JPH08500379A - 新規の重合,短鎖化方法および重合,短鎖化生成物 - Google Patents

新規の重合,短鎖化方法および重合,短鎖化生成物

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JPH08500379A JP6505916A JP50591694A JPH08500379A JP H08500379 A JPH08500379 A JP H08500379A JP 6505916 A JP6505916 A JP 6505916A JP 50591694 A JP50591694 A JP 50591694A JP H08500379 A JPH08500379 A JP H08500379A
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ジェイ スピッツァー,ジャン
ミッドグレイ,アンドリュー
タカムラ,コーイチ
ピー ロク,カール
ジー ゼンソポウロ,バル
ディトリッヒ,ウヴェ
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/38Polymerisation using regulators, e.g. chain terminating agents, e.g. telomerisation

Abstract

(57)【要約】 フリーラジカル水性乳化重合により得られ、単一極大値の広い連続分子量分布を示すポリマー貸す性分散液。

Description

【発明の詳細な説明】新規の重合、短鎖化方法および重合、短鎖化生成物 本発明は新規の重合、短鎖化方法およびこれにより得られる生成物に関する。 このような生成物をポリテロマーすなわち重合、短鎖化生成物と称するが、その 若干のものは接着性を示すことが知られている。 例えばスチレン、アクリル酸ないしメタクリル酸のエステル、ブタジエンのよ うな単量体またはこれらの混合物のフリーラジカル重合により、例えば1972 年、ニューヨークのスプリンガー、フェルラーク社刊、L.マンデルケルンの「 アン、イントロダクシヨン、トゥー、マクロモレキュールズ」(第1章)のよう な重合体技術書に示されているように、プラスチック、ゴム、接着剤などとして 一般に広く使用されている重合体が製造され得ることは公知である。このような 重合体の分子量は、例えば1970年、ニューヨークのジョン、ウィリイ、アン ド、サンズ社刊、G.オーディアンの「プリンシプルズ、オブ、ポリメライゼイ シヨン」3.5章および3.6章に記載され、周知であるように、少量の連鎖移 動剤(一般的に3%以下)により制御される。またテロマー化、すなわち短鎖( 重合体)化として知られている反応も、この刊行物の226−227頁に記載さ れて いる。この方法により得られる生成物は著しく低い低分子量を有するが、これは 全量に対して著しく大量の連鎖移動剤(一般的に3から50%)を使用して達成 される。本発明は重合、すなわちポリメライゼイションと、短鎖(重合体)化、 すなわちテロマライゼイションとを逐次的に結合したポリテロマライゼイシヨン (重合、短鎖化)に関するものである。この方法により得られる生成物はポリテ ロマー(重合、短鎖化生成物)と称される。第1の重合処理において使用される べき単量体および連鎖移動剤の種類、量をポリマーステージ、ないしバッチ第2 の短鎖化方法において使用されるべき単量体および連鎖移動剤の種類および量を テロマーステージないしバッチと称する。ポリマーステージおよびテロマーステ ージは、一般的に(必須的ではないが)単量体組成において異なる。例えば、接 着剤を形成するために有用な重合、短鎖化生成物は、ガラス転移点が約25℃以 下の重合体をもたらす単量体組成をポリマーステージで、−10℃以上のガラス 転移点を有するテロマー、すなわち短鎖化生成物をもたらす単量体組成をテロマ ーステージで使用した場合に得られる。 本発明は、ことに、乳化重合技術において慣用の、また例えば1975年、ロ ンドンの、アプライド、サイエンス、パプリッシャーズ社刊、D.C.ブラック レイの「エマルジョン、ポリメライゼイション」に記載されて いるような乳化剤、その他の添加剤を含有し、水不溶性単量体の水性乳濁液中に おいて行われる重合、短鎖化方法に関する。