JP2002200523A - 高精度加工用リーマ及びそれを用いた軸穴の仕上加工方法 - Google Patents

高精度加工用リーマ及びそれを用いた軸穴の仕上加工方法

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JP2002200523A
JP2002200523A JP2000401924A JP2000401924A JP2002200523A JP 2002200523 A JP2002200523 A JP 2002200523A JP 2000401924 A JP2000401924 A JP 2000401924A JP 2000401924 A JP2000401924 A JP 2000401924A JP 2002200523 A JP2002200523 A JP 2002200523A
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JP
Japan
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reamer
cutting edge
guide pad
blade
tip
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JP2000401924A
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English (en)
Inventor
Shoji Ueda
丞司 植田
Katsuyoshi Maruyama
勝義 丸山
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HDDスピンドルモータ用アルミ製ベースプ
レートなどに設けられる軸穴を、ワークの撓みや加工後
の弾性復元による穴径縮小を抑えて厳しい要求精度に応
えられるように仕上加工することを可能ならしめたリー
マを提供する。 【解決手段】 円柱状シャンク2の外周先端部に切れ刃
チップ4を鑞付けし、そのチップに形成される切れ刃5
の食付き角λを90°に設定し、さらに、刃部6のバッ
クテーパを0〜0.015mm/100に設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、HDD(ハード
ディスクドライブ)スピンドルモータ用アルミニウム製
ベースプレートなどに設けられる軸穴を高精度に仕上加
工することを可能ならしめたリーマと、それを用いた軸
穴の仕上加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム製HDDスピンドルモータ
の軸受穴は極めて高い真円度、径寸法公差及び良好な面
粗度で仕上げる要求がある。一般にリーマの刃型形状
は、食付き角(リーマ軸心に対する切れ刃角)をもた
せ、図4に示すその食付き角λを30〜70°程度の範
囲で適宜使用条件に合わせた使い分けをしている。
【0003】また、軸方向バックテーパは100mm当
り0.03〜0.06mmの範囲に設定されたものが多
く使われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】食付き角λを30°〜
70°の範囲に設定した従来リーマによる加工では、切
削分力がスラスト方向だけでなく、半径方向にも作用す
ることから、特にHDDスピンドルモータ用軸受などの
薄肉アルミニウム製品の加工においてはワークが撓む現
象が起こり、その結果、入口、中央、出口それぞれの穴
径寸法・穴の真円度が安定しないという問題がある。ま
た、バックテーパが前述の一般的な範囲(0.03〜
0.06mm/100)に設定されたリーマでHDDス
ピンドルモータ用軸受などの薄肉アルミニウム製品を加
工すると、リーマ径に対し、加工後の穴径が縮小する度
合いが大きくなる傾向にあることから、例えば径寸法公
差5μm以下という厳しい要求精度の加工などは非常に
困難となる。
【0005】そこで、この発明は、HDDスピンドルモ
ータの軸受など、肉厚が極めて薄いアルミニウム部品の
円筒部に設けられる軸穴の仕上加工用として好適なリー
マとそのリーマを用いた軸穴の仕上加工方法を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、下記のリーマを提供する。
【0007】そのリーマは、円柱状シャンクの外周先端
部に超高温高圧焼結体又は超硬合金から成る切れ刃チッ
プを等間隔で取付けた2乃至4枚刃のリーマにおいて、
先端の食付き角λを90°に設定し、かつ、刃部のバッ
クテーパを0〜0.015mm/100の範囲に設定し
たものである。
【0008】かかるリーマは、2枚刃となす場合には、
各切れ刃間に超硬合金又は超高圧焼結体から成るガイド
パッドを切れ刃から90°位相をずらして設け、そのガ
イドパッドのマージン幅を0.1〜1.0mmの範囲に
設定すると好ましい。
【0009】また、この発明の仕上加工方法では、上述
したリーマを用いて肉厚の薄いアルミニウム製円筒部に
設けられた軸穴を、穴径公差5μm以下、真円度1.5
μm以下の精度に加工する。
【0010】
【作用】リーマの食付き角λを90°に設定すると、切
削分力は、理論上、スラスト方向にのみ作用することに
なり、工具の押込みによるワークの撓みが小さくなっ
て、軸穴の入口、中央、出口部のそれぞれの径寸法と真
円度が安定する。
【0011】また、バックテーパを0〜0.015mm
/100の範囲に設定したので、切削直後のワークの弾
性復元による穴径収縮も小さく抑えられる。このバック
テーパはほぼ0にするのが望ましい。
【0012】このほか、2枚刃リーマについては、切れ
刃から90°位相がずれた位置にガイドパッドを設ける
と加工穴の真円度が安定する。また、ガイドパッドをダ
イヤモンド焼結体などの超高圧焼結体で形成したもの
は、摩耗による工具径の縮小が抑えられ、工具寿命も延
びる。
【0013】なお、肉厚が1mmにも満たない極く薄い
アルミニウム製円筒部に設けられる軸穴は、一般的なリ
ーマで仕上加工するとワークの撓みが大きくなり、穴径
公差5μm以下、真円度1.5μm以下と云う厳しい要
