JPH03157513A - 軸受け構造 - Google Patents

軸受け構造

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JPH03157513A
JPH03157513A JP19788990A JP19788990A JPH03157513A JP H03157513 A JPH03157513 A JP H03157513A JP 19788990 A JP19788990 A JP 19788990A JP 19788990 A JP19788990 A JP 19788990A JP H03157513 A JPH03157513 A JP H03157513A
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bearing structure
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紺野 大介
Yukihiko Miwa
三和 幸彦
Shiyunichi Aiyoshizawa
相吉澤 俊一
Kazushi Kasahara
一志 笠原
Yoshio Sato
良雄 佐藤
Kazuto Hirokawa
一人 廣川
Yumiko Noda
野田 ゆみ子
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はラジアル軸受は及びスラスト軸受けが流体動圧
軸受けで構成され、回転時の振動が少なく、高速回転が
可能なスピンドルモータの軸受は構造に関する。特に、
レーザスキャナモータやモータの姿勢いかんにかかわら
ず回転性能が良好なハードディスクドライバー(以下、
単に[HD D]と称する。)等の駆動に好適なスピン
ドルモータの軸受は構造に関するものである。
[従来技術] 近年、HDDの高記憶容量化及び低電力消費化に伴い、
その駆動用であるスピンドルモータに対しても、それに
より適した高性能のものが要望されている。
第6図は従来のHDD用スビスピンドルモータ部断面図
を示している。取付台21の中央部には軸支持筒22が
設けられ、該軸支持筒22の外周には複数個のステータ
コイル群23が固定されており、内周には玉軸受け24
を介して回転軸25が回転自在に支持されている。回転
軸25の上端には、外周面にハードディスクを載架固定
する支持部材27が固定されている。支持部材27の内
周面側には複数個のロータマグネット群28が前記ステ
ータコイル群23と対向して固定されている。
上記玉軸受けを使用したスピンドルモータにおいて、ス
ピンドルモータの振動の大きさは玉軸受けの隙間に依存
し、ラジアル方向の振動は玉軸受けのラジアル隙間程度
であり、スラスト方向の振動は玉軸受けのスラスト隙間
と同程度である。この隙間を少なくするために玉軸受け
にプリロードをかける等の工夫がなされているが、ラジ
アル方向のランアウト(振れ)の非繰り返し成分で0゜
5ミクロン程度であり、満足できる値とはなっていない
。また、玉軸受けにこのようなプリロードをかけること
はモータのトルクを増し、HDDの低消費電力化の要請
に逆行する。従って、上記のような玉軸受けを使用する
限り、スピンドルモータの振動をさらに低減することは
実質上不可能である。
又、レーザプリンター等に用いられるスキャナモータの
回転数は年々高くなる傾向にあり、従来の玉軸受けでは
対応出来なくなっている。
これに対して、より、高精度な回転性能を実現するもの
として、動圧軸受けを用いたスピンドルモータが提案さ
れている。第7図は動圧軸受けを使用した従来のスピン
ドルモータの断面図である。
第7図において、取付台31の中央部に支持軸32を立
設し、取付台31に円環状スラスト板33を、また支持
軸32と同心円状に円筒状ラジアル軸受け34を各々固
定しである。そして、支持軸32の円筒状ラジアル軸受
け34の上方部には、ステータコイル35が複数個等間
隔で固定されている。一方、支承部材36はキャップ形
状をしており、上方の天蓋部は支持軸32の上方に遊嵌
されており、下方の端部には断面り字型の円環状軸部材
37が固着されている。該軸部材37の下端部はスラス
ト板33と対向し、軸部材37の内周面はラジアル軸受
け34と対向しており、それぞれスパイラル溝による動
圧スラスト軸受けとへリングボーン溝による動圧ラジア
ル軸受けを形成している。
