JP2002211258A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JP2002211258A
JP2002211258A JP2001008839A JP2001008839A JP2002211258A JP 2002211258 A JP2002211258 A JP 2002211258A JP 2001008839 A JP2001008839 A JP 2001008839A JP 2001008839 A JP2001008839 A JP 2001008839A JP 2002211258 A JP2002211258 A JP 2002211258A
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clutch
control
ring gear
transmission device
power transmission
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JP2001008839A
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Kyugo Hamai
九五 浜井
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H3/00Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion
    • F16H3/44Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion
    • F16H3/72Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously
    • F16H3/724Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously using external powered electric machines
    • F16H3/725Toothed gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio or for reversing rotary motion using gears having orbital motion with a secondary drive, e.g. regulating motor, in order to vary speed continuously using external powered electric machines with means to change ratio in the mechanical gearing

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トルク伝達効率に優れ、しかも低速・高トル
ク出力を可能として特に車両に適用した場合に、発進・
クリープ走行やヒルホールドを行うことが可能な動力伝
達装置を提供すること。 【解決手段】 エンジンからトルク伝達される入力軸1
と自動変速機にトルク出力する出力軸2との間に設けら
れ、リングギヤ33がユニットハウジングに固定された
遊星歯車3と、遊星歯車3のキャリア32と入力軸1と
の間に設けられた第1クラッチA−C/Lと、キャリア
32と出力軸2との間に設けられた第2クラッチB−C
/Lと、遊星歯車3のサンギヤ31と入力軸1との間に
設けられた第3クラッチC−C/Lと、リングギヤ33
の固定・固定解除・正転・逆転を切替可能なブレーキモ
ータ10を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の動力源と変
速機との間で動力伝達を行うのに好適な動力伝達装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に、自動変速機を備えた自
動車では、動力源としてのエンジンと自動変速機との間
の動力伝達装置としてトルクコンバータを用いている。
このような技術は、例えば、自動車工学全書第9巻(昭
和55年11月20日(株)山海堂発行)の第149頁
に記載されている。また、他の動力伝達手段としては、
クラッチが知られており、操作の簡易性要求から必要に
応じて自動的にクラッチを断接させる自動クラッチシス
テムも提案されており、このような構成としては、乾式
の単板クラッチを用いたものが公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トルク
コンバータは、流体を介して動力伝達を行うために、滑
りによるパワーロスが生じ、燃費が悪いという問題があ
る。一方、クラッチを用いた手段は、パワーロスは生じ
にくいが、トルクコンバータの利点である低速・高トル
ク伝達が難しい。すなわち、低速・高トルク伝達を行う
ためには、摩擦面を滑らせてトルク伝達をおこなうこと
になるが、このようにすると発熱するため、エンジンの
アイドリング回転によりじわじわ進むいわゆるクリーピ
ング走行や、上り坂で止まるいわゆるヒルホールドを実
行することが難しい。そこで、ヒルホールドを達成する
ために、ブレーキ装置において自動的に制動力を発生さ
せることが提案されている。しかしながら、この場合、
能動的に制動力を発生できる装置を搭載する必要があ
り、車両のコストアップを招く。
【0004】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
成されたもので、トルク伝達効率に優れ、しかも低速・
高トルク出力を可能として特に車両に適用した場合に、
発進・クリープ走行やヒルホールドを行うことが可能な
動力伝達装置を提供することを主たる目的とし、さら
に、コンパクト化を図ることで車載性の向上を図り、ま
た、コンパクトな構成でありながら、エンジンなどの駆
動手段の始動やエネルギ回生を可能とし、さらに、回生
効率の向上を図ることを可能とすることを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明の動力伝達装置は、動力源からトルク伝達さ
れる駆動軸とトルク出力する出力軸との間に設けられた
遊星歯車と、この遊星歯車のキャリアと前記駆動軸との
間に設けられた第1クラッチと、前記キャリアと出力軸
との間に設けられた第2クラッチと、前記遊星歯車のサ
ンギヤと駆動軸との間に設けられた第3クラッチと、前
記リングギヤの固定および固定解除が可能な拘束手段
と、を備えている手段とした。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の動力伝達装置において、前記駆動軸が車両のエ
ンジンからトルク入力され、前記出力軸は車両の変速機
へトルク出力されていることを特徴とする。
【0007】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
または2に記載の動力伝達装置において、前記各クラッ
チには、多板クラッチと、この多板クラッチに隣設され
て多板クラッチを押圧可能な第2リングおよびこの第2
リングと回転方向に相対変位可能な第1リングを備えて
いるとともに、これら両リングの間に設けられて両リン
グが回転方向に相対変位するのに伴って軸方向に倍力出
力して第1リングに対して第2リングが軸方向に相対移
動して多板クラッチを押圧して締結させるカム手段を備
えたコントロールカムと、電磁ソレノイドによる吸引力
を受けて第1リングの回転を停止させるパイロットクラ
ッチと、が設けられていることを特徴とする。
【0008】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
ないし3に記載の動力伝達装置において、前記ハウジン
グ内に、ステータとロータとを有してステータとロータ
の間でエネルギの授受が可能に構成された発電電動機が
設けられ、前記ロータが、前記サンギヤと第3クラッチ
との間に設けられてサンギヤと共に回転する回転体に取
り付けられ、一方、前記ステータが前記ロータと対向し
て前記ハウジングに支持されていることを特徴とする。
【0009】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
ないし4に記載の動力伝達装置において、前記拘束手段
がブレーキであることを特徴とする。また、請求項6に
記載の発明は、請求項1ないし5に記載の動力伝達装置
において、前記拘束手段がリングギヤの固定を解除した
ときに、リングギヤを正転および逆転させることが可能
なリングギヤモータが設けられていることを特徴とす
る。また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の
動力伝達装置において、前記リングギヤモータが前記リ
ングギヤを固定させる拘束手段を兼ねていることを特徴
とする。
【0010】また、請求項8に記載の発明は、請求項2
ないし7に記載の動力伝達装置において、前記第1クラ
ッチ、第2クラッチおよび第3クラッチの締結と開放の
切り替えと、前記発電電動機の非作動と電動作動と発電
作動との切り替えと、前記拘束手段およびリングギヤモ
ータによるリングギヤの状態切替とを制御する制御手段
が設けられていることを特徴とする。
【0011】また、請求項9に記載の発明は、請求項8
