JP2002208155A - 光ディスクのチルト補正方法ならびに光ディスク装置 - Google Patents
光ディスクのチルト補正方法ならびに光ディスク装置Info
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- JP2002208155A JP2002208155A JP2001002180A JP2001002180A JP2002208155A JP 2002208155 A JP2002208155 A JP 2002208155A JP 2001002180 A JP2001002180 A JP 2001002180A JP 2001002180 A JP2001002180 A JP 2001002180A JP 2002208155 A JP2002208155 A JP 2002208155A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 2方向のチルト補正する場合に、1方向の最
適なチルト駆動値の探索結果は異なる方向のチルト駆動
値による影響を受けるため、各方向のチルト駆動値の探
索を繰り返し行う必要がある。 【解決手段】 最適な2方向のチルト駆動値の探索を同
時に行うことで、各方向のチルト駆動値による探索結果
への影響を無くし、チルト駆動値の探索の繰り返しを不
要として、高速かつ高精度の2方向のチルト補正を実現
する。
適なチルト駆動値の探索結果は異なる方向のチルト駆動
値による影響を受けるため、各方向のチルト駆動値の探
索を繰り返し行う必要がある。 【解決手段】 最適な2方向のチルト駆動値の探索を同
時に行うことで、各方向のチルト駆動値による探索結果
への影響を無くし、チルト駆動値の探索の繰り返しを不
要として、高速かつ高精度の2方向のチルト補正を実現
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ等の光源を
用いて光学的に記録担体上に信号を記録し、またはこの
記録された信号を再生する光ディスク装置に関し、特に
光ディスクのチルト補正方法ならびに光ディスク装置に
関するものである。
用いて光学的に記録担体上に信号を記録し、またはこの
記録された信号を再生する光ディスク装置に関し、特に
光ディスクのチルト補正方法ならびに光ディスク装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の光ディスク装置におけるチルト補
正の一例として、例えば特開平8−293126号公報
(チルト制御装置)に示されるように、チルト制御目標
位置をジッタが最小となるように補正するものが知られ
ている。図11は従来の光ディスク装置の概略構成を示
すブロック図である。光ピックアップ111は、レーザ
発光素子、収束レンズ、およびアクチュエータを有して
おり、収束された光ビーム112を光ディスク101上
に照射する。光ピックアップ111はさらに受光素子を
有しており、光ディスク101の情報記録面において反
射され受光素子に入射する光ビームを受光し、光ディス
ク101上に記録された情報に対応するRF信号を2値
化回路121に出力する。
正の一例として、例えば特開平8−293126号公報
(チルト制御装置)に示されるように、チルト制御目標
位置をジッタが最小となるように補正するものが知られ
ている。図11は従来の光ディスク装置の概略構成を示
すブロック図である。光ピックアップ111は、レーザ
発光素子、収束レンズ、およびアクチュエータを有して
おり、収束された光ビーム112を光ディスク101上
に照射する。光ピックアップ111はさらに受光素子を
有しており、光ディスク101の情報記録面において反
射され受光素子に入射する光ビームを受光し、光ディス
ク101上に記録された情報に対応するRF信号を2値
化回路121に出力する。
【0003】2値化回路121はRF信号を適当なスラ
イスレベルで2値化する。2値化した信号はジッタ検出
回路122に入力され、ジッタ検出回路122はその2
値化した信号のジッタを検出しジッタ信号としてDSP
(デジタルシグナルプロセッサ)130に出力する。D
SP130はジッタ信号のレベルを内蔵のAD変換器1
35によって検出することができる。以下の説明では、
DSP130内部における検出したジッタ信号のレベル
をジッタ値と称す。
イスレベルで2値化する。2値化した信号はジッタ検出
回路122に入力され、ジッタ検出回路122はその2
値化した信号のジッタを検出しジッタ信号としてDSP
(デジタルシグナルプロセッサ)130に出力する。D
SP130はジッタ信号のレベルを内蔵のAD変換器1
35によって検出することができる。以下の説明では、
DSP130内部における検出したジッタ信号のレベル
をジッタ値と称す。
【0004】チルトセンサ142は光ディスク101の
情報記録面の法線と光ビーム112の光軸との角度を検
出し、その角度に相当するチルト信号をチルト制御回路
143に出力する。チルト制御回路143は入力された
チルト信号と、後述するDSP130より入力されるチ
ルト制御目標信号に基づきチルト駆動信号をチルト機構
141に出力する。チルト機構141はチルト制御回路
143から入力されるチルト駆動信号に応じて光ディス
ク101に対して光ピックアップ111の角度を変化さ
せる。このようにして光ディスク101の情報記録面の
法線と光ビーム112の光軸との角度が所望値となるよ
うに制御を行うチルト制御が構成、動作される。
情報記録面の法線と光ビーム112の光軸との角度を検
出し、その角度に相当するチルト信号をチルト制御回路
143に出力する。チルト制御回路143は入力された
チルト信号と、後述するDSP130より入力されるチ
ルト制御目標信号に基づきチルト駆動信号をチルト機構
141に出力する。チルト機構141はチルト制御回路
143から入力されるチルト駆動信号に応じて光ディス
ク101に対して光ピックアップ111の角度を変化さ
せる。このようにして光ディスク101の情報記録面の
法線と光ビーム112の光軸との角度が所望値となるよ
うに制御を行うチルト制御が構成、動作される。
【0005】DSP130は内蔵のDA変換器138か
ら前述のチルト制御の目標に相当するチルト制御目標信
号をチルト制御回路143に出力する。チルト制御回路
143は入力されたチルト制御目標信号とチルト信号が
一致するようにチルト制御を行う。以下の説明では、D
SP130内部におけるチルト制御目標信号のDA変換
前の値をチルト制御目標値と称す。
ら前述のチルト制御の目標に相当するチルト制御目標信
号をチルト制御回路143に出力する。チルト制御回路
143は入力されたチルト制御目標信号とチルト信号が
一致するようにチルト制御を行う。以下の説明では、D
SP130内部におけるチルト制御目標信号のDA変換
前の値をチルト制御目標値と称す。
【0006】次に上記構成において最適なチルト制御の
目標を探索する手順について説明する。DSP130の
プログラムで実現する機能であるチルト検出信号計測部
131は、予め決められたチルト制御目標値をDSP1
30内蔵のDA変換器138によりチルト制御目標信号
としてチルト制御回路143に出力しチルト制御の目標
を変化させ、ジッタ信号をAD変換器135で取り込
み、そのときのチルト制御目標値とジッタ値とをDSP
130内蔵のメモリ132に保存する。チルト検出信号
計測部131は、チルト制御目標値を所定範囲にわたり
変化させて上記計測動作を繰り返し行う。
目標を探索する手順について説明する。DSP130の
プログラムで実現する機能であるチルト検出信号計測部
131は、予め決められたチルト制御目標値をDSP1
30内蔵のDA変換器138によりチルト制御目標信号
としてチルト制御回路143に出力しチルト制御の目標
を変化させ、ジッタ信号をAD変換器135で取り込
み、そのときのチルト制御目標値とジッタ値とをDSP
130内蔵のメモリ132に保存する。チルト検出信号
計測部131は、チルト制御目標値を所定範囲にわたり
変化させて上記計測動作を繰り返し行う。
【0007】DSP130のプログラムで実現する機能
である最適チルト補正量探索部133は、チルト検出信
号計測部131により計測しメモリ132に保存された
チルト制御目標値とジッタ値の関係からジッタ値が最小
となるチルト制御目標値を最適値として求め、そのチル
ト制御目標値に相当するチルト制御目標信号をチルト制
御回路143に出力する。以上の動作手順により、チル
ト制御回路143はジッタ信号が最小となる制御目標で
チルト制御を行う。
である最適チルト補正量探索部133は、チルト検出信
号計測部131により計測しメモリ132に保存された
チルト制御目標値とジッタ値の関係からジッタ値が最小
となるチルト制御目標値を最適値として求め、そのチル
ト制御目標値に相当するチルト制御目標信号をチルト制
御回路143に出力する。以上の動作手順により、チル
ト制御回路143はジッタ信号が最小となる制御目標で
チルト制御を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、例えば
ディスクの径方向(ラジアル)と円周方向(タンジェン
シャル)との2方向における最適なチルト制御の目標を
探索する場合に、チルト機構141を2方向のチルト補
正に対応した構成とし、ラジアルとタンジェンシャル各
