JP2002202532A - 画像表示媒体 - Google Patents

画像表示媒体

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JP2002202532A
JP2002202532A JP2001031620A JP2001031620A JP2002202532A JP 2002202532 A JP2002202532 A JP 2002202532A JP 2001031620 A JP2001031620 A JP 2001031620A JP 2001031620 A JP2001031620 A JP 2001031620A JP 2002202532 A JP2002202532 A JP 2002202532A
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Kiyoshi Shigehiro
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Yoshiro Yamaguchi
善郎 山口
Kazunaga Horiuchi
一永 堀内
Shota Oba
正太 大場
Motohiko Sakamaki
元彦 酒巻
Takeshi Matsunaga
健 松永
Yoshinori Machida
義則 町田
Yasushi Suwabe
恭史 諏訪部
Takeo Kakinuma
武夫 柿沼
Minoru Koshimizu
実 小清水
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 表示画像の濃度コントラストや視野角等を改
善した画像表示媒体を提供する。 【解決手段】 少なくとも、表示基板と、該表示基板に
対向して配置される対向基板と、前記表示基板と前記対
向基板との間隙に封入される封入物と、からなる画像表
示媒体であって、前記封入物が、隠蔽性を有し、かつ、
色および相互に帯電極性の異なる少なくとも2種の絶縁
性粒子からなり、前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
ち、少なくとも1種の絶縁性粒子の単位重量あたりの帯
電量の絶対値が、0.0001〜0.1C/kgである
ことを特徴とする画像表示媒体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示媒体であ
って、特に、繰り返し使用が可能で、複写機等にも適用
可能な画像表示媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆる電子ペーパーの技術とし
て、着色粒子の回転、電気泳動、サーマルリライタブ
ル、液晶、エレクトロクロミー等の表示技術が多数知ら
れている。この中でトナーを用いたディスプレー技術と
して、導電性着色トナーおよび白色粒子を対向する基板
間に封入し、非表示基板の内側表面に設けた電荷輸送層
を介して導電性着色トナーへ電荷を注入し、電荷注入さ
れた導電性着色トナーが非表示基板に対向して位置する
表示基板側へ、基板間の電界により移動し、導電性着色
トナーが表示基板へ付着して導電性着色トナーと白色粒
子とのコントラストにより画像表示されることが知られ
ている。上記の従来技術では、コントラストの低さ、視
野角の狭さ等において改善の余地がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決すべくなされたものであり、その目的は、表示画
像の濃度コントラストや視野角等を改善した画像表示媒
体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明の画像表示媒体を提供することにより解決される。す
なわち、本発明は、 <1> 少なくとも、表示基板と、該表示基板に対向し
て配置される対向基板と、前記表示基板と前記対向基板
との間隙に封入される封入物と、からなる画像表示媒体
であって、前記封入物が、隠蔽性を有し、かつ、色およ
び相互に帯電極性の異なる少なくとも2種の絶縁性粒子
からなり、前記少なくとも2種の絶縁性粒子のうち、少
なくとも1種の絶縁性粒子の単位重量あたりの帯電量の
絶対値が、0.0001〜0.1C/kgであることを
特徴とする画像表示媒体である。
【0005】<2> 前記少なくとも2種の絶縁性粒子
のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子の平均粒径が、前
記表示基板と前記対向基板との間隔の1/1000〜9
/10であり、かつ、少なくとも1種の他の絶縁性粒子
の平均粒径が前記間隔の5/100〜9/10であるこ
とを特徴とする<1>に記載の画像表示媒体である。
【0006】<3> 前記少なくとも2種の絶縁性粒子
のうち少なくとも1種の絶縁性粒子について、粒子径が
平均粒径±該平均粒径の50%の範囲にある絶縁性粒子
の重量割合が、その絶縁性粒子の全体量に対し、30%
以上を占めることを特徴とする<1>または<2>に記
載の画像表示媒体である。
【0007】<4> 前記少なくとも2種の絶縁性粒子
のうち少なくとも1種の絶縁性粒子の球形度が、0.1
〜1であることを特徴とする<1>〜<3>のいずれか
に記載の画像表示媒体である。
【0008】<5> 前記少なくとも2種の絶縁性粒子
のうち少なくとも1種の絶縁性粒子の比表面積形状係数
が、15以下であることを特徴とする<1>〜<4>の
いずれかに記載の画像表示媒体である。
【0009】<6> 前記少なくとも2種の絶縁性粒子
のうち少なくとも1種の絶縁性粒子の表面エネルギー
が、2J/m2以下であることを特徴とする<1>〜<
5>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0010】<7> 前記少なくとも2種の絶縁性粒子
のうち少なくとも1種の絶縁性粒子の安息角が、80°
以下であることを特徴とする<1>〜<6>のいずれか
に記載の画像表示媒体である。
【0011】<8> 前記少なくとも2種の絶縁性粒子
のうち少なくとも1種の絶縁性粒子の縦弾性係数が、1
MPa〜300GPaであることを特徴とする<1>〜
<7>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0012】<9> 前記少なくとも2種の絶縁性粒子
のうち少なくとも1種の絶縁性粒子の体積密度が、10
〜21500kg/m3であることを特徴とする<1>
〜<8>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0013】<10> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、平均粒径が最も大きい1種の絶縁性粒子と、
平均粒径が最も小さい1種の絶縁性粒子との前記平均粒
径の比が、1/30〜30/1であることを特徴とする
<1>〜<9>のいずれかに記載の画像表示媒体であ
る。
【0014】<11> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、1種の絶縁性粒子の総数Nに対して、他種の
絶縁性粒子のそれぞれの総数が、N×1/900≦N≦
N×900の範囲にあることを特徴とする<1>〜<1
0>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0015】<12> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、1種の絶縁性粒子の総表面積Sに対して、他
種の絶縁性粒子のそれぞれの総表面積が、S×1/10
≦S≦S×10の範囲にあることを特徴とする<1>〜
<11>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0016】<13> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、1種の絶縁性粒子と、他種の絶縁性粒子と、
の前記帯電量の絶対値の比が、1/10〜10/1であ
ることを特徴とする<1>〜<12>のいずれかに記載
の画像表示媒体である。
【0017】<14> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子が、1〜70質
量%の顔料を含有していることを特徴とする<1>〜<
13>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0018】<15> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子のガラス転移点
が、55℃以上であることを特徴とする<1>〜<14
>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0019】<16> 前記表示基板と前記少なくとも
2種の絶縁性粒子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子
との間に形成される付着力が、1pN〜0.1Nである
ことを特徴とする<1>〜<15>のいずれかに記載の
画像表示媒体である。
【0020】<17> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子の該絶縁性粒子
間に形成される付着力が、1pN〜0.1Nであること
を特徴とする<1>〜<16>のいずれかに記載の画像
表示媒体である。
【0021】<18> 前記表示基板と前記少なくとも
2種の絶縁性粒子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子
とのすべり摩擦係数が、0.8以下であることを特徴と
する<1>〜<17>のいずれかに記載の画像表示媒体
である。
【0022】<19> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子のすべり摩擦係
数が、0.8以下であることを特徴とする<1>〜<1
8>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0023】<20> 前記表示基板と前記少なくとも
2種の絶縁性粒子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子
との転がり摩擦係数が0.3以下であることを特徴とす
る<1>〜<19>のいずれかに記載の画像表示媒体で
ある。
【0024】<21> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子の転がり摩擦係
数が0.3以下であることを特徴とする<1>〜<20
>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0025】<22> 前記表示基板と前記対向基板と
の間隙の相対湿度が5〜90%であることを特徴とする
<1>〜<21>のいずれかに記載の画像表示媒体であ
る。
【0026】<23> 前記少なくとも2種以上の絶縁
性粒子の体積充填率(前記絶縁性粒子の総体積/前記表
示基板と前記対向基板との間隙の体積)が0.001〜
0.5であることを特徴とする<1>〜<22>のいず
れかに記載の画像表示媒体である。
【0027】<24> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち、1種の絶縁性粒子と、他種の絶縁性粒子と、
の前記比重の比が、1/10〜10/1であることを特
徴とする<1>〜<23>のいずれかに記載の画像表示
媒体である。
