JP2002212248A - 熱硬化性および活性エネルギー線硬化性を有する硬化性組成物 - Google Patents

熱硬化性および活性エネルギー線硬化性を有する硬化性組成物

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JP2002212248A JP2001013928A JP2001013928A JP2002212248A JP 2002212248 A JP2002212248 A JP 2002212248A JP 2001013928 A JP2001013928 A JP 2001013928A JP 2001013928 A JP2001013928 A JP 2001013928A JP 2002212248 A JP2002212248 A JP 2002212248A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工時の柔軟性と最終皮膜の耐傷つき性とを
併せ持つ硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有
する化合物(a1)とアルコキシシラン部分縮合物
(b)との脱アルコール縮合反応物であって、前記(a
1)成分の水酸基当量/(b)成分のアルコキシル基の
当量(当量比)が0.1〜0.4である反応生成物
(A)を硬化性成分として含有することを特徴とする熱
硬化性および活性エネルギー線硬化性を有する硬化性組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱硬化性と活性エ
ネルギー線硬化性とを有する硬化性組成物に関し、更に
詳しくは、積層塗工が要求される用途や転写用ハードコ
ート用途に好適である硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】活性エネルギー線硬化樹脂は、その優れ
た作業性、硬化膜物性等より、塗料、インキ、接着分野
など各種用途で賞用されている。しかし、用途拡大に伴
い様々なシステムへの応用検討が進められている中で、
活性エネルギー線硬化性と熱硬化性を併有する硬化材料
の開発要請が高まっている。例えば、転写フィルムの分
野で使用されるハードコート剤では、転写時にはクラッ
クを防止するために柔軟性が要求され、しかも転写後は
高硬度が要求される。しかしながら、現在市販されてい
る活性エネルギー線硬化性ハードコート剤では、この相
反する物性を十分満足できない。そこで特公平8−27
27号公報に示されるようにガラス転移温度を規定した
放射線硬化性樹脂を使用した転写シートが提案された。
これは、転写後に放射線を照射しハードコート性を発現
させるものである。しかしながら、この方法では、ガラ
ス転移温度を規定するため、樹脂の組成が限定され、転
写後のハードコート性に限界があるという問題があっ
た。
【0003】また活性エネルギー線硬化性樹脂を使用し
たコーティング剤を多層コートしてなる製品では、トッ
プ層となるハードコート層が一般に架橋密度が高いた
め、当該トップ層とアンダーコート層との層間密着性が
不十分となりやすい。この場合も、熱硬化性と活性エネ
ルギー線硬化性とを有するアンダーコート層を使用し熱
硬化により緩やかに硬化させ、その上にハードコート剤
を塗工し、これら2層を同時に活性エネルギー線で硬化
させれば、層間密着性に優れた樹脂設計が可能になると
考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記実情に
鑑み、積層塗工が要求される用途や転写用ハードコート
用途に好適な硬化性組成物、すなわち加工時の柔軟性と
最終皮膜の耐傷つき性とを併せ持つ硬化性組成物を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、以下に示す方法に
より得られる硬化性組成物を用いた場合には、前記課題
が解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】すなわち本発明は、水酸基と(メタ)アク
リロイル基とを有する化合物(a1)とアルコキシシラ
ン部分縮合物(b)との脱アルコール縮合反応物であっ
て、前記(a1)成分の水酸基当量/(b)成分のアル
コキシル基の当量(当量比)が0.1〜0.4である反
応生成物(A)を硬化性成分として含有することを特徴
とする熱硬化性および活性エネルギー線硬化性を有する
硬化性組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の硬化性組成物における硬
化性成分である反応生成物(A)は、水酸基と(メタ)
アクリロイル基とを有する化合物(a1)(以下、(a
1)成分という)、さらに必要に応じて水酸基含有化合
物(a2)(以下、(a2)成分という)と、アルコキ
シシラン部分縮合物(b)(以下、(b)成分という)
とを、特定比率で脱アルコール縮合させてなる反応生成
物である。