々の方向について上記手順と同様にジッタ値が最小とな
るチルト制御目標値の探索を行う。しかしながらこの方
法では以下に説明するような問題があった。
ディスクの径方向(ラジアル)と円周方向(タンジェン
シャル)との2方向における最適なチルト制御の目標を
探索する場合に、チルト機構141を2方向のチルト補
正に対応した構成とし、ラジアルとタンジェンシャル各
々の方向について上記手順と同様にジッタ値が最小とな
るチルト制御目標値の探索を行う。しかしながらこの方
法では以下に説明するような問題があった。
【0009】図9(a)はラジアルとタンジェンシャル
の2方向のチルト制御目標値に対するジッタ値の特性を
そのジッタ値の等高線で表したもので、横軸はラジアル
のチルト制御目標値、縦軸はタンジェンシャルのチルト
制御目標値であり、点Oはジッタ値が最小となる最適な
2方向のチルト制御目標値である点を示す。図9(b)
は図9(a)の特性に対するタンジェンシャルのチルト
制御目標値がT10およびT11となる状態におけるラ
ジアルのチルト制御目標値に対するジッタ値の特性であ
る。ここで、タンジェンシャルのチルト制御目標値がT
10で最適なチルト制御目標値T11からずれている場
合には、図9(b)に示すようにジッタ値が最小となる
ラジアルのチルト制御目標値R10においてチルト制御
目標値の変化Δrに対するジッタ値の変化Δjは小さく
なる。つまり、ラジアルのチルト制御目標値に対するジ
ッタ値の感度が小さくなるため、ジッタ値を最小とする
チルト制御目標値の探索精度が悪化するという問題があ
った。
の2方向のチルト制御目標値に対するジッタ値の特性を
そのジッタ値の等高線で表したもので、横軸はラジアル
のチルト制御目標値、縦軸はタンジェンシャルのチルト
制御目標値であり、点Oはジッタ値が最小となる最適な
2方向のチルト制御目標値である点を示す。図9(b)
は図9(a)の特性に対するタンジェンシャルのチルト
制御目標値がT10およびT11となる状態におけるラ
ジアルのチルト制御目標値に対するジッタ値の特性であ
る。ここで、タンジェンシャルのチルト制御目標値がT
10で最適なチルト制御目標値T11からずれている場
合には、図9(b)に示すようにジッタ値が最小となる
ラジアルのチルト制御目標値R10においてチルト制御
目標値の変化Δrに対するジッタ値の変化Δjは小さく
なる。つまり、ラジアルのチルト制御目標値に対するジ
ッタ値の感度が小さくなるため、ジッタ値を最小とする
チルト制御目標値の探索精度が悪化するという問題があ
った。
【0010】また、図10(a)はラジアルとタンジェ
ンシャルの2方向のチルト制御目標値に対するジッタ値
の特性をジッタ値の等高線で表したもので、横軸はラジ
アルのチルト制御目標値、縦軸はタンジェンシャルのチ
ルト制御目標値であり、点Oはジッタ値が最小となる最
適な2方向のチルト制御目標値である点を示す。図10
(b)は図10(a)の特性に対するタンジェンシャル
のチルト制御目標値がT20およびT21である状態に
おけるラジアルのチルト制御目標値に対するジッタ値の
特性である。ここで、タンジェンシャルのチルト制御目
標値がT20で最適なチルト制御目標値T21からずれ
ている場合には、図10(b)に示すようにラジアルに
ついてジッタ値が最小となるチルト制御目標値がR20
となり、最適なラジアルのチルト制御目標値R21から
ずれる。
ンシャルの2方向のチルト制御目標値に対するジッタ値
の特性をジッタ値の等高線で表したもので、横軸はラジ
アルのチルト制御目標値、縦軸はタンジェンシャルのチ
ルト制御目標値であり、点Oはジッタ値が最小となる最
適な2方向のチルト制御目標値である点を示す。図10
(b)は図10(a)の特性に対するタンジェンシャル
のチルト制御目標値がT20およびT21である状態に
おけるラジアルのチルト制御目標値に対するジッタ値の
特性である。ここで、タンジェンシャルのチルト制御目
標値がT20で最適なチルト制御目標値T21からずれ
ている場合には、図10(b)に示すようにラジアルに
ついてジッタ値が最小となるチルト制御目標値がR20
となり、最適なラジアルのチルト制御目標値R21から
ずれる。
【0011】従って、1方向のジッタ値が最小となる探
索では、図10(a)において探索前にジッタ値が最小
となる点Oから2方向のチルト制御目標値がずれている
点Aである場合に、最初にラジアルのチルト制御目標値
を探索して点B、次にタンジェンシャルのチルト制御目
標値を探索して点C、次にラジアルのチルト制御目標値
を探索して点D、…というようにラジアルとタンジェン
シャルそれぞれチルト制御目標値の探索を交互に繰り返
す必要がある。このためジッタ値が最小となる最適な2
方向のチルト制御目標値を探索する時間が増大するとい
う問題があった。
索では、図10(a)において探索前にジッタ値が最小
となる点Oから2方向のチルト制御目標値がずれている
点Aである場合に、最初にラジアルのチルト制御目標値
を探索して点B、次にタンジェンシャルのチルト制御目
標値を探索して点C、次にラジアルのチルト制御目標値
を探索して点D、…というようにラジアルとタンジェン
シャルそれぞれチルト制御目標値の探索を交互に繰り返
す必要がある。このためジッタ値が最小となる最適な2
方向のチルト制御目標値を探索する時間が増大するとい
う問題があった。
【0012】本発明は上記課題を解決するために、2方
向のチルト補正量についてチルト検出信号の計測を行
い、2方向のチルト補正量とジッタ値とで構成される3
次元空間における特性から2方向の最適なチルト補正量
を求めることによって、高速かつ高精度にチルト補正量
の探索を行う光ディスク装置を提供することを目的とす
る。
向のチルト補正量についてチルト検出信号の計測を行
い、2方向のチルト補正量とジッタ値とで構成される3
次元空間における特性から2方向の最適なチルト補正量
を求めることによって、高速かつ高精度にチルト補正量
の探索を行う光ディスク装置を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、記録担体の情報記録面と光ビームの光軸
との間に生じる2方向のチルト角に応じて変化するチル
ト誤差信号を生成し、記録担体の情報記録面と光ビーム
の光軸との間に生じる2方向のチルト角を変化させて、
チルト誤差信号と2方向のチルト角に対する補正量とに
より構成される3次元空間における特性に基づいて最適
な補正量を探索決定することを特徴とした光ディスクの
チルト補正方法である。
に、本発明は、記録担体の情報記録面と光ビームの光軸
との間に生じる2方向のチルト角に応じて変化するチル
ト誤差信号を生成し、記録担体の情報記録面と光ビーム
の光軸との間に生じる2方向のチルト角を変化させて、
チルト誤差信号と2方向のチルト角に対する補正量とに
より構成される3次元空間における特性に基づいて最適
な補正量を探索決定することを特徴とした光ディスクの
チルト補正方法である。
【0014】また、本発明は、記録担体に光学的に情報
の記録再生を行う装置であって、記録担体の情報記録面
と光ビームの光軸との間に生じる2方向のチルト角に応
じて変化する信号を生成するチルト誤差信号生成手段
と、記録担体の情報記録面と光ビームの光軸との間に生
じる2方向のチルト角を補正するチルト補正手段と、前
記チルト誤差信号生成手段の信号と前記チルト補正手段
を駆動する2方向のチルト角に対する補正量とにより構
成される3次元空間における特性に基づいて最適な補正
量を探索決定する最適チルト補正量探索手段とを備えた
光ディスク装置である。
の記録再生を行う装置であって、記録担体の情報記録面
と光ビームの光軸との間に生じる2方向のチルト角に応
じて変化する信号を生成するチルト誤差信号生成手段
と、記録担体の情報記録面と光ビームの光軸との間に生
じる2方向のチルト角を補正するチルト補正手段と、前
記チルト誤差信号生成手段の信号と前記チルト補正手段
を駆動する2方向のチルト角に対する補正量とにより構
成される3次元空間における特性に基づいて最適な補正
量を探索決定する最適チルト補正量探索手段とを備えた
光ディスク装置である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明による光ディスク装置の実
施の形態について、その構成を示すブロック図である図
1を用いて説明する。なお、以下の説明では、従来の技
術と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説
明は省略する。
施の形態について、その構成を示すブロック図である図
1を用いて説明する。なお、以下の説明では、従来の技
術と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、その説
明は省略する。
【0016】DSP130は内蔵のAD変換器135に
よって検出したジッタ信号レベルに相当するジッタ値に
基づいて、内蔵のDA変換器1381からラジアルとタ
ンジェンシャルの2方向のチルト駆動信号をチルト機構
1411に出力する。チルト機構1411は入力された
2方向のチルト駆動信号に基づいて光ディスク101の
情報記録面と光ビーム112の光軸との2方向の角度
(ラジアル方向とタンジェンシャル方向の角度)を変化
させる。DSP130はジッタ値が最小となる2方向の
チルト駆動信号を出力し、光ディスク101の情報記録
