JP2005206720A - 反応性紫外線吸収剤およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、反応性紫外線吸収剤に関し、詳細には、重合性、溶剤との相溶性、および樹脂などへの分散性に優れた紫外線吸収剤およびその製造方法に関する。
従来、紫外線吸収剤は、塗料、コーティング剤、インク、樹脂などに添加し、劣化防止の目的で使用されている。しかしながら、これら紫外線吸収剤は、非反応性の低分子化合物であったため、塗料、コーティング剤など薄膜として物品に使用した場合、薄膜からのブリードアウトが生じたり、乾燥および加熱などによって昇華、蒸散するなど、性能を維持することが困難であった。
そこで、下記式(3)に示されるような、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤にヒドロキシエチル基を有し、前記樹脂を構成するモノマーとの共重合が可能な紫外線吸収剤が開発されている(非特許文献1)。
しかしながら、この紫外線吸収剤は、塗料やインクなどの溶剤への溶解性、樹脂との相溶性および重合性が必ずしも充分でなく、モノマーとともに共重合させると、相溶していない紫外線吸収剤が過剰に加熱されるため、変色しやすいという問題がある。
また、特許文献1には、分子内に水酸基やヒドロキシアルキル基などの良好な反応性を有する官能基を有する特定のビスベンゾトリアゾールフェノール系化合物を、水性エマルションおよび架橋剤に配合し、その水性エマルションの官能基や架橋剤中の官能基と化学結合することにより、長期のバクロにおいても塗膜中から溶出することなく塗膜の耐候性を保持しうる水性塗料が開示されている。
しかしながら、この水性塗料は、前記ビスベンゾトリアゾールフェノール系化合物の溶解性が著しく低く、水性塗料中で固体のまま存在するため、架橋剤との反応性が十分でないという問題がある。
さらに、特許文献2には、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤とラクトン類を開環付加重合させて得られる紫外線吸収剤が開示されている。
しかしながら、この紫外線吸収剤は、樹脂または溶剤への相溶性は改善されているものの、その選択性が強いという問題がある。
本発明の目的は、重合性、溶剤との相溶性、および樹脂などへの分散性に優れた紫外線吸収剤およびその製造方法を提供することである。
すなわち、本発明は、一般式(1)で示される反応性紫外線吸収剤に関する。
本発明によれば、重合性、溶剤との相溶性、および樹脂などへの分散性に優れた紫外線吸収剤を得ることができる。
本発明の反応性紫外線吸収剤は、以下の一般式(1)で表される。
(式中、R1およびR2は、同一または異なっており、下記一般式(2)で示される化合物から誘導されるユニット、シクロヘキシレンのユニット、またはジメチレンシクロヘキシレンのユニットであって、少なくとも1つの下記一般式(2)で示される化合物から誘導されるユニットを有し、R3は、炭素数1〜10のアルキレンのユニット、シクロヘキシレンのユニット、またはジメチレンシクロヘキシレンのユニットを示し、mは、2〜40である。なお、R2は、繰り返し単位において、同一または異なっていてもよい。)
(式中、R4およびR5は同一または異なっており、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、アリール基、またはハロゲン原子を示す。また、R6およびR7は同一または異なっており、水酸基または炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のヒドロキシアルキル基、ラジカル重合性不飽和基、または(メタ)アクリロイル基である。)
前記一般式(2)で示される化合物から誘導されるユニット以外のR1およびR2は、耐加水分解性および耐紫外線性の点で、ジメチレンシクロヘキシレンのユニットであることが好ましい。前記R3は、耐加水分解性および耐紫外線性の点で、シクロヘキシレンのユニットであることが好ましい。
また、前記一般式(2)において、R4およびR5は、コストの点で、水素原子が好ましい。R6およびR7は、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のヒドロキシアルキル基であることが好ましく、なかでも、2塩基酸との反応性の点で、炭素数2〜12の直鎖状ヒドロキシアルキル基が好ましい。さらには、炭素数2のヒドロキシアルキル基が好ましい。また、mは、2〜40である。mが2より小さいと、前記一般式(2)で示される化合物から誘導されるユニットの量が多くなるため合成できない。mが40をこえると、分子量が大きくなるため、やはり合成しにくくなる。