さらに具体的に、本発明は比較的少 量の酸性コモノマー、例えばイタコン酸、アクリル酸ないしメタクリル酸、また はアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミドなどのような極性モノマーを 場合により含有していてもよい、ブタジエンおよびスチレンの重合、短鎖化方法 に関する。ただし、この重合、短鎖化方法に関する本発明は、乳化重合において 一般的に使用されているその他のモノマーおよびコモノマーにも適用され得る。 科学的および技術的文献、特許文献には、このような重合と短鎖化とを逐次的 に結合した方法(重合、短鎖化)およびこれにより得られる生成物(重合、短鎖 化生成物)について全く記載されていない。若干の文献は、乳化重合のある種の 変法(1、2もしくは3種類のポリマーステージ)およびその生成物の異なる用 途に言及している。乳化重合の一般的処理によれば、ポリマーステージは、バッ チ式もしくは半連鎖式で重合されるべきすべてのモノマーの一部分である。接着 剤に使用されるこのような乳化重合体の実例は、例えば米国特許4445959 号および4419481号明細書に記載されているスチレン、ブタジエン乳化重 合体である。この乳化重合体は、テロマーステージ(短鎖化ステージ)を全く含 まない、1ステージまたは2ステージの乳化重合法により製造される。第1のポ リマーステージは、通常、バッチ式処理(単量体の一部分が反応開始前に反応器 に装填される)であり、第2ステージは連鎖式処理(単量体の一部分がある時間 内に第1反応ポリマーステージに添加される)である。また米国特許44382 32号明細書には、同じくテロマーステージを含まない、1ステージもしくは2 ステージ乳化重合法により、スチレン、ブタジエンおよびさらに他のモノマーか ら製造される乳化重合体が記載されている。テロマーステージ(短鎖化)を含ま ず、2ステージ逐次重合により製造される乳化重合体が、米国特許480324 0号明細書に記載されている。またテロマーステージを含まず、3ポリマーステ ージで重合させる複雑な方法が、米国特許4742108号明細書に記載されて いる。 しかしながら短鎖化処理、これにより得られる低分子量重合体に関する詳細な 開示はほとんど無い。ハロゲン化ポリビニル樹脂の処理助剤しして使用すめるた め、アルキル(メタ)アクリレートとスチレンの共重合形態の低分子量ポリマー が、米国特許3867481号明細書に記載されている。また接着剤組成物にお ける添加剤として使用するため、大量の連鎖移動剤を用いて、アルキルおよびシ クロアルキルのアクリレート、メタクリレートから製造される低分子量ポリマー が、米国特許 4912169号明細書に記載されている。 米国特許4145494号明細書は、ポリジエンポリマー、例えばブタジエン およびこれと他の非ジエンモノマーとの共重合体のゲル化を、連鎖移動剤(場合 によりモノマーと共に)を重合しつつあるモノマー混合物に添加することにより 、モノマーからポリマーへの転化率を約75%として、低減させる方法を開示し ている。連鎖移動剤の総量が2.5%以下の場合、この連鎖移動剤添加量は、全 反応関与体の5%以下である。 本発明は新規な重合、短鎖化方法およびこれにより得られる生成物に関するも のであり、さらに新規な接着剤組成物に関するものである。また本発明は唯一の 極大値を示す連続的分子量分布を有する、乳化重合による重合体に関する。 本発明のフリーラジカル水性乳化重合により得られる重合体水性分散液は、少 なくとも2ステージAおよびBを含有し、 2ステージAおよびBのフリーラジカル水性乳化重合は、単一の重合反応器中 において行われ、 ステージAの重合は、ステージBの重合と異なる時点で開始され、 ステージAの単量体および連鎖移動剤(CTA)の組成物は、0から3重量% の連鎖移動剤を含有し、ステージBの単量体および連鎖移動剤の組成物は、ステ ージA におけるよりも多量の連鎖移動剤を含有するが、Bにおける連鎖移動剤の量は、 A、Bにおける連鎖移動剤の総量が2.5%以下である場合には、少なくとも5 %であり連鎖移動剤は、「ポリマー、ハンドブック」3版(1989年)、81 −93頁に規定されている0.1より大きい連鎖移動定数を有するものである。 