JP2002206002A - 高ニトリル系共重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

高ニトリル系共重合体ラテックスの製造方法

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洋介 八木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた塗膜形成能とガスバリヤー性およびイ
ンク接着性を有する高ニトリル共重合体ラテックスコー
ティング剤及びその安定な製造方法を提供する。 【解決手段】 アクリロニトリルまたはおよびメタクリ
ロニトリル70〜96質量%と不飽和二価カルボン酸類
3〜15質量%とこれらと共重合可能な1種以上のビニ
ル系単量体1〜26質量%とから成る単量体混合物を粘
度が2〜50mPa・s、けん化度が95.5モル%以
上であるポリビニルアルコールの存在下で乳化重合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた塗膜形成能
とガスバリヤー性およびインク接着力を有する高ニトリ
ル系共重合体ラテックスコーティング剤とこれを安定に
製造するための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクリロニトリル系樹脂は、ニトリル基
特有の分子間結合に基づいて優れたガスバリヤー性を示
し、酸、アルカリ、有機溶剤などに対する耐薬品性及び
曲げ弾性率、強度、耐クリープ性などの機械的物性に優
れた熱可塑性樹脂であり、近年食品や農医薬品、化粧品
等の分野で包装材料としてフィルム、シート、容器の素
材として、その利用価値が認められている。しかし、ア
クリロニトリル系樹脂のガスバリヤー性と溶融成形性は
相反した性質であり、アクリロニトリル成分の含有率が
多くなるほどガスバリヤー性は高くなるが、溶融成形性
は低下する。これはコーティングに際しても同様で、ガ
スバリヤー性と塗膜形成能は相反した性質であり、アク
リロニトリル成分の含有率が多くなるほど塗膜形成能は
低下する。
【0003】また、アクリロニトリル成分の含有率が高
いと重合安定性が悪くなり、安定にラテックスを得るこ
とができない。高いアクリロニトリル含有率にて安定に
ラテックスを得る技術としては例えば、特公昭54−4
1638号公報や特公昭55−2207号公報には、特
定の圧力及び温度条件下で重合する際に生成する重合体
中に一定量以上の酸性基を導入する製造方法が開示され
ているが、塗膜形成能は充分であるとはいえない。
【0004】また、特開昭57−195770号公報に
は特定の増粘剤を添加するニトリルバリヤー樹脂ラテッ
クスコーティング、特開昭59−213773号公報に
は塗膜形成特性および乾燥フィルム性質が異なる少なく
とも2つの水性ニトリル樹脂の配合物を含む塗膜形成組
成物が提案されているが、バリヤー性を発現させるため
には高温、長時間による焼き付けが必要であり、プラス
チックフィルム等の耐熱温度の低い基材には使用できな
いものである。また、包装材料は文字や模様等をつける
ためにインクを印刷することがあるが、コーティング剤
のコート面とインクとの接着力が悪いと、ラミネートし
て包装袋とした際、その部分のラミネート強度が弱くな
り、デラミネーションを起こしてしまう恐れがあるた
め、コート面とインクとの接着性が求められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
が有する上記の問題点を解決するためになされたもので
あり、エマルジョン安定性に優れ、優れた塗膜形成能と
ガスバリヤー性およびインク接着性を有する高ニトリル
系共重合体ラテックスコーティング剤を安定に重合する
製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の課題を克服すべく鋭意検討の結果、驚くべきこと
に、不飽和二価カルボン酸類を含むモノマー混合物を特
定のポリビニルアルコール存在下で乳化重合をすること
により、高いアクリロニトリル含量で安定に重合でき、
かつ、できたコーティング剤のコート面は優れたインク
接着力を有する。また、ニトリル系共重合体ラテックス
においては、塗膜形成能とバリヤー性とは相反する性質
であるにもかかわらず、該ラテックスの塗膜形成能が著
しく向上し、かつ、高いバリヤー性を有する塗膜が得ら
れることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(1)アクリロニト
リルおよびまたはメタクリロニトリル70〜96質量%
と不飽和二価カルボン酸類3〜15質量%とこれらと共
重合可能な1種以上のビニル系単量体1〜26質量%と
から成る単量体混合物を粘度が2〜50mPa・s、け
ん化度が95.5モル%以上であるポリビニルアルコー
ルの存在下で乳化重合することを特徴とする高ニトリル
系共重合体ラテックスの製造方法、(2)前記記載のポ
リビニルアルコールを前記単量体混合物100質量部に
対して、3〜30質量部存在させることを特徴とする
(1)記載の高ニトリル系共重合体ラテックスの製造方
法、
【0008】(3)アクリロニトリルおよびまたはメタ
クリロニトリル70〜96質量%と不飽和二価カルボン
酸類3〜15質量%とこれらと共重合可能な1種以上の
ビニル系単量体1〜26質量%とから成る単量体混合物
を粘度が2〜50mPa・s、けん化度が95.5モル
%以上であるポリビニルアルコールの存在下で乳化重合
し、得られた高ニトリル系共重合体ラテックスに対し、
その固形分100質量部当たり、粘度が2〜50mPa
・s、けん化度が95.5モル%以上のポリビニルアル
コール40質量部以下の量を添加することを特徴とする
(1)または(2)記載の高ニトリル系共重合体ラテッ
クスの製造方法、
【0009】(4)アクリロニトリルおよびまたはメタ
クリロニトリル70〜96質量%と不飽和二価カルボン
酸類3〜15質量%とこれらと共重合可能な1種以上の
ビニル系単量体1〜26質量%とから成る単量体混合物
100質量部に対し、粘度2〜50mPa・s、けん化
度が95.5モル%以上であるポリビニルアルコール3
〜30質量部存在下で乳化重合することにより得られる
高ニトリル系共重合体ラテックス、
【0010】(5)(4)記載の高ニトリル共重合体ラ
テックスと、その固形分100質量部当たり、粘度が2
〜50mPa・s、けん化度が95.5モル%以上のポ
リビニルアルコール40質量部以下とを含有する高ニト
リル系共重合体ラテックス、(6)(4)または(5)
記載のラテックスを含有することを特徴とする高ニトリ
ル系共重合体ラテックスバリヤコーティング剤、に係わ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の詳細を説明する。
本発明において使用する単量体混合物は、アクリロニト
リルまたはおよびメタクリロニトリル(両者を合わせて
ニトリルモノマーと呼ぶ)が70〜96質量%、望まし
くは80〜90質量%以上であり、不飽和二価カルボン
酸類は3〜15質量%、望ましくは6〜10質量%であ
り、これらと共重合可能な1種以上のビニル単量体は1
〜26質量%、望ましくは1〜10質量%である。アク
リロニトリルおよびまたはメタクリロニトリルが70質
量%未満では、充分なガスバリヤー性が得られない。一
方、96質量%を越えると重合安定性が悪くなる。不飽
和二価カルボン酸類は3質量%未満では充分なインク接
着性が得られない。一方、15質量%を越えると充分な
ガスバリヤー性が得られない。本発明において使用する
不飽和二価カルボン酸類とは、例えばイタコン酸、マレ
イン酸、フマル酸等が挙げられ、好ましくはイタコン酸
が挙げられる。
【0012】本発明において使用するアクリロニトリル
またはおよびメタクリロニトリルと不飽和二価カルボン
酸類と共重合可能なビニル系単量体とは、特に限定され
ず、炭素−炭素不飽和二重結合を有する公知ないしは周
知の化合物であり、(メタ)アクリレート類、(メタ)
アクリルアミド類、官能基が結合した(メタ)アクリレ
ート類、ビニル類、オレフィン類、不飽和カルボン酸エ
ステル類、ビニリデン類、不飽和結合を有するウレタン
類、不飽和結合を有するシリコン類、フッ素系の不飽和
単量体が使用できる。好ましくは不飽和カルボン酸エス
テル類、具体例としてはアクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキ
シル等が挙げられる。
【0013】本発明において乳化重合時に使用するポリ
ビニルアルコールは、B型粘度計で20℃、4%におけ
る粘度が2〜50mPa・s、望ましくは2〜10mP
a・sであり、けん化度が95.5モル%以上、望まし
くは98モル%以上である。粘度が50mPa・sを越
