JP2006306327A - 車両用ハイブリッド駆動装置 - Google Patents

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Terumasa Hidaka
輝勝 日▲高▼
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Abstract

【課題】 第1クラッチがオープン故障した場合でもモータジェネレータによるエンジン始動を確保することができる車両用ハイブリッド駆動装置を提供すること。
【解決手段】 エンジンEとモータジェネレータMGとの間に第1クラッチCL1を介装し、前記第1クラッチCL1を締結し、前記モータジェネレータMGをスタータモータとして前記エンジンEを始動する車両用ハイブリッド駆動装置において、前記第1クラッチCL1は、ノーマルオープンクラッチであり、該第1クラッチCL1とは並列に、外部から力を加えることなくロック状態を維持するロック機構LOを備えた手段とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、エンジンとモータジェネレータとの間に第1クラッチを介装し、第1クラッチを締結し、モータジェネレータをスタータモータとしてエンジンを始動する車両用ハイブリッド駆動装置に関する。
従来、エンジンとモータジェネレータとの間に第1クラッチを介装し、第1クラッチを締結し、モータジェネレータをスタータモータとしてエンジンを始動する車両用ハイブリッド駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−82260号公報
しかしながら、上記従来の車両用ハイブリッド駆動装置にあっては、第1クラッチとして自動変速機等に使用されるノーマルオープンタイプの湿式多板クラッチが採用されるため、クラッチ油圧を作り出せない等でオープン故障した場合、エンジン始動ができなくなる、という問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、第1クラッチがオープン故障した場合でもモータジェネレータによるエンジン始動を確保することができる車両用ハイブリッド駆動装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、エンジンとモータジェネレータとの間に第1クラッチを介装し、前記第1クラッチを締結し、前記モータジェネレータをスタータモータとして前記エンジンを始動する車両用ハイブリッド駆動装置において、
前記第1クラッチは、ノーマルオープンクラッチであり、該第1クラッチとは並列に、外部から力を加えることなくロック状態を維持するロック機構を備えたことを特徴とする。
よって、本発明の車両用ハイブリッド駆動装置にあっては、ノーマルオープンクラッチである第1クラッチがオープン故障した場合であっても、ロック状態が維持されたロック機構によりエンジンとモータジェネレータとの連結が確保される。この結果、第1クラッチがオープン故障した場合でもモータジェネレータによるエンジン始動を確保することができる。
以下、本発明の車両用ハイブリッド駆動装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車両の駆動系構成を説明する。
図1は実施例1のハイブリッド駆動装置が適用された後輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、モータジェネレータMGと、第1クラッチCL1と、第2クラッチCL2と、自動変速機ATと、プロペラシャフトPSと、ディファレンシャルDFと、左ドライブシャフトDSLと、右ドライブシャフトDSRと、左後輪RLと、右後輪RRと、を有する。
前記エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。
前記モータジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流を印加することにより制御される。このモータジェネレータMGは、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この動作状態を「回生」と呼ぶ)。なお、このモータジェネレータMGのロータは、ダンパー49を介して自動変速機ATの入力軸に連結されている(図3参照)。
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンEとモータジェネレータMGとの間に介装された油圧式多板クラッチであり、後述する第1クラッチコントローラ5からの制御指令に基づいて、第1クラッチ油圧ユニット6により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。なお、第1クラッチCL1の詳しい構成については後述する。