支承部材36の内周ステータコイル35の対向位置には
、複数個のロータマグネット38が等間隔で固定されて
いる。ステータコイル35に順次電流が流れると、ロー
タマグネット38を備えた支承部材36は回転を開始し
、スラスト板33の上面と軸部材37の下面との間の空
気動圧スラスト軸受けを構成し、ラジアル軸受け34の
外周面と軸部材37の内周面1との間で空気動圧ラジア
ル軸受けを構成する。そのため、軸部材37は固体接触
することなく軸支されるので、従来の玉軸受けを使用し
たものに比較して、スムーズにしかも高速回転に対応で
きる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記スピンドルモータも横姿勢(重力方
向がモータの軸と直角となる方向)で動作させた場合は
、回転部の重力に起因するラジアル方向のモーメントが
発生し、ラジアル軸受けに対してラジアル軸が傾き、ロ
ータマグネットとステータコイルのラジアル方向の磁力
の不釣合いがより大きくなった状態で回転部分が軸受け
に対して片当り状態で押しつけられてしまう。
また軸受は側が別部材で構成されている為、組立時の直
角度を出すのが困難であった。
さらに、従来の動圧軸受けを使用したスピンドルモータ
を横姿勢で使用した場合には、次のような問題点があっ
た。
すなわち、第1に回転時の振動が大きい。
次に、2個の別体の軸受けを使用する場合は組み立て時
に、同心の調整に困難性がある。特に、ラジアル軸受け
と軸のクリアランスはミクロン単位であるので、2つの
軸心のクリアランスを合わせることは製造工程上困難だ
った。また、スラスト軸受けを2個別体に設けた軸受け
の場合は、スラスト軸受は間の相対位置の調整が難しい
。さらに、スラスト軸受けのスラストカラーは平行度数
ミクロン以内、で作成してあり、セット時にはこれの数
分の1程度に抑えることが必要となるので、その製造が
非常に困難なものとなる。
第3に、第7図で示すようなラジアルギャップタイプの
スピンドルモータでは、ロータマグネットとステータコ
イルのラジアル方向の磁力の不釣り合いによりモーメン
トが発生し、主軸に対してラジアル軸が傾き、動圧面が
片当りして起動トルクが大きくなる。また、回転時には
ラジアル方向の磁力が動圧力に添加され、該ラジアル方
向の磁力は不安定な力であるので、軸が振れ回り、良好
な運転状態が得られるものではなかった。
本発明は上記した従来技術の問題点に鑑みてなされたも
ので、流体動圧軸受けであって、回転性能力でよく、モ
ータが使用される姿勢に関係なく回転時の振動が少ない
、スピンドルモータに好適に利用される軸受は構造を提
供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明の軸受は構造は、基台と、該基台の中央部に立設
した主軸が、中央部を貫挿しているラジアル円筒部と、
基台および取り付け部により、該円筒部の端面に固定さ
れており且つ、該主軸が中心部を貫挿しているスラスト
板と、該ラジアル円筒部の外周面および該スラスト板で
回転自在に支持されるラジアルスリーブとを含み、前記
ラジアル円筒部とラジアルスリーブとによりラジアル動
圧軸受けが構成され、ラジアル円筒部の端部とスラスト
板とによりスラスト動圧軸受けが構成される。
ここで、スラスト板が一枚の場合はそのスラスト軸受け
のスラスト方向の動圧発生方向とは反対方向に磁力によ
りプリロードし、スラスト板が2枚の場合はその一方の
スラスト板により構成されたスラスト軸受けのスラスト
方向の動圧発生方向と反対方向に磁力によってプリロー
ドしている。
また、ラジアルギャップタイプのモータの場合はプリロ
ードはロータの中心をステータコイルの中心よりスラス
ト軸受けの反対方向に所定量ずらして位置させるか、あ
るいは駆動部をスラストギャップタイプのモータとする
事が好ましい。
そして、本発明では、ラジアル軸受け、スラスト軸受け
を構成する部材の少なくとも一方がセラミックス製であ
り、好ましくは炭化珪素またはアルミナ製である。
また、本発明では、スラスト動圧軸受け、ラジアル動圧
軸受けを構成する部材の少なくとも一方が、その下地と
は異種又は同種の材料によりコーティングされ、好まし
くはコーティングが物理的蒸着、化学的蒸着もしくはメ
ッキにより施される薄膜である。そして通常は下地とは
異種の材料が使用され、例えば下地がステンレスでコー
ティング材料がセラミックスというような組合せである
