JP2002205344A - エンボスエンドレスベルトの製造方法、エンボスエンドレスベルト、エンボスシート製造装置およびエンボスシート - Google Patents
エンボスエンドレスベルトの製造方法、エンボスエンドレスベルト、エンボスシート製造装置およびエンボスシートInfo
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Abstract
とともに、精密な模様を確実に転写でき、しかもエンボ
スシート加工時の離型性がよいエンボスエンドレスベル
トの製造方法を提供すること 【解決手段】エンドレスベルトの外面に熱硬化性樹脂を
塗布する第1塗布工程と、前記熱硬化性樹脂の上に液体
透過性のある凹凸模様を有する膜状模様材を貼着する貼
着工程と、前記膜状模様材の上にさらに熱硬化性樹脂を
塗布する第2塗布工程と、前記膜状模様材を貼着させた
まま熱硬化性樹脂を加熱し、硬化させる硬化工程と、を
備えることを特徴とする。
Description
ターンが施され、エンボスシートを製造するために用い
られるエンボスエンドレスベルトの製造方法、エンボス
エンドレスベルト、エンボスシート製造装置およびエン
ボスシートに関する。
面に立体的な凹凸模様(エンボスパターン)を形成し
た、いわゆるエンボスシートが製造されている。一般
に、このようなエンボスシートの製造においては、金属
ロールや金属平板の表面にエンボスを形成しておき、こ
れを樹脂シートまたはフィルムの表面に転写する方法
や、複数のロールに巻装されたエンドレスベルトの表面
にエンボスを形成した、いわゆるベルトプロセスによ
り、樹脂シートまたはフィルムの表面にエンボスパター
ンを形成する方法が採用される。
は、エンドレスベルト表面に、彫刻等で凹凸模様を形成
し、このエンボスエンドレスベルトを加熱ロール、冷却
ロールを含む複数のロールに巻装した装置を用い、熱と
圧力によりシート表面に連続的にエンボスを形成する方
法がある(従来技術1 米国特許 4740258
号)。また、エンボスエンドレスベルト上に凹凸溝を付
ける方法として、エンボスエンドレスベルト上にあるポ
リイミド系樹脂薄膜に凹凸溝を付けるにあたり、薄膜が
溶融状態にある間に転写ロールで押圧して表面に凹凸溝
を転写する方法がある(従来技術2 特開平10−33
7806号公報)。
各従来技術には、以下にあげるような問題がある。すな
わち、従来技術1による方法では、金属ベルト面に木目
や生地目等の細かな立体模様を彫刻等の手段でつけるこ
とは困難であり、仮に彫刻を施したとしても、時間がか
かるため、不経済であるという問題がある。また、金属
ベルト表面で樹脂シートにエンボス付けを行う際、加熱
により軟化したシートがベルト表面に溶着して、剥離が
困難になるとともに無理に剥離した場合シートが破損す
るという問題もある。一方、従来技術2による方法で
は、エンボスエンドレスベルト製造時において、ポリイ
ミド表面へのエンボスパターンの転写時の型再現性が悪
いため、細かい模様をつけようとすると押圧時の圧力を
高くする必要があり、加工が難しい問題がある。また、
型再現性の向上をはかるため、ポリイミドを柔らかくし
て押圧すると転写ロールにポリイミドが付着してエンボ
スパターンの転写効率が悪くなるという問題がある。
コストで製造できるとともに、精密な模様を確実に転写
でき、しかもエンボスシート加工時の離型性がよいエン
ボスエンドレスベルトの製造方法、この製造方法を用い
て製造されたエンボスエンドレスベルト、このエンボス
エンドレスベルトを備えたエンボスシート製造装置、お
よびこの装置を用いて製造されたエンボスシートを提供
することにある。
スエンドレスベルトの製造方法は、外面にエンボスパタ
ーンが施され、エンボスシートを製造するために用いら
れるエンボスエンドレスベルトの製造方法であって、エ
ンドレスベルトの外面に熱硬化性樹脂を塗布する第1塗
布工程と、前記熱硬化性樹脂の上に液体透過性のある凹
凸模様を有する膜状模様材を貼着する貼着工程と、前記
膜状模様材の上にさらに熱硬化性樹脂を塗布する第2塗
