JP2002186461A - 乾燥食品の製造方法および乾燥食品 - Google Patents

乾燥食品の製造方法および乾燥食品

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Koichi Sugita
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の乾燥食品の製造方法は、魚介類
を切断するとともに、魚介類100重量部に対して0.
01〜1重量部の酸化防止剤を添加して、切断された魚
介類表面の少なくとも一部に酸化防止剤を付着させた
後、凍結乾燥することを特徴としている。 【効果】 本発明の乾燥食品の製造方法によれば、素材
の風味を損なわず、保存時にも褪色、褐変あるいは黄変
などの変色が生じにくい、魚介類からなる乾燥食品を容
易に製造する方法を提供することができる。また、本発
明の乾燥食品は、充分な酸化防止効果を有し、合成着色
剤あるいは発色剤を用いることなく、保存による褪変あ
るいは黄変などの変色が防止され、長期保存した場合に
も高品質を保つことができる。このような本発明の乾燥
食品は、離乳食、幼児食、老人食および病人食としても
好適に用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は魚介類からなる乾燥食品の
製造方法及び乾燥食品に関する。詳しくは本発明は、魚
介類から乾燥食品を製造する際に、酸化防止剤を添加す
ることにより、変色などの品質劣化を防止した乾燥食品
の製造方法および乾燥食品に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】乾燥食品は、調理の工程および手
間を省くことができ、水分を多く含有する食品と比較し
て、一般に保存性に優れるため広く用いられている加工
食品である。魚介類を用いた乾燥食品についても、ふり
かけなど、多数の乾燥食品が提供されている。
【0003】しかしながら、魚介類からなる乾燥食品、
特に白味魚からなる乾燥食品では、色彩の変化を起こし
やすいという問題があり、従来の魚介類からなる乾燥食
品では、発色剤、着色剤などにより、見かけ上の褪色あ
るいは変色の防止が図られていた。一方、離乳食、幼児
食、老人食および病人食の分野でも、調理が簡便な乾燥
食品が要望されている。このような分野で利用される食
品としては、抵抗力の弱い乳児、幼児、病人および老人
が、安心して食することができるよう、高度の安全性が
望まれており、発色剤、着色剤、合成保存料などを多量
に含有することのない乾燥食品の出現が望まれている。
【0004】魚介類からなる乾燥食品の褪色あるいは変
色は、食品が酸素と接触して表面が酸化するのが主な原
因であると考えられるため、乾燥食品の包装を、外気と
接触しにくいものにするなどの工夫が試みられており、
これによって流通時の品質劣化はある程度防止できるよ
うになってきている。しかしながら、外気と接触しにく
い包装を施した場合であっても、消費者が開封した後の
乾燥食品については、品質劣化が避けられないという問
題があった。
【0005】このため、長期間保存した際にも褪色ある
いは変色が少なく、離乳食、幼児食、病人食および老人
食に好適に用いられる、魚介類からなる安全性の高い乾
燥食品を、簡便に製造しうる方法の出現が強く望まれて
いた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、発色剤、着色剤などを多量に
添加することなく、簡便な方法で褪色あるいは変色など
の品質劣化を防止し、保存性に優れた魚介類からなる乾
燥食品およびその製造方法を提供することを目的として
いる。
【0007】
【発明の概要】本発明の乾燥食品の製造方法は、魚介類
を切断するとともに、魚介類100重量部に対して0.