【0028】<25> 前記少なくとも2種の絶縁性粒
子のうち少なくとも1種の絶縁性粒子のかさ密度が、
0.2g/cm3以上であることを特徴とする<1>〜
<24>のいずれかに記載の画像表示媒体である。
【0029】
【発明の実施の形態】本発明の画像表示媒体は、少なく
とも、表示基板と、該表示基板に対向して配置される対
向基板と、前記表示基板と前記対向基板との間隙に封入
される封入物と、からなる。当該画像表示媒体は、表示
基板および対向基板に電界を印加し、封入物である帯電
極性の異なる少なくとも2種の絶縁性粒子のうち、少な
くとも1種を表示基板側に移動させ、画像を形成する。
以下、これらについて説明する。
【0030】<表示基板および対向基板>表示基板は、
後述する封入物としての種々の絶縁性粒子を適宜、前記
表示基板側に移動させ、画像表示を行う。表示基板は、
実質的に透明であれば、公知の基板材料を使用すること
可能で、ガラスやプラスチック(例えば、ポリカーボネ
ート、アクリル、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ
エチレン等)等からなる支持体の表面に、画素電極層、
絶縁層等が適宜形成されている。なお、「実質的に透
明」とは、光の透過率が50%以上(好ましくは70%
以上)のものをいう。
【0031】対向基板は、画像表示に寄与しない後述す
る絶縁性粒子を前記対向基板側に移動させる。対向基板
は、公知の基板材料を使用すること可能で、前述したよ
うな透明性を有する支持体や、(対向基板は特に光透過
性を有する必要がないので)プリント基板のような不透
明の支持体を使用することでき、その支持体の表面に、
均一電極層、絶縁層等が適宜形成されている。
【0032】表示基板および対向基板は、それぞれ、少
なくとも、支持体表面に、光透過性電極層または該光透
過性電極層に光透過性絶縁層を順次積層した積層体と
し、表示基板の光透過性電極層を画素電極とするか、ま
たは、表示基板および/または対向基板の光透過性電極
層をマトリックス電極層とするのが好ましい。また、表
示基板および対向基板の間隔は、画像表示媒体の用途に
より適宜設定することが好ましい。
【0033】<封入物>封入物は、隠蔽性を有し、か
つ、色および相互に帯電極性の異なる少なくとも2種の
絶縁性粒子からなり、前記少なくとも2種の絶縁性粒子
のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子の単位重量あたり
の帯電量の絶対値が、0.0001〜0.1C/kgと
なっている。
【0034】少なくとも1種の絶縁性粒子の単位重量あ
たり帯電量の絶対値を、0.0001〜0.1C/kg
の範囲に設定することにより、電界により個々の絶縁性
粒子に作用する静電気力を十分に大きくすることがで
き、その結果、電界に忠実に絶縁性粒子を移動させ、高
コントラストで、視野角の広い画像表示が可能となる。
【0035】封入物が、隠蔽性を有し、かつ、色および
相互に帯電極性の異なる少なくとも2種の絶縁性粒子か
らなることにより、画像領域と非画像領域で互いに種類
の異なる粒子を電界等により選択的に配置させることが
可能となり、得られる画像の濃度コントラストおよび視
野角を改善することができる。
【0036】また、前記少なくとも2種の絶縁性粒子の
特性を、以下に示すように適宜選択することにより、画
像表示媒体の性能、例えば濃度コントラスト、濃度均一
性、鮮鋭度、視野角、表示応答性、繰り返し表示性、画
像保持性、寿命等を改善することができる。
【0037】少なくとも1種の絶縁性粒子の平均粒径
を、対向する1対の基板間の間隔に対して1/1000
〜9/10とし、少なくとも他の1種の絶縁性粒子の平
均粒径を、5/100〜9/10とすることが好まし
い。これにより、絶縁性粒子の選択的な移動が容易とな
るとともに、高精細な画像の表示が可能となる。
【0038】少なくとも2種の絶縁性粒子の平均粒径
が、相互に略同一とすることが好ましい。種類の異なる
絶縁性粒子同士が相互に付着する現象を防止でき、絶縁
性粒子の動きの安定性を増加させることができる。従っ
て、高コントラストで視野角の広い画像の高速表示が長
時間可能となり、高精細な画像表示が可能となる。ここ
で、「略同一」とは、2種の絶縁性粒子のうち1の絶縁
性粒子の平均粒径が、他方の絶縁性粒子の平均粒径±該
平均粒径の10%の範囲にあるものをいう。
【0039】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち少なく
とも1種の絶縁性粒子について、粒子径が平均粒径±該
平均粒径の50%の範囲にある絶縁性粒子の重量割合
が、その絶縁性粒子の全体量に対し、30%以上を占め
ることが好ましい。このようにすることで、絶縁性粒子
の動きやすさが向上し、画像表示が安定かつ高速に行え
るとともに、画像濃度の均一性や精細度が向上する。ま
た、重量割合を50%以上とすると、絶縁性粒子を基板
全面に均一に分散させることが可能で、基板間の間隔を
高精度に保持することが可能となる。その結果、絶縁性
粒子の動きやすさが向上し、画像表示が安定かつ高速に
行えるとともに、長期にわたって絶縁性粒子の凝集等が
防げるられるため、画像表示媒体の信頼性、寿命が向上
する。
【0040】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち、少な
くとも1種の絶縁性粒子の球形度を、0.1〜1とする
ことが好ましい。このようにすることで、粒子の動きや
すさが向上し、画像表示が安定かつ高速に行えるととも
に、長期にわたって絶縁性粒子の凝集等が防げるられる
ため画像表示媒体の信頼性、寿命が向上する。
【0041】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち、少な
くとも1種の絶縁性粒子の比表面積形状係数を、15以
下にすることが好ましい。このようにすることで、絶縁
性粒子の動きやすさが向上し、画像表示が安定かつ高速
に行えるとともに、長期にわたって絶縁性粒子の凝集等
が防げるられるため媒体の信頼性、寿命が向上する。
【0042】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち、少な
くとも1種の絶縁性粒子の表面エネルギーを、2J/m
2以下にすることが好ましく、0.001〜0.1J/
2とすることがより好ましい。このようにすること
で、絶縁性粒子の動きやすさが向上し、画像表示が安定
かつ高速に行えるとともに、長期にわたって絶縁性粒子
の凝集等が防げられるため、画像受像媒体の信頼性、寿
命が向上する。
【0043】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち、少な
くとも1種の絶縁性粒子の安息角を、80°以下にする
ことが好ましく、5〜40°とすることがより好まし
い。このようにすることで、絶縁性粒子の動きやすさが
向上し、画像表示が安定かつ高速に行えるとともに、長
期にわたって絶縁性粒子の凝集等が防げられるため画像
受像媒体の信頼性、寿命が向上する。
【0044】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち少なく
とも1種の絶縁性粒子の縦弾性係数を、1MPa〜30
0GPaとすることが好ましい。このようにすること
で、絶縁性粒子の動きやすさが向上し、画像表示が安定
かつ高速に行えるとともに、長期にわたって絶縁性粒子
の凝集等が防げられ、また、繰り返し表示による絶縁性
粒子の劣化が少ないため、画像受像媒体の信頼性、寿命
が向上する。
【0045】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち少なく
とも1種の絶縁性粒子の体積密度を、10〜21500
kg/m3とするが好ましい。このようにすることで、
絶縁性粒子の動きやすさが向上し、画像表示が安定かつ
高速に行える。
【0046】少なくとも2種の絶縁性粒子の平均粒径
は、既述のように相互に略同一とするのが好ましいが、
略同一でなくとも、平均粒径が最も大きい1種の絶縁性
粒子(以下、「大径粒子」ということがある)と、平均
粒径が最も小さい1種の絶縁性粒子(以下、「小径粒
子」ということがある)との前記平均粒径の比を、1/
30〜30/1とすることで、表示駆動を良好にするこ
とができる。
【0047】しかし、大径粒子は基板との付着力や粒子
間の付着力が小さく低電圧で移動するが、小径粒子は付
着力が大きいために低電圧で移動できず、大径粒子に強
く付帯してしまい、表示は可能だが高い表示コントラス
トを得ることは難しい。従って、それぞれの粒子を電界
によって引き剥がして別の方向へ移動させ、より大きな
コントラストを得るためには、それぞれの粒子の平均粒
径が近い方が好ましい。具体的には、表示コントラスト
の高い良好な表示を行う観点から、平均粒径の比が1/
6〜6/1であることが好ましく、1/3〜3/1であ
ることがより好ましい。
【0048】また、各粒子の粒子径を積極的に変えるこ
とよって、各粒子の基板との付着力、および粒子間の付
着力に差を持たせ、印加電圧に対する表示特性(特に印
加電圧に対する各粒子の表示開始電圧)を変えることが
可能であり、これを利用して多色表示を行うことができ
る。
【0049】図1に3種類の絶縁性粒子を使用して画像
表示を行った場合の印加電圧に対する表示特性の一例を
示す。当該例では、絶縁性粒子として、負に帯電させた
平均粒径が5μmのマゼンタ粒子、平均粒径が30μm
の白粒子、および正に帯電させた平均粒径が20μmの
黒粒子を使用している。これらを封入物として使用する
と、負に帯電した微小なマゼンタ粒子は、正に帯電した
黒粒子に付帯した状態で存在する。
【0050】ここで、各印加電圧に対する各粒子の表示
特性は図1に示すように表示開始電圧がそれぞれ異な
る。このような状態で、表示基板に−300Vを印加す
る(対向基板は接地)と、マゼンタ粒子を付帯した黒粒
子が表面に付着し、黒表示を行うことができる。また、
−400Vを印加すると、黒粒子に付帯したマゼンタ粒
子を背面基板に移動させることができ、完全な黒表示を
行うことができる。さらに、表示基板に+200Vを印
加することによって表示基板に白粒子を付着させ、白表
示を行うことができる。また、+400Vを印加するこ
とによって黒に付帯したマゼンタ粒子を表示基板に付着
させ、白粒子とマゼンタ粒子が混合した淡いマゼンタ表
示を行うことができる。この状態からさらに、−200
Vを印加することによって表示基板の白粒子のみを背面
基板側に移動させ、マゼンタ表示を行うができる。
【0051】さらに、粒子径を変えて所望の表示駆動開
始電圧をもたせた、前記3種類の粒子と色の異なる絶縁
性粒子を付加した封入物を使用すれば、表現できる色数
をさらに増やすことが可能である。
【0052】なお、当該例で使用した絶縁性粒子は、球
形で、MBX粒子(白,黒)とマゼンタトナーである。
各絶縁性粒子の封入量は、白粒子が20質量%、黒粒子
が30質量%、マザンタ粒子が40質量%であり、表示
基板を覆うのに十分な粒子数となるように調整した。表
示基板および対向基板は、ガラス(厚さ:1.1mm)
にITO膜(厚さ:0.1μm(1000Å))を形成
し、さらにPC−Z(ポリカーボネート、厚さ:2μ
m)を形成したものを用いている。表示基板および対向
基板の間隔は、0.3mmとしている。
【0053】通常、各絶縁性粒子の封入量は、少なくと
も表示基板の表示面を覆う(表示濃度を飽和させる)の
に十分な絶縁性粒子数以上に設定される。ただし、あま
りに過剰に粒子を封入すると、基板間の空隙率が低下し