布工程と、前記膜状模様材を貼着させたまま熱硬化性樹
脂を加熱し、硬化させる硬化工程と、を備えることを特
徴とする。
ル、ステンレス、銅など金属製の材質のものを採用でき
る。また、エンドレスベルトが巻装されるロールの数は
2以上であれば任意であり、ロールの種類としては、加
熱ロール、冷却ロール等適宜選択できる。そして、第1
塗布工程および第2塗布工程に使用される熱硬化性樹脂
としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、フェノール樹脂、ユリアメラミン樹脂、
ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等が採用できる。中
でもポリイミド樹脂が好ましい。
イミド、熱可塑線状ポリイミド、熱硬化性ポリイミド、
変性ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミ
ド、ポリエステルイミド等を採用できる。第1塗布工程
および第2塗布工程に使用されるポリイミドとしては、
同じ押し出し機等を使用することができるので、同種の
ポリイミドを使用するのが好ましい。第2塗布工程にお
いて塗布する熱硬化性樹脂の厚さは、0.05〜1.0
mmが好ましい。0.05mm未満では、膜状模様材の
エンボスパターンの凹凸上を精密に覆うには、不十分で
あるという虞があり、1.0mmより大きい場合には、
熱硬化性樹脂の量が多くなりすぎて膜状模様材のエンボ
スパターンの凹凸が埋まってしまうという虞がある。
貼着するエンボスパターンを備える膜状模様材として
は、液体透過性を有するものであれば、特に限定はない
が、布地、レース地、不織布、多孔性シート、発泡シー
ト、樹皮、金網、多孔性の箔、畳おもて等種々の材料を
採用することができる。液体透過性を有するものとは、
水、アルコール等の液体を透過することができる性質を
有するものである。液体透過性としては、一例を挙げれ
ば、JISA1218に規定される「透水係数」で表す
ことができる。繊維製品は、通常、1×10-2(cm/
s)以上の透水係数であるが、このようなものが好まし
く使用できる。膜状模様材は、液体透過性を有している
ので、第1塗布工程によって得られたポリイミドと第2
塗布工程におけるポリイミドが連通しあい、膜状模様材
が強固、確実に固定される。
制限はないが、好ましくは0.1mm以上5mm以下で
ある。さらに、貼着工程においてポリイミド膜に膜状模
様材を押圧する際の加圧手段としては、例えば、エンド
レスベルトの外側に設けられたニップロールで、シート
をエンドレスベルト側に押圧する方法等を採用できる。
熱硬化性樹脂を硬化させるため、加熱手段が必要であ
る。加熱手段としては、エンドレスベルトの内側、外側
の一方から行う場合、または両側から行う場合等、適宜
選択できるが、ベルトの内側から加熱することが好まし
い。ベルトの内側から加熱することで、加熱されたエン
ドレスベルトに固着したシートを直接加熱することがで
き、加熱効率を向上できる。
熱手段としては、例えば、ベルトが巻装される複数のロ
ールのうち少なくとも1つを加熱ロールとする方法や、
ベルト内側に設置された電熱ヒータ等で加熱する方法等
が挙げられる。一方、ベルト外側からの加熱手段として
は、例えば、外側に設置された電熱ヒータ等で加熱する
方法や、ベルト外側に設けられたニップロールを兼ねた
加熱ロール等でシートを直接加熱する方法等が挙げられ
る。その他、熱風による加熱等を適宜組み合わせて加熱
効率を向上させることも可能である。
程、第2塗布工程、硬化工程を備えることにより、エン
ドレスベルト上にエンボスパターンを備える膜状模様材
のエンボスパターンを反映させることができるので、エ
ンドレスベルト上または塗布されたポリイミドに直接彫
刻するのと比較して、簡便に、迅速に、かつ低コスト
で、エンボスエンドレスベルトを製造することができ
る。
は、請求項1に記載のエンボスエンドレスベルトの製造
方法において、前記熱硬化性樹脂はポリイミドであるこ
とが好ましい。この発明によれば、エンドレスベルトに