前記R3が、炭素数1〜10のアルキレンユニットであると、他のモノマーとラジカル重合が可能となる点で好ましい。さらに、ラジカル重合性の点で、エチレンユニットが好ましい。
また、本発明の反応性紫外線吸収剤は、下記一般式(2)で示されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と、ジカルボン酸化合物またはジオール化合物との反応により得られる。
(式中、R4およびR5は同一または異なっており、水素原子、炭素数1〜4個のアルキル基、炭素数1〜4個のアルコキシ基、アリール基、またはハロゲン原子を示す。また、R6およびR7は同一または異なっており、水酸基または炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のヒドロキシアルキル基、ラジカル重合性不飽和基、または(メタ)アクリロイル基である。)
前記R4およびR5は、コストの点で、水素原子が好ましい。また、R6およびR7は、炭素数1〜12の直鎖状もしくは分岐状のヒドロキシアルキル基であることが好ましく、なかでも、2塩基酸との反応性の点で、炭素数2〜12の直鎖状ヒドロキシアルキル基が好ましい。さらには、炭素数2のヒドロキシアルキル基が好ましい。なかでも、RUVA−100(大塚化学(株))が好ましい。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と反応されるジカルボン酸化合物としては、フマル酸(以下、FAと称す)、マレイン酸およびイタコン酸などの不飽和2塩基酸、アジピン酸およびセバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(以下、1,4−CHDAと称す)などの脂環族ジカルボン酸、または、それらのアルキルエステルなどがあげられる。なかでも、ラジカル重合性、耐加水分解性および耐紫外線性の点で、FAおよび1,4−CHDAが好ましい。
また、前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と反応されるジオール化合物としては、1,4−シクロヘキサンジメタノール(以下、1,4−CHDMと称す)および1,2−シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、または、ネオペンチルグリコールおよび1,4−ブタンジオールなどの脂肪族グリコールなどがあげられる。なかでも、耐加水分解性および耐紫外線性の点で、1,4−CHDMが好ましい。
前記反応は、一般式(2)で示されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤と、ジカルボン酸化合物およびジオール化合物より選ばれる1種以上の化合物とを、必要に応じて溶媒または触媒を使用して、温度160〜260℃で、1〜5時間行われる。反応温度が160℃より低いと、脱水反応が起こらない傾向があり、260℃をこえると、着色する傾向がある。とくには180〜240℃が好ましい。
ここで、前記反応は、前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を1〜60重量%、およびジカルボン酸化合物およびジオール化合物より選ばれる1種以上の化合物を40〜99重量%使用して行われる。前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が、1重量%より少ないと、紫外線を吸収できない傾向にあり、60重量%をこえると、一般式(2)で示されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を溶解できないため、均一な反応が起こりにくくなる傾向にある。
本発明の反応性紫外線吸収剤は、前記ジカルボン酸化合物によって、加えられるポリマーを構成するモノマーとラジカル重合または縮重合されて使用されるか、またはポリマーに添加して使用される。
前記ポリマーとしては、ポリエステル、ポリカーボネートおよびポリウレタンなどの熱可塑性樹脂、または、フェノール樹脂、エポキシ樹脂およびアミノ樹脂などの熱硬化性樹脂などがあげられ、なかでも、相溶性の点で、ポリエステルおよびポリカーボネートが好ましい。