て絶縁性粒子の移動がスムーズに行えなくなり表示コン
トラストが逆に低下したり、余剰な絶縁性粒子が凝集体
を形成して表示欠陥を形成したりしてしまう。従って各
絶縁性粒子の封入量は、各粒子が表示面を覆うのに必要
十分な程度に設定することが好ましい。つまり、それぞ
れの平均粒径がほぼ同等であれば、各絶縁性粒子の粒子
数比は、ほぼ同等となるようにすることが好ましい。
【0054】また、それぞれの絶縁性粒子の平均粒径が
ほぼ同等でない場合は、1種の絶縁性粒子(平均粒径を
1とする)の総数N1に対して、他種の絶縁性粒子(平
均粒径をr2とする)のそれぞれの総数N2が、N1:N2
=1/(r12:1/(r22となるように封入するこ
とが好ましい。このようにすることで、各絶縁性粒子の
総表面積を同等とすることができる。ここで、「総表面
積」とは、同種の絶縁性粒子のそれぞれの表面積を合計
したものをいう。当該表面積は、各粒子の粒子径を粒度
分布で測定し、これより算出することができる。
【0055】ところで、絶縁性粒子の粒子間の摩擦によ
る当該絶縁性粒子の帯電量は、各絶縁性粒子の総表面積
の比に依存するため、これを変えることによって粒子の
帯電量を制御することができる。したがって、粒子数比
を変え、各粒子の総表面積比を変えることによって、各
粒子の帯電量を制御し、各粒子の表示特性を変えること
が可能である。
【0056】図2に白粒子と黒粒子との総表面積の比を
2:1,1:1,1:2としたときの印加電圧に対する
表示特性の一例を示す。このように、総表面積の比を変
えることによって表示特性を変えることができ、例え
ば、黒さをより強調したい表示媒体や、白さをより強調
したい表示媒体等に適宜適用させることができる。
【0057】絶縁性粒子の総表面積の比を変化させてい
った結果、総表面積比が3:1から1:3までは、表示
コントラストをほぼ維持させたままで、表示特性を変え
ることができる。このような効果は、少なくとも2種の
絶縁性粒子のうち、1種の絶縁性粒子の総表面積Sに対
して、他の絶縁性粒子のそれぞれの総表面積が、1/1
0≦S≦S×10の範囲にあれば得られるため、かかる
範囲に総面積比を設定することが好ましい。
【0058】かかる範囲外にすると、一方の絶縁性粒子
が過剰になりすぎ、前記したように表示コントラストが
極端に低下したり、余剰な絶縁性粒子が凝集体を形成し
て表示欠陥を形成したりしてしまうことがある。
【0059】なお、当該例で使用した絶縁性粒子は、球
形のMBX粒子(白,黒)である。各絶縁性粒子の平均
粒径は、白粒子が20μmであり、黒粒子が20μmで
ある。総表面積が小さい方の粒子数を、表示面を覆うの
に必要十分な粒子数となるように調整した。表示基板お
よび対向基板は、ガラス(厚さ:1.1mm)にITO
膜(厚さ:0.1μm(1000Å))を形成し、さら
にPC−Z(ポリカーボネート、厚さ:2μm)を形成
したものを用いている。表示基板および対向基板の間隔
は、0.2mmとしている。
【0060】各絶縁性粒子の帯電量によって、各絶縁性
粒子が基板間に形成された電界から受けるクーロン力が
きまる。それぞれの絶縁性粒子について、基板との非静
電的な付着力および絶縁性粒子間の付着力が同程度であ
る場合、各絶縁性粒子の帯電量を同程度とすることで、
それぞれの絶縁性粒子をほぼ同一電圧値で駆動すること
ができる。
【0061】また、付着力の異なる絶縁性粒子を使用す
る場合、付着力が大きい絶縁性粒子は移動しにくくなる
ため、付着力が大きい絶縁性粒子の帯電量を大きくする
ことが好ましい。これにより、付着力が大きい絶縁性粒
子に、同電圧でより高いクーロン力を作用させることが
できるため、駆動電圧を低く抑えることができる。例え
ば、平均粒径の異なる絶縁性粒子を使用する場合、平均
粒径が小さい絶縁性粒子は基板との付着力および絶縁性
粒子間の付着力が大きくなり、移動しにくくなるため、
平均粒径が小さい絶縁性粒子の帯電量を高めにすること
が好ましい。
【0062】但し、絶縁性粒子の帯電量を過度に高くす
ると、当該絶縁性粒子と基板との間の静電的な鏡像力が
大きくなって付着力が増大してしまい、逆に絶縁性粒子
が移動しにくくなってしまうことがあるため、かかる弊
害が生じない範囲で絶縁性粒子の帯電量を設定すること
が好ましい。また、例えば、2種の絶縁性粒子のそれぞ
れの帯電量の比が20:1を超えるような極端に差があ
る場合、絶縁性粒子の凝集が発生しやすいという問題が
顕著になってしまうことがある。
【0063】従って、少なくとも2種の絶縁性粒子のう
ち、1種の絶縁性粒子と、他種の絶縁性粒子と、の帯電
量の絶対値の比を、1/10〜10/1とすることが好
ましく、1/4〜4/1とすることがより好ましい。か
かる範囲に帯電量を制御することによって、絶縁性粒子
の凝集を発生させることなく、より低電圧で駆動させる
ことができる。なお、各絶縁性粒子の帯電量には分布が
あり、ここでいう帯電量とは帯電量分布の平均値をい
う。
【0064】また、各絶縁性粒子の帯電量を積極的に変
えることよって、それぞれの印加電圧に対する表示特性
(特に印加電圧に対する各粒子の表示開始電圧)を変え
ることが可能であり、これを利用して多色表示を行うこ
とができる。
【0065】絶縁性粒子の基板間移動はクーロン力によ
って行われ、クーロン力は基板間に形成した電界の強度
と各絶縁性粒子の帯電量に依存する。例えば、基板との
付着力、および絶縁性粒子間の付着力がほぼ等しい同一
平均粒径の複数種の絶縁性粒子を使用した場合、帯電量
の小さい絶縁性粒子は高い電圧でないと付着力に打ち勝
つクーロン力が得られないが、帯電量の大きい絶縁性粒
子は低い電圧でも十分なクーロン力が得られるため、印
加する電圧値によって3種類以上の絶縁性粒子を独立に
駆動させることができる。
【0066】図3に3種類の絶縁性粒子を使用して、画
像表示を行った場合の印加電圧に対する表示特性の一例
を示す。当該例では、−25FCに帯電した白粒子と、
−5FCに帯電したグレーの粒子と、+15FCに帯電
した黒粒子とを使用している。これらを封入物として使
用した場合、各粒子の表示特性は図3に示しすように表
示開始電圧がそれぞれ異なっている。
【0067】この表示媒体の表示基板に−300Vを印
加する(対向基板は接地)と、黒粒子が表面に付着して
黒表示を行うことができる。また、表示基板に+180
Vを印加することによって表示基板に白粒子を付着させ
て、白表示を行うことができる。さらに、+400Vを
印加することによってグレー粒子を表示基板に付着さ
せ、白粒子とグレー粒子とが混合した淡いグレー表示を
行うことができる。この状態からさらに、−200Vを
印加することによって表示面の白粒子のみを背面基板
(対向基板)側に移動させ、グレー表示を行うができ
る。以上のようにして、白、淡いグレー、グレー、黒の
4値レベルの濃度を連続的に変化させて、画像を表示す
ることができる。
【0068】さらに、帯電量を変えて所望の表示駆動開
始電圧をもたせ、前記3種類の粒子と色の異なる粒子を
付加した粒子表示媒体を使用すれば、表現できる色数を
さらに増やすことも可能である。なお、絶縁性粒子の帯
電量の制御は、例えば、絶縁性粒子を構成する材料を適
宜選択したり、絶縁性粒子に帯電量をコントロールする
微小粒子(例えば、酸化ケイ素、酸化チタン等)を適当
量外添することによって行うことができる。
【0069】なお、当該例で使用した絶縁性粒子は、球
形のMBX粒子(白,黒,グレー、それぞれの平均粒
径:20μm)である。封入物としての各絶縁性粒子の
封入量は、白粒子が40質量%、黒粒子が30質量%、
グレー粒子が30質量%であり、表示基板を覆うのに十
分な粒子数となるように調整した。表示基板および対向
基板は、ガラス(厚さ:1.1mm)にITO膜(厚
さ:0.1μm(1000Å))を形成し、さらにPC
−Z(ポリカーボネート、厚さ:2μm)を形成したも
のを用いている。表示基板および対向基板の間隔は、
0.25mmとしている。
【0070】表示媒体の表示面(対向基板の表示面)を
鉛直方向に立てて使用する場合、絶縁性粒子が基板間を
移動する際に重力の作用によってわずかに落下する。そ
れぞれの絶縁性粒子の比重の差が大きいと、この落下量
に差が生じ、表示劣化や初期化不良を引起こす。従っ
て、表示媒体を立てて使用する場合、各粒子の比重の差
は小さい方が好ましい。
【0071】本発明らの行った実験によれば、比重の異
なる2種の絶縁性粒子の比重を振った結果、各絶縁性粒
子の比重比が10:1を超えるような範囲では、絶縁性
粒子の落下程度に差が見られた。各絶縁性粒子の比重比
がこの範囲内であれば、絶縁性粒子の落下程度の差は小
さく、さらに各絶縁性粒子の比重比が3:1から1:3
の範囲では各絶縁性粒子の落下程度に差はほとんど見ら
れず、良好な表示が行うことができた。従って、少なく
とも2種の絶縁性粒子のうち、比重が最も大きい1種の
絶縁性粒子と、比重が最も小さい1種の絶縁性粒子と、
の比重の比は、1/10〜10/1とすることが好まし
く、1/3〜3/1とすることがより好ましい。なお、
表示媒体の表示面を水平にして使用する場合は、比重比
の大きく異なる絶縁性粒子を使用することができる。ま
た、一方の絶縁性粒子に軽量な発泡粒子を使用し、比重
比が100対1を超えるような絶縁性粒子の組合せであ
っても良好な表示が可能であった。ここで、発泡粒子と
は、気体を内包した多孔質のスポンジ状粒子や中空なカ
プセル粒子をいう。
【0072】なお、当該実験で使用した絶縁性粒子は、
球形のMBXの発泡粒子(白,黒、平均粒径は、それぞ
れ20μm)である。比重の異なる絶縁性粒子は、顔料
濃度を変えたり、発泡粒子の発泡度合いの調整等によっ
て、作製した。各絶縁性粒子の封入量は、白粒子および
黒粒子が表示基板を覆うのに十分な粒子数となるように
調整した。表示基板および対向基板は、ガラス(厚さ:
1.1mm)にITO膜(厚さ:0.1μm(1000
Å))を形成し、さらにPC−Z(ポリカーボネート、
厚さ:2μm)を形成したものを用いている。表示基板
および対向基板の間隔は、0.3mmとしている。
【0073】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち、少な
くとも1種の絶縁性粒子は、顔料を含有していることが
好ましく、当該顔料濃度(顔料重量/絶縁性粒子重量)
は、選択する材料の種類等によって異なるが、隠蔽性を
考慮すると、1質量%以上が好ましい。特に粒子径が数
μmの絶縁性粒子を使用する場合は、より高い隠蔽性が
必要であり、3質量%以上がより好ましい。顔料濃度を
高くしすぎると、顔料を結着する樹脂成分が不足し、絶
縁性粒子の機械的強度が著しく低下するため、70質量
%以下とすることが好ましい。
【0074】平均粒径が数μmの微小の絶縁性粒子を使
用する場合、絶縁性粒子の隠蔽性が低下するため、背面
基板面(対向基板面)を一方の絶縁性粒子と同じ色に着
色しておくことで、一方の表示濃度の低下を抑えること
もできる。また、絶縁性粒子の隠蔽性が低い表示媒体に
おいて、背面基板面を粒子と色相の異なる色に着色する
と、表示媒体に全体的に色味を付加することができる。
【0075】少なくとも2種の絶縁性粒子として、例え
ば、色が異なる2種の絶縁性粒子の組合せとしては、紙
に印字した画像と同様の視認性を出す観点から、白色お
よび黒色の組み合わせ等を挙げることができる。特に表
示を強調する場合は、補色の組合せ(例えば青と、黄)
を用いることができる。セル併置カラー表示の観点か
ら、白およびY(イエロー),M(マゼンタ),C(シ
アン)それぞれの組合せや、黒およびR(レッド),G
(グリーン),B(ブルー)それぞれの組合せ等を挙げ
ることができる。色の異なる(絶縁性)粒子とは、色み