えると重合中の系の粘度が上がりすぎて、ラテックスの
固形分を10%以上とするためには、重合安定性を確保
できない。ラテックスの固形分を高くするためには粘度
は低い方が望ましい。また、けん化度が95.5モル%
未満では重合安定性が低下し、90%以上の収率が得ら
れない。
【0014】ポリビニルアルコールは、前記単量体混合
物100質量部に対し、3〜30質量部、望ましくは1
0〜25質量部とすることが好ましい。ポリビニルアル
コールが3質量部未満では良好な塗膜形成能が得られに
くく、また30質量部を越えると系の粘度が上がりすぎ
て、重合安定性が確保しにくい。本発明の高ニトリル系
共重合体ラテックスの重合に用いる、重合開始剤、界面
活性剤等々の種類は特に限定しないが、これらの物質は
ラテックスから生成させた塗膜中に残存してガス及び水
蒸気遮断性を劣化させる要因となりうるので、その使用
量は可能な限り少量であることが好ましい。特に乳化剤
については、反応性乳化剤例えば、スルホエチルメタク
リレート、p−スチレンスルホン酸ソーダ等を使用する
ことが、さらに望ましい。
【0015】また、高分子量の高ニトリル系共重合体は
溶融流動性が劣るため、ラテックス粒子の融着、及び融
着後の分子拡散が起こりにくくなるため、分子量調整剤
を添加し、低分子量とすることが望ましい。本発明の高
ニトリル系共重合体ラテックスの製造方法は、上述した
原料を用いて、一般的に知られた乳化重合法により行わ
れ、特別の反応装置を用いることなく製造し得る。重合
開始剤、界面活性剤、モノマー混合物等各種添加剤の重
合系への添加方法、重合温度等も特に限定はしない。
【0016】本発明においては、より低温における塗膜
形成を可能とする点から、上記により得られた高ニトリ
ル系共重合体ラテックスにさらにポリビニルアルコール
を混合することが好ましい。高ニトリル系共重合体ラテ
ックスに混合するポリビニルアルコールは、上記の通り
の性質を有するものであり、ラテックスの固形分100
質量部に対し、40質量部以下、望ましくは25質量部
以下とすることが好ましい。また、1質量部以上が好ま
しく、10質量部以上がさらに好ましい。ポリビニルア
ルコールが40質量部を越えるとコーティング後の塗膜
の耐水性が著しく低下する。
【0017】本発明の高ニトリル系共重合体ラテックス
はバリヤコーティング剤として使用できる。本発明のバ
リヤコーティング剤をコートし、バリヤー層とする基材
フィルム層は特に限定はなく、例えば、ポリエステル、
ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリビニルアルコール、セロハン、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニル、エチレンービニルアルコール共重合
体、ポリカーボネートなど、およびこれらの多層フィル
ムが挙げられる。
【0018】また、基材フィルム層上に本発明のバリヤ
ー層を設け、バリヤー層上に前記フィルム層を設けても
良い。本発明の高ニトリル系共重合体ラテックスコーテ
ィング剤をコートする方法に特に限定はなく、既知の方
法、例えば、エアーナイフコート、グラビアコート、リ
バースグラビアコート、バーコート、コンマコート等が
挙げられる。また、未延伸フィルムに、前記コート法に
よりコートした後、バリヤー層と同時に延伸することに
より、本発明のラテックスからなるバリヤー層を含む積
層フィルムを作成しても良い。乾燥温度および延伸温度
は単量体混合物中のニトリルモノマー含量、ポリビニル
アルコールの混合割合及び基材フィルムの耐熱性により
異なるが室温〜210℃の範囲で、塗膜の透明性、耐水
性に応じて決められる。
【0019】以下で、本発明を実施例等を用いてさらに
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何
ら限定させるものではない。なお、部および%は、特に
断らない限り質量基準による。
【0020】本発明の実施例等で用いる分析手段などは
以下の通りである。 (イ)重合時に発生した凝集物量 乳化重合終了後、重合釜中のラテックス全量を400m
esh金網にて濾過し、金網状に残留した固形物を水洗
乾固後質量を測定し、重合に使用したモノマー混合物に
対する質量分率にて表した。 (ロ)塗工フィルムの作成 コロナ放電処理を施した延伸ナイロンフィルムに、高ニ
トリル系共重合体ラテックスコーティング剤をメイヤー
