JP2002208725A - 受光素子アレイとこれを用いた光学式エンコーダ及び受光素子アレイの製造方法 - Google Patents

受光素子アレイとこれを用いた光学式エンコーダ及び受光素子アレイの製造方法

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JP2002208725A
JP2002208725A JP2001325977A JP2001325977A JP2002208725A JP 2002208725 A JP2002208725 A JP 2002208725A JP 2001325977 A JP2001325977 A JP 2001325977A JP 2001325977 A JP2001325977 A JP 2001325977A JP 2002208725 A JP2002208725 A JP 2002208725A
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Toshihiko Aoki
敏彦 青木
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工時の素子汚染を防止して、優れた素子特
性を得ることができる受光素子アレイの製造方法を提供
する。 【解決手段】 共通電極31が形成された基板30の共
通電極31上に受光接合を含むa−Si層32を積層
し、a−Si層32の表面に端子電極膜330を形成す
る。フォトレジスト40をパターン形成して、端子電極
膜330をエッチングして複数の受光素子領域にそれぞ
れ端子電極33を形成する。フォトレジスト40を除去
した後、端子電極33をマスクとしてa−Si層32を
異方性ドライエッチング法によりエッチングして複数の
フォトダイオードを分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、光学式エンコー
ダ等に用いられる受光素子アレイ及びその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】光学式エンコーダとして、光学格子が形
成されたスケールに対して、所定ピッチで受光素子が配
列された受光素子アレイを対向配置して、複数相の変位
出力信号を得る方式が知られている。受光素子アレイは
例えば、ガラス基板にアモルファスシリコン(a−S
i)層を堆積し、これをパターニングして作られるフォ
トダイオードアレイ(PDA)である。
【0003】微細ピッチのPDAを作る場合、a−Si
層のエッチングには、フォトレジスタをマスクとした異
方性ドライエッチングが用いられる。その主要工程を、
一つのフォトダイオード部に着目して、図25(a)〜
(c)に示す。図25(a)に示すように、基板1上に
は複数のフォトダイオードの共通電極2が形成され、こ
の上にa−Si層3が形成される。a−Si層3の上に
は更に端子電極膜4が形成される。
【0004】この状態でリソグラフィによりフォトレジ
スト5をパターン形成し、これをマスクとして、端子電
極膜4を異方性ドライエッチングによりエッチングす
る。引き続き、図25(b)に示すように、フォトレジ
スト5をマスクとして異方性ドライエッチングによりa
−Si層3をエッチングする。最終的に、図25(c)
に示すように、a−Si層3を共通電極2に達するまで
エッチングすることにより、互いに分離されたフォトダ
イオードが得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したPDAの製造
工程では、a−Si層の異方性ドライエッチングによる
エッチング時、フォトレジスト由来の炭素系プラズマ生
成物6が発生し、これが図25(c)に示したように、
加工されたa−Si層3の側面に付着する。a−Si層
3は略垂直側壁をもって加工されるため、その垂直側壁
に付着したプラズマ生成物6は、O2アッシングによっ
ても簡単には除去できない。そして、この様なプラズマ
生成物6が除去されずに側壁に残ると、フォトダイオー
ドはリークの多いものとなり、良好な特性が得られな
い。また、フォトレジスト5は、長時間プラズマに晒さ
れることにより変質して、これも除去し難くなる。
【0006】更に、各フォトダイオードのa−Si層が
垂直側面をもって形成された場合には、その側面にプラ
ズマ生成物が形成されていないとしても、スケールから
の信号光以外の不要な迷光が側面から入射され易い、特