前記第2クラッチCL2は、前記モータジェネレータMGと左右後輪RL,RRとの間に介装された油圧式多板クラッチであり、後述するATコントローラ7からの制御指令に基づいて、第2クラッチ油圧ユニット8により作り出された制御油圧により、スリップ締結とスリップ開放を含み締結・開放が制御される。
前記自動変速機ATは、例えば、前進5速後退1速や前進6速後退1速等の有段階の変速比を車速やアクセル開度等に応じて自動的に切り換える変速機であり、前記第2クラッチCL2は、専用クラッチとして新たに追加したものではなく、自動変速機ATの各変速段にて締結される複数の摩擦締結要素のうちいくつかの摩擦締結要素を流用している。そして、前記自動変速機ATの出力軸は、プロペラシャフトPS、ディファレンシャルDF、左ドライブシャフトDSL、右ドライブシャフトDSRを介して左右後輪RL,RRに連結されている。
次に、ハイブリッド車両の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、ATコントローラ7と、第2クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、第1クラッチコントローラ5と、ATコントローラ7と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10とは、互いに情報交換が可能なCAN通信線11を介して接続されている。
前記エンジンコントローラ1は、エンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報を入力し、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。なお、エンジン回転数Neの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
前記モータコントローラ2は、モータジェネレータMGのロータ回転位置を検出するレゾルバ13からの情報を入力し、統合コントローラ10からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、モータジェネレータMGのモータ動作点(Nm,Tm)を制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2では、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリSOCを監視していて、バッテリSOC情報は、モータジェネレータMGの制御情報に用いると共に、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
前記第1クラッチコントローラ5は、第1クラッチ油圧センサ14と第1クラッチストロークセンサ15からのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第1クラッチ制御指令に応じ、第1クラッチCL1の締結・開放を制御する指令を第1クラッチ油圧ユニット6に出力する。なお、第1クラッチストロークC1Sの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
前記ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16と車速センサ17と第2クラッチ油圧センサ18からのセンサ情報を入力し、統合コントローラ10からの第2クラッチ制御指令に応じ、変速制御における第2クラッチ制御に優先し、第2クラッチCL2の締結・開放を制御する指令をAT油圧コントロールバルブ内の第2クラッチ油圧ユニット8に出力する。なお、アクセル開度APと車速VSPの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
前記ブレーキコントローラ9は、4輪の各車輪速を検出する車輪速センサ19とブレーキストロークセンサ20からのセンサ情報を入力し、例えば、ブレーキ踏み込み制動時、ブレーキストロークBSから求められる要求制動力に対し回生制動力だけでは不足する場合、その不足分を機械制動力(液圧制動力やモータ制動力)で補うように、統合コントローラ10からの回生協調制御指令に基づいて回生協調ブレーキ制御を行う。