【0008】(a1)成分としては、例えば2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレート類、前記ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート類などのε−カプロラクトン縮合物、ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シフェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレートなどがあげられ
る。また、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸等との反
応により得られるエポキシ(メタ)アクリレート、グリ
シジルメタアクリレート共重合物と(メタ)アクリル酸
との反応により得られるポリマ−、オリゴマー中に水酸
基を有するように反応させて得られるポリエステル(メ
タ)アクリレートやポリウレタン(メタ)アクリレート
なども含まれる。これらはそれぞれを単独で、または組
み合わせて使用できる。
【0009】(a2)成分としては、各種アルコール、
ポリエステルポリオール、ポリプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル、エポキシ樹脂などがあげられる。これらはそれぞれ
を単独で、または組み合わせて使用できる。
【0010】(b)成分としては、酸又は塩基触媒の存
在下、下記アルコキシシラン化合物および水を加え、部
分的に加水分解、縮合したものを用いることができる。
【0011】当該アルコキシシラン化合物としては、例
えば、一般式(1): R1 Si(OR24−p (式中、pは0または1を示す。R1は、炭素原子に直
結した官能基を持っていてもよい低級アルキル基、アリ
ール基または不飽和脂肪族残基を示す。R2はメチル基
またはエチル基を示し、R2同士はそれぞれ同一でも異
なっていてもよい。)で表される化合物を例示できる。
【0012】アルコキシシラン部分縮合物(b)の構成
原料である上記アルコキシシランの具体的としては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルト
リメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチル
トリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−
プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキ
シシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロ
ピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、フェニルトリエトキシシラン等があげられる。
【0013】上記アルコキシシラン部分縮合物(b)と
しては、当該構成原料であるアルコキシシラン化合物の
うちのメトキシシラン類から得られるものが、(a1)
成分や(a2)成分との反応性に富み、比較的低温で反
応物を得ることができるため好ましく、特に汎用性を考
慮するとテトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシ
ランが更に好ましい。
【0014】アルコキシシラン部分縮合物(b)は、例
えば次の一般式(2)または(3)で示される。一般式
(2):
【0015】
【化1】
【0016】(式中、R1は、炭素原子に直結した官能
基を持っていてもよい低級アルキル基、アリール基又は
不飽和脂肪族残基を示す。R2はメチル基またはエチル
基を示し、R2同士はそれぞれ同一でも異なっていても
よい。)
【0017】一般式(3):
【0018】
【化2】
【0019】(一般式(3)中、R2は一般式(2)中
のR2と同じ。)
【0020】当該アルコキシシラン部分縮合物(b)の
数平均分子量は230〜2000程度、一般式(2)お
よび(3)において、平均繰り返し単位数nは2〜11
が好ましい。nの値が11を超えると、溶解性が悪くな
り、反応温度において、(a1)成分や(a2)成分と
の相溶性が著しく低下し、反応性が落ちる傾向があるた
め好ましくない。nが2未満であると反応途中に反応系
外にアルコールと一緒に留去されてしまい好ましくな
い。
【0021】本発明の硬化性組成物における反応生成物
(A)は、(a1)成分およびアルコキシシラン部分縮
合物(b)、並びに必要により(a2)成分を反応装置
に仕込み、溶剤の存在下または無溶剤下に脱アルコール
縮合反応させることにより得られる。(a1)成分およ
び(a2)成分と、アルコキシシラン部分縮合物(b)
との使用重量比は、反応生成物(A)中にアルコキシ基
が実質的に残存するような割合であれば特に制限はされ
ないが、(a1)成分の水酸基と(a2)成分の水酸基
との合計当量/加水分解性アルコキシシラン部分縮合物
(b)のアルコキシ基の当量(当量比)=0.1〜0.