面と光ビーム112の光軸との角度をジッタ信号のレベ
ルが最小となるようにチルト機構1411を動作させ
る。
よって検出したジッタ信号レベルに相当するジッタ値に
基づいて、内蔵のDA変換器1381からラジアルとタ
ンジェンシャルの2方向のチルト駆動信号をチルト機構
1411に出力する。チルト機構1411は入力された
2方向のチルト駆動信号に基づいて光ディスク101の
情報記録面と光ビーム112の光軸との2方向の角度
(ラジアル方向とタンジェンシャル方向の角度)を変化
させる。DSP130はジッタ値が最小となる2方向の
チルト駆動信号を出力し、光ディスク101の情報記録
面と光ビーム112の光軸との角度をジッタ信号のレベ
ルが最小となるようにチルト機構1411を動作させ
る。
【0017】以下の説明では、DSP130内部におけ
るチルト駆動信号のDA変換前の値をチルト駆動値と称
す。また、最も品質の高い再生信号が得られるジッタ値
が最小となるようなチルト駆動値を最適チルト駆動値と
称す。
るチルト駆動信号のDA変換前の値をチルト駆動値と称
す。また、最も品質の高い再生信号が得られるジッタ値
が最小となるようなチルト駆動値を最適チルト駆動値と
称す。
【0018】以下、実施の形態における動作を図2のフ
ローチャートを用いて説明する。以下の説明では、図2
のフローチャートの各ステップに対応する説明では、図
2のフローチャートに記載した番号を付記する。DSP
130のプログラムで実現する機能であるチルト検出信
号計測部1311は、予め決められた2方向のチルト駆
動値をDSP130内蔵のDA変換器1381により2
方向のチルト駆動信号としてチルト機構1411に出力
し(S101)、AD変換器135によりジッタ信号の
レベルをジッタ値として取り込み(S102)、そのと
きの2方向のチルト駆動値とジッタ値とをDSP130
内蔵のメモリ132に保存する(S103)。
ローチャートを用いて説明する。以下の説明では、図2
のフローチャートの各ステップに対応する説明では、図
2のフローチャートに記載した番号を付記する。DSP
130のプログラムで実現する機能であるチルト検出信
号計測部1311は、予め決められた2方向のチルト駆
動値をDSP130内蔵のDA変換器1381により2
方向のチルト駆動信号としてチルト機構1411に出力
し(S101)、AD変換器135によりジッタ信号の
レベルをジッタ値として取り込み(S102)、そのと
きの2方向のチルト駆動値とジッタ値とをDSP130
内蔵のメモリ132に保存する(S103)。
【0019】チルト検出信号計測部1311は、2方向
のチルト駆動値を各々所定範囲にわたり上記計測動作を
繰り返し行い、図3(a)に示すように2方向のチルト
駆動値とジッタ値とにより構成する3次元空間における
特性を計測する(S104)。図3(a)はラジアルお
よびタンジェンシャルのチルト駆動値とジッタ値とで構
成される3次元空間を表す図で、網目状の表示の各交点
は、チルト検出信号計測部1311で計測した2方向の
チルト駆動値の計測ポイントに対するジッタ値の計測値
を示す点であり、それらの点のうち点O31はジッタ値
が最小となる点である。この図3(a)では所定範囲の
2方向のチルト駆動値について各々5点、合計25点の
ジッタ値の計測を繰り返し行った場合の特性である。
のチルト駆動値を各々所定範囲にわたり上記計測動作を
繰り返し行い、図3(a)に示すように2方向のチルト
駆動値とジッタ値とにより構成する3次元空間における
特性を計測する(S104)。図3(a)はラジアルお
よびタンジェンシャルのチルト駆動値とジッタ値とで構
成される3次元空間を表す図で、網目状の表示の各交点
は、チルト検出信号計測部1311で計測した2方向の
チルト駆動値の計測ポイントに対するジッタ値の計測値
を示す点であり、それらの点のうち点O31はジッタ値
が最小となる点である。この図3(a)では所定範囲の
2方向のチルト駆動値について各々5点、合計25点の
ジッタ値の計測を繰り返し行った場合の特性である。
【0020】DSP130のプログラムで実現する機能
である最適チルト駆動値探索部1331は、チルト検出
信号計測部1311により計測しメモリ132に保存さ
れた2方向のチルト駆動値とジッタ値とからジッタ値が
最小となる2方向のチルト駆動値を探索する(S10
5)。探索した2方向のチルト駆動値に相当する2方向
のチルト駆動信号をチルト機構1411に出力する(S
106)。
である最適チルト駆動値探索部1331は、チルト検出
信号計測部1311により計測しメモリ132に保存さ
れた2方向のチルト駆動値とジッタ値とからジッタ値が
最小となる2方向のチルト駆動値を探索する(S10
5)。探索した2方向のチルト駆動値に相当する2方向
のチルト駆動信号をチルト機構1411に出力する(S
106)。
【0021】次に図2のS105におけるジッタ値が最
小となるチルト駆動値を探索する方法について詳細に説
明する。最適チルト駆動値探索部1331はメモリ13
2に保存された25組の2方向のチルト駆動値とジッタ
値より、ジッタ値が最小となる2方向のチルト駆動値を
探索し、その2方向のチルト駆動値を最適チルト駆動値
として抽出し決定する。つまり、図3(a)におけるジ
ッタ値の計測値を互いに比較し、全ての計測値のうち最
小となる点O31の2方向のチルト駆動値を最適チルト
駆動値として求めるのである。
小となるチルト駆動値を探索する方法について詳細に説
明する。最適チルト駆動値探索部1331はメモリ13
2に保存された25組の2方向のチルト駆動値とジッタ
値より、ジッタ値が最小となる2方向のチルト駆動値を
探索し、その2方向のチルト駆動値を最適チルト駆動値
として抽出し決定する。つまり、図3(a)におけるジ
ッタ値の計測値を互いに比較し、全ての計測値のうち最
小となる点O31の2方向のチルト駆動値を最適チルト
駆動値として求めるのである。
【0022】以上に説明した方法によって、ジッタ値が
最小となる2方向のチルト駆動値を探索する前のチルト
駆動値が最適チルト駆動値からずれていても、2方向の
チルト駆動値を変化させてジッタ値が最小となる2方向
のチルト駆動値を探索することができる。
最小となる2方向のチルト駆動値を探索する前のチルト
駆動値が最適チルト駆動値からずれていても、2方向の
チルト駆動値を変化させてジッタ値が最小となる2方向
のチルト駆動値を探索することができる。
【0023】さらに、図2のS105のジッタ値が最小
となるチルト駆動値の探索において、チルト検出信号計
測部1311が計測した2方向のチルト駆動値のステッ
プより高精度で最適チルト駆動値を探索する方法に、以
下に説明するような関数近似を用いて最適チルト駆動値
を探索する方法がある。最適チルト駆動値探索部133
1は、メモリ132に保存された2方向のチルト駆動値
に対するジッタ値の特性を2元関数に近似し、近似した
関数のジッタ値が最小となる2方向のチルト駆動値を計
算し、それを最適チルト駆動値として決定する。
となるチルト駆動値の探索において、チルト検出信号計
測部1311が計測した2方向のチルト駆動値のステッ
プより高精度で最適チルト駆動値を探索する方法に、以
下に説明するような関数近似を用いて最適チルト駆動値
を探索する方法がある。最適チルト駆動値探索部133
1は、メモリ132に保存された2方向のチルト駆動値
に対するジッタ値の特性を2元関数に近似し、近似した
関数のジッタ値が最小となる2方向のチルト駆動値を計
算し、それを最適チルト駆動値として決定する。
【0024】具体的には、近似する関数に、ジッタ値を
2方向のチルト駆動値の多項式、2方向のチルト駆動値
をrおよびt、ジッタ値をjとして以下の(数1)で表
される関数を用いる。ただしk1からk6は任意の定数
である。
2方向のチルト駆動値の多項式、2方向のチルト駆動値
をrおよびt、ジッタ値をjとして以下の(数1)で表
される関数を用いる。ただしk1からk6は任意の定数
である。
【0025】
【数1】
【0026】ここで(数1)のk1からk6の定数は、
メモリ132に保存された2方向のチルト駆動値とジッ
タ値の組み合わせのうち、任意の6組を(数1)に代入
して、k1からk6についての6元1次連立方程式を解
くことで求める。ここで求めた関数は図3(b)におい
て格子状の曲面で示すような2方向のチルト駆動値とジ
ッタ値とで構成される3次元空間における特性となり、
図3(a)における計測ポイントのステップより高精度
でジッタ値が最小となる点O32の2方向のチルト駆動
値を計算して求められる。
メモリ132に保存された2方向のチルト駆動値とジッ
タ値の組み合わせのうち、任意の6組を(数1)に代入
して、k1からk6についての6元1次連立方程式を解
くことで求める。ここで求めた関数は図3(b)におい
て格子状の曲面で示すような2方向のチルト駆動値とジ
ッタ値とで構成される3次元空間における特性となり、
図3(a)における計測ポイントのステップより高精度
でジッタ値が最小となる点O32の2方向のチルト駆動
値を計算して求められる。
【0027】つまり、(数1)はrおよびtそれぞれに
ついて2次の関数であり、ジッタ値jが最小となる条件
は、(数1)の左辺をrおよびtそれぞれについて偏微
分して求めた式が0となる条件、つまり以下の(数2)
および(数3)を満たす。
ついて2次の関数であり、ジッタ値jが最小となる条件
は、(数1)の左辺をrおよびtそれぞれについて偏微
