JP2002196211A - 複合レンズ、複合レンズの組立方法、固定絞りおよび固定絞りの成形方法 - Google Patents

複合レンズ、複合レンズの組立方法、固定絞りおよび固定絞りの成形方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】レンズと固定絞り間、レンズ間および固定絞り
間の位置精度が向上した複合レンズおよびその組立方法
を提供する。 【解決手段】第1および第2のレンズ2,10と、開口
孔21aを中心に備え、第1および第2のレンズ2,1
0を透過する光線束のうち不要な光線束を遮断する固定
絞り20と、を有し、第1および第2のレンズ2,10
と固定絞り20とが一体的に組み立てられた複合レンズ
1であって、第1および第2のレンズ2,10は、光軸
方向において互いに当接し光軸方向の相対位置を規定す
る当接部2e,10eと、互いに嵌合し光軸を合致させ
るテーパ部2d,10dとをそれぞれ備え、固定絞り2
0は、第1のレンズ2のテーパ部2dの内周に嵌合し、
第1のレンズ2に対する光軸方向の相対位置を規定し、
かつ、開口孔20aの中心軸と光軸とを合致させるテー
パ部21bを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のレンズの間
に固定絞りを配置させて一体化した複合レンズと、この
複合レンズの組立方法、この複合レンズに用いる固定絞
りおよびこの固定絞りの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2枚のレンズの間に光線束を通過させる
開口を備え不要な光線束を遮断する固定絞りを配置させ
た複合レンズの光学系では、レンズと固定絞りとの位置
決め精度が重要である。レンズの光軸と固定絞りの開口
の中心軸とのずれおよび光軸方向の位置ずれが存在する
と、複合レンズの結像にされる画像に、シェーディング
が発生する可能性があり、光学性能が低下する。また、
結像に寄与しない不要な光線束を効果的に遮り、フレア
やゴーストの発生を抑制するためには、2枚のレンズの
間に2枚の固定絞りを配置することが一般的である。一
方、上記のような2枚のレンズの間に固定絞りを配置し
た複合レンズの光学系を構成するには、たとえば、レン
ズ鏡筒や移動枠にそれぞれ別部品として用意されたレン
ズや固定絞りを組付ける。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、別部品
として用意されたレンズや固定絞りをレンズ鏡筒や移動
枠に組付けることによって複合レンズの光学系を構成す
ると、組立精度を確保するのが難しく、所望の光学性能
を得るために、レンズおよび固定絞り間の調芯工程等が
増加し、製造コストが嵩むという不利益が存在する。特
に、2枚のレンズの間に2枚の固定絞りを配置する複合
レンズの光学系では、2枚の固定絞りの中心軸と2枚の
レンズの光軸を調芯する必要があり、組立精度を確保す
ることがさらに難しい。
【0004】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、レンズ間に固定絞りを配置した複合レンズ
において、レンズと固定絞り間、レンズ間および固定絞
り間の位置精度が向上した複合レンズおよび位置精度を
向上できかつ複合レンズの組立が容易である組立方法を
提供することを目的とする。また、本発明は、上記の複
合レンズに用いるのに好ましい固定絞りおよびこの固定
絞りの成形方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の複合レンズは、
第1および第2のレンズと、前記第1および第2のレン
ズ間に配置され、光線束を通過させる開口孔を中心に備
え、前記第1および第2のレンズを透過する光線束のう
ち不要な光線束を遮断する固定絞りと、を有し、前記第
1および第2のレンズと前記固定絞りとが一体的に組み
立てられた複合レンズであって、前記第1および第2の
レンズは、光軸方向において互いに当接し、光軸方向の
相対位置を規定する当接部と、互いに嵌合し当該第1お
よび第2のレンズの光軸を合致させるテーパ部とをそれ
ぞれ備え、前記固定絞りは、前記第1のレンズのテーパ
部の内周に嵌合し、当該第1のレンズに対する光軸方向
の相対位置を規定し、かつ、前記開口孔の中心軸と光軸
とを合致させるテーパ部を備える。
【0006】前記第1レンズ、前記第2のレンズおよび
前記固定絞りは、接着剤によって互いに接合されてい
る。
【0007】好適には、前記固定絞りのテーパ部の背面
部と、前記第2のレンズのテーパ部の一部と、前記背面
部に対向する前記第1のレンズの端面の一部とによっ
て、前記接着剤を収容する接着剤収容空間が形成されて
いる。
【0008】好適には、前記第1および第2のレンズお
よび前記固定絞りは、樹脂で形成されている。
【0009】前記第1および第2のレンズのテーパ部
は、当該第1および第2のレンズを成形金型によって成
形した際に離型を容易化するためのテーパ部である。
【0010】前記固定絞りは、形状が同一であり、前記
開口孔が互いに合致するように重ね合わせて配置された
第1および第2の固定絞りから構成される。
【0011】前記第1および第2の固定絞りの開口孔
は、内周面が一方の開口端から他方の開口端に向かって
拡径した傾斜面となっており、拡径した側の端面が接す