本発明により得られるポリマー水性分散液は、単量体組成物AおよびBを含有 し、その単量体組成が、単量体組成物Aにフォックスの等式を適用して得られる ガラス転移点が、同様に単量体組成物Bにフォックスの等式を適用して得られる ガラス転移点によりほぼ4℃だけ高くなるようになされる。 本発明方法により製造される重合、短鎖化生成物は秀れた接着特性を示すこと が見出された。さらにこの重合、鎖化生成物は、紙コーティング剤、アスフアル トのポリマー変性、セメント組成物のポリマー変性、カーぺット裏打ち組成物、 サイジング添加処理、感温接着剤、構築物接着剤、床タイル接着剤に有利に使用 し得ることが見出された。 本発明によるこの重合、短鎖化方法およびポリマー、テロマー両ステージの分 散液ならびに重合、短鎖化ポリマー接着剤について以下に詳述する。 本明細書および特許請求範囲における連鎖移動剤の重量%は、バッチAおよび Bの単量体組成物と連鎖移動 剤、すなわちバッチAおよびB全組成物に対するものである。 本発明は唯一の極大を示し、通常の分子量分布より広い分布を有する懸濁重合 により得られる重合体に関する。 本発明のフリーラジカル水性乳化重合により得られる重合体水性分散液は、少 なくとも2種類のバッチAおよびBを含有し、 この両バッチAおよびBのフリーラジカル水性乳化重合は、単一の重合反応容 器中において行われ、 バッチAの重合は、バッチBの重合と異なる時点で開始 され、 バッチAの単量体および連鎖移動剤(CTA)の組成物は、0から3重量%の 連鎖移動剤を含有し、バッチBの単量体および連鎖移動剤組成物は、バッチAよ り多量の連鎖移動剤を含有するが、両バッチA、Bにおける連鎖移動剤総量が2 .5重量%より少ない場合には、バッチBにおける連鎖移動剤の量は少なくとも 5重量%である。 乳化重合、短鎖化反応は、乳化重合技術における当業者により行われている通 常の乳化重合方法と同様にして開始される。 これに使用される助剤(表面活性剤、対コロイド化安定剤、塩、開始剤、促進 剤、キレート剤)は、例えば米 国特許4445959号明細書に示されている。この第1のポリマーステージ( バッチA)組成は、高分子量および好ましくは低いガラス転移点を示す重合体を もたらすように選択される。高分子量は、少量の連鎖移動剤の使用により達成さ れる。 このポリマーステージないしポリマーバッチの重合、短鎖化されるべき全量に 対する量割合は、一般に5−95%、好ましくは25−85%、ことに40−7 5%である。ポリマーバッチ組成物は、100−0%、ことに85−50%のブ タジエンと、0−100%、ことに15−50%のスチレンを含有し、選択的に 乳化重合において使用されるべきカルボン酸または非酸性極性単量体あるいはこ れらの混合物を全量に対して0−20%、ことに0−5%の割合で含有してもよ い。この組成物における連鎖移動剤(好ましくはメルカプタンタイプ)の割合は 、0−3%、ことに0−1.5%が好ましい。ブタジエンとスチレンのほかに、 乳化重合に一般的に使用される他の単量体またはこれらの混合物またはこれらと スチレン、ブタジエンとの混合物が添加され得る。この単量体は、スチレン、ブ タジエン、アクリル酸とメタクリル酸のエステル、ビニルアセタート、ビニルク ロライド、クロロプレン、テトラフルオロエチレン、エチレン、イソプレン、ア クリロニトリルおよび適当な架橋剤単量体、例えばジビニルベンゼン、アクリル 酸とメタク リル酸の各種2官能性エステルとの混合物などである。上述した単量体の組合わ せが充分に効果的でない場合、乳化重合技術における当業者は必要に応じてさら に他の単量体混合物を選定、使用し得る。 この第1のポリマーバッチ組成物は、25−99%、好ましくは40−90% 、ことに55−80%の単量体から重合体への種々の転化率で反応せしめられ得 る。この第1バッチの所望の転化率が達成されると、第2のテロマーバッチ単量 体組成物の添加が開始される。 バッチAにくらべて多量の連鎖移動剤を含有するこのバッチBは、極めて低い 分子量のポリマー、すなわち必須的ではないが、できるだけ高いガラス転移点を 有するテロマー(短鎖化生成物)をもたらすために大量の連鎖移動剤を含有する 。このテロマーバッチ組成物の全量は、重合、短鎖化されるべき単量体および連 鎖移動剤の総量に対して、95−5%、好ましくは75−15%、ことに60− 25%を占める。この組成物は、低分子量の短鎖化部分の形成を保証するために 、少なくとも5%、好ましくは5−30%の連鎖移動剤を含有することが極めて 重要である。