JP2002206524A - 軸受および回転体支持装置 - Google Patents

軸受および回転体支持装置

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JP2002206524A
JP2002206524A JP2001004701A JP2001004701A JP2002206524A JP 2002206524 A JP2002206524 A JP 2002206524A JP 2001004701 A JP2001004701 A JP 2001004701A JP 2001004701 A JP2001004701 A JP 2001004701A JP 2002206524 A JP2002206524 A JP 2002206524A
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JP
Japan
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bearing
rolling
swing arm
inner ring
outer ring
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JP2001004701A
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Tsuguto Nakaseki
嗣人 中関
Yoshinobu Akamatsu
良信 赤松
Tomoya Sakaguchi
智也 坂口
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/02Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
    • F16C19/14Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
    • F16C19/16Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with a single row of balls
    • F16C19/163Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with a single row of balls with angular contact
    • F16C19/166Four-point-contact ball bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2370/00Apparatus relating to physics, e.g. instruments
    • F16C2370/12Hard disk drives or the like

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単体でスイングアーム等の回転体を支持で
き、回転体支持装置の薄肉化を可能とする軸受および回
転体支持装置を提供する。 【解決手段】 内輪2の外径面および外輪3の内径面
に、転動体4に接触する軌道面2a,3aを設け、これ
ら軌道面2a,3a間に複数の転動体4を介在させる。
内輪2と外輪3の間のモーメント荷重およびスラスト荷
重を支持する支持手段5を設ける。この支持手段5は、
例えば4点接触玉軸受とすることでラジアル荷重の支持
手段と兼用するものとしても良く、また別にスラスト滑
り軸受として設けても良い。内輪2および外輪3の軌道
面2a,3aと転動体4とのラジアル方向の隙間は負隙
間とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、コンピュータの
HDD装置におけるスイングアームなどで使用される回
転体を支持する軸受および回転体支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの小型化に伴い、コンピュ
ータに内蔵されるHDD装置(ハードディスクドライブ
装置)も薄肉となってきている。このHDD装置には、
回転駆動源として、情報記憶媒体である磁気ディスクを
回転させるスピンドルモータと、ハードディスクとの間
で情報交換(記録並びに読み取り)を行う磁気ヘッドを
