JP2002205929A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JP2002205929A
JP2002205929A JP2001003424A JP2001003424A JP2002205929A JP 2002205929 A JP2002205929 A JP 2002205929A JP 2001003424 A JP2001003424 A JP 2001003424A JP 2001003424 A JP2001003424 A JP 2001003424A JP 2002205929 A JP2002205929 A JP 2002205929A
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Yasushi Fukuda
康 福田
Eiji Nishinaga
英司 西永
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 下記一般式(1)で示されるヒドロキシ
−2−ピリドン誘導体又はその塩を含有する口腔用組成
物において、ヒドロキシエチルセルロース・ジメチルジ
アリルアンモニウム塩を配合することを特徴とする口腔
用組成物。 【化1】 (但し、式中R1,R2はそれぞれ水素原子又は水酸基で
あり、かつR1,R2の少なくとも一つは水酸基である。
また,R3,R4,R5はそれぞれ水素原子又は一価の有
機基である。) 【効果】 本発明によれば、ヒドロキシ−2−ピリドン
誘導体又はその塩とヒドロキシエチルセルロース・ジメ
チルジアリルアンモニウム塩とを同時に配合することに
より、口腔内でのヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又は
その塩の滞留性が向上し、著しく歯垢形成を抑制するこ
とができる。それにより、う蝕や歯周病などの口腔疾患
予防を目的とする高機能の歯磨、洗口剤等の口腔用品の
提供を可能とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、口腔内でのヒドロ
キシ−2−ピリドン誘導体又はその塩(一般式(1))
の滞留性を向上させた口腔用組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】口腔内における代表的疾患である歯周
病、う蝕は病原菌による感染症であり、その発生は、病
原菌体が歯牙表面に付着することから始まる。付着した
細菌は細菌間凝集、増殖を経て、目に見える形の歯垢を
形成していく。
【0003】初期付着については、細胞表層のタンパク
質性付着因子と歯牙表面のペリクルとの間に、疎水性結
合、イオン性結合、レクチン様結合が形成されて付着が
成立することが知られている。また、細菌間の凝集反応
も、初期付着と同様の結合様式に依存していることが報
告されている。
【0004】上記タンパク質性付着因子については、近
年の分子生物学の進歩に伴い、付着因子の分離、精製、
構造決定に関する研究が進んでいる。特に、成人性歯周
炎の代表的病原菌であるポルフィロモナス・ジンジバリ
ス(Porphyromonas gingivali
s)、う蝕の主たる病原菌であるストレプトコッカス・
ミュータンス(Streptococcus muta
ns)及びストレプトコッカス・ソブリナス(Stre
ptococcus sobrinus)についてはか
なり詳細に研究されている。ポルフィロモナス・ジンジ
バリスの主要な付着因子は、線毛(フィンブリエ)とい
われ、分子量約42Kのタンパク質が重合したものであ
る。ストレプトコッカス属の付着因子は血清型毎に類似
した構造を有しており、c型のストレプトコッカス・ミ
ュータンス、g型のストレプトコッカス・ソブリナス
は、各々、プロテインアンチーゲンc(Protein
Antigen c,以下PAcという)、プロテイ
ンアンチーゲンg(Protein Antigen
g,以下PAgという)と呼ばれるタンパク質抗原を細
胞表層にもつ。PAc、PAgは共に分子量約190K
で、初期付着、及び細菌間凝集に深く関与するといわれ
ている。
【0005】なお、ストレプトコッカス属の菌体付着に
関しては、同菌が産生する多糖類に、菌体自身が付着す
ることも良く知られている。
【0006】一方、上述したプロセスによって形成され
た歯垢は、主として菌体とその代謝物から構成されてお
り、微生物にとっては増殖の足場となり、各種疾患の原
因となる。例えば、歯周病は、歯肉縁より上に存在する
歯垢(歯肉縁上歯垢)中に存在する病原菌や、更に嫌気
度が高い歯肉縁より下の歯垢(歯肉縁下歯垢)中に存在
する病原菌により発生する。特に、歯肉縁下歯垢は、歯
肉縁上歯垢が存在するため嫌気度がより高くなってお
り、そこで生育するグラム陰性嫌気性菌は、歯周炎の病
原菌として歯周病の進行に大きく関与する。