ポリマーバッチに関連して上述した単量体は、このテロマーバッチ にも含有され得る。 この第2のバッチ、すなわち短鎖化単量体組成物の添加により、反応はほぼ1 00%まで進行せしめられ、反応を停止させる前に適当な試薬で中性化し、残留 単量体 除去の最終ストリッピング処理に付される。 重合、短鎖化生成物の特性は、第1のポリマーバッチ、第2のテロマーバッチ の量および組成の適当な選択およびポリマーバッチの転化率により決定される。 この特性は、さらに通常の重合可変条件、例えば重合バッチ、短鎖化バッチの添 加時間、重合、短鎖化処理の各段階の温度、最終転化率、反応速度、その他乳化 重合技術分野の当業者に周知の条件によっても決定される。 また、重合、短鎖化組成物を使用して反応を制御する方法もある。例えば低分 子量、高ガラス転移点組成物をまず合成し、次いで高分子量、低ガラス転移点組 成物を合成すること、すなわち上述した順序を逆にすることである。この場合に おける方法は、短鎖化、重合処理と称され得る。あるいはまた、重合、短鎖化生 成物の好ましい特性を任意に制御するため、相違する組成の両組成物を3段階も しくはそれ以上の段階に分けて反応させることもできる。 本発明者らは、本発明による新規の重合、短鎖化組成物の新規で特徴的な特性 を説明し、これらの特性が何故達成され得るかを示す多くの科学的原理が存在し 、本発明はこれらに基礎を置くものと信ずる。 (a)(混合効果)反応の間における第1バッチ組成物と第2バッチ組成物と の未反応部分の混合は、以下の両結果をもたらす。第1に、この混合結果は、重 合体お よび短鎖化生成物の連鎖の連続体をもたらして分子量を低減させる。従って、本 発明による新規方法は、ことに重合バッチ組成物がジエンのような第2反応性基 を有する場合、極めい広い分子量をもたらす。ジエン架橋剤単量体、例えばブタ ジエンを欠く単量体組成物においては、重合体のゲル部分をもたらすため、ジビ ニルベンゼンのような追加的架橋剤単量体を使用し得る。広い分子量分布は、改 善されたバランスの接着特性(粘着性、剪断性)がもたらされ得ることを示唆し ている。第2に、ポリマーステージで使用される単量体よりも高いガラス転移点 をもたらす単量体がテロマーステージに含有されていれば、第2のテロマーステ ージで形成された重合体および短鎖化生成物の連鎖の連続体は、低分子量と高ガ ラス転移点の両方を有する。広いガラス転移温度範囲は、新規方法による生成物 が高温において改善された接着特性を示すべきことを示唆する。 (b)(相分離)重合、短鎖化生成物において、反応の最初に形成された重合 体と、後に形成された短鎖化生成物との間には、一般に明確な境界は存在しない 。しかしながら、低分子量部分が重合体部分と相容性を持たない場合、ラテック ス粒子または重合、短鎖化生成物フィルムには種々の程度の相分離が生じ得る。 このような相分離は、例えば1987年、ニューヨークのハンゼル、パブリッシ ャーズ刊、N.R.レッゲ、G.ホールデ ン、H.E.シュレーダの「サーモプラスティック、エラストマーズ」に記載さ れているように、ジブロック、トリブロック共重合体技術において周知の通り、 重合体特性に相違するバランスをもたらす。 (c)(グラフト効果)第1のポリマーステージで形成された重合体が反応性 基(例えばブタジエンのようなジエン単量体中の第2の二重結合)を有する場合 、第2のテレマーステージにおいて形成される連鎖は、上記の重合体と反応かる 可能性、すなわち重合体と恒久的にグラフト結合する可能性を有する。ポリマー バッチ組成物が、高転化率(ほぼ100%転化)と反応せしめられる場合、上記 (a)項に記載されたような混合効果は低減、または消滅されるが、重合、短鎖 化方法は、依然としてポリマーステージで形成された重合体連鎖への低分子量短 鎖化生成物のグラフト結合を可能ならしめる。このようなグラフト結合は、こと に短鎖化生成物が液体である場合、低分子量短鎖化生成物の重合、短鎖化生成物 から外部への移動を阻止する。 (d)(近密結台)グラフト結合されなかった連鎖でも、同一ラテックス粒子 内において重合体と近密に結合するが、このような結合は、別個に乳化、懸濁重 合樹脂と乳化重合体を単にブレンドするだけ、あるいは異なる分子量、異なるガ ラス転移点の乳化重合体相互をブレンドするだけでは、これが極めて微小な粒度 の乳化重合体 の著しく多種類のブレンドでない限り、近密な結合はもたらされ得ない。