JP4448386B2 - 小径ボールエンドミル - Google Patents

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Description

本願発明は、マシニングセンタ等の工作機械を使用して3次元加工等に用いる高硬度材加工用ボールエンドミルに関し、特にボール半径が1mm以下の小径の高硬度材加工用ボールエンドミルに関する。
3次元加工等において、被削材の高硬度化が進み、HRC50以上の高硬度材の加工が増加している。また、小物化、高精度化が進み、使用されるボールエンドミルも小径化及び高精度な加工が長時間維持できる高硬度材加工用ボールエンドミルの要望が高い。
特許文献1は、ボールエンドミルのノ−ズ部分の強度を高め、かつ切り屑排出性を向上することによってチッピングを防止し、曲率を持つ底面、底面付近の仕上げ加工に、回転当り0.2mm以上の高送りで使用して工具寿命を延長するとともに仕上げ面粗さを向上し、後加工の磨き工程を省略ないしは短縮できる光沢のある美しい金属表面を得ることができるボ−ルエンドミルであり、特許文献2は、高硬度材用にcBN等の硬質材料を適用した例である。
特許文献1は、高硬度材加工に用いた場合、ボール先端部の摩滅が激しく、ボール精度が維持できず、特許文献2記載は、cBN等の硬質材料を用いれば、ボール先端部の摩滅は減少するが、小径のため切削速度が高められず、チッピング等を生じ易い課題がある。
特開2000−233311号公報 特開2002−144132号公報
本発明が解決すべき課題は、小径ボールエンドミルで高硬度材加工を行い、その精度を維持しつつ、仕上げ面粗さを得ることができるボールエンドミルを提供することである。
本願発明は、3mm以下の小径ボールエンドミルにおいて、該ボールエンドミルの法線方向断面視で、該ボール刃のすくい角は負角で、該法線と該ボール刃の第1逃げ面とにより定義される刃部肉厚の角度αを85度以上90度未満、及び、該第1逃げ面の逃げ角θを、該法線の垂線に対して0.5度〜5度以下に設け、該ボールエンドミルの軸心部付近には、相対する該ボール刃の第1逃げ面同士で形成されたチゼルエッジを設け、該ボール刃の第1逃げ面幅を、ボール半径をRとしたとき、R・Sin2θより小とし、該ボール刃の第1逃げ面後方に該ボール刃の第1逃げ面より大きい逃げ角を持つ該ボール刃の第2逃げ面を設けたことを特徴とする小径ボールエンドミルであり、被削材の硬さがHRC50以上の高硬度材加工用において、長時間の切削においてもボール精度が維持でき、高精度な加工を行うことができる。
本願発明を適用することにより、小径ボールエンドミルで高硬度材加工を行っても、ボール刃のアール精度が長時間維持でき、良好な加工面性状及び粗さが得ることができた。
本願発明で、3mm以下の小径ボールエンドミルと限定したのは、小物部品の加工に用いられるサイズであり、好ましくは2mm以下、即ち、R1〜0.1程度のボールエンドミルである。該ボールエンドミルの先端部の法線方向断面視で、法線の基準線と該ボール刃の第1逃げ面とにより定義される刃部肉厚の角度を85度以上90度未満とした理由は、ボール先端部に大きな刃部肉厚の切れ刃を有することになり、ボール先端部の摩滅を抑制できるからである。90度以上では被削材と接触し、マージンを設けたこととなるので切削加工時のスベリ現象が懸念され、85度未満では高硬度の被削材では、極端に摩滅量が大きくなるからであり、望ましくは、87度〜89度である。尚、刃部肉厚の角度は、ボール先端部の摩滅が、逃げ角に影響され、すくい角の影響が少ないため、法線の基準線と第1逃げ面とのなす角度とした。
次に、該ボール刃の第1逃げ面の逃げ角θを、該法線の垂線に対して0.5度〜5度以下としたのは、ボール刃のアール精度が、特に逃げ角の影響が出る軸心部において向上する。
該ボール先端部に相対するボール刃の第1逃げ面同士で形成されるチゼルエッジを設けたのは、切削性が向上し、被削材の仕上げ面粗さを向上できる。
ボール刃の第1逃げ面幅を、ボール半径をRとした時、R・Sin2θより小としたのは、第1逃げ面の回転方向終端部における被削材との干渉を防止するためである。該ボール刃の第1逃げ面後方に該ボール刃の第1逃げ面より大きい逃げ角を持つ該ボール刃の第2逃げ面を設けても良い。
該ボール刃の第1逃げ面は、刃部肉厚を厚くするため略直線状に設けるのが良く、更には、凹曲線状に設けても良い。
更に、エンドミル素材に超硬合金を始め、CBNやダイヤモンド焼結体を適用しても良い。以下、実施例に基づき具体的に説明する。
(実施例1)
図1〜図3は、本発明例1であり、超微粒子超硬合金製のボール半径1mm、刃数2枚刃のソリッドボールエンドミルであり、ボール先端部に相対するボール刃1の第1逃げ面2同士で形成されるチゼルエッジ3を設け、刃部肉厚の角度α:88度、TiAlNコ−ティングを被覆したものを製作した。尚、第1逃げ面は略直線状に設けた。
従来例2は、すくい角が−10度、第1逃げ角が12度、刃部肉厚の角度α:78度の例、従来例3は、ボール刃にマージンを設けたもの、すなわち刃部肉厚の角度α:90度の例を本発明例1と同寸法で製作し、アール精度を測定後、切削試験を行った。
切削諸元は、被削材に硬さHRC60に熱処理したSKD11材を用い、曲率半径150mmを持った半円筒状の曲面の加工を行った。切削条件としては回転数16700min−1、送り速度1340mm/min、切り込み量はエンドミル軸方向に0.05mm、ピック方向に0.05mmとし、エアブローを用いた乾式切削で行った。