は、塗布されたポリイミドに液体透過性のある膜状模様
材を貼着してさらに、ポリイミドが塗布されているの
で、エンボスエンドレスベルトの表面上のポリイミドが
易剥離性を有するので、エンボスシート加工時のシート
の剥離を容易に行うことができる。エンボスエンドレス
ベルトの表面上のポリイミドが易剥離性を有するので、
エンボスシート加工時のシートの剥離を容易に行うこと
ができる。
トは、請求項1または請求項2に記載のエンボスエンド
レスベルトの製造方法により得られたことを特徴とす
る。請求項1または請求項2に記載のエンボスエンドレ
スベルトの製造方法により製造された請求項3記載のエ
ンボスエンドレスベルトであれば、ポリイミド中に膜状
模様材が埋められるから、凹凸差の大きなエンボスエン
ドレスベルトとすることができる。
は、複数のロールと、これらのロールに巻装される請求
項3に記載のエンボスエンドレスベルトと、シートを押
圧する押圧手段と、を備えることを特徴とする。
個以上の加熱ロールと冷却ロールを採用することができ
る。これらロールに巻装されたエンボスエンドレスベル
トの外側には、押圧手段として、ニップロールを用いる
手段や、エンボスエンドレスベルトに平行に設けられた
他のベルトによって被加工物を挟み込み、押圧する手段
等を採用することもできる。
エンボスエンドレスベルトを用いた製造装置であるか
ら、エンボスシート加工時の離型性が向上し、凹凸差が
大きく、精密なエンボスパターン有する高付加価値のエ
ンボスシートを製造することのできるエンボスシート製
造装置を提供することができる。
4に記載のエンボスシート製造装置を用いて製造された
ことを特徴とする。本発明の被加工物となるシートを構
成する熱可塑性樹脂としては、任意の熱可塑性樹脂を採
用することができ、例えば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン等のポリオレフィン系樹脂、2種類以上のオレフィ
ンの共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール
共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、アイオノマ
ー等を採用できる。なお、熱可塑性樹脂中には、必要に
応じて、充填剤(炭酸カルシウム、タルク等)、滑剤、
帯電防止剤、可塑剤、着色剤、熱分解型発泡剤等を含有
させておいてもよい。
を装置上で積層してエンボス加工してもよく、予め積層
したシートをエンドレスベルト上に供給してもよい。ま
た、予め積層する方法としては、例えば、熱ラミネー
ト、ドライラミネート等のラミネート法、共押出法、カ
レンダ法等を用いることができる。なお、本発明におけ
るシートは、厚さが相対的に薄いフィルムをも含む概念
である。
ルト表面上のポリイミドと被加工物となるシートを貼着
させて、エンボスパターンをシートに転写するので、完
成したシートを剥がす際に容易に剥離することができ
る。さらに、キューブコーナープリズム型等、種々の高
精度のエンボスシートを提供することができる。
に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に
係るエンボスエンドレスベルト10の製造に用いられる
製造装置1が示されている。製造装置1は、所定間隔を
開けて配置された第1加熱ロール110、第2加熱ロー
ル111および冷却ロール120と、これら各ロール1
10、111、120に巻装されたエンドレスベルト1
0Aと、バーコータ30と、押出し機40と、ニップロ
ール50および剥離ロール60とを備えて構成されてい
る。
ータ等の加熱手段が内蔵されており、その表面温度は、
調節可能である。また、冷却ロール120は、水冷式等
の冷却手段が内蔵されており、その表面温度は、調節可
能である。なお、これら各ロールの内の少なくとも一つ
は、モータ等の回転駆動手段と連結され、回転可能にさ
れている。
から形成され、その表面には、熱硬化性樹脂としてのポ
リイミド10Bが塗布される。このポリイミド10B