分して求めた式が0となる条件、つまり以下の(数2)
および(数3)を満たす。
【0028】
【数2】
【0029】
【数3】
【0030】ここで、(数2)および(数3)をrおよ
びtについて解くと、以下の(数4)および(数5)と
なる。
びtについて解くと、以下の(数4)および(数5)と
なる。
【0031】
【数4】
【0032】
【数5】
【0033】ジッタが最小となる2方向のチルト駆動値
は、(数4)および(数5)にk1からk5を代入して
計算して求める。
は、(数4)および(数5)にk1からk5を代入して
計算して求める。
【0034】さらに、特異値分解を用いて(数1)の関
数の係数k1からk6を最小二乗法で求める計算方法に
ついて説明する。この方法を用いれば、上述の6元1次
連立方程式を解く方法よりも、最小二乗法で計算した関
数から高精度で2方向の最適チルト駆動値を求めること
ができる。上述の方法では6組の2方向のチルト駆動値
とジッタ値との組み合わせから(数1)の係数を求めた
が、以下に説明する方法では6組以上の組み合わせから
(数1)の係数を最小二乗法で求める。まず、(数1)
にメモリ132に保存されたn組の2方向のチルト駆動
値とジッタ値とを代入(nは6以上の自然数とする)
し、以下の(数6)のように表されるk1からk6につ
いての6元1次連立方程式として考える。
数の係数k1からk6を最小二乗法で求める計算方法に
ついて説明する。この方法を用いれば、上述の6元1次
連立方程式を解く方法よりも、最小二乗法で計算した関
数から高精度で2方向の最適チルト駆動値を求めること
ができる。上述の方法では6組の2方向のチルト駆動値
とジッタ値との組み合わせから(数1)の係数を求めた
が、以下に説明する方法では6組以上の組み合わせから
(数1)の係数を最小二乗法で求める。まず、(数1)
にメモリ132に保存されたn組の2方向のチルト駆動
値とジッタ値とを代入(nは6以上の自然数とする)
し、以下の(数6)のように表されるk1からk6につ
いての6元1次連立方程式として考える。
【0035】
【数6】
【0036】メモリ132に保存されたn組の2方向の
チルト駆動値r1からrnおよびt1からtnとジッタ
値j1からjnを用いて行列式を考える。(数6)の定
数k1からk6を列の要素とした6行1列の行列Kに対
して、
チルト駆動値r1からrnおよびt1からtnとジッタ
値j1からjnを用いて行列式を考える。(数6)の定
数k1からk6を列の要素とした6行1列の行列Kに対
して、
【0037】
【数7】
【0038】メモリ132の保存されたn組の2方向の
チルト駆動値r1からrnおよびt1からtnを(数
6)に代入し、(数6)におけるk1からk6について
の係数を計算して行の要素として構成したn行6列の行
列A
チルト駆動値r1からrnおよびt1からtnを(数
6)に代入し、(数6)におけるk1からk6について
の係数を計算して行の要素として構成したn行6列の行
列A
【0039】
【数8】
【0040】および、メモリ132に保存されたn個の
ジッタ値j1からjnを列の要素としたn行1列の行列
J
ジッタ値j1からjnを列の要素としたn行1列の行列
J
【0041】
【数9】
【0042】とすると、(数6)の連立方程式は以下の
(数10)で表される。
(数10)で表される。
【0043】
【数10】
【0044】ここでUをn行6列の列直交行列、wを6
行6列の対角行列、Vを6行6列の直交行列として、行
列Aは特異値分解により以下の(数11)で表される。
特異値分解については本技術分野に従事する者にとり一
般に公知であり、その詳細については「NUMERICAL RECI
PES in C」(William H.Press etl.著、CambridG7 Univer
sity Press出版、1988年)等の文献に記載されているの
で、本実施の形態での説明は省略する。
行6列の対角行列、Vを6行6列の直交行列として、行
列Aは特異値分解により以下の(数11)で表される。
特異値分解については本技術分野に従事する者にとり一
般に公知であり、その詳細については「NUMERICAL RECI
PES in C」(William H.Press etl.著、CambridG7 Univer
sity Press出版、1988年)等の文献に記載されているの
で、本実施の形態での説明は省略する。
【0045】
【数11】
【0046】(数10)と(数11)より以下の(数1
2)が導かれる。この(数12)を用いて行列Aを特異
値分解した行列UおよびVと特異値の行列w、ジッタ値
の行列Jとから行列Kを計算する。
2)が導かれる。この(数12)を用いて行列Aを特異
値分解した行列UおよびVと特異値の行列w、ジッタ値
の行列Jとから行列Kを計算する。
【0047】
【数12】
【0048】ここで(数12)で計算される行列Kは連
立方程式(数10)の最小二乗解となり、この行列Kの
要素であるk1からk6を(数1)に代入すれば、最小
二乗法によって計算された係数を用いた2方向のチルト
駆動値r、tに対するジッタ値jについての近似関数を
得る。求めた近似関数の係数k1からk5を(数4)お
よび(数5)に代入することで、近似関数においてジッ
タ値が最小となる2方向のチルト駆動値を求め、これを
最適チルト駆動値とする。以上に説明した方法により、
最小二乗法によって求めた近似関数により高精度でジッ
タ値が最小となる2方向のチルト駆動値を探索できる。
立方程式(数10)の最小二乗解となり、この行列Kの
要素であるk1からk6を(数1)に代入すれば、最小
二乗法によって計算された係数を用いた2方向のチルト
駆動値r、tに対するジッタ値jについての近似関数を
得る。求めた近似関数の係数k1からk5を(数4)お
よび(数5)に代入することで、近似関数においてジッ
タ値が最小となる2方向のチルト駆動値を求め、これを
最適チルト駆動値とする。以上に説明した方法により、
最小二乗法によって求めた近似関数により高精度でジッ
タ値が最小となる2方向のチルト駆動値を探索できる。
【0049】さらに、上述した特異値分解の計算を省略
する方法について以下に説明する。チルト検出信号計測
部1311においてジッタ値を計測する2方向のチルト
駆動値の組み合わせを予め決めておき、その決められた
2方向のチルト駆動値r1からrn、t1からtnを用
いて(数8)より計算される行列Aは不変である。その
行列Aを(数11)で表される特異値分解した行列U、
w、Vも不変であり、予め計算した行列U、w、VをD
SP130内蔵のメモリ132に保存しておく。その保
存した行列U、w、Vとステップ103で計測してメモ
リ132に保存されたジッタ値とから(数12)を用い
て近似関数を求めるよう最適チルト探索部1331を構
成することで、複雑な特異値分解の計算をする必要がな
くなる。
する方法について以下に説明する。チルト検出信号計測
部1311においてジッタ値を計測する2方向のチルト
駆動値の組み合わせを予め決めておき、その決められた
2方向のチルト駆動値r1からrn、t1からtnを用
いて(数8)より計算される行列Aは不変である。その
行列Aを(数11)で表される特異値分解した行列U、
w、Vも不変であり、予め計算した行列U、w、VをD
SP130内蔵のメモリ132に保存しておく。その保
存した行列U、w、Vとステップ103で計測してメモ
リ132に保存されたジッタ値とから(数12)を用い
て近似関数を求めるよう最適チルト探索部1331を構
成することで、複雑な特異値分解の計算をする必要がな
くなる。
【0050】以上に説明した方法により、複雑な最小二
乗法による関数近似計算を大幅に軽減した上で、最小二
乗法による近似関数を用いることでジッタ値の計測誤差
の影響を軽減して最適チルト駆動値の探索を高精度で実
現できる。
乗法による関数近似計算を大幅に軽減した上で、最小二
乗法による近似関数を用いることでジッタ値の計測誤差
の影響を軽減して最適チルト駆動値の探索を高精度で実
現できる。
【0051】次に実施の形態における最適チルト駆動値
の探索方法をさらに改善する方法について説明する。図
4および図5は、ラジアルおよびタンジェンシャルのチ
ルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空間におけ
る特性を格子状の曲面で表した図である。図4の点O
4、図5の点O5は格子状の曲面で表した特性における
ジッタ値が最小となる点であり、それらのジッタ値が最
小となる点を囲む同心円状の線は同じジッタ値を示す等
高線である。図4および図5の格子状の曲面で表した特
性において点線で囲まれた部分は、ジッタ値がほぼ一定
で変化しない平滑部分を示す。
の探索方法をさらに改善する方法について説明する。図
4および図5は、ラジアルおよびタンジェンシャルのチ
ルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空間におけ
る特性を格子状の曲面で表した図である。図4の点O
4、図5の点O5は格子状の曲面で表した特性における
ジッタ値が最小となる点であり、それらのジッタ値が最
小となる点を囲む同心円状の線は同じジッタ値を示す等
高線である。図4および図5の格子状の曲面で表した特
性において点線で囲まれた部分は、ジッタ値がほぼ一定
で変化しない平滑部分を示す。