揺動させてハードディスク上に高速位置決めするスイン
グアーム用モータが使用されている。これらのモータで
駆動されるいずれの回転体支持装置も、HDD装置の薄
肉化に伴い、軸方向長さを短くすることが必要になって
きている。
【0003】従来から、これら回転体の支持は、2個の
玉軸受にアキシアル予圧を負荷する構造とされている。
図10は、その一例であるスイングアーム支持装置を示
す。この例では、2個の玉軸受31により、スイングア
ーム40を回転支軸41に揺動自在に支持し、各玉軸受
31にアキシアル予圧を負荷した構成とされている。各
玉軸受31にはミニアチュア軸受が用いられる。最近で
は、薄肉化に対応するために、JISで規定された幅寸
法より小さい特殊な玉軸受も使用されている。
【0004】スイングアーム40は、磁気ヘッドをハー
ドディスク上に高速位置決めするサーボ装置である。こ
のため、支点となる玉軸受31のトルクは、極力小さ
く、かつ変動の無いものが要求される。また、サーボ系
の安定を確保するために、径方向の固有振動数を高く設
定しておかなければならない。これらの要求を満足させ
るために、2個の玉軸受31を組み立てる際に、固有振
動数(剛性)を測定しながら組み立てることもなされて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】スイングアーム40等
を支持する従来の回転体支持装置は、上記のように玉軸
受31を2個使うため、コストが高く、軸方向長さも長
くなる。今後、HDD装置の薄肉化が追求されることか
ら、玉軸受31の薄肉化が必要になり、製造コストおよ
び組立コストの増加は避けられないと考えられる。
【0006】なお、スピンドルモータ用軸受としては、
玉軸受に代わって動圧流動体軸受が採用され始めてお
り、組立コストの低減が図られつつある。スピンドルモ
ータの場合は、数千rpmの回転速度で回転するので玉
軸受を動圧流体軸受に置き換えることが可能である。し
かし、スイングアームの場合は、揺動運動、つまり正逆
の回動を行うので、揺動端で速度が零となり流体膜が形
成されない。そのため、スピンドルモータと同様の動圧
流体軸受を使用することができない。
【0007】この発明の目的は、単体で回転体の支持、
特に揺動運動するスイングアーム等のアンバランス荷重
の回転体の支持が単体で行える軸受を提供することであ
る。この発明の他の目的は、揺動運動等を行う回転体を
支持する装置の薄肉化を可能とすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明における第1の
発明の軸受は、転動体にボールを用いた単列の転がり軸
受であって、内輪および外輪の軌道面が、内輪の外径面
および外輪の内径面にそれぞれ設けられた断面V字状な
いしゴシックアーチ状の軌道溝の内面からなり、全ての
ボールが、内輪の軌道面の2点と、外輪の軌道面の2点
との合計4点で接触し、上記内輪および外輪の軌道面と
上記転動体とのラジアル方向の隙間を負隙間としたもの
である。このように、転動体を内外輪の各軌道面で2
点、合計4点で接触させているので、内外輪間のモーメ
ント荷重およびスラスト荷重を支持することができる。
また、上記のように内外輪と転動体の間は、ラジアル方
向の隙間を負隙間としてあるため、ラジアル剛性が確保
される。このため、単体の軸受で、スイングアーム等の
アンバランスな回転体の支持が安定して行える。内外輪
の軌道面とボールとで、モーメント荷重およびスラスト
荷重の支持手段を兼用するため、別のモーメント荷重支
持手段を設ける必要がなく、簡単な構成の軸受となる。
また、転がり軸受であるため、回転体が正逆に回転する
場合にも、流体膜形成上の不都合等を生じることなく、
円滑な支持が行える。
【0009】上記のように4点接触とする場合に、上記
外輪が、軸方向に並ぶ一対の分割外輪と、これら分割外
輪を相互に固定した固定部材とからなり、上記各分割外
輪に、外輪側の軌道面における上記ボールに対する2点
の接触点のうちの各1点の接触点が位置する軌道面部分
を設けても良い。このように、外輪を一対の分割外輪と
することにより、これら分割外輪の組立過程で、ラジア
ル方向の隙間を負隙間とする締代を、自由に設定するこ
とができる。
【0010】この発明における第2の発明の軸受は、単
列の溝無しラジアル転がり軸受と、スラスト軸受とから
なり、上記ラジアル転がり軸受における内輪または外輪
の幅面が、上記スラスト滑り軸受における滑り軸受面と