(色相)が異なる他に、濃度(明度)が異なるものや、
彩度が異なるもの等、粒子の分光特性が異なるものをい
う。
【0076】また、色が異なる3種の絶縁性粒子の組合
せとしては、特色表現を出す観点またはセル併置カラー
表示の観点から、白、黒および有彩色;白、黒および
Y,M,Cそれぞれの組合せ;白、黒およびR,G,B
それぞれの組合せ;等を挙げることができる。さらに、
白、黒およびグレー粒子との組合せにより、モノトーン
階調性を出したり、白と、濃度の異なる2種類以上の
Y,M,Cとの組合せにより、階調性を出しながらセル
併置カラー表示を行うことができる。同様に、黒と、濃
度の異なる2種類以上のR,G,Bとの組合せによって
も階調性を出しながらセル併置カラー表示を行うことが
できる。
【0077】色の組合せには、上記の他に、可視領域以
外に異なる分光特性を有する粒子の組合わせ等も使用す
ることができる。これによれば、書き換え可能な不可視
情報を付与することができる。
【0078】さらに、下記の絶縁性粒子を用いることに
より、種々の特性を得ることができる。例えば、少なく
とも1種の絶縁性粒子にイエロー顔料を含有させ、少な
くとも他の1種の絶縁性粒子にマゼンタ顔料を含有さ
せ、また、少なくとも他の1種の絶縁性粒子にシアン顔
料を含有させることで、通常のカラー・プリント画像の
ように自然で高コントラストなカラー画像表示が可能と
なる。
【0079】また、少なくとも1種の絶縁性粒子にレッ
ド顔料を含有させ、少なくとも他の1種の絶縁性粒子に
グリーン顔料を含有させ、また少なくとも他の1種の絶
縁性粒子にブルー顔料を含有させることで、カラー表示
画像の色再現域を大きくでき、高画質の画像表示が可能
となる。
【0080】さらに、少なくとも1種の絶縁性粒子をメ
タリック色を呈するようにすることにより、画像領域ま
たは非画像領域がメタリック色となって、印象的な画像
表示が可能となる。
【0081】3種類以上の絶縁性粒子を使用した表示媒
体の駆動方法は、前記したように各絶縁性粒子の平均粒
径を変えることで、各絶縁性粒子の基板との付着力、お
よび絶縁性粒子間の付着力を変え、これによって各絶縁
性粒子の表示開始電圧を変えることで、各絶縁性粒子を
独立に駆動させることができる。付着力を変える方法と
して、この他にも絶縁性粒子自体の材料を所望の付着力
が得えられるものに変えたり、絶縁性粒子の形状や表面
粗さを制御して付着力をコントロールすることができ
る。また、絶縁性粒子に微小な粒子(酸化ケイ素、酸化
チタン等)を外添させることによって付着力を制御する
ことも可能である。また、前記したように各絶縁性粒子
の帯電量を制御することによっても、3種類以上の絶縁
性粒子を独立に駆動させることができる。
【0082】絶縁性粒子のガラス転移点は、電子ペーパ
ーの耐熱性を左右する。従って、電子ペーパーの使用環
境、輸送環境、保存環境を考慮して、絶縁性粒子のガラ
ス転移点は55℃以上(オフィス環境)、好ましくは8
5℃以上(車の中の環境)であることが好ましい。本発
明の画像表示媒体に使用される絶縁性粒子は、電子写真
の熱定着方式に使用されるトナーのような熱溶融性を有
する必要がないので、熱硬化性樹脂を用いることができ
る。従って、ガラス転移点が明瞭でなく、200℃以上
で熱分解するような樹脂を用いることも可能である。
【0083】絶縁性粒子のかさ密度は、その流動性を表
わす特性値であり、単位体積当りの粒子の重量(g/c
3)で表わされる。一般に同一組成の絶縁性粒子で
は、かさ密度の値が大きい方が流動性が高い。かさ密度
の測定はホソカワミクロン社製パウダーテスタを使用す
ることができる。絶縁性粒子の流動性は高い方が粒子群
の移動が円滑であるため好ましい。従って、絶縁性粒子
のかさ密度は、高い方が良く、0.2g/cm3以上が
好ましく、0.3〜3.0g/cm3がより好ましい。
ただし、発泡粒子を使用する場合は、この限りではな
い。
【0084】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち少なく
とも1種の絶縁性粒子の融点を、70℃以上にすること
が好ましく、90〜150℃とするのがより好ましい。
このようにすることで、高温環境下であっても長期にわ
たって絶縁性粒子の凝集等が防げられ、また、繰り返し
表示による絶縁性粒子の劣化が少ないため、画像表示媒
体の信頼性、寿命が向上する。
【0085】少なくとも2種の絶縁性粒子の分光反射特
性を相互に異ならせることにより、高コントラストな画
像表示が可能となる。
【0086】少なくとも1種の絶縁性粒子を無色透明ま
たは白色とし、少なくとも他の1種の絶縁性粒子を黒色
とすることにより、通常の白黒プリント画像のように自
然で高コントラストな画像表示が可能となる。
【0087】少なくとも1種の絶縁性粒子を無色透明の
絶縁性粒子とし、屈折率を1.2〜1.85とすること
により、非画像領域での白色度を向上させることがで
き、通常の白黒プリント画像のように自然で高コントラ
ストな画像表示が可能となる。
【0088】少なくとも1種の絶縁性粒子を白色の絶縁
性粒子とし、反射濃度を0.2以下好ましくは、0.1
以下とすることにより、非画像領域での白色度を向上さ
せることができ、通常の白黒プリント画像のように自然
で高コントラストな画像表示が可能となる。
【0089】少なくとも1種の絶縁性粒子を黒色の絶縁
性粒子とし、反射濃度を0.3以上好ましくは、0.7
以上とすることにより、画像領域の濃度を向上させるこ
とができ、通常の白黒プリント画像のように自然で高コ
ントラストな画像表示が可能となる。
【0090】少なくとも1種の絶縁性粒子について、表
示面積に対する絶縁性粒子の被覆率を40%以上とする
ことにより、絶縁性粒子の動きやすさが向上し画像表示
が安定かつ高速に行えるとともに、長期にわたって絶縁
性粒子の凝集等が防げられるため、媒体の信頼性、寿命
が向上する。
【0091】少なくとも2種の絶縁性粒子の重量混合比
率は、1種の絶縁性粒子の重量(質量)をMとした場合
に、他種の絶縁性粒子のそれぞれの重量が、M×1/9
≦M≦M×9の範囲にあることが好ましい。このように
することで、画像領域、非画像領域双方での異種粒子の
混入を減少させることができ、コントラストが向上す
る。
【0092】表示基板と前記絶縁性粒子との間に形成さ
れる付着力(以下、「基板間付着力ということがあ
る」)は、1pN〜0.1Nであることが好ましく、
0.1nN〜1mNであることがより好ましい。付着力
をこのような数値に設定することにより、十分な画像コ
ントラストと表示応答性、画像保持性が得られる。
【0093】前記表示基板と前記絶縁性粒子との間に形
成される付着力は、以下のようにして求めることができ
る。まず、基板上にクラウド状にした1種の絶縁性粒子
を薄層に堆積させた後、対向電極を設置して電界を形成
する。電界を徐々に上げていき電界強度と剥離した絶縁
性粒子の粒子量(もしくは残留した粒子量)を計測す
る。半数の絶縁性粒子が剥離したときの電界強度を剥離
電界強度とする。別途絶縁性粒子の帯電量を計測して帯
電量×剥離電界強度から剥離力を算出し、最後に重力を
差し引いて、付着力を求めることができる(電界法)。
この他に、遠心法、衝撃法、原子間力顕微鏡による方
法、引っ張り法等によって測定してもよい。
【0094】少なくとも2種の絶縁性粒子のうち、少な
くとも1種の絶縁性粒子の該絶縁性粒子間に形成される
付着力(以下、「粒子間付着力」ということがある)
は、1pN〜0.1Nであることが好ましく、0.1n
N〜1mNであることがより好ましい。付着力をこのよ
うな数値に設定することにより、上記の場合と同様に、
十分な画像コントラストと表示応答性、画像保持性が得
られる。粒子間付着力は、基板上に均一に粒子を塗布し
た上で、上記と同様の測定を行えばよい。
【0095】基板間付着力は、ファンデルワールス力、
液架橋力等の総和であり、接触物体間の結合の強さを示
す指標である。基板間付着力は、絶縁性粒子の基板から
の剥離の困難さを表し、画像コントラスや表示応答性に
影響する。すなわち、表示面に付着した絶縁性粒子が剥
離困難である場合、表示切替が正常になされずに画像コ
ントラストの低下を招いたり、切替に時間を要したりす
るという不具合が発生することがある。同時に、画像を
形成した際の画像保持性にも影響することがある。すな
わち、表示基板面に付着した絶縁性粒子が容易に剥離で
きてしまう場合、表示後に外的な衝撃や重力等の作用に
よって粒子が剥離し、表示画像が損傷を受ける等の不具
合が発生することがある。
【0096】また、粒子間付着力は、粒子の流動性の良
さを表し、画像コントラスや表示応答性、繰り返し表示
性に大きく影響することがある。すなわち、絶縁性粒子
同士が強固に付着しあって剥離困難である場合、粒子が
凝集して表示切替時の移動が困難になるという不具合が
発生することがある。さらに、異色の絶縁性粒子同士が
このように凝集して画像を形成した場合には、画像の濃
度が低下する、または逆に背景部の濃度が増加する等の
不具合が発生することがある。
【0097】基板間付着力および粒子間付着力は、絶縁
性粒子の種類、基板表面の材質、形状等により制御する
ことが可能であり、接触角、表面エネルギー、表面粗
さ、粒径、粒子形状、硬度、ヤング率等の特性を最適に
設計または選択することが好ましい。
【0098】表示基板と少なくとも1種の絶縁性粒子と
のすべり摩擦係数(以下、「粒子基板間すべり摩擦係
数」ということがある)は、0.8以下であることが好
ましい。また、少なくとも1種の絶縁性粒子のすべり摩
擦係数(以下、「粒子間すべり摩擦係数」ということが
ある)は、0.8以下であることが好ましい。
【0099】表示基板と前記絶縁性粒子とのすべり摩擦
係数は、基板を設置し、絶縁性粒子を均一に塗布し固定
した平板を載せ、所定荷重を印加した状態で水平方向に
引っ張る際の力を測定し、水平力と荷重の比からすべり
摩擦係数を算出することができる。粒子間すべり摩擦係
数は、基板上に均一に粒子を塗布し固定した上で上記と
同様の測定を行うことで求めることができる。
【0100】上記すべり摩擦係数は、粒子の流動性の良
さを表し、画像コントラスや表示応答性、繰り返し表示
性に大きく影響する。すなわち、すべり摩擦係数が大き
すぎる場合には、粒子の移動が摩擦力により妨げられ、
表示切替時の移動が困難になるという不具合が発生す
る。これらの特性を考慮すると、0.8以下に設定する
ことが適当であり、より好ましくは、0.5以下とす
る。すべり摩擦係数をこのような数値に設定することに
より、十分な画像コントラストと表示応答性繰り返し表
示性が得られる。
【0101】表示基板と前記絶縁性粒子との転がり摩擦
係数(以下、「粒子基板間転がり摩擦係数」ということ
がある)は0.3以下であることが好ましい。また、少
なくとも1種の絶縁性粒子の転がり摩擦係数(以下、
「粒子間転がり摩擦係数」ということがある)は0.3
以下であることが好ましい。
【0102】表示基板と前記絶縁性粒子との転がり摩擦
係数は、基板を設置し、絶縁性粒子を単層にほぼ均一に
塗布した同一基板を載せ、所定荷重を印加した状態で水
平方向に引っ張る際の力を測定し、水平力と荷重との比
から転がり摩擦係数を算出することができる。粒子間転
がり摩擦係数は、基板上に多層に粒子を塗布した上で上
記と同様の測定を行うことで求めることができる。
【0103】転がり摩擦係数は、粒子の流動性の良さを
表し、画像コントラスや表示応答性、繰り返し表示性に
大きく影響する。すなわち、すべり摩擦係数と同様に転
がり摩擦係数が大きすぎる場合には、粒子の移動が摩擦
力により妨げられ、表示切替時の移動が困難になるとい
う不具合が発生する。これらの特性を考慮すると、0.