求精度を確保するのが難しい。この発明の仕上加工方法
では、その要求が満たされ、高精度穴のリーマ仕上げが
可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1乃至図3に、この発明のリー
マの実施形態を示す。図1は2枚刃リーマへの適用例で
ある。このリーマ1は、円筒状シャンク2の外周に18
0°位相をずらして2条の直溝3を設け、各直溝の先端
を掘り下げた座に切れ刃チップ4を取付けた鑞付けリー
マであって、シャンク2は、超硬合金、比重が極めて大
きい焼結超重合金(住友電工製ヘビーメタル)、又は鋼
で形成されている。
【0015】また、切れ刃チップ4は、超高温高圧ダイ
ヤモンド焼結体4aと台金4bを複合化したものが用い
られている。この切れ刃チップに形成される切れ刃5
は、食付き角λを90°にし、また、刃部6のバックテ
ーパをほぼ0°にし、さらに、マージン7の幅mを0.
1〜0.5mmにしている。
【0016】図2は、4枚刃リーマへの適用例である。
このリーマ1Aは、刃数を4枚にした点を除いて図1の
リーマと変わるところがない。
【0017】図3は、2枚刃リーマにガイドパッドを付
加した例を示す。このリーマ1Bは、4枚刃リーマと同
様、直溝3を4条設けて食付き角λ=90°の切れ刃5
から90°位相がずれた位置に超硬合金製(超高圧焼結
体を用いてもよい)のガイドパッド8を設けている。そ
のガイドパッド8は、先端が、切れ刃チップ4の先端か
ら0.1〜0.2mm程度後端した位置にあってシャン
ク2に鑞付けされている。
【0018】なお、刃部6のマージン7は、ダイヤモン
ド焼結体4aの厚みを考えて幅mを0.1〜0.5mm
にしたが、ガイドパッド8に付すマージン9は、幅m1
を大きくしてリーマの振れの抑制効果を高めることがで
きる。その幅m1 は、0.1〜1.0mmの範囲にある
のが好ましく、更に好ましくは0.4〜0.6mmの範
囲にあるのがよい。
【0019】図5は、性能比較試験に用いたワークWを
示している。このワークWは、2.5インチHDDスピ
ンドルモータ用のアルミダイカスト製ベースプレートで
あり、そのプレートの円筒部に設けられる軸穴を、食付
き角λ=45°、バックテーパ0.03〜0.06mm
/100の図4の従来リーマと、食付き角λを90°、
バックテーパをほぼ0にした図1、図2、図3の発明品
のリーマで仕上加工した。
【0020】ワークWの寸法諸元は、円筒の直径D1
11.3mm、加工後穴径D=10mm、円筒高さH=
5mm、穴長L=7.0mmであり、穴規格は、真円度
1.5μm、穴径寸法φ10mm+0.005〜0が要
求される。
【0021】加工条件は、リーマ回転数N=6500r
pm、送りFについては、図4の従来リーマは25、3
00、600、図1と図3の2枚刃リーマについては1
00、200、300、図2の4枚刃リーマは50、6
00、1200(単位は全てmm/min)とし、各リ
ーマとも機上振れを2μm以下に抑えて使用した。
【0022】加工後の穴について、TOP、CENTT
ER、BOTTOMの3箇所を測定した結果を図6〜図
9に示す。
【0023】その結果から判るように、従来リーマで
は、真円度、穴径公差の両要求を共に満たすことができ
ない。これに対し、この発明のリーマは、図2の4枚刃
リーマを送りF=1200mm/minで使用したとき
を除いて真円度、穴径公差とも要求値を満たしており、
食付き角を90°、バックテーパをほぼ0にすることの
有効性がよく現れている。
【0024】
【発明の効果】以上述べたように、この発明のリーマ
は、撓み易いアルミ系材質などのワークに設けられる軸
穴を、高精度に仕上げることができ、リーマ加工の適用
範囲が広がる。
【0025】ガイドパッドを設けたものは、2枚刃リー
マでも加工穴の真円度が安定し、また、ガイドパッドを
耐摩耗性に優れる超高圧焼結体などで形成して工具寿命
を延ばすことも可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)この発明のリーマの実施形態を示す側面
図 (b)同上のリーマの正面図
【図2】(a)他の実施形態の側面図 (b)同上のリーマの正面図
【図3】(a)更に他の実施形態の側面図 (b)同上のリーマの正面図
【図4】(a)従来リーマの側面図 (b)同上のリーマの正面図
【図5】性能比較試験に用いたワークの断面図
【図6】(a)図4のリーマによる真円度を示す図 (b)図4のリーマによる穴径寸法を示す図
【図7】(a)図1のリーマによる真円度を示す図 (b)図1のリーマによる穴径寸法を示す図
【図8】(a)図2のリーマによる真円度を示す図 (b)図2のリーマによる穴径寸法を示す図
【図9】(a)図3のリーマによる真円度を示す図 (b)図3のリーマによる穴径寸法を示す図
【符号の説明】
1、1A、1B リーマ 2 シャンク 3 直溝 4 切れ刃チップ 4a ダイヤモンド焼結体 5 切れ刃 6 刃部 7 マージン 8 ガイドパッド 9 ガイドパッドのマージン W ワーク λ 食付き角

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状シャンクの外周先端部に超高温高
    圧焼結体又は超硬合金から成る切れ刃チップを等間隔で
    取付けた2乃至4枚刃のリーマにおいて、先端の食付き
    角λを90°に設定し、かつ、刃部のバックテーパを0
    〜0.015mm/100の範囲に設定したことを特徴
    とする高精度加工用リーマ。
  2. 【請求項2】 2枚刃リーマの各切れ刃間に超硬合金又
    は超高圧焼結体から成るガイドパッドを切れ刃から90
    °位相をずらして設け、そのガイドパッドのマージン幅
    を0.1〜1.0mmの範囲に設定した請求項1記載の
    高精度加工用リーマ。
  3. 【請求項3】 肉厚の薄いアルミニウム製円筒部に設け
    られた軸穴を、請求項1又は2記載のリーマを用いて穴
    径公差5μm以下、真円度1.5μm以下の精度に加工
    することを特徴とする軸穴の仕上加工方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Effective date: 20040316