JP2019056048A - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性、耐溶剤性を充分に優れたものとしながら長期的な紫外線吸収能を簡便に付与するための方法を提供する。【解決手段】下記式(1)のビスベンゾトリアゾールフェノール化合物由来及び(メタ)アクリロイル系モノマー由来の構造単位を有する電子線及び/又はLEDによる紫外線で架橋可能な硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物。(Xは、直接結合、C1〜6のアルキレン基、−O−又は−NH−基。R1及びR2は独立にH、C1〜8のアルキル基、アルコキシ基、C4〜12の芳香族基、又ハロゲンを示し環構造に夫々4個結合。R3及びR4は独立にC1〜6のアルキレン基を示す。)【選択図】なし

Description

本発明は、例えば反応性紫外線吸収剤として用いられる硬化性樹脂組成物、該硬化性樹脂組成物を含有するコーティング剤、該コーティング剤を硬化した被膜、並びに、該被膜を含む建造物及び物品に関する。
ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、シアノアクリレート系、又は、トリアジン系の化合物などは、プラスチックを紫外線から保護するのに有用な紫外線吸収剤として使用されている。これらの紫外線吸収剤の大部分は低分子化合物であって反応性を有していないため、たとえば蒸気圧が高く、プラスチックの成形時の高温下では蒸散してしまうという問題、成形体や塗膜の表面から経時的に紫外線吸収剤がしみ出してしまう(ブリードアウト)という問題を有していた。そこで、ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物にヒドロキシアルキル基を導入し、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレタンウレアなどの原料モノマーと共重合する方法が知られている(特許文献1及び2)。
一方、近年、自動車や建材などに用いられる透明板ガラスの代替として、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などのプラスチック材料が広く使用されている。これらのプラスチック材料は、ガラスに比べて耐摩耗性、耐溶剤性等の表面特性に劣るため、ポリオルガノシロキサン系、メラミン系等の熱硬化性樹脂がハードコーティングされており、使用される用途の特殊性からハードコーティング剤に紫外線吸収剤が配合される。しかしながら、低分子の反応性を有していない紫外線吸収剤では、コーティング層の表面から経時的に紫外線吸収剤がしみ出してしまう(ブリードアウト)という問題がある。また、前述のヒドロキシアルキル基を導入したビスベンゾトリアゾールフェノール化合物を配合しても、ブリードアウトという問題はほとんど改善されない。
ところで、シリコーンレジンに、有機系紫外線吸収性基及び反応性基を側鎖に有するビニル系共重合体を配合する方法も知られている(特許文献3)。しかしながら、別途、耐摩耗性、耐溶剤性等の表面特性を直接的に改善することのない成分を多量に配合する必要があった。
またメタクリレート基を有する反応型紫外線吸収剤を原料モノマーと共重合することによってポリマー鎖の一部に導入する方法も知られている(特許文献4)。しかしながら、たとえばポリエステル系モノマー、ポリウレタン系モノマー、エポキシ系モノマーと共重合してブリードアウトという問題を改善できるものではなかった。
特開平9―316060号公報 特開平10―265557号公報 特開2012−219159号公報 特開2013−53206号公報
本発明は、耐摩耗性、耐溶剤性を充分に優れたものとしながら長期的な紫外線吸収能を簡便に付与するための方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、耐摩耗性や耐溶剤性を充分に優れたものとしながら長期的な紫外線吸収能を簡便に付与するための方法について種々検討し、反応型紫外線吸収剤に着目した。そして、プラスチックを紫外線から保護するための特定のビスベンゾトリアゾールフェノール化合物に由来する構造を有する樹脂が、さらに、アクリロイル系モノマー由来の構造単位を有するものとすることで、電子線及び/又はLED(発光ダイオード)光源による紫外線で架橋可能な硬化性樹脂となるとともに、得られる被膜の耐摩耗性や耐溶剤性を充分に優れたものとすることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記式(1):
Figure 2019056048