3以下に設定することが適当であり、より好ましくは、
0.1以下がより好ましい。転がり摩擦係数をこのよう
な数値に設定することにより、十分な画像コントラスト
と表示応答性繰り返し表示性が得られる。
【0104】表示基板と前記対向基板との間隙の相対湿
度は5〜90%であることが好ましい。かかる範囲とす
るには、均一な所定雰囲気(窒素雰囲気等)に調整した
室内、またはチャンバ内で粒子充填を行い、外気と遮断
して本発明の画像表示媒体を作製すればよい。
【0105】表示媒体内相対湿度は、封入した絶縁性粒
子の電気特性や付着特性に影響し、さらには画像コント
ラスや表示応答性、繰り返し表示性に影響を与える。す
なわち、湿度が高すぎる場合、まず液架橋力等の付着力
が高くなり、絶縁性粒子同士が強固に付着しあって剥離
困難となることがある。この場合、絶縁性粒子が凝集し
て表示切替時の移動が困難になるという不具合が発生す
ることがある。また、異色の絶縁性粒子同士がこのよう
に凝集して画像を形成した場合には、画像の濃度が低下
する、または逆に背景部の濃度が増加する等の不具合が
発生することがある。さらに湿度が高すぎる場合、絶縁
性粒子や基板表面の抵抗値が低下し、絶縁性粒子表面の
帯電電荷が減衰しやすくなるため、駆動力となる十分な
静電気力が与えられなくなる。一方、湿度が低すぎる場
合、絶縁性粒子や基板表面の抵抗値が増加し、絶縁性粒
子表面で過度な帯電電荷が蓄積することで放電しやすく
なる等の不具合が発生する。これらの特性を考慮する
と、5〜90%の範囲に設定することが好ましく、30
〜70%がより好ましい。表示媒体内相対湿度をこのよ
うな数値に設定することにより、十分な画像コントラス
トと表示応答性、繰り返し表示性が得られる。
【0106】少なくとも2種以上の絶縁性粒子の体積充
填率(前記絶縁性粒子の総体積/前記表示基板と前記対
向基板との間隙の体積)は、0.001〜0.5である
ことが好ましい。前記体積充填率は、基板間の間隔と基
板サイズから算出した体積に対して、粒子の占める体積
割合として算出する。絶縁性粒子の占める体積は、重量
と、体積密度から換算して算出することができる。ここ
で、「総体積」とは、前記間隙に存在する少なくとも2
種以上の絶縁性粒子の体積の合計をいう。
【0107】体積充填率は、基板間での絶縁性粒子の高
流動性の指標となり、画像コントラストや濃度均一性、
表示応答性、繰り返し表示性に大きく影響する。すなわ
ち、充填率が高すぎる場合、絶縁性粒子の移動の自由度
が低くなるだけでなく、相互の機械的な押圧力が増加す
ることで、付着力、摩擦力も増加してしまうという不具
合が発生する。充填率が低い場合には、表示の際、表示
面で画像部分や背景部分を形成するのに必要な絶縁性粒
子が供給されなくなる場合が発生し、十分な濃度が得ら
れなくなったり、背景部の濃度が上昇したりする。これ
らの特性を考慮すると、体積充填率は、0.001〜
0.4の範囲に設定することがより好ましく、0.00
1〜0.25とすることが特に好ましい。体積充填率を
このような数値に設定することにより、十分な画像コン
トラストと濃度均一性、表示応答性、繰り返し表示性が
得られる。
【0108】次に、少なくとも2種の絶縁性粒子につい
てさらに具体的に説明する。相互に帯電極性の異なる絶
縁性粒子としては、例えば、負に帯電している白色絶縁
性粒子および正に帯電している黒色絶縁性粒子のように
帯電列の異なる絶縁性粒子の組み合わせを用いることが
できる。
【0109】まず、白色絶縁性粒子としては、酸化チタ
ン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状微粒子(積
水化成品工業(株)製MBX−ホワイト)、架橋ポリメ
チルメタクリレートの球状微粒子(綜研化学製ケミスノ
ーMX)、ポリテトラフルオロエチレンの微粒子(ダイ
キン工業(株)製ルブロンL、 ShamrockTe
chnologies Inc.製 SST−2 )、
フッ化炭素の微粒子(日本カーボン製CF−100、ダ
イキン工業製CFGL,CFGM)、シリコーン樹脂微
粒子(東芝シリコーン(株)製トスパール)、酸化チタ
ン含有ポリエステルの微粒子(日本ペイント製ビリュー
シア PL1000ホワイトT)、酸化チタン含有ポリ
エステル・アクリルの微粒子(日本油脂製コナックNo
1800ホワイト)、シリカの球状微粒子(宇部日東化
成製ハイプレシカ)等が挙げられる。また通常の電子写
真トナーや、顔料を分散させない透明トナ―も利用でき
る。
【0110】黒色絶縁性粒子としては、ジビニルベンゼ
ンを主成分とする架橋共重合体からなる真球状粒子(積
水化学工業製ミクロパールBBおよびミクロパールBB
P)、架橋ポリメチルメタクリレートの球状微粒子(積
水化成品工業(株)製MBX−ブラック)等が挙げられ
る。
【0111】また、樹脂バインダーにイエロー、マゼン
タ、シアン顔料および赤、緑、青顔料等のいずれかの顔
料を加えた着色絶縁性粒子も利用可能である。該着色絶
縁性粒子を用い、後述するような画像表示媒体に封入す
ることにより、フルカラーの画像表示が可能となる。
【0112】このような絶縁性粒子は、表示基板と対向
基板の間隙に封入物として封入する前に、混合して摩擦
帯電させるか、もしくは、画像表示媒体内に封入された
状態で、繰り返し電界を作用させることで摩擦帯電させ
て、帯電性が付与される。帯電量を所望の値に制御する
ため、必要に応じて帯電制御剤を含有させることが有効
である。また、超音波振動で機械的に粒子を振動・攪拌
し、摩擦帯電によって粒子を帯電(イニシャライズ)さ
せてもよい。
【0113】次に、既述した絶縁性粒子を用いる本発明
の画像表示媒体について、図を用いて説明する。図4は
本発明の画像表示媒体の一例を示すものである。図4に
示す画像表示媒体は、表示基板100aと、該表示基板
に対向して配置される対向基板100bと、前記表示基
板と前記対向基板との間隙に封入される封入物(白色絶
縁性粒子106および黒色絶縁性粒子105)と、から
なる。
【0114】図4に示すように、表示基板100aと対
向基板(非表示基板)100bとが図示しないスぺーサ
粒子を介して平行に対向して配置されている。両基板の
間隔は6〜15000μmが好ましく、20〜750μ
mがより好ましい。実際的には、50〜500μmの間
隔が設けられる。
【0115】表示基板100aは、光透過性支持体であ
る支持体101aの表面に光透過性電極層である画素電
極層102、光透過性絶縁層である絶縁層103aが順
次設けられた構造となっている。また、対向基板100
bは、支持体101bの表面に均一電極層104、絶縁
層103bが設けられた構造となっている。
【0116】また、図4中の電極駆動装置108は、画
素電極層102および均一電極層104と連通してい
る。支持体101aおよび101bは、強度、柔軟性お
よび光透過性に優れたプラスチック製フィルムが好まし
く、フィルムの厚さは10〜1000μmが好ましい。
実際的には、厚さ100μm程度のポリエチレンテレフ
タレートフィルムが用いられる。画素電極層102およ
び均一電極層104は光透過性の導電膜が好ましく、膜
厚は0.05〜1μmが好ましい。実際的には、蒸着に
より作製した厚さ0.1μm程度のITO膜が用いられ
る。
【0117】絶縁層103aおよび103bは、画素電
極層102および均一電極層105の保護、異常放電防
止、絶縁性粒子の電極面への付着防止等のために設ける
もので、これらが問題にならないような場合には、必ず
しも必須のものではない。絶縁層103aおよび103
bを構成する成分としては、例えば、電子写真装置の静
電潜像担持体を構成する電荷輸送層等に用いられるバイ
ンダー樹脂等が挙げられる。また、絶縁性粒子の付着性
を低下させて表示性能を向上させるためには、市販の絶
縁性撥水材料(旭ガラス製、サイトップ等)を利用して
もよい。この場合の膜厚は1〜50μmが好ましい。
【0118】画素電極層102、均一電極層104に
は、所定のタイミングで電圧を供給する電極駆動装置1
08が接続されている。画素電極層102には、画素に
対応する個々の微小電極に画像信号に応じて選択的に電
圧が印加される。
【0119】表示基板100aと対向基板100bとの
間隙には、スぺーサ粒子のほかに、隠蔽性を有し、か
つ、色および相互に帯電極性の異なる少なくとも2種の
絶縁性粒子が封入されている。2種の絶縁性粒子として
は、例えば、黒色絶縁性粒子105として、カーボン含
有架橋ポリメチルメタクリレートの球状微粒子(積水化
成品工業(株)製テクポリマーMBX−20−ブラック
を分級したもの)が挙げられ、白色絶縁性粒子106と
して、イソプロピルトリメトキシシラン処理したチタニ
アの微粉末を重量比(白色絶縁性粒子106:イソプロ
ピルトリメトキシシラン処理したチタニアの微粉末=)
100:0.1の割合で混合した体積平均粒径20μm
の酸化チタン含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状
微粒子(積水化成品工業(株)製テクポリマーMBX−
20−ホワイトを分級したもの)が挙げられる。そし
て、これらは、ほぼ等量で、空隙中の体積充填率が50
%程度となるように封入されるの好ましい。
【0120】これら少なくとも2種の絶縁性粒子は、封
入物として封入される前に混合し、市販のブレンダ等で
数分程度攪拌することで、±0.0001〜0.1C/
kgに摩擦帯電させる。この際、必要に応じて帯電制御
剤を混合し、双方が異なる極性に帯電するようにする。
例えば、白色絶縁性粒子を負帯電させるには、負帯電制
御剤を混入すればよい。上記のイソプロピルトリメトキ
シシラン処理されたチタニアの微粉末は、白色絶縁性粒
子を負帯電させ、かつ帯電性を高すぎない適性レベルに
押さえ、また白色絶縁性粒子の流動性を高いレベルに保
つ作用がある。また、この際、黒色絶縁性粒子は、白色
絶縁性粒子との間で摩擦帯電され、白色絶縁性粒子が負
極性に帯電していることから、帯電極性が正となる。
【0121】絶縁性粒子に混合する帯電制御剤として
は、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン等が挙げられ
る。これらは、シラン化合物、シランカップリング剤、
あるいはシリコーンオイルと反応させた後、乾燥処理を
施して変性させて、正負の帯電性、流動性、環境依存性
等が調整されているのが好ましい。具体的な帯電制御剤
としては、疎水性シリカや疎水性酸化チタンがよく知ら
れているが、特に、特開平10−3177号公報に記載
のTiO(OH)2と、シランカップリング剤のような
シラン化合物と、の反応で得られるチタン化合物が適し
ている。このチタン化合物は、湿式工程中で作製される
TiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオ
イルを反応、乾燥させて作製される。数百度という焼成
工程を経ないため、Ti同士の強い結合が形成されず、
凝集が全くなく、粒子はほぼ一次粒子の状態である。さ
らに、TiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコ
ーンオイルを直接反応させるため、処理量を多くするこ
とができて、シラン化合物の処理量の大小で帯電を制御
でき、かつ、付与できる帯電能も従来の酸化チタンに対
し、大きく改善されている。
【0122】ここでシラン化合物としては、クロロシラ
ン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のい
