JP2002195587A - 蓄熱床構造 - Google Patents
蓄熱床構造Info
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Abstract
の周囲環境による床暖房性能の影響が少なく、床パネル
の局所的な温度上昇を生じない蓄熱床構造を提供する。 【構成】 集熱空気生成装置にて生成された集熱空気
は、立ち下がりダクト7を経て床下空間内に導かれる。
床下空間に導かれた集熱空気は、床面材5の裏面側を、
根太4の長手方向に沿って移動し、吹出口8を通じて居
室空間に導かれる。支持木桟6上に潜熱蓄熱材9を載せ
置いてある。潜熱蓄熱材9の上面は床面材5の裏面から
離間して通気に十分な隙間を形成している。また、潜熱
蓄熱材9の下面は、これを支持している支持木桟6との
接触部以外において床下空間に露呈している。立ち下が
りダクト7から床下空間内に放出された集熱空気が潜熱
蓄熱材9に触れることでこれとの間で熱交換が行われ、
集熱空気の熱が潜熱蓄熱材9に蓄えられていくことにな
る。
Description
熱床構造に関する。
下に断熱材を具備したものが一般的であったが、近年、
床パネルに蓄熱材を内蔵し、窓を通して室内に入り込む
日射を床パネルに直接に導いて床パネルに蓄熱する構造
や、太陽熱で温められた集熱空気を土間コンクリート部
に送風し、コンクリートが持つ蓄熱性(顕熱)を利用す
る構造などが提案されている。
た窓を通して室内に入り込む日射の熱を床パネルに蓄熱
する構造では、建物の周囲環境により床暖房性能が左右
され易く、しかも日射を受ける床パネル部分が局所的に
熱くなるおそれがある。また、土間コンクリートに蓄熱
する構造では、土間コンクリートと床との間の空間が狭
くなり、水回り部位の配管を行い難くなる。一方、水回
り部位において土間コンクリートと床との間の空間を広
く採ると、その部位での蓄熱が期待できなくなる。
配管施工等に悪影響を与えず、建物の周囲環境による床
暖房性能の影響が少なく、床パネルの局所的な温度上昇
を生じない蓄熱床構造を提供することを目的とする。
は、上記の課題を解決するために、集熱空気をダクトに
て床面材の裏面側に導入すると共に、床面材の裏面近傍
に潜熱蓄熱材を前記集熱空気が触れるように配置したこ
とを特徴とする。
潜熱蓄熱材を設けたので、蓄熱のための土間コンクリー
トを施す必要はなくなり、たとえ土間コンクリートを施
すにしても、床との間の空間を広く確保することができ
るので、水回り等の施工においても何ら不具合を生じる
ことはない。また、潜熱蓄熱材は床裏面側に導入された
集熱空気との間で熱交換を行って蓄熱するため、窓を通
して室内に入り込む日射の熱を床パネルに蓄熱する構造
とは異なり、建物の周囲環境による床暖房性能の低下は
少なく、床パネルの局所的な過熱も生じないことにな
る。
材の上面及び下面の両方に触れるように当該潜熱蓄熱材
を配置するのがよい。これによれば、潜熱蓄熱材と集熱
空気との間での熱交換を効率的に行うことができる。
された集熱空気が潜熱蓄熱材の配置箇所を通って吹出口
から室内に吹き出すように構成してもよい。これによれ
ば、集熱空気による室内換気と同時に蓄熱が行えること
になる。また、冬期の夜間においても換気することとし
た場合において、温度が低くなった集熱空気に潜熱蓄熱
材から熱を与えることが可能となり、換気のために冷た
い空気が室内に導入されるといった事態も回避すること
が可能となる。
もよい。これによれば、例えばOAフロア等においても
蓄熱床を実現することができる。
上に潜熱蓄熱材を載せ置くようにしてもよい。これによ
れば、簡単な施工で床面材の裏面近傍に潜熱蓄熱材を配
置することができる。
潜熱蓄熱材を支持するようにしてもよい。かかる構成で
あれば、特に床面材が二重床の上面床を成す場合におい
て、潜熱蓄熱材の上面及び下面の両方に集熱空気が触れ
る配置構造を簡単に実現することができる。
及び図2に基づいて説明する。図1(a)はこの実施形
態における一階部分の蓄熱床構造を示した断面図であ
り、同図(b)は同斜視図である。また、図2(a)は
OAフロアに適用した蓄熱床構造を示した斜視図であ
り、同図(b)はその一部の拡大斜視図である。
し且つ基礎1に断熱材2を施した床下部には、複数の大
引き3が所定の間隔をおいて配置され、これら大引き3
の上面には、これと直交する方向に複数の根太4が所定
の間隔をおいて掛け渡されている。そして、根太4の上
面には床面材5が配置され、また、根太4の下面には、
これと直交する方向に複数の支持木桟6が互いに離間し
て配置されている。
空気生成装置が設けられており、この集熱空気生成装置
にて生成された集熱空気は、立ち下がりダクト7を経て