(式中、Xは、直接結合、炭素数1〜6のアルキレン基、−O−基、又は、−NH−基を示す。R及びRは独立に、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数4〜12の芳香族基、又は、ハロゲン原子を示し、環構造にそれぞれ4個結合している。R及びRは独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を示す。)
で表されるビスベンゾトリアゾールフェノール化合物由来の構造単位及び(メタ)アクリロイル系モノマー由来の構造単位を有する、電子線及び/又はLED光源による紫外線で架橋可能な硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物に関する。
また本発明は、上記硬化性樹脂組成物を含有するコーティング剤に関し、更には、上記コーティング剤を硬化した被膜に関し、そして、上記被膜を含む、建造物及び物品に関する。
本発明の硬化性樹脂組成物により、建造物や物品において、耐摩耗性、耐溶剤性を充分に優れたものとしながら長期的な紫外線吸収能を簡便に付与することができる。
本発明の一実施形態について説明すれば以下の通りである。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではない。
<硬化性樹脂組成物>
(硬化性樹脂)
上記樹脂は、下記式(1):
Figure 2019056048
(式中、Xは、直接結合、炭素数1〜6のアルキレン基、−O−基、又は、−NH−基を示す。R及びRは独立に、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数4〜12の芳香族基、又は、ハロゲン原子を示し、環構造にそれぞれ4個結合している。R及びRは独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を示す。)
で表されるビスベンゾトリアゾールフェノール化合物由来の構造単位を有する。
上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物に由来する構造単位としては、例えば該化合物が有する2つのアルコール性水酸基が、樹脂の原料モノマーが有する官能基と縮重合反応し、共重合等する結果、樹脂骨格と結合した構造が挙げられる。
上記式(1)におけるR及びRの炭素数1〜8のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、イソヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、エチルヘキシル基等が挙げられ、中でも、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基が更に好ましい。炭素数1〜8のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、イソヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、イソオクチルオキシ基、エチルヘキシルオキシ基等が挙げられ、中でも、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜3のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基、エトキシ基が更に好ましい。炭素数4〜12の芳香族基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、インデニル基、ナフチル基、フリル基、チエニル基等が挙げられ、中でも炭素数5〜7の芳香族基が好ましい。ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、例えばフッ素原子、塩素原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
上記式(1)におけるRは、少なくとも1個が水素原子であることが好ましく、少なくとも2個が水素原子であることがより好ましく、少なくとも3個が水素原子であることが更に好ましく、すべてが水素原子であることが特に好ましい。上記式(1)におけるRも同様であり、少なくとも1個が水素原子であることが好ましく、少なくとも2個が水素原子であることがより好ましく、少なくとも3個が水素原子であることが更に好ましく、すべてが水素原子であることが特に好ましい。
上記式(1)におけるXは、炭素数1〜6のアルキレン基であることが好ましい。
上記式(1)におけるX、R、及び、Rの炭素数1〜6のアルキレン基としては、例えばメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、n−ペンチレン基、イソペンチレン基、ネオペンチレン基、n−ヘキシレン基、イソヘキシレン基、ネオヘキシレン基等が挙げられ、中でも、炭素数1〜4のアルキレン基が好ましく、炭素数1〜3のアルキレン基がより好ましく、メチレン基、エチレン基が更に好ましい。例えば、Xがメチレン基であることが特に好ましい。また、R及びRの少なくとも1つがエチレン基であることが一層好ましく、R及びRがそれぞれエチレン基であることが特に好ましい。