【0052】図4はジッタ値が最小となる点が平滑部分
のほぼ中央に存在し、図5はジッタ値が最小となる点が
平滑部分の中央よりずれて偏った位置に存在する特性で
ある。まず、図4の点線で囲まれた平滑部分のある鍋底
状の特性の場合を考える。この平滑部分ではジッタ値が
ほぼ一定で変化しないため、チルト検出信号計測部13
11によるジッタ値の計測における計測誤差が平滑部分
のジッタ値の変化に比べて無視できなくなる。このとき
平滑部分の境界付近におけるジッタ値を計測し最適チル
ト駆動値探索部1331によってジッタ値が最小となる
2方向のチルト駆動値を探索すると、平滑部分の境界付
近を最適チルト駆動値と決定してしまう。
のほぼ中央に存在し、図5はジッタ値が最小となる点が
平滑部分の中央よりずれて偏った位置に存在する特性で
ある。まず、図4の点線で囲まれた平滑部分のある鍋底
状の特性の場合を考える。この平滑部分ではジッタ値が
ほぼ一定で変化しないため、チルト検出信号計測部13
11によるジッタ値の計測における計測誤差が平滑部分
のジッタ値の変化に比べて無視できなくなる。このとき
平滑部分の境界付近におけるジッタ値を計測し最適チル
ト駆動値探索部1331によってジッタ値が最小となる
2方向のチルト駆動値を探索すると、平滑部分の境界付
近を最適チルト駆動値と決定してしまう。
【0053】また、図5のようにジッタ値が最小となる
2方向の駆動値が平滑部分に対して偏った点O5にある
ような特性の場合に、最適チルト駆動値探索部1331
はジッタ値が最小となる2方向のチルト駆動値を探索
し、点O5を最適チルト駆動値と決定してしまう。以上
のような場合には、平滑部分の境界付近を最適チルト駆
動値と決定し、そのチルト駆動値に相当するチルト駆動
信号によってチルト機構1411を動作させることにな
る。このときのデメリットについて説明する。
2方向の駆動値が平滑部分に対して偏った点O5にある
ような特性の場合に、最適チルト駆動値探索部1331
はジッタ値が最小となる2方向のチルト駆動値を探索
し、点O5を最適チルト駆動値と決定してしまう。以上
のような場合には、平滑部分の境界付近を最適チルト駆
動値と決定し、そのチルト駆動値に相当するチルト駆動
信号によってチルト機構1411を動作させることにな
る。このときのデメリットについて説明する。
【0054】図6(a)はラジアルとタンジェンシャル
のチルト駆動値に対して上述の3次元特性の曲面におけ
る平滑部分となる範囲を示し、点O60は平滑部分のほ
ぼ中央付近の点、点O61は平滑部分の境界付近の点の
1つである。図6の点O61のように、平滑部分の境界
付近を最適チルト駆動値とした場合は、ラジアルのチル
ト駆動値ΔRo61以上に相当するチルト変化で、ジッ
タ値がほぼ一定で変化しない平滑部分を超えてしまい、
ジッタ値が大きく変化する、つまりわずかなチルト変動
で再生信号の品質が大きく悪化することになる。
のチルト駆動値に対して上述の3次元特性の曲面におけ
る平滑部分となる範囲を示し、点O60は平滑部分のほ
ぼ中央付近の点、点O61は平滑部分の境界付近の点の
1つである。図6の点O61のように、平滑部分の境界
付近を最適チルト駆動値とした場合は、ラジアルのチル
ト駆動値ΔRo61以上に相当するチルト変化で、ジッ
タ値がほぼ一定で変化しない平滑部分を超えてしまい、
ジッタ値が大きく変化する、つまりわずかなチルト変動
で再生信号の品質が大きく悪化することになる。
【0055】一方、平滑部分の中央付近の点O60を最
適チルト駆動値とした場合は、ラジアルのチルト駆動値
ΔRo60以上に相当するチルト変化で初めてジッタ値
がほとんど変化しない平滑部分を超えることになるが、
ΔRo61に相当するチルト変化よりも大きなΔRo6
0に相当するチルト変化までジッタ値がほぼ一定で変化
しない。そのため最適チルト駆動値を平滑部分の中心と
なるΔO60とした方がチルトマージンを大きくとるこ
とができる。これを実現する方法について説明する。最
適チルト駆動値探索部1331は、安定して品質の良い
再生信号が得られるジッタ値以下となる2方向のチルト
駆動値の範囲を求め、その範囲の中心である2方向のチ
ルト駆動値を探索する。
適チルト駆動値とした場合は、ラジアルのチルト駆動値
ΔRo60以上に相当するチルト変化で初めてジッタ値
がほとんど変化しない平滑部分を超えることになるが、
ΔRo61に相当するチルト変化よりも大きなΔRo6
0に相当するチルト変化までジッタ値がほぼ一定で変化
しない。そのため最適チルト駆動値を平滑部分の中心と
なるΔO60とした方がチルトマージンを大きくとるこ
とができる。これを実現する方法について説明する。最
適チルト駆動値探索部1331は、安定して品質の良い
再生信号が得られるジッタ値以下となる2方向のチルト
駆動値の範囲を求め、その範囲の中心である2方向のチ
ルト駆動値を探索する。
【0056】具体的には、メモリ132に保存された2
方向のチルト駆動値とジッタ値とからジッタ値が所定の
しきい値以下となる2方向のチルト駆動値において、ラ
ジアル方向のチルト駆動値の最大値rmaxと最小値r
minおよびタンジェンシャル方向のチルト駆動値の最
大値tmaxと最小値tminを求める。その最大値と
最小値のチルト駆動値の平均である(rmax+rmi
n)/2および(tmax+tmin)/2を、それぞ
れラジアルおよびタンジェンシャル方向の最適チルト駆
動値として相当するチルト駆動信号をDA変換器138
1から出力する。この最適チルト駆動値は、実質2方向
のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空間に
おける特性とジッタ値が所定の値(しきい値)となる平
面との交線で囲まれる平面図形に外接する長方形の中心
となる2方向のチルト駆動値を求めるのである。
方向のチルト駆動値とジッタ値とからジッタ値が所定の
しきい値以下となる2方向のチルト駆動値において、ラ
ジアル方向のチルト駆動値の最大値rmaxと最小値r
minおよびタンジェンシャル方向のチルト駆動値の最
大値tmaxと最小値tminを求める。その最大値と
最小値のチルト駆動値の平均である(rmax+rmi
n)/2および(tmax+tmin)/2を、それぞ
れラジアルおよびタンジェンシャル方向の最適チルト駆
動値として相当するチルト駆動信号をDA変換器138
1から出力する。この最適チルト駆動値は、実質2方向
のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空間に
おける特性とジッタ値が所定の値(しきい値)となる平
面との交線で囲まれる平面図形に外接する長方形の中心
となる2方向のチルト駆動値を求めるのである。
【0057】図6(b)はラジアルとタンジェンシャル
のチルト駆動値に対して、上述の領域とそれに外接する
長方形を示し、点O62はその長方形の中心であり、ラ
ジアルとタンジェンシャルのチルト駆動値はそれぞれ
(rmax+rmin)/2および(tmax+tmi
n)/2となる。以上に説明した方法により、図4や図
5のような鍋底状の特性における平滑部分の境界付近で
はなく、図6(b)に示す平面図形に外接する長方形の
中心O62に相当する点を最適チルト駆動値とすること
ができ、大きなチルト変化に対して品質の良い再生信号
を安定して得ることができる。
のチルト駆動値に対して、上述の領域とそれに外接する
長方形を示し、点O62はその長方形の中心であり、ラ
ジアルとタンジェンシャルのチルト駆動値はそれぞれ
(rmax+rmin)/2および(tmax+tmi
n)/2となる。以上に説明した方法により、図4や図
5のような鍋底状の特性における平滑部分の境界付近で
はなく、図6(b)に示す平面図形に外接する長方形の
中心O62に相当する点を最適チルト駆動値とすること
ができ、大きなチルト変化に対して品質の良い再生信号
を安定して得ることができる。
【0058】また、最適チルト駆動値探索部1331
は、2方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3
次元空間において、安定して品質の良い再生信号が得ら
れるジッタ値以下となる2方向のチルト駆動値の領域の
重心を探索してもよい。具体的にはメモリ132に保存
された2方向のチルト駆動値とジッタ値とからジッタ値
が所定のしきい値以下となる2方向のチルト駆動値の組
み合わせの数をn、その組み合わせのラジアルとタンジ
ェンシャルのチルト駆動値をri,ti(i=1,2,
…,n)とすると、全ての組み合わせのチルト駆動値の
平均値raveおよびtaveは、 rave=(r1+r2+…+rn)/n ・・・(13) tave=(t1+t2+…+tn)/n ・・・(14) となる。
は、2方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3
次元空間において、安定して品質の良い再生信号が得ら
れるジッタ値以下となる2方向のチルト駆動値の領域の
重心を探索してもよい。具体的にはメモリ132に保存
された2方向のチルト駆動値とジッタ値とからジッタ値
が所定のしきい値以下となる2方向のチルト駆動値の組
み合わせの数をn、その組み合わせのラジアルとタンジ
ェンシャルのチルト駆動値をri,ti(i=1,2,
…,n)とすると、全ての組み合わせのチルト駆動値の
平均値raveおよびtaveは、 rave=(r1+r2+…+rn)/n ・・・(13) tave=(t1+t2+…+tn)/n ・・・(14) となる。