が、下地と同種の材料が用いられることもある。
例えばある種のニッケルメッキはメッキにより下地のニ
ッケルよりも緻密で硬い、いわゆるカニゼンメッキ又は
全く同種の材料を用いてコーティングし、コーティング
により高い硬度や高い表面平滑度を得ている。また、ス
ラスト動圧軸受け、ラジアル動圧軸受(すを構成する部
材の少なくとも一方が、その下地が表面処理され、好ま
しくは表面処理が酸化処理、窒化処理もしくは、イオン
注入により施される表面変質層により高硬度や高平滑度
を得ている。
なお、ラジアルスリーブが回転側でその他は固定側であ
ってもよく、あるいはその逆でもよい。
本発明において、本軸受けでスピンドルモータを構成し
たときその回転部のラジアル方向の重心を含む所定の範
囲を支持するよう配置されている。
さらに、本発明ではこれらの特徴を持つ軸受けに駆動部
を付加することにより成るスピンドルモータが提供され
る。
[作用] 上記のような構成を有する本発明によれば、組立時のス
ラスト板とラジアル円筒部の直角度は、スラスト板の平
面度、およびラジアル円筒部の端面と外周面との直角度
を正しく作っておけば、両者を例えば取付ナツトで押さ
え込むことにより容易に実現できる。
また、スラスト板が二枚の時のスラスト板の間隔は、加
工の容易なラジアル円筒部の高さを正しく作っておけば
該ラジアル円筒部の高さに等しくなるので、所定の間隔
で容易に組立可能である。
さらに、ラジアルスリーブがラジアル軸受けとスラスト
軸受けとを構成することから、軸受は構造全体の部品点
数が減少し、構造が簡単になる。
本発明によればスラスト方向に磁力によるプリロードを
かけることにより、ラジアル軸受けに対するラジアル軸
の傾きを矯正し片あたりが無くなり、起動トルクを低減
できる。また回転部はスラスト方向の動圧力により飛び
でることが防止され、回転部が安定して回転する。特に
、スピンドルモータを横姿勢で使用してもモータ回転部
は安定して回転する。
さらに、軸受けに耐磨耗性の優れたセラミックスを用い
ることにより無潤滑又は最小限潤滑で使え起動トルクと
負荷トルクを低減できる。
また、軸受けの構成部材に高い平面平滑度を得るコーテ
ィング又は表面処理をさらに施すことにより、最小限の
潤滑剤を使う場合、例えばHDDのピックアップにある
種の潤滑剤を使用し該潤滑剤を最小限の範囲で軸受けに
使用する場合等、に対応することができる。
これに加えて、モータがインナーローター型であればラ
ジアルスリーブが固定側となり、アウターロータであれ
ばラジアル円筒部が回転側となり、該軸受けでスピンド
ルモータを構成したときその回転部の重心が軸受けを含
む所定の範囲に配置されることにより、モータの姿勢に
拘らず安定して回転するのである。
[実施例] 以下、本発明の実施例を第1図ないし第5図に基づいて
説明する。
第1図は本発明の第1実施例に係る軸受けの構造を示す
断面図である。
同図において、符号1は取付基台であり、該取付基台1
の中央部には主軸2が立設されており、該主軸2の外周
には同心円状のラジアル円筒部4が固定されている。
また、上下のスラスト板3は、取り付け基台1と取り付
け部5により上下より締め付けられ、ラジアル円筒部の
端面に固定されている。
また、ラジアルスリーブ6はラジアル円筒部4とスラス
ト板3に対して所定のクリアランスで、ラジアルスリー
ブ6が回転自在に取り付けられている。
ラジアル円筒部4のラジアルスリーブ6の対向面4Aに
は第2図に示すようなヘリングボーン状の溝C1、のよ
うな動圧力を発生させる動圧発生溝が形成されており、
スラスト板3のラジアルスリーブ6の対向面3Aには第
3図に示すスパイラル溝C2、等の動圧力を発生させる
動圧発生溝が形成されている。
上記構成の軸受けにおいて、例えばアウターローターの
スピンドルモータを構成した場合は、ラジアルスリーブ
6が回転し、スラスト板3の内面3Aとこれと対向する
ラジアルスリーブ6の端面6Bの間に空気動圧が発生し
、空気動圧スラスト軸受けが形成される。また、ラジア
ル円筒部4の外周面4Aとこれと対向するラジアルスリ
ーブ6の内周面6Aの間に空気動圧が発生して、空気動
圧ラジアル軸受けが形成される。
そのためラジアルスリーブ6はスラスト板3及びラジア
ル円筒部4と固体接触することなく軸支されるのでスム
ーズでしかも高速回転に対応できる。従って、上記従来
の玉軸受けによる軸支に比較して摩擦の問題、振動の問
題が解消される。