上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物は、従来公知の有機化合物の合成方法を適宜組み合わせて合成することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物に由来する構造を有する硬化性樹脂を含む。上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物に由来する構造は、上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物が樹脂の原料モノマーと反応して樹脂骨格と結合した構造であればよく、例えば上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物の4つの水酸基の内、フェノール性水酸基を除く2つのアルコール性水酸基の少なくとも一方から水素原子が脱離した構造が挙げられる。上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物に由来する構造を有する樹脂は、例えば、上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物を、樹脂の原料中に混合し、原料モノマーを共重合させる際に該化合物の2つのアルコール性水酸基と該原料モノマー等が有する官能基とが縮重合反応等する結果、該化合物が樹脂の主鎖等に取り込まれることで得ることができる。また、上記構造を有する樹脂は、上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物を樹脂と反応させて得ることも可能である。該化合物に由来する構造は、紫外線吸収性であるフェノール性水酸基を保持していることから、コーティング剤中の紫外線吸収剤成分として極めて好適に機能することができ、被塗物を紫外線から保護することができる。また、上記構造が樹脂骨格と結合されることで、樹脂との親和性が向上してコーティング剤調製時・使用時の取扱性に優れるとともに、紫外線吸収剤成分のブリードアウトを長期にわたって充分に抑制することができる。
上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物は上述したようにフェノール性水酸基を含め4つの水酸基を有しており、フェノール性水酸基を除く2つのアルコール性水酸基の反応性が高いことから、各種樹脂の原料モノマーの官能基、例えば、アルキド樹脂の原料モノマー等が有するイソシアネート基やポリエステル樹脂の原料モノマー等が有するカルボキシル基等と好適に反応することができる。
上記硬化性樹脂は、ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物に由来する構造単位を、樹脂100質量%中、0.1〜40質量%含むことが好ましい。0.1質量%未満であるとコーティング剤を硬化した被膜の耐候性が不充分となるおそれがあり、40質量%を超えると樹脂の物性を阻害するおそれがある。該構造の含有量は、5質量%以上であることがより好ましく、10質量%以上であることが更に好ましい。また、該構造の含有量は、25質量%以下であることがより好ましい。
なお、本発明の硬化性樹脂組成物は、上記構造を含む樹脂と、該構造を含まない樹脂とを、混合したものであってもよい。その場合も、樹脂の合計量に対する該構造の含有量が上述した好ましい範囲内であることが好ましい。
上記硬化性樹脂は、更に、(メタ)アクリロイル系モノマー由来の構造単位を有する。
(メタ)アクリロイル系モノマーとは、(メタ)アクリロイル基を有するモノマーであり、中でも、(メタ)アクリロイルオキシ基を有するモノマーであることが好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシ基を有するモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等のアルキル(メタ)アクリレート類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート類が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
上記硬化性樹脂は、(メタ)アクリロイル系モノマーに由来する構造単位を、樹脂100質量%中、0.1〜30質量%含むことが好ましい。0.1質量%未満であると電子線及び/又はLED光源による紫外線での架橋性が不充分となるおそれがあり、30質量%を超えると樹脂の物性を阻害するおそれがある。該構造の含有量は、3質量%以上であることがより好ましく、8質量%以上であることが更に好ましい。また、該構造の含有量は、20質量%以下であることがより好ましい。