前記統合コントローラ10は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、モータ回転数Nmを検出するモータ回転数センサ21と、第2クラッチ出力回転数N2outを検出する第2クラッチ出力回転数センサ22と、第2クラッチトルクTCL2を検出する第2クラッチトルクセンサ23からの情報およびCAN通信線11を介して得られた情報を入力する。そして、前記エンジンコントローラ1への制御指令によりエンジンEの動作制御を行い、前記モータコントローラ2への制御指令によりモータジェネレータMGの動作制御を行い、前記第1クラッチコントローラ5への制御指令により第1クラッチCL1の締結・開放制御を行い、前ATコントローラ7への制御指令により第2クラッチCL2の締結・開放制御を行う。
なお、第1クラッチCL1と第2クラッチCL2の入出力回転数情報は、
第1クラッチ入力回転数=エンジン回転数Ne(エンジン回転数センサ12)
第1クラッチ出力回転数=モータ回転数Nm(モータ回転数センサ21)
第2クラッチ入力回転数=モータ回転数Nm(モータ回転数センサ21)
第2クラッチ出力回転数=第2クラッチ出力回転数N2out(第2クラッチ出力回転数センサ22)
により得られる。
次に、第1実施例のハイブリッド車両の基本動作モードについて説明する。
停止中:停止中において、バッテリSOCの低下時であれば、エンジンEを始動して発電を行い、バッテリ4を充電する。そして、バッテリSOCが通常範囲になれば、第1クラッチCL1は締結で第2クラッチCL2は開放のままでエンジンEを停止する。
発進時:エンジン発進時には、アクセル開度APとバッテリSOC状態によって、モータジェネレータMGを連れ回し、力行/発電に切り替える。モータ発進時で、ロールバックにより自動変速機ATの出力回転が負回転となったら、第2クラッチCL2のスリップ制御を行い、モータジェネレータMGの回転を正回転に維持する。次に、駆動力を車両が前進するまで上昇させ、第2クラッチCL2をスリップ制御から締結に移行させる。
走行時(一定速・加速):モータ走行は、エンジン始動に必要なモータトルクとバッテリ出力を確保し、不足する場合はエンジン走行に移行する。燃費向上のために、モータ走行と発電上乗せ充電はセットで行う(モータトルクとバッテリ出力の制約により、走行可能範囲は、低負荷に限定される)。発電上乗せ充電は、エンジン燃料消費の最小点を狙い、走行に必要なトルクに発電トルクを上乗せして行う(但し、バッテリSOC上昇時は、発電を行わない)。アクセル踏み込み時のレスポンス向上のために、エンジントルク遅れ分をモータジェネレータMGによりアシストする。
減速時:コースト減速であって、エンジン走行(燃料カット)時は、エンジンブレーキにより減速力を出すこととし、モータ回生時は、エンブレ相当の減速力を出す。ブレーキON減速時には、ドライバーのブレーキ操作に応じた減速力を回生協調ブレーキ制御にて得る。回生を行う車速は、コースト減速と同じとする。
変速時:エンジン走行やモータ走行中における変速時には、加減速中の変速に伴う回転数合わせのために、モータジェネレータMGを回生/力行させ、トルクコンバータ無しでのスムーズな変速を行う。
次に、上記第1クラッチCL1及びロック機構LOの構成を図2に基づいて説明する。
実施例1の車両用ハイブリッド駆動装置は、エンジンEとモータジェネレータMGとの間に第1クラッチCL1を介装し、前記第1クラッチCL1を締結し、前記モータジェネレータMGをスタータモータとして前記エンジンEを始動する。
前記第1クラッチCL1は、図2に示すように、油圧源からの締結圧供給により締結されるノーマルオープンの湿式クラッチであり、該第1クラッチCL1とは並列に、外部から力を加えることなくロック状態を維持するロック機構LOを備えている。そして、前記第1クラッチCL1は、軸心Oから径方向の外側に離れた位置に配置し、前記ロック機構LOは、前記第1クラッチCL1の内側位置に、互いに軸方向に重なり合うオーバラップ状態で配置している。
前記エンジンEからの駆動力は、エンジン入力軸31にスプライン嵌合されたエンジン側ギヤ32及びドライブプレートキャリヤ33を介してドライブプレート34に伝達される。一方、モータジェネレータMGからの駆動力は、モータ入力軸35に組み付けられたクラッチドラム36からダンパ37を経過し、変速機入力軸38に伝達されると共に、モータ入力軸35にスプライン嵌合されたロック部ドラム39及びモータ側ギヤ40にも伝達される。
前記第1クラッチCL1は、締結圧室50に供給された締結圧によりクラッチピストン41が、クラッチドラム36に設けられたドリブンプレート42を押すことで締結し、前記クラッチピストン41が、シールプレート43に固定されたクラッチスプリング44による付勢力と、開放圧室51に供給された開放圧による油圧力と、で押し戻されることによって開放される。なお、前記締結圧室50には、エンジン入力軸31に形成された締結圧油路53を介し、図外の電動オイルポンプによる油圧源からの締結圧が供給される。前記開放圧室51には、変速機入力軸38に形成された開放・解除圧油路54から、前記エンジン入力軸31に形成された開放圧分岐油路55を介して開放圧が供給される。