【0059】このラジアルとタンジェンシャルのチルト
駆動値の平均値raveおよびtaveを最適チルト駆
動値として相当するチルト駆動信号をDA変換器138
1から出力する。このとき最適チルト駆動値は、実質2
方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空
間における特性とジッタ値がしきい値となる平面との交
線で囲まれる平面図形の重心における2方向のチルト駆
動値に相当する。
駆動値の平均値raveおよびtaveを最適チルト駆
動値として相当するチルト駆動信号をDA変換器138
1から出力する。このとき最適チルト駆動値は、実質2
方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空
間における特性とジッタ値がしきい値となる平面との交
線で囲まれる平面図形の重心における2方向のチルト駆
動値に相当する。
【0060】図7はラジアルとタンジェンシャルの駆動
値に対して、上述のジッタ値がしきい値となる平面にお
ける平面図形を示し、点線はその平面図形を囲む長方
形、G7は平面図形の重心、O7は平面図形を囲む長方
形の中心である。図7に示す平面図形に外接する長方形
の中心O7において、ラジアル方向のチルト変化を考え
ると、ラジアルのチルト駆動値ΔRo7に相当するチル
ト変化でジッタ値がしきい値を超えてしまうが、図7の
平面図形の重心G7においては、ラジアルのチルト駆動
値ΔRg7に相当するチルト変化で初めてジッタ値がし
きい値を超え、再生信号の品質が悪化することになる。
つまり平面図形に外接する長方形の中心O7よりも平面
図形の重心G7における2方向のチルト駆動値の方が、
より大きいチルト変化に対して品質の良い再生信号を安
定して得ることができる。
値に対して、上述のジッタ値がしきい値となる平面にお
ける平面図形を示し、点線はその平面図形を囲む長方
形、G7は平面図形の重心、O7は平面図形を囲む長方
形の中心である。図7に示す平面図形に外接する長方形
の中心O7において、ラジアル方向のチルト変化を考え
ると、ラジアルのチルト駆動値ΔRo7に相当するチル
ト変化でジッタ値がしきい値を超えてしまうが、図7の
平面図形の重心G7においては、ラジアルのチルト駆動
値ΔRg7に相当するチルト変化で初めてジッタ値がし
きい値を超え、再生信号の品質が悪化することになる。
つまり平面図形に外接する長方形の中心O7よりも平面
図形の重心G7における2方向のチルト駆動値の方が、
より大きいチルト変化に対して品質の良い再生信号を安
定して得ることができる。
【0061】また最適チルト駆動値探索部1331は、
2方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元
空間の特性において、安定して品質の良い再生信号が得
られるジッタ値以下となる立体図形の重心を探索しても
よい。具体的には、メモリ132に保存された2方向の
チルト駆動値とジッタ値とからジッタ値が所定のしきい
値JL以下となる2方向のチルト駆動値の組み合わせの
数をn、その組み合わせのラジアルとタンジェンシャル
のチルト駆動値とジッタ値をri,ti,ji(i=
1,2,…,n)とする。またしきい値JLから各組み
合わせのジッタ値jiを引いた値をΔji=JL−ji
(i=1,2,…,n)とする。
2方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元
空間の特性において、安定して品質の良い再生信号が得
られるジッタ値以下となる立体図形の重心を探索しても
よい。具体的には、メモリ132に保存された2方向の
チルト駆動値とジッタ値とからジッタ値が所定のしきい
値JL以下となる2方向のチルト駆動値の組み合わせの
数をn、その組み合わせのラジアルとタンジェンシャル
のチルト駆動値とジッタ値をri,ti,ji(i=
1,2,…,n)とする。またしきい値JLから各組み
合わせのジッタ値jiを引いた値をΔji=JL−ji
(i=1,2,…,n)とする。
【0062】全ての組み合わせにおけるチルト駆動値の
Δjiに基づく加重平均値raveおよびtaveは、 rave=(r1×Δj1+r2×Δj2+…+rn×Δjn)/ (Δj1+Δj2+…+Δjn) ・・・(15) tave=(t1×Δj1+t2×Δj2+…+tn×Δjn)/ (Δj1+Δj2+…+Δjn) ・・・(16) となる。
Δjiに基づく加重平均値raveおよびtaveは、 rave=(r1×Δj1+r2×Δj2+…+rn×Δjn)/ (Δj1+Δj2+…+Δjn) ・・・(15) tave=(t1×Δj1+t2×Δj2+…+tn×Δjn)/ (Δj1+Δj2+…+Δjn) ・・・(16) となる。
【0063】このラジアルとタンジェンシャルのチルト
駆動値の平均値raveおよびtaveを最適チルト駆
動値として相当するチルト駆動信号をDA変換器138
1から出力する。このとき最適チルト駆動値は、実質2
方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空
間における特性とジッタ値がしきい値JLとなる平面と
で囲まれる立体図形の重心における2方向のチルト駆動
値に相当する。このジッタ値に基づいた加重平均を用い
た方法により、2方向のチルト駆動値とジッタ値とで構
成される3次元空間における特性とジッタ値がしきい値
JLとなる平面との交線で囲まれる平面図形の重心より
も、立体図形の重心における2方向のチルト駆動値の方
が、ジッタ値が小さい値となり品質の良い再生信号を得
ることができる。
駆動値の平均値raveおよびtaveを最適チルト駆
動値として相当するチルト駆動信号をDA変換器138
1から出力する。このとき最適チルト駆動値は、実質2
方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空
間における特性とジッタ値がしきい値JLとなる平面と
で囲まれる立体図形の重心における2方向のチルト駆動
値に相当する。このジッタ値に基づいた加重平均を用い
た方法により、2方向のチルト駆動値とジッタ値とで構
成される3次元空間における特性とジッタ値がしきい値
JLとなる平面との交線で囲まれる平面図形の重心より
も、立体図形の重心における2方向のチルト駆動値の方
が、ジッタ値が小さい値となり品質の良い再生信号を得
ることができる。
【0064】以上に説明した方法は、図3の特性の場合
には関数近似などを用いてジッタ値が最小となるチルト
駆動値を探索し、図4および図5の特性の場合には平滑
部分の中心を探索するものである。ここで、以上に説明
した関数近似を用いた探索方法または中心や重心などを
求める探索方法のいずれを用いるかを、メモリ132に
保存された2方向のチルト駆動値とジッタ値に基づいて
選択して決定する特性形状判定の方法について図8のフ
ローを用いて説明する。
には関数近似などを用いてジッタ値が最小となるチルト
駆動値を探索し、図4および図5の特性の場合には平滑
部分の中心を探索するものである。ここで、以上に説明
した関数近似を用いた探索方法または中心や重心などを
求める探索方法のいずれを用いるかを、メモリ132に
保存された2方向のチルト駆動値とジッタ値に基づいて
選択して決定する特性形状判定の方法について図8のフ
ローを用いて説明する。
【0065】最適チルト駆動値探索部1331は、メモ
リ132に保存された2方向のチルト駆動値とジッタ値
との組み合わせから最小となるジッタ値jminを求め
る(S302)。所定値JSを加えたジッタ値jmin
+JS以下となる組み合わせの数n、実質、2方向のチ
ルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空間におけ
る特性とジッタ値がjmin+JSとなる平面との交線
に囲まれる平面図形の面積に相当するものを求める(S
303)。組み合わせの数nが所定値以上の場合には2
方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空
間における特性が図4のように平滑部分の存在する鍋底
状の特性であると判定する(S304,S305,S3
06)。
リ132に保存された2方向のチルト駆動値とジッタ値
との組み合わせから最小となるジッタ値jminを求め
る(S302)。所定値JSを加えたジッタ値jmin
+JS以下となる組み合わせの数n、実質、2方向のチ
ルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空間におけ
る特性とジッタ値がjmin+JSとなる平面との交線
に囲まれる平面図形の面積に相当するものを求める(S
303)。組み合わせの数nが所定値以上の場合には2
方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成される3次元空
間における特性が図4のように平滑部分の存在する鍋底
状の特性であると判定する(S304,S305,S3
06)。
【0066】次に、この特性形状判定の結果に基づいた
方法で最適チルト駆動値を探索する。特性形状判定にお
いて、鍋底状の特性であると判断した場合には3次元空
間におけるジッタ値の特性の平滑部分の中心における2
方向のチルト駆動値を探索し(S308)、鍋底状の特