に記載の動力伝達装置において、前記制御手段は、駆動
手段始動時に第3クラッチのみを締結させ、かつリング
ギヤを固定あるいは固定解除させて発電電動機を電動作
動させる始動時制御を実行することを特徴とする。ま
た、請求項10に記載の発明は、請求項8に記載の動力
伝達装置において、前記制御手段は、駆動手段手動時に
第1クラッチのみを締結させ、かつリングギヤを固定さ
せて発電電動機を電動作動させる始動制御を実行するこ
とを特徴とする。また、請求項11に記載の発明は、請
求項9に記載の動力伝達装置において、前記制御手段
は、前記始動時制御を実行するにあたり請求項6または
7に記載のリングギヤモータによりリングギヤを逆転さ
せる始動時トルク増大制御を実行することを特徴とす
る。
【0012】また、請求項12に記載の発明は、請求項
8ないし11に記載の動力伝達装置において、前記制御
手段は、前記駆動手段が駆動しているときに、第2クラ
ッチおよび第3クラッチを締結させる一方、第1クラッ
チを解放させ、かつリングギヤを固定させる減速制御を
実行することを特徴とする。また、請求項13に記載の
発明は、請求項12に記載の動力伝達装置において、前
記制御手段は、前記減速制御を実行するにあたり請求項
6または7に記載のリングギヤモータによりリングギヤ
を逆転させる減速トルク増大制御を実行することを特徴
とする。
【0013】また、請求項14に記載の発明は、請求項
8ないし13に記載の動力伝達装置において、前記制御
手段は、第1クラッチおよび第2クラッチを締結させる
一方、第3クラッチを解放させ、かつリングギヤの固定
を解除させる定常走行制御を実行することを特徴とす
る。また、請求項15に記載の発明は、請求項8ないし
14に記載の動力伝達装置において、前記制御手段は、
第1クラッチおよび第2クラッチならびに第3クラッチ
を締結させ、かつリングギヤの固定を解除させる定常走
行制御を実行することを特徴とする。また、請求項16
に記載の発明は、請求項14に記載の動力伝達装置にお
いて、前記制御手段は、前記定常走行制御を実行するに
あたり請求項6または7に記載のリングギヤモータによ
りリングギヤを正転させてサンギヤを等速回転させる高
速時制御を実行することを特徴とする。
【0014】また、請求項17に記載の発明は、請求項
8ないし15に記載の動力伝達装置において、前記制御
手段は、第2クラッチのみを締結させて発電電動機を発
電作動させ、かつリングギヤを固定あるいは固定解除さ
せる減速時回生制御を実行することを特徴とする。ま
た、請求項18に記載の発明は、請求項8ないし17に
記載の動力伝達装置において、前記制御手段は、第1ク
ラッチおよび第2クラッチならびに第3クラッチを締結
させ、発電電動機を発電作動させ、かつリングギヤを固
定解除させる第2減速時回生制御を実行することを特徴
とする。また、請求項19に記載の発明は、請求項16
ないし18に記載の動力伝達装置において、前記制御手
段は、前記減速時回生制御あるいは第2減速時回生制御
を実行するにあたり請求項6または7に記載のリングギ
ヤモータによりリングギヤを正転させてサンギヤを等速
回転させる高速減速時回生制御を実行することを特徴と
する。
【0015】また、請求項20に記載の発明にあって
は、請求項8ないし19に記載の動力伝達装置におい
て、前記制御手段は、第2クラッチおよび第3クラッチ
を締結させる一方、第1クラッチを解放させ、かつ、発
電電動機を必要に応じて発電作動あるいは電動機作動さ
せるヒルホールド制御を実行することを特徴とする。ま
た、請求項21に記載の発明は、請求項20に記載の動
力伝達装置において、前記制御手段は、前記ヒルホール
ド制御を実行するにあたり請求項6または7に記載のリ
ングギヤモータによりリングギヤを逆転させてキャリア
回転数を0km/h近傍に保たせる減速比変動ヒルホー
ルド制御を実行することを特徴とする。
【0016】
【発明の作用および効果】本発明では、第1クラッチお
よび第2クラッチを締結させ、第3クラッチを解放させ
た状態で駆動手段を駆動させると、駆動手段からのトル
クが入力軸から遊星歯車に伝達され、キャリアから第2
クラッチを介して出力軸に伝達される。このとき、遊星
歯車においては、リングギヤを拘束手段により固定状態
としても、非固定状態としても、入力軸トルクは1:1
で出力軸に伝達される。また、第1クラッチおよび第2
クラッチならびに第3クラッチを締結させ、かつ、リン
グギヤの固定を解除させた状態で駆動手段を駆動させる
と、駆動手段からのトルクが入力軸から遊星歯車に伝達
され、キャリアから第2クラッチを介して出力軸に伝達
される。この時の入力軸トルクは1:1で出力軸に伝達
される。
【0017】一方、第2クラッチおよび第3クラッチを
締結させるとともに、第1クラッチを解放させ、さらに
リングギヤを拘束手段により固定して、駆動手段を駆動
させると、駆動手段からのトルクが出力軸から、遊星歯
車のサンギヤに入力されてキャリアから出力される。こ
の場合、遊星歯車において減速されてキャリア出力され
る。したがって、駆動手段のトルクを増大させて出力軸
から出力することができる。なお、この場合の減速比
は、遊星歯車の各要素における歯数に基づいて決定され
る。
【0018】このように、本発明では、駆動手段のトル
クをそのまま出力軸から出力させて滑りによるパワーロ
スの防止を図ることと、クラッチを滑らせるような発熱
と制御に不利な手段を用いること無しに、トルクを増大
(低速・高トルクに変換)して出力させることとの両立
を図ることができる新規な動力伝達装置を提供すること
ができるという効果が得られる。また、全てのクラッチ
を締結すれば、より効率良くトルクを出力軸に伝達する
ことができる。したがって、請求項2に記載の発明のよ
うに、本発明装置を車両のエンジンと変速機との間に配
置させた場合、燃費の向上を図ることを可能とするとと
もに、クリープ走行やヒルホールドの実行を可能とする
という効果が得られる。
【0019】請求項3に記載の発明では、第1〜第3各
クラッチを締結させる場合には、電磁ソレノイドに通電
して吸引力を発生させる。これに伴いパイロットクラッ
チが締結されてコントロールカムの第1リングの回転が
制限され、第1リングと第2リングとの相対回転変位が
生じる。これにより、両リングの間のカム手段が第2リ
ングを軸方向に倍力出力し、第2リングが多板クラッチ
を軸方向に押圧して多板クラッチが締結される。このよ
うに、請求項3に記載の発明では、第1〜第3各クラッ
チの締結時に、電磁ソレノイドの吸引力がコントロール
カムによる倍力作用により増大されて多板クラッチに伝
達されるため、小さな電磁ソレノイドを用いても大きな
締結力を得ることが可能となり、電磁ソレノイドの小型
化を図ること、ならびにクラッチの小径化を図ることが
可能となって、全体をコンパクトに構成して、車載性の
向上を図ることができるという効果が得られる。
【0020】請求項4に記載の発明では、上述して駆動
手段の駆動力の1:1出力、および低速・高トルクに加
えて、以下の作動が可能となる。すなわち、第1クラッ
チのみを締結させ、かつリングギヤを固定させた状態で
発電電動機を電動機駆動させると、発電電動機のトルク
が遊星歯車のサンギヤに入力され、減速されてキャリア
から出力され、第1クラッチを介して駆動軸に伝達され
る。したがって、駆動手段が非駆動状態であるときに、
この駆動力により駆動手段の始動を行うことができる。
また、第2クラッチのみを締結させるとともにリングギ
ヤを固定させた状態で発電電動機を電動機として駆動さ
せると、発電電動機の出力トルクが上記と同じく遊星歯
車のサンギヤに入力されてキャリアから減速して出力さ
れ、キャリアから第2クラッチを介して出力軸に出力さ
れる。したがって、発電電動機のトルクが小さくても出
力軸から出力して、例えば請求項2以降に記載されてい
る車両において、小型の発電電動機で走行することも可
能となる。あるいは、駆動手段が駆動している状態で第
2クラッチに加え第3クラッチを締結させた場合には、
駆動手段の駆動を発電電動機により補助することができ
る。
【0021】また、第2クラッチのみを締結させるとと
もにリングギヤを固定させた状態では、出力軸側から入
力があったときに、サンギヤとともに回転体が増速回転
される。したがって、このとき発電電動機を発電機とし
て作動させれば、エネルギ回生することができる。すな
わち、請求項2以降に記載されている車両にあっては、
減速時に、第2クラッチのみを締結させて発電電動機を
発電機として作動させると、駆動輪から出力軸に伝達さ
れるトルクが、遊星歯車により増速されて発電電動機に
より回生させることが可能なものであり、1:1のトル
ク伝達で回生を行うものよりも、効率よく回生すること
ができる。あるいは、この減速時に、第2クラッチに加
えて第1クラッチ第3クラッチも締結し、リングギヤを
固定解除した場合には、出力軸から入力されたトルク
が、上述のように増速されて回転体に伝達されるのと同
時に、第1クラッチから駆動軸に1:1で伝達される。
したがって、エンジンブレーキも並列に作用させること
が可能なものであり、回生量を調整することでエンジン
ブレーキによる制動力を調節することができる。さら
に、駆動手段が駆動中に、第2クラッチならびに第3ク
ラッチを締結させて減速出力して、クリープ走行やヒル
ホールドが可能な状態としているときに、同時に発電電
動機を発電機として作動させると、駆動手段からの伝達
トルクの一部が発電電動機によりエネルギ回生されて、