なお、本発明の硬化性樹脂組成物は、上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物に由来する構造単位及び上記(メタ)アクリロイル系モノマーに由来する構造単位を含む樹脂と、これらの構造単位を含まない樹脂とを、混合したものであってもよい。その場合も、樹脂の合計量に対する各構造単位の含有量が上述した好ましい範囲内であることが好ましい。
本発明のコーティング剤に用いることができる硬化性樹脂としては、ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物及び(メタ)アクリロイル系モノマーを樹脂骨格に結合させることができるものであれば特に限定されず、従来公知のものを使用することができる。例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を使用できる。中でも、該樹脂は、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂であることが好ましい。
上記ポリエステル樹脂は、飽和ポリエステル樹脂及び/又は不飽和ポリエステル樹脂である。上記ポリエステル樹脂としては、例えばポリエステルポリオールが挙げられる。ポリエステルポリオールは、上述したビスベンゾトリアゾールフェノール化合物の他、二価以上の多塩基酸と、二価以上の多価アルコールとを用いて得られる。上記ポリエステル樹脂は、ポリエステルポリオールの原料である二価以上の多塩基酸と二価以上の多価アルコールとを含むものであってもよい。このように、上記硬化性樹脂が、二価以上の多塩基酸由来の構造単位を更に有することが本発明の硬化性樹脂組成物における好ましい形態の1つである。また、上記硬化性樹脂が、上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物以外の二価以上の多価アルコール由来の構造単位を更に有することもまた本発明の硬化性樹脂組成物における好ましい形態の1つである。
二価以上の多塩基酸としては、例えば、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸等のジカルボン酸(二価の多塩基酸);これらジカルボン酸の酸無水物(例えば、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸);トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、ピロメリット酸等の三価以上の多塩基酸、これら多塩基酸の酸無水物(例えば、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸)等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。なお、これら酸の炭素数1〜4の低級アルキルエステル化物を使用してもよい。
二価以上の多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の二価アルコール(二価の多価アルコール)、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の三価以上の多価アルコールが挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
二価以上の多塩基酸と二価以上の多価アルコールとのモル比は、特に限定されないが、例えば2:8〜8:2とすることが好ましく、3:7〜7:3とすることがより好ましい。二価以上の多塩基酸と二価以上の多価アルコールの両成分のエステル化又はエステル交換反応は、公知の方法で行うことができる。
なお、上記ポリエステルの原料として、分子量の制御等の目的で、単官能のアルコールや単官能のカルボン酸を必要に応じて用いても構わない。
上記ポリエステルポリオールは、ポリイソシアネート等の硬化剤とともに用いられ、硬化時にポリウレタンを形成する。硬化剤と共に別途上述した(メタ)アクリロイル系モノマーを配合しても良い。該(メタ)アクリロイル系モノマーとしては、上述した水酸基含有アルキル(メタ)アクリレート類等の水酸基含有(メタ)アクリロイル系モノマーが好ましい。
なお、このように硬化時に硬化剤を別途用いる樹脂を、本明細書中、硬化剤併用型樹脂とも言う。
上記硬化剤(いわゆるウレタン硬化剤)としては、従来公知のものを使用できるが、ポリイソシアネートが好ましい。ポリイソシアネートしては、例えば後述する二価以上の多価イソシアネートを用いて得られるものを使用できる。多価イソシアネートの原料モノマーのイソシアネート基の数は、1分子中に2以上であればよいが、例えば、2〜4であることが好ましい。