4であることが好ましい。更に好ましくは0.13〜
0.35である。上記当量比が0.1未満であると未反
応アルコキシシラン部分縮合物(b)が増え、熱硬化時
の割れ、硬化膜の白化の原因となる。0.4を超えると
反応生成物(A)に十分な熱硬化性が得られず好ましく
ない。
【0022】反応生成物(A)の製造は、前記のよう
に、溶剤存在下または無溶剤下で行うことができる。本
発明における脱アルコール縮合反応では、反応温度は5
0〜130℃程度、好ましくは70〜110℃であり、
全反応時間は1〜15時間程度である。この反応は、ア
ルコキシシラン部分縮合物(b)自体の重縮合反応を防
止するため、実質的に無水条件下で行うのが好ましい。
また反応時間を短くするため、減圧下で行うこともでき
る。
【0023】また、脱アルコール縮合反応に際し、(a
1)成分の重合反応を防止するため、フェノチアジンな
どの重合防止剤を反応系に対して10〜5000pp
m、好ましくは50〜2000ppm使用したり、エア
ーバブリングを行うこともできる。
【0024】上記の脱アルコール縮合反応に際しては、
反応促進のために従来公知の触媒を使用することができ
る。該触媒としては、たとえば、リチウム、ナトリウ
ム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、
カルシウム、バリウム、ストロンチウム、亜鉛、アルミ
ニウム、チタン、コバルト、ゲルマニウム、錫、鉛、ア
ンチモン、砒素、セリウム、硼素、カドミウム、マンガ
ンのような金属;これら金属の酸化物、有機酸塩、ハロ
ゲン化物、アルコキシド等があげられる。これらのなか
でも、特に有機錫、有機酸錫が好ましく、具体的には、
ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫等が有効であ
る。
【0025】上記の脱アルコール縮合反応は、溶剤存在
下または無溶剤下で行うことができる。しかしながら、
(a1)成分及び(a2)成分やアルコキシシラン部分
縮合物(b)の分子量が大きい時には、反応温度におい
て、反応系が不均一となる場合が見られ反応が進行しに
くくなるため、溶剤を使用するのが好ましい。溶剤とし
ては、(a1)成分、(a2)成分およびアルコキシシ
ラン部分縮合物(b)を溶解し、且つこれらに対し非活
性である有機溶剤であれば特に制限はない。このような
有機溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、メチルエチ
ルケトンなどの非プロトン性極性溶媒が例示できる。
【0026】こうして得られた反応生成物(A)は、
(a1)成分に由来する(メタ)アクリロイル基の作用
に基づき、活性エネルギー線により硬化させることがで
き、また(b)成分に由来するアルコキシ基は溶剤の蒸
発や加熱処理により、又は水分(湿気)との反応によ
り、ゾル−ゲル反応や脱アルコール縮合して、相互に結
合した硬化物を形成する。なお、ゾル-ゲル反応におい
て、使用する(b)成分のアルコキシ基がメトキシ基の
場合、特に触媒は必要ではないが、硬化促進の必要があ
る場合や、アルコキシ基がエトキシ基の場合には従来公
知の酸又は塩基性触媒、金属系触媒などのゾル−ゲル硬
化触媒を配合することが出来る。これらのなかでも、オ
クチル酸錫やジブチル錫ジラウレート、テトラプロポキ
シチタンなど金属系触媒が、活性が高く好ましい。量は
特に限定されないが、硬化性成分にに対し0.5〜5重
量%程度使用するのが好ましい。また、同時に水をアル
コキシ基(アルコキシ基を1モルとして)に対して10
〜200モル%使用するとアルコキシシリル基の加水分
解が促進され、硬化が早くなる。
【0027】本発明の硬化性組成物における硬化性成分
である反応生成物(A)は、それ自体で本発明の硬化性
組成物となるが、必要に応じて、他の硬化性成分として
反応性希釈剤を配合できる。
【0028】反応性希釈剤としては、たとえば、トリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘ
キサンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAポリ
(繰り返し数1〜4程度)エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノまたは
ポリ(繰り返し単位1〜3程度)エトキシトリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレー
ト、アクリロイルモルホリン、フェノキシエチルアクリ
レート、ノニルフェノキシエチルアクリレートなど(メ
タ)アクリル系モノマー;エチルビニルエーテル、プロ
ピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビ
ニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシル
ビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、
シクロヘキシルビニルエーテル、エチレングリコールブ
チルビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビ
ニルエーテル、プロペニルエーテルプロピレンカーボネ
ート、アミノプロピルビニルエーテル、2−ジエチルア
ミノエチルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノー
ルモノビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブ
チルビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテ
ル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサ
ンジメタノールジビニルエーテル、エチレングリコール
ジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエ
ーテル、ポリプロピレンジビニルエーテル、ポリテトラ
エチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロール
プロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテ
トラビニルエーテルなどのビニルエーテル基含有化合物
等があげられる。また、ウレタン(メタ)アクリレー
ト、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)エス
テルアクリレート等の(メタ)アクリル系オリゴマーを
加えることもできる。
【0029】これら硬化性成分からなる本発明の硬化性
組成物は、活性エネルギー線として電子線等により硬化
させる場合には光ラジカル開始剤が不要であるが、紫外
線により硬化させる場合には、当該硬化性成分100重
量部に対し、通常、光ラジカル開始剤を15重量部以下
の割合で、好ましくは1〜10重量部の割合で使用す
る。光ラジカル開始剤としては、ダロキュア1173、
イルガキュア651、イルガキュア184、イルガキュ
ア907(いずれも、商品名,チバスペシャルティケミ
カルズ社製)、ベンゾフェノン等の各種公知のものを使
用できる。
【0030】さらに、本発明の硬化性組成物には、必要
に応じて、上記以外の各種添加剤、たとえば、重合禁止
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、レ
ベリング剤、顔料などを本発明の目的を逸脱しない範囲
で目的に応じて含有してもよい。また、当該組成物の粘
度が高い場合は有機溶剤で希釈してもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明の硬化性組成物は、従来公知の各
種コーティング用途に格別限定なく使用でき、特に積層
塗工が要求される用途や転写用ハードコート用途に好適
である。すなわち当該硬化組成物は、熱および活性エネ
ルギー線で硬化するため、加工時の柔軟性と最終皮膜の
耐傷つき性とを併せ持つ硬化物を提供できる。
【0032】
【実施例】以下に、実施例をあげて本発明を詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお以下「部」及び「%」は、特記しない限りいず
れも重量基準である。
【0033】合成例1 撹拌機、温度計、分縮器、エアーバブリング装置および
還流冷却器を備えたフラスコに、ペンタエリスリトール
トリアクリレート341部、ポリ(テトラメトキシシラ
ン)(多摩化学(株)製、商品名「メチルシリケート5
1」、平均繰り返し単位数4.0)359部、フェノチ
アジン0.7部、錫ジオクタノエート0.28部を仕込
み110℃に昇温した。エアーバブリングしながら4時
間保温後、メタノールの留出が停止したので冷却し、反
応生成物1を676部(メタノール流出量から計算され
る反応率99%)得た。なお仕込み時の、ペンタエリス
リトールトリアクリレートの水酸基の当量/アルコキシ
シシラン部分縮合物のアルコキシ基の当量(当量比)は
0.1であった。
【0034】合成例2 合成例1のペンタエリスリトールトリアクリレートを3
01部、ポリ(テトラメトキシシラン)を391部にか
えた以外は同様にして反応を行なった。5時間保温後、
メタノールの留出が停止したので冷却し、反応生成物2
を678部(メタノール流出量から計算される反応率1
00%)得た。なお仕込み時の、ペンタエリスリトール
トリアクリレートの水酸基の当量/アルコキシシシラン
部分縮合物のアルコキシ基の当量(当量比)は0.09
であった。
【0035】合成例3 合成例1のペンタエリスリトールトリアクリレートを5
11部、ポリ(テトラメトキシシラン)をポリ(メチル
トリメトキシシラン)(多摩化学(株)製、商品名「M
TMS-A」、平均繰り返し単位数3.2)189部に
かえた以外は同様にして反応を行なった。6時間保温
後、メタノールの留出が停止したので冷却し、反応生成
物3を667部(メタノール流出量から計算される反応
率91%)を得た。なお仕込み時の、ペンタエリスリト
ールトリアクリレートの水酸基の当量/アルコキシシシ
ラン部分縮合物のアルコキシ基の当量(当量比)は0.