出力軸の出力トルクを調整して、クリープ速度の調整や
ヒルホールド状態の調整が可能となる。
【0022】請求項6に記載の発明にあっては、拘束手
段による拘束を解除した状態でリングギヤモータを駆動
させると、リングギヤが正転あるいは逆転する。ここ
で、第2クラッチおよび第3クラッチを締結させて駆動
軸から入力されるトルクを、遊星歯車で減速させてトル
クを増大させて出力軸に出力する状態において、リング
ギヤを逆転させると、その逆転速度に応じて遊星歯車の
キャリアの回転速度、すなわち出力軸の回転速度を任意
の速度に低下させることができる。したがって、遊星歯
車の各ギヤの歯数の関係で設定される減速比よりも大き
な減速比を得てさらにトルクを増大して出力することが
できる。よって、クリープ走行やヒルホールドを実行す
るのに、さらに有利となる。
【0023】一方、第1クラッチおよび第2クラッチを
締結させて駆動軸から入力されるトルクを変速比1:1
で出力する状態にあっては、遊星歯車においてリングギ
ヤを固定させている場合には、サンギヤが増速されて回
転速度が高くなる。ここで、リングギヤを正転させる
と、サンギヤの回転速度が低下される。この場合、リン
グギヤをキャリアと等速で回転させると、サンギヤの回
転速度もこれらと等速になる。このようにすると、請求
項4に記載の発明の発電電動機が設けられた構成におい
て、サンギヤと一体回転するロータの回転数が高くなり
過ぎないようにすることができ、発電機の駆動効率を良
好に保つことができる。また、請求項2以降の発明にお
いて、第2クラッチを締結させて、出力軸から遊星歯車
に入力があった場合も、上記と同様に、リングギヤを固
定しているとサンギヤが増速されるが、リングギヤを正
転させることによりサンギヤの回転速度を低下させるこ
とができ、上記と同様の作用効果を得ることができる。
【0024】請求項7に記載の発明にあっては、リング
ギヤモータが拘束手段も兼ねる。したがって、リングギ
ヤモータを停止させればリングギヤが固定され、リング
ギヤモータを正転あるいは逆転させると、リングギヤも
正転あるいは逆転される。ここで、リングギヤモータが
拘束手段も兼ねるようにするには、リングギヤモータと
リングギヤとの動力伝達をウォームギヤとウォームホイ
ルギヤにより行うのが簡単である。あるいは、リングギ
ヤモータの内部に駆動軸の回転を停止させるブレーキを
有した構成を用いれば、リングギヤモータとリングギヤ
との動力伝達をピニオンギヤにより行うことができる。
【0025】請求項8に記載の発明では、制御手段の制
御により、第3クラッチを締結させて発電電動機により
直接エンジンを始動させる始動時制御(請求項9)、第
1クラッチを締結させるとともにリングギヤを固定させ
て、発電電動機を駆動させ、これにより遊星歯車におい
て減速してエンジン側に発電電動機のトルクを伝達して
エンジンを始動させる始動時制御(請求項10)、この
始動時制御の状態でさらにリングギヤを逆転させて遊星
歯車における減速比をさらに大きくしてトルクを増大さ
せる始動時トルク増大制御(請求項11)、発進やクリ
ープ走行やヒルホールドが可能なように駆動軸に入力さ
れた駆動トルクを遊星歯車において減速させて出力軸に
伝達させる減速制御(請求項12)、さらにこの減速制
御の状態でリングギヤを逆転させてさらに減速してトル
クを増大させてトルク伝達を行う減速トルク増大制御
(請求項13)、駆動手段の駆動トルクを出力軸に1:
1で伝達する定常走行制御(請求項14、請求項1
5)、さらにこの定常走行状態でリングギヤを正転させ
てサンギヤを等速回転させる高速時制御(請求項1
6)、車両の減速時にエンジン側との連結を絶って、変
速機側から入力される駆動トルクによりサンギヤおよび
回転体を回転させて発電電動機により回生する減速時回
生制御(請求項17)、同じく車両の減速時にエンジン
側と連結状態としてエンジンブレーキを作用させながら
回生を行う第2減速時回生制御(請求項18)、さらに
減速時回生制御あるいは第2減速時回生制御を実行して
いる状態において、リングギヤを正転させてサンギヤを
等速回転させることによりロータの回転速度を抑える高
速減速時回生制御(請求項19)、上り坂において駆動
手段を駆動させた状態で遊星歯車において減速を行うと
ともに発電電動機を必要に応じて発電作動あるいは電動
機作動させてキャリア回転数をほぼ0km/hとして停
止させるヒルホールド制御(請求項20)、さらにこの
ヒルホールド制御の状態において、リングギヤを逆転さ
せて遊星歯車の減速比を任意に変更させてキャリア回転
数を0km/h近傍に保たせる減速比変動ヒルホールド
制御(請求項21)を実行することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。 (実施の形態1)まず、構成について説明する。実施の
形態1の動力伝達装置MGUは、請求項1〜4および請
求項7〜21に記載の発明に対応しているもので、図2
に示すように、トランスミッションTM内において、エ
ンジンEGとトランスミッションTMの前後進機構部9
1との間の動力伝達経路の途中、すなわち一般的な自動
変速機においてトルクコンバータが配置される位置に設
けられている。なお、図において92は変速機構部であ
り、この変速機構92と前記前後進機構部91とは、い
わゆる自動変速機を構成するものである。また、これら
前後進機構部91,変速機構92の構成としては手動変
速機やCVTなどを用いることもできる。
【0027】図1は動力伝達装置MGUの全体図であ
り、この動力伝達装置MGUは、エンジンEGのエンジ
ン出力軸(図示省略)に連結される入力軸(特許請求の
範囲の駆動軸に相当する)1と、トランスミッションT
Mの入力軸(図示省略)に連結される出力軸2と、この
出力軸2と入力軸1との間に設けられた中心軸6と、こ
の中心軸6の外周に設けられてトルク伝達を行う遊星歯
車3と、この遊星歯車3に連結された回転要素との間で
電力の授受を行う発電電動機MGと、前記入力軸1と中
心軸6およびこの中心軸6と一体のキャリア32との断
接を切替可能な湿式多板クラッチである第1クラッチA
−C/Lと、前記中心軸6およびキャリア32と出力軸
2との断接を切替可能な湿式多板クラッチである第2ク
ラッチB−C/Lと、前記入力軸1と遊星歯車3のサン
ギヤ31との断接を切替可能な第3クラッチC−C/L
と、前記遊星歯車3のリングギヤ33の固定・正転・逆
転が可能なブレーキモータ(特許請求の範囲のリングギ
ヤモータに相当する)10とを備えている。
【0028】なお、前記各クラッチA−C/L,B−C
/L,C−C/L、発電電動機MGならびにブレーキモ
ータ10の作動は、コントロールユニットCUにより制
御されるもので、その制御の詳細については後述する。
【0029】次に、動力伝達装置MGUの機構部分の詳
細について、図3の断面図により説明する。なお、本実
施の形態1にあっては、第2クラッチB−C/Lは、自
動変速機を構成する前後進機構部91あるいは変速機構
部92に設けられている既存のクラッチを利用して構成
しているため、実際の機構のアッセンブリとしては、図
1における中心軸6までの構成となっているものであ
り、図3にあってはこのアッセンブリを示す。
【0030】図3において、前記入力軸1と中心軸6と
は、同軸に設けられ、入力軸1の一端に中心軸6の一端
の小径軸6dが相対回転可能に支持されている。なお、
前記入力軸1は、軸受62を介してハウジングUHに回
転自在に支持されている。また、中心軸6の他端側も図
示を省略した軸受を介してハウジングUHにより回転自
在に支持されている。前記ハウジングUHの全体的な図
示は省略するが、このハウジングUHは、前記エンジン
EGと自動変速機TMのいずれかのハウジングと一体に
構成するのが好ましい。また、前記入力軸1は、図外の
エンジン出力軸に連結されているが、両者を連結するに
あたり、エンジンEGからの曲げ振動や捩り振動を吸収
する振動吸収手段を介在させるのが好ましい。
【0031】前記遊星歯車3は、前記中心軸6の外周に
設けられている。すなわち、前記中心軸6の外周には回
転部材12の内周に設けられている円筒部12aが相対
回転自在に装着され、この円筒部12aの外周にサンギ
ヤ31が一体に形成されている。また、前記中心軸6に
一体に結合された円盤6bが前記キャリア32に結合さ
れて、キャリア32と共に回転する。また、前記リング
ギヤ33の外周に円筒部材33aが一体に設けられ、こ
の円筒部材33aの外周全周に亘ってウォームホイルギ
ヤ33bが形成されている。そして、このウォームホイ
ルギヤ33bに前記ブレーキモータ10により回転され
るウォームギヤ10aが噛み合わされ、ブレーキモータ
10を正転および逆転することによりリングギヤ33も
正転および逆転する構成となっている。また、ウォーム
ギヤ10aの進み角λ=10°〜20°では、接触摩擦
によりウォームホイルギヤ33bからの回転は不可能と
なっており、ブレーキモータ10を停止させている状態
ではリングギヤ33は固定される。なお、ブレーキモー
タ10を停止している状態でリングギヤ33を回転させ
ようとするときはウォームギヤ10aをピニオンギヤに
変更してもよい。
【0032】次に、前記入力軸1と中心軸6との間に設
けられている第1クラッチA−C/Lについて説明す
る。この第1クラッチA−C/Lは、前記中心軸6に一
体的に結合されたクラッチケース11aと、入力軸1の
外周面ならびにクラッチケース11aの内周面にそれぞ
れ形成されたスプラインにそれぞれ結合されて交互に配