その結果、本発明例1の切削試験前のアール精度は、軸心部を含め、ボール半径1mmに対し、±3μmの範囲であり、良好なアール精度であった。また、切削試験では、加工個数3個目終了時の軸心部付近の摩滅量がほとんどなく、5個目加工終了時の被削材の加工精度、即ち、曲面の形状精度の誤差は5μm以下で、ボール部のアール精度もチゼルの摩滅が抑えられているので±3μm以下を維持していた。加工面粗さは最大高さ面粗さRzで3μmと良好であり、被削材の面性状は、光沢があり良好であった。
従来例2の切削試験前のアール精度は±8μmと大きく、加工個数1個目を加工し終わった時点で、ボール刃が摩滅しており、特にチゼルの摩滅が大きく、このため、曲面の形状誤差は20μmを超え、被削材の表面にむしれを生じた。従来例3は、切削試験前のアール精度は±2μmであったが、加工個数1個目の加工の初期から、マージン部が被削材と面当たりし、切削抵抗が高くなり、振動が激しくなったため、試験を中止した。このときのボール部と被削材の表面を観察するとむしれ面となっており、ボール部と被削材との間ですべり現象を起こしたものと考えられる。
(実施例2)
本発明例1と同仕様で、本発明例4として刃部肉厚の角度α:89.7度、本発明例5としてα:89.5度、本発明例6としてα:89度、本発明例7としてα:88度、本発明例8としてα:86度、本発明例9としてα:85度、比較例10としてα:84度のものを製作し、実施例1と同様、アール精度を測定後、切削試験を行った。
その結果、切削試験前のアール精度は、本発明例4〜7が±2μm、本発明例8〜9が±3μmと良好であった。切削試験では、本発明例4は、スベリ現象のため、加工個数とともに形状誤差が大きくなり、また、第1逃げ面の一部が被削材の表面と擦れ、加工面粗さが最大高さ面粗さRzで8μmとやや悪くなった。本発明例5は加工個数5個目終了時点で、形状誤差は本発明例1と同様であり良好であったが、加工面粗さが最大高さ面粗さRzで7μm以下と本発明例1に比べ若干大きくなった。面性状は本発明例1と比べると若干光沢が鈍く曇っていた。本発明例6、7は、形状誤差が5μm、面粗さは3μm以下であり、面性状も光沢を有しており、本発明例1と同等の結果が得られた。本発明例8、9は、加工個数5個目終了時点で、面粗さが3μmであり、本発明例1と同等であったが、曲面の形状誤差は8μmとなり、本発明例1より、若干、チゼルエッジの摩滅が大きくなった。比較例10は、切削試験前のアール精度が±8μmと大きく、加工個数1個目で、曲面の形状誤差が25μmと大きくなり、切れ刃の摩滅が進行し、特にチゼルエッジの摩滅が激しく、面性状は、むしれ面で所々切り屑の凝着が認められた。
(実施例3)
本発明例1と同仕様で、ボール刃の法線方向断面視で、本発明例11としてボール刃の逃げ面形状が凹曲線状であるもの、比較例12としてボール刃の逃げ面形状が凸曲線状であるもの、を製作し、実施例1と同様に切削試験を行った。
その結果、加工個数5個目で、本発明例11は被削材の形状誤差は5μm以下、面粗さは3μm以下と良好であり、被削材の面性状も光沢を有しており良好であった。比較例12は、チゼルエッジにおける食い付き状態が劣り、チゼルエッジ部の摩耗が大きく、被削材の形状誤差は15μmを超え、加工面粗さが最大高さ面粗さRzで20μmを超え、面性状はむしれ面となっていた。
(実施例4)
本発明例1と同仕様で、本発明例13として、CBN含有量が40%、本発明例14として60%、本発明例15として80%のCBNをエンドミル素材として使用したボールエンドミルを製作し、実施例1と同様の切削テストを行った。
その結果、加工個数5個の時点での摩耗量はいずれも僅かであり、本発明例13、14、15の順に小さく、特に本発明例15はほとんど摩耗が見られず、被削材の形状誤差、面粗さ、面性状において本発明例1より良好な結果が得られた。
図1は、本発明例1の正面図の主要部拡大図である。 図2は、図1のA−A断面図である。 図3は、図1のB−B断面図である。
符号の説明
1 ボール刃
2 第1逃げ面
3 チゼルエッジ
α 刃部肉厚の角度
a 第1逃げ面幅
θ 第1逃げ角

Claims (3)

  1. 3mm以下の小径ボールエンドミルにおいて、該ボールエンドミルの法線方向断面視で、該ボールエンドミルのボール刃のすくい角は負角で、該法線と該ボール刃の第1逃げ面とにより定義される刃部肉厚の角度αを85度以上90度未満、及び、該ボール刃の第1逃げ面の逃げ角θを、該法線の垂線に対して0.5度〜5度以下に設け、該ボールエンドミルの軸心部付近には、相対する該ボール刃の第1逃げ面同士で形成されたチゼルエッジを設け、該ボール刃の第1逃げ面幅を、ボール半径をRとしたとき、R・Sin2θより小とし、該ボール刃の第1逃げ面後方に該ボール刃の第1逃げ面より大きい逃げ角を持つ該ボール刃の第2逃げ面を設けたことを特徴とする小径ボールエンドミル。
  2. 請求項1記載の小径ボールエンドミルにおいて、該ボール刃の第1逃げ面を略直線状としたことを特徴とする小径ボールエンドミル。
  3. 請求項1記載の小径ボールエンドミルにおいて、該ボール刃の第1逃げ面を略凹曲線状としたことを特徴とする小径ボールエンドミル。
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