ラジカル重合用または縮重合用として本発明の紫外線吸収剤を使用する場合、数平均分子量の下限は、好ましくは800、より好ましくは1,000であり、その上限は、3,000、好ましくは2,000である。数平均分子量が3,000をこえると、ラジカル重合または縮重合時に粘度が高くなり、均一な反応が起こりにくくなる傾向にある。
ラジカル重合反応は、ラジカル重合開始剤の存在下、基材モノマーと混合され、温度60〜150℃で、2〜5時間行われることが好ましい。また、縮重合反応は、基材モノマーと混合され、温度160〜240℃で、2〜5時間行われることが好ましい。
前記基材モノマー40〜99重量%に対し、反応性紫外線吸収剤は1〜60重量%加えられることが好ましい。前記反応性紫外線吸収剤が、1重量%より少ないと、紫外線を吸収できない傾向にあり、60重量%をこえると、一般式(2)で示されるベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を溶解できないため、均一な反応が起こりにくくなる傾向にある。
また、数平均分子量5,000〜20,000の反応性紫外線吸収剤は、ポリマー添加剤として使用されうる。添加は、成形前のポリマーに対して行われる。
前記数平均分子量は、好ましくは5,000〜20,000、より好ましくは5,000〜10,000である。数平均分子量が5,000より小さいと、加えられたポリマーの物性が低下する傾向にあり、20,000をこえると、相溶性が悪くなり、混ざりにくくなる傾向にある。
前記ポリマー100重量部に対し、反応性紫外線吸収剤は1〜30重量部加えられることが好ましい。前記反応性紫外線吸収剤が、1重量部より少ないと、紫外線を吸収できない傾向にあり、30重量部をこえると、樹脂の経時による黄変が目立つ傾向にある。
本発明のラジカル重合用および縮重合用としての反応性紫外線吸収剤は、使い捨てコンタクトレンズおよび人工水晶体に使用されている紫外線吸収剤の代替材料として使用することが可能である。
また、その他、屋外建材用塗料、自動車用塗料、粉体塗料、クリアトップコーティング、インクジェット印刷材および昇華転写印刷材のオーバープリント保護コート層、LCDディスプレイなどに使用する粘着剤、各種印刷物用保護フィルム、繊維処理ポリマー薬剤、オレフィン化粧材用保護コーティング、窓貼り用保護フィルムなどの材料に添加し、紫外線カット機能を付与することができる。
本発明のポリマー添加剤としての反応性紫外線吸収剤は、たとえば、ポリカーボネート樹脂に添加して、建材用途およびレンズ用途に使用することができる。ポリエステル樹脂に添加すれば、PETボトル用途およびPETフィルム用途として、また、プレコート鋼板用塗料用途および接着剤用途などに使用される。
本発明を、実施例により具体的に説明する。
実施例1
冷却管、チッ素導入管、温度計および撹拌器を備えたガラス製フラスコにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(式(3)で示される紫外線吸収剤、RUVA−100、大塚化学(株))/1,4−CHDM/1,4−CHDA/FA=522/288/172/116(重量比)を加えた。チッ素ガスを導入しながら、反応温度200℃で3時間、さらに240℃で1時間反応を行い、RUVA−100含量約50%のポリエステルポリオール(P1)を得た。この反応性紫外線吸収剤は、ラジカル重合可能なポリエステルポリオールであり、酸価(mgKOH/g)0.5、GPC分析による数平均分子量1015であった。
冷却管、チッ素導入管、温度計および撹拌器を備えたガラス製フラスコにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(式(3)で示される紫外線吸収剤、RUVA−100、大塚化学(株))/1,4−CHDM/1,4−CHDA/FA=522/288/172/116(重量比)を加えた。チッ素ガスを導入しながら、反応温度200℃で3時間、さらに240℃で1時間反応を行い、RUVA−100含量約50%のポリエステルポリオール(P1)を得た。この反応性紫外線吸収剤は、ラジカル重合可能なポリエステルポリオールであり、酸価(mgKOH/g)0.5、GPC分析による数平均分子量1015であった。
比較例1
1,4−CHDM/1,4−CHDA/FA=576/344/116(重量比)を使用し、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を使用しないこと以外は、実施例1同様にして、ポリエステルポリオール(P2)を得た。酸価(mgKOH/g)は0.5、GPC分析による数平均分子量は980であった。