は、溶媒に分散したポリイミドからなり、その濃度は、
33重量%以上が好ましい。また、その粘度は、40〜
700 Poise が好ましい。粘度が40 Poise 未満
ならば、膜状模様材をポリイミド上にコーティングする
ことが困難であり、700 Poise より大きければ、
エンボスパターンの凹凸差があまり得られないという虞
がある。
機40から、液状のポリイミド10Bを押し出し、ま
た、粘度が低い場合には、流し込み、バーコータ30で
所定の厚さに調節する。押出し機40としては、ポリイ
ミド10Bの粘度が高い場合でも押し出し可能なもので
あることが好ましい。また、バーコータ30は、ポリイ
ミド10Bを所定の厚さに調節するためプラスチックや
ゴム製等で形成されていることが好ましい。本実施形態
では、プラスチック製のバーコータ30を使用してい
る。
成され、その外周面にシリコーンゴム製の表面材が装着
されている。ニップロール50は、第1加熱ロール11
0に適当な圧力で押圧するように調整されている。ここ
でニップロール50と第1加熱ロール110とにより、
膜状模様材70の押圧・貼着が行われる。なお、上記押
圧力は、被加工物となるシートの厚さ、幅、樹脂の材質
等に応じて適宜設定することができる。さらに、剥離ロ
ール60も、ゴムにより形成され、その外周面にシリコ
ーンゴム製の表面材が装着されている。
るエンボスエンドレスベルト10の製造方法を図1〜4
に基づいて説明する。 (1)押出し機40により、矢印方向に動作しているエ
ンドレスベルト10A上に液状のポリイミド10Bを塗
布する。その際、バーコータ30によって、ポリイミド
10Bの厚さを約0.2mmに調節する(第1塗布工
程)。
0側に、膜状模様材70を送り出すための送り出しロー
ル51が備えられている。膜状模様材70が、あらかじ
めエンドレスベルト10Aの周長と同じ長さを送り出し
ロール51に巻かれた状態になっている。
あるエンボスパターンを有する膜状模様材70を送り出
して、ニップロール50とエンドレスベルト10Aとの
間に挟み込んで、押圧・貼着させる(貼着工程)。
材70がポリイミド10Bを介してエンドレスベルト1
0A上に貼着された状態になっている。 (3)押出し機40により、矢印方向に動作しているエ
ンドレスベルト10A上に貼着された膜状模様材70上
に、さらに、液状のポリイミド10Bを塗布する。その
際、バーコータ30によって、ポリイミド10Bの厚さ
を約0.1mmに調節する(第2塗布工程)。
が取り除かれている。また、膜状模様材70がポリイミ
ド10Bを介してエンドレスベルト10A上に貼着さ
れ、さらに、この膜状模様材70上にはポリイミド10
Bが塗布された状態になっている。
2加熱ロール111の温度を昇温し、冷却ロール120
の冷却機能はOFFとし、エンドレスベルト10Aの回
転速度を調節し、1時間、エンドレスベルト10Aを回
転させ、エンドレスベルト10A上に塗布されたポリイ
ミド10Bを硬化させる(硬化工程)。 (5)その後、第1加熱ロール110、第2加熱ロール
111の温度をさらに昇温し、エンドレスベルト10A
の回転速度を調節し、1時間、エンドレスベルト10A
を回転させ、エンドレスベルト10A上に塗布されたポ
リイミド10Bを完全に硬化させる(硬化工程)。
1塗布工程で塗布されるポリイミド10Bと、貼着工程
でこのポリイミド10B上に貼着される膜状模様材70
と、第2塗布工程で膜状模様材70上に塗布されるポリ
イミド10Bと、を備えるエンボスエンドレスベルト1
0が完成する。また、第2塗布工程で膜状模様材70上
に塗布されるポリイミド10Bには、膜状模様材70の
エンボスパターンを反映する凹凸のエンボスパターンが
形成される。
レスベルト10は、図5に示されるように、そのままエ
ンボスシート製造装置として利用される。製造装置1
は、所定間隔を開けて配置された第1加熱ロール11
0、第2加熱ロール111および冷却ロール120と、
これら各ロール110、111、120に巻装されたエ
ンボスエンドレスベルト10、ニップロール50、送り