るように重ね合わされており、前記各テーパ部が互いに
離反する向きに配置されている。
【0012】好適には、前記第1および第2の固定絞り
は、互いに嵌合して当該第1および第2の固定絞り部の
相対位置を規定する嵌合部を備えている。
【0013】さらに好適には、前記嵌合部は、前記固定
絞りの一端面から突出する突出部と、この突出部が嵌合
挿入される貫通孔とで構成される。
【0014】前記固定絞りの開口孔は、前記第1のレン
ズ側の開口端および前記第2のレンズ側の開口端におい
てそれぞれ不要な光線束を遮断可能な形状となってい
る。
【0015】好適には、前記固定絞りの開口孔は、内周
面が両開口端に対して拡径した凹面となっている。
【0016】さらに好適には、前記固定絞りは、光軸方
向の両側に互いに離反する前記テーパ部を備える。
【0017】本発明の複合レンズの組立方法は、第1お
よび第2のレンズと、前記第1および第2のレンズ間に
配置され、光線束を通過させる開口孔を中心に備え、前
記第1および第2のレンズを透過する光線束のうち不要
な光線束を遮断する固定絞りと、を有し、前記第1およ
び第2のレンズと前記固定絞りとが一体的に組み立てら
れた複合レンズの組立方法であって、前記第1のレンズ
に光軸に沿って形成されたテーパ部の内周に前記固定絞
りに形成された前記開口孔の中心軸に沿って形成された
テーパ部の外周を嵌合させて、前記第1のレンズに対す
る光軸方向の相対位置を決定し、かつ、前記開口孔の中
心軸と光軸とを合致させ、前記第1のレンズのテーパ部
の内周に前記第2のレンズに光軸に沿って形成されたテ
ーパ部の外周をさらに嵌合させて、当該第1のレンズと
第2のレンズの光軸を合致させ、かつ、前記第1および
第2のレンズを光軸方向において当接させて、当該第1
のレンズと第2のレンズの光軸方向の相対位置を決定す
る。
【0018】本発明の複合レンズの組立方法は、互いに
同一形状の第1および第2の固定絞りを用意し、前記各
固定絞りの前記開口孔が互いに合致し、かつ、互いの前
記テーパ部が離反する向きに重ね合わせ、前記第1およ
び第2の固定絞りの一方のテーパ部を前記第1のレンズ
のテーパ部に嵌合させ、前記第1のレンズのテーパ部の
内周に前記第2のレンズのテーパ部をさらに嵌合させ、
かつ、当該第1および第2のレンズを当接させる。
【0019】本発明の複合レンズの組立方法は、同一の
成形金型で一体成形され、部分的に互いに連結された同
一形状の第1および第2の固定絞りを用意し、前記第1
および第2の固定絞りの連結部を折り曲げて前記開口孔
が互いに合致し、かつ、互いのテーパ部が離反する向き
に重ね合わせる。
【0020】本発明の複合レンズの組立方法は、前記連
結部を折り曲げて重ね合わせた際に互いに嵌合して相対
位置を規定する嵌合部をさらに備える前記第1および第
2の固定絞りを用意し、前記第1および第2の固定絞り
の連結部を折り曲げて前記嵌合部を嵌合させることによ
って当該第1および第2の固定絞りを重ね合わせる。
【0021】本発明の複合レンズの組立方法は、前記第
1のレンズのテーパ部に前記固定絞りのテーパ部を嵌合
させた後に、前記第1のレンズのテーパ部の一部と前記
固定絞り部材のテーパ部の背面部とによって形成される
凹部に接着剤を塗布し、前記第1のレンズに前記第2の
レンズを嵌合および当接させ、前記第1のレンズのテー
パ部の一部と、前記固定絞りのテーパ部の背面部と、当
該背面部に対向する前記第2のレンズの端面の一部とを
前記接着剤によって接合する。
【0022】本発明の複合レンズの組立方法は、前記第
1のレンズ側の開口端および前記第2のレンズ側の開口
端においてそれぞれ不要な光線束を遮断可能な形状の開
口孔を備え、かつ、光軸方向の両側に互いに離反する前
記テーパ部をもつ固定絞りを用意し、前記固定絞りのテ
ーパ部の一方を前記第1のレンズのテーパ部に嵌合させ
る。
【0023】本発明の固定絞りは、第1および第2のレ
ンズ間に配置され、光線束を通過させる開口孔を中心に
備え、前記第1および第2のレンズを透過する光線束の
うち不要な光線束を遮断する固定絞りであって、固定絞
りの開口孔は、内周面が両開口端に対して拡径した凹面
となっており、前記各開口端において不要な光線束を遮
断可能となっている。
【0024】好適には、前記固定絞りは、樹脂で一体成
形されている。
【0025】本発明の固定絞りの成形方法は、第1およ
び第2のレンズ間に配置され、光線束を通過させる開口
孔を中心に備え、前記第1および第2のレンズを透過す
る光線束のうち不要な光線束を遮断する固定絞りを樹脂
成形する固定絞りの成形方法であって、前記固定絞りの
開口孔は、内周面が両開口端に対して拡径した凹面とな
っており、前記各開口端において不要な光線束を遮断可
能となっており、前記固定絞りを金型を用いて成形する
際に、金型のキャビティ内に設置される前記開口孔を成
形するための開口孔成形用ピンに前記凹面に合致した拡
径部を設け、前記キャビティ内に樹脂を充填し、当該樹
脂が凝固したのちに、成形された固定絞りから固化した
樹脂による抵抗に抗して前記開口孔成形用ピンを引き抜
いて前記開口孔を成形する。
【0026】本発明では、第1のレンズのテーパ部に固
定絞りのテーパ部を嵌合させる。これにより、第1のレ
ンズの光軸と固定絞りの開口孔の中心軸とが合致すると
ともに、光軸方向の相対位置が決定される。この状態か
ら第1のレンズのテーパ部に第2のレンズのテーパ部を
