JP4811588B2

JP4811588B2 - 画像形成装置および印刷物

Info

Publication number: JP4811588B2
Application number: JP2006292752A
Authority: JP
Inventors: 修三原
Original assignee: Fuji Xerox Co Ltd; Fujifilm Business Innovation Corp
Current assignee: Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date: 2006-10-27
Filing date: 2006-10-27
Publication date: 2011-11-09
Anticipated expiration: 2026-10-27
Also published as: JP2008109586A

Description

本発明は、画像形成装置および印刷物に関する。

微小ドットで構成された背景画像に対し、大きなドット、線、文字などの前景画像を構成し、背景画像と前景画像の目視濃度を略一定にあわせることにより、オリジナルの印刷物にて、前景画像の文字を認識しずらいものとして作成し、コピーした時に文字が認識可能に再現される技術が一般的に使用されている。

また、偽造防止として従来使用されている技術には、紙に特殊加工を施すことにより実現する「透かし」や、特殊な材料を加工して紙に貼り付ける「ホログラム」、特殊なインクを用いて印刷を行う技術が開示されている。

従来におけるコピー防止および不正にコピーされた印刷物を識別するための技術として、特許文献１に記載された「カラーコピー防止印刷物」がある。

この特許文献１の発明は、高度な技術と高価な設備等を必要とせず、有価証券類等の使用者が本物と偽物との区別を一見にして認識することを容易にし、カラーコピー機による偽造を確実に防止するカラーコピー防止印刷物を提供することを目的とし、その解決策として、一定の縦送りピッチで並んでいる波状線の一部の線幅が大きくなっていることでパターンが形成されているカラーコピー防止画像を印刷する技術である。

また、コピー防止に関する別の技術として、特許文献２に記載された、「不可視情報を含む印刷物及び印刷物作成システム」が開示されている。

この特許文献２の発明は、印刷物に印刷されたベースパターンに付加情報を不可視な状態で埋め込み、かつ容易に可視化できるようにすることを目的とし、同一間隔の平行線からなる縞パターンにより形成されたベースパターン１に、不可視情報としてベースパターン１と同じ縞パターンからなる付加情報パターン２を嵌め込み、ベースパターン１と付加情報パターンの境界部ａにおいてはベースパターン１の縞パターンを形成する線と付加情報パターン２の縞パターンを形成する線が、線幅方向にずれて段差を形成するように付加情報パターン２の縞パターンとベースパターン１の縞パターンの線の位置を設定し、さらに周期性および方向性などの規則性をもたない不規則に配置された複数のドットからなる欺瞞パターンを前記ベースパターン１及び付加情報パターン２に重畳して印刷する。

上記に示した、コピー防止パターンを含む画像を印刷する場合、複写機能を有する装置の画像再生特性にあわせ、構成するドットの濃度を適宜調整する作業が生じるといった問題がある。

また、コピー防止パターンの画像を印刷する印刷装置の経時的な処理性能の変化により、コピー防止パターンの印刷品質が変化し、オリジナルの文書にて本来、視認されてはならない前景画像が識別可能に浮き出た状態で印刷されてしまうといった問題がある。

また、特殊な印刷用紙を使用したり、特殊材料を印刷用紙に付加する技術を使用してコピー防止パターンを印刷するためには、製造コストが高くなるといった問題がある。
特開２００１−１５０９００号公報。特開２００２−２３２６８８号公報。

本発明は、複写装置の画像再生特性に影響されにくく、コピーされたことを容易に判別可能なコピー防止パターンを、特別な用紙、インク、装置などを使用することなく低コストにて印刷可能とする画像形成装置および印刷物を提供することを目的とする。

上記課題を解決するために、請求項１の画像形成装置の発明は、印刷データを受信する受信手段と、所定の間隔で描かれた平行細線の集合からなる背景部分と、前記背景部分の平行細線と所定角度傾いた平行細線の集合であるとともに、前記背景部分と共に印刷し、その後、複写して再生する場合に、前記背景部分との目視による濃度差が、前記印刷時よりも前記再生時の方が大きくなる前景部分とで構成されるコピー防止パターン画像を記憶する記憶手段と、前記受信手段によって受信された印刷データが示す印刷画像における前記印刷画像が損なわれない所定の位置に、前記記憶手段に記憶された前記コピー防止パターン画像を読み出して合成する合成手段と、前記合成手段により、前記記憶手段に記憶された前記コピー防止パターン画像が合成された前記印刷画像を印刷する印刷手段とを具備する。