なるものである。この構成の場合、ラジアル転がり軸受
によりラジアル荷重が支持され、スラスト滑り軸受によ
りモーメント荷重およびスラスト荷重が支持される。そ
のためスイングアーム等のアンバランスな回転体の支持
が安定して行える。スラスト滑り軸受は、ラジアル転が
り軸受における内輪または外輪の幅面が滑り軸受面とな
るものであるため、ラジアルおよびスラスト形式の両軸
受を組み合わせた軸受全体が、単列の単体の軸受と同様
な簡素でコンパクトな構成のものとなる。したがって、
この発明の場合も、単体同様の軸受により、スイングア
ーム等のアンバランスな回転体の支持が安定して行え
る。ラジアル軸受は、溝無しのものであるため、内外輪
の軌道面を円筒面に形成したもので良く、製造が容易で
ある。
【0011】この発明の回転体支持装置は、ハードディ
スクドライブ装置のスイングアームを、転がり軸受を介
して支持する回転体支持装置であって、前記転がり軸受
が1列の軌道面と転動体とからなり、軸受隙間を負隙間
としたものである。この構成によると、1列の軌道面と
転動体とからなる転がり軸受によってスイングアームを
支持でき、装置の薄肉化が可能となる。
【0012】この発明の回転体支持装置において、前記
転がり軸受として、この発明の上記第1の発明および第
2の発明のいずれかの軸受を用いても良い。これによ
り、装置の薄肉化が可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の一実施形態を図1およ
び図2と共に説明する。この実施形態は、HDD装置の
スイングアームに用いられる軸受の例を示す。図1に示
すように、この軸受1は、内輪2の外径面および外輪3
の内径面に、転動体4に接触する軌道面2a,3aを設
け、これら軌道面2a,3a間に複数の転動体4を介在
させた単列の転がり軸受である。内輪2および外輪3の
軌道面2a,3aと転動体4とのラジアル方向の隙間は
負隙間とされており、これによりラジアル剛性を上げて
いる。転動体4は、内外輪2,3間に設けた保持器9の
ポケット内に保持される。
【0014】転動体4には、ボールが用いられる。内輪
2および外輪3の軌道面2a,3aは、内輪2の外径面
および外輪3の内径面にそれぞれ設けられた断面V字状
の軌道溝6,7の内面からなる。ボールからなる全ての
転動体4は、内輪2の軌道面2aの2点と、外輪3の軌
道面3aの2点との合計4点で接触している。このよう
に4点接触とする転動体4と軌道溝6,7とで、モーメ
ント荷重およびスラスト荷重の支持手段5が構成され
る。内外輪2,3の断面V字状の軌道溝6,7の傾斜角
度は、必要な剛性並びにトルクに応じて設計することが
できる。
【0015】外輪3は、軸方向に並ぶ一対の分割外輪3
A,3Bと、これら分割外輪3A,3Bを相互に固定し
た固定部材8とからなる。これらの各分割外輪3A,3
Bには、外輪3側の軌道面3aにおける上記転動体4
(ボール)に対する2点の接触点のうちの各1点の接触
点が位置するテーパ面となった軌道面部分3aa,3a
bが設けられている。一対の分割外輪3A,3Bは、軸
方向に予圧した状態で固定部材8に固定する。軌道面2
a,3aは傾斜面であるため、このように軸方向の予圧
を与えることにより、転動体4と軌道面2a,3aの間
は負隙間となり、ラジアル方向の予圧が与えられる。固
定部材8は円筒状の部材であり、その内径面に一対の分
割外輪3A,3Bが接着等で固定されている。固定部材
8は、一端に内鍔8aを有し、一方の分割外輪3Bは、
内鍔8aに幅面が接している。このように、外輪3を一
対の分割外輪3A,3Bで構成することにより、転動体
4を内外輪2,3の軌道面2a,3aと4点で接触させ
る構造を簡単に構成でき、組立が容易になる。
【0016】この構成の軸受1によると、転動体4を内
外輪2,3の各軌道面2a,3aに2点ずつ、合計4点
で接触させているので、内外輪2,3間のモーメント荷
重およびスラスト荷重を支持することができる。また、
内外輪2,3と転動体4の間は、ラジアル方向の隙間を
負隙間としてあるため、ラジアル剛性が確保される。こ
のため、単体の軸受1で、スイングアーム等のアンバラ
ンスな回転体の支持が安定して行える。
【0017】図2は、上記実施形態の軸受1を用いたス
イングアーム装置の要部断面図を示す。このスイングア
ーム装置は、磁気ヘッド13を介して情報記憶媒体であ
る磁気ディスク14との間で情報を交換する機能を有す
るハードディスク装置の構成部品である。磁気ヘッド1