嵌合させるとともに、互いの当接部を当接される。これ
により、第1のレンズと第2のレンズの光軸が合致する
とともに、光軸方向の相対位置が決定される。このよう
に、本発明では、第1のレンズへの固定絞りの組付けお
よび第1のレンズへの第2のレンズの組付けによって、
第1のレンズ、第2のレンズの光軸および固定絞りの中
心軸の位置合わせと、第1のレンズ、第2のレンズおよ
び固定絞りの光軸方向の相対位置決めが同時に行われ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。第1の実施形態 図1は本発明の第1の実施形態に係る複合レンズの構造
を示す断面図であり、図2は図1に示す複合レンズの破
断斜視図である。図1に示す複合レンズ1は、第1レン
ズ2と、第2レンズ10と、固定絞り20とを備えてい
る。
【0028】第1レンズ2は、たとえば、透明なプラス
チック等の樹脂材料を金型を用いて射出成形することに
よって得られる。第1レンズ2は、光軸方向の一端面側
に球面状のレンズ面2aと、第2レンズ10と対向する
他端面側に平面状のレンズ面2cとを備えている。この
第1レンズ2は、レンズ面2aおよび2cの外周に、第
1レンズ2を第2レンズ10および固定絞り20と一体
的に組み立てるため、および、第1レンズ2をレンズ鏡
筒に組み込むための非レンズ部2bを備えている。
【0029】第1レンズ2の非レンズ部2bとレンズ面
2aとの境界には、円周方向に沿って溝部2tが形成さ
れている。溝部2tは、金型から第1レンズ2が離型し
やすいように、抜きテーパをもっている。
【0030】非レンズ部2bのレンズ面2c側には、光
軸に対して所定の角度、たとえば、45度で傾斜するテ
ーパ面2dが形成されている。このテーパ面2dの外周
には、光軸に直交する当接面2eが形成されている。テ
ーパ面2dおよび当接面2eは、第1レンズ2を成形す
る金型におけるレンズ面2a,2cの型面と同様に高精
度に加工された型面により成形される。テーパ面2d
は、後述するように、固定絞り20および第2レンズ1
0が嵌合する。さらに、このテーパ面2dは金型からの
第1レンズ2の離型を容易にするために傾斜している。
【0031】第2レンズ10は、たとえば、透明なプラ
スチック等の樹脂材料を金型を用いて射出成形すること
によって得られる。第2レンズ10は、光軸方向の一端
面側に球面状のレンズ面10aと、第1レンズ2と対向
する他端面側に球面状のレンズ面10cとを備えたメニ
スカスレンズである。この第2レンズ10は、レンズ面
10aおよび10cの外周に、第2レンズ10を第1レ
ンズ2および固定絞り20と一体的に組み立てるため、
および、第2レンズ10をレンズ鏡筒に組み込むための
非レンズ部10bを備えている。
【0032】第2レンズ10の非レンズ部10bとレン
ズ面10aとの境界には、円周方向に沿って溝部10t
が形成されている。溝部10tは、金型から第2レンズ
10が離型しやすいように、抜きテーパをもっている。
【0033】第2レンズ10のレンズ面10cの外周に
は、固定絞り20に対向する端面10fが形成され、端
面10fの外周には、第1レンズ2のテーパ面2dと嵌
合するテーパ面10dが形成されている。このテーパ面
10dは、第1レンズ2のテーパ面2dと同じ角度で光
軸に対して傾斜している。第1レンズ2のテーパ面2d
と第2レンズ10のテーパ面10dとは、嵌合すること
により、第1レンズ2および第2レンズ10の光軸が合
致する。
【0034】第2レンズ10のテーパ面10dの外周に
は、光軸に直交し、第1レンズ2の当接面2eに当接す
る当接面10eが形成されている。第1レンズ2の当接
面2eと第2レンズ10の当接面10eとが当接するこ
とにより、第1レンズ2および第2レンズ10の光軸方
向の相対位置が決定される。なお、第1レンズ2の当接
面2eと第2レンズ10の当接面10eとが当接した状
態において、第1レンズ2のテーパ面2dと第2レンズ
10のテーパ面10dとの間には、複合レンズ1に要求
される光学性能を満足させる範囲でクリアランスをもつ
ように形成されている。また、テーパ面10dおよび当
接面10eは、第2レンズ10を成形する金型における
レンズ面10a,10cの型面と同様に高精度に加工さ
れた型面により成形される。
【0035】固定絞り20は、2枚の同じ形状の固定絞
り部材21を重ね合わせて構成されている。これら2枚
の固定絞り部材21は、たとえば、ポリカーボネートに
ガラスを添加した黒色の樹脂から成形されている。図3
は、固定絞り部材21の構造を示す図であって、(a)
は平面図であり、(b)は(a)のA−A線方向の断面
図である。図3に示すように、固定絞り部材21は、円
板状の部材からなり、中心部に開口孔21aを備えてい
る。この開口孔21aは、図3(b)に示すように、内
周面の直径が一方端面21d側の開口端から他方端面2
1fの開口端に向けて拡径する傾斜面21cとなってい
る。
【0036】固定絞り部材21の外周には、第1レンズ
2のテーパ面2dの内周に嵌合する、テーパ面2dと同
じ角度で開口孔21aの中心軸に対して傾斜したテーパ
面21bが形成されている。この固定絞り部材21のテ
ーパ面21bが第1レンズ2のテーパ面2dに嵌合する
ことにより、開口孔21aの中心軸と第1レンズ2の光
軸が合致する。さらに、固定絞り部材21と第1レンズ
2との光軸方向の相対位置が決定される。