01〜1重量部の酸化防止剤を添加して、切断された魚
介類表面の少なくとも一部に酸化防止剤を付着させた
後、凍結乾燥することを特徴としている。
【0008】このような乾燥食品の製造方法では、魚介
類が、加熱調理後の魚介類であることも好ましく、ま
た、魚介類が白身魚のフィレであることも好ましい。ま
た、このような乾燥食品の製造方法では、乾燥食品の全
重量中の水分量が8重量%以下であることも好ましく、
酸化防止剤の添加を、酸化防止剤を含有する液体を散布
することにより行うことも好ましく、酸化防止剤が、ビ
タミンEまたはビタミンCであることも好ましい。
【0009】本発明の乾燥食品は、加熱調理を施した魚
介類を凍結乾燥させて得られる乾燥食品であって、全重
量中の水分量が8重量%以下であり、一片あたりの平均
重量が5〜500mgであり、乾燥食品表面の少なくと
も一部に酸化防止剤が付着しており、全重量中の酸化防
止剤含有量が0.1〜1重量%の範囲にあることを特徴
としている。
【0010】このような本発明の乾燥食品は、酸化防止
剤が、ビタミンEまたはビタミンCであることも好まし
い。
【0011】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明の乾燥食品およびその製造方法では、魚
介類が原料として用いられる。本発明で用いられる魚介
類としては、タラ、カレイ、タイ、ヒラメ、スズキ、カ
ワハギなどの白身魚;マグロ、マス、サケ、イワシなど
の赤身魚;シラスなどの稚魚;ホタテ、あさり、はまぐ
り、イタヤ、ホッキ、カキなどの貝類;エビ、カニなど
の甲殻類;イカ、タコ、ナマコなどの軟体動物など、通
常食用とする魚介類をいずれも用いることができ、この
うち白身魚が好ましく用いられ、白身魚のフィレ(頭
部、内臓を除去し、3枚におろしたもの)が特に好まし
く用いられる。
【0012】本発明では、変色などの品質劣化を効果的
に防止できるため、通常、加工時あるいは保存時に黄
変、褐変などの変色を生じやすい白身魚あるいは淡色の
魚介類を原料として用いる場合には、特に顕著な効果が
見られる。本発明の乾燥食品の原料として用いられる魚
介類は、生のままあるいは加熱調理後のいずれであって
もよいが、加熱調理後であると、充分な殺菌がなされ、
また、乾燥食品の使用時に手間が少ないため好ましい。
【0013】本発明では、魚介類を凍結乾燥する前に、
魚介類を切断するとともに酸化防止剤を添加する。本発
明で用いられる酸化防止剤としては、食品に添加でき、
酸化防止効果を有するものをいずれも用いることがで
き、たとえば、ビタミンE、ビタミンC、エリソルビン
酸、エリソルビン酸ナトリウムなどを好ましく用いるこ
とができる。本発明では、酸化防止剤として、これらの
うちビタミンEまたはビタミンCを用いるのがより好ま
しく、ビタミンEを用いるのがさらに好ましい。特にビ
タミンEは、良好な酸化防止効果を有し、人体に無害
で、無味無臭であって食品の風味を損なうことなく添加
することができる。これらの酸化防止剤は、単独で用い
てもよく、2種以上適宜混合して用いてもよい。酸化防
止剤として、ビタミンEあるいはビタミンCを用いる場
合には、多量に摂取しない限り食品としての安全性が特
に高いため好ましい。
【0014】なお、本発明において酸化防止剤として用
いることのできる、ビタミンEとは、α−トコフェロー
ル(α−ビタミンE)、β−トコフェロール、γ−トコ
フェロール、δ−トコフェロールの1種以上からなる総
ビタミンEを表し、また、ビタミンCとは、アスコルビ
ン酸、アスコルビン酸ナトリウムなどのアスコルビン酸
誘導体の1種以上からなる総ビタミンCを表す。本発明
において、酸化防止剤の量および濃度は、酸化防止剤総
量での量および濃度を示す。
【0015】添加する際の酸化防止剤は、粉末状であっ
てもよく、液状であってもよく、水や油などの液体基材
に、溶解、分散、懸濁、または乳化させた状態であって
もよい。本発明では、酸化防止剤の添加形態を特に限定
するものではなく、粉末状あるいは顆粒状などの固体で
添加してもよく、酸化防止剤を含有する液体で添加して
もよいが、酸化防止剤を含有する液体の形態で添加する
のが好ましい。本発明において、酸化防止剤を含有する