39であった。
【0036】合成例4 合成例1のペンタエリスリトールトリアクリレートを5
29部、ポリ(テトラメトキシシラン)をポリ(メチル
トリメトキシシラン)(多摩化学(株)製、商品名「M
TMS-A」、平均繰り返し単位数3.2)171部に
かえた以外は同様にして反応を行なった。7時間保温
後、メタノールの留出が停止したので冷却し、反応生成
物4を668部(メタノール流出量から計算される反応
率85%)得た。なお仕込み時の、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレートの水酸基の当量/アルコキシシシラ
ン部分縮合物のアルコキシ基の当量(当量比)は0.4
4であった。
【0037】合成例5 合成例1のペンタエリスリトールトリアクリレートをポ
リテトラメチレングリコール(分子量650)116部
及び2−ヒドロキシエチルアクリレート248部にか
え、ポリ(テトラメトキシシラン)の仕込み量を336
部に変えた以外は同様にして反応を行なった。5時間保
温後、メタノールの留出が停止したので冷却し、反応生
成物5を624部(メタノール流出量から計算される反
応率95%)得た。なお仕込み時の、ポリテトラメチレ
ングリコールの水酸基と2−ヒドロキシエチルアクリレ
ートの水酸基との合計当量/アルコキシシラン部分縮合
物のアルコキシ基の当量(当量比)は0.35であっ
た。
【0038】実施例1〜4および比較例1〜3 合成例1、2、3、4および5で得た各反応生成物(順
に反応生成物1、2、3、4、5という)とその他の成
分とを表1に示すような割合で配合し、各種の硬化性組
成物を調製し、これら硬化性組成物について以下の性能
評価試験を行なった。評価結果を表2に示す。
【0039】(熱硬化性)各組成物をポリエチレンテレ
フタレートフィルム上にバーコーター#6で塗布し、1
50℃の循風乾燥機中で1分間乾燥し、各塗膜を得た。
当該塗膜表面のタックの有無を指触にて評価した。 ○:タックなし、 △:ややタック残あり、 ×:未硬
【0040】(加工性)熱硬化試験で得られた塗膜の加
工性を屈曲試験機(心棒2mm使用)により評価した。 ○:変化なし、 △:細かい割れあり、 ×:割れが多
【0041】(活性エネルギー線硬化性)熱硬化試験で
得られた塗膜に、高圧水銀灯80W/cm(1灯)、照
射距離10cm、ベルトスピード20m/minの条件
で活性エネルギー線を照射した。当該塗膜を爪で擦って
も傷がつかなくなるまで同様の照射を繰り返し、その照
射回数を測定した。なお、1パスの照射量は26mJ/
cmである。
【0042】(耐傷つき性)上記の活性エネルギー線硬
化性試験を実施した塗膜をスチールウールで擦り、当該
摩擦個所の表面を目視観察し、以下の基準で評価した。 ○:変化なし、 △:細かいキズあり、 ×:大きなキ
ズあり
【0043】(層間密着性)熱硬化した硬化膜上にハー
ドコートタイプウレタンアクリレート(荒川化学工業
(株)製、商品名「ビームセット575CB」)をバー
コーター#3で塗工した後、UV照射にて硬化させた。
ついで当該多層硬化皮膜につき、碁盤目セロハンテープ
剥離を行い、層間密着性を評価した。なお。比較例2お
よび3では、熱硬化では硬化膜を形成しないため、さら
にUV照射し硬化膜を形成させたものを使用し評価を行
った。 ○:剥離なし、 △:一部剥離、 ×:全面剥離
【0044】
【表1】
【0045】表1中、各成分は次のとおりである。 PET3A:ペンタエリスリトールトリアクリレート ウレタンアクリレート:3官能ウレタンアクリレート、
荒川化学工業(株)製、商品名「ビームセット550
B」 触媒:オクチル酸スズ 開始剤:ランベルティ社製、商品名「イザキュアーKI
P150」
【0046】
【表2】
【0047】表1および表2から明らかなように、本発
明の硬化性組成物は、熱および活性エネルギー線で硬化
するため、加工時の柔軟性と最終皮膜の耐傷つき性とを
併せ持つ硬化物を提供できるものであり、特に積層塗工
が要求される用途や転写用ハードコート用途に好適であ
ることが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J011 QB25 SA22 SA89 UA01 UA03 UA08 VA01 WA02 4J027 AF05 CA34 CB10 CC02 CC05 CC06 CD08 4J035 BA02 BA04 BA12 BA14 CA13N CA131 EA01 EB02 EB03 FB05 FB06 GA02 GA03 GA10 GB02 GB03 GB08 GB09 LB01 4J038 DL121 FA211 KA06 NA11 PA17 PA19

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸基と(メタ)アクリロイル基とを有
    する化合物(a1)とアルコキシシラン部分縮合物
    (b)との脱アルコール縮合反応物であって、前記(a
    1)成分の水酸基当量/(b)成分のアルコキシル基の
    当量(当量比)が0.1〜0.4である反応生成物
    (A)を硬化性成分として含有することを特徴とする熱
    硬化性および活性エネルギー線硬化性を有する硬化性組
    成物。
  2. 【請求項2】 反応生成物(A)が、(a1)成分、水
    酸基含有化合物(a2)および(b)成分から得られる
    脱アルコール縮合反応物であり、(a1)成分の水酸基
    と(a2)成分の水酸基との合計当量/(b)成分のア
    ルコキシル基の当量(当量比)が0.1〜0.4である
    請求項1記載の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 積層塗工用に用いられる請求項1または
    2記載の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 転写用に用いられる請求項1または2記
    載の硬化性組成物。
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