【0037】図1に示したように、上記構成の2枚の固
定絞り部材21は、開口孔21aの位置が一致するよう
に重ね合わされている。また、開口孔21aが拡径した
側の端面21f同士が接するように重ね合わされる。こ
の状態において、各固定絞り部材21のテーパ面21b
が互いに離反する向きに配置される。2枚の固定絞り部
材21は、開口孔21aに傾斜面21cが形成されてい
ることから、各開口孔21aの小径側の開口端で光線束
を遮断可能となっている。2枚の固定絞り部材21を重
ね合わせた固定絞り20の開口孔は、内周面が凹状とな
り、この内周面で反射した不要な光を遮断可能となって
いる。
【0038】図1に示したように、2枚の固定絞り部材
21のうち、一方の固定絞り部材21のテーパ面21b
は第1レンズ2のテーパ面2dに嵌合する。一方、他方
の固定絞り部材21のテーパ面21bは、第1レンズ2
のテーパ面2dに嵌合するテーパ面21bに背面側に位
置している。この他方の固定絞り部材21のテーパ面2
1bと、第2レンズ10の端面10fの一部および第1
レンズ2のテーパ面2dとの間には、接着剤Gを収容す
る空間が形成されている。この空間に充填された接着剤
Gにより、第1レンズ2、第2レンズ10および固定絞
り20は互いに接合されている。
【0039】また、第2レンズ10の端面10fと他方
の固定絞り部材21の端面との間には、所定のクリアラ
ンスが形成される。このクリアランスは、第1レンズ2
の当接部2eと第2レンズ10の当接部10eとの当接
による第1レンズ2および第2レンズ10の光軸方向の
位置決めを妨げないために設けられている。また、この
クリアランスは、固定絞り部材21の位置ずれ量が複合
レンズ1の光学性能に影響を与えない範囲に規定されて
いる。
【0040】次に、上記構成の複合レンズ1の組立方法
の一例について図4〜図9を参照して説明する。まず、
図4に示すように、第1レンズ2および固定絞り部材2
1を用意し、固定絞り部材21のテーパ面21bを第1
レンズ2のテーパ面2dに向けて嵌合させる。固定絞り
部材21のテーパ面21bを第1レンズ2のテーパ面2
dに嵌合させることにより、図5に示すように、第1レ
ンズ2のレンズ面2cの外周の端面2fと固定絞り部材
21の端面21dとの間には、所定量の隙間が正確に形
成される。この隙間は、複合レンズ1の光学性能を左右
する。また、固定絞り部材21のテーパ面21bを第1
レンズ2のテーパ面2dに嵌合させることにより、固定
絞り部材21の開口孔21aの中心軸と第1レンズ2の
光軸が合致する。
【0041】次いで、図6に示すように、第1レンズ2
に嵌合した状態にある固定絞り部材21に対して、さら
に、固定絞り部材21を用意する。新たに用意した固定
絞り部材21を第1レンズ2に嵌合した状態にある固定
絞り部材21上に重ね合わせ、図7に示す状態にする。
このとき、固定絞り部材21の端面21f同士が対向す
るように重ね合わせる。すなわち、同一形状の2枚の固
定絞り部材21を表裏を逆にして重ね合わせる。また、
2枚の固定絞り部材21の開口孔21aの中心軸が一致
するように、2枚の固定絞り部材21間の調芯作業も必
要である。
【0042】次いで、図8に示すように、重ね合わせた
2枚の固定絞り部材21のうち、第1レンズ2のテーパ
面2dに嵌合していない固定絞り部材21のテーパ面2
1bと第1レンズ2のテーパ面2dとの間に形成される
凹部に、たとえば、ディスペンサーDを用いて接着剤G
を適量塗布する。この接着剤Gの塗布は、固定絞り部材
21のテーパ面21bと第1レンズ2のテーパ面2dと
の間に形成される凹部の全周に塗布してもよいが、接合
に必要不可欠な最小限の箇所に塗布することが好まし
い。接着剤Gが複合レンズ1の光学性能に影響を及ぼす
のを避けるためである。
【0043】次いで、図9に示すように、接着剤Gが塗
布された状態の第1レンズ2に対して、第2レンズ10
を組付ける。第1レンズ2に対して第2レンズ10を組
付けると、第1レンズ2のテーパ面2dに第2レンズ1
0のテーパ面10dが嵌合するとともに、第1レンズ2
の当接面2eに第2レンズ10の当接面10eが当接す
る。これにより、第1レンズ2と第2レンズ10の光軸
が合致し、かつ、光軸方向の相対位置が決定される。
【0044】また、第2レンズ10の端面10fの一部
は、固定絞り部材21のテーパ面21bと第1レンズ2
のテーパ面2dとの間に形成される凹部に塗布された接
着剤Gに接触する。接着剤Gが固化すると、第2レンズ
10の端面10fの一部と、固定絞り部材21のテーパ
面21bの一部と、第1レンズ2のテーパ面2dの一部
とが接合される。これにより、複合レンズ1の組み立て
が完了する。
【0045】以上のように、本実施形態の複合レンズ1
では、第1レンズ2および第2レンズ10と2枚の固定
絞り部材21からなる固定絞り20とを一体化し、一つ
の部品とすることにより、複合レンズ1を、たとえば、
レンズ鏡筒に組付ける際に、第1レンズ2、第2レンズ
10および固定絞り20の間の位置合わせの必要がなく
なる。また、本実施形態の複合レンズ1では、金型から
の第1のレンズ2の離型性を良くするためのテーパ面2
dに固定絞り20を嵌合させ、同じくテーパ面2dにに
第2のレンズ10のテーパ面10dを嵌合させることか
ら、テーパ面2dおよびテーパ面10dの金型による形
成が容易である。
【0046】また、本実施形態の複合レンズ1の組立方