ずれを使用することも可能である。また、シリコーンオ
イルとしては、例えば、ジメチルシリコーンオイル、ア
ルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスルホン変性
シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、
フッ素変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオ
イル等が挙げられる。
【0123】白色絶縁性粒子としては、上記酸化チタン
含有架橋ポリメチルメタクリレートの球状微粒子(積水
化成品工業(株)製MBX−ホワイト)の他に、架橋ポ
リメチルメタクリレートの球状微粒子(綜研化学(株)
製ケミスノーMX)の酸化チタン顔料微粉末を添加し混
合したもの、さらにこの球状微粒子に衝撃力を与えて顔
料微粉末を打込み微粒子表面に固定化したもの、さらに
スチレン樹脂やフェノール樹脂やシリコーン樹脂やガラ
ス等各種材料からなる母粒子の表面に白色顔料の微粉末
を付着させたり、埋め込んだりした粒子が挙げられる。
白色顔料は、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛
等が用いられる。
【0124】黒色絶縁性粒子としては、上記の架橋ポリ
メチルメタクリレートの球状微粒子(積水化成品工業
(株)製MBX−ブラック)の他に、ジビニルベンゼン
を主成分とする架橋共重合体からなる真球状粒子(積水
化学工業(株)製ミクロパールBB、ミクロパールBB
P)、フェノール樹脂粒子を焼成したアモルファスカー
ボンの微粒子(ユニチカ製 ユニベックスGCP)、炭
素および黒鉛質の球状微粒子(日本カーボン(株)製ニ
カビーズICB、ニカビーズMC、ニカビーズPC)が
挙げられる。
【0125】上記の構成は、表示媒体の用途により最適
に設定されるものである。例えば、本発明の画像表示媒
体は、書き換え可能なポスターや、書き換え可能な大型
の屋外看板等としても利用することが可能である。その
場合、強度を確保するため、基板の厚さや1対の基板の
間隔を大きくする必要がある。例えば、屋外看板として
使用する場合、全体の面積に応じて両基板の間隔を50
μm〜15cmの範囲で設定するのが好ましい。また、
1対の基板の間隔を大きくした場合には、粒子の移動範
囲を制約し、粒子が一方向に偏らないように、適当にリ
ブを設け区画を作ることが有効である。
【0126】図5は、図4に示す画像表示媒体を用いて
表示基板100a側に画像を表示させる原理を示す。図
5(A)は画像表示媒体の初期状態を示しており、黒色
絶縁性粒子105と白色絶縁性粒子106とが混合した
状態で封入物として、表示基板100aと対向基板10
0bとの間隙に封入されている。画素電極層102(1
02a、102b)と均一電極層104とは、スイッチ
ング110により連通可能となっている。初期状態では
スイッチング110はオフ状態である。表示段階では、
スイッチング110をオン状態とし、図5(B)のよう
に画像領域となる画素電極層102bには低電圧を、非
画像領域となる画素電極層102aには高電圧を、また
対向基板側の均一電極層104にはその中間となる電圧
を供給すると、均一電極層104と画像領域となる画素
電極層102bとの間では概ね、絶縁層103a側に向
かう電界が形成される。一方、均一電極層104と非画
像領域となる画素電極層102aとの間では、概ね、絶
縁層103b側に向かう電界が形成される。その結果、
正帯電した黒色絶縁性粒子105は画像領域となる画素
電極層102b方向に、負帯電した白色絶縁性粒子10
6は非画像領域となる画素電極方向に移動する。移動し
た導電性黒色粒子105は画素電極102b周辺に達
し、鏡像力やファンデルワールス力等の付着力によって
絶縁層103aに付着した状態で保持される。このよう
にして、画像部分のみに黒色絶縁性粒子が付着し、非画
像部分には白色絶縁性粒子が付着することで画像が表示
される。画像を消去する場合は、画素電極層102を高
電位に、均一電極層104を低電位とすれば黒色絶縁性
粒子が図面上、下方に移動し、さらに白色絶縁性粒子が
図面上、上方に移動して画像が消去される。
【0127】以上のように、本発明の画像表示媒体によ
れば、表示基板100a側の画像部分に黒色絶縁性粒子
105が密に付着し、一方、非画像部分には白色絶縁性
粒子106が密に付着するので、高コントラストの画像
を形成することができる。このようにして得られる高コ
ントラストの画像は、従来の表示媒体に比べ格段に優れ
るものである。さらに本発明の画像表示媒体は、電荷輸
送層を用いていないため、安価に作製することが可能
で、経時安定性および応答性に優れる等の利点も有す
る。また、導電性粒子に電荷を注入させるタイプでは、
電荷輸送層に接触している一部の粒子のみが帯電するの
に対し、本発明の画像表示媒体は、ほとんど全ての絶縁
性粒子が帯電しているため、よりコントラストの高い画
像表示が可能となる。
【0128】次に本発明の画像表示媒体の他の例を、図
6および図7を用いて説明する。この例の画像表示媒体
は、図7の例と基本的構成は同じであるが、図6に示す
ように、表示基板100aと対向基板(非表示基板)1
00bとが、それぞれ、絶縁層103a、103bのみ
で構成される点が図7の例とは異なっている。絶縁層1
03a、103bのそれぞれの膜厚は10〜1000μ
mが好ましく、50〜500μmより好ましい。1対の
基板は絶縁層103a、103bのみで構成されるた
め、この層に支持体101aおよび101bと同等の自
己支持性の樹脂を用い、曲げ、伸び等の画像表示媒体に
加わる外力に強い構造をとることが好ましい。基板間に
は図示しないスぺーサ粒子のほかに、図7の画像表示媒
体で使用するのと同様の少なくとも2種類の絶縁性粒子
(例えば、黒色絶縁性粒子105および白色絶縁性粒子
106)を、同様の充填率で封入するのが好ましい。
【0129】この例における画像表示媒体は、図7に示
すような構成の装置により画像表示を行う。すなわち、
画像表示媒体401を静電潜像担持体402と導電性ロ
ーラ403との間(ニップ部)を通過させて表示動作を
行うものである。静電潜像担持体402は、通常の電子
写真画像形成工程と全く同等に負帯電、画像部露光を行
って作製した静電潜像を保持しているものである。
【0130】表示動作の前に画像表示媒体の初期化を行
う。すなわち、対向基板100b(103b)を低電位
に、表示基板100a(103a)を高電位とするよう
に、直流電圧を導電性ローラ403に供給し、黒色絶縁
性粒子105を、図4および5の説明で述べた原理と同
様に、均一に下側に移動させておく。初期化した後、画
像表示媒体401に静電潜像担持体402表面の静電潜
像を接触させると同時に、図面上、対向基板100b
(103b)の下側から導電性ローラ403を圧接す
る。静電潜像は画像部で低電位(負極性で絶対値が
大)、非画像部で高電位となっており、導電性ローラの
電位をこの中間に設定しておけば、図4の画像表示媒体
と全く同じ原理で、画像部に黒色絶縁性粒子105、非
画像部に白色絶縁性粒子106が付着した画像が形成で
きる。
【0131】このようにして作製した表示画像は、高品
質なものである。この例の画像表示媒体401は、1対
の基板の構成が簡略であり安価に作製することができ、
かつ図4におけるものと同様、高コントラストで視野角
の広い画像表示が可能である。また、繰り返し使用時に
も絶縁性粒子の凝集等が無く、安定した画像表示が可能
である。画像表示動作は、通常の電子写真装置を利用し
て行うことができ、特殊な装置を必要としないという利
点もある。
【0132】次に、前記少なくとも2種の絶縁性粒子を
用いてフルカラー表示が可能な画像表示媒体の例を図8
に示す。この例の画像表示媒体は、図4で示した画像表
示媒体と基本的構成および動作はほぼ同一である。
【0133】表示基板100aと、該表示基板に対向し
て配置される対向基板100bと、前記表示基板と前記
対向基板との間隙に封入される封入物と、区画手段であ
る隔壁905と、からなる画像表示媒体であって、隔壁
905により、微小セルが形成されており、該微小セル
中に封入物である、隠蔽性を有し、かつ、色および相互
に帯電極性の異なる少なくとも2種の絶縁性粒子(白色
絶縁性粒子106と、イエロー粒子902、マゼンタ粒
子903およびシアン粒子904のいずれか)が含有さ
れている。
【0134】表示基板100aは支持体101a表面に
画素電極層102と絶縁層103aとが順次積層したも
のであり、対向基板100bは支持体101b表面に均
一電極層104と絶縁層103bとが順次積層したもの
である。表示基板100aと対向基板100bとの間隙
に画素に対応する複数の隔壁905により区画されて微
小セルが形成されている。各微小セルには、白色絶縁性
粒子106と、着色絶縁性粒子であるイエロー粒子90
2、マゼンタ粒子903およびシアン粒子904のいず
れかと、がそれぞれ別のセルに封入されている。
【0135】白色絶縁性粒子106は、図4の画像表示
媒体で使用したものと同様のものが使用される。着色絶
縁性粒子は、樹脂中にそれぞれの顔料を所定量分散させ
たもので、それぞれの微小セルにおいて、白色絶縁性粒
子と着色絶縁性粒子とがほぼ等量で、空隙中の体積充填
率が50%程度となるように封入されている。
【0136】各微小セルでは、図4の画像表示媒体の場
合と全く同じ動作で、着色絶縁性粒子を荷電移動させて
表示基板上に付着させる。各セルに対応する画像信号に
応じて付着動作を行うことによりカラー画像表示が可能
となる。着色絶縁性粒子の色についてはイエロー、マゼ
ンタ、シアンのほかに、赤、緑、青、黒等を適宜加えれ
ば、色再現域を調整することが可能となる。
【0137】この例の画像表示媒体は、3色の着色絶縁
性粒子を利用してフルカラー画像表示が可能であり、ま
た図4の場合と同様に高コントラストで、視野角の広い
画像表示が可能である。さらに、繰り返し使用時にも粒
子の凝集等が無く安定した画像表示が可能である。
【0138】なお、本発明において絶縁性粒子の特性は
以下のように定義される。 (1)単位重量あたり帯電量 例えば、チャージスペクトログラフ法等で計測した粒子
1個あたりの平均帯電量を粒子1個あたりの重量で除し
て算出する。一般にチャージスペクトログラフ法では、
所定長さlの円筒形容器内に鉛直方向の速度vの空気層
流と、この流れと垂直方向の電界Eを形成する。この上
端部中央から帯電した粒子を挿入し、粒子が空気層流に
より下端部まで移動する間に電界によって流れと垂直の
方向に移動する距離dxから帯電量を求める。粒子の半
径をrとすれば近似的に以下の式で粒子1個あたりの帯
電量qが算出できる。ただし、ηは空気の粘性抵抗であ
る。
【0139】
【数1】
【0140】(2)平均粒径(d) d=Σmdp/Mの式により定義される。ここでdは平
均粒径(μm)を、mは所定の粒径区分にある粒子群の
重量を、dpは粒径区分の中心値を、Mは全重量をそれ
ぞれ意味する。
【0141】(3)球形度 球形度=(dpv/dps)2により定義される。ここ
でdpvは等体積球相当径(該当粒子の体積と同一の体
積を有する球の径)を、dpsは等面積球相当径(該当
粒子の投影面積と同一の面積を有する円の径)をそれぞ
れ意味する。
【0142】(4)比表面積形状係数 比表面積形状係数=dp×s/vにより定義される。こ