このよ うな近密結合は、接着剤配合技術において一般的に行われているように、低分子 量添加剤、例えば粘着性化樹脂を追加的に添加し、ブレンドする必要なく、この 重合、短鎖化生成物がそれ自体接着剤として使用可能であることを示唆する。 これらの効果は、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定される分子量分布の 変化によって、また動的機械分析により測定されるガラス転移生起範囲の拡張に よって実証され得る。現に若干の組成物の重合体フィルムを撮影した電子顕微鏡 写真は、軟質重合体(低ガラス転移点、高分子量)の連続マトリックス中におけ る短鎖化樹脂(高ガラス転移点、低分子量)の明確で規則的な微小領域を明示し ている。 以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明する。実施例1 (重合、短鎖化と重合の比較) 前述した科学的仮説を証明するため、全体的に同じ単量体と連鎖移動剤の組成 物で、乳化重合方法および乳化重合、短鎖化方法を実施した。この組成物の組成 を、分子量分布と共に下表1に示す。重合体の場合には、全重合体の24%が2 0000より大きい分子量を示すが、重合、短鎖化生成物の場合には、同じ部分 が 110000より大きい分子量を示す。後者の分子量分布は、多分散性計数で示 されるように、前者のそれよりはるかに広い。この表のデータから、重合体は測 定するに足る引張り強さを持たないのに対して、重合、短鎖化生成物のそれは3 kg/cm2であり、伸びは2500%を示す。 また下表2に示されるように、特定の重合、短鎖化生成物は有用な感圧接着特 性を示すが、低分子量重合体は全く有用接着特性を示さない。 実施例2−4 (分子量分布の制御) 下表3に示される実施例2、3、4は、重合バッチ組成物における連鎖移動剤 の量割合を変えることにより、分子量分布がどのように変わるかを示す。実施例 2は、重合バッチにおける連鎖移動剤の量割合が不溶性重合体部分(ゲル)を形 成しない程度であり、得られた重合、短鎖化生成物が、著しく大きい多分散性係 数で示されるように著しく広い分子量分布を有することを示す。実施例3は、重 合バッチにおける連鎖移動剤量割合を低減すると重合体の不溶性部分が26%ま で急激に上昇し、可溶性部分の重量平均分子量が急激に低下することを示す。実 施例4は、重合バッチにおける連鎖移動剤の量割合を増大させると、不溶性重合 体部分は形成されないが、分子量が低下することを示す。これら実施例により、 重合、短鎖化処理が、連鎖移動剤の量割合変化に期待したように対応し、従って この方法ないし処理が乳化重合技術分野の当業者により容易に実施され得ること が示される。 実施例5 (多相形態フィルム状の重合、短鎖化生成物) ラテックス状の重合、短鎖化生成物、適当な着色技術、電子顕微鏡写真の撮影 により多相形態パターンを有する乾燥フィルムを形成することが可能である。下 表4には重合組成物および重合、短鎖化組成物が示されているが、後者では単量 体としてスチレンのみが使用されており、両組成物とも酸性単量体(メタクリル 酸)の分量は前記実施例よりも増量されている。 本実施例5のラテックス状重合、短鎖化生成物は、濃縮剤(ローム、アンド、 ハース社のAcrysol GS)で濃縮化されており、ABSプラスチックシ ート上に展延され、80℃で5分間乾燥され、厚さ約50μmの重合、短鎖化生 成物フィルムになされた。この乾燥フィルム上に、ローラによりポリエステル( マイラ)フィルムを重ね合わせた。この積層フィルムを70℃で4時間加熱し、 次いでこの試料を冷却することなく直ちにインストロン引張り試験器で剥離強さ を測定した。この試料の剥離力は約7l1b /in (約0.492kg/c m2)であった。実施例2における重合、短鎖化生成物を同様にして測定したと ころ、この剥離強さはわずかに3lb/in (0.211kg/cm2)であ り、実施例1の低分子量重合体の場合、同じ温度において全く剥離力を必要とし なかった。従って、本実施例における 重合、短鎖化生成物(ポリテロマー)は、高温において有用の接着性を示す。 実施例6 室温における改善された剥離強さを有する接着剤 若干の用途において、広い温度範囲にわたり剥離強さの良好なバランスをもた らすことが要求される。