法によれば、第1レンズ2に固定絞り部材21を嵌合さ
せ、さらに第1レンズ2に第2レンズ10を嵌合させる
だけで高い精度の位置決めがなされ、位置合わせおよび
調芯作業が不要になり、組み立て工程を簡素化できる。
また、本実施形態の複合レンズ1の組立方法によれば、
2枚の固定絞り部材21を第1レンズ2に組み込んだの
ち、接着剤Gを塗布するだけで、第1レンズ2、2枚の
固定絞り部材21および第2レンズ10の接合を同時に
行うことができ、組み立て工程をさらに簡略化すること
ができる。
【0047】なお、上述実施形態では、2枚の固定絞り
部材21を重ね合わせる際に、固定絞り部材21の間の
中心軸を正確に位置合わせする必要がある。固定絞り部
材の間の位置合わせ作業を簡略化できる構造の固定絞り
について説明する。図10は、固定絞りの他の例を示す
図であって、(a)は平面図であり、(b)は(a)の
B−B線方向の断面図である。なお、図10において、
上記の固定絞り20と同一構成部分については同一の符
号を付している。
【0048】図10に示す固定絞り30は、2枚の固定
絞り部材21を備えており、これら固定絞り部材21の
外周が部分的に連結部22によって連結されている。各
固定絞り部材21は、基本形状が円板状であり、連結部
22が形成された外周の一部がそれぞれ平坦化されたフ
ラット部21dとなっている。連結部22は、各固定絞
り部材21の厚さに比べて薄肉化されている。各固定絞
り部材21の中心部には、開口孔21aが形成されてお
り、開口孔21aの内周面は傾斜面21cとなってい
る。各固定絞り部材21の外周には、第1レンズ2のテ
ーパ面2dと嵌合するテーパ面21bが形成されてい
る。
【0049】2枚の固定絞り部材21のうち、一方の固
定絞り部材21の端面21f上に嵌合用突起21hが形
成されており、他方の固定絞り部材21には嵌合用突起
21hが嵌合する嵌合孔21iが形成されている。嵌合
用突起21hが形成されている端面21fは、開口孔2
1aの拡径側の開口端が位置する端面である。
【0050】上記の連結された2枚の固定絞り部材21
からなる固定絞り30は、金型によって一体成形されて
いる。成形材料としは、たとえば、ポリアセタール等の
樹脂材料を用いる。固定絞り30の材料にポリアセター
ルをもちいれば、比較的柔軟な材料であるので、連結部
22を折り曲げた際に、連結部22が折損することがな
い。
【0051】上記構成の固定絞り30は、第1レンズ2
に組み込まれる前に図11に示すように、連結部22を
折り曲げて重ね合わされる。このとき、固定絞り部材2
1の端面21fが対向する向きに折り曲げ、嵌合突起2
1hに嵌合孔21iを嵌合させる。
【0052】固定絞り部材21を重ね合わせると、図1
2に示すように、各固定絞り部材21の開口孔21aの
中心軸が合致する。また、固定絞り部材21のテーパ面
21bが互いに離反する向きに重ね合わさる。さらに、
固定絞り部材21にフラット部21gをそれぞれ形成し
ていることから、折り曲げられた連結部22は、固定絞
り部材21の外径内に収まっている。
【0053】このようにして固定絞り部材21が重ね合
わせられた固定絞り30の、2枚の固定絞り部材21の
うち、一方のテーパ面21bが第1レンズ2のテーパ面
2dに嵌合する。また、連結部22が存在した状態で、
固定絞り30は第1レンズ2のテーパ面2dに組付けら
れる。
【0054】以上のように、基本形状が同一の2枚の固
定絞り部材21が連結部22によって連結された固定絞
り30を一体成形し、2枚の固定絞り部材21を折り合
わせることにより、2枚の固定絞り部材21間の調芯作
業が必要なくなる。また、固定絞り部材21の一端面2
1fに嵌合突起21hを形成しているため、2枚の固定
絞り部材21を重ね合わせる際の向きを間違えることが
ない。また、固定絞り30は、折り合わせた状態で表側
と裏側の形状が同一であるため、第1レンズ2に固定絞
り30を組付ける際に、表裏を意識する必要がない。
【0055】第2の実施形態 図13は、本発明の第2の実施形態に係る複合レンズの
構造を示す断面図である。なお、上述した第1の実施形
態に係る複合レンズ1と同一の構成部分については同一
の符号を付している。図13に示す複合レンズ100
は、第1レンズ2と、第2レンズ10と、固定絞り40
とを備えている。第1レンズ2および第2レンズ10
は、上述した第1の実施形態に係る複合レンズ1と同一
構成である。第1レンズ2および第2レンズ10の間に
固定絞り40が配置されている。固定絞り40は、上述
した第1の実施形態に係る固定絞り20または30と同
じ配置となっている。
【0056】図14は、固定絞り40の構造を示す図で
あって、(a)は平面図であり、(b)は(a)のC−
C線方向の断面図である。図14に示すように、固定絞
り40は、円板状の部材から形成され、中心部に光線束
が通過する開口孔40aを備えている。固定絞り40の
外周には、光軸方向の両側に互いに離反する向きに形成
されたテーパ面40bおよび40cが形成されている。
テーパ面40bおよび40cは、第1レンズ2のテーパ
面2dと同じ角度で開口孔40aの中心軸に対して傾斜
している。この固定絞り40のテーパ面40bまたは4
0cが第1レンズ2のテーパ面2dに嵌合することによ
り、開口孔40aの中心軸と第1レンズ2の光軸が合致
する。さらに、固定絞り40と第1レンズ2との光軸方
向の相対位置が決定される。