前記ロック機構LOは、通常はカップリングスリーブスプリング46によってカップリングスリーブ45が、前記エンジン側ギヤ32と前記モータ側ギヤ40との両方に噛み合いロック状態を維持している。そして、解除圧室52への油圧供給により、ロック部ピストン47がカップリングスリーブ45を押し戻すことで、ロック状態が解除される。また、前記解除圧室52への油圧を抜くと、ロック部ピストン47がロック部シールプレート48に固定されたロック部スプリング49に押し戻されることで、カップリングスリーブ45がエンジン側ギヤ32とモータ側ギヤ40の両方に噛み合うことで、再度、ロック状態に戻る構造になっている。なお、前記解除圧室52には、変速機入力軸38に形成された開放・解除圧油路54から、前記エンジン入力軸31に形成された解除圧分岐油路56を介して解除圧が供給される。
次に、作用を説明する。
[背景技術]
本発明の対象となるハイブリッド車両は、エンジンと、駆動・始動・発電用のモータジェネレータとの間にクラッチを配置し、エンジンを駆動伝達部から切り離すことで、モータジェネレータのみを駆動源とする電気自動車走行を確保すると共に、エンジンフリクションによる電気エネルギ回生量のロスを無くし、最大限に効率良く回生量を確保することを目指すものである。
しかし、エンジンとモータジェネレータとの間に、例えば、ノーマルオープンの湿式クラッチを配置した場合、低温環境下におけるエンジン冷機時に、モータジェネレータでエンジンを始動する場合、低温化で粘性の高くなった油を電動オイルポンプで供給し、湿式クラッチを締結してからモータジェネレータで始動させる手順となるため、低温化で大幅に出力が低下するバッテリでは、電動ポンプとモータジェネレータの両方を満足に駆動できず、湿式クラッチの締結が不可能だった場合、エンジン始動ができない。
そこで、エンジン冷機時にモータジェネレータによるエンジン始動能力を確保するためには、例えば、湿式クラッチを油圧が供給されない状態でも締結状態としなければならないため、ばね等を用いた高い力で湿式クラッチを常時締結状態(ノーマルクローズ状態)に保つ必要がある。しかし、この場合、湿式クラッチを開放したいときには、締結状態を保っているばね力等に打ち勝つ高い油圧が必要になる。
[エンジン始動作用]
低温環境時やエンジン冷機時において、油の粘度が高いことやバッテリ4の性能低下により満足に電動オイルポンプを駆動できず、ノーマルオープンで湿式の第1クラッチCL1を締結状態とするための油圧が確保できない場合も、エンジンEとモータジェネレータMGとの間はロック機構LOにより常時ロック状態が維持されているため、モータジェネレータMGをスタータモータとしてエンジン始動が可能である。
[ロック作用]
実施例1のロック機構LOは、エンジン側ギヤ32とモータ側ギヤ40とに噛み合い可能なカップリングスリーブ45を有し、該カップリングスリーブ45にカップリングスリーブスプリング46による付勢力を与えることで、エンジン側ギヤ32とモータ側ギヤ40とにカップリングスリーブ45が同時に噛み合うロック状態を維持する構造としている。
このように、湿式クラッチのフェーシングを高い圧力で押し付けてロック(締結)状態とするのではなく、カップリングスリーブ45のスプライン歯をエンジン側ギヤ32とモータ側ギヤ40とに噛み合わせてロックするので、カップリングスリーブ45をスライドさせるだけのばね力で作動させることが可能な上、ロックを解除する際もばね力が大きくないため、大きな油圧を必要としない。
また、カップリングスリーブ45をエンジン側ギヤ32とモータ側ギヤ40とにスプライン嵌合することで完全にロックし、湿式クラッチのように滑ることがないため、伝達容量が大きく、ロック機構LOは、径方向に小型化が可能である。
[電気自動車走行モードからエンジン走行モードへのモード遷移作用]
エンジンEを停止し、第1クラッチCL1を開放し、ロック機構LOをロック解除している電気自動車走行モードでの走行中に、エンジン走行モードへモード遷移する場合、第1クラッチCL1をスリップ締結してエンジン回転数を徐々に立ち上げ、始動回転数となったら燃料噴射や点火によりエンジンEを始動し、エンジンEの始動終了後、第1クラッチCL1を完全締結することで行われる。
この場合、電気自動車走行モードでは、第1クラッチCL1の開放圧室51には、開放・解除圧油路54から開放圧分岐油路55を介して開放圧が供給されているため、第1クラッチCL1をスリップ締結する場合、締結圧室50に締結圧油路53を介して締結圧を供給しながら、開放圧室51の開放圧を少しずつ抜くことによる締結圧室50と開放圧室51の差圧制御により、所望のスリップ締結制御を容易に行うことができる。なお、ロック機構LOの解除圧室52にも、開放・解除圧油路54から解除圧分岐油路56を介して解除圧が供給された状態にあり、解除圧が少しずつ抜かれるが、スリップ締結ストローク範囲では、ロック解除状態が保たれる。