こでdpは代表径(短軸径、長軸径、厚み、二軸算術平
均径、三軸算術平均径、三軸幾何平均径、投影面積円相
当径、等表面積球相当径、等体積球相当径等)を、sは
実表面積を、vは体積をそれぞれ示す。
【0143】(5)表面エネルギー(σ) σ=σ1(1+cosθ)2/4により定義される。ここ
でσは表面エネルギー、σ1は液体の表面張力を、θは
粒子単独または粒子を構成するバルク材料に対する液体
の接触角をそれぞれ意味する。
【0144】(6)安息角 安息角は、粒子を面上に山状に堆積させたときに、粒子
群の形成する山の斜面と堆積面が形成する角度を意味す
る。
【0145】(7)縦弾性係数(ヤング率) E=F×L/(A×ΔL)により定義されるヤング率E
を意味する。粒子を構成するバルク材料を所定サイズ
(断面積A、長さL)の直方体試験片にし、長さ方向に
所定の荷重Fを印加して変形量ΔLを測定し、前記に挿
入し計算してヤング率を求める。
【0146】(8)屈折率 粒子を構成するバルク材料を用い、ASTM D 54
2−70に準じて計測する。
【0147】(9)反射濃度 粒子を構成するバルク材料を用い、シート状にし、その
上で市販の反射濃度計(マクベス濃度計等)により計測
する。これらは、それぞれ、従来公知の装置および方法
により測定される。
【0148】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0149】(実施例1〜10、比較例1および2)図
4で示した構造の画像表示媒体を用いて画像を表示さ
せ、濃度コントラスト、視野角等の画像評価を行った。
絶縁性粒子は表1に示すものを使用し、これらを表2に
示すように組み合わせた。100μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルムを支持体101a、101bと
し、これに厚さ0.1μmのITO膜からなる画素電極
層102、および絶縁性撥水層(絶縁層103a)とし
て旭ガラス製サイトップを厚さ5μmに順次積層させた
表示基板100aを作製した。電極層として画素電極層
102に代えて均一電極層104とする他は同様にして
対向基板100bを作製した。両基板を100μmの間
隔を保って配置させ、その間隙に、表1および表2で示
される絶縁性粒子の組み合わせ(実施例1〜10および
比較例1、2)で、相互に帯電極性の異なる2種類の絶
縁性粒子を封入した。
【0150】
【表1】
【0151】
【表2】
【0152】このようにして作製した画像表示媒体を、
図5に示すように配線し、画像領域となる画素電極10
2bには低電圧を、非画像領域となる画素電極102a
には高電圧を、また対向基板100b側の均一電極層1
04にはその中間となる電圧を供給すると、前述の原理
に基づき画像領域に画像が表示された。画像評価結果を
表3に示す。評価指標は以下の通りである(表6につい
ても同様)。 ◎:実用上十分な性能 ○:実用上問題ないレベル ×:実用に耐えないレベル
【0153】
【表3】
【0154】なお、表1の絶縁性粒子aは、カーボン含
有架橋ポリメチルメタクリレートの黒色球状微粒子であ
り、また絶縁性粒子bは、イソプロピルトリメトキシシ
ラン処理したチタニアの微粉末を重量比(白色絶縁性粒
子:イソプロピルトリメトキシシラン処理したチタニア
の微粉末=)100:0.1の割合で混合した酸化チタ
ン含有架橋ポリメチルメタクリレートの白色球状微粒子
である。また、粒子cの白色絶縁性粒子は酸化チタン含
有架橋ポリメチルメタクリレートの白色球状微粒子で、
絶縁性粒子bと同じ成分の絶縁性粒子であり、イソプロ
ピルトリメトキシシラン処理したチタニアの微粉末を混
合しないものである。粒子d〜gおよび粒子mの黒色絶
縁性粒子および白色絶縁性粒子はそれぞれ絶縁性粒子a
または絶縁性粒子bと同じ成分の絶縁性粒子で、所定の
平均粒径および粒径分布となるように分級して得たもの
である。また、粒子hの黒色絶縁性粒子は、絶縁性粒子
aと同じ成分の絶縁性粒子で、絶縁性粒子を層状に形成
したのち、加圧変形させて作製したものである。
【0155】粒子iの黒色絶縁性粒子は、絶縁性粒子a
と同じ成分の絶縁性粒子を用い、表面に部分的に金属層
を被覆することにより作製したものである。粒子jの黒
色絶縁性粒子は、低硬度シリコーンゴム材料にカーボン
ブラックを分散させて色および体積抵抗率を調整して得
られる。粒子kの黒色絶縁性粒子は、ワックス系の低融
点樹脂材料にカーボンブラックを分散させて色および体
積抵抗率を調整して得られる。粒子lの黒色絶縁性粒子
は、樹脂材料にカーボンブラックを分散させて色および
体積抵抗率を調整したベース材料を使用し、市販の発泡
粒子と同様の工程で作製した発泡粒子である。粒子Mの
黒色絶縁性粒子および白色絶縁性粒子はそれぞれ絶縁性
粒子aまたは絶縁性粒子bと同じ成分の絶縁性粒子で、
所定の平均粒径および粒径分布となるように分級して得
たものである。粒子Nおよびoは、それぞれ、粒子bお
よびaと同一の粒子であり、混合後の撹拌を行わず帯電
量を混合前の状態に保ったままとしたものである。
【0156】表3に示すように本発明の画像表示媒体で
ある実施例1〜10はいずれも濃度コントラスト、視野
角等に優れているものであり、画像表示媒体として充分
使用可能である。これに対し、比較例1および2は、濃
度コントラスト、視野角等のいずれも劣るものであり、
画像表示媒体として使用不可能である。また、表3に
は、絶縁性粒子の平均粒径、絶縁性粒子の粒径が平均粒
径±該平均粒径の50%以内にある絶縁性粒子の重量割
合、球形度、比表面積形状係数、表面エネルギー、安息
角、屈折率、反射濃度、縦弾性係数、融点、体積密度を
種々変えることにより、前述のような性能が得られるこ
とが示されている。
【0157】(実施例11〜14)上記実施例で作製さ
れた粒子mおよびbについて、表示基板と前記絶縁性粒
子との間に形成される付着力、絶縁性粒子の間に形成さ
れる付着力、表示基板と前記絶縁性粒子とのすべり摩擦
係数、絶縁性粒子のすべり摩擦係数、表示基板と前記絶
縁性粒子との転がり摩擦係数、絶縁性粒子の転がり摩擦
係数を測定した。また、上記実施例で作製された粒子b
で平均粒径が45μmのものを使用し、この粒子の表面
にシリコーンゴムを添加し付着力を大きくした粒子pを
作製した。この粒子についても同様の測定を行った。結
果を表4に示す。なお、前記それぞれの測定は、以下の
ようにして行った。
【0158】表示基板と前記絶縁性粒子との間に形成
される付着力および絶縁性粒子の間に形成される付着
力:基板間付着力の測定は、既述の電界法によって行っ
た。まず、コロナ帯電器により粒子を十分正帯電させた
後、表示基板上に粒子をクラウド状にして薄層に堆積さ
せ、表面の粒子被覆面積率を確認した。粒子被覆面積率
は、基板表面をデジタルカメラで拡大撮影し、撮影デー
タを画像処理して算出した。
【0159】なお、粒子の一部をサンプリングして、そ
の帯電量を、チャージスペクトログラフ(粒子の電界下
での移動量から帯電量を計測する装置)を用いて確認し
た。次いで、この基板に厚さ100〜500μm程度の
スペーサを介して対向電極(ガラス板にITOを蒸着し
たもの)を設置したサンプル基板を作製した。パッシェ
ン放電を避けるため、低圧環境にしたチャンバ内にサン
プル基板を設置し、表示基板側電極を接地、対向電極に
負電圧を印加した。印加電圧を徐々に下げて(負極性で
絶対値が大きくなるように)いき、電界強度と剥離し対
向電極側に付着した粒子量との関係を測定した。対向電
極側に付着した粒子量の測定は前記粒子被覆面積率の測
定と同様に行った。電界強度と剥離して対向電極側に付
着した粒子量の関係から、半数の粒子が剥離したときの
電界強度を剥離電界強度として求め、最初に測定した粒
子の平均帯電量との積を剥離時の作用力とした。最後
に、粒子の平均粒径と平均体積密度から粒子1個あたり
の重量を求めて重力を算出し、作用力から差し引いた値
を付着力とした。粒子間付着力に関しては、前記のとお
り基板上に均一に粒子を塗布、接着させた上で上記と同
様の測定を行って求めた。
【0160】表示基板と前記絶縁性粒子とのすべり摩
擦係数および絶縁性粒子のすべり摩擦係数:まず粒子を
均一に塗布し固定した平板をサンプルとして作製した。
この際、平板表面に接着剤を塗布した上で、粒子をクラ
ウド状にして薄層に堆積させ、接着後不要な粒子を振動
によって除去し、ほぼ単層の粒子層を形成した。次い
で、表示基板を固定し、該表示基板に粒子固定面が接触
するように平板を重ねた上で、平板上におもりを載せて
軽く圧接させた。この状態で平板を水平方向に数mm/
s程度の速度で引っ張り、その際の水平方向に発生する
力をロードセルで検出した。粒子と表示基板接触面で作
用している法線力(おもりと平板の全荷重)と水平方向
のすべり摩擦力との比からすべり摩擦係数を求めた。粒
子間すべり摩擦係数に関しては、表示基板表面にも上記
平板と同様に粒子を塗布、固定し、粒子同士が接触する
よう設置して、上記と全く同様の手順で計測した。
【0161】表示基板と前記絶縁性粒子との転がり摩
擦係数、絶縁性粒子の転がり摩擦係数:転がり摩擦係数
の測定は、上記すべり摩擦係数の測定と全く同一手順で
測定を行ったが、粒子は固定せず回転運動可能なように
した。粒子間転がり摩擦係数に関しては、サンプルとな
る粒子数を多くし、粒子同士の転がり運動が発生するよ
うにして測定を行った。この場合、測定した摩擦力(水
平方向の検出荷重)から表示基板と前記絶縁性粒子との
転がり摩擦係数測定時の摩擦力を差し引いて粒子間転が
り摩擦力とした。
【0162】
【表4】
【0163】上記粒子b、mおよびpについて、表5に
示すように配合し、実施例1〜10と同様に画像表示媒
体を作製した。また、画像表示媒体内の相対湿度および
前記粒子の体積充填率を以下のようにして求めた。これ
らの結果も併せて、表5に示す。
【0164】体積充填率の測定:体積充填率は以下の方
法で算出した。まず、基板間の間隔と基板サイズから基
板間空間の容積を算出した。これに対して、粒子の占め
る体積割合を算出して体積充填率とした。粒子の占める
体積は、充填した粒子重量と、粒子の平均体積密度から
換算して求めた。
【0165】相対湿度の測定:外気と遮断したチャンバ
内で表示媒体サンプルを作製し、そのときのチャンバ内
相対湿度を市販の湿度計を用いて計測して表示媒体内相
対湿度とした。
【0166】
【表5】
【0167】作製した画像表示媒体について、実施例1
〜10と同様の評価を行った。結果を表6に示す。
【0168】
【表6】
【0169】表6に示される結果から、いずれの実施例
でも良好な特性が得られた。特に、実施例11では、す
べての評価において、優れた結果が得られた。
【発明の効果】上記のごとく、本発明は表示基板と対向
基板との間隙に封入する封入物としての絶縁性粒子とし
て、隠蔽性を有し、色の異なる複数の種類の絶縁性粒子
であって、相互に帯電極性が異なる2種類の絶縁性粒子
を含むことにより、繰り返し使用が可能で、また複写機
やプリンタを用いて用紙へ出力することもできる画像表
示媒体において、従来技術では得られなかった表示画像
の濃度コントラストと視野角の広さ等を得ることができ
るという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 3種類の絶縁性粒子を使用して画像表示を行
った場合の印加電圧に対する表示特性の一例を示す図で
ある。
【図2】 白粒子と黒粒子との総表面積の比を変えたと
きの印加電圧に対する表示特性の一例を示す図である。