床下空間内に導かれるようになっている。床下空間に導
かれた集熱空気は、床面材5の裏面側を、根太4の長手
方向に沿って移動し、窓側近傍の床面材5に形成された
吹出口8を通じて居室空間に導かれるようになってい
る。なお、床下の立ち下がりダクト7の先端にスリット
状の吹出口をつけ、床下面に向かって送風させることも
できる。
載せ置いてある。なお、潜熱蓄熱材9は金具で支持して
もよい。この潜熱蓄熱材9の厚みは根太4の高さよりも
低く、潜熱蓄熱材9の上面と床面材5の下面との間には
通気に十分な隙間が形成されている。また、潜熱蓄熱材
9の下面は、これを支持している支持木桟6との接触部
以外において床下空間に露呈することになる。従って、
立ち下がりダクト7から放出された集熱空気は潜熱蓄熱
材9の上面及び下面の両方に触れることになる。潜熱蓄
熱材9は、例えば5℃〜30℃(望ましくは、22℃〜
28℃)のいずれかの温度において、与えられた熱を状
態変化に費やすことで蓄熱する性質を有している。この
潜熱蓄熱材9としては、無機水和塩(硫化ナトリウム1
0水塩や塩化カルシウム6水塩等)を樹脂袋内に封止し
て成るものを用いているが、これに限るものではない。
から床下空間内に放出された集熱空気が床面材5の裏面
側を根太4の長手方向に沿って通り抜けるとき、集熱空
気と潜熱蓄熱材9との間で熱交換が行われ、潜熱蓄熱材
9において蓄熱が行われることになる。従って、蓄熱の
ための土間コンクリートを施す必要はなく、たとえ土間
コンクリートを施すにしても、床との間の空間を広く確
保することができるので、水回り等の施工においても何
ら不具合を生じることはない。また、潜熱蓄熱材9は上
述のごとく床下空間に導入された集熱空気との間で熱交
換を行って蓄熱するため、窓を通して室内に入り込む日
射の熱を床パネルに蓄熱する構造とは異なり、建物の周
囲環境やカーテン等による床暖房性能の低下は少なく、
床パネルの局所的な過熱も生じないことになる。
集熱空気が潜熱蓄熱材9の上面及び下面の両方に触れる
ように当該潜熱蓄熱材9を配置したので、潜熱蓄熱材9
と集熱空気との間での熱交換が効率的に行われることに
なる。また、床面材5に吹出口8を形成し、立ち下がり
ダクト7から放出された集熱空気が潜熱蓄熱材9の配置
箇所を通って吹出口8から居室内に吹き出すから、集熱
空気による室内換気と同時に蓄熱が行えることになる。
また、冬期の夜間においても換気することとした場合に
おいて、温度が低くなった集熱空気に潜熱蓄熱材9から
熱が与えられることになるので、換気のために冷たい空
気が室内に導入されるといった事態も回避することが可
能となる。
造においては、正方形状の床パネル11は支持脚12に
よってその四隅が支持され、基礎床部13との間に空間
を形成している。床パネル11の裏面には、同図(b)
に示すように、吊り下げ具14がビス15によって取り
付けられている。この図に示す吊り下げ具14は、金属
製の薄板から成り、折り曲げによって直角コーナ部を有
し、上部には前記ビス15を挿通させるための貫通穴を
設けた折曲水平片部を有し、下部には潜熱蓄熱材9の隅
部を支持するための折曲水平片部を有している。この吊
り下げ具14は潜熱蓄熱材9の四隅に対応させて4か所
に設けられており、これら4つの吊り下げ具14によっ
て、潜熱蓄熱材9は床パネル11及び基礎床部13に対
してそれぞれ集熱空気の通気に十分な空間を有して吊り
下げられる。
りダクトから放出された集熱空気は床パネル11と基礎
床部13との間の空間を通り、潜熱蓄熱材9の上面及び
下面の両方に触れながら移動する。この際に潜熱蓄熱材
9との間で熱交換が行われ、潜熱蓄熱材9において蓄熱
が行われることになる。また、吊り下げ具14によって
潜熱蓄熱材9は床パネル11及び基礎床部13の両方に
対して空間を有するように設けられているので、集熱空
気は潜熱蓄熱材9の上面及び下面の両方に触れることに
なり,熱交換が効率的に行われる。また、図示はしてい
ないが、図1と同様に床パネル11に吹出口を形成し、
集熱空気が潜熱蓄熱材9の配置箇所を通って吹出口から
居室内に吹き出す構造とすれば、集熱空気による室内換
気と同時に蓄熱が行えることになる。
おいて、床下空間の温度を検出する温度センサ、吹出口
8から吹き出される温度を検出する温度センサ、室内の
所定箇所に設けた温度センサ、或いは集熱空気の温度を
検出する温度センサによる温度検出結果に基づいて、立
ち下がりダクト7へ集熱空気を送出するファンの駆動/
停止制御やダンパ開閉制御を行うようにすれば、床下空
間温度や室内温度を所望の範囲に調節することが可能で
ある。また、太陽熱を利用する集熱空気生成装置からの
集熱空気を床下に送出する立ち下がりダクト7に代え
て、或いは加えて、他の熱源からの熱を回収する集熱装