【0007】う蝕についても、主たる病原菌であるスト
レプトコッカス・ミュータンス、ストレプトコッカス・
ソブリナスは、歯垢内で増殖しながら糖質代謝により有
機酸を産生し、その酸が歯牙表面を脱灰することによ
り、う蝕が発生、進行することが明らかになっている。
更に、歯垢が石灰化して形成される歯石も、歯垢の直接
的な関与が知られている。
【0008】このように、口腔内において各種疾患の原
因となっている歯垢の形成、蓄積を抑制することによ
り、病原菌の排除、及びその増殖の場を除去するという
効果が期待できる。更に、歯垢蓄積量を低減し、歯肉縁
下歯垢の嫌気度を下げることにより、歯周病原因菌であ
る嫌気性菌の生育阻害にも寄与できる。即ち、歯垢の形
成、蓄積を抑制することは、歯周病、う蝕、歯石等の口
腔内疾患の予防、進行阻止に大きく寄与するものであ
る。
【0009】従来、歯垢形成の抑制のためにいろいろな
手段が講じられてきたが、未だ満足すべき方法がないの
が現状である。例えば、歯垢形成の抑制のために歯刷子
を用いたブラッシングが行われているが、口腔内の形状
は複雑であるため、特に隣接歯間部、裂溝部の歯垢はブ
ラッシングだけで除くことは困難である。
【0010】また、化学的な歯垢形成抑制方法として、
病原菌を直接殺菌する方法が知られており、殺菌剤を配
合した歯磨剤や洗口剤の使用、あるいは抗生物質の投与
による歯垢内微生物の殺菌が、歯垢形成阻害に効果があ
ることが開示されている(特開昭61−200905
号、同61−148125号公報)。しかし、強力な殺
菌剤や抗生物質の使用は正常な口腔内細菌叢を乱し、そ
の結果、特定の病原菌の異常増加という為害作用の危険
性が指摘されている。更に、薬剤耐性菌の出現も考えら
れ、必ずしも好ましい方法とはいえない。
【0011】このため、このような問題のない優れた歯
垢形成抑制効果を発揮し得る口腔用組成物が要望され
る。
【0012】これに対し、ヒドロキシ−2−ピリドン誘
導体又はその塩を含む口腔用組成物が開示されている
(特開平7−82126号、同10−158134号、
同10−158135号公報)。このヒドロキシ−2−
ピリドン誘導体又はその塩は、従来の殺菌剤のように強
い抗菌力で歯垢形成抑制するものとは異なり、抗菌力を
示さないような低濃度において、優れた歯垢形成抑制効
果を有すると共に、各種口腔用組成物に安定して配合で
きることが謳われている。
【0013】しかしながら、これら口腔用組成物の使用
後には、口濯ぎなどによりヒドロキシ−2−ピリドン誘
導体又はその塩が口腔内から流れ去り、歯周病、う蝕、
歯石等の口腔疾患の予防や進行を阻止するには、未だ不
十分である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決したもので、口腔内でのヒドロキシ−2−ピリドン
誘導体又はその塩の滞留性を向上させ、う蝕や歯周病な
どの口腔疾患に対し、優れた予防効果を持つ高機能の歯
磨、洗口剤等の口腔用組成物を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、前記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結
果、ヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又はその塩を含有
する口腔用組成物において、ヒドロキシエチルセルロー
ス・ジメチルジアリルアンモニウム塩を配合することに
より、ヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又はその塩の滞
留性が著しく向上し、その効果を有効に発揮して歯垢形
成を効果的に抑制し得ることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0016】即ち、本発明によれば、下記一般式(1)
で示されるヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又はその塩
を含有する口腔用組成物が提供される。
【0017】
【化2】 (但し、式中R1,R2はそれぞれ水素原子又は水酸基で
あり、かつR1,R2の少なくとも一つは水酸基である。
また,R3,R4,R5はそれぞれ水素原子又は一価の有
機基である。)
【0018】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の口腔用組成物は、上記式(1)のヒドロキシ−
2−ピリドン誘導体又はその塩を含有する。
【0019】ここで、上記式(1)において、R1,R2
はそれぞれ水素原子又は水酸基であり、かつR1,R2
少なくとも一つは水酸基である。また、R3,R4,R5
はそれぞれ水素原子又は一価の有機基(好ましくは炭素
数1〜18のもの)であり、一価の有機基としてはアル