そして、エンジンEの始動が終了すると、開放・解除圧油路54からの油圧をドレーンするだけで、第1クラッチCL1が完全締結状態となると共にロック機構LOがロック状態となり、第1クラッチCL1とロック機構LOが締結・ロック状態になるタイミングを同期させることができる。
さらに、第1クラッチCL1とロック機構LOが締結・ロック状態になると、その後は、第1クラッチCL1とロック機構LOによりトルクが伝達されるが、ロック機構LOによりエンジン側とモータ側の相対回転を許容しないため、例えば、瞬間的に大トルクが伝達されても第1クラッチCL1が滑ることが無く、第1クラッチCL1の耐久信頼性が確保される。
[エンジン走行モードから電気自動車走行モードへのモード遷移作用]
エンジンEを作動し、第1クラッチCL1を締結し、ロック機構LOをロックしているエンジン走行モードでの走行中に、電気自動車走行モードへモード遷移する場合、第1クラッチCL1の開放とロック機構LOのロック解除により行われる。
この場合、エンジン走行モードでは、第1クラッチCL1の締結圧室50に締結圧が供給され、第1クラッチCL1の開放圧室51とロック機構LOの解除圧室52からは油圧が抜かれている。
そこで、エンジン走行モードから電気自動車走行モードへのモード遷移指令と同時に、第1クラッチCL1の締結圧室50から締結圧を抜き、同時に、開放・解除圧油路54に開放・解除圧を供給する。これにより、第1クラッチCL1の開放圧室51には、開放・解除圧油路54から開放圧分岐油路55を介して開放圧が供給され、同じタイミングで、ロック機構LOの解除圧室52には、開放・解除圧油路54から解除圧分岐油路56を介して解除圧が供給される。
この油圧制御により、第1クラッチCL1が開放状態となると共にロック機構LOがロック解除状態となり、第1クラッチCL1とロック機構LOが開放・ロック解除状態になるタイミングを同期させることができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両用ハイブリッド駆動装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジンEとモータジェネレータMGとの間に第1クラッチCL1を介装し、前記第1クラッチCL1を締結し、前記モータジェネレータMGをスタータモータとして前記エンジンEを始動する車両用ハイブリッド駆動装置において、前記第1クラッチCL1は、ノーマルオープンクラッチであり、該第1クラッチCL1とは並列に、外部から力を加えることなくロック状態を維持するロック機構LOを備えたため、第1クラッチCL1がオープン故障した場合でもモータジェネレータMGによるエンジン始動を確保することができる。
(2) 前記第1クラッチCL1は、油圧源からの締結圧供給により締結されるノーマルオープンの湿式クラッチとしたため、低温環境下におけるエンジン冷機時にモータジェネレータMGでエンジンEを始動する場合で、湿式クラッチである第1クラッチCL1が高粘性の油では締結不可能な時にも、確実にモータジェネレータMGによるエンジンEの始動を確保することができる。
(3) 前記ロック機構LOは、エンジン側ギヤ32とモータ側ギヤ40とに噛み合い可能なカップリングスリーブ45を有し、該カップリングスリーブ45にカップリングスリーブスプリング46による付勢力を与えることで、前記エンジン側ギヤ32と前記モータ側ギヤ40とに前記カップリングスリーブ45が同時に噛み合うロック状態を維持するため、カップリングスリーブスプリング46による小さな付勢力だけでロック状態を維持でき、ロック解除も大きな油圧を必要としないばかりでなく、径方向に小型のロック機構LOとすることができる。
(4) 前記第1クラッチCL1は、締結状態から開放するとき、油圧源からの開放圧を開放圧室51に供給することにより開放し、前記ロック機構LOは、ロック解除するとき、前記油圧源からの同じ開放圧をロック解除圧室52に供給し、スプリング力に対抗する油圧力を発生することで、前記カップリングスリーブ45の噛み合いを解除するため、得人走行モードから電気自動車走行モードへとモード遷移する場合、第1クラッチCL1とロック機構LOが開放・ロック解除状態になるタイミングを同期させることができる。
(5) 前記第1クラッチCL1は、軸心Oから径方向の外側に離れた位置に配置し、前記ロック機構LOは、前記第1クラッチCL1の内側位置に、互いに軸方向に重なり合う状態で配置したため、軸方向長を短くしたコンパクトな構造にて、ロック機構LOを備えた第1クラッチCL1を構成することができる。