3は、スイングアーム10の先端に設けられている。磁
気ディスク14の任意の箇所の情報にアクセスするため
に、スイングアーム10は、一つの軸受1を介して回転
支軸11に揺動自在に、つまり正逆回転自在に支持され
ている。スイングアーム10は、軸受嵌合孔10aを有
し、この孔10aに軸受1の外輪3が嵌合して取付けら
れている。軸受1の内輪2は、回転支軸11の段差面に
一端が係合している。スイングアーム10の揺動駆動
は、他端でボイスコイルモータ12により行われる。
【0018】このように、スイングアーム10は、単体
の軸受1を介して回転支軸11に支持させているが、軸
受1のボールからなる転動体4は、内外輪2,3の軌道
面2a,3aの4点で同時に接触しているため、スイン
グアーム10は、軸受1により、6自由度のうち、回転
支軸11の回りの回転を除く5自由度が制御される。す
なわち、スイングアーム10は、回転支軸11の軸心に
対して、ラジアル方向の移動と、正逆のスラスト方向の
移動と、正逆の曲げとが規制される。単体の軸受1で支
持できるので、スイングアーム10の揺動支持部の軸方
向長さが短くなり、スイングアーム装置の薄肉化が可能
となる。
【0019】HDD装置におけるスイングアーム10の
支持部には、上記した自由度のほかに、HDD装置の消
費電力の低減のためにトルクの低減が求められる。この
要求に応えるために、軸受1には、上記実施形態のよう
に、転動体4を保持器4を用いて分離したものが好まし
い。保持器4を用いたものは、転動体4同士の接触によ
るトルクが低減される。
【0020】また、揺動運動するスイングアーム10を
支持する軸受1では、内外輪2,3と転動体4の接触面
において磨耗が発生しやすいので、保持器9として潤滑
剤を供給する手段を用いたものを使用しても良い。例え
ば、保持器9を、潤滑膜潤滑剤を含有したものとする。
これにより、転動体4に常に潤滑剤が供給され、軸受1
の耐久性を延長させることができる。
【0021】なお、上記実施形態では、軸受1における
内外輪2,3の軌道面2a,3aを断面V字状とした
が、これら軌道面2a,3aは任意の曲面としても良
い。例えば、図3に示すように軌道面2a,3aをゴシ
ックアーチ状、つまり2つの円弧状曲線を溝底で繋いだ
断面形状としてもよい。また、内輪2と回転支軸11は
一体化してもよい。換言すると、軸の外径面に内輪側の
軌道面2aを直接に形成しても良い。
【0022】図4は、この発明の軸受の他の実施形態を
示す。この軸受1Aは、単列の溝無しのラジアル玉軸受
21と、スラスト滑り軸受5Aとからなり、ラジアル玉
軸受21における外輪3の幅面が、スラスト滑り軸受5
Aにおける滑り軸受面となる。転動体4はボールからな
る。
【0023】ラジアル玉軸受21における内外輪2,3
の軌道面2a,3aは、円筒面とされ、超仕上げ加工さ
れている。これらの軌道面2a,3aと転動体4とのラ
ジアル方向の隙間は負隙間とされ、これによりラジアル
剛性を上げている。
【0024】スラスト滑り軸受5Aは、内外輪2,3に
渡って両側の幅面に対面する一対のスラストプレート1
5により構成される。この例では、スラストプレート1
5は、内輪2の幅面に固定されている。内輪2の幅は外
輪3の幅より数ミクロン広くし、スラストプレート15
と外輪3との間に隙間Gが設けられている。この隙間G
を形成した外輪3の幅面とスラストプレート15との対
向面が滑り軸受面となる。スラストすべり軸受5Aには
耐摩耗性が要求される。これに応えるために、スラスト
プレート15の滑り軸受面の仕上げ粗さを良くするこ
と、その表面の高硬度化を施すこと、またはスラストプ
レート15に高硬度材料を使用することのいずれかの処
置が採られている。表面の高硬度化には窒化処理、ショ
ットブラスト処理、硬質皮膜(DLC、TINなど)を
採用することができる。高硬度材料としては軸受鋼以外
にセラミックスを採用することができる。
【0025】この実施形態の軸受1Aによると、ラジア
ル方向の荷重を単列の溝無しのラジアル玉軸受21で受
け、モーメント荷重およびスラスト荷重をスラストすべ
り軸受5Aで受けることができるため、単体で回転体の
支持、特に揺動運動するアンバランス荷重の回転体の支
持が単体で行える。また、ラジアル方向の予圧のため、
高い剛性を維持しながら、円滑な回転が可能となる。こ
のラジアル方向の予圧量(負隙間量)の管理のみで、必
要な剛性が得られる。
【0026】なお、図4では、内輪2の端面にスラスト