【0057】固定絞り40の開口孔40aは、両方の開
口端40eおよび40fにおいてそれぞれ不要な光線束
を遮断可能な形状となっている。すなわち、開口孔40
aは2枚の絞りを配置したのと同様の機能を果たす。具
体的には、固定絞り40の開口孔40aは、内周面が両
開口端40eおよび40fに対して拡径した凹面40d
となっている。このような形状に固定絞り40の開口孔
40aを形成することにより、一方の開口端40eを通
過して凹面40dで反射した光が他方の開口端40fで
遮断され、結像に寄与しない不要な光線束を効果的に遮
り、フレアやゴーストの発生を抑制することができる。
【0058】次に、固定絞り40の成形方法について説
明する。図15は、固定絞り40を一体成形するための
金型の構成を示す図である。固定絞り40を一体成形す
る金型には、固定絞り40の一方面側を成形する型面3
00aを備える固定金型300と、固定絞り40の他方
面側を成形する型面200aを備える可動金型200と
を用いる。また、可動金型200と固定金型300との
間に形成されるキャビティC内には、先端部に固定絞り
40の開口孔40aの形状に合致した拡径部400aを
備える開口孔成形用ピン400を設置する。この開口孔
成形用ピン400は、固定金型300に形成された挿入
孔300bに挿入され、拡径部400aのみがキャビテ
ィC内に置かれる。固定金型300には、成形品を固定
金型300から引き離すための押出ピン500が型面3
00aから突出可能に設けられている。
【0059】図15に示すように、可動金型200と固
定金型300と型締した状態において、キャビティCに
連通する図示しないゲートから樹脂を充填する。使用す
る樹脂材料としては、たとえば、ポリアセタール等の樹
脂材料を用いる。
【0060】図16に示すように、キャビティC内に樹
脂を充填し、樹脂が固化すると、固定絞り40が成形さ
れる。固定絞り40が成形されたら、図17に示すよう
に、可動金型200を固定金型300に対して開きなが
ら、押出ピン500によって固定絞り40を押し出すこ
とにより、固定金型300から引き離す。
【0061】このとき、固定絞り40の開口孔40aの
内周が凹面40dとなっていることから、開口孔成形用
ピン400の拡径部400aから固定絞り40が抜けに
くいが、無理やり引き抜く。固定絞り40を成形する樹
脂としてポリアセタール等の比較的柔軟な樹脂を使用す
ることにより、開口孔成形用ピン400の拡径部400
aから固定絞り40を無理に引き抜いても固定絞り40
が破損するのを防止することができる。
【0062】上記の成形方法によって成形された固定絞
り40は、上述した組立方法と同様に、テーパ面40
b,40cの一方が第1レンズ2のテーパ面2dに嵌合
され、テーパ面40b,40cの他方と第1レンズ2の
テーパ面2dの一部で形成される凹部に接着剤が塗布さ
れる。この状態から、第2レンズ10が第1レンズ2に
組付けられ、接着剤によって第1レンズ2、固定絞り4
0および第2レンズ10が接合され、複合レンズ100
が完成する。
【0063】以上のように、本実施形態によれば、2つ
の絞り機能を有する固定絞り40の開口孔40aを無理
抜きにより成形することで、2枚の固定絞り部材をそれ
ぞれ成形する必要がなくなる。また、2枚の固定絞り部
材を重ね合わせる工程も不要となる。
【0064】種々の実施形態を挙げて本発明を説明した
が、本発明は上述した実施形態に限定されない。上述し
た第1および第2の実施形態においては、絞りのための
開口端が2つある場合について説明したが、1枚の固定
絞りの場合にも本発明は適用可能である。
【0065】また、上述した実施形態では、固定絞り部
材21のテーパ面21bと第2レンズ10の端面10f
の一部および第1レンズ2のテーパ面2dとの間に接着
剤Gを収容する空間が形成し、この空間に接着剤Gを充
填することにより、第1レンズ2、第2レンズ10およ
び固定絞り20を互いに接合する構成としたが、本発明
はこれに限定されない。たとえば、図18に示すよう
に、第1レンズ2の当接面2eの外周は、金型からの離
型を容易にする抜きテーパ部となっており、この抜きテ
ーパ部と第2レンズ10の当接面10eとの間には凹部
が形成される。このため、この凹部に接着剤Gを充填す
ることにより、第1レンズ2と第2レンズ10とを接合
することも可能である。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、レンズ間に固定絞りを
配置した複合レンズにおいて、レンズと固定絞り間、レ
ンズ間および固定絞り間の位置精度を向上させることが
できるまた、本発明によれば、2枚のレンズの間および
2枚の固定絞り部材の間の調芯工程を無くすことができ
る。また、本発明による複合レンズを一つの部品として
取り扱うことにより、取り回しやすくなり、レンズ鏡筒
等への組付けも簡単になる。また、2枚の固定絞りを組
み込むことにより、フレア、ゴーストを効果的に抑制す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る複合レンズの構
造を示す断面図である。
【図2】図1に示す複合レンズの破断斜視図である
【図3】固定絞り21の構造を示す図である。
【図4】複合レンズ1の組立手順を説明するための図で
ある。
【図5】図4に続く複合レンズ1の組立手順を説明する
ための図である。