キル基、アルケニル基、シクロアルキル基、ビシクロア
ルキル基、シクロアルキル−アルキル基、アリール基、
アラルキル基、アリールアルケニル基、アリールオキシ
アルキル基、アリールメルカプトアルキル基、ベンズヒ
ドリル基、フェニルスルホニルアルキル基、フリル基、
フリルアルケニル基などを挙げることができるが、炭素
数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル
基、炭素数3〜18のシクロアルキル基やシクロアルキ
ル−アルキル基、ベンジル基が好ましい。
【0020】なお、上記式(1)のヒドロキシ−2−ピ
リドン誘導体は、1−ヒドロキシ−2−ピリドンあるい
は3−ヒドロキシ−2−ピリドン骨格を有するが、各々
互変異性体が存在する。1−ヒドロキシ−2−ピリドン
骨格の場合は、2−ヒドロキシピリジン−N−オキシド
骨格等が異性体として存在し、3−ヒドロキシ−2−ピ
リドン骨格の場合は、2,3−ジヒドロキシピリジン骨
格等が存在する。本発明はこれらの異性体も含むことが
できる。
【0021】また、適当な塩基を用いた塩として用いる
ことも可能である。塩の形態としてはナトリウム、カリ
ウム、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、亜
鉛、銅、アルミニウム、ランタン、鉄、スズ等の一価又
は多価の金属塩、アンモニウム塩、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチ
レンジアミン、ヒドロキシルアミン等のアミン類との
塩、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸との塩、又
は塩基性アミノ酸を含む塩基性ペプチドや塩基性タンパ
ク質との塩等が広く利用可能であり、薬剤学的に許容で
きる範囲から適宜選択できる。
【0022】式(1)のヒドロキシ−2−ピリドン誘導
体又はその塩の配合量は、組成物全体の0.0005〜
15%(質量百分率、以下同様)、特に0.01〜10
%、より好ましくは0.1〜1%とすることが好まし
く、0.0005%未満の場合は歯垢形成を抑制できな
い場合があり、15%を超えると使用感や配合上の問題
点が生じる場合がある。
【0023】本発明の口腔用組成物は、上記ヒドロキシ
−2−ピリドン誘導体又はその塩に、カチオン性ポリマ
ーの1種であるヒドロキシエチルセルロース・ジメチル
ジアリルアンモニウム塩が選択的に併用される。ここに
いうヒドロキシエチルセルロース・ジメチルジアリルア
ンモニウム塩とは、ヒドロキシエチルセルロースにジメ
チルジアリルアンモニウム塩をグラフト重合して得られ
るカチオン性ポリマーである。対イオンは、塩化物イオ
ン等のハロゲン化物イオンや、メトサルフェートイオン
などである。本カチオン性ポリマーの平均分子量は、特
に限定されないが、数平均分子量で、好ましくは1,0
00〜1,000,000である。その窒素含有量は
0.1〜3%であり、より好ましくは0.5〜2.5%
である。このようなヒドロキシエチルセルロース・ジメ
チルジアリルアンモニウム塩としては、日本エヌエスシ
ー(株)から市販されているセルコートL−200など
が挙げられる。これらは、対イオンが塩化物イオンであ
る。
【0024】本カチオン性ポリマーの含有量は、通常、
組成物全体の0.001〜2%、好ましくは0.005
〜1%、特に好ましくは0.01〜0.5%である。
0.001%未満では十分な歯垢形成抑制効果が得られ
ず、2%を超えると独特の異味、異臭が発生するので好
ましくない。
【0025】また、本発明の口腔用組成物には、フッ素
化合物を配合することが好ましい。フッ素化合物として
は、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫などのフッ化物、
モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カ
リウムなどのアルカリ金属モノフルオロフォスフェート
などの1種又は2種以上を使用することができ、好まし
くはフッ化ナトリウムが使用される。フッ素化合物の配
合量としては、好ましくはフッ化物イオンとして100
〜2,000ppmであり、より好ましくは200〜
1,500ppmが適当である。
【0026】本発明の口腔用組成物は、その剤型に応じ
てその他の任意成分を配合することができる。例えば、
歯磨類の場合は、研磨剤、粘結剤、粘稠剤、界面活性
剤、甘味剤、防腐剤、着色剤、香料、保存安定化剤、p
H調整剤、発泡剤、上記必須成分以外の薬用成分などを
配合し得る。
【0027】研磨剤としては、第2リン酸カルシウム・
2水和物及び無水和物、第1リン酸カルシウム、第3リ
ン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のリン酸カル