にa−Si層の厚みが小さい場合には、側面に沿って端
子間に流れる無用なリーク電流(暗電流)が無視できな
い、といった問題がある。
【0007】この発明は、上記事情を考慮してなされた
もので、加工時の素子汚染を防止して、優れた素子特性
を得ることができる受光素子アレイ及びその製造方法を
提供することを目的としている。この発明はまた、優れ
た素子特性を示す受光素子アレイを用いた光学式エンコ
ーダを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る受光素子
アレイは、共通電極が形成された基板と、この基板の前
記共通電極上に配列形成された、それぞれ受光接合を含
む半導体層と、各半導体層の上面に形成された端子電極
とを備え、前記各半導体層は、その側面が前記基板の法
線から傾斜したテーパ面であることを特徴とする。
【0009】この発明による受光素子アレイでは、各受
光素子がテーパ形状をもって形成される。具体的にテー
パ面は、端子電極側での半導体層幅が基板側での半導体
層幅より小さい“順テーパ”であってもよいし、端子電
極側での半導体層幅が基板側での半導体層幅より大きい
“逆テーパ”であってもよい。受光素子を構成する半導
体層の厚みが同じであるとすれば、側面が垂直である場
合に比べてテーパ面とした方が側面に沿った端子間距離
が大きくなるから、暗電流が小さくなり、優れた素子特
性を得ることができる。また、各受光素子の側面テーパ
形状を選択すれば、素子側面に斜め方向から入る迷光に
対して、入射角を大きいものとすることができ、迷光の
影響を低減することが可能になる。
【0010】この発明はまた、測定軸に沿って光学格子
が形成されたスケールと、このスケールに対向配置され
た、スケール変位を検出するための光源及び受光素子ア
レイを有するセンサヘッドとを備えた光学式エンコーダ
において、前記受光素子アレイは、表面に共通電極が形
成された基板と、この基板の前記共通電極上に配列形成
された、それぞれ受光接合を含む半導体層と、各半導体
層の上面に形成された端子電極とを備え、且つ、前記各
半導体層は、その側面が前記基板の法線から傾斜したテ
ーパ面であることを特徴とする。
【0011】テーパ形状の側面を持つ受光素子を用いた
受光素子アレイをセンサヘッドに組み込むことにより、
各受光素子の暗電流が小さく、また迷光の影響も小さく
なり、S/Nのよい変位信号を得ることができる。
【0012】この発明による受光素子アレイの製造方法
は、共通電極が形成された基板の前記共通電極上に受光
接合を含む半導体層を積層する工程と、前記半導体層の
表面に端子電極膜を形成する工程と、前記端子電極膜上
にフォトレジストをパターン形成する工程と、前記フォ
トレジストをマスクとして前記端子電極膜をエッチング
して複数の受光素子領域にそれぞれ端子電極を形成する
工程と、前記フォトレジストを除去した後、前記端子電
極をマスクとして前記半導体層を異方性ドライエッチン
グ法によりエッチングして複数の受光素子を分離する工
程と、を有することを特徴とする。
【0013】この発明の方法によると、端子電極をパタ
ーニングした後、フォトレジストは除去し、その後の半
導体層のエッチングには、端子電極をマスクとして利用
する。従って、フォトレジスト由来のプラズマ生成物が
加工された半導体層に付着することはなく、また長時間
プラズマに晒されることによるフォトレジストの変質と
いう問題もなくなる。これにより、リーク等のない優れ
た受光素子アレイが得られる。また、半導体層のエッチ
ング条件を選択することにより、容易に順テーパの側面
を持つ受光素子を得ることができる。
【0014】この発明による受光素子アレイの製造方法
はまた、共通電極が形成された基板の前記共通電極上に
絶縁層を堆積する工程と、前記絶縁層を前記共通電極が
露出するまで選択エッチングして、上端部開口の幅に比
べて前記共通電極が露出した下端部幅が小さいテーパ形
状を有する複数の穴を配列形成する工程と、前記各穴
に、受光接合が形成されるように半導体層を埋め込んで
複数の受光素子を形成する工程と、を有することを特徴
とする。この様な埋め込み法を利用することによって、
逆テーパの側面を持つ受光素子を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施例を説明する。以下の実施例では、スケールと受
光素子アレイとの2格子タイプのものを説明するが、こ
の発明はこれに限られるわけではなく、光源とスケール
の間に更に格子を加えたいわゆる3格子タイプのものに
