JP2002200835A - 複写防止用印刷物 - Google Patents

複写防止用印刷物

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JP2002200835A
JP2002200835A JP2000399792A JP2000399792A JP2002200835A JP 2002200835 A JP2002200835 A JP 2002200835A JP 2000399792 A JP2000399792 A JP 2000399792A JP 2000399792 A JP2000399792 A JP 2000399792A JP 2002200835 A JP2002200835 A JP 2002200835A
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JP2000399792A
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Koichi Ueda
幸一 上田
Taiga Hirayama
太賀 平山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた可読性を考慮しつつ、複写後に正本と
複写物を容易に区別でき、秘密情報等が他者に渡ること
をけん制でき、かつ安価な学術文書等の複写防止用印刷
物を提供することにある。 【解決手段】 本文が印刷される文書等の複写防止用印
刷物であって、網点を配列集合させて形成される細帯状
体を多数所定の間隔で平行に配列して背景を形成し、該
背景における複数の細帯状体に渡って非潜像部と潜像部
とを有し、該潜像部に配列集合させる網点の線数を前記
非潜像部に配列集合させる網点の線数より少なくしたこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、学術文書等、著作
権を守る必要のある印刷物や社内教育等に使用される複
写防止印刷物、特に、複写後に正本と複写物を容易に見
分けられる仕掛けを施すことにより、複写をけん制した
り、複写して社外の第三者に渡すことを予防することが
できる複写防止用印刷物に関する技術である。
【0002】
【従来の技術】複写防止印刷物に関する従来技術として
は、特公昭58−47708号公報(従来技術1)、特
許第2695523号(従来技術2)、特開平6−26
2893号公報(従来技術3)、および特開平11−3
21169号公報(従来技術4)が知られている。
【0003】上記従来技術1には、サブストレートのあ
る領域に印刷された第1のトーン像(ドットパターンで
構成)と、上記サブストレートの残りの領域に印刷され
た第2のトーン像(ドットパターンで構成)と、上記第1
のトーン像および第2のトーン像とともに印刷されたカ
ムフラージ・トーン像とのカラー複合像であり、上記第
1のトーン像および第2のトーン像の一方がカラー複写
機で再生可能な密度で、他方が再生不可能な密度で、そ
れぞれ形成されており、肉眼で観察するとき、上記第1
のトーン像および第2のトーン像の一方を他方と区別し
て観察することはできないが、カラー複写機により複写
させた複写上には明瞭に現出して警告マークを構成する
不都合な再生を防止する文書が記載されている。
【0004】上記従来技術2には、用紙表面に、複写機
で解像されない程度の線数の網点又は万線等のパターン
からなる潜像と、複写機で解像される程度の線数の網点
又は万線等のパターンからなる背景を一色で同時に印刷
するとともに、潜像の領域と背景の領域にまたがって存
在する均一な濃度のカムフラージュ模様を該模様以外の
均一な濃度のバックグラウンドに対して大きな面積率と
なるように施すにあたって、潜像の領域に存在するカム
フラージュ模様は潜像を構成する網点又は万線等のパタ
ーンの線数と等しくなるように、且つ背景の領域に存在
するカムフラージ模様は背景を構成する網点又は万線等
のパターンの線数と等しくなるように、カムフラージュ
模様を網点又は万線等のパターンによって施した複写防
止に適する印刷物が記載されている。
【0005】上記従来技術3には、基紙表面に施された
潜像が150線10%程度の網点で形成され、潜像以外
の背景が網点と同色の同心円パターンで形成され、同心
円パターンの円形を構成する細線が1/10mm程度の
太さを有し、且つ細線相互の間隔が1/2mm程度であ
るコピー偽造防止用紙が記載されている。
【0006】上記従来技術4には、偽造防止の役目をす
るパターンを波状線で構成し、潜像部と非潜像部とにお
いて波状線の線幅、ピッチ、間隔、振幅のうち少なくと
も一つを異ならしめ、上記パターンにランダム形状の模
様を重ね刷りした偽造防止印刷物が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複写機
の性能が向上してきているため、上記従来技術1に記載
された方法では、非潜像部も複写後に再現されてしま
い、潜像部のみを再現することが困難になってきている