これらの多価イソシアネートとしては、例えば、芳香族多価イソシアネートが好ましく、トリレンジイソシアネート(TDI)が特に好ましい。
上記硬化剤の使用量は、ポリエステルポリオール等の樹脂や水酸基を含有する(メタ)アクリロイル系モノマーがもつ水酸基(OH)と硬化剤がもつイソシアネート基(NCO)とのモル比NCO/OHが0.7〜1.3となるような量とすることが好ましい。
[モル比NCO/OHを0.7〜1.3とするための硬化剤の使用量]
水酸基価A(mgKOH/g)をもつ樹脂100質量部に対し、NCOをB(質量%)もつ硬化剤を組み合わせてNCO/OH=1/1にするときの硬化剤の使用量C(質量部)は下記計算式により表される。
C=7.5×(A/B)
[計算例]
水酸基価27mgKOH/gのポリエステルオール100質量部に対し、12質量%のNCOをもつ硬化剤を組み合わせる場合:
C=7.5×(27/12)≒17
すなわち、硬化剤の使用量は17質量部になる。
上記の場合において、NCO/OH=1.3/1にするときはC=17×1.3=22.1質量部となり、NCO/OH=0.7/1にするときはC=17×0.7=11.9質量部となる。このようにしてモル比NCO/OHを0.7〜1.3とするための硬化剤の使用量を11.9〜22.1質量部と計算することができる。
なお、樹脂がもつ水酸基価A(mgKOH/g)は、JIS K 0070に準じて測定される。硬化剤中のイソシアネート基の質量割合B(質量%)は、硬化剤中のイソシアネート基を過剰のアミンで中和した後、1N塩酸による逆滴定によって求めることができる。
上記ポリウレタン樹脂は、例えば二価以上の多価イソシアネートと二価以上の多価アルコールとの重付加反応により得られる。二価以上の多価アルコールとしては、上述したものを使用できる。上記二価以上の多価イソシアネートとしては、例えば、脂肪族多価イソシアネート、脂環族多価イソシアネート、芳香族多価イソシアネートが挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
上記脂肪族多価イソシアネートとしては、例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、リジンジイソシアネート(LDI)等の脂肪族ジイソシアネート;1,6,11−ウンデカントリイソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート等の脂肪族トリイソシアネート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
上記脂環族多価イソシアネートとしては、例えば、シクロヘキサン1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水添キシリレンジイソシアネート、水添ビス(イソシアナトフェニル)メタン等の脂環族ジイソシアネート;ビシクロヘプタントリイソシアネート等の脂環族トリイソシアネート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
上記芳香族多価イソシアネートとしては、例えば、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ビス(イソシアナトフェニル)メタン(MDI)、トルイジンジイソシアネート(TODI)、1,3−ビス(イソシアナトフェニル)プロパン等の芳香族ジイソシアネート;トリフェニルメタントリイソシアネート等の芳香族トリイソシアネート等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
また、二価以上の多価イソシアネートは、変性体又は誘導体であってもよい。ポリイソシアネートの変性体又は誘導体としては、多量体(二量体(ウレチジオン)、三量体(イソシアヌレート)、ポリカルボジイミド等)、アダクト体(例えば、ポリイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート等)とポリオール(トリメチロールプロパンやペンタエリスリトール等)とのアダクト体等)、ウレタン変性体、アロハネート変性体、ビュレット変性体、ウレア変性体、イソシアネートプレポリマー、ブロックイソシアネート(例えば、イソシアネート基がラクタム類(カプロラクタム等)やオキシム類(メチルエチルケトオキシム、アセトキシム等)等の保護基で保護された化合物等)等が例示できる。
二価以上の多価イソシアネートと二価以上の多価アルコールとのモル比は、特に限定されないが、例えば2:8〜8:2とすることが好ましく、3:7〜7:3とすることがより好ましく、4:6〜6:4とすることが更に好ましい。二価以上の多価イソシアネートと二価以上の多価アルコールとのウレタン化反応は、公知の方法で行うことができる。