性でないと判断した場合にはジッタ値が最小となる2方
向のチルト駆動値を探索する(S307)。それぞれの
場合において探索したチルト駆動値を最適チルト駆動値
とすることで、光ディスク101の特性によって図3に
限らず図4および図5のような鍋底状の特性となる可能
性があっても、品質の良い再生信号を安定して得ること
ができる。
方法で最適チルト駆動値を探索する。特性形状判定にお
いて、鍋底状の特性であると判断した場合には3次元空
間におけるジッタ値の特性の平滑部分の中心における2
方向のチルト駆動値を探索し(S308)、鍋底状の特
性でないと判断した場合にはジッタ値が最小となる2方
向のチルト駆動値を探索する(S307)。それぞれの
場合において探索したチルト駆動値を最適チルト駆動値
とすることで、光ディスク101の特性によって図3に
限らず図4および図5のような鍋底状の特性となる可能
性があっても、品質の良い再生信号を安定して得ること
ができる。
【0067】また、特性形状判定の方法は、メモリ13
2に保存された2方向のチルト駆動値とジッタ値との組
み合わせから最小となるジッタ値jminに所定値JS
を加えたジッタ値jmin+JS以下となる組み合わせ
の数n、その組み合わせのうちラジアル方向のチルト駆
動値の最大値rmaxと最小値rminおよびタンジェ
ンシャル方向のチルト駆動値の最大値tmaxと最小値
tminを求め、2方向それぞれのチルト駆動値の最大
と最小との差の積Saを求める。
2に保存された2方向のチルト駆動値とジッタ値との組
み合わせから最小となるジッタ値jminに所定値JS
を加えたジッタ値jmin+JS以下となる組み合わせ
の数n、その組み合わせのうちラジアル方向のチルト駆
動値の最大値rmaxと最小値rminおよびタンジェ
ンシャル方向のチルト駆動値の最大値tmaxと最小値
tminを求め、2方向それぞれのチルト駆動値の最大
と最小との差の積Saを求める。
【0068】 Sa=(rmax−rmin)×(tmax−tmin) ・・・(17) 組み合わせの数nは、実質、2方向のチルト駆動値とジ
ッタ値とで構成される3次元空間における特性とジッタ
値がjmin+JSとなる平面との交線に囲まれる平面
図形の面積に相当し、積Saはその平面図形に外接する
長方形に相当する。求めた組み合わせの数と積との比が
所定値以上の場合には鍋底状の特性であると判断する方
法でもよい。
ッタ値とで構成される3次元空間における特性とジッタ
値がjmin+JSとなる平面との交線に囲まれる平面
図形の面積に相当し、積Saはその平面図形に外接する
長方形に相当する。求めた組み合わせの数と積との比が
所定値以上の場合には鍋底状の特性であると判断する方
法でもよい。
【0069】また、特性形状判定の方法は、メモリ13
2に保存された2方向のチルト駆動値とジッタ値との組
み合わせから最小となるジッタ値jminに所定値JS
を加えたジッタ値jmin+JS以下となる組み合わせ
の数と、その組み合わせにおけるジッタ値ji(i=
1,2,…,n)とjmin+JSとの差Δjiの合計
Ssumを求める。
2に保存された2方向のチルト駆動値とジッタ値との組
み合わせから最小となるジッタ値jminに所定値JS
を加えたジッタ値jmin+JS以下となる組み合わせ
の数と、その組み合わせにおけるジッタ値ji(i=
1,2,…,n)とjmin+JSとの差Δjiの合計
Ssumを求める。
【0070】 Δji=jmin+JS−ji ・・・(18) Ssum=Δj1+Δj2+…+Δjn ・・・(19) 組み合わせの数nは、実質、前者は2方向のチルト駆動
値とジッタ値とで構成される3次元空間における特性と
ジッタ値がjmin+JSとなる平面との交線に囲まれ
る平面図形の面積に相当し、ジッタ値の差Δjiの合計
Ssumは2方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成さ
れる3次元空間における特性とジッタ値がjmin+J
Sとなる平面とに囲まれる立体図形の体積に相当する。
求めた組み合わせの数nとジッタ値の差Δjiの合計S
sumとの比が所定値以上の場合には鍋底状の特性であ
ると判断する方法でもよい。
値とジッタ値とで構成される3次元空間における特性と
ジッタ値がjmin+JSとなる平面との交線に囲まれ
る平面図形の面積に相当し、ジッタ値の差Δjiの合計
Ssumは2方向のチルト駆動値とジッタ値とで構成さ
れる3次元空間における特性とジッタ値がjmin+J
Sとなる平面とに囲まれる立体図形の体積に相当する。
求めた組み合わせの数nとジッタ値の差Δjiの合計S
sumとの比が所定値以上の場合には鍋底状の特性であ
ると判断する方法でもよい。
【0071】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば2方向の
チルト駆動値の探索を同時に行うため、各方向のチルト
駆動値の影響を受けず、繰り返し補正する必要が無く、
高速かつ高精度の2方向のチルト補正が実現できる。
チルト駆動値の探索を同時に行うため、各方向のチルト
駆動値の影響を受けず、繰り返し補正する必要が無く、
高速かつ高精度の2方向のチルト補正が実現できる。
【図1】本発明の実施の形態における光ディスク装置の
構成を示すブロック図
構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態における最適チルト駆動値
探索のフローチャート
探索のフローチャート
【図3】本発明の実施の形態を説明するための2方向の
チルト駆動値に対するジッタ値変化を示す3次元空間特
性図
チルト駆動値に対するジッタ値変化を示す3次元空間特
性図
【図4】本発明の実施の形態を説明するための鍋底状の
2方向のチルト駆動値に対するジッタ値変化を示す3次
元空間特性図
2方向のチルト駆動値に対するジッタ値変化を示す3次
元空間特性図
【図5】本発明の実施の形態を説明するための偏った形
状の2方向のチルト駆動値に対するジッタ値変化を示す
の3次元空間特性図
状の2方向のチルト駆動値に対するジッタ値変化を示す
の3次元空間特性図
【図6】本発明の実施の形態を説明するための2方向の
チルト駆動値に対するジッタ値の変化を示す特性図
チルト駆動値に対するジッタ値の変化を示す特性図
【図7】本発明の実施の形態を説明するための2方向の
チルト駆動値に対するジッタ値の変化を示す特性図
チルト駆動値に対するジッタ値の変化を示す特性図
【図8】本発明の実施の形態を説明するための特性形状
判定による最適チルト駆動値探索のフローチャート
判定による最適チルト駆動値探索のフローチャート
【図9】従来の技術を説明するための2方向のチルト制
御目標値に対するジッタ値の変化を示す特性図
御目標値に対するジッタ値の変化を示す特性図
【図10】従来の技術を説明するための2方向のチルト
制御目標値に対して従属であるジッタ値の変化を示す特
性図
制御目標値に対して従属であるジッタ値の変化を示す特
性図
【図11】従来の技術における光ディスク装置の構成を
示すブロック図
示すブロック図
101 ディスク 111 光ピックアップ 112 光ビーム 121 2値化回路 122 ジッタ検出回路 130 DSP(デジタルシグナルプロセッサ) 131 チルト検出信号計測部 1311 チルト検出信号計測部(2方向) 132 メモリ 133 最適チルト補正量探索部 1331 最適チルト駆動値探索部 135 AD変換器(ジッタ信号入力) 138 DA変換器(チルト制御目標信号出力) 1381 DA変換器(チルト駆動信号出力) 141 チルト機構 1411 チルト機構(2方向) 142 チルトセンサ 143 チルト制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸本 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5D118 AA13 BA01 CA08 CD04 CD05 CD08
Claims (16)
- 【請求項1】 記録担体の情報記録面と光ビームの光軸
との間に生じる2方向のチルト角に応じて変化するチル
ト誤差信号を生成し、記録担体の情報記録面と光ビーム
の光軸との間に生じる2方向のチルト角を変化させて、
チルト誤差信号と2方向のチルト角に対する補正量とに
より構成される3次元空間における特性に基づいて最適
な補正量を探索決定することを特徴とした光ディスクの
チルト補正方法。 - 【請求項2】 記録担体に光学的に情報の記録再生を行
う装置であって、記録担体の情報記録面と光ビームの光
軸との間に生じる2方向のチルト角に応じて変化する信
号を生成するチルト誤差信号生成手段と、記録担体の情
報記録面と光ビームの光軸との間に生じる2方向のチル
ト角を補正するチルト補正手段と、前記チルト誤差信号
生成手段の出力であるチルト誤差信号と前記チルト補正
手段を駆動する2方向のチルト角に対する補正量とによ
り構成される3次元空間における特性に基づいて最適な
補正量を探索決定する最適チルト補正量探索手段とを備
えた光ディスク装置。 - 【請求項3】 前記チルト誤差信号生成手段は、記録担
体の情報記録面からの光ビームの反射光を検出する光検
出手段を備え、前記光検出手段の出力する信号のジッタ
を出力することを特徴とした請求項2記載の光ディスク
装置。 - 【請求項4】 前記チルト補正手段は、光ビームの光軸