なお、動圧発生溝C1はラジアルスリーブ6の内周面6
Aに形成し、ラジアル円筒部の外周面4Aを平滑として
もよい。また、動力発生溝C2をラジアルスリーブ端面
6Bに形成し、スラスト板3の面3Aを平滑としてもよ
い。
第4図は本発明の第2実施例に係る軸受けの構造を示す
断面図である。
この第2実施例では、スラスト板3はラジアル円筒部4
およびラジアルスリーブ6の下側端面と取付基台1との
間にのみ配置されている。また、ラジアルスリーブ6は
ラジアル円筒部4とスラスト板3に対して所定のクリア
ランスで回転自在に取り付けられている。
他の構成については、第1実施例の場合と概略同様なの
で、説明を省略する。
この第2実施例において、例えばアウターローターのス
ピンドルモータを構成した場合は、ラジアルスリーブ6
が回転し、スラスト板3の上面3Aとこれと対向するラ
ジアルスリーブ6の下端面6Cの間に空気動圧が発生し
、空気動圧スラスト軸受けが形成される。また、ラジア
ル円筒部4の外周面4Aとこれと対向するラジアルスリ
ーブ6の内周面6Aの間に空気動圧が発生して、空気動
圧ラジアル軸受けが形成される。
そのため、第1実施例の場合と同様に、ラジアルスリー
ブ6はスラスト板3及びラジアル円筒部4と固体接触す
ることなく軸支されるので、スムーズでしかも高速回転
に対応できる。従って、摩擦の問題、振動の問題等が解
消される。
なお、この第2実施例においても、動圧発生溝をラジア
ルスリーブ6の内周面6Aに形成し、ラジアル円筒部4
の外周面4Aを平滑としてもよく、またラジアルスリー
ブ6の下端面6Cに動圧発生溝を形成し、スラスト板3
の上面3Aを平滑としてもよい。
第5図は本発明の係る軸受は構造を用いたスピンドルモ
ータを示す断面図である。なお、第5図の軸受は構造は
第4図に示す実施例のものである。
第5図において、ハブ7は回転部であり、該ハブ7は中
央部に主軸2が貫挿入される主軸貫挿穴を有するキャッ
プ状であり、その下端には水平方向に拡大した下端部7
aが形成されている。そして、ハブ7の内周面7Aには
前記ラジアルスリーブ6が固定されている。
ハブ7の下端部7aの底面にはマグネット8が固定され
ており、取付基台1にはこのマグネット8に対応するス
テータ9が設けられている。
なお、ハブ7の外周には図示しないディスクが載架でき
るようになっており、該ディスクはハブ7と共にモータ
回転部を構成している。
全体を符号20で示すスピンドルモータは、所謂スラス
トギャップタイプのスピンドルモータであり、ステータ
9とマグネット8とは駆動部を形成すると共に磁力によ
りモータ回転部をスラスト板3に押しつける。
ラジアル円筒部4におけるラジアルスリーブ6の対向面
4Aには第2図に示すようなヘリングボーン状の溝C1
のような動圧力を発生させる動圧発生溝が形成されてお
り、スラスト板3におけるラジアルスリーブ6の対向面
3Aには第3図に示すスパイラル溝C2のような動圧力
を発生させる動圧発生溝が形成されている。
スピンドルモータ20において、ステータ9に順次電流
が流れるとマグネット8が固定さているハブ7が回転を
開始し、スラスト板3の上面3Aとこれと対向するラジ
アルスリーブ6の下端面6Cとの間に空気動圧が発生し
、空気動圧スラスト軸受けが形成される。また、ラジア
ル円筒部4の外周面4Aとこれと対向するラジアルスリ
ーブ6の内周面6Aの間に空気動圧が発生して、空気動
圧ラジアル軸受けが形成される。そのためラジアルスリ
ーブ6、スラスト板3、及びラジアル円筒部4は固体接
触することなく軸支されるので、スムースでしかも高速
回転に対応できる。従って、上記従来の玉軸受けによる
軸支に比較して摩擦の問題、振動の問題が解消される。
  ゛スピンドルモータ20は上記のような構造をして
おり、ラジアル円筒部4及びラジアルスリーブ6で構成
されるラジアル動圧軸受けの長さはハブ7の高さと略同
じとなり、その全長が比較的長いので、負荷能力に余裕
がある範囲で作動することが可能であり、ラジアル軸受
は方向の振動が小さくなる。また、ラジアル動圧軸受け
が片持ち構造とならず、起動トルクが小さくてすむ。
なお、上記実施例ではラジアル動圧軸受けの長さがハブ
7と同じとなっているが、場合によってはハブ7の高さ
より小さくてもよい。また、ラジアル動圧軸受けの長さ
が長く大きい動圧が発生するので、ラジアル円筒部4及
びラジアルスリーブ6の加工精度を低くすることが出来
る。