液体とは、液状の酸化防止剤、あるいは酸化防止剤を水
・油などの液体基材に溶解、分散、懸濁、または乳化し
て含有させた状態のいずれもが含まれる。酸化防止剤を
液体で添加する場合には、取り扱いが容易であり好まし
い。
【0016】また、本発明において、酸化防止剤の添加
は、酸化防止剤を含有する液体を、散布することにより
行うのが望ましい。なお、散布には、滴下あるいは噴霧
など添加形態も含まれる。酸化防止剤の添加は、魚介類
の切断と同時であるのが望ましいが、魚介類に酸化防止
剤を添加した後に該魚介類を切断してもよく、魚介類を
切断した後に酸化防止剤を添加してもよく、魚介類の切
断前、切断中および切断後の複数の段階において添加し
てもよい。酸化防止剤の添加が魚介類の切断と同時であ
る場合には、切断工程と酸化防止剤添加工程とが同時に
行え、魚介類の切断面が効率的に酸化防止剤で被覆さ
れ、表面に酸化防止剤が付着するため好ましい。
【0017】本発明ではこのようにして酸化防止剤を魚
介類に添加し、切断された魚介類表面の少なくとも一部
に酸化防止剤を付着させる。このようなビタミンEの添
加は、攪拌を伴って行うと、切断された魚介類表面の多
くの部分に、均一に酸化防止剤が付着するため好まし
い。魚介類の切断は、どのような方法で行ってもよく、
特に限定されるものではないが、回転刃を有する切断機
を用いて行うと、魚介類の切断と同時に酸化防止剤を効
率的に添加できるため好ましい。
【0018】魚介類の切断形状は、製造する乾燥食品が
目的とする所望形状であればよく、特に限定されるもの
ではないが、乾燥食品を離乳食として用いる場合には、
乳幼児が摂取するのに適した大きさおよび形状であるの
が望ましく、好ましくは粉末あるいは顆粒状〜1cm角
程度の大きさであるのが望ましく、フレーク状であるの
が特に好ましい。
【0019】酸化防止剤の添加量は、切断された魚介類
表面の全体もしくは多くの部分が被覆される量であるの
が好ましく、切断形状などによるものであり、また酸化
防止剤の種類にもよるものであって、特に限定されない
が、凍結乾燥後の全重量に対して通常0.1〜1重量
%、好ましくは0.1〜0.5重量%、特に好ましくは
0.1〜0.3重量%程度であるのが望ましい。このよ
うな添加量で酸化防止剤を用いると、酸化防止効果が充
分に得られる乾燥食品が製造できるため望ましい。
【0020】次いで、切断および酸化防止剤の添加を行
った魚介類を凍結乾燥する。本発明における凍結乾燥
は、酸化防止剤を添加した魚介類を凍結し、減圧下で乾
燥させるものであればよく、一般に食品を凍結乾燥する
方法および条件を適宜選択して行うことができる。本発
明によれば、凍結乾燥により乾燥食品が製造されるた
め、低水分まで乾燥することができる。本発明の製造方
法により得られる乾燥食品中の水分量は、通常乾燥食品
全重量の8%以下、好ましくは0.01〜7重量%、よ
り好ましくは0.01〜5重量%であるのが望ましい。
【0021】このような本発明の乾燥食品の製造方法で
は、各工程中あるいは工程間において、適宜、選別、味
付け処理等の処理を施すことができる。本発明の製造方
法で得られる乾燥食品を離乳食、幼児食、老人食あるい
は病人食として用いる場合には、魚介類の有する骨、殻
などの除去工程を有するのが好ましく、魚介類を乾燥食
品が所望する大きさおよび形状に切断する前に、骨、殻
などの除去工程を有するのが特に好ましい。
【0022】このようにして得られる乾燥食品は、接食
時に水または湯、スープなどに浸漬するか、水または
湯、スープなどに浸漬した後簡単な加熱調理を行うこと
により、食品として手軽に用いることができる。本発明
の乾燥食品は、加熱調理を施した魚介類を凍結乾燥させ
て得られる乾燥食品であって、全重量中の水分量が8重
量%以下、好ましくは0.01〜7重量%、より好まし
くは0.01〜5重量%の範囲であり、乾燥食品一片あ
たりの平均重量が5〜500mgであり、乾燥食品表面
の少なくとも一部にビタミンEが付着しており、全重量
中のビタミンE含有量が0.1〜1重量%、好ましくは
0.1〜0.5重量%の範囲にある。また、本発明の乾
燥食品は、離乳食として用いる場合には、乾燥食品一片
あたりの平均重量が5〜30mg、より好ましくは7〜