も同様に適用可能である。図1及び図2は、この発明に
より作られる受光素子アレイであるフォトダイオードア
レイ(PDA)を適用した光学式エンコーダの構成を示
している。図1は反射型エンコーダであり、図2は透過
型エンコーダである。
【0016】図1の場合、スケール10には、測定軸x
に沿って、反射型の光学格子11が所定ピッチで形成さ
れている。このスケール10に対向してスケール変位を
検出するためのセンサヘッド20が配置されている。セ
ンサヘッド20には、スケール10を照射する光源21
と、スケール10の光学格子11からの反射光を受光す
るPDA22が配置されている。PDA22は、透明基
板であるガラス基板30に、所定ピッチでa−Siフォ
トダイオードPDを配列形成したものである。
【0017】図2の場合は、スケール10には、透過型
の光学格子12が所定ピッチで形成されている。センサ
ヘッド20には、スケール10の一方側に配置された光
源21と、他方側に配置されてスケール10の光学格子
12の透過光を受光するPDA22が設けられている。
PDA22は、図1の場合と同様に構成される。
【0018】図3は、図1或いは図2に示す光学式エン
コーダのスケール10とPDA22のレイアウト関係を
示している。スケール10の光学格子11のピッチをλ
とし、フォトダイオードPDの配列ピッチを例えば、3
λ/4に設定することにより、スケール移動に伴って
A,BB,AB,B相の4相の変位信号が得られること
になる。
【0019】図4は、図1及び図2の光学式エンコーダ
に用いられるPDA22の断面構造を示している。ガラ
ス基板30の表面には、各フォトダイオードPDの共通
電極である透明電極31が形成されている。透明電極3
1は好ましくは、SnO2膜である。この透明電極31
上に積層されたa−Si層32を加工して、フォトダイ
オードPDが形成されている。各フォトダイオードPD
の上部電極(端子電極)33は、a−Si層32と同時
に加工されている。端子電極33は好ましくは、Ni膜
である。各フォトダイオードPDを加工した後、層間絶
縁膜35が堆積され、これにコンタクト孔を開けて各端
子電極33につながる信号配線36が形成される。
【0020】次に、この様なPDA22の製造工程を、
図4の断面に対応する断面を用いて、図5〜図7を参照
して説明する。図5は、ガラス基板30に透明電極31
を形成し、この上にa−Si層32を形成し、更にその
上に端子電極膜330を形成した状態である。a−Si
層32は、内部に受光接合を形成するように、この例で
はp型層32a、i型層32b、n型層32cの積層構
造としている。但し、受光接合は、pin接合構造では
なく、pn接合構造であってもよい。
【0021】この後、図6に示すように、端子電極膜3
30上にリソグラフィによりフォトレジスト40をパタ
ーン形成する。そして、このフォトレジスト40をマス
クとして、端子電極膜330をエッチングし、各端子電
極33を分離する。この端子電極33のエッチングは、
ドライエッチングでもよいし、ウェットエッチングでも
よい。端子電極33を加工した段階で、フォトレジスト
40は除去する。
【0022】そして、図7に示すように、端子電極33
をマスクとして用いて、反応性イオンエッチング(RI
E)等の異方性ドライエッチングにより、a−Si層3
2を共通電極31が露出するまでエッチングする。これ
により、複数のフォトダイオードPDが互いに分離され
て形成される。共通電極31にSnO2膜を用いると、
これがa−Si層エッチング時の良好なエッチングスト
ッパになる。この後、図4に示すように層間絶縁膜35
を堆積し、必要に応じて平坦化処理を行った後、信号配
線36を形成する。
【0023】この実施例によると、a−Si層32のエ
ッチングに先だって、フォトレジストを除去して、端子
電極33をマスクとしてa−Si層のエッチングを行っ
ている。従って、a−Siエッチング工程で従来のよう
にフォトレジスト由来のプラズマ生成物が加工されたa
−Si層に付着することはない。また、端子電極33と
してプラズマ耐性の高いNi等の金属を用いることによ
り、a−Si層32のエッチングの間、端子電極33の
膜厚減少が殆ど無視できる状態とすることができるた
め、フォトダイオードが設計通りパターン形成される。
更に従来のように長時間フォトレジストをプラズマに晒
すことによるフォトレジストの変質という問題もない。
従って、フォトダイオード加工後の後処理は簡単であ
り、リーク等のない優れた素子特性が得られる。