上記アルキド樹脂とは、本明細書中、ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂とともに、更に油脂を含有する酸化重合型樹脂を言う。なお、酸化重合型樹脂は、油脂を含み、大気中の酸素と反応して油脂中の不飽和脂肪酸構造が有する二重結合間の重合反応等が進行する酸化重合が可能な樹脂である。
上記油脂としては、例えば、大豆油、アマニ油、サフラワー油、トール油、脱水ヒマシ油、キリ油等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を使用できる。
上記油脂の含有量は、樹脂100質量部に対して、例えば1〜1000質量部とすることができ、好ましくは10〜300質量部である。
上記アルキド樹脂としては、例えば、東新油脂株式会社製XO−6028、XO−6054が挙げられる。
上記樹脂の重量平均分子量は、1000〜200000であることが好ましい。該樹脂が酸化重合型樹脂である場合、該重量平均分子量は、40000〜180000であることがより好ましい。該樹脂が硬化剤併用型樹脂である場合、該重量平均分子量は、1000〜20000であることがより好ましい。
上記重量平均分子量は、実施例に示した方法により測定することができる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物に由来する構造を酸化重合型樹脂や硬化剤併用型樹脂等の樹脂に付与することにより、長期にわたって紫外線吸収能を発揮できる被膜を形成できるものとなる。また、上記(メタ)アクリロイル系モノマー由来の構造単位を樹脂に付与することにより、電子線及び/又はLED光源による紫外線で簡便に架橋可能な硬化性樹脂を得ることができる。したがって、本発明の硬化性樹脂組成物は、反応性紫外線吸収剤として用いられることが好ましい。また、得られる被膜の耐摩耗性や耐溶剤性を充分に優れたものとすることができる。
(コーティング剤)
本発明は、本発明の硬化性樹脂組成物を含有するコーティング剤でもある。
本発明のコーティング剤は、更に触媒を含んでもよい。触媒としては、本発明のコーティング剤の硬化反応を促進するものであれば特に限定されず、例えば錫触媒等の金属触媒が挙げられる。
上記触媒の割合は、樹脂固形分100質量部に対して、例えば0.01〜10質量部の範囲から選択でき、好ましくは0.05〜5質量部であり、より好ましくは0.1〜1質量部である。
本発明のコーティング剤には、更に、レベリング剤を含有してもよい。
上記レベリング剤の割合は、例えば、樹脂固形分100質量部に対して、2質量部以下(0〜2質量部)の範囲で使用でき、好ましくは0.001〜1.6質量部、より好ましくは0.005〜1質量部、更に好ましくは0.01〜0.8質量部、特に好ましくは0.05〜0.5質量部であってもよい。
本発明のコーティング剤は、更に消泡剤を含有してもよい。消泡剤として、シリコーン系消泡剤(例えば、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フルオロシリコーンオイル等)等が例示できる。
上記消泡剤の割合は、例えば、樹脂固形分100質量部に対して、1質量部以下(0〜1質量部)の範囲で使用でき、好ましくは0.001〜0.8質量部、より好ましくは0.005〜0.5質量部、更に好ましくは0.01〜0.4質量部、特に好ましくは0.05〜0.3質量部であってもよい。
本発明のコーティング剤は、顔料を実質的に含まないクリア塗料として好適に使用できるが、更に慣用の顔料を含んでいてもよい。顔料としては、例えば、無機顔料(酸化チタン等の白色顔料、チタニウムイエロー等の黄色顔料、酸化鉄赤等の赤色顔料、クロムグリーン等の緑色顔料、コバルトブルー等の青色顔料、カーボンブラック等の黒色顔料等)、有機着色剤(アゾ染顔料、フタロシアニン染顔料、レーキ染顔料等)、体質顔料(炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、マイカ、タルク、アルミナ、ベントナイト、酸化マグネシウム等)、光沢顔料(ステンレスフレーク等の金属箔、アルミニウム粉、亜鉛粉等の金属粉末等)等が挙げられ、これらを単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。上記顔料を用いる場合は、その割合は、樹脂固形分100質量部に対して、例えば1〜1000質量部の範囲から選択でき、好ましくは3〜500質量部であり、より好ましくは5〜300質量部であり、更に好ましくは10〜100質量部である。
本発明のコーティング剤は、更に、溶剤を含有してもよい。溶剤としては、キシレン、酢酸エチル等の有機溶媒が挙げられ、これらの一種又は二種以上を使用できる。