上記構造のスピンドルモータを縦姿勢で使用した場合、
マグネット8の磁力によるスラスト方向に加わるプリロ
ードの力の範囲は、スラスト板3とラジアルスリーブ6
の間に発生する動圧力と、スラスト板3に加わるモータ
回転部の重量と、スラスト板3及びラジアルスリーブ6
の加工度とに依存するものであるが、基本的には以下の
関係を満たしておればよい。
P<100xS2−W−−−−・−−(1)但し、Pは
マグネット8によるプリロード力[g]、Sはスラスト
軸受けの面積[cm2]、Wはモータ回転部の重量[g
]である。また、100xSは動圧軸受けの現在の経済
的な仕上げで固体接触する事なく回転できるための必要
な動圧力[g/cm2]である。
上記構造のスピンドルモータ横姿勢で使用した場合、磁
力によるスラスト方向のプリロードが加わっていないと
スラスト板3にはモータ回転部6の重量がかからないた
め、ラジアル軸受けに対して主軸が傾き、軸受けが片当
りして、起動トルクが大きくなる。それと共に、回転時
はモータ回転部がスラスト動圧作用方向に飛び出してし
まい、安定して回転しない。そのため、動圧力と逆方向
の力としてスピンドルモータの駆動部であるマグネット
8を利用し、予めスラスト板3に動圧と逆方向の力、即
ちプリロードをかけておくと回転が安定する。
上記したスピンドルモータ20において、動圧ラジアル
軸受けを構成するラジアル円筒部4と、ラジアルスリー
ブ6、および動圧スラスト軸受けを構成するスラスト板
3とラジアルスリーブ6は、回転時効圧縮空気を介して
非接触回転するので、これら軸受けを構成する部材の材
質に関する制限がなくなり、高精度で加工できる材質で
あればどんな材料でも利用可能で、一般の金属材料、有
機材料の利用が考えられる。ここで、起動時と低速回転
時の摩擦抵抗を少なくすることが望ましい。
このように、使用可能な材質の範囲は軸受は構造に依存
するのである。
図示の実施例では、ラジアル軸受けを構成するラジアル
円筒部4と、ラジアルスリーブ6とを大きくして、且つ
スラスト軸受けを構成するスラスト板3とラジアルスリ
ーブ6とを大きくすることにより、接触面にがかる面圧
を低減し、そしてマグネット8でプリロードすることに
より片当りしない構造としている。その結果、使用でき
る軸受けけ材料の範囲が広くなる。
例えば軸受けに構成する部材としてステンレス材を用い
た場合、軸受けの接触面に薄い潤滑剤を塗れば、長時間
にわたって安定した性能が得られる。しかしながら、ス
ピンドルモータの使用される環境により潤滑剤を使用で
きない場合又は最小限に抑えたい場合もあり、この場合
は特に耐磨耗特性の優れたセラミックス系の材質が好ま
しい。
なかでも炭素ケイ素またはアルミナが好適である。
また、軸受けを構成する部材に高平滑度を得、また高硬
度を得るため、例えばセラミックや、その素地とは異な
る異種材料の薄膜をコーティングして形成するか、素地
に表面処理を施してもよい。
薄膜は物理的蒸着、化学的蒸着若しくはメッキにより形
成することができ、通常、素地とは異種の材料が使用さ
れる。例えば、素地がステンレスでコーティング材料が
セラミックスの組合せである。
しかしながら素地と同種の材料も用いることもある。例
えば、ある種のニッケルメッキはメッキにより素地より
緻密で硬いものとなる。また表面処理は、例えば酸化処
理、窒化処理若しくはイオン注入により施すことができ
る。
[発明の効果] 以上説明したように本発明の作用効果を以下に列挙する
(1)組立時に、ラジアル軸とスラスト軸の直角度を出
し易い。
(2)ラジアルスリーブがラジアル、スラスト双方の軸
受けとして機能するので、部品点数が減少し、簡単な構
造となる。
(3)ラジアル軸受けは少なくともモータ回転部の重心
点を含む所定の範囲を指示する構成となっているので、
特に横姿勢で作動させた時、安定して回転する。
(4)ラジアル軸受けが長いため、片持ち状態となるこ
とが防止され、起動トルクが小さくなり、ラジアル軸受
けを構成する部材の加工精度を落とすことが可能となり
、製造コストが安価となる。
(5)スラスト方向にプリロードをかけることにより、
軸受けの片当たりを防止することが出来、起動トルクを
低減出来る。
(6)回転時に動圧と対応する力が存在する事により、
回転が安定する。
特に、横姿勢で使用したときは、モータ回転部はスラス
ト方向の動圧力により飛び出る事なく安定して回転する
(7)スラスト軸受は及びラジアル軸受けを構成する部