という課題を有していた。
【0008】また、従来技術1および2に記載されてい
るように、潜像部と非潜像部とで、網点又は線分の面積
率を異にしただけでは、潜像が区別しやすく、また潜像
部の網点又は線分が目立つことがあり、読者にとって違
和感が生じ、また潜像部、非潜像部とも再現されてしま
うという課題を有していた。
【0009】また、従来技術1および3では、印刷の濃
度管理が難しく、大量かつ高速印刷に向いていないとい
う課題を有していた。
【0010】また、従来技術3に記載されているよう
に、細線と網点とを組合せようとする場合、潜像部と非
潜像部とが判別できにくい製版方法で処理する必要が生
じ、そのため高度な技術や計算処理が必要とされた。
【0011】また、従来技術4に記載されているよう
に、潜像部と非潜像部との区別をつきにくくするため
に、カムフラージュ(迷彩)パターンとして、特殊模様
などのランダムパターンを有彩色の別の色で印刷する必
要が生じ、そのために、複写防止部分について更に1色
又は2色を追加印刷する必要が生じた。
【0012】また、最近、商業印刷で使用しているスク
リーン線数は150本/インチ以上になってきているた
め、仮に、潜像部と非潜像部の両者を、この商業印刷で
使用している150本/インチ以上の線数を使用した網
点の組合せで全面に亘って印刷物を構成しようとしたと
き、地濃度が濃くなり、その上に印刷される本文文字
(印刷文字)が見え難いと共に潜像部が判別しやすくな
り、しかも複写した際、潜像部と非潜像部とが共に複写
されなかったり、または両者とも複写されてしまうとい
う不具合が生じることになった。
【0013】本発明の目的は、上記課題を解決すべく、
地濃度を薄くして潜像部を判別しにくくすると共に本文
文字を見やすくして優れた可読性を考慮しつつ、複写後
に潜像部が確実に現れるようにして正本と複写物を容易
に区別でき、秘密情報等が他者に渡ることをけん制で
き、しかも安価に得られる文書等の複写防止用印刷物を
提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、本文(文書等の文字、図、表等)が印刷
される文書等の複写防止用印刷物であって、網点を配列
集合させて形成される細帯状体を多数所定の間隔で、平
行に配列して背景を形成し、該背景における複数の細帯
状体に渡って非潜像部と潜像部とを有し、該潜像部に配
列集合させる網点の線数を前記非潜像部に配列集合させ
る網点の線数より少なくして潜像部における網点ピッチ
を非潜像部の網点ピッチよりも粗くしたことを特徴とす
る。
【0015】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、細帯状体を、正視される水平線に対して傾斜さ
せて配列したことを特徴とする。
【0016】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、細帯状体の幅を0.3〜0.8mm程度で、細
帯状体の間隔を0.6〜1.6mm程度にしたことを特
徴とする。
【0017】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、潜像部の線数を130〜175本/インチ程度
にし、非潜像部の線数を200〜300本/インチ程度
(高線数)にしたことを特徴とする。なお、非潜像部の
線数と潜像部の線数の差を60〜150本/インチ程度
にすることが好ましい。
【0018】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、潜像部および非潜像部における網点面積率を互
いに同じ程度にして地濃度を同じようにして区別しずら
くしたことを特徴とする。即ち、潜像部および非潜像部
における網点面積率を互いに同じ程度の12〜30%の
範囲内にあることを特徴とする。
【0019】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、本文と背景とを同色で印刷することを特徴とす
る。
【0020】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、本文が印刷される文書等の複写防止用印刷物で
あって、網点を配列集合させて形成される細帯状体を多
数所定の間隔で平行に、かつ正視される水平線に対して
傾斜させて配列して背景を形成し、該背景における複数
の細帯状体に渡って、配列集合させる網点の線数を13
0〜175本/インチ程度にした潜像部を有することを
特徴とする。
【0021】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、細帯状体の幅を0.3〜0.8mm程度で、前
記細帯状体の間隔を0.6〜1.6mm程度にしたこと
を特徴とする。
【0022】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、潜像部における網点面積率を12〜30%の範
囲内にあることを特徴とする。