置された内側クラッチ板11dおよび外側クラッチ板1
1eから成る第1多板クラッチ1CLと、押圧部材11
pとを備え、内外クラッチ板11d,11eが押圧部材
11pにより押し付けられると、入力軸1とキャリア3
2との間でトルク伝達が成されるよう構成されている。
【0033】上述した押圧部材11pの押圧作動は、第
1電磁ソレノイド7ならびに第1コントロールカム8に
より行われる。前記第1電磁ソレノイド7は、前記ユニ
ットハウジングUHの一端に設けられている円盤状の円
盤61に支持されている。
【0034】前記第1コントロールカム8は、入力トル
クに応じて軸方向の押圧力を発生させるもので、この第
1コントロールカム8は、入力軸1との間にオイルを介
在してフローティング支持されて入力軸1に連れ回り可
能であるとともに軸方向の移動が規制された第1リング
8aと、同様に入力軸1にフローティング支持されかつ
軸方向に移動可能な第2リング8bと、両リング8a,
8bに対向して形成されたお椀形状のカム溝(カム手
段)8d,8dの間に設けられた複数のボール(カム手
段)8eとを備えている。なお、ボール8eは円柱状の
ローラに代えることもできる。また、第2リング8b
は、図示は省略するが、後述する円盤状のプレート64
aとの間に設けられた例えば板ばね状のリターンスプリ
ングなどの付勢手段による付勢力により第1リング8a
と当接する方向に付勢されている。そして、この第1コ
ントロールカム8は、第1リング8aと第2リング8b
との間に相対回転方向のトルクが生じると、そのトルク
に応じてボール8eがカム溝8dの傾斜面を乗り上げ、
その結果、第1リング8aと第2リング8bとが軸方向
に押し離されて、第1,第2リング8a,8bの間に生
じたトルクを、カム溝8dの傾斜面に応じた倍率で増幅
し、軸方向の押圧力に変換することができる構造となっ
ている。
【0035】また、第2リング8bには、前記押圧部材
11pに向けて操作ロッド9が突設され、第2リング8
bが軸方向に移動すると操作ロッド9を介して押圧部材
11pを押す構造となっている。なお、この操作ロッド
9は、複数設けられ、それぞれが円盤状のプレート64
aを貫通して設けられており、先端にはボール9aが取
り付けられている。
【0036】さらに、第1リング8aの外周面と、これ
に対面する前記円盤61と一体の円筒61bの内周面に
は、それぞれスプラインが設けられ、これらの各スプラ
インに複数枚のミニクラッチ板8f,8gが係合され、
ミニクラッチ板8gの隣に、前記電磁ソレノイド7によ
り吸引されるアマチュア7aが軸方向に移動可能に円筒
64bに支持されている。したがって、第1電磁ソレノ
イド7に通電してアマチュア7aが吸引されると、ミニ
クラッチ板8f,8gが圧接されて第1リング8aの回
転が規制され、これにより両リング8a,8bの間に回
転方向のトルクが発生して第1コントロールカム8が上
述したカム作動を実行して第2リング8bに軸方向の押
圧力が発生して操作ロッド9を介して押圧部材11pを
押すことにより、上述のクラッチ板11d,11eの締
結が成される。
【0037】次に、前記第3クラッチC−C/Lについ
て説明する。この第3クラッチC−C/Lは、前記第1
クラッチA−C/Lと同軸に第1クラッチA−C/Lの
外径方向に配置されて、前記サンギヤ31と入力軸1と
の間に設けられている。すなわち、前記入力軸1と一体
に、前記円盤状のプレート64aと、このプレート64
aの外周端に結合された円筒64bとからなる回転部材
64が設けられ、この回転部材64の円筒64bの外周
にスプラインが形成されている。一方、前記サンギヤ3
1と一体に設けられている回転部材(特許請求の範囲の
回転体に相当する)12の最も外周部分に設けられてい
る外周円筒部材12dの内周にもスプラインが形成さ
れ、これらスプラインに内側クラッチ板15aと外側ク
ラッチ板15bが軸方向に移動可能に設けられて、第3
多板クラッチ3CLが構成されている。この第3多板ク
ラッチ3CLの締結は、第3コントロールカム16なら
びに第3電磁ソレノイド17により成される。前記第3
コントロールカム16も、第1コントロールカム8と同
様に、第1リング16a、第2リング16b、ボール1
6c、カム溝16d,ミニクラッチ板16f,16gを
備えている。そして、第3電磁ソレノイド17に通電さ
れて吸引力が発生し、アマチュア17aが軸方向に移動
してミニクラッチ板16f,16gを締結させると、第
3コントロールカム16が作動して、増幅機能が得られ
て軸方向の作動力が発生し、これにより第2リング16
bが内側クラッチ板15aを押して第3クラッチC−C
/L(第3多板クラッチ3CL)を締結させる構成とな
っている。前記発電電動機MGは、ロータ71とステー
タ72を備えている。前記ロータ71は、前記回転部材
12の外周円筒部材12dの外周に取り付けられてお
り、また、このロータ71の外周に対向して、前記ユニ
ットハウジングUHの図外部分の内周にステータ72が
取り付けられている。したがって、ステータ72に通電
してロータ71側に回転力を与えたり、ロータ71が回
転したときにステータ72に誘導電流を生じさせて発電
を行ったりすることができる。
【0038】なお、第2電磁クラッチB−C/Lについ
て詳細な説明は省略するが、第1電磁クラッチA−C/
Lおよび第3電磁クラッチC−C/Lと同様に、湿式の
多板クラッチにより構成され、また、図外の第2コント
ロールカムおよび第2電磁ソレノイドの作動により締結
されるものとする。
【0039】次に、図1に戻り、コントロールユニット
CUについて説明する。このコントロールユニットCU
は、図示のように、運転条件判別手段101、クラッチ
制御手段102、クラッチ駆動手段103、ブレーキモ
ータ制御手段104、ブレーキモータ駆動手段105、
エネマネ制御手段106、発電電動機制御手段107、
発電電動機駆動手段108、バッテリ制御手段109を
備えている。前記運転条件判別手段101は、図外のイ
グニッションスイッチに接続され、かつ、図外のセンサ
からアクセル開度、ブレーキ操作状態、シフトポジショ
ン、車速を示す信号を入力するとともに、エンジンコン
トロールユニット110からエンジン回転数を示す信号
を入力して、エンジンEGの始動時、車両の発進時、図
外のアクセルから足を離してじわじわと走行させるクリ
ープ時、通常の走行が行われている走行時、上り坂でブ
レーキをかけずにしかもアクセルから足を離した状態で
停車状態を保たせるヒルホールド時、車両の減速操作が
行われている減速時を判別する。
【0040】前記クラッチ制御手段102は、上記走行
状態判別に応じて各クラッチA−C/L,B−C/L,
C−C/Lの締結および締結解除の切替を判断する。ま
た、クラッチ駆動手段103は、この締結および締結解
除の切替判断に基づいて各クラッチA−C/L,B−C
/L,C−C/Lの各電磁ソレノイド7,17を所定量
だけ駆動させる信号を出力するものである。
【0041】前記ブレーキモータ制御手段104は、上
記走行状態判別に応じてブレーキモータ10の停止およ
び正転速度あるいは逆転速度を求める。また、ブレーキ
モータ駆動手段105は、この求められた停止および正
転速度あるいは逆転速度に基づいてブレーキモータ10
を駆動させる信号を出力するものである。
【0042】前記エネマネ制御手段106は、上記走行
状態判別および図外のバッテリ96の蓄電状態に応じ
て、発電電動機MGを、エンジン駆動のためにセルモー
タとして作動させるか、推力を発生させる電動機として
作動させるか、ジェネレータとして作動させるか判別
し、さらに、発電電動機制御手段107において、その
作動量を求め、インバータに相当する発電電動機駆動手
段108を駆動させる。また、バッテリ制御手段109
は、バッテリ96における充電量を求めるとともに充電
を行う。
【0043】次に、動力伝達装置MGUの作動を説明す
る。なお、この作動説明にあたり図4のフローチャート
を参照するが、このフローチャートは、ブレーキモータ
10の作動についてのみ示している。 (エンジン初期始動時)図外のイグニッションスイッチ
をOFFにした停・駐車状態からエンジンEGを始動さ
せるエンジン初期始動時には、運転条件判別手段101
は、ステップ201に示すように図外のイグニッション
スイッチOFF、アクセル開度α=0、ブレーキON、
シフトポジションP(パーキングレンジ)、エンジン回
転数Ne=0、車速Vh=0となっていることにより始
動時と判別をしており、この状態からイグニッションス
イッチがONに切り替わったときに以下の始動時制御な
らびに始動時トルク増大制御を実行する。この場合、第
1クラッチA−C/Lを締結させ、かつ、第2・第3ク
ラッチB−C/L,C−C/Lを解放させた状態とし、
発電電動機MGを電動機として駆動させる。さらに、ブ
レーキモータ10は、ステップ209に示すように、エ
ンジン水温Twが例えば20℃程度の設定温度未満の低
温であるか、設定温度よりも高温の暖機状態(常温)で
あるか判別し、暖機状態の場合はステップ211に進ん
でブレーキモータ10を停止(ロック)する(この制御
が、始動時制御に相当する)。また、低温である場合に
は、ブレーキモータ10を逆転させる(この制御が、始
動時トルク増大制御に相当する)。このように逆転させ
る場合には、ステップ214においてモータ逆転回転数
−Nm0を、 −Nm0=−(nwh・Rm)/zw・(ns/nr)
・Ne の演算により求める。ここで、nwhは、ウォームホイ