また、請求項２の発明は、請求項１の発明において、前記前景画像における平行細線は、１ドット幅の黒の細線の集合からなり、前記背景部分の平行細線の間隔は、前記印刷手段の解像度をR（ドット／インチ）とするとき、ｎ／R（インチ：ｎは１以上の整数）であり、前記前景画像における平行細線の間隔は、前記所定の角度に対応する補正係数を前記ｎ／R（インチ）に掛けた値となる。

また、請求項３の発明は、請求項１または２の発明において、前記前景部分の平行細線は、前記背景部分の平行細線に対して複数の所定角度で傾くよう複数種類の平行細線で構成される。

また、請求項４の発明は、請求項１乃至３のいずれか一項の発明において、前記前景部分の画像は、文字を示す形状をなし、前記背景部分は、前記印刷画像において、前記前景部分の画像を囲む領域に配置される。

また、請求項５の画像形成装置の発明は、印刷データを受信する受信手段と、所定の間隔で描かれた平行細線の集合からなる背景部分と、前記背景部分の平行細線と所定角度傾いた平行細線の集合であるとともに、前記背景部分と共に印刷し、その後、複写して再生する場合に、前記背景部分との目視による濃度差が、前記印刷時よりも前記再生時の方が大きくなる前景部分とで構成されるコピー防止パターン画像を生成するパターン画像生成手段と、前記受信手段によって受信された印刷データが示す印刷画像における前記印刷画像が損なわれない所定の位置に、前記パターン画像生成手段が生成した前記コピー防止パターン画像を合成する合成手段と、前記合成手段によって前記コピー防止パターン画像が合成された前記印刷画像を印刷する印刷手段とを具備する。

また、請求項６の発明は、請求項５の発明において、前記前景画像における平行細線は、１ドット幅の黒の細線の集合からなり、前記背景部分の平行細線の間隔は、前記印刷手段の解像度をR（ドット／インチ）とするとき、ｎ／R（インチ：ｎは１以上の整数）であり、前記前景画像における平行細線の間隔は、前記所定の角度に対応する補正係数を前記ｎ／R（インチ）に掛けた値となる。

また、請求項７の発明は、請求項５または６の発明において、前記前景部分の平行細線は、前記背景部分の平行細線に対して複数の所定角度で傾くよう複数種類の平行細線で構成される。

また、請求項８の発明は、請求項５乃至７のいずれか一項の発明において、前記前景部分の画像は、文字を示す形状をなし、前記背景部分は、前記印刷画像において、前記前景部分の画像を囲む領域に配置される。

本発明の画像形成装置によれば、角度の異なる複数の角度付細線のパターンを組み合わせたものを印刷し、細線の傾斜角度に応じて細線の間隔を調整し、前景画像と背景画像の目視濃度を略同一にした印刷物を印刷することができ、本発明の印刷物を複写した際は、複写処理における画像再生特性によって前景画像と背景画像の目視濃度が異なる濃度で再生され複写されたことを容易に判別することができる。

また、本発明の画像形成装置によれば、特殊な装置、特殊なインク、トナー、用紙を使用することなく、コピー防止パターンが印刷された印刷物を低コストにて作成することができる。

さらに、本発明の画像形成装置によれば、複数種類の傾斜角度を持たせた前景画像を並べて配置するので、複写処理における画像再生特性に影響されにくいコピー防止パターンを含む印刷物を印刷することができる。

以下、本発明に係わる画像形成装置および印刷物の実施例について添付図面を参照して詳細に説明する。

図１は、本発明の画像形成装置にて印刷される印刷物に印刷されるコピー防止パターン１００の例および、コピー防止パターン１００の前景画像と背景画像が隣接する領域の一部（１５０）を拡大した例を示した図である。

また、図２は、図１に示した前景画像と背景画像が隣接する一部の領域（１５０）を模式的に拡大した図である。

図２において、コピー防止パターン１００は、６００ｄｐｉの印刷解像度にて１ドット幅の黒細線（図２の１１４）による水平線を、１／１２０インチの間隔ｄ１（図２の１１１）をもって構成される背景画像（図２の１１０）と、前景画像（図２の１２０）においては、背景画像１１０に描画された水平線１１４に対して、例えば、３０度の傾斜角（図２の１３０）を持ち、背景画像１１０に描画された水平線１１４の間隔ｄ１（１１１）に、所定の補正係数（図２の場合1／１２０×ＣＯＳ（３０°））を掛けた間隔ｄ２（図２の１２１）にて描画される１ドット幅の黒細線（図２の１２４）による平行線の集合にて構成される。