【図6】図5に続く複合レンズ1の組立手順を説明する
ための図である。
【図7】図6に続く複合レンズ1の組立手順を説明する
ための図である。
【図8】図7に続く複合レンズ1の組立手順を説明する
ための図である。
【図9】図8に続く複合レンズ1の組立手順を説明する
ための図である。
【図10】固定絞りの他の構成例を示す図である。
【図11】固定絞りの組み立て方法を説明するための図
である。
【図12】組立状態の固定絞りの外観を示す斜視図であ
る。
【図13】本発明の第2の実施形態に係る複合レンズの
構造を示す断面図である。
【図14】固定絞り40の構造を示す図である。
【図15】固定絞り40を成形するための金型の構成を
示す断面図である。
【図16】図15に示す金型に樹脂を充填した状態を示
す断面図である。
【図17】図16に示す状態から金型を開いた状態を示
す断面図である。
【図18】本発明の複合レンズの構造の変形例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1…複合レンズ、2…第1レンズ、2d…テーパ面、2
e…当接面、10…第2レンズ、10d…テーパ面、1
0e…当接面、20…固定絞り、21…固定絞り部材、
21a…開口孔、21b…テーパ面、21c…傾斜面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金井 藤雄 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 牧井 達郎 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H044 AG01 2H087 NA18 PA02 PA17 PB02 QA02 QA07 RA31 UA01

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1および第2のレンズと、 前記第1および第2のレンズ間に配置され、光線束を通
    過させる開口孔を中心に備え、前記第1および第2のレ
    ンズを透過する光線束のうち不要な光線束を遮断する固
    定絞りと、を有し、前記第1および第2のレンズと前記
    固定絞りとが一体的に組み立てられた複合レンズであっ
    て、 前記第1および第2のレンズは、光軸方向において互い
    に当接し、光軸方向の相対位置を規定する当接部と、互
    いに嵌合し当該第1および第2のレンズの光軸を合致さ
    せるテーパ部とをそれぞれ備え、 前記固定絞りは、前記第1のレンズのテーパ部の内周に
    嵌合し、当該第1のレンズに対する光軸方向の相対位置
    を規定し、かつ、前記開口孔の中心軸と光軸とを合致さ
    せるテーパ部を備える複合レンズ。
  2. 【請求項2】前記第1レンズ、前記第2のレンズおよび
    前記固定絞りは、接着剤によって互いに接合されている
    請求項1に記載の複合レンズ。
  3. 【請求項3】前記固定絞りのテーパ部の背面部と、前記
    第2のレンズのテーパ部の一部と、前記背面部に対向す
    る前記第1のレンズの端面の一部とによって、前記接着
    剤を収容する接着剤収容空間が形成されている請求項2
    に記載の複合レンズ。
  4. 【請求項4】前記第1および第2のレンズおよび前記固
    定絞りは、樹脂で形成されている請求項1に記載の複合
    レンズ。
  5. 【請求項5】前記第1および第2のレンズのテーパ部
    は、当該第1および第2のレンズを成形金型によって成
    形した際に離型を容易化するためのテーパ部である請求
    項4に記載の複合レンズ。
  6. 【請求項6】前記固定絞りは、形状が同一であり、前記
    開口孔が互いに合致するように重ね合わせて配置された
    第1および第2の固定絞り部材から構成される請求項1
    に記載の複合レンズ。
  7. 【請求項7】前記第1および第2の固定絞り部材の開口
    孔は、内周面が一方の開口端から他方の開口端に向かっ
    て拡径した傾斜面となっており、 拡径した側の端面が接するように重ね合わされており、
    前記各テーパ部が互いに離反する向きに配置されている
    請求項6に記載の複合レンズ。
  8. 【請求項8】前記第1および第2の固定絞りは、互いに
    嵌合して当該第1および第2の固定絞り部の相対位置を
    規定する嵌合部を備えている請求項7に記載の複合レン
    ズ。
  9. 【請求項9】前記嵌合部は、前記固定絞りの一端面から
    突出する突出部と、この突出部が嵌合挿入される貫通孔
    とで構成される請求項8に記載の複合レンズ。
  10. 【請求項10】前記固定絞りの開口孔は、前記第1のレ
    ンズ側の開口端および前記第2のレンズ側の開口端にお
    いてそれぞれ不要な光線束を遮断可能な形状となってい
    る請求項1に記載の複合レンズ。
  11. 【請求項11】前記固定絞りの開口孔は、内周面が両開
    口端に対して拡径した凹面となっている請求項10に記
    載の複合レンズ。
  12. 【請求項12】前記固定絞りは、光軸方向の両側に互い
    に離反する前記テーパ部を備える請求項10に記載の複
    合レンズ。
  13. 【請求項13】前記固定絞りの光軸方向の前記第2のレ