【0024】上記実施例では、a−Si層32がほぼ垂
直側壁をもってエッチングされる場合を説明したが、よ
り好ましくは、ドライエッチングのエッチング条件を、
横方向エッチングも進行するように、言い換えれば、等
方的エッチングが行われるように選択して、上部に行く
ほど幅が狭くなるような順テーパ形状をもってa−Si
層32がエッチングされるようにする。その場合の図7
に対応する断面構造を示すと、図8のようになる。図8
の構造を得た後、先の実施例と同様の工程で、図9に示
すように、層間絶縁膜35を堆積し、コンタクト孔を開
けて信号配線36を形成する。
【0025】この様に、各フォトダイオードをテーパ形
状に加工すると、暗電流が低減し、優れた特性が得られ
ることが実験的に確認されている。
【0026】更に、図8のようにa−Si層32をテー
パ加工した後、端子電極33のオーバハング状に突き出
た部分を除去して、図10のように端子電極33の幅を
a−Si層32の上端面に合わせて小さくすることも好
ましい。具体的にこの様な端子電極33は、予め端子電
極膜を厚く形成しておき、図8の構造が得られた後、更
に端子電極についてドライエッチング或いはウェットエ
ッチングを行って、オーバーハング部を除去することに
より得られる。この後、図9に示すように層間絶縁膜3
5を堆積し、コンタクト孔を開けて信号配線36を形成
する。
【0027】この様にすると、端子電極の小型化により
更に暗電流の低減が図られる。また、端子電極のオーバ
ーハングがなくなり、各フォトダイオードが山形に加工
されることから、層間絶縁膜35が空洞等を生じること
なく堆積され、信頼性の高いものとなる。
【0028】なお図8に示すように、a−Si層32を
順テーパ状にエッチングしたとき、端子電極33のエッ
チング耐性が高いと、オーバハング状に残る。これに対
して、端子電極のオーバハングが形成されない状態でテ
ーパ加工するためには、a−Si層32のRIE時に、
a−Siよりエッチングレートが低いがある程度エッチ
ングが進行して、端子電極端部が後退するような電極材
料を用いればよい。この様な端子電極膜として、金属シ
リサイド膜、例えば、MoSi,WSi等が挙げられ
る。
【0029】この実施例のようにフォトダイオードをテ
ーパ加工することにより暗電流が低減されることを、具
体的にデータを用いて説明する。図12に示すように、
フォトダイオードPDの側面のテーパ角θを、基板の法
線からの傾斜角として定義する。a−Si層の厚みtを
一定、底面積(底面の幅W)を一定とし、テーパ角θを
種々異ならせた場合のフォトダイオードPDの暗電流を
測定した結果が、図13である。テーパ角θは、上述の
ようにドライエッチングのエッチング条件を選択するこ
とにより決まる。具体的には、シリコンのエッチングガ
スであるCF4とO2の流量比や、背圧、エッチング圧
を変えることにより、異方的エッチング条件から、アン
ダーカットの大きい等方的エッチング条件までを選択す
ることができ、これによりテーパ角θが決まる。
【0030】図13から明らかなように、テーパ角θを
大きくする程、暗電流は小さくなっている。その暗電流
低減の主要な理由は、a−Si層の厚みtを一定とした
とき、テーパ角θが大きくなる程、側面に沿った上下電
極間の距離が大きくなるためである。側面が垂直、即ち
テーパ角θ=0°の場合の暗電流は、約2μAである。
これに対して、テーパ角θをθ=60 °以上に設定す
れば、暗電流を、およそ1/20以下に低減することが
できる。従って好ましくは、θ=60°以上とする。一
方、a−Si層の厚みtと底面幅Wの比率が1に近い場
合、テーパ角θを余り大きくすると、フォトダイオード
の上部端子電極面積が小さくなりすぎる。底辺Wと厚み
tとの関係で、上部端子面積を確保するためには、テー
パ角θの大きさは、tanθ<W/2tにより制限され
る。
【0031】上記実施例では、フォトダイオードを順テ
ーパとしたが、逆テーパとすることによっても同様に、
暗電流低減の効果が得られる。その様な実施例を次に説
明する。図14は、その様な実施例のフォトダイオード
アレイ(PDA)を、図9に対応させて示している。図
9と対応する部分には、図9と同一符号を付してある。
【0032】図14に示すように、各フォトダイオード
PDのa−Si層32は、端子電極33側での幅が共通
電極31側でのそれより大きい逆テーパ形状である。こ
の様なフォトダイオード形状は、a−Si層のエッチン
グにより形成することは難しい。従って具体的には、a