ロッドを用いて乾燥後塗膜質量が1.8g/m 2となる
ように塗布し、熱風循環乾燥機中100℃で30秒乾燥
したのち、200℃で10秒の熱処理を施した。
【0021】(ハ)酸素透過率 延伸ナイロンフィルム(15μm)を用い上述(ロ)項
によって作成した塗工フィルムを、20℃、相対湿度8
5%に放置した後、OX−TRAN100(Moder
n Control社製)を用い、20℃、相対湿度8
5%にて測定した。塗布量1.8g/m2での値であ
る。
【0022】(ニ)インク接着性 (ロ)で得られた塗工フィルムのコート面にポリウレタ
ン系インク(東洋インキ社製:New LPスーパー6
3白)を均一に塗布し(塗布量3g/m2)、乾燥した
後20℃、相対湿度55%RHに1時間放置した後、イ
ンクコート面にニチバン社製の12mmのセロハンテー
プを密着させ、この密着させたセロハンテープを急激に
剥離させ、インクがセロハンテープに移行するおよその
面積%で次のようにインク接着性を評価した。 ○:面積%が10%以下であり、優良。 △:面積%が10〜40%であり、良。 ×:面積%が40%以上であり、不良。
【0023】(ホ)粘度 JIS規格K6726の3.5の方法によって測定し
た。 (ヘ)けん化度 JIS規格K6726の3.11.1の方法によって測
定した。
【0024】
【実施例1】高ニトリル系共重合体ラテックスコーティ
ング剤を下記の方法により準備した。ガラスライニング
を施した耐圧反応器中に水330部、ポリビニルアルコ
ール(以下PVAと記載)(クラレ社製:商品名PVA
−103、完全けん化型、けん化度98.4モル%、粘
度3.5mPa・s(4%、20℃))20部、イタコ
ン酸4部、過硫酸ソーダ0.04部を仕込み、脱気した
後、内容物の温度を80℃に保った。これとは別の容器
にアクリロニトリル74部、メタクリロニトリル16
部、アクリル酸メチル6部を計量混合してモノマー混合
物を作成した。前記耐圧反応器中にモノマー混合物を5
時間にわたって連続的に定量添加した。並行して、過硫
酸ソーダ0.6部(ただし、濃度4.58%水溶液とし
て添加した。)、及びスルホエチルメタクリレート(以
下SEMと記載。日本乳化剤製:商品名Antox M
S−2N)1部(ただし、濃度4.31%水溶液として
添加した。)を5時間にわたって連続的に定量添加し
た。この間内容物を80℃に保ち、内圧が十分に降下す
るまで反応を進行させた。
【0025】得られた重合物の固形分100部に対し
て、PVA(クラレ製:商品名PVA−103、完全け
ん化型、けん化度98.4モル%、粘度3.5mPa・
s(4%、20℃))25部(ただし、濃度15%水溶
液として添加した。)を添加して、高ニトリル系共重合
体ラテックスコーティング剤を調整した。
【0026】得られた高ニトリル系共重合体ラテックス
の凝集物量及びラテックスコーティング剤を延伸ナイロ
ンフィルムにコートしたフィルムの酸素透過率およびイ
ンク接着性を表1に示す。得られたラテックスコーティ
ング剤は上述の塗工条件にて透明なフィルムが得られる
優れた塗膜形成能を有し、かつ、コートフィルムのガス
バリア性も高く、インク接着性も良好であった。
【0027】
【実施例2】連続的に定量添加するモノマー混合物をア
クリロニトリル84部、アクリル酸メチル12部、とし
た以外は実施例1と全く同様とした。結果を表1に示
す。
【0028】
【実施例3】連続的に定量添加するモノマー混合物をア
クリロニトリル74部、メタクリロニトリル16部、ア
クリル酸メチル3部とし、初期水相に仕込むイタコン酸
を7部とした以外は実施例1と全く同様とした。結果を
表1に示す。
【0029】
【実施例4】後添加のPVAを添加しない以外は実施例
3と全く同様とした。結果を表1に示す。
【0030】
【実施例5】連続的に定量添加するモノマー混合物をア
クリロニトリル74部、メタクリロニトリル16部と
し、初期水相に仕込むイタコン酸を10部とした以外は
実施例1と全く同様とした。結果を表1に示す。
【0031】
【実施例6】連続的に定量添加するモノマー混合物をア
クリロニトリル70部、メタクリロニトリル23部、ア
クリル酸メチル3部とした以外は実施例1と全く同様と
した。結果を表1に示す。
【0032】
【実施例7】連続的に定量添加するモノマー混合物をア
クリロニトリル80部、メタクリロニトリル15部、ア
クリル酸メチル1部とした以外は実施例1と全く同様と