材に無機材料を用いることにより、無潤滑又は最小限潤
滑で使用できる。
(8)スラスト軸受は及びラジアル軸受けを構成する部
材にコーティングまたは表面処理を施すことにより高平
滑度を得ると共に、無潤滑又は最小限の潤滑剤の使用に
対応することができる。
(9)剛性の大きいセラミックスを用いることにより、
高速回転による変形を少なく出来、従来の玉軸受けでは
実現不可能な高速回転に対応出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の軸受は構造の第1実施例を示す断面図
、第2図はラジアル軸受は部材に形成された動圧発生溝
の例を示す斜視図、第3図はスラスト軸受は部材に形成
された動圧発生溝の例を示す平面図、第4図は、本発明
に係わる軸受は構造の第2実施例を示す断面図、第5図
は本発明の軸受は構造を備えたスピンドルモータの構造
を示す断面図、第6図は従来のHDD用スビスピンドル
モータ部断面図、第7図は本出願前に特許出願した動圧
軸受けを使用したスピンドルモータの断面図である。 1・・・取付基台  2・・・主軸  3・・・スラス
ト板  4・・・ラジアル円筒部  5・・・取り付け
部  6・・・ラジアルスリーブ7・・・ハブ  9・
・・ステイト  C1・・・ヘリングボーン状の溝  
C2・・・スパイラル溝

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基台と、該基台の中央部に立設した主軸が、中央
    部を貫挿しているラジアル円筒部と、基台および取り付
    け部により、該円筒部の端面に固定されており且つ、該
    主軸が中心部を貫挿しているスラスト板と、該ラジアル
    円筒部の外周面および該スラスト板で回転自在に支持さ
    れるラジアルスリーブとを含み、前記ラジアル円筒部と
    ラジアルスリーブとによりラジアル動圧軸受けが構成さ
    れ、ラジアル円筒部の端部とスラスト板とによりスラス
    ト動圧軸受けが構成されることを特徴とする軸受け構造
  2. (2)前記ラジアルスリーブが回転体であることを特徴
    とする請求項(1)記載の軸受け構造。
  3. (3)前記スラスト板がラジアル円筒部の一方の端面に
    のみ設けられていることを特徴とする請求項(2)記載
    の軸受け構造。
  4. (4)前記スラスト板がラジアル円筒部の両端面に設け
    られていることを特徴とする請求項(2)記載の軸受け
    構造。
  5. (5)前記スラスト板のスラスト方向の動圧発生方向と
    は反対方向へ磁力によってプリロードすることを特徴と
    する請求項(3)記載の軸受け構造。
  6. (6)一方の前記スラスト板におけるスラスト方向の動
    圧発生方向とは反対方向へ磁力によってプリロードする
    ことを特徴とする請求項(4)記載の軸受け構造。
  7. (7)スラスト動圧軸受け、ラジアル動圧軸受けを構成
    する部材の少なくとも一部がセラミックス製であること
    を特徴とする請求項(1)乃至(6)の何れか1項記載
    の軸受け構造。
  8. (8)前記セラミックスが炭化珪素またはアルミナであ
    ることを特徴とする請求項(7)記載の軸受け構造。
  9. (9)スラスト動圧軸受けおよび、ラジアル動圧軸受け
    を構成する部材の少なくとも一方が、その下地とは異種
    又は同種の材料によりコーティングされるか、又はその
    下地が表面処理されていることを特徴とする請求項(1
    )乃至(6)のいずれか1項記載の軸受け構造。
  10. (10)前記コーティングが物理的蒸着、化学的蒸着も
    しくはメッキにより施される薄膜であり、表面処理が酸
    化処理、窒化処理もしくはイオン注入により施される表
    面変質層であることを特徴とする請求項(9)記載の軸
    受け構造。
  11. (11)前記軸受けのラジアル軸受けは回転する部材の
    重心点を含む所定の範囲を支持するように配置されてい
    ることを特徴とする請求項(1)乃至(10)の何れか
    1項記載の軸受け構造。
  12. (12)請求項(1)乃至(11)の何れか1項記載の
    軸受け構造を含むスピンドルモータ。
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