滑り軸受のスラストプレート15を設けた場合を示して
いるが、これに限らず、外輪3の幅を内輪2の幅よりも
広くして、外輪3の端面にスラストプレート15を設
け、内輪2とスラストプレート15との間に滑り軸受面
を構成しても良い。
【0027】スラストプレート15の滑り軸受面は、潤
滑性向上処理を施すことが好ましく、潤滑性の向上は耐
摩耗性の向上にも寄与できる。潤滑性向上処理として
は、図5に示すようにスラストプレート15の滑り軸受
面を無数の窪み16を有する面とすることや、図6に示
すようにスラストプレート15の滑り軸受面に溝17を
設けることによって、滑り軸受面に潤滑剤が入り易くす
ることが有効である。
【0028】図4では図示を省略したが、転動体4同士
の接触はトルクを増大させるため、転動体4間には樹脂
製のスペーサが配置されており、潤滑はグリースにより
行われる。さらに潤滑性を向上させるためには、潤滑油
を含浸させた樹脂(例えばポリループ(NTN社:商品
名)からなるスペーサの使用が有効である。
【0029】なお、図4では転動体4としてボールを用
いた例を示したが、これに限らず、転動体4としてころ
を用いても良い。転動体4にころを用いた場合、剛性を
向上させることができる。特に、中空ころを用いた場合
には、転動体4の弾性変形が増すので、負隙間の管理が
容易になる。
【0030】図7は、図4の軸受1Aを単独で用いてス
イングアーム10を回転支軸11に支持させたスイング
アーム装置の要部断面図を示す。スイングアーム10を
一端でボイスコイルモータ12により、回転支軸11回
りに正逆駆動することにより、その他端に取付けられて
いる磁気ヘッド(図示せず)が揺動運動する。
【0031】このように、スイングアーム10の支持に
上記軸受1Aを単体で用いることにより、軸方向長さが
短くなり、スイングアーム装置の薄肉化が可能となると
共に、コストも低減できる。
【0032】図8は、さらに他の実施形態にかかる軸受
を示す。この軸受1Aは、図4の軸受1Aにおいて、ス
ラストプレート15を焼結材などの多孔質材料で形成
し、これに潤滑油を含浸させることにより潤滑寿命の向
上を図ったものである。この場合、滑り軸受面とは反対
側の面から油漏れが生じるので、滑り軸受面とは反対側
の面には漏れ防止手段として、裏板18が貼り付けられ
ている。裏板18の貼り付けの他に、コーティング等に
よる油漏れ防止層を施してもよい。その他の構成は図4
の実施形態と同様である。
【0033】図9はさらに他の実施形態を示す。この例
では、図4の実施形態において、内輪2と片方のスラス
トプレート15とを、スラストプレート付き内輪2Aと
して一体化したものである。この実施形態と同様に、外
輪3と片方のスラストプレート15とを一体化しても良
い。
【0034】
【発明の効果】この発明における第1の発明の軸受は、
転動体にボールを用いた単列の転がり軸受であって、内
輪および外輪の軌道面が、内輪の外径面および外輪の内
径面にそれぞれ設けられた断面V字状ないしゴシックア
ーチ状の軌道溝の内面からなり、全てのボールが、内輪
の軌道面の2点と、外輪の軌道面の2点との合計4点で
接触し、上記内輪および外輪の軌道面と上記転動体との
ラジアル方向の隙間を負隙間としたものであるため、回
転体、特に揺動運動するスイングアーム等のアンバラン
ス荷重の回転体の支持を単体の軸受で行うことができ
る。上記のように4点接触とする場合に、上記外輪が、
軸方向に並ぶ一対の分割外輪と、これら分割外輪を相互
に固定した固定部材とからなり、上記各分割外輪に、外
輪側の軌道面における上記ボールに対する2点の接触点
のうちの各1点の接触点が位置する軌道面部分を設けた
場合は、4点接触軸受でありながら、組立が容易で、予
圧の付与が簡単に行える。この発明における第2の発明
の軸受は、単列の溝無しラジアル転がり軸受と、スラス
ト軸受とからなり、上記ラジアル転がり軸受における内
輪または外輪の幅面が、上記スラスト滑り軸受における
滑り軸受面となるものであるため、この軸受の場合も、
回転体、特に揺動運動するスイングアーム等のアンバラ
ンス荷重の回転体の支持を単体の軸受で行うことができ
る。また、ラジアル転がり軸受は溝無しの軸受であるた
め、製造が容易である。この発明の回転体支持装置は、
ハードディスクドライブ装置のスイングアームを、転が
り軸受を介して支持する回転体支持装置であって、前記
転がり軸受が1列の軌道面と転動体とからなり、軸受隙