本発明のコーティング剤は、固形分30〜90質量%であることが好ましく、固形分40〜80質量%であることがより好ましく、固形分50〜70質量%であることが更に好ましい。溶剤を加えることにより、固形分を適宜調整することができる。
本発明のコーティング剤には、更に、光重合開始剤、架橋剤、鎖延長剤、界面活性剤(乳化剤、安定剤等)、難燃剤、充填剤、チクソトロピー性賦与剤、粘度調整剤、分散剤、湿潤剤、可塑剤、硬化促進剤、滑剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、ヒンダードアミン系光安定剤〔HALS〕等の光安定剤)、帯電防止剤、防黴剤、離型剤等のその他の添加剤を添加してもよい。これらその他の添加剤は、必要に応じて、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
上記その他の添加剤の割合は、樹脂100質量部に対して、例えば20質量部以下とすることができ、10質量部以下であることが好ましい。
本発明のコーティング剤の調製方法は、特に制限されず、各成分を混合する慣用の方法で調製できる。本発明のコーティング剤の調製において、各成分は一括して混合してもよいし、任意の順序で混合してもよい。
本発明のコーティング剤は、様々な用途に使用可能であるが、特に風雨に曝される可能性があり、長期の耐候性が要求される用途に好適に使用できる。具体例としては、例えば建築構造物、輸送機器等の内外装用コーティング剤、橋梁用コーティング剤、標示板及び標示器用コーティング剤として好適に使用できる。
本発明のコーティング剤を、基材に塗布して被膜を形成することができる。この剤の基材への塗布方法としては、慣用の方法、例えば、刷毛、ロールコーティング、スプレーコーティング(例えば、エアスプレー、エアレススプレーコーティング等)、ディッピング等の方法を利用できる。本発明のコーティング剤の粘性は低いため、施工性又は作業性に優れる。例えば、基材同士を薄膜で接着し、基材同士の接着性・密着性を高めることも可能である。また、均一の厚みで塗工でき、透明性及び光沢性を呈することができる。本発明のコーティング剤はまた、シーリング剤として用いることも可能である。
本発明のコーティング剤は、基材に塗布した後、電子線及び/又はLED光源による紫外線を照射することにより、硬化し、簡便に被膜を形成できる。なお、本発明のコーティング剤は、常温でも電子線及び/又はLED光源による紫外線を照射することで迅速に硬化できる。特に、本発明のコーティング剤が硬化剤併用型樹脂を含む場合、ポリイソシアネート(ウレタン硬化剤)による架橋にて硬化させた後、更に電子線及び/又はLED光源による紫外線を照射することで、より強靭な被膜とすることができる。
本発明のコーティング剤は、特に風雨に曝される過酷な環境下で長期にわたって使用される建造物(住居、寺社、教会、灯台、倉庫、駅舎等の外壁、天井、土台、梁、桁や橋脚等の橋梁)や物品(車両、船舶、航空機等の輸送機器、標示板及び標示器等)に用いられるコーティング剤として用いられることにより、長期にわたって建造物や物品を紫外線から保護することができる。
本発明は、本発明のコーティング剤を硬化した被膜でもある。本発明の被膜は、風雨に曝される過酷な環境下で長期にわたって充分な耐候性を発揮でき、建造物や物品を紫外線から保護することができる。
本発明の被膜は、基材上に形成されることにより、長期の耐候性を発揮することができる。基材としては、特に限定されず、例えばプラスチック、ガラス、木材、金属等が例示できる。
本発明の被膜の乾燥後の量(塗布量)は、特に限定されず、用途に応じて例えば10〜300g/mの範囲から選択でき、好ましくは20〜250g/mであり、より好ましくは50〜220g/mであり、更に好ましくは80〜200g/mであり、特に好ましくは100〜150g/mとすることができる。
本発明は、上記被膜を備える建造物でもある。本発明の建造物は、風雨に曝される過酷な環境下で長期にわたって紫外線による影響を軽減できる。本明細書中、建造物としては、上記被膜及び該被膜が被覆する基材を含む不動産である限り特に限定されず、上述したように住居や、寺社、教会、灯台、倉庫、駅舎等の施設、橋梁等を例示することができる。
本発明はまた、上記被膜を備える物品でもある。本発明の物品は、風雨に曝される過酷な環境下で長期にわたって紫外線による影響を軽減できる。本明細書中、建造物としては、上記被膜及び該被膜が被覆する基材を含む不動産である。本明細書中、物品としては、上記被膜及び該被膜が被覆する基材を含む動産である限り特に限定されず、上述したように各種輸送機器、標示板、標示器、木工品等を例示することができる。
以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得るものである。
以下では、分子量は、東ソー株式会社 HLC−8320GPC(分析装置)、昭和電工株式会社 LF−804(カラム)を用いて測定した。