【0023】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、本文と背景とを同色で印刷することを特徴とす
る。
【0024】また、本発明は、前記複写防止用印刷物に
おいて、潜像部としては、複写後に再現したい文字等に
よって形成される。この文字の大きさは、ある程度の本
数の細帯状体(幅が0.3〜0.8mm程度で、間隔が
0.6〜1.6mm程度である。)が文字を横切る程度
の大きさが必要で、20mm平方(約60ポイント)程
度以上が望ましい。そして、潜像部を形成する文字で、
背景画像の細帯状体をマスクしたものを潜像画像とす
る。このとき、潜像の輪郭線は削除しておく。なお、潜
像画像と非潜像部の線の位置とがずれないように重ね合
わせ、潜像画像が非潜像画像と重なる部分は、潜像画像
のみが有効になるような画像処理を行ない印刷用原版を
作成する。
【0025】以上説明したように、前記構成によれば、
細帯状体の間を、用紙の地色(通常は白色)にすること
によって、背景全体として、地濃度を薄く認識させるこ
とが可能となり、その結果、本文を見やすくすると共に
潜像部をほとんど区別することを困難にし(潜像が施さ
れていることは認知できにくくなり)、更に複写後潜像
部が確実に現れるようにすることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明に係る複写防止用印刷物の
実施の形態について図面を用いて説明する。
【0027】本発明は、特に、学術文書等著作権を守る
必要のある印刷物や社内教育等に使用される印刷物な
ど、社外もしくは対象外の者に渡ることを防止するため
に、製版段階で、複写後に正本と複写物を容易に見分け
られる仕掛けを施した印刷版を用いてオフセット印刷等
を用いて1色または2色で印刷して、複写後に正本と複
写物を容易に見分ける機能を付与した複写防止用印刷物
に関するものである。
【0028】図1は、本発明に係る印刷物の一実施の形
態を説明するための原理模式図で、(a)はその拡大
図、(b)は実際の印刷物に近い状態を示す図である。
図2は、本発明に係る印刷物の一実施の形態を示す模式
図で、(a)はその拡大図、(b)は実際の印刷物に近
い状態を示す図、(c)は(b)に示す印刷物の上に実
際の印刷文字が印刷された状態を示す図である。図3
は、図2に示す印刷物を複写した際の複写物を示す模式
図で、(a)は図2(a)の複写物を示す拡大図、
(b)は図2(b)の複写物を示す図、(c)は図2
(c)の複写物を示す図である。
【0029】本発明に係る印刷物の一実施の形態は、次
に示すように形成される。
【0030】即ち、印刷文字(本文文字)の背景として
は、網点の配列集合から構成される細帯状体1を多数、
用紙の水平線(印刷文字を正対視する水平方向)に対す
るなす角度を10〜80度として、ほぼ等ピッチPで平
行に並べて配置させる。このように、ほぼ等ピッチPで
平行に並べて配置される各細帯状体(網点の配列集合か
ら構成される)1は、太さ(線幅)Wを0.3〜0.8
mm程度で、ピッチPを0.6〜1.6mm程度で、そ
の比W/Pを0.4〜0.6程度(白い部分の比(1−
(W/P)=0.4〜0.6程度)にして、用紙の水平
線(印刷文字を正対視する水平方向)に対するなす角度
を10〜80度として、用紙全体に印刷して配置した。
なお、ほぼ等ピッチPで平行に並べて配置される各細帯
状体1の用紙の水平線に対するなす角度を10〜80度
としたのは、潜像文字2の多くは縦線成分および横線成
分から構成されていて、これら縦線成分および横線成分
を横切る細帯状体の本数を増加させるためと、複写機で
複写する際の走査線方向に対して傾きを持たせるためで
ある。
【0031】潜像文字(潜像部)2として、「日」と
し、その文字の大きさを25本程度以上の細帯状体1を
横切るように20〜30mm平方(約60〜80ポイン
ト程度)程度の大きさで作成し、輪郭処理を施した後、
細帯状体1で文字を形成する処理を行い、細帯状体を構
成する網点については、スクリーン線数を、一般の商業
印刷で多く使用しているスクリーン線数175本/イン
チ(lines/inch)程度より少なくした130
〜175本/インチ程度の範囲内の150本/インチ程
度にし、網点面積率を12〜30%の範囲内である18
%程度にした。この場合、潜像部に配列集合される網点
の直径は、0.070〜0.093mm程度の範囲内の
0.081mm程度(網点面積率が18%の場合)にな
り、網点のピッチは0.145〜0.195mm程度の
範囲内の0.169mm程度になる。
【0032】上記で得た潜像文字2の細帯状体1と背景
画像の細帯状体1がずれないように慎重に重ね合せ、潜
像文字2が重なった部分の背景画像を消去する。
【0033】そして、非潜像部3の細帯状体1を構成す
る網点については、スクリーン線数を、一般のモノクロ
普通印刷で使用しているスクリーン線数175本/イン
チ(lines/inch)程度より多くした200〜
300本/インチ程度の範囲内の233本/インチ程度