1,4−CHDM/1,4−CHDA/FA=576/344/116(重量比)を使用し、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を使用しないこと以外は、実施例1同様にして、ポリエステルポリオール(P2)を得た。酸価(mgKOH/g)は0.5、GPC分析による数平均分子量は980であった。
[アクリル樹脂の製造]
冷却管、チッ素導入管、温度計および撹拌器を備えたガラス製フラスコに、溶媒としてキシレン70重量部およびシクロヘキサノン30重量部を仕込み、140℃に昇温した。ついで、表1に示す重合用成分を5時間かけて滴下し、アクリル樹脂a1〜a4を得た。なお、数値は、すべて重量部を示す。
冷却管、チッ素導入管、温度計および撹拌器を備えたガラス製フラスコに、溶媒としてキシレン70重量部およびシクロヘキサノン30重量部を仕込み、140℃に昇温した。ついで、表1に示す重合用成分を5時間かけて滴下し、アクリル樹脂a1〜a4を得た。なお、数値は、すべて重量部を示す。
表中の略号について、以下に示す。
LA−82:1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジニルメタクリレート(旭電化工業(株)製、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS))
2HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
St:スチレン
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
MS:α−メチルスチレンダイマー
TBP:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
LA−82:1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジニルメタクリレート(旭電化工業(株)製、ヒンダードアミン系光安定剤(HALS))
2HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
St:スチレン
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
MMA:メチルメタクリレート
MS:α−メチルスチレンダイマー
TBP:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート
[テストパネルの作製]
得られたアクリル樹脂a1〜a4それぞれ21gに対して、デュラネートTPA−100(旭化成工業(株)製、ポリイソシアネート、NCO含有量23.1%)4gを加え、ウレタン塗料(NCO/OH=1/1)を調整した。あらかじめホワイトコートされたスレート板に、アプリケーターを用いて、ドライ膜厚50μmになるように均一に塗装した。これを20℃にて7日間乾燥し、テストパネルA1〜A4を作製した。
得られたアクリル樹脂a1〜a4それぞれ21gに対して、デュラネートTPA−100(旭化成工業(株)製、ポリイソシアネート、NCO含有量23.1%)4gを加え、ウレタン塗料(NCO/OH=1/1)を調整した。あらかじめホワイトコートされたスレート板に、アプリケーターを用いて、ドライ膜厚50μmになるように均一に塗装した。これを20℃にて7日間乾燥し、テストパネルA1〜A4を作製した。
[テスト条件および評価]
前記テストパネルについて、紫外線照射湿熱サイクルテストを行い、評価を行った。
(イ)紫外線照射湿熱サイクルテスト
紫外線劣化促進試験機アイスーパーUVテスター(岩崎電気(株)製、タイプSUV−W131)を使用し、ライト(紫外線強度130mw/cm2、雰囲気条件60℃50%RH×8時間)→デュー(結露条件35℃100%RH×8時間)→レスト(休止条件35℃70%RH×8時間)のサイクル耐候性テストを10サイクル行った。
前記テストパネルについて、紫外線照射湿熱サイクルテストを行い、評価を行った。
(イ)紫外線照射湿熱サイクルテスト
紫外線劣化促進試験機アイスーパーUVテスター(岩崎電気(株)製、タイプSUV−W131)を使用し、ライト(紫外線強度130mw/cm2、雰囲気条件60℃50%RH×8時間)→デュー(結露条件35℃100%RH×8時間)→レスト(休止条件35℃70%RH×8時間)のサイクル耐候性テストを10サイクル行った。
(ロ)塗膜の色目変化
紫外線照射湿熱サイクルテスト前後の塗膜の色目変化を、肉眼で評価した。