    ンズ側の端面と前記第2のレンズの前記端面に対向する
    端面との間には所定のクリアランスが形成され、 前記クリアランスは、前記固定絞りの光軸方向の位置ず
    れ量を所望の光学性能を得ることができる範囲に規定し
    ている請求項1に記載の複号レンズ。
  14. 【請求項14】第1および第2のレンズと、前記第1お
    よび第2のレンズ間に配置され、光線束を通過させる開
    口孔を中心に備え、前記第1および第2のレンズを透過
    する光線束のうち不要な光線束を遮断する固定絞りと、
    を有し、前記第1および第2のレンズと前記固定絞りと
    が一体的に組み立てられた複合レンズの組立方法であっ
    て、 前記第1のレンズに光軸に沿って形成されたテーパ部の
    内周に前記固定絞りに形成された前記開口孔の中心軸に
    沿って形成されたテーパ部の外周を嵌合させて、前記第
    1のレンズに対する光軸方向の相対位置を決定し、か
    つ、前記開口孔の中心軸と光軸とを合致させ、 前記第1のレンズのテーパ部の内周に前記第2のレンズ
    に光軸に沿って形成されたテーパ部の外周をさらに嵌合
    させて、当該第1のレンズと第2のレンズの光軸を合致
    させ、かつ、前記第1および第2のレンズを光軸方向に
    おいて当接させて、当該第1のレンズと第2のレンズの
    光軸方向の相対位置を決定する複合レンズの組立方法。
  15. 【請求項15】互いに同一形状の第1および第2の固定
    絞りを用意し、 前記各固定絞りの前記開口孔が互いに合致し、かつ、互
    いの前記テーパ部が離反する向きに重ね合わせ、 前記第1および第2の固定絞りの一方のテーパ部を前記
    第1のレンズのテーパ部に嵌合させ、 前記第1のレンズのテーパ部の内周に前記第2のレンズ
    のテーパ部をさらに嵌合させ、かつ、当該第1および第
    2のレンズを当接させる請求項14に記載の複合レンズ
    の組立方法。
  16. 【請求項16】同一の成形金型で一体成形され、部分的
    に互いに連結された同一形状の第1および第2の固定絞
    りを用意し、 前記第1および第2の固定絞りの連結部を折り曲げて前
    記開口孔が互いに合致し、かつ、互いのテーパ部が離反
    する向きに重ね合わせる請求項15に記載の複合レンズ
    の組立方法。
  17. 【請求項17】前記連結部を折り曲げて重ね合わせた際
    に互いに嵌合して相対位置を規定する嵌合部をさらに備
    える前記第1および第2の固定絞りを用意し、 前記第1および第2の固定絞りの連結部を折り曲げて前
    記嵌合部を嵌合させることによって当該第1および第2
    の固定絞りを重ね合わせる請求項16に記載の複合レン
    ズの組立方法。
  18. 【請求項18】前記第1のレンズのテーパ部に前記固定
    絞りのテーパ部を嵌合させた後に、前記第1のレンズの
    テーパ部の一部と前記固定絞り部材のテーパ部の背面部
    とによって形成される凹部に接着剤を塗布し、 前記第1のレンズに前記第2のレンズを嵌合および当接
    させ、 前記第1のレンズのテーパ部の一部と、前記固定絞りの
    テーパ部の背面部と、当該背面部に対向する前記第2の
    レンズの端面の一部とを前記接着剤によって接合する請
    求項14に記載の複合レンズの組立方法。
  19. 【請求項19】前記第1のレンズ側の開口端および前記
    第2のレンズ側の開口端においてそれぞれ不要な光線束
    を遮断可能な形状の開口孔を備え、かつ、光軸方向の両
    側に互いに離反する前記テーパ部をもつ固定絞りを用意
    し、 前記固定絞りのテーパ部の一方を前記第1のレンズのテ
    ーパ部に嵌合させる請求項14に記載の複合レンズの組
    立方法。
  20. 【請求項20】第1および第2のレンズ間に配置され、
    光線束を通過させる開口孔を中心に備え、前記第1およ
    び第2のレンズを透過する光線束のうち不要な光線束を
    遮断する固定絞りであって、 固定絞りの開口孔は、内周面が両開口端に対して拡径し
    た凹面となっており、前記各開口端において不要な光線
    束を遮断可能となっている固定絞り。
  21. 【請求項21】前記固定絞りは、樹脂で一体成形されて
    いる請求項20に記載の固定絞り。
  22. 【請求項22】第1および第2のレンズ間に配置され、
    光線束を通過させる開口孔を中心に備え、前記第1およ
    び第2のレンズを透過する光線束のうち不要な光線束を
    遮断する固定絞りを樹脂成形する固定絞りの成形方法で
    あって、 前記固定絞りの開口孔は、内周面が両開口端に対して拡
    径した凹面となっており、前記各開口端において不要な
    光線束を遮断可能となっており、 前記固定絞りを金型を用いて成形する際に、金型のキャ
    ビティ内に設置される前記開口孔を成形するための開口
    孔成形用ピンに前記凹面に合致した拡径部を設け、 前記キャビティ内に樹脂を充填し、当該樹脂が凝固した
    のちに、成形された固定絞りから固化した樹脂による抵
    抗に抗して前記開口孔成形用ピンを引き抜いて前記開口
    孔を成形する固定絞りの成形方法。
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