にし、網点面積率を潜像部2と同じ程度の12〜30%
の範囲内である15%または20%程度とした。この場
合、網点の直径は、0.037〜0.056mm程度の
範囲内の0.048mm程度(網点面積率が15%の場
合)または0.043〜0.064mm程度の範囲内の
0.055mm程度(網点面積率が20%の場合)にな
り、網点のピッチは0.085〜0.127mm程度の
範囲内の0.109mm程度になる。
【0034】このように作成した画像を、網点の印刷角
度を10〜80度程度にして、印刷用原版を出力した。
特に、非潜像部3と潜像部2との細帯状体1は、境界部
分において位置の誤差が生じないように、精度を保ち、
同じ印刷用原版フィルム上に形成する。
【0035】以上により印刷用原版を作ることができ
る。
【0036】次に、この印刷用原版を用いて1色で印刷
した。インキの構成については次に説明する。即ち、背
景を印刷したインキは、大日本インキ化学工業株式会社
発行のDICカラーガイド15版No.292相当色
(金赤:76.58%、藍:11.87%、黄:7.2
0%、及び添加剤)を使用し、本文文字(印刷文字)に
は、当インキの他に大日本インキ化学工業株式会社発行
のDICカラーガイド15版No.379、もしくは3
47、東洋インキ製造株式会社発行の東洋カラーファイ
ンダNo.939、または一般インキとしての紅、墨を
用いた。
【0037】このようにして作成した図2に示す印刷物
を目視で確認したところ、背景には細帯状体1の間に白
いスペースが形成されているので、濃度が薄く印刷文字
(本文文字)が見やすく、しかもほとんど均一で潜像処
理が施されていることが判別しずらかった。
【0038】また、この印刷物を複写(RICOH I
magio 355 モノクロコピー機)したところ、
複写物においても細帯状体1の間に形成される白い部分
はそのまま複写され、しかも非潜像部については殆ど解
像されないことにより、地濃度は薄く印刷文字(本文文
字)が見やすく、しかも非潜像部に対して潜像部は濃く
再現することができた。
【0039】さらに、背景及び本文文字として、上記の
インキまたは他の色のインキ2種で印刷したものを目視
比較及び複写したところ、目視では、図2(c)に示す
ように、図2(b)に示す背景のみ印刷した場合に比
べ、潜像部の判読ができにくくなり、複写物では、図3
(b)及び(c)に示すように潜像部が再現され、所期の
目的である正本と複写物との区別を容易につけることが
できるようになった。
【0040】なお、細帯状体1の角度は、前述したよう
に、任意の角度に設定することができる。ただし、印刷
物の水平線に対する細帯状体1の角度を0度若しくは9
0度にした場合、複写する際、複写機の走査線方向と一
致することが生じて潜像部が再現される程度が悪くなる
ので、印刷物の水平線に対する細帯状体1の角度を10
〜80度の範囲内にすることが望ましい。
【0041】また、以上説明した実施の形態の場合、多
数の細帯状体1を所定の間隔で平行に、かつ水平線に対
して傾斜させて配列して形成される背景において、潜像
部(潜像文字)2を、線数を130〜175本/インチ
程度、網点面積率を12〜30%程度とし、非潜像部3
を、線数を200〜300本/インチ程度、網点面積率
を潜像部と同じ12〜30%程度としたが、逆に潜像部
(潜像文字)を非潜像部(線数を200〜300本/イ
ンチ程度、網点面積率を潜像部と同じ12〜30%程度
とする。)とし、非潜像部を潜像部(線数を130〜1
75本/インチ程度、網点面積率を12〜30%程度と
する。)とすることも可能である。このように、非潜像
部を複写した際現れる潜像部とすることによって潜像部
の面積を大きくとることができ、正本と複写物を容易に
見分けることが可能となる。
【0042】更に、この場合、背景を多数の細帯状体か
らなる潜像部(線数を130〜175本/インチ程度、
網点面積率を12〜30%程度とする。)だけで、形成
することも可能である。その理由は、潜像部だけで形成
しても印刷物としては地濃度が薄いため潜像としての認
識が弱くして本文が見やすく、しかも複写した際、潜像
部が細帯状体の配列パターンとして現れてきて正本と複
写物を容易に見分けることが可能となるからである。
【0043】以上説明したように、商業印刷で使用して
いるスクリーン線数が150本/インチ以上になってき
たとしても、例えば、非潜像部はスクリーン線数を20
0〜300本/インチ程度、網点面積率を12〜30%
程度で形成し、潜像部はスクリーン本数を非潜像部のス
クリーン本数よりも60〜150本/インチ程度少なく
し、潜像部における網点面積率を非潜像部と同程度で作
成し、印刷用原版を作成することによって、フィルム上
で多少潜像文字が見えたとしても、本文文字を重ねるこ
とによって、その認識性は緩和でき、潜像が施されてい
ることは認知できにくくすることが可能となる。
【0044】さらに、複写したときに再現されやすい色
を選択して印刷することで、潜像部のみを再現させるこ
とが可能となる。
【0045】本文の文字色は、背景との組合せにおいて