間を負隙間としたものであるため、装置の薄肉化が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかる軸受の部分断面
図である。
【図2】同軸受を用いたスイングアームの要部断面図で
ある。
【図3】この発明の他の実施形態にかかる軸受の部分断
面図である。
【図4】この発明のさらに他の実施形態にかかる軸受の
断面図である。
【図5】同軸受におけるスラストプレートの一例を示す
平面図である。
【図6】同軸受におけるスラストプレートの他の例を示
す平面図である。
【図7】同軸受を用いたスイングアームの要部断面図で
ある。
【図8】この発明のさらに他の実施形態にかかる軸受の
断面図である。
【図9】この発明のさらに他の実施形態にかかる軸受を
示す断面図である。
【図10】従来例の断面図である。
【符号の説明】
1,1A…軸受 2…内輪 2a…軌道面 3…外輪 3a…軌道面 3aa,3ab…軌道面部分 3A,3B…分割外輪 4…転動体 5…モーメント荷重およびスラスト荷重の支持手段 5A…スラスト滑り軸受 6,7…軌道溝 8…固定部材 10…スイングアーム(回転体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂口 智也 三重県桑名市大字東方字尾弓田3066 エヌ ティエヌ株式会社内 Fターム(参考) 3J011 AA20 BA02 BA08 3J101 AA04 AA05 AA32 AA42 AA54 AA62 AA83 BA53 BA54 BA55 BA64 FA41 FA44 FA46 FA53 FA55 GA53 5D068 AA01 BB01 CC12 GG07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転動体にボールを用いた単列の転がり軸
    受であって、内輪および外輪の軌道面が、内輪の外径面
    および外輪の内径面にそれぞれ設けられた断面V字状な
    いしゴシックアーチ状の軌道溝の内面からなり、全ての
    ボールが、内輪の軌道面の2点と、外輪の軌道面の2点
    との合計4点で接触し、上記内輪および外輪の軌道面と
    上記転動体とのラジアル方向の隙間を負隙間とした軸
    受。
  2. 【請求項2】 上記外輪が、軸方向に並ぶ一対の分割外
    輪と、これら分割外輪を相互に固定した固定部材とから
    なり、上記各分割外輪に、外輪側の軌道面における上記
    ボールに対する2点の接触点のうちの各1点の接触点が
    位置する軌道面部分を設けた請求項1に記載の軸受。
  3. 【請求項3】 単列の溝無しラジアル転がり軸受と、ス
    ラスト軸受とからなり、上記ラジアル転がり軸受におけ
    る内輪または外輪の幅面が、上記スラスト滑り軸受にお
    ける滑り軸受面となる軸受。
  4. 【請求項4】 ハードディスクドライブ装置のスイング
    アームを、転がり軸受を介して支持する回転体支持装置
    であって、前記転がり軸受が1列の軌道面と転動体とか
    らなり、軸受隙間を負隙間とした回転体支持装置。
  5. 【請求項5】 ハードディスクドライブ装置のスイング
    アームを、転がり軸受を介して支持する回転体支持装置
    であって、前記転がり軸受に、請求項1ないし請求項3
    のいずれかに記載の転がり軸受を用いた回転体支持装
    置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009109005A (ja) * 2007-10-10 2009-05-21 Mitsubishi Electric Corp 旋回駆動機構
JP2017116069A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 セイコーインスツル株式会社 軸受装置、情報記録再生装置および軸受装置の製造方法
US10379314B2 (en) 2015-03-19 2019-08-13 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Multi-degree-of-freedom support mechanism, lens barrel, and optical device

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