シウム系化合物、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、
アルミナ、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、不溶性メ
タリン酸ナトリウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マ
グネシウム、硫酸カルシウム、ベントナイト、ケイ酸ジ
ルコニウム、チタニウム結合ケイ酸塩等の無機系研磨
剤、ポリメタクリル酸メチル、結晶性セルロース等の有
機系研磨剤が挙げられる。研磨剤の配合量は、通常、組
成物全体の5〜60%、好ましくは8〜50%である。
【0028】粘結剤としては、カラギーナン、カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体、キ
サンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤ
ガムなどのガム類、ポリビニルアルコール、架橋型ポリ
アクリル酸ナトリウム、非架橋型ポリアクリル酸ナトリ
ウム等のカルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリ
ドンなどの有機系粘結剤、シリカゲル、アルミニウムシ
リカゲル、ビーガム、ラポナイトなどの無機系粘結剤が
挙げられる。粘結剤の配合量は、通常、組成物全体の
0.2〜2%である。
【0029】粘稠剤や保湿剤としては、ソルビット、グ
リセリン、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、マル
チトール等の多価アルコール、糖アルコールなどが配合
される。
【0030】甘味料としては、サッカリンナトリウム、
ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、
グリチルリチン、ペリラルチン、p−メトキシシンナミ
ックアルデヒド、アスパルテーム、キシリトール等が配
合できる。
【0031】香料としては、l−メントール、カルボ
ン、アネトール、リモネン等のテルペン類又はその誘導
体等が挙げられる。着色剤としては、青色1号、黄色4
号、緑色3号、二酸化チタン等が挙げられる。
【0032】防腐剤としては、安息香酸ナトリウム、メ
チルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、塩
化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノー
ル、ソルビン酸カリウム等を挙げることができる。
【0033】保存安定化剤としては、ビタミンC、ビタ
ミンE、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸水素ナトリウム、ブチルヒドロキシトルエン、没食
子酸プロピル、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げら
れる。
【0034】pH調整剤としては、例えば、クエン酸、
リンゴ酸、乳酸、酒石酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、
グリセロリン酸やこれらの各種塩、ならびに水酸化ナト
リウムを挙げることができる。本発明の口腔用組成物の
pHは5〜9、好ましくは6〜8の範囲になるように調
整される。
【0035】ヒドロキシ−2−ピリドン誘導体又はその
塩以外の薬効成分としては、例えば、クロルヘキシジ
ン、トリクロサン、塩化セチルピリジニウム、ヒノキチ
オールなどの抗菌剤、トラネキサム酸、イプシロンアミ
ノカプロン酸、アラントインなどの抗プラスミン剤、ポ
リリン酸類などの歯石予防剤、塩化ナトリウムなどの歯
茎引き締め剤、酢酸トコフェロールなどの各種ビタミン
などが挙げられる。
【0036】なお、本発明の組成物は、通常の口腔用組
成物に適用されている容器に充填して用いることができ
る。具体的には、ポリエチレン層、エチレンメタクリル
酸共重合体層、ポリエチレンテレフタレート層、アルミ
ニウム層、ガラス蒸着層、ポリビニルアルコール層、エ
チレンビニルアルコール共重合体層、リサイクルプラス
チック層等からなるラミネート容器のほか、機械的又は
差圧によるディスペンサー容器及びスクイズ容器、ボト
ル等にも充填することができる。ボトルの材質は特に限
定されないが、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成樹脂、ガ
ラスが好ましい。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、ヒドロキシ−2−ピリ
ドン誘導体又はその塩とヒドロキシエチルセルロース・
ジメチルジアリルアンモニウム塩とを同時に配合するこ
とにより、口腔内でのヒドロキシ−2−ピリドン誘導体