◎ 変化なし
○ かすかに黄変している
△ 少し黄変している
× 黄褐色に変化している
紫外線照射湿熱サイクルテスト前後の塗膜の色目変化を、肉眼で評価した。
◎ 変化なし
○ かすかに黄変している
△ 少し黄変している
× 黄褐色に変化している
(ハ)塗膜の密着性
紫外線照射湿熱サイクルテスト後の塗膜にカッターで碁盤目に切込みを入れ、セロハンテープ(ニチバン(株)製)を貼った後、勢いよく剥がして、塗膜の剥離状態を判定した。
○ まったく剥離しない
△ わずかに剥離している
× ひどく剥離している
紫外線照射湿熱サイクルテスト後の塗膜にカッターで碁盤目に切込みを入れ、セロハンテープ(ニチバン(株)製)を貼った後、勢いよく剥がして、塗膜の剥離状態を判定した。
○ まったく剥離しない
△ わずかに剥離している
× ひどく剥離している
実施例2
冷却管、チッ素導入管、温度計および撹拌器を備えたガラス製フラスコにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(式(3)で示される紫外線吸収剤、RUVA−100、大塚化学(株))/1,4−CHDM/1,4−CHDA=522/288/344(重量比)を加えた。チッ素ガスを導入しながら、反応温度200℃で3時間、さらに240℃で1時間反応を行い、RUVA−100含量約45%のポリエステルポリオール(P3)を得た。この反応性紫外線吸収剤は、縮重合可能なポリエステルポリオールであり、酸価(mgKOH/g)0.4、GPC分析による数平均分子量1060であった。
冷却管、チッ素導入管、温度計および撹拌器を備えたガラス製フラスコにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(式(3)で示される紫外線吸収剤、RUVA−100、大塚化学(株))/1,4−CHDM/1,4−CHDA=522/288/344(重量比)を加えた。チッ素ガスを導入しながら、反応温度200℃で3時間、さらに240℃で1時間反応を行い、RUVA−100含量約45%のポリエステルポリオール(P3)を得た。この反応性紫外線吸収剤は、縮重合可能なポリエステルポリオールであり、酸価(mgKOH/g)0.4、GPC分析による数平均分子量1060であった。
実施例3
冷却管、チッ素導入管、温度計および撹拌器を備えたガラス製フラスコにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(式(3)で示される紫外線吸収剤、RUVA−100、大塚化学(株))/1,4−CHDM/1,4−CHDA=2610/864/1720(重量比)を加えた。チッ素ガスを導入しながら、反応温度200℃で3時間、さらに240℃で3時間反応を行い、RUVA−100含量約50%のポリエステルポリオール(P4)を得た。この反応性紫外線吸収剤は、酸価(mgKOH/g)0.7、GPC分析による数平均分子量5100であり、ポリエステル樹脂の添加剤として使用できるものである。
冷却管、チッ素導入管、温度計および撹拌器を備えたガラス製フラスコにベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(式(3)で示される紫外線吸収剤、RUVA−100、大塚化学(株))/1,4−CHDM/1,4−CHDA=2610/864/1720(重量比)を加えた。チッ素ガスを導入しながら、反応温度200℃で3時間、さらに240℃で3時間反応を行い、RUVA−100含量約50%のポリエステルポリオール(P4)を得た。この反応性紫外線吸収剤は、酸価(mgKOH/g)0.7、GPC分析による数平均分子量5100であり、ポリエステル樹脂の添加剤として使用できるものである。
この結果より、本発明の反応性紫外線吸収剤を使用した樹脂は、前記反応性紫外線吸収剤のブリードアウトが少なく、紫外線吸収性能を維持していることがわかる。したがって、本発明の反応性紫外線吸収剤は、他のモノマーとの重合性に優れ、また、樹脂への分散性に優れていることが示された。
Claims (5)
- 一般式(1)で示される反応性紫外線吸収剤。
- R3が、炭素数1〜10のアルキレンである請求項1記載の反応性紫外線吸収剤。
- 数平均分子量が3,000以下である請求項1または2記載の反応性紫外線吸収剤。
- 数平均分子量が5,000〜20,000である請求項1または2記載の反応性紫外線吸収剤。
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