性質を生かして
食品、機械、電気部品、製品などの容器、文具、OA機
器、家電製品、自動車部品やチューブ、ホース、フィル
ム、シートなどの用途に好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 25/08 C08L 25/08 // B29K 23:00 B29K 23:00 25:00 25:00 Fターム(参考) 4F071 AA14 AA15 AA20 AA21 AA22 AF61Y AH19 BC01 BC05 BC07 4F207 AA03H AA13H AE01 KA01 KA17 4J002 BB01W BB03X BB05X BB12X BB14W BB15X BB16W BB16X BC04W GT00 4J028 AA01A AB00A AB01A AC01A AC02A AC03A AC10A AC22A AC28A BA00A BA01B BB00A BB00B BB01B BC12B BC14B BC25B EA01 EB01 EB02 EB03 EB21 EC02 FA02 GA01 GA06 GA12 4J128 AA01 AB00 AB01 AC01 AC02 AC03 AC10 AC22 AC28 AD00 BA00A BA01B BB00A BB00B BB01B BC12B BC14B BC25B EA01 EB01 EB02 EB03 EB21 EC02 FA02 GA01 GA06 GA12

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)芳香族ビニル化合物単量体単位の含量
    が1〜95mol%で200℃、5kgの条件で測定し
    たメルトフローレシオ(MFR)が10g/10min
    以下(但し0g/10minは除く)である芳香族ビニ
    ル化合物−オレフィンランダム共重合体97〜10重量
    部と(B)結晶の融点が100℃以上で、その結晶の融解
    エネルギーが80J/g以上、かつ200℃、5kgの
    条件で測定したメルトフローレシオ(MFR)が10g
    /min以下(但し0g/10minは除く)である結
    晶性α−オレフィン系重合体3〜90重量部とからなる
    芳香族ビニル化合物−オレフィンランダム共重合体系樹
    脂組成物の押出成形品で、成形品を120℃で1時間放
    置した時の押出方向の収縮率が10%以下である成形
    品。
  2. 【請求項2】(A)芳香族ビニル化合物−オレフィンラン
    ダム共重合体が遷移金属触媒を含むシングルサイト触媒
    系から合成されることを特徴とする請求項1記載の押出
    成形品。
  3. 【請求項3】(A)芳香族ビニル化合物−オレフィンラ
    ンダム共重合体が芳香族ビニル化合物−エチレンランダ
    ム共重合体であることを特徴とする請求項1又は2のい
    ずれか一項記載の押出成形品。
  4. 【請求項4】(A)芳香族ビニル化合物−オレフィンラ
    ンダム共重合体が、その構造中にヘッド−テイルで2個
    以上結合した芳香族ビニル化合物の連鎖構造を有する芳
    香族ビニル化合物−オレフィンランダム共重合体である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の押
    出成形品。
  5. 【請求項5】(A)芳香族ビニル化合物−オレフィンラ
    ンダム共重合体が下記の式(S1)で与えられる交互構
    造指数λが1より大で70より小であるスチレン−エチ
    レン共重合体であることを特徴とする請求項1〜4いず
    れか一項記載の押出成形品。 λ=A3/A2×100 ・・・・・(S1) ここでA3は13C−nmr測定により得られる、下記
    の化1で示されるスチレン−エチレン交互構造のa,
    b,c3種類の炭素に由来する3種類のピーク面積の総
    和である。また、A2はテトラメチルシラン(TMS)
    を基準とした13C−NMRにより0〜50ppmの範
    囲に観測される主鎖メチレンおよび主鎖メチン炭素に由
    来するピークの面積の総和である。 【化1】 (式中、Phはフェニル基、Xは繰り返し単位数を示し
    2以上の整数である。)
  6. 【請求項6】(A)芳香族ビニル化合物−オレフィンラ
    ンダム共重合体がその構造中に含まれる芳香族ビニル化
    合物連鎖構造のフェニル基の立体規則性がアイソタクテ
    ィクである芳香族ビニル化合物−オレフィン共重合体で
    あることを特徴とする請求項1〜5いずれか一項記載の
    押出成形品。
  7. 【請求項7】(A)芳香族ビニル化合物−オレフィンラ
    ンダム共重合体がその構造中に含まれる前記の化1で表
    されるスチレン単位とエチレン単位の交互構造のフェニ
    ル基の立体規則性が下記の式(S2)で示されるアイソ
    タクティクダイアッド分率Pmで0.5より大で1以下
    であるスチレン−エチレンランダム共重合体であること
    を特徴とする請求項1〜6記載のいずれか一項記載の押
    出成形品。 Pm=Am/(Am+Ar) ・・・・・(S2) ここでAm,ArはそれぞれTMSを基準とした13C
    −nmrにより25ppm付近に現れるメチレン炭素の
    メソダイアッド構造(m構造)に由来するピーク面積、
    ラセミダイアッド構造(r構造)に由来するピーク面積
    をそれぞれ示す。
  8. 【請求項8】(A)芳香族ビニル化合物−オレフィンラ
    ンダム共重合体が下記の化2で示される遷移金属化合物
    と助触媒を用いて製造される芳香族ビニル化合物−オレ
    フィンランダム共重合体であることを特徴とする請求項
    1〜7いずれか一項記載の押出成形品。 【化2】 式中、A,Bは非置換もしくは置換シクロペンタフェナ
    ンスリル基、非置換もしくは置換ベンゾインデニル基、
    非置換もしくは置換シクロペンタジエニル基、非置換も
    しくは置換インデニル基、または非置換もしくは置換フ
    ルオレニル基から選ばれる基である。YはA,Bと結合
    を有し、他に水素もしくは炭素数1〜15の炭化水素基
    を有するメチレン基、シリレン基、またはエチレン基で
    ある。置換基は互いに異なっていても同一でも良い。ま
    た、Yは環状構造を有していても良い。Xは、水素、ハ
    ロゲン、炭素数1〜15のアルキル基、炭素数6〜10
    のアリール基、炭素数8〜12のアルキルアリール基、
    炭素数1〜4の炭化水素置換基を有するシリル基、炭素
    数1〜10のアルコキシ基、または炭素数1〜6のアル
    キル置換基を有するジアルキルアミド基、またはモノア
    リールアミド、ジアリールアミド、アルキルアリルアミ
    ドでありお互いに同一であっても異なっていてもよい。
    Mはジルコニウム、ハフニウム、またはチタンである。
  9. 【請求項9】(B)結晶性α−オレフィン系重合体がポリ
    エチレン、ポリプロピレン,C4−C20のα−オレフ
    ィン単独重合体、エチレン、プロピレンからなる共重合
    体、エチレン、プロピレンとC4−C20のα−オレフ
    ィンからなる共重合体、及びエチレン、プロピレンとC
    4−C20のジエンからなる共重合体から選ばれた、少
    なくとも1種のオレフィン系重合体であることを特徴と
    する請求項1〜8のいずれか一項記載の押出成形品。
  10. 【請求項10】押出成形品がシートであることを特徴と
    する請求項1〜9のいずれか一項記載の押出成形品。
  11. 【請求項11】押出成形品が異形押出品であることを特
    徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の押出成形
    品。
  12. 【請求項12】押出成形品がガスケットであることを特
    徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の押出成形
    品。
  13. 【請求項13】押出成形品がチューブ又はパイプである
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の押
    出成形品。
  14. 【請求項14】押出成形品が他種材料との共押出品であ
    ることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項記載の
    押出成形品。
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