以上、本発明の車両用ハイブリッド駆動装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、第1クラッチCL1として、ノーマルオープンの湿式クラッチであり、ロック機構はエンジン側ギヤとモータ側ギヤとに噛み合い可能なカップリングスリーブによる例を示したが、要するに、ノーマルオープンクラッチであり、該第1クラッチとは並列に、外部から力を加えることなくロック状態を維持するロック機構を備えたものであれば、クラッチ形式やロック機構の具体的構成は実施例1に限定されるものではない。
実施例1では、エンジン・第1クラッチ・モータジェネレータ・変速機というレイアウトを持つ車両用ハイブリッド駆動装置への適用例を示したが、駆動力合成変速機にエンジンとモータジェネレータとが連結され、エンジンと駆動力合成変速機との間に第1クラッチを介装させ、モータジェネレータをスタータモータとしてエンジンを始動するパラレル式のハイブリッド駆動装置等にも適用できる。要するに、エンジンとモータジェネレータとの間に直接、あるいは、差動ギヤ機構等を介して間接的に第1クラッチを介装し、第1クラッチを締結し、モータジェネレータをスタータモータとしてエンジンを始動する車両用ハイブリッド駆動装置であれば適用できる。
実施例1のハイブリッド駆動装置が適用された後輪駆動のハイブリッド車両を示す全体システム図である。 実施例1のハイブリッド駆動装置の第1クラッチとロック機構を示す断面図である。
符号の説明
E エンジン
MG モータジェネレータ
CL1 第1クラッチ
LO ロック機構
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
PS プロペラシャフト
DF ディファレンシャル
DSL 左ドライブシャフト
DSR 右ドライブシャフト
RL 左後輪
RR 右後輪
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ
31 エンジン入力軸
32 エンジン側ギヤ
33 ドライブプレートキャリア
34 ドライブプレート
35 モータ入力軸
36 クラッチドラム
37 ダンパ
38 変速機入力軸
39 ロック部ドラム
40 モータ側ギヤ
41 クラッチピストン
42 ドリブンプレート
43 シールプレート
44 クラッチスプリング
45 カップリングスリーブ
46 カップリングスリーブスプリング(スプリング)
47 ロック部ピストン
48 ロック部シールプレート
49 ロック部スプリング

Claims (5)

  1. エンジンとモータジェネレータとの間に第1クラッチを介装し、前記第1クラッチを締結し、前記モータジェネレータをスタータモータとして前記エンジンを始動する車両用ハイブリッド駆動装置において、
    前記第1クラッチは、ノーマルオープンクラッチであり、該第1クラッチとは並列に、外部から力を加えることなくロック状態を維持するロック機構を備えたことを特徴とする車両用ハイブリッド駆動装置。
  2. 請求項1に記載された車両用ハイブリッド駆動装置において、
    前記第1クラッチは、油圧源からの締結圧供給により締結されるノーマルオープンの湿式クラッチとしたことを特徴とする車両用ハイブリッド駆動装置。
  3. 請求項1または2に記載された車両用ハイブリッド駆動装置において、
    前記ロック機構は、エンジン側ギヤとモータ側ギヤとに噛み合い可能なカップリングスリーブを有し、該カップリングスリーブにスプリングによる付勢力を与えることで、前記エンジン側ギヤと前記モータ側ギヤとに前記カップリングスリーブが同時に噛み合うロック状態を維持することを特徴とする車両用ハイブリッド駆動装置。
  4. 請求項3に記載された車両用ハイブリッド駆動装置において、
    前記第1クラッチは、締結状態から開放するとき、油圧源からの開放圧を開放圧室に供給することにより開放し、
    前記ロック機構は、ロック解除するとき、前記油圧源からの同じ開放圧をロック解除圧室に供給し、スプリング力に対抗する油圧力を発生することで、前記カップリングスリーブの噛み合いを解除することを特徴とする車両用ハイブリッド駆動装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載された車両用ハイブリッド駆動装置において、
    前記第1クラッチは、軸心から径方向の外側に離れた位置に配置し、
    前記ロック機構は、前記第1クラッチの内側位置に、互いに軸方向に重なり合う状態で配置したことを特徴とする車両用ハイブリッド駆動装置。
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