ルギヤ33bの歯数、Rmはモータ減速比、zwはウォ
ームギヤ10aの条数、nsはサンギヤ31の歯数、n
rはリングギヤ33の歯数である。
【0044】したがって、発電電動機MGの駆動力が回
転部材12からサンギヤ31に入力され、キャリア32
から円盤6bおよび中心軸6を経て、さらに第1クラッ
チA−C/Lを経て入力軸1に出力され、エンジンEG
に伝達されて始動される。この場合、リングギヤ33が
固定されているときには、図5の変速線図に示されるよ
うに、キャリア32において減速され、発電電動機MG
のトルクが増大されてエンジンEGに出力される。ちな
みに、この場合の減速比Ns/Ncは、Ns/Nc=
(ns+nr)/nsで表すことができ(ただし、n
s;サンギヤの歯数、nr;リングギヤの歯数であ
る)、本実施の形態にあっては、Ns/Nc=1/3と
なる設定としている。
【0045】一方、ブレーキモータ10を逆転させてリ
ングギヤ33を逆転させたときは、図5の変速線図にお
いて点線で示すように、減速比をさらに大きくすること
ができる。
【0046】よって、エンジンEGを始動させるのに必
要な駆動トルクを所定の一定量とすると、リングギヤ3
3を逆転させた場合には、発電電動機MGの駆動トルク
をさらに低くすることができ、発電電動機MGを小型に
することができる。特に、本実施の形態にあっては、従
来、自動変速機においてトルクコンバータが設置されて
いた限られたスペースに動力伝達装置MGUを設置する
ために全体としてできる限りコンパクトな構成とするこ
とを目指している。それに対し本実施の形態では、発電
電動機MGを回転部材12の外周に配置させた構造とし
ていて、軸方向寸法を小さくすることには有利であるの
に対し外径寸法を小さくすることは不利な構造となって
いるが、このような構造において、発電電動機MGの必
要駆動トルクを低減させることは、外径寸法を縮めてコ
ンパクト化を図る上で非常に有効なものとなる。
【0047】(再始動時)このエンジン再始動時という
のは、本制御と並行して実行されているアイドルストッ
プ制御(すなわち走行中に信号などで停車したときに自
動的にエンジンEGの駆動を停止させて燃料消費量なら
びに排気ガス排出量の削減を図る制御)の実行後に実施
するエンジンEGの始動制御である。この場合、運転条
件判別手段101は、ステップ202に示すように図外
のイグニッションスイッチON、アクセル開度α=0、
ブレーキOFF、シフトポジションD(ドライブレン
ジ)、エンジン回転数Ne=0、車速Vh=0となって
いることにより再始動時と判別をしており、この状態か
らアクセル開度αが立ち上がるなど運転者の発進意図を
検出したら、再始動を実行する。この再始動時も、上記
の初期始動時と同様に、第1クラッチA−C/Lを締結
させ、かつ、第2・第3クラッチB−C/L,C−C/
Lを解放させた状態とし、発電電動機MGを電動機とし
て駆動させるものであり、かつ、エンジン水温に応じ
て、ブレーキモータ10を停止あるいは逆転させるもの
である。
【0048】(クリープ走行時)アクセルを踏まない状
態でじわじわと前進あるいは後進させるクリープ走行時
には、運転条件判別手段101は、ステップ203に示
すように図外のイグニッションスイッチON、アクセル
開度α=0、ブレーキOFF、シフトポジションD(ド
ライブレンジ)、エンジン回転数Ne≦800、車速V
h≦4となっていることによりこれを判別している。
【0049】そして、このクリープ走行時には、第2ク
ラッチB−C/Lならびに第3クラッチC−C/Lを締
結させて、第1クラッチA−C/Lを解放させ、かつ、
ブレーキモータ10は停止させる(ステップ211)。
したがって、エンジンEGの駆動力が入力軸1から第3
クラッチC−C/Lおよび回転部材12を介してサンギ
ヤ31に入力されてキャリア32から第2クラッチB−
C/Lを介して出力軸2に出力される。この場合も、図
5の変速線図に示されるように、サンギヤ31に入力さ
れたトルクが減速されてキャリア32から出力されるも
のであり、このような減速を伴うトルク伝達により駆動
トルクが増大される。よって、高トルクでゆっくりとク
リープ走行を行うことができる。すなわち、いずれかの
クラッチにおいて発熱を招く滑りを行うことなく、トル
クを増大させてクリープ走行を行うことができるという
効果が得られる。
【0050】なお、このクリープ走行時において、ステ
ップ215に進み、車速が0〜4km/h未満ではリン
グギヤ33を逆転させる減速トルク増大制御を実行する
ようにしてもよい。この場合、さらにトルク増大作用が
得られ、より好ましいものである。また、車速が0〜4
km/h以上となれば、リングギヤ33を固定する減速
制御を実行して、クリープからの発進をスムーズに行う
ようにする。
【0051】加えて、このように、遊星歯車3におい
て、減速比を得ることができるため、発電電動機MGの
みの駆動力でクリープ走行を行うことも可能であり、バ
ッテリ96に十分に充電されている場合に、このように
発電電動機MGによりクリープ走行を行って燃費の向上
を図ることも可能となる。なお、発電電動機MGにより
クリープ走行を行う場合は、第2クラッチB−C/Lの
み締結し、第1クラッチA−C/Lと第3クラッチC−
C/Lとは解放して、エンジンEG側との接続を絶つよ
うにする。
【0052】(ヒルホールド時)ヒルホールドとは、坂
道で一時停車したときに、運転者がブレーキペダルから
足を離し、かつアクセルペダルを踏んでいない状態にお
いて、エンジンEGの駆動トルクによって停車状態に保
つものである。この場合、運転条件判別手段101は、
ステップ204に示すように図外のイグニッションスイ
ッチON、アクセル開度α=0、ブレーキOFF、シフ
トポジションD(ドライブレンジ)、エンジン回転数N
e≦800、車速Vhが0≦Vh≦4となっていること
によりヒルホールドと判別し、ヒルホールド制御を実行
する。なお、このヒルホールド制御は、請求項19の記
載の減速比ヒルホールド制御に対応するものである。
【0053】この場合、クラッチに関しては前述したク
リープ時と同様に、第1クラッチA−C/Lを解放さ
せ、かつ第2クラッチB−C/Lおよび第3クラッチC
−C/Lを締結させ、遊星歯車3において減速して出力
させるが、ブレーキモータ10に対しては、ステップ2
15に進んで、車速Vhが0〜4km/hの範囲ではス
テップ213により逆転駆動させる。このヒルホールド
時にあっては、キャリア32の回転数Nsを0に保ち、
かつ、リングギヤ33の逆転回転数−Nrが、−Nr=
ns・Ns/nrとなるようにブレーキモータ10の逆
転を制御する。この場合のトルク比Ts/Tcは無限大
(ただし、駆動力最大に依存する)となる。したがっ
て、図5に示すようにキャリア32の回転数を低くする
ことができ、リングギヤ33の逆転回転数を制御するこ
とによりキャリア32の回転数を0に保たせることがで
き、これにより車両を停車状態に保つことができる。ま
た、車速Vhが0〜4km/h以上となると、ステップ
211に進んでブレーキモータ10を停止させてリング
ギヤ33を固定させ、減速制御を実行して、ヒルホール
ドからの発進をスムーズに行う。
【0054】さらに、上述のヒルホールド制御時には、
必要に応じて発電電動機MGを所定量だけ電動機として
駆動させて入力トルクを電気エネルギに変換させて、エ
ンジンEGの出力エネルギの一部をバッテリ96に回収
する動力循環回生を行ったり、あるいは、発電電動機M
Gを電動機として駆動させてエンジン出力にさらに発電
電動機MGの出力を加えて出力したりして、エンジン出
力が変化してもサンギヤ31の回転数を一定に制御する
ことができる。
【0055】(発進・加速時)エンジンEGを始動させ
た後の発進時、ならびに加速時には、運転条件判別手段
101は、ステップ205に示すように図外のイグニッ
ションスイッチON、アクセル開度α>0、ブレーキO
FF、シフトポジションD(ドライブレンジ)、エンジ
ン回転数Ne≧1000、車速Vh>4、車速変化率d
Vh/dt>0となっていることにより、発進あるいは
加速と判別し、以下の制御を実施する。すなわち、この
場合も、上述のクリープ走行時などと同様に所定の減速
比でトルク伝達すべく第2クラッチB−C/Lならびに
第3クラッチC−C/Lを締結させて、第1クラッチA
−C/Lを解放させ、かつ、ブレーキモータ10を停止
させてリングギヤ33を固定させる。したがって、エン
ジンEGの駆動力が減速によりトルク増大されて出力軸
2に伝達される。よって、発進ならびに加速をスムーズ
に行うことができる。なお、上記の制御は特許請求の範
囲の減速制御に対応している。
【0056】なお、発進の場合、ステップ215bに進
んで、0〜4km/hの間、リングギヤ33を逆転させ
てトルク増大を図る減速トルク増大制御を実行し、その
後、リングギヤ33を固定させるようにしてもよい。こ
れにより発進をスムーズに行うことができる。
【0057】加えて、このように、遊星歯車3におい
て、減速比を得ることができるため、発進の際に、第2
クラッチB−C/Lのみを締結させて発電電動機MGを
電動機として駆動させた場合、発電電動機MGの駆動ト
ルクがサンギヤ31に入力されて減速されてキャリア3
2から出力軸に出力されるものであり、発電電動機MG
のみの駆動力で発進を行うことも可能となるものであ
り、バッテリ96に十分に充電されている場合に、この
ように発電電動機MGにより発進を行って燃費の向上を
図ることも可能となる。