−Si層32より先にシリコン酸化膜41を形成し、こ
れに穴加工を行って、a−Si層32を埋め込む方法を
利用する。
【0033】製造工程を具体的に、図15〜図19を参
照して説明する。図15に示すように、透明絶縁性基板
上にSnO2等の透明導電体膜からなる共通電極31を
形成し、この上に絶縁膜として例えばシリコン酸化膜4
1を堆積する。次いで、図16に示すように、フォトダ
イオードを形成すべき領域に開口を持つレジストマスク
43をパターン形成し、シリコン酸化膜41をRIEに
より選択エッチングして、共通電極31が露出する穴4
4を形成する。このとき、レジストマスク43がエッチ
ングに伴ってその端部が後退するようなテーパエッチン
グを行うことにより、テーパ付きの穴44が得られる。
【0034】この後、レジストマスク43を除去し、p
型のa−Si層32aを穴44を埋め込むように堆積
し、CMPにより平坦化した後、更にRIEでエッチバ
ックする。これにより、図17に示すように、各穴44
の底部のみにp型a−Si層32aを埋め込む。続い
て、i型のa−Si層32bを穴44を埋め込むように
堆積し、CMPにより平坦化した後、更にRIEでエッ
チバックする。これにより、図18に示すように、各穴
44にp型a−Si層32aに積層されたi型a−Si
層32bを埋め込む。
【0035】以下、同様の工程を繰り返して、図19に
示すように、n型a−Si層32cおよび端子電極33
を穴44に埋め込む。この様にして、逆テーパの側面を
持つフォトダイオードを配列したPDAが得られる。こ
の後、図14に示すように、更にシリコン酸化膜42を
堆積し、コンタクト穴開けを行って、端子配線36を形
成する。
【0036】図19では、p,i,nの各a−Si層か
ら端子電極33までを埋め込んでいるが、各層毎に堆積
と平坦化処理及びエッチバックを繰り返すと、工程が複
雑になる。これに対して例えば、図20に示すように、
埋め込みはa−Si層までとし、端子電極33は膜堆積
とエッチングにより形成するようにしてもよい。更に図
21は、p型a−Si層32aとi型a−Si層32b
までを埋め込みにより形成する例である。n型a−Si
層32cと端子電極33は連続的に膜堆積し、これらの
積層膜をRIEによりエッチングして、分離する。これ
により、工程は簡単になる。
【0037】この実施例による逆テーパのフォトダイオ
ードを用いたPDAは、先の実施例と同様に、暗電流の
小さい優れた特性が得られる。またこの実施例のPDA
は、特に図22に示すような、光源21の光をPDA2
2を透過させてスケール10に垂直入射させる方式の反
射型エンコーダに適用して有効である。このとき、PD
A22の基板には、例えば図23の平面図に示すよう
に、複数のPDAa,PDAb,…と、インデックス格
子50a,50b,…が交互に複数個ずつ配置される。
スケール10からの反射光もほぼ垂直にPDA22に入
射する。
【0038】この垂直入射方式は、コリメートされてい
ないLED光源等を用いた場合には、各PDAの側面に
斜め入射する迷光成分が無視できない。これに対してこ
の実施例のようにフォトダイオードPDを逆テーパに加
工すると、図25に示したように、迷光の入射が少なく
なる。端子電極33に入射する光成分a1は、反射され
る。PDの側面が垂直であれば、これに当たるはずの迷
光a2も、テーパにより入射しない。迷光a2よりはP
D側面に対する入射角が小さい迷光a3も、側面が垂直
の場合に比べると実質的に入射角が大きくなっているか
ら、側面で反射されてしまい、光電変換に寄与しない。
以上により、S/Nの高い変位信号を得ることができ
る。
【0039】この発明は、上記実施例に限られない。例
えば、共通電極には、SnO2膜の他、ZnO等の他の
適当な透明導電膜を用い得る。端子電極にも、Ni膜の
他、a−Si層のエッチングガスに対して、a−Siと
の間で大きなエッチング選択比のとれる電極材料を用い
ることができ、例えばCr,Al,Al合金,Ni−C
r合金等、a−Siエッチングのプラズマに耐性を持つ
電極材料膜を用いることができる。また、a−Si層を
順テーパ状にエッチングする場合には、前述したように
端子電極膜として金属シリサイド膜を用いることによ
り、オーバハングのない状態でテーパ加工が可能にな
る。また、a−Si層に代わって、他の適当なアモルフ
ァス半導体を用いることができる。また実施例では、基
板のフォトダイオードPDを配列した面と反対側の面か
ら光を入射させるようにしており、このため基板及び共