又はその塩の滞留性が向上し、著しく歯垢形成を抑制す
ることができる。それにより、う蝕や歯周病などの口腔
疾患予防を目的とする高機能の歯磨、洗口剤等の口腔用
品の提供を可能とするものである。
【0038】
【実施例】以下、実験例及び実施例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。なお、下記の例において%は質量百分率
を示す。
【0039】[実験例]歯垢形成抑制試験3.7%ブレ
インハートインフュージョン(以下、BHI)培地に、
一定の濁度でストレプトコッカス・ミュータンス(以
下、S.m)10449菌を含む前培養懸濁液を、40
倍になるように1%ショ糖を含む3.7%BHI培地に
懸濁した。その懸濁液を、予め滅菌したガラスチューブ
に4mlずつ加え、37℃で24時間嫌気状態で傾斜培
養をした。その後培地を捨て、ガラスチューブ内に形成
された人工歯垢を生理食塩水で軽く濯いだ。更に濾過滅
菌した被験サンプル(表1)を4ml静かにガラスチュ
ーブ内に加え、1分間静置した。その後生理食塩水4m
lで2回濯ぎ、3.7%BHI培地4mlをガラスチュ
ーブに加え、37℃で嫌気培養した。この操作を1日朝
晩2回行い、2日間繰り返した。
【0040】ガラスチューブ内に形成した人工歯垢を生
理食塩水4mlで3回濯ぎ、予め精秤したポリチューブ
にかきとった。その人工歯垢を40℃で一晩乾燥させ、
電子天秤にて精秤した。
【0041】この時の人工歯垢量をガラスチューブ内で
の歯垢形成量とみなし、対照として、ヒドロキシエチル
セルロース・ジメチルジアリルアンモニウム塩(セルコ
ートL−200)及びヒドロキシ−2−ピリドン誘導体
又はその塩を含まないサンプルについても同様の実験を
行い、下記式に従い、歯垢形成抑制率を算出した。結果
を表2に示す。
【0042】
【数1】
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】表2の結果から、ヒドロキシ−2−ピリド
ン誘導体又はその塩を含有する口腔用組成物にヒドロキ
シエチルセルロース・ジメチルジアリルアンモニウム塩
(セルコートL−200)を配合することにより、ヒド
ロキシ−2−ピリドン誘導体又はその塩の人工歯垢への
滞留性が促進され、効果的に歯垢形成が抑制されること
が確認された。
【0046】次に、本発明の組成物の具体的処方例を示
す。 [実施例1](歯磨) 1-ヒト゛ロキシ-4-メチル-6-(2,4,4-トリメチルヘ゜ンチル)-2-ヒ゜リト゛ンモノエタノールアミン塩 0.1% セルコートL−200 0.05 無水ケイ酸 10 ソルビット 40 ラウリル硫酸ナトリウム 0.8 アルギン酸ナトリウム 0.8 カラギーナン 0.7 サッカリンナトリウム 0.2 フッ化ナトリウム 0.2 プロピレングリコール 3.0 香料 1.0水 残 計 100.0%
【0047】 [実施例2](歯磨) 1-ヒト゛ロキシ-4-メチル-6-(2,4,4-トリメチルヘ゜ンチル)-2-ヒ゜リト゛ンモノエタノールアミン塩 0.3% セルコートL−200 0.1 炭酸カルシウム 40 ソルビット 20 ラウリル硫酸ナトリウム 0.8 カルボキシメチルセルロース(CMC) 1.4 サッカリンナトリウム 0.2 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.7 プロピレングリコール 3.0 安息香酸ナトリウム 0.5 香料 1.0水 残 計 100.0%
【0048】 [実施例3](歯磨) 1-ヒト゛ロキシ-4-メチル-6-(2,4,4-トリメチルヘ゜ンチル)-2-ヒ゜リト゛ンモノエタノールアミン塩 0.5% セルコートL−200 0.03 第2リン酸カルシウム 45 グリセリン 25 ラウリル硫酸ナトリウム 0.8 カルボキシメチルセルロース(CMC) 1.0 カラギーナン 0.3 サッカリンナトリウム 0.2 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.7 プロピレングリコール 3.0 安息香酸ナトリウム 0.3 香料 1.0水 残 計 100.0%
【0049】 [実施例4](歯磨) 1-ヒト゛ロキシ-4-メチル-6-(2,4,4-トリメチルヘ゜ンチル)-2-ヒ゜リト゛ンモノエタノールアミン塩 0.5% セルコートL−200 0.05 水酸化アルミニウム 45 ソルビット 25 ラウリル硫酸ナトリウム 0.8 ラウロイルサルコシンナトリウム 0.3 アルギン酸ナトリウム 1.0 カラギーナン 0.3 サッカリンナトリウム 0.2 デキストラナーゼ 0.2 ミリスチン酸ジエタノールアミド 1.2 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.7 プロピレングリコール 3.0 メチルパラベン 0.1 ブチルパラベン 0.01 香料 1.2水 残 計 100.0%