【0058】(高速定常走行時)高速定常走行時には、
運転条件判別手段101は、ステップ206に示すよう
に図外のイグニッションスイッチON、アクセル開度α
>0、ブレーキOFF、シフトポジションD(ドライブ
レンジ)、エンジン回転数Ne≧2000、車速Vh>
40となっていることにより、高速定常走行と判別し、
以下の高速定常走行制御を実施する。すなわち、この場
合、第1クラッチA−C/Lならびに第2クラッチB−
C/Lを締結させるとともに第3クラッチC−C/Lを
解放させ、さらに、本実施の形態1では、この定常走行
時には、ステップ212の処理に基づいてブレーキモー
タ10を正転させる。
【0059】このときのリングギヤ33を回転させるブ
レーキモータ10の回転数Nm0=(nwh・Rm)/
zw・(ns・Ns0+nr・Nr)/(ns+nr)
とする。ここで、nwhはウォームホイルギヤ33bの
歯数、Rmはモータ減速比、zwはウォームギヤ10a
の条数、nsはサンギヤ31の歯数、Ns0はキャリア
回転数に等しいサンギヤ回転数、nrはリングギヤ33
の歯数、Nrはリングギヤ回転数である。
【0060】したがって、エンジンEGの駆動力は、入
力軸1から第1クラッチA−C/Lおよび中心軸6から
第2クラッチB−C/Lを経て、出力軸2に1:1の回
転比で伝達される。このとき、リングギヤ33を固定し
ていても、同様に出力軸2に1:1の回転比でトルク伝
達可能であるが、このようにリングギヤ33を固定して
いる場合、キャリア32からの入力によりサンギヤ31
が増速され、これに伴いロータの回転数が高く成りすぎ
ると発電電動機MGにおける発電効率が低下する。そこ
で、本実施の形態では、40km/h以上の高速定常走
行時にあっては、リングギヤ33を正転させることによ
りサンギヤ31の回転数Nsをキャリア32と等速回転
まで減速させ、発電電動機MGにおける発電効率の向上
を図ることにしている。なお、40km/h未満の定常
走行時は、ステップ208のその他の運転条件に含ま
れ、この場合、ブレーキモータ10は停止させ、かつ、
第1クラッチA−C/Lおよび第2クラッチB−C/L
を締結させる。
【0061】(減速時)減速を行う場合には、同時に回
生を行うが、この場合、車速に基づいて、エンジンブレ
ーキを作用させる状態と作用させない状態とに切り替え
る。エンジンブレーキを作用させない場合(この場合、
回生に伴う制動力は得ることができる)というのは、車
速が例えば40〜60km/h程度の中速の場合であ
り、一方、車速が例えば60km/hよりも高速のとき
には、エンジンブレーキを作用させて高い制動力を得る
ようにする。
【0062】中速走行であることからエンジンブレーキ
を作用させない減速時回生制御を実行する場合には、エ
ンジンEGの駆動を停止させ、かつ、第2クラッチB−
C/Lのみを締結させ、第1クラッチA−C/Lおよび
第3クラッチC−C/Lを解放させる。したがって、ス
テップ210においてOFFと判断され、ステップ21
1に進んでブレーキモータ10は固定される。この場
合、駆動輪から出力軸2に入力されたトルクは、キャリ
ア32に入力されて増速されてサンギヤ31に出力さ
れ、回転部材12と共にロータ71が増速(本実施の形
態では3倍)されて、発電電動機MGにおいて充電され
る。このように発電電動機MGは、3倍に増速されて回
転して充電されるため、高い充電効率を得ることができ
る。
【0063】一方、高速走行であることからエンジンブ
レーキを作用させる高速減速時回生制御を行う場合に
は、エンジンEGを駆動させたままで、第2クラッチB
−C/Lに加えて第1クラッチA−C/Lも締結させ
る。したがって、駆動輪側から出力軸2に入力されたト
ルクの一部は、そのまま第1クラッチA−C/Lを介し
て入力軸1からエンジンEGに伝達されて、エンジンブ
レーキが作用する。さらに、このとき、ステップ210
からステップ212に進んで、ブレーキモータ10が正
転されてリングギヤ33が正転する。この場合、上述の
定常走行時と同様に、ブレーキモータ10は、サンギヤ
31をキャリア32と等速回転させるようにリングギヤ
33を回転させる。これにより、効率の良い回生を行う
ことができる。
【0064】(作用のまとめ)ここで、遊星歯車3の回
転数制御式について説明すると、リングギヤ33の回転
数をNrとした源式は、Nr={(ns+nr)Nc−
ns・Ns}/nrとなる。また、入出力回転比は、 (1)サンギヤ駆動−キャリア被動の場合、Ns/Nc (2)キャリア駆動−サンギヤ被動の場合、Nc/Ns となる。
【0065】そこで、リングギヤ33を固定した場合、
上記(1)の場合、Ns/Nc=(ns+nr)/ns
と減速され、この時のトルク比Ts/Tc=η・ns/
(ns+nr)となる。また、上記(2)の場合、Nc
/Ns=ns/(ns+nr)と増速になり、この時の
トルク比Tc/Ts=η・(ns+nr)/nsとな
る。ここで歯車効率η=0.96とする。
【0066】次に、リングギヤ33をキャリア32と等
速で正転させた場合、上記(1)の場合、Nr=Ns=
Ncとなり、この時のトルク比Ts/Tc=η・Nc/
Ns=1となる。また、上記(2)の場合、Nr=Nc
となり、この時のトルク比Tc/Ts=η・Ns/Nc
となる。
【0067】また、リングギヤ33を逆転させ、キャリ
ア回転数Nc=0に制御した場合、−Nr=ns・Ns
/nrとなり、トルク比Ts/Tc=∞となる。
【0068】これをまとめて記載したものが図6の特性
図であり、図中左に示すように第1クラッチA−C/L
をOFFとし、第2クラッチB−C/Lならびに第3ク
ラッチC−C/LをONとし、リングギヤ33(ブレー
キモータ10)を逆転させ、キャリア32の回転数を0
としたときには、トルク比が無限大に近くなる。また、
図中中間部に示すように第1クラッチA−C/LをOF
Fとし、第2クラッチB−C/Lならびに第3クラッチ
C−C/LをONとし、リングギヤ33(ブレーキモー
タ10)を停止させ、キャリア32の速度比を1/3と
したときには、トルク比が3となる。また、図中右に示
すように第1クラッチA−C/Lおよび第2クラッチB
−C/LをONとし、第3クラッチC−C/LをOFF
とし、リングギヤ33(ブレーキモータ10)を正転さ
せ、キャリア32の速度比を1としたときには、トルク
比も1となる。
【0069】以上説明してきたように、本実施の形態1
にあっては、トルクコンバータを使用せずに遊星歯車3
と各クラッチA−C/L,B−C/L,C−C/Lとブ
レーキモータ10を作動させてトルク伝達を行うように
構成したため、トルク伝達時には、滑りが生じることが
無く、トルク伝達効率に優れる。しかも、このように遊
星歯車3および各クラッチA−C/L,B−C/L,C
−C/Lを用いた手段でありながら、遊星歯車3におい
てトルク伝達を行うにあたり、必要に応じて減速したり
等速としたり増速したりしてトルク伝達を行うようにし
たため、クラッチを滑らせるような発熱を伴う手段を用
いることなく、低速・高トルク出力を可能とすることが
でき、かつ、発電電動機MGにおいて効率の良い作動を
行うことができる。したがって、車両に適用した本実施
の形態1にあっては、発熱を伴うことなく発進およびク
リープ走行をスムーズに行うことができるとともに、ヒ
ルホールドを確実に行うことが可能となる。特に、本実
施の形態1にあっては、ブレーキモータ10によりリン
グギヤ33の停止・正転・逆転を行い、逆転時にはトル
ク比を無限大近くまで上昇させることができ、これによ
り発電電動機MGを少ないトルクでエンジンEGの始動
を可能としたり、車両の発進やクリープ走行やヒルホー
ルドを可能としたりすることができる。また、リングギ
ヤ33の正転時には、サンギヤ31を増速させて、発電
電動機MGにおける効率の良い回生発電を可能とする。
【0070】さらに、上述のように始動時には減速して
エンジンEGに発電電動機MGのトルクを伝達可能とし
て発電電動機MGの小型化を図ることができる。本実施
の形態1にあっては、発電電動機MGを回転部材12の
外周に取り付けて、全体の軸方向寸法を抑えた構成を採
用しており、この構造において、発電電動機MGとして
大きな出力トルクが必要であると、外形寸法が大きくな
って、大型化ならびに重量増を招くが、これを抑えるこ
とができる。加えて、第1クラッチA−C/Lと第3ク
ラッチC−C/Lを、同軸で内外に配置させたため、軸
方向寸法を抑えたコンパクトな構成とすることができ、
これによっても車載性の向上を図ることができる。
【0071】(実施の形態2)図7は実施の形態2の動
力伝達装置を示す構成説明図である。なお、この実施の
形態2を説明するにあたり、実施の形態1と共通する構
成および作用については説明を省略し、相違点のみを説
明する。
【0072】この実施の形態2は、請求項1〜6および
8〜21に対応しているもので、リングギヤ33を回転
させるブレーキモータ10と別個に拘束手段としてのブ
レーキBRKを設けた例である。このブレーキBRKと
して、図面では多板ブレーキを示しているがドラムブレ
ーキにより構成してもよい。したがって、実施の形態1
では、ブレーキモータ10がリングギヤ33の固定手段
も兼ねていたため、ウォームギヤ10aおよびウォーム
ホイルギヤ33bを用いていたが、この実施の形態2に
あっては、リングギヤ33の固定はブレーキBRKによ
り行い、ブレーキモータ10がリングギヤ33の固定を
行うことが不要となるため、リングギヤ33の外周なら
びにブレーキモータ10の駆動軸の外周にそれぞれピニ