【図3】 3種類の絶縁性粒子を使用して、画像表示を
行った場合の印加電圧に対する表示特性の一例を示す図
である。
【図4】 本発明の画像表示媒体の一例の断面図を模式
的に示す図である。
【図5】 図4の画像表示媒体の画像表示原理を示す概
念図であり、図5(A)は初期状態を、図5(B)は画
像表示状態を示す。
【図6】 本発明の画像表示媒体の他の一例の断面図を
模式的に示す図である。
【図7】 図6の画像表示媒体に静電潜像担持体を用い
て画像表示する原理を示す概念図である。
【図8】 カラー表示が可能な画像表示媒体の一例の断
面図を模式的に示す図である。
【符号の説明】
100a 表示基板 100b 対向基板 101a,101b 支持体 102 画素電極 103a,103b 絶縁層 104 電極 105 黒色導電性粒子 106 白色絶縁性粒子 108 電極駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 善郎 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 堀内 一永 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 大場 正太 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 酒巻 元彦 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 松永 健 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 町田 義則 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 諏訪部 恭史 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 柿沼 武夫 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内 (72)発明者 小清水 実 神奈川県足柄上郡中井町境430グリーンテ クなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、表示基板と、該表示基板に
    対向して配置される対向基板と、前記表示基板と前記対
    向基板との間隙に封入される封入物と、からなる画像表
    示媒体であって、 前記封入物が、隠蔽性を有し、かつ、色および相互に帯
    電極性の異なる少なくとも2種の絶縁性粒子からなり、 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のうち、少なくとも1
    種の絶縁性粒子の単位重量あたりの帯電量の絶対値が、
    0.0001〜0.1C/kgであることを特徴とする
    画像表示媒体。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、少なくとも1種の絶縁性粒子の平均粒径が、前記表
    示基板と前記対向基板との間隔の1/1000〜9/1
    0であり、かつ、少なくとも1種の他の絶縁性粒子の平
    均粒径が前記間隔の5/100〜9/10であることを
    特徴とする請求項1に記載の画像表示媒体。
  3. 【請求項3】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のうち
    少なくとも1種の絶縁性粒子について、粒子径が平均粒
    径±該平均粒径の50%の範囲にある絶縁性粒子の重量
    割合が、その絶縁性粒子の全体量に対し、30%以上を
    占めることを特徴とする請求項1または2に記載の画像
    表示媒体。
  4. 【請求項4】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のうち
    少なくとも1種の絶縁性粒子の球形度が、0.1〜1で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    画像表示媒体。
  5. 【請求項5】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のうち
    少なくとも1種の絶縁性粒子の比表面積形状係数が、1
    5以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の画像表示媒体。
  6. 【請求項6】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のうち
    少なくとも1種の絶縁性粒子の表面エネルギーが、2J
    /m2以下であることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の画像表示媒体。
  7. 【請求項7】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のうち
    少なくとも1種の絶縁性粒子の安息角が、80°以下で
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    画像表示媒体。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のうち
    少なくとも1種の絶縁性粒子の縦弾性係数が、1MPa
    〜300GPaであることを特徴とする請求項1〜7の
    いずれかに記載の画像表示媒体。
  9. 【請求項9】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のうち
    少なくとも1種の絶縁性粒子の体積密度が、10〜21
    500kg/m3であることを特徴とする請求項1〜8
    のいずれかに記載の画像表示媒体。
  10. 【請求項10】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、平均粒径が最も大きい1種の絶縁性粒子と、平均粒
    径が最も小さい1種の絶縁性粒子との前記平均粒径の比
    が、1/30〜30/1であることを特徴とする請求項
    1〜9のいずれかに記載の画像表示媒体。
  11. 【請求項11】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、1種の絶縁性粒子の総数Nに対して、他種の絶縁性
    粒子のそれぞれの総数が、N×1/900≦N≦N×9
    00の範囲にあることを特徴とする請求項1〜10のい
    ずれかに記載の画像表示媒体。
  12. 【請求項12】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、1種の絶縁性粒子の総表面積Sに対して、他種の絶
    縁性粒子のそれぞれの総表面積が、S×1/10≦S≦
    S×10の範囲にあることを特徴とする請求項1〜11
    のいずれかに記載の画像表示媒体。
  13. 【請求項13】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、1種の絶縁性粒子と、他種の絶縁性粒子と、の前記
    帯電量の絶対値の比が、1/10〜10/1であること
    を特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の画像表
    示媒体。
  14. 【請求項14】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、少なくとも1種の絶縁性粒子が、1〜70質量%の
    顔料を含有していることを特徴とする請求項1〜13の
    いずれかに記載の画像表示媒体。
  15. 【請求項15】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、少なくとも1種の絶縁性粒子のガラス転移点が、5
    5℃以上であることを特徴とする請求項1〜14のいず
    れかに記載の画像表示媒体。
  16. 【請求項16】 前記表示基板と、前記少なくとも2種
    の絶縁性粒子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子と、
    の間に形成される付着力が、1pN〜0.1Nであるこ
    とを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の画像
    表示媒体。
  17. 【請求項17】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、少なくとも1種の絶縁性粒子の該絶縁性粒子間に形
    成される付着力が、1pN〜0.1Nであることを特徴
    とする請求項1〜16のいずれかに記載の画像表示媒
    体。
  18. 【請求項18】 前記表示基板と、前記少なくとも2種
    の絶縁性粒子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子と、
    のすべり摩擦係数が、0.8以下であることを特徴とす
    る請求項1〜17のいずれかに記載の画像表示媒体。
  19. 【請求項19】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、少なくとも1種の絶縁性粒子のすべり摩擦係数が、
    0.8以下であることを特徴とする請求項1〜18のい
    ずれかに記載の画像表示媒体。
  20. 【請求項20】 前記表示基板と、前記少なくとも2種
    の絶縁性粒子のうち、少なくとも1種の絶縁性粒子と、
    の転がり摩擦係数が0.3以下であることを特徴とする
    請求項1〜19のいずれかに記載の画像表示媒体。
  21. 【請求項21】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、少なくとも1種の絶縁性粒子の転がり摩擦係数が
    0.3以下であることを特徴とする請求項1〜20のい
    ずれかに記載の画像表示媒体。
  22. 【請求項22】 前記表示基板と前記対向基板との間隙
    の相対湿度が5〜90%であることを特徴とする請求項
    1〜21のいずれかに記載の画像表示媒体。
  23. 【請求項23】 前記少なくとも2種以上の絶縁性粒子
    の体積充填率(前記絶縁性粒子の総体積/前記表示基板
    と前記対向基板との間隙の体積)が0.001〜0.5
    であることを特徴とする請求項1〜22のいずれかに記
    載の画像表示媒体。
  24. 【請求項24】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち、1種の絶縁性粒子と、他種の絶縁性粒子と、の前記
    比重の比が、1/10〜10/1であることを特徴とす
    る請求項1〜23のいずれかに記載の画像表示媒体。
  25. 【請求項25】 前記少なくとも2種の絶縁性粒子のう
    ち少なくとも1種の絶縁性粒子のかさ密度が、0.2g
    /cm3以上であることを特徴とする請求項1〜24の
    いずれかに記載の画像表示媒体。
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