通電極を透明材料としたが、基板上に形成したフォトダ
イオードの上部から光入射させる場合には、基板と共通
電極は透明材料である必要はない。
【0040】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、半
導体層のエッチングに、フォトレジストを用いず、端子
電極をマスクとして利用することにより、レジスト由来
のプラズマ生成物等による汚染を防止して、優れた特性
の受光素子アレイを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明が適用される光学式エンコーダの構
成を示す図である。
【図2】 この発明が適用される他の光学式エンコーダ
の構成を示す図である。
【図3】 光学式エンコーダの平面図である。
【図4】 PDAの断面構造を示す図である。
【図5】 この発明の実施例によるPDAの製造工程を
示す図である。
【図6】 同実施例によるPDAの製造工程を示す図で
ある。
【図7】 同実施例によるPDAの製造工程を示す図で
ある。
【図8】 他の実施例によるPDAの製造工程を示す図
である。
【図9】 同実施例によるPDAの製造工程を示す図で
ある。
【図10】 更に他の実施例によるPDAの製造工程を
示す図である。
【図11】 同実施例によるPDAの製造工程を示す図
である。
【図12】 フォトダイオードの側面テーパ角の定義を
示す図である。
【図13】 フォトダイオードの側面テーパ角と暗電流
の関係を示す図である。
【図14】 他の実施例によるPDAの断面構造を示す
図である。
【図15】 同実施の形態のPDAの製造工程を示す図
である。
【図16】 同実施の形態のPDAの製造工程を示す図
である。
【図17】 同実施の形態のPDAの製造工程を示す図
である。
【図18】 同実施の形態のPDAの製造工程を示す図
である。
【図19】 同実施の形態のPDAの製造工程を示す図
である。
【図20】 図19の変形例を示す図である。
【図21】 図19の変形例を示す図である。
【図22】 垂直入射式の光学式エンコーダを示す図で
ある。
【図23】 同光学式エンコーダの平面レイアウトを示
す図である。
【図24】 PDAへの迷光の影響を説明するための図
である。
【図25】 従来のPDAの製造工程を示す図である。
【符号の説明】
10…スケール、11…光学格子、20…センサヘッ
ド、22…PDA、30…ガラス基板、31…共通電
極、32…a−Si層、33…端子電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F103 BA07 CA01 CA02 CA03 EB12 EB16 EB32 EB33 EB37 4M118 AA05 AA10 AB02 BA05 CA03 CA05 CA40 CB06 CB14 EA01 GA02 HA26 5F049 MA04 MB05 NB07 PA14 RA04 SE02 SE03 SE05 SS01 5F089 BA02 BB03 BC02 BC07 CA20

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通電極が形成された基板と、 この基板の前記共通電極上に配列形成された、それぞれ
    受光接合を含む半導体層と、 各半導体層の上面に形成された端子電極とを備え、 前記各半導体層は、その側面が前記基板の法線から傾斜
    したテーパ面であることを特徴とする受光素子アレイ。
  2. 【請求項2】 前記基板は透明基板であり、前記共通電
    極は透明電極であることを特徴とする請求項1記載の受
    光素子アレイ。
  3. 【請求項3】 前記基板はガラス基板であり、前記共通
    電極はSnO2膜またはZnO膜であり、前記半導体層
    はアモルファスシリコン層であり、前記端子電極膜はN
    i,Cr,Al,Al合金,Ni−Cr合金のなかから
    選択された少なくとも一種であることを特徴とする請求
    項1記載の受光素子アレイ。
  4. 【請求項4】 前記各半導体層は、前記端子電極側での
    幅が前記基板側での幅より小さい順テーパの側面を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の受光素子アレイ。
  5. 【請求項5】 前記各半導体層はアモルファスシリコン
    層であり、前記端子電極膜は金属シリサイド膜であるこ