【0050】 [実施例5](歯磨) 1-ヒト゛ロキシ-4-メチル-6-(2,4,4-トリメチルヘ゜ンチル)-2-ヒ゜リト゛ンモノエタノールアミン塩 0.5% セルコートL−200 1.0 無水ケイ酸 20 ソルビット 40 ラウリル硫酸ナトリウム 1.2 ポリアクリル酸ナトリウム 1.0 カルボキシメチルセルロース 0.3 サッカリンナトリウム 0.2 フッ化ナトリウム 0.2 グリチルレチン酸 0.05 ビタミンE 0.05 オオバクエキス 0.05 プロピレングリコール 3.0 香料 1.0水 残 計 100.0%
【0051】 [実施例6](歯磨) 3−ヒドロキシ−2−ピリドン 0.3% セルコートL−200 0.03 第2リン酸カルシウム 50 ソルビット 30 ラウリル硫酸ナトリウム 0.8 キサンタンガム 1.0 カラギーナン 0.3 サッカリンナトリウム 0.2 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.7 プロピレングリコール 3.0 香料 1.0水 残 計 100.0%
【0052】 [実施例7](歯磨) 1−ヒドロキシ−2−ピリドン 0.3% セルコートL−200 0.05 無水ケイ酸 10 ソルビット 30 キシリトール 9.0 ラウリル硫酸ナトリウム 0.8 キサンタンガム 0.8 カラギーナン 0.7 サッカリンナトリウム 0.2 フッ化ナトリウム 0.2 プロピレングリコール 3.0 香料 1.0水 残 計 100.0%
【0053】 [実施例8](歯磨) 3−ヒドロキシ−2−ピリドン 0.3% セルコートL−200 0.1 炭酸カルシウム 40 ソルビット 20 ラウリル硫酸ナトリウム 0.8 キサンタンガム 0.8 アルギン酸ナトリウム 0.8 サッカリンナトリウム 0.2 モノフルオロリン酸ナトリウム 0.8 プロピレングリコール 2.0 安息香酸ナトリウム 0.3 香料 1.0水 残 計 100.0%
【0054】 [実施例9](洗口剤) 1-ヒト゛ロキシ-4-メチル-6-(2,4,4-トリメチルヘ゜ンチル)-2-ヒ゜リト゛ンモノエタノールアミン塩 0.5% セルコートL−200 0.05 変性エタノール 8 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2 グリセリン 10 パルミトイルサルコシンナトリウム 0.1 クエン酸 0.01 クエン酸3ナトリウム 0.3 サッカリンナトリウム 0.1 フッ化ナトリウム 0.2 0.1%緑色3号 0.8 香料 0.3水 残 計 100.0%
【0055】 [実施例10](洗口剤) 1−ヒドロキシ−2−ピリドン 0.1% セルコートL−200 1.0 変性エタノール 10 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 2 グリセリン 5 キシリトール 9 パルミトイルサルコシンナトリウム 0.1 クエン酸 0.01 クエン酸3ナトリウム 0.3 サッカリンナトリウム 0.1 フッ化ナトリウム 0.05 塩化セチルピリジニウム 0.05 香料 0.5水 残 計 100.0%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AA032 AA112 AB032 AB172 AB282 AB292 AB322 AB472 AC102 AC122 AC132 AC302 AC312 AC432 AC482 AC642 AC662 AC692 AC782 AC851 AC852 AC862 AD092 AD272 AD302 AD352 AD532 AD662 DD22 EE32 EE36

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるヒドロキシ
    −2−ピリドン誘導体又はその塩を含有する口腔用組成
    物において、ヒドロキシエチルセルロース・ジメチルジ
    アリルアンモニウム塩を配合することを特徴とする口腔
    用組成物。 【化1】 (但し、式中R1,R2はそれぞれ水素原子又は水酸基で
    あり、かつR1,R2の少なくとも一つは水酸基である。
    また,R3,R4,R5はそれぞれ水素原子又は一価の有
    機基である。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006199680A (ja) * 2004-12-24 2006-08-03 Lion Corp 練歯磨組成物
JP2008063334A (ja) * 2006-08-10 2008-03-21 Lion Corp 水溶性有効成分の付着化組成物及び水溶性有効成分の付着方法

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