出しロール52、剥離ロール60および巻き取りロール
62とを備えて構成されている。
の被加工物となるシート71が巻かれており、ここから
ニップロール50とエンボスエンドレスベルト10の間
を挿通し、押圧することによって、エンボスエンドレス
ベルト10上のエンボスパターンをシート71に転写す
る。本実施形態では、シート71は厚み約0.5mmの
ポリプロピレンシートを採用している。さらに、巻き取
りロール62には、エンボスパターンが転写されたシー
ト71を剥離ロール60とエンボスエンドレスベルト1
0との間を挿通して、さらに、引き剥がす。
るエンボスシート72の製造方法を説明する。 (6)まず、第1加熱ロール110と、第2加熱ロール
111の温度を昇温し、冷却ロール120で冷却する。
エンボスエンドレスベルト10の回転速度を調節する。 (7)その後、送り出しロール52に巻かれているシー
ト71をニップロール50とエンボスエンドレスベルト
10との間を挿通し、押圧することによって、エンボス
エンドレスベルト10上のエンボスパターンをシート7
1に転写する。 (8)さらに、エンボスパターンが転写されたシート7
1を剥離ロール60とエンボスエンドレスベルト10の
間を挿通させて引き剥がす。以上でエンボスシート72
が完成する。得られたエンボスシート72は、図6に示
すように、凹凸のエンボスパターンを構成するエンボス
加工面72Aを備える。
うな効果がある。この発明によれば、エンドレスベルト
10A上に塗布されたポリイミド10Bに液体透過性の
ある膜状模様材を貼着してさらに、ポリイミド10Bを
塗布してエンドレスベルト10A上に、エンボスパター
ンを備える方法を採用しているため、簡便に、迅速に、
かつ低コストで、エンボスエンドレスベルト10を製造
することができる。また、エンボスパターンを備える膜
状模様材70の上にさらにポリイミド10Bを塗布する
ため、エンドレスベルト10A上に、対象となるエンボ
スパターンを正確に形成することができる。
ボスパターンを被加工物であるシート71に転写するこ
とになるため、エンボスシート加工時のエンボスシート
72の剥離時に、ポリイミド10Bにエンボスシート7
2が付着することなくエンボスシート72を剥がすこと
ができる。そして、このエンボスエンドレスベルト10
は、対象となるエンボスパターンを備える膜状模様材7
0の上にさらにポリイミド10Bが塗布されているた
め、このエンボスエンドレスベルト10上には、対象と
なるエンボスパターンが正確に形成されているので、シ
ート71に精密なエンボスパターンを転写することがで
きる。また、本発明に係るエンボスエンドレスベルト1
0を備えた製造装置1を使用するので、エンボスパター
ンが正確に転写されたエンボスシート72を提供するこ
とができる。
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。例えば、エ
ンドレスベルト10Aとしては、前記実施形態では、ス
テンレスを採用していたが、これに限られず、スチー
ル、銅など金属製の材質のものを採用できる。
では、ポリイミド10Bを採用していたが、これに限ら
れず、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノ
ール樹脂、ユリアメラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シ
リコーン樹脂等の他の熱硬化性樹脂を採用できる。
は、前記実施形態では、電熱ヒータを内蔵した加熱ロー
ルを採用していたが、これに限られず、外側に設置され
た電熱ヒータ等で加熱する方法や、ベルト外側に設けら
れたニップロール50を兼ねた加熱ロール等でシート7
0を直接加熱する方法等を採用できる。
は、前記実施形態では、ポリプロピレンシートを採用し
ていたが、これに限られず、ポリエチレン等の他の熱可
塑性樹脂シート、または、前記熱可塑性樹脂を複数積層
した樹脂シート等を採用できる。その他、本発明を実施
する際の具体的な構造および形状等は、本発明の目的を