    とを特徴とする請求項4記載の受光素子アレイ。
  6. 【請求項6】 前記各半導体層は、前記端子電極側での
    幅が前記基板側での幅より大きい逆テーパの側面を有す
    ることを特徴とする請求項1記載の受光素子アレイ。
  7. 【請求項7】 測定軸に沿って光学格子が形成されたス
    ケールと、このスケールに対向配置された、スケール変
    位を検出するための光源及び受光素子アレイを有するセ
    ンサヘッドとを備えた光学式エンコーダにおいて、 前記受光素子アレイは、 表面に共通電極が形成された基板と、 この基板の前記共通電極上に配列形成された、それぞれ
    受光接合を含む半導体層と、 各半導体層の上面に形成された端子電極とを備え、且
    つ、 前記各半導体層は、その側面が前記基板の法線から傾斜
    したテーパ面であることを特徴とする光学式エンコー
    ダ。
  8. 【請求項8】 前記受光素子アレイは、前記基板の裏面
    を前記スケールからの光の入射面とするものであって、
    前記基板が透明基板てあり、前記共通電極が透明電極で
    あることを特徴とする請求項7記載の光学式エンコー
    ダ。
  9. 【請求項9】 前記受光素子アレイの各半導体層は、前
    記端子電極側での幅が前記基板側での幅より小さい順テ
    ーパの側面を有することを特徴とする請求項7記載の光
    学式エンコーダ。
  10. 【請求項10】 前記各半導体層はアモルファスシリコ
    ン層であり、前記端子電極は金属シリサイド膜であるこ
    とを特徴とする請求項9記載の光学式エンコーダ。
  11. 【請求項11】 前記受光素子アレイの各半導体層は、
    前記端子電極側での幅が前記基板側での幅より大きい逆
    テーパの側面を有することを特徴とする請求項7記載の
    光学式エンコーダ。
  12. 【請求項12】 共通電極が形成された基板の前記共通
    電極上に受光接合を含む半導体層を積層する工程と、 前記半導体層の表面に端子電極膜を形成する工程と、 前記端子電極膜上にフォトレジストをパターン形成する
    工程と、 前記フォトレジストをマスクとして前記端子電極膜をエ
    ッチングして複数の受光素子領域にそれぞれ端子電極を
    形成する工程と、 前記フォトレジストを除去した後、前記端子電極をマス
    クとして前記半導体層をドライエッチング法によりエッ
    チングして複数の受光素子を分離する工程と、を有する
    ことを特徴とする受光素子アレイの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記基板は透明基板であり、前記共通
    電極は透明電極であることを特徴とする請求項12記載
    の受光素子アレイの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記基板はガラス基板であり、前記共
    通電極はSnO2膜またはZnO膜であり、前記半導体
    層はアモルファスシリコン層であり、前記端子電極膜は
    Ni,Cr,Al,Al合金,Ni−Cr合金のなかか
    ら選択された少なくとも一種であることを特徴とする請
    求項12記載の受光素子アレイの製造方法。
  15. 【請求項15】 前記ドライエッチング法による半導体
    層のエッチングは、上部に行くほど半導体層の幅が狭く
    なるテーパ形状が得られるエッチング条件で行うことを
    特徴とする請求項12記載の受光素子アレイの製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記半導体層はアモルファスシリコン
    層であり、前記端子電極膜は金属シリサイド膜であるこ
    とを特徴とする請求項15記載の受光素子アレイの製造
    方法。
  17. 【請求項17】 共通電極が形成された基板の前記共通
    電極上に絶縁層を堆積する工程と、 前記絶縁層を前記共通電極が露出するまで選択エッチン
    グして、上端部開口の幅に比べて前記共通電極が露出し
    た下端部幅が小さいテーパ形状を有する複数の穴を配列
    形成する工程と、 前記各穴に、受光接合が形成されるように半導体層を埋
    め込んで受光素子を形成する工程と、を有することを特
    徴とする受光素子アレイの製造方法。
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