コピー防止パターン１００が複写される際の画像読み取り処理における主走査方向、副走査方向における画像再生特性により、前景画像１２０、背景画像１１０それぞれの領域における黒細線（図２の１１４、１２４）は、走査方向に一致する場合は黒として判別され、黒細線の方向が走査方向に対して一定以上の角度を有する場合は、黒細線を構成する各画素は、サンプリング時にグレーとして判別され、スクリーン処理が施され、コピー防止パターン１００の前景画像１２０においては、背景画像１１０の水平細線に対して所定の傾斜角度１３０で描画された黒細線１２４の画像は、忠実に再生されない部分が生じる。

印刷文書４０にて、前景画像１２０と背景画像１１０の画像濃度が略等しく一定であったものが、複写文書５０においては、前景画像１２０と背景画像１１０との間において画像の濃度差が生じ、前景画像１２０の認識が容易になる。

図１、図２に示したコピー防止パターン１００を複写すると、例えば図３に示すように、複写処理における画像読み取り処理における走査方向に略一致する黒細線１１４を有した背景画像１１０の領域は画像濃度が濃く再生され、走査方向とは一定の角度を有する黒細線１２４を有した前景画像１２０の領域は画像濃度が薄く再生される。

また、コピーされたコピー防止パターン１００における前景画像１２０と背景画像１１０の画像の濃度差と、前景画像１２０にて描画された黒細線１２４の傾斜角度１３０の関係は、コピー防止パターン１００をコピーする装置の画像再生特性の違いにより異なる結果となる。

そのため、コピー処理による画像再生特性の違いに影響されないコピー防止パターン１００にするためには、前景画像１２０における黒細線１２４の傾斜角度１３０を、所定の範囲内で、所定間隔の角度で段階的に変化させた前景画像１２０を複数種類設けて配置し、印刷することにより、装置の画像再生特性の違いを所定の範囲にて吸収し、コピー防止パターン１００のコピー防止機能を強化することができる。

次に、コピー防止パターン１００を含む画像を印刷するための機能構成の一例を図４に示し、さらに、コピー防止パターン１００を含む文書を印刷する際の動作を図５のフローチャートに示して説明する。

図４のＰＣ２００において、アプリケーション部２０１は、作成した文書ファイル２０４をプリンタドライバ２０２に出力し、プリンタドライバ２０２は、プリンタ３００のプリンタコントローラ部３０２にて解釈可能なプリンタ言語にて記述した印刷データ２０６を作成し（Ｓ１０１）、プリンタ接続部２０３を介してプリンタ３００に印刷データ２０６を出力する（Ｓ１０２）。

プリンタ３００は、ネットワーク接続あるいはＵＳＢ接続等にて接続されたＰＣ２００のプリンタドライバ２０２から出力された印刷データ２０６を、外部接続部３０１を介して受信し（Ｓ１０３）、プリンタコントローラ部３０２にて受信した印刷データ２０６をプリンタ言語にて解析して印刷文書４０のページイメージを生成し、プリンタ記憶部３０４からコピー防止パターン１００を読み取って、ページ画像の所定の位置に読み取ったコピー防止パターン１００の画像を合成する画像処理を行い（Ｓ１０４）、コピー防止パターン１００の画像が合成されたページイメージを用紙に印刷するためのデータを画像形成部３０３に出力し（Ｓ１０５）、画像形成部３０３は、コピー防止パターン１００の画像を含む印刷文書４０の画像を用紙に印刷する（Ｓ１０６）。

なお、コピー防止パターン１００の画像は、例えば、描画用の制御パラメータとして、前景画像１２０に描画する文字、文字のサイズ、背景画像１１０に描画される黒細線１１４の線幅および描画間隔、各前景画像１２０に描画される細線１２４の背景画像１１０に描画される黒細線１１４に対する傾斜角度、傾斜角度を段階的に変化させる開始角および終了角、および差分の角度等をプリンタ記憶部３０４に記憶し、プリンタコントローラ部３０２が描画用の制御パラメータをページイメージの画像を作成する際、プリンタ記憶部３０４から読み取り、複数種類の傾斜角度で平行細線が描画された前景画像１２０の画像を含むコピー防止パターン１００のビットマップ画像を作成して、ページイメージに合成するようにしてもよい。

また、コピー防止パターン１００の画像は、ＰＣ２００のアプリケーション部２０１あるいは、すプリンタドライバ２０２にて作成し、ページ画像にコピー防止パターン１００が合成されたページ画像の印刷データをプリンタドライバ２０２が作成してプリンタ２００に出力するようにしてもよい。

また、コピー防止パターン１００が有する前景画像１１０の文字に関する情報を含む、コピー防止パターン１００の画像を描画するための各種情報を、プリンタドライバ２０２が出力する操作画面にてユーザが指定できるようにしてもよい。