オンギヤ33f,10fを設けて駆動トルクを伝達する
ように構成している。
【0073】この実施の形態2における実施の形態1と
の制御の相違について説明する。なお、この実施の形態
2にあっては、第1〜第3クラッチA−C/L,B−C
/L,C−C/Lに関する制御は実施の形態1と同様で
あり、相違点であるブレーキモータ10およびブレーキ
BRKに関する制御について説明する。
【0074】(始動時)低温始動時には、ブレーキBR
KをOFFとするとともに、ブレーキモータ10を逆転
させてリングギヤ33を逆転させる始動時トルク増大制
御を実行して大きな減速比を得るようにする。また、常
温始動時には、ブレーキBRKをONとするとともに、
ブレーキモータ10をOFFとする始動時制御を実行し
てリングギヤ33を固定させ、遊星歯車3により決定さ
れる減速比を得ることができる。再始動時にあっても上
記と同様である。
【0075】(発進時)発進時には、発進初期において
ブレーキBRKをOFFとするとともにブレーキモータ
10によりリングギヤ33を逆転させる減速トルク増大
制御を実行して大きな減速比を得るようにし、その後
は、ブレーキBRKをONとするとともにブレーキモー
タ10を停止させることにより減速制御を実行して遊星
歯車3により決定される減速比(1/3)に固定させ
る。
【0076】(加速時)加速時には、ブレーキBRKを
ONとするとともにブレーキモータ10を停止させてリ
ングギヤ33を固定させ、エンジン入力を直結状態で出
力軸2に伝達する。なお、エンジンEGが高回転になっ
たらブレーキBRKをOFFとしてリングギヤ33をフ
リーにし、これにより、サンギヤ31およびロータ71
が高速回転しないようにする。
【0077】(定常走行時)定常走行時には、ブレーキ
BRKをOFFとし、リングギヤ33を非拘束状態と
し、サンギヤ31,キャリア32,リングギヤ33をそ
れぞれ等速で回転させる。また、高速定常走行時には、
ブレーキモータ10を正転させる高速定常走行制御を実
行する。
【0078】(減速回生時)中速からの減速回生時に
は、ブレーキBRKをONとするとともにブレーキモー
タ10を停止させてリングギヤ33を固定させ、サンギ
ヤ31を増速させる減速時回生制御を実行し、駆動輪ト
ルクにより回生を行う。一方、高速からの減速回生時に
は、ブレーキBRKをOFFとするとともにブレーキモ
ータ10を正転させ、サンギヤ31を等速回転させる高
速減速時回生制御を実行し、ロータ71が高速回転する
のを抑えて効率よく駆動輪トルクにより回生を行う。
【0079】(クリープ走行時)クリープ走行時には、
ブレーキBRKをOFFとするとともにブレーキモータ
10を逆転させ、所望の減速比を可変で得る。また、車
速が上がればブレーキBRKをONとするとともにブレ
ーキモータ10を停止させてリングギヤ33を固定し、
減速比を1/3に固定する。
【0080】(ヒルホールド時)ヒルホールド時は、ブ
レーキBRKをOFFとするとともにブレーキモータ1
0を逆転させ、キャリア32の回転数を0に制御する。
【0081】以上説明してきたように、実施の形態2に
あっては、ブレーキBRKを設けたため、このブレーキ
BRKおよびブレーキモータ10の制御が、実施の形態
1と多少異なるが、作用効果については実施の形態1と
共通である。
【0082】(実施の形態3)図8は実施の形態3の動
力伝達装置を示す構成説明図、図9は実施の形態3の動
力伝達装置を示す断面図である。なお、この実施の形態
3を説明するにあたり、実施の形態1と共通する構成お
よび作用については説明を省略し、相違点のみを説明す
る。
【0083】この実施の形態3は、請求項5および請求
項10,15,18に記載の発明に対応しているもの
で、リングギヤ33を拘束手段としてのブレーキBRK
2により固定および固定解除可能に構成した例であり、
実施の形態1および実施の形態2で示したブレーキモー
タ10は廃止されている。このブレーキBRK2は、図
9に示す電磁パイロットブレーキや油圧ブレーキや多板
ブレーキやドラムブレーキにより構成する。図9では、
ブレーキBRK2として電磁パイロットブレーキを用い
たもので、実施の形態1で示した第1・第3コントロー
ルカム8、16と同様に、電磁ソレノイド301,パイ
ロットクラッチ302、第1リング303,第2リング
304,ボール305を備えた第4コントロールカム3
06と、電磁ソレノイド301に通電されて第1リング
303が軸方向に動くことで締結される多板クラッチ3
07とを備えている。このブレーキBRK2の作動は、
実施の形態1で説明した電磁ソレノイドおよびコントロ
ールカムの作動と同じであるため説明を省略する。
【0084】次に、この実施の形態3における実施の形
態1との制御の相違について説明する。 (始動時)始動時には、低温・常温に関わらずブレーキ
BRK2をONとしてリングギヤ3を固定させる始動時
制御を実行する。したがって、発電電動機MGの出力ト
ルクが遊星歯車3において1/3に減速されてエンジン
EGに伝達されて、始動が実行される。
【0085】(発進時)発進時には、ブレーキBRKを
ONとし、エンジンEGのトルクを遊星歯車3において
1/3に減速して出力軸2へ伝達する減速制御を実行す
る。したがって、高トルクによりスムーズに発進するこ
とができる (加速時・定常走行時)加速時および定常走行時には、
実施の形態1および実施の形態2と異なり、第1〜第3
クラッチA−C/L,B−C/L,C−C/Lを締結
し、ブレーキBRKをOFFとし、リングギヤ33を非
拘束状態とし、サンギヤ31,キャリア32,リングギ
ヤ33をそれぞれ等速で回転させ、エンジンEGの駆動
力を1:1で出力軸2に伝達させる定常走行制御を実行
する。なお、加速時には、発進時と同様に、ブレーキB
RKをONとしてトルク増大を図ることも可能である。
【0086】(減速回生時)中速からの減速回生時に
は、第1〜第3クラッチA−C/L,B−C/L,C−
C/Lを締結し、ブレーキBRKをONとしてリングギ
ヤ33を固定させ、サンギヤ31を増速させるととも
に、発電電動機MGにより発電を行う減速時回生制御を
実行する。一方、高速からの減速回生時には、ブレーキ
BRKをOFFとしてリングギヤ33の拘束を解除する
ことによりサンギヤ31を等速回転させるとともに、発
電電動機MGにより発電を行う。
【0087】(クリープ走行時)クリープ走行時には、
ブレーキBRKをONとするとともにブレーキモータ1
0を停止させてリングギヤ33を固定し、遊星歯車3に
おいて1/3の減速比を得る減速制御を実行してトルク
増大を図る。
【0088】(ヒルホールド時)ヒルホールド時は、ブ
レーキBRKをONとしてリングギヤ33を固定し、遊
星歯車3において1/3の減速比を得る減速制御を実行
してトルク増大を図る。この時、発電電動機MGにより
回生を行って駆動トルクを電気エネルギに変化して回収
し、車速を0に保つ出力トルク制御を実行するのが好ま
しい。
【0089】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更などがあっても本発明に含まれる。例え
ば、実施の形態では、自動車においてエンジンEGとト
ランスミッションTMとの間のトルク伝達を行うことに
適用した例を示したが、自動車以外の産業機器における
トルク伝達に適用することもできる。また、実施の形態
では、第2クラッチB−C/Lをアッセンブリ部分とは
別に配置した例を示したが、第2クラッチB−C/Lも
中心軸6にアッセンブリした構成としても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態1の動力伝達装置を示す全体
図である。
【図2】実施の形態1を適用した自動車の動力伝達系を
示す説明図である。
【図3】実施の形態1の要部を示す断面図である。
【図4】実施の形態1の制御流れを構成の一部と共に示
すフローチャートである。
【図5】実施の形態1における変速線図である。
【図6】実施の形態1における作用説明図である。
【図7】実施の形態2の構成説明図である。
【図8】実施の形態3の構成説明図である。
【図9】実施の形態3の断面図である。
【符号の説明】