本発明による重合、短鎖化方法およびこれにより得られ る生成物は、以下の組成物を使用する場合、この要求に対応し得る。 当初水分、表面活性剤、乳化重合に慣用されている他の組成分および少量の極 性単量体を装填した後、この当初混合物を重合温度75℃に加熱し、慣用触媒の 溶液を注下し、重合体組成物を定常的ポンプ圧力で3時間にわたり反応容器にポ ンプ給送した。さらに1時間待機したところでこの第1の重合組成物の転化率は 75%であった。第2の短鎖化処理組成物を2時間にわたり同一反応容器にポン プ給送した。次いで温度を85℃まで上げ、ほぼ完全な転化率となるまで反応を 継続させた。最終生成物として、粒度174mm、全固体分48%、pH値2. 25の安定なラテックス状乳濁液が得られた。この乳濁液をpH値7.5に調整 し、乳化重合技術において周知の態様でストリップ処理に付した。 このラテックス状乳濁液に、少量のシックナー(ローム、アンド、ハース社の Acrysol GSを添加して、粘度を約1500cpまで高め、厚さ1/4 ″(0.635cm)、幅と長さ2″(5. 08cm)×4″(10.16c m)のシート上に注下、塗布し、乾 燥炉において70℃で5分間乾燥した。これにより厚さがほぼ50μmの感圧性 フィルムが得られた。幅1″(2.54cm)、厚さ0.0015”(0.03 81mm)のポリエステルフィルムを4.5lb(2.041kg)のローラで 接着剤層上に重さね合わせ、この試料を室温で24時間放置した後、180℃に おける剥離強さをインストロン引張り試験器で測定した。他の試料を70℃およ び100℃でそれぞれ4時間放置してから、冷却することなく同じ試験器により 剥離強さを測定した。 上記試験の結果を下表に示す。対照として従来慣用のスチレン−ブタジエンポ リマー(BASF社のButoganNS222)を使用し、同じ試験の結果を同表中 に示す。本発明による重合、短鎖化生成物(実施例6)の場合、室温におけると 同様に、70℃においても高い剥離強さを示したのに対し、対照の慣用ラテック ス接着剤の剥離強さは高温において著しく低くなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 07/935,619 (32)優先日 1992年8月26日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AU,FI,JP,KR (72)発明者 タカムラ,コーイチ アメリカ合衆国、ノースカロライナ州、 28277、シャーロット、スプリング ファ ンシー レーン、12205 (72)発明者 ロク,カール ピー アメリカ合衆国、ノースカロライナ州、 28227、シャーロット、オーク ポンド サークル、10600 (72)発明者 ゼンソポウロ,バル ジー アメリカ合衆国、ノースカロライナ州、 28211、シャーロット、ストローベリー ヒル ドライヴ、4927―C (72)発明者 ディトリッヒ,ウヴェ ドイツ国、67071、ルートヴィヒスハーフ ェン、プファルツグラーフェンシュトラー セ、21

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.フリーラジカル水性乳化重合により得られ、単一極大値の広い連続分子量 分布を示すポリマー水性分散液。 2.少なくとも2種類のバッチAおよびバッチBをフリーラジカル水性乳化重 合させることにより得られるポリマー水性分散液であって、 この2種類のバッチA、Bのフリーラジカル水性乳化重合が、単一の重合反応 容器中において行われ、 バッチAの重合がバッチBのそれと異なる時点で開始され、 単量体と連鎖移動剤から成るバッチA組成物が、0−3重量%の連鎖移動剤を 含有し、単量体と連鎖移動剤から成るバッチB組成物が、バッチA組成物よりも 多量の連鎖移動剤を含有するが、両組成物A、Bにおける連鎖移動剤の合計量が 、バッチAおよびバッチBの単量体と連鎖移動剤の全組成物量に対して2.5重 量%以下である場合には、バッチB組成物における連鎖移動剤の量は少なくとも 5重量%であるポリマー水性分散液。 3.連鎖移動剤の合計量が2.5重量%より多量である、請求項2によるポリ マー水性分散液。 4.バッチB中の連鎖移動剤の量が、バッチBにおける単量体および連鎖移動 剤から成る組成物に対して少な くとも5から約30重量%である、請求項2によるポリマー水性分散液。 