本発明の画像形成装置および印刷物は、有価価値を有した印刷物および当該印刷物を印刷する印刷装置および印刷物に利用可能であり、特に、印刷物の複写操作を牽制し、複写された場合は、その印刷物の検出に有効である。

本発明の画像形成装置によって印刷されるコピー防止パターンの一例を示す図。図１に示したコピー防止パターンの一部を模式的に示した拡大図。図１に示したコピー防止パターンの画像が複写出力された時の一例を示すイメージ図。コピー防止パターンを含む印刷物を印刷するための機能ブロックの一例を示す図。コピー防止パターンを含む印刷物の印刷処理の一例を示すフローチャート。

符号の説明

１００コピー防止パターン
１１０背景画像
１１１細線間隔ｄ１
１１４黒細線（背景画像部）
１２０前景画像
１２１細線間隔ｄ２
１２４黒細線（前景画像部）
１３０傾斜角度
１５０前景背景隣接領域
２００ＰＣ
２０１アプリケーション部
２０２プリンタドライバ
２０３プリンタ接続部
２０４文書ファイル
２０５ＰＣ記憶部
２０６印刷データ
３００プリンタ
３０１外部接続部
３０２プリンタコントローラ部
３０３画像形成部
３０４プリンタ記憶部
３０５コピー防止パターン画像データ
４０印刷文書
５０コピー防止パターン複写画像

Claims

印刷データを受信する受信手段と、
所定の間隔で描かれた平行細線の集合からなる背景部分と、前記背景部分の平行細線と所定角度傾いた平行細線の集合であるとともに、前記背景部分と共に印刷し、その後、複写して再生する場合に、前記背景部分との目視による濃度差が、前記印刷時よりも前記再生時の方が大きくなる前景部分とで構成されるコピー防止パターン画像を記憶する記憶手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データが示す印刷画像における前記印刷画像が損なわれない所定の位置に、前記記憶手段に記憶された前記コピー防止パターン画像を読み出して合成する合成手段と、
前記合成手段により、前記記憶手段に記憶された前記コピー防止パターン画像が合成された前記印刷画像を印刷する印刷手段と
を具備する画像形成装置。
前記前景画像における平行細線は、１ドット幅の黒の細線の集合からなり、
前記背景部分の平行細線の間隔は、前記印刷手段の解像度をＲ（ドット／インチ）とするとき、ｎ／Ｒ（インチ：ｎは１以上の整数）であり、
前記前景画像における平行細線の間隔は、前記所定の角度に対応する補正係数を前記ｎ／Ｒ（インチ）に掛けた値となる
ことを特徴とする請求項１記載の画像形成装置。
前記前景部分の平行細線は、
前記背景部分の平行細線に対して複数の所定角度で傾くよう複数種類の平行細線で構成される
ことを特徴とする請求項１または２記載の画像形成装置。
前記前景部分の画像は、文字を示す形状をなし、
前記背景部分は、前記印刷画像において、前記前景部分の画像を囲む領域に配置される
ことを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載の画像形成装置。
印刷データを受信する受信手段と、
所定の間隔で描かれた平行細線の集合からなる背景部分と、前記背景部分の平行細線と所定角度傾いた平行細線の集合であるとともに、前記背景部分と共に印刷し、その後、複写して再生する場合に、前記背景部分との目視による濃度差が、前記印刷時よりも前記再生時の方が大きくなる前景部分とで構成されるコピー防止パターン画像を生成するパターン画像生成手段と、
前記受信手段によって受信された印刷データが示す印刷画像における前記印刷画像が損なわれない所定の位置に、前記パターン画像生成手段が生成した前記コピー防止パターン画像を合成する合成手段と、
前記合成手段によって前記コピー防止パターン画像が合成された前記印刷画像を印刷する印刷手段と
を具備する画像形成装置。
前記前景画像における平行細線は、１ドット幅の黒の細線の集合からなり、
前記背景部分の平行細線の間隔は、前記印刷手段の解像度をＲ（ドット／インチ）とするとき、ｎ／Ｒ（インチ：ｎは１以上の整数）であり、
前記前景画像における平行細線の間隔は、前記所定の角度に対応する補正係数を前記ｎ／Ｒ（インチ）に掛けた値となる
ことを特徴とする請求項５記載の画像形成装置。
前記前景部分の平行細線は、
前記背景部分の平行細線に対して複数の所定角度で傾くよう複数種類の平行細線で構成される
ことを特徴とする請求項５または６記載の画像形成装置。
前記前景部分の画像は、文字を示す形状をなし、
前記背景部分は、前記印刷画像において、前記前景部分の画像を囲む領域に配置される
ことを特徴とする請求項５乃至７のいずれか一項に記載の画像形成装置。