と記録担体の情報記録面との傾きを相対的に変位させる
ことを特徴とした請求項2記載の光ディスク装置。 - 【請求項5】 前記最適チルト補正量探索手段は、前記
チルト補正手段の2方向のチルト角に対する補正量を変
化させて前記チルト誤差信号生成手段の出力であるチル
ト誤差信号を計測してチルト誤差信号と前記チルト補正
手段の2方向のチルト角に対する補正量との関係を関数
に近似する関数近似手段を備え、前記関数近似手段によ
り近似した関数に基づいて最適な2方向のチルト角に対
する最適な補正量を探索することを特徴とした請求項2
記載の光ディスク装置。 - 【請求項6】 前記関数近似手段は、最小自乗法の計算
により2次多項式に近似することを特徴とした請求項5
記載の光ディスク装置。 - 【請求項7】 前記関数近似手段は、前記チルト補正手
段の2方向のチルト角に対する補正量から計算される特
異値分解行列を記憶する記憶手段を備え、予め記憶した
特異値分解行列に基づいて近似関数を求めることを特徴
とした請求項5または6記載の光ディスク装置。 - 【請求項8】 前記最適チルト補正量探索手段は、前記
チルト補正手段の2方向のチルト角に対する補正量を変
化させて前記チルト誤差信号生成手段の出力であるチル
ト誤差信号を計測してチルト誤差信号が略略最小あるい
は略略最大となる前記チルト補正手段の2方向のチルト
角に対する補正量の範囲の中心を最適な補正量とするこ
とを特徴とした請求項2記載の光ディスク装置。 - 【請求項9】 前記最適チルト補正量探索手段は、前記
チルト補正手段の2方向のチルト角に対する補正量と前
記チルト誤差信号生成手段の出力であるチルト誤差信号
とにより構成される3次元空間において、前記チルト補
正手段の2方向のチルト角に対する補正量を変化させて
チルト誤差信号を計測したチルト誤差信号特性とチルト
誤差信号を所定値とする面との交線に囲まれる平面図形
の重心となる2方向のチルト角に対する補正量を、最適
な補正量とすることを特徴とした請求項8記載の光ディ
スク装置。 - 【請求項10】 前記最適チルト補正量探索手段は、前
記チルト補正手段の2方向のチルト角に対する補正量と
前記チルト誤差信号生成手段の出力であるチルト誤差信
号とにより構成される3次元空間において、前記チルト
補正手段の2方向のチルト角に対する補正量を変化させ
てチルト誤差信号を計測したチルト誤差信号特性とチル
ト誤差信号を所定値とする面とに囲まれる立体の重心と
なる2方向のチルト角に対する補正量を、最適な補正量
とすることを特徴とした請求項8記載の光ディスク装
置。 - 【請求項11】 前記最適チルト補正量探索手段は、前
記チルト補正手段の2方向のチルト角に対する補正量と
前記チルト誤差信号生成手段の出力であるチルト誤差信
号とにより構成される3次元空間において、前記チルト
補正手段の2方向のチルト角に対する補正量を変化させ
てチルト誤差信号を計測したチルト誤差信号特性の形状
を判定する特性形状判定手段を備え、前記特性形状判定
手段の判定に基づいて2方向のチルト角に対する補正量
を探索することを特徴とした請求項2記載の光ディスク
装置。 - 【請求項12】 前記特性形状判定手段は、前記チルト
補正手段の2方向のチルト角に対する補正量と前記チル
ト誤差信号生成手段の出力であるチルト誤差信号とによ
り構成される3次元空間において、前記チルト補正手段
の2方向のチルト角に対する補正量を変化させてチルト
誤差信号を計測したチルト誤差信号特性とチルト誤差信
号を所定値とする面との交線に囲まれる平面図形の面積
に基づいてチルト誤差信号特性の形状を判定することを
特徴とした請求項11記載の光ディスク装置。 - 【請求項13】 前記特性形状判定手段は、前記チルト
補正手段の2方向のチルト角に対する補正量と前記チル
ト誤差信号生成手段の出力であるチルト誤差信号とによ
り構成される3次元空間において、前記チルト補正手段
の2方向のチルト角に対する補正量を変化させてチルト
誤差信号を計測したチルト誤差信号特性とチルト誤差信
号を所定値とする面との交線に囲まれる平面図形の面積
と平面図形に外接する長方形の面積との比に基づいてチ
ルト誤差信号特性の形状を判定することを特徴とした請
求項11記載の光ディスク装置。 - 【請求項14】 前記特性形状判定手段は、前記チルト
補正手段の2方向のチルト角に対する補正量と前記チル
ト誤差信号生成手段の出力であるチルト誤差信号とによ
り構成される3次元空間において、前記チルト補正手段
の2方向のチルト角に対する補正量を変化させてチルト
誤差信号を計測したチルト誤差信号特性とチルト誤差信
号を所定値とする面との交線に囲まれる平面図形の面積
とチルト誤差信号特性とチルト誤差信号を所定値とする
面とに囲まれる立体の体積との比に基づいてチルト誤差
信号特性の形状を判定することを特徴とした請求項11
記載の光ディスク装置。 - 【請求項15】 前記最適チルト補正量探索手段は、前
記チルト補正手段の2方向のチルト角に対する補正量を
変化させて前記チルト誤差信号生成手段の出力であるチ
ルト誤差信号を計測してチルト誤差信号と前記チルト補
正手段の2方向のチルト角に対する補正量との関係を関
数に近似する関数近似手段を備え、前記特性形状判定手
段の判定に応じて前記関数近似手段により近似した関数
に基づいて最適な2方向のチルト角に対する最適な補正
量を探索することを特徴とした請求項11から請求項1
4のいずれかに記載の光ディスク装置。 - 【請求項16】 前記最適チルト補正量探索手段は、前
記特性形状判定手段の判定に応じて前期チルト誤差信号
生成手段の出力が略略最小あるいは略略最大となる前記
チルト補正手段の2方向のチルト角に対する補正量の範
囲の中心を最適な補正量とすることを特徴とした請求項
11から請求項14のいずれかに記載の光ディスク装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001002180A JP2002208155A (ja) | 2001-01-10 | 2001-01-10 | 光ディスクのチルト補正方法ならびに光ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001002180A JP2002208155A (ja) | 2001-01-10 | 2001-01-10 | 光ディスクのチルト補正方法ならびに光ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002208155A true JP2002208155A (ja) | 2002-07-26 |
Family
ID=18870726
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001002180A Pending JP2002208155A (ja) | 2001-01-10 | 2001-01-10 | 光ディスクのチルト補正方法ならびに光ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002208155A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002042344A (ja) * | 2000-05-15 | 2002-02-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光ディスク装置およびpll回路 |
US7164639B2 (en) | 2002-08-30 | 2007-01-16 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Tilt control for optical disc recording and playback apparatus |
JP2009521070A (ja) * | 2005-12-21 | 2009-05-28 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | データ記録装置を動作させる方法 |
-
2001
- 2001-01-10 JP JP2001002180A patent/JP2002208155A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002042344A (ja) * | 2000-05-15 | 2002-02-08 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 光ディスク装置およびpll回路 |
US7164639B2 (en) | 2002-08-30 | 2007-01-16 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Tilt control for optical disc recording and playback apparatus |
JP2009521070A (ja) * | 2005-12-21 | 2009-05-28 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | データ記録装置を動作させる方法 |
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