した。結果を表1に示す。
【0033】
【比較例1】連続的に定量添加するモノマー混合物をア
クリロニトリル74部、メタクリロニトリル16部、ア
クリル酸メチル8部、メタクリル酸2部とし、初期水相
に仕込むイタコン酸を除いた以外は実施例1と全く同様
とした。結果を表1に示す。
【0034】
【比較例2】連続的に定量添加するモノマー混合物をア
クリロニトリル84部、アクリル酸メチル14部、と
し、初期水相に仕込むイタコン酸を2部とした以外は実
施例1と全く同様とした。結果を表1に示す。
【0035】
【比較例3】重合時のPVAを添加しないこと以外は実
施例1と全く同様とした。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明の製造方法により高ニトリル系共
重合体ラテックスが安定に製造することができる。ま
た、得られた高ニトリル系共重合体ラテックスは安定
で、プラスチックフィルムやシート、金属板等にラテッ
クス状態で塗布する際に、従来の高ニトリル系共重合体
ラテックスより低温、短時間で乾燥可能であり優れた塗
膜形成能を有するとともにバリヤー性が高く、インク接
着性が良好な被膜を形成することができる。本発明の高
ニトリル系共重合体ラテックスは、各種包装材、電子材
料等のガスバリヤー性付与剤、金属防錆塗料等に利用で
きる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリロニトリルおよびまたはメタクリ
    ロニトリル70〜96質量%と不飽和二価カルボン酸類
    3〜15質量%とこれらと共重合可能な1種以上のビニ
    ル系単量体1〜26質量%とから成る単量体混合物を粘
    度が2〜50mPa・s、けん化度が95.5モル%以
    上であるポリビニルアルコールの存在下で乳化重合する
    ことを特徴とする高ニトリル系共重合体ラテックスの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記記載のポリビニルアルコールを前記
    単量体混合物100質量部に対して、3〜30質量部存
    在させることを特徴とする請求項1記載の高ニトリル系
    共重合体ラテックスの製造方法。
  3. 【請求項3】 アクリロニトリルおよびまたはメタクリ
    ロニトリル70〜96質量%と不飽和二価カルボン酸類
    3〜15質量%とこれらと共重合可能な1種以上のビニ
    ル系単量体1〜26質量%とから成る単量体混合物を粘
    度が2〜50mPa・s、けん化度が95.5モル%以
    上であるポリビニルアルコールの存在下で乳化重合し、
    得られた高ニトリル系共重合体ラテックスに対し、その
    固形分100質量部当たり、粘度が2〜50mPa・
    s、けん化度が95.5モル%以上のポリビニルアルコ
    ール40質量部以下の量を添加することを特徴とする請
    求項1または2記載の高ニトリル系共重合体ラテックス
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 アクリロニトリルおよびまたはメタクリ
    ロニトリル70〜96質量%と不飽和二価カルボン酸類
    3〜15質量%とこれらと共重合可能な1種以上のビニ
    ル系単量体1〜26質量%とから成る単量体混合物10
    0質量部に対し、粘度2〜50mPa・s、けん化度が
    95.5モル%以上であるポリビニルアルコール3〜3
    0質量部存在下で乳化重合することにより得られる高ニ
    トリル系共重合体ラテックス。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の高ニトリル系共重合体ラ
    テックスと、その固形分100質量部当たり、粘度が2
    〜50mPa・s、けん化度が95.5モル%以上のポ
    リビニルアルコール40質量部以下とを含有する高ニト
    リル系共重合体ラテックス。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載のラテックスを含
    有することを特徴とする高ニトリル系共重合体ラテック
    スバリヤコーティング剤。
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