達成できる範囲内で他の構造等としてもよい。
ベルトおよびエンボスシートの製造の具体的条件を下記
の通りとした。 [1]エンボスエンドレスベルトの製造 エンドレスベルト10Aの周長:2000mm 加熱ロール、冷却ロールの内径:250mm 塗布するポリイミド10B:宇部興産(株)製FS−5
10T 塗布するポリイミド10Bの粘度:351 Poise 塗布するポリイミド10Bの固形分濃度:66.3重量
% 加熱ロール110、111の温度(図4):80℃ 加熱ロール110、111の温度(図4):170℃ エンドレスベルト10Aの回転速度(図1,図2、図
3):0.5m/min エンドレスベルト10Aの回転速度(図4):1m/m
in 膜状模様材70のエンボスパターン:花柄レース模様
ポリイミド10B側の表面は、花柄レース模様の凹凸を
反映し、花柄レース模様を持つ生地の表面とほぼ同じ高
さになり、正確にエンボスパターンが形成されていた。
化学(株)製F−744NP) 加熱ロール110の温度(図5):170℃ 加熱ロール111の温度(図5):200℃ 冷却ロール120の温度(図5):常温の水で冷却 エンボスエンドレスベルト10の回転速度(図5):2
m/min
工面72A側には、花柄レース模様が正確に転写されて
いた。
塗布された熱硬化性樹脂に液体透過性のある膜状模様材
を貼着してさらに、熱硬化性樹脂を塗布してエンドレス
ベルト上に、エンボスパターンを備える方法を採用して
いるため、エンドレスベルト上または塗布されたポリイ
ミドに直接彫刻するのと比較して、簡便に、迅速に、か
つ低コストで、エンボスエンドレスベルトを製造するこ
とができる。また、対象となるエンボスパターンを備え
る膜状模様材の上にさらに熱硬化性樹脂を塗布するた
め、エンドレスベルト上に、凹凸差の大きなエンボスパ
ターンを正確に形成することができる。
パターンを被加工物であるシートに転写する工程におい
て、エンボスシート加工時のエンボスシートの剥離時
に、ポリイミドにエンボスシートが付着することなくエ
ンボスシートを剥がすことができる。そして、このエン
ボスエンドレスベルトは、対象となるエンボスパターン
を備える膜状模様材の上にさらに熱硬化性樹脂が塗布さ
れているため、このエンボスエンドレスベルト上には、
対象となるエンボスパターンが正確に形成されているの
で、シートに、凹凸差の大きく、精密なエンボスパター
ンを確実に転写することができる。
方法の第1塗布工程を示す図である。
方法の貼着工程を示す図である。
方法の第2塗布工程を示す図である。
方法の硬化工程を示す図である。
図である。
Claims (5)
- 【請求項1】外面にエンボスパターンが施され、エンボ
スシートを製造するために用いられるエンボスエンドレ
スベルトの製造方法であって、 エンドレスベルトの外面に熱硬化性樹脂を塗布する第1
塗布工程と、 前記熱硬化性樹脂の上に液体透過性のある凹凸模様を有
する膜状模様材を貼着する貼着工程と、 前記膜状模様材の上にさらに熱硬化性樹脂を塗布する第
2塗布工程と、 前記膜状模様材を貼着させたまま熱硬化性樹脂を加熱
し、硬化させる硬化工程と、を備えることを特徴とする
エンボスエンドレスベルトの製造方法。 - 【請求項2】請求項1に記載のエンボスエンドレスベル
トの製造方法において、 前記熱硬化性樹脂はポリイミドであることを特徴とする
エンボスエンドレスベルトの製造方法。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載のエンボス
エンドレスベルトの製造方法により得られたことを特徴
とするエンボスエンドレスベルト。 - 【請求項4】複数のロールと、 これらのロールに巻装される請求項3に記載のエンボス
エンドレスベルトと、 シートを押圧する押圧手段と、を備えることを特徴とす
るエンボスシート製造装置。 - 【請求項5】請求項4に記載のエンボスシート製造装置
を用いて製造されたことを特徴とするエンボスシート。
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