置からの集熱空気を床下に送出する他のダクトを設けて
もよいものである。また、他の熱源の集熱空気が換気に
不向きであれば、熱交換器によって熱交換を行った集熱
空気を床下に送出するようにしてもよい。特に、冬期の
夜間においても換気する場合は、温度が低くなった集熱
空気を熱交換器にて温めた上で床下に導くこととするの
がよい。
ば、蓄熱のための土間コンクリートを施す必要はなくな
り、水回り等の施工に不具合を与えることがない。ま
た、窓を通して室内に入り込む日射の熱を床パネルに蓄
熱する構造とは異なり、建物の周囲環境による床暖房性
能の低下は少なく、床パネルの局所的な過熱も生じない
ことになる。集熱空気を潜熱蓄熱材の上面及び下面の両
方に触れるように当該潜熱蓄熱材を配置する構成であれ
ば、潜熱蓄熱材と集熱空気との間での熱交換を効率的に
行うことができる。集熱空気が潜熱蓄熱材の配置箇所を
通って吹出口から室内に吹き出す構成であれば、集熱空
気による室内換気と同時に蓄熱が行えることになる。床
面材が二重床の上面床を成す構成であれば、例えばOA
フロアにおいても蓄熱床を実現することができる。吊り
下げ具にて潜熱蓄熱材を支持する構成であれば、特に床
面材が二重床の上面床を成す場合において、潜熱蓄熱材
の上面及び下面の両方に集熱空気が触れる配置構造を容
易に実現することができる。
部分の蓄熱床構造を示した断面図であり、同図(b)は
同斜視図である。
を示した斜視図であり、同図(b)はその一部の拡大斜
視図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 集熱空気をダクトにて床面材の裏面側に
導入すると共に、床面材の裏面近傍に潜熱蓄熱材を前記
集熱空気が触れるように配置したことを特徴とする蓄熱
床構造。 - 【請求項2】 請求項1に記載の蓄熱床構造において、
ダクトから放出された集熱空気が潜熱蓄熱材の上面及び
下面の両方に触れるように当該潜熱蓄熱材を配置したこ
とを特徴とする蓄熱床構造。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の蓄熱床構
造において、床面材に吹出口を形成し、ダクトから放出
された集熱空気が潜熱蓄熱材の配置箇所を通って吹出口
から室内に吹き出すように構成したことを特徴とする蓄
熱床構造。 - 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
の蓄熱床構造において、床面材が二重床の上面床を成す
ことを特徴とする蓄熱床構造。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
の蓄熱床構造において、根太の下面に支持材を配置し、
前記支持材上に潜熱蓄熱材を載せ置くことを特徴とする
蓄熱床構造。 - 【請求項6】 請求項1乃至請求項4に記載の蓄熱床構
造において、床面材の裏面に取り付けた吊り下げ具にて
潜熱蓄熱材を支持することを特徴とする蓄熱床構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000398972A JP4562283B2 (ja) | 2000-12-27 | 2000-12-27 | 蓄熱床構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002195587A true JP2002195587A (ja) | 2002-07-10 |
JP4562283B2 JP4562283B2 (ja) | 2010-10-13 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100814116B1 (ko) | 2006-02-10 | 2008-03-14 | 현대건설주식회사 | 이중 바닥 구조 |
JP2008309392A (ja) * | 2007-06-14 | 2008-12-25 | Shimizu Corp | 全面床吹き出しシステム |
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JP2001026994A (ja) * | 1999-07-15 | 2001-01-30 | Ibiden Co Ltd | 蓄熱体を備えた建築物 |
-
2000
- 2000-12-27 JP JP2000398972A patent/JP4562283B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP4562283B2 (ja) | 2010-10-13 |
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