5.両バッチA、Bにおける単量体および連鎖移動剤の少なくとも一部分が、 連続的に重合反応容器に添加される、請求項2によるポリマー水性分散液。 6.単量体および連鎖移動剤が連続的に重合反応容器に添加される、請求項2 によるボリマー性分散液。 7.バッチAの重合が先に開始される、請求項2によるボリマー水性分散液。 8.バッチBの重合が先に開始される、請求項2によるポリマー水性分散液。 9.バッチAにおける単量体組成物にフォックスの方程式を適用して算定され るガラス転移点が、バッチBにおける単量体組成物にフォックスの方程式を適用 して算定されるガラス転移点に対して少なくとも約5℃相違するように、バッチ AおよびBの単量体組成物が構成されている、請求項2によるポリマー水性分散 液。 10.少なくとも2種類のバッチAおよびバッチBをフリーラジカル水性乳化 重合させることにより得られるこのポリマー分散液であって、 この2種類のバッチA、Bのフリーラジカル水性乳化重合が、単一の重合反応 容器中において行われ、 バッチAの重合がバッチBのそれと異なる時点で開始され、 バッチAの単量体と連鎖移動剤から成る組成物が0−3重量%の連鎖移動剤を 含有し、バッチBの単量体と連鎖移動剤から成る組成物が、バッチAより多い量 の連鎖移動剤を含有し、単量体および連鎖移動剤の少なくとも一部分が連続的に 重合反応容器に添加されるポリマー水性分散液。 11.連鎖移動剤の合計量が2.5重量%より多い、請求項10によるポリマ ー水性分散液。 12.バッチBにおける連鎖移動剤の量が、バッチBの単量体および連鎖移動 剤から成る組成物に対して、少なくとも5から約30重量%である、請求項11 によるポリマー水性分散液。 13.バッチAの重合が先に開始される、請求項10によるポリマー水性分散 液。 14.バッチBの重合が先に開始される、請求項10によるポリマー水性分散 液。 15.バッチAの単量体組成物にフォックス方程式を適用して算定されるガラ ス転移点が、バッチBの単量体組成物にフォックス方程式を適用して算定される ガラス転移点に対して少なくとも5℃相違するように、バッチAおよびBの単量 体組成物が構成されている、請求項10によるポリマー水性分散液。 16.少なくとも2種類のバッチAおよびバッチBをフリーラジカル水性乳化 重合させることにより得られる 接着剤であって、 この2種類のバッチAおよびBのフリーラジカル水性乳化重合が、単一の重合 反応容器中において行われ、 バッチAの重合がバッチBのそれと異なる時点で開始され、 バッチAの単量体と連鎖移動剤から成る組成物が0−3重量%の連鎖移動剤を 含有し、バッチBの単量体と連鎖移動剤から成る組成物が、バッチAより多い量 の連鎖移動剤を含有するが、バッチAおよびバッチBにおける連鎖移動剤の合計 量が2.5重量%より少ない場合には、バッチBにおける連鎖移動剤の量は少な くとも5重量%である接着剤。 17.連鎖移動剤の合計量が2.5重量%より多い、請求項16による接着剤 。 18.バッチAおよびBの単量体と連鎖移動剤の合計量に対して、バッチAと 単量体および連鎖移動剤が5−95重量%、バッチBの単量体および連鎖移動剤 が5−95重量%を占める、請求項16による接着剤。 19.バッチAおよびBの単量体と連鎖移動剤の合計量に対して、バッチAと 単量体および連鎖移動剤が45−80重量%、バッチBの単量体および連鎖移動 剤が55−20重量%を占める、請求項16による接着剤。 20.バッチAにフォックスの方程式を適用して算定されるガラス転移点が、 バッチBにフォックスの方程式 を適用して算定されるガラス転移点が、バッチBにフォックスの方程式を適用し て算定されるガラス転移点と5℃相違するように、バッチAおよびバッチBの単 量体組成物が構成される、請求項16による接着剤。 21.バッチBの単量体組成物が、比較的高いガラス転移点を有する、請求項 16による接着剤。 22.バッチBの単量体組成物のガラス転移点が少なくとも30℃である、請 求項16による接着剤。
JP6505916A 1992-08-26 1993-08-21 新規の重合,短鎖化方法および重合,短鎖化生成物 Pending JPH08500379A (ja)

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