1 入力軸 2 出力軸 3 遊星歯車 6 中心軸 6b 円盤 6d 小径軸 7 第1電磁ソレノイド 7a アマチュア 8 第1コントロールカム 8a 第1リング 8b 第2リング 8d カム溝 8e ボール 8f,8g ミニクラッチ板 9 操作ロッド 9a ボール 10 ブレーキモータ 10a ウォームギヤ 10f ピニオンギヤ 11a クラッチケース 11d 内側クラッチ板 11e 外側クラッチ板 11p 押圧部材 12 回転部材 12a 円筒部 12d 外周円筒部材 15a 内側クラッチ板 15b 外側クラッチ板 16 第3コントロールカム 16a 第1リング 16b 第2リング 16c ボール 16d カム溝 16f,16g ミニクラッチ板 17 第3電磁ソレノイド 17a アマチュア 31 サンギヤ 32 キャリア 33 リングギヤ 33a 円筒部材 33b ウォームホイルギヤ 33f ピニオンギヤ 61 円盤 61b 円筒 62 軸受 64 回転部材 64a プレート 64b 円筒 71 ロータ 72 ステータ 91 前後進機構部 92 変速機構部 96 バッテリ 101 運転条件判別手段 102 クラッチ制御手段 103 クラッチ駆動手段 104 ブレーキモータ制御手段 105 ブレーキモータ駆動手段 106 エネマネ制御手段 107 発電電動機制御手段 108 発電電動機駆動手段 109 バッテリ制御手段 110 エンジンコントロールユニット A−C/L第1電磁クラッチ B−C/L第2電磁クラッチ C−C/L第3電磁クラッチ BRK ブレーキ BRK2ブレーキ CU コントロールユニット EG エンジン MG 発電電動機 MGU 動力伝達装置 MGU 動力伝達装置 OFF イグニッションスイッチ UHユニットハウジング 1CL 多板クラッチ 3CL 多板クラッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60L 11/14 B60K 9/00 ZHVE F16D 27/115 F16D 27/10 351Z 48/06 27/16 B Fターム(参考) 3D039 AA01 AA02 AA03 AA04 AB01 AB27 AC03 AC07 AC21 AC33 AD06 AD11 AD53 3D041 AA25 AA28 AA30 AA32 AA34 AA58 AC01 AC11 AC15 AD22 AD23 AD30 AE16 AE30 AF01 3J057 AA01 BB04 FF20 GA17 GA43 GB02 GB05 GB27 GB29 GB36 GE07 HH02 JJ01 5H115 PA12 PG04 PI16 PI21 PO02 PU01 PU25 QE01 QE02 QE04 QH03 QI04 SE08

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力源からトルク伝達される駆動軸とト
    ルク出力する出力軸との間に設けられた遊星歯車と、 この遊星歯車のキャリアと前記駆動軸との間に設けられ
    た第1クラッチと、 前記キャリアと出力軸との間に設けられた第2クラッチ
    と、 前記遊星歯車のサンギヤと駆動軸との間に設けられた第
    3クラッチと、 前記リングギヤの固定および固定解除が可能な拘束手段
    と、を備えていることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動軸が車両のエンジンからトルク
    入力され、 前記出力軸は車両の変速機へトルク出力されていること
    を特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記各クラッチには、多板クラッチと、
    この多板クラッチに隣設されて多板クラッチを押圧可能
    な第2リングおよびこの第2リングと回転方向に相対変
    位可能な第1リングを備えているとともに、これら両リ
    ングの間に設けられて両リングが回転方向に相対変位す
    るのに伴って軸方向に倍力出力して第1リングに対して
    第2リングが軸方向に相対移動して多板クラッチを押圧
    して締結させるカム手段を備えたコントロールカムと、
    電磁ソレノイドによる吸引力を受けて第1リングの回転
    を停止させるパイロットクラッチと、が設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の動力伝達装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ハウジング内に、ステータとロータ
    とを有してステータとロータの間でエネルギの授受が可
    能に構成された発電電動機が設けられ、 前記ロータが、前記サンギヤと第3クラッチとの間に設
    けられてサンギヤと共に回転する回転体に取り付けら
    れ、 一方、前記ステータが前記ロータと対向して前記ハウジ
    ングに支持されていることを特徴とする請求項1ないし
    3に記載の動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記拘束手段がブレーキであることを特
    徴とする請求項1ないし4に記載の動力伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記拘束手段がリングギヤの固定を解除
    したときに、リングギヤを正転および逆転させることが
    可能なリングギヤモータが設けられていることを特徴と
    する請求項1ないし5に記載の動力伝達装置。
  7. 【請求項7】 前記リングギヤモータが前記リングギヤ
    を固定させる拘束手段を兼ねていることを特徴とする請
    求項6に記載の動力伝達装置。
  8. 【請求項8】 前記第1クラッチ、第2クラッチおよび
    第3クラッチの締結と開放の切り替えと、前記発電電動
    機の非作動と電動作動と発電作動との切り替えと、前記
    拘束手段およびリングギヤモータによるリングギヤの状
    態切替とを制御する制御手段が設けられていることを特
    徴とする請求項2ないし7に記載の動力伝達装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、駆動手段始動時に第3
    クラッチのみを締結させ、かつリングギヤを固定あるい
    は固定解除させて発電電動機を電動作動させる始動時制
    御を実行することを特徴とする請求項8に記載の動力伝
    達装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、駆動手段手動時に第
    1クラッチのみを締結させ、かつリングギヤを固定させ
    て発電電動機を電動作動させる始動制御を実行すること
    を特徴とする請求項8に記載の動力伝達装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記始動時制御を実
    行するにあたり請求項6または7に記載のリングギヤモ
    ータによりリングギヤを逆転させる始動時トルク増大制
    御を実行することを特徴とする請求項9に記載の動力伝
    達装置。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、前記駆動手段が駆動
    しているときに、第2クラッチおよび第3クラッチを締
    結させる一方、第1クラッチを解放させ、かつリングギ
    ヤを固定させる減速制御を実行することを特徴とする請
    求項8ないし11に記載の動力伝達装置。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、前記減速制御を実行
    するにあたり請求項6または7に記載のリングギヤモー
    タによりリングギヤを逆転させる減速トルク増大制御を
    実行することを特徴とする請求項12に記載の動力伝達
    装置。
  14. 【請求項14】 前記制御手段は、第1クラッチおよび
    第2クラッチを締結させる一方、第3クラッチを解放さ
    せ、かつリングギヤの固定を解除させる定常走行制御を
    実行することを特徴とする請求項8ないし13に記載の
    動力伝達装置。
  15. 【請求項15】 前記制御手段は、第1クラッチおよび
    第2クラッチならびに第3クラッチを締結させ、かつリ
    ングギヤの固定を解除させる定常走行制御を実行するこ
    とを特徴とする請求項8ないし14に記載の動力伝達装
    置。
  16. 【請求項16】 前記制御手段は、前記定常走行制御を
    実行するにあたり請求項6または7に記載のリングギヤ
    モータによりリングギヤを正転させてサンギヤを等速回
    転させる高速時制御を実行することを特徴とする請求項
    14に記載の動力伝達装置。
  17. 【請求項17】 前記制御手段は、第2クラッチのみを
    締結させて発電電動機を発電作動させ、かつリングギヤ
    を固定あるいは固定解除させる減速時回生制御を実行す
    ることを特徴とする請求項8ないし15に記載の動力伝
    達装置。
  18. 【請求項18】 前記制御手段は、第1クラッチおよび
    第2クラッチならびに第3クラッチを締結させ、発電電
    動機を発電作動させ、かつリングギヤを固定解除させる
    第2減速時回生制御を実行することを特徴とする請求項
    8ないし17に記載の動力伝達装置。
  19. 【請求項19】 前記制御手段は、前記減速時回生制御
    あるいは第2減速時回生制御を実行するにあたり請求項
    6または7に記載のリングギヤモータによりリングギヤ
    を正転させてサンギヤを等速回転させる高速減速時回生
    制御を実行することを特徴とする請求項16ないし18
    に記載の動力伝達装置。
  20. 【請求項20】 前記制御手段は、第2クラッチおよび
    第3クラッチを締結させる一方、第1クラッチを解放さ
    せ、かつ、発電電動機を必要に応じて発電作動あるいは
    電動機作動させるヒルホールド制御を実行することを特
    徴とする請求項8ないし19に記載の動力伝達装置。
  21. 【請求項21】 前記制御手段は、前記ヒルホールド制
    御を実行するにあたり請求項6または7に記載のリング
    ギヤモータによりリングギヤを逆転させてキャリア回転
    数を0km/h近傍に保たせる減速比変動ヒルホールド
    制御を実行することを特徴とする請求項20に記載の動
    力伝達装置。
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