決められるべきで、同色または同系等の色を選択するこ
とにより、複写後における潜像文字の再現性が向上す
る。同色を選択すると、1色の印刷で済みコストアップ
要因を排除でき、また、違和感なく可読性も向上させる
ことができる。ただし、本文の文字に墨色を選択したと
きは、背景も墨色で印刷するのが望ましいのは言うまで
もない。
【0046】上記のようなやり方で構成された印刷物の
背景は、潜像部と非潜像部を同時に要しているため、印
刷過程において刷り合せの位置補正が必要でなくなる。
また、印刷物を見た読み手にとって、背景であることは
認識できるものの、線の中に目視では認知しにくい潜像
が施されていることは認識できないため、複写を取って
初めて偽造防止処理がなされていることを認識するもの
であり、複写をけん制するための効果をより確実とな
る。
【0047】また、本文の読みやすさを維持したまま背
景の印刷色を選定して多くとも2色程度の色使いで、オ
フセット印刷による高速、かつ大量印刷を可能とするこ
とができる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、地濃度を薄くして潜像
部を判別しにくくすると共に本文文字を見やすくして優
れた可読性を考慮しつつ、複写後に潜像部が確実に現れ
るようにして正本と複写物を容易に区別でき、秘密情報
等が他者に渡ることをけん制できる文書等の複写防止用
印刷物を安価に得ることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷物の一実施の形態を説明する
ための原理模式図で、(a)はその拡大図、(b)は実
際の印刷物に近い状態を示す図である。
【図2】本発明に係る印刷物の一実施の形態を示す模式
図で、(a)はその拡大図、(b)は実際の印刷物に近
い状態を示す図、(c)は(b)に示す印刷物の上に実
際の印刷文字が印刷された状態を示す図である。
【図3】図2に示す印刷物を複写した際の複写物を示す
模式図で、(a)は図2(a)の複写物を示す拡大図、
(b)は図2(b)の複写物を示す図、(c)は図2
(c)の複写物を示す図である。
【符号の説明】 1…細帯状体、2…潜像部(潜像文字)、3…非潜像
部、P…細帯状体の間隔(ピッチ)、W…細帯状体の
幅。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本文が印刷される文書等の複写防止用印刷
    物であって、 網点を配列集合させて形成される細帯状体を多数所定の
    間隔で平行に配列して背景を形成し、該背景における複
    数の細帯状体に渡って非潜像部と潜像部とを有し、該潜
    像部に配列集合させる網点の線数を前記非潜像部に配列
    集合させる網点の線数より少なくしたことを特徴とする
    複写防止用印刷物。
  2. 【請求項2】前記多数の細帯状体を、正視される水平線
    に対して傾斜させて配列したことを特徴とする請求項1
    記載の複写防止用印刷物。
  3. 【請求項3】前記細帯状体の幅を0.3〜0.8mm程
    度で、前記細帯状体の間隔を0.6〜1.6mm程度に
    したことを特徴とする請求項1または2記載の複写防止
    用印刷物。
  4. 【請求項4】前記潜像部の線数を130〜175本/イ
    ンチ程度にし、前記非潜像部の線数を200〜300本
    /インチ程度にしたことを特徴とする請求項1、2また
    は3記載の複写防止用印刷物。
  5. 【請求項5】前記潜像部および非潜像部における網点面
    積率を12〜30%の範囲内にあることを特徴とする請
    求項4記載の複写防止用印刷物。
  6. 【請求項6】前記本文と前記背景とを同色で印刷するこ
    とを特徴とする請求項1記載の複写防止用印刷物。
  7. 【請求項7】本文が印刷される文書等の複写防止用印刷
    物であって、 網点を配列集合させて形成される細帯状体を多数所定の
    間隔で平行に、かつ正視される水平線に対して傾斜させ
    て配列して背景を形成し、該背景に、配列集合させる網
    点の線数を130〜175本/インチ程度にした潜像部
    を有することを特徴とする複写防止用印刷物。
  8. 【請求項8】前記細帯状体の幅を0.3〜0.8mm程
    度で、前記細帯状体の間隔を0.6〜1.6mm程度に
    したことを特徴とする請求項7記載の複写防止用印刷
    物。
  9. 【請求項9】前記潜像部における網点面積率を12〜3
    0%の範囲内にあることを特徴とする請求項7記載の複
    写防止用印刷物。
  10. 【請求項10】前記本文と前記背景とを同色で印刷する
    ことを特徴とする請求項7記載の複写防止用印刷物。
JP2000399792A 2000-12-28 2000-12-28 複写防止用印刷物 Pending JP2002200835A (ja)

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