(実施例1)
攪拌機、温度計、ガス導入管、還流冷却器及びデカンターを備えた反応容器に、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール](大和化成社製:DAINSORB T−33)206部、アジピン酸339部、及びトリメチロールプロパン221部を仕込んだ。次に上記の内容物を窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら、200℃にまで加熱して溶融させた。
以降、縮合水を系外に除去しながら同温度で反応させ、酸価が5.0となったところで、120℃にまで冷却して、酢酸ブチル667部を加えた。
更に90℃にまで冷却させた時点で、導入ガスを窒素から空気に切り替え、2−ヒドロキシエチルアクリレート127部、2,6−トリレンジイソシアネート190部を仕込んだ。同温度でNCO%が0.1%未満となる迄反応を継続し、分子量13,000の重合性不飽和基含有化合物を得た。
なお、上記実施例1では、ウレタン結合を生成する為に使用する2,6−トリレンジイソシアネートの仕込み時において、多塩基酸や多価アルコールからなるポリエステルポリオール中の残存水酸基と、2−ヒドロキシエチルアクリレートが有する水酸基と、2,6−トリレンジイソシアネートが有するイソシアネート基のモル比は1/1/2である。すなわち、水酸基とイソシアネート基とのモル比が1/1となる。
なお、ポリエステルポリオールの残存水酸基数は、反応に用いた、アルコール成分(本実施例では2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(2−ヒドロキシエチル)フェノール](大和化成社製:DAINSORB T−33)及びトリメチロールプロパン)の総水酸基数より酸成分(本実施例ではアジピン酸のみ)の総カルボキシル基数を差し引くことによって求められる。
上記実施例で得られた組成物について、酢酸ブチルを添加して粘度を1,000mPa・sに調整した後、アプリケーターを用いて乾燥塗膜が30ミクロンになるようガラス板上に塗布した。次いで、遠赤外線コンベア炉にて酢酸ブチルを蒸発させた後、電子線硬化装置[岩崎電気社製エレクトロカーテン電子線照射装置]を用い、500ppm以下の酸素濃度雰囲気下5メガラッドで硬化させた。硬化物の特性を下記の方法で測定した。
(評価方法)
耐摩耗性:JIS K−5600−5−9(摩耗輪法):500gの荷重,CS17摩耗輪,300回
耐摩擦性:学振型耐摩擦試験機(金巾3号、荷重500g、回数100回)にて試験
耐溶剤性:エチルメチルケトンによるラビングテスト(荷重500gにて塗膜が溶解するまでの回数)
(評価結果)
評価結果を下記に示す。
耐摩耗性:素地の露出無し
耐摩擦性:被膜の取られなし
耐溶剤性:50回以上
実施例の組成物は、簡便に硬化して耐摩耗性、耐摩擦性、耐溶剤性に優れる硬化物を得ることができるものであった。また、この硬化物は、ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物由来の構造が樹脂骨格と結合されているため、長期的に紫外線吸収能を発揮できるものである。

Claims (6)

  1. 下記式(1):
    Figure 2019056048
    (式中、Xは、直接結合、炭素数1〜6のアルキレン基、−O−基、又は、−NH−基を示す。R及びRは独立に、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数4〜12の芳香族基、又は、ハロゲン原子を示し、環構造にそれぞれ4個結合している。R及びRは独立に、炭素数1〜6のアルキレン基を示す。)
    で表されるビスベンゾトリアゾールフェノール化合物由来の構造単位及び(メタ)アクリロイル系モノマー由来の構造単位を有する、電子線及び/又はLED光源による紫外線で架橋可能な硬化性樹脂を含む硬化性樹脂組成物。
  2. 前記硬化性樹脂は、二価以上の多塩基酸由来の構造単位を更に有する請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
  3. 前記硬化性樹脂は、前記ビスベンゾトリアゾールフェノール化合物以外の二価以上の多価アルコール由来の構造単位を更に有する請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 前記組成物は、反応性紫外線吸収剤として用いられる請求項1〜3のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の硬化性樹脂組成物を含有するコーティング剤。
  6. 請求項5に記載のコーティング剤を硬化した被膜。
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