10mgであることも望ましい。
【0023】本発明の乾燥食品はこのような条件を満た
すものであれば、特に製造方法を規定するのもではない
が、上述した本発明の乾燥食品の製造方法により製造さ
れるのが望ましい。このような本発明の乾燥食品は、接
食時に水または湯、スープなどに浸漬するか、水または
湯、スープなどに浸漬した後加熱調理することにより、
食品として手軽に用いることができる。
【0024】このような本発明の乾燥食品が、離乳食、
幼児食、老人食あるいは病人食として用いられる場合に
は、魚介類が有する骨、殻等が十分に除去されているの
が好ましい。また、特に本発明の乾燥食品を離乳食とし
て用いる場合には、乾燥食品の塩分含有量が、接食時に
おいて7.6mg/g以下、好ましくは4.5mg/g
以下となる量であるのが望ましい。
【0025】本発明に係る乾燥食品は、表面の少なくと
も一部に酸化防止剤が付着しているため、素材の風味を
損なうことなく充分な酸化防止効果を有し、合成着色剤
あるいは発色剤を用いない場合にも、保存による褪色、
褐変あるいは黄変などの変色が少ない。このような本発
明の乾燥食品は、通常の食品あるいは調理材料として用
いることはもちろん、離乳食、幼児食、老人食および病
人食としても好適に用いることができる。また、本発明
にかかる乾燥食品は、スープ、ポタージュ、麺類などの
インスタント食品の具としても好適に用いることができ
る。
【0026】
【発明の効果】本発明の乾燥食品の製造方法によれば、
素材の風味を損なわず、保存時にも褪色、褐変あるいは
黄変などの変色が生じにくい、魚介類からなる乾燥食品
を容易に製造する方法を提供することができる。また、
本発明の乾燥食品は、充分な酸化防止効果を有し、合成
着色剤あるいは発色剤を用いることなく、保存による褪
色、褐変あるいは黄変などの変色が防止され、長期保存
した場合にも高品質を保つことができる。このような本
発明の乾燥食品は、離乳食、幼児食、老人食および病人
食としても好適に用いることができる。
【0027】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。なお、本実施例において、各種性状の測
定および評価は以下の方法により行った。
【0028】<塩分>モール法により測定した。 <水分>減圧加熱乾燥法により測定した。 <色調および色差>色差計(日本電色社製、SE−20
00)により色調を表すL*値、a*値およびb*値を測
定した。
【0029】得られた製造直後の色調の測定値(L
*1、a*1、b*1)と、保存後の色調の測定値(L
*2、a*2、b*2)より、製造直後と保存後との式差
ΔE*を下記式により求めた。なお、ΔE*の値が小さい
ほど、色の差が小さく、品質の変化が少ないことが示さ
れる。
【0030】
【数1】
【0031】
【実施例1】生しらすを水洗して水切りした後、熱湯中
で10分間茹でて加熱殺菌し、水切りして加熱処理しら
すを得た。この加熱処理しらすを、回転式カッターにて
切断しながら、市販のオイル状ビタミンE製品(ビタミ
ンE濃度:60重量%)を加熱処理しらすに対して0.
15重量%の量で添加した。切断後のしらすは、最大径
平均が約3mmであった。
【0032】次いで切断後のしらすを選別し、−15℃
以下で凍結させ、凍結乾燥して乾燥食品を得た。得られ
た乾燥食品は、水分量が3.7重量%、一片あたりの平
均重量が20mgであった。また、乾燥食品中のビタミ
ンE含有量は0.22重量%であった。得られた乾燥食
品(製造直後)の色調は、L*値:75.60、a*値:
−1.17、b*値:8.02であった。
【0033】この乾燥食品を、温度45℃で16日間静
置した後、色調を測定したところ、L*値:73.8
3、a*値:−1.22、b*値:14.96であった。
また、保存前後における△*Eの値は7.2であった。
これより、常温で9ヵ月の保存に相当する保存の後にお
いても、製造直後の乾燥食品と比べて、色調の変化が少
なく、良好な品質を保持していることがわかった。
【0034】また、得られた乾燥食品は、保存の前後に
おいて、湯戻しした際の食感および風味に違いは見受け
られなかった。湯戻し(摂食)時の塩分濃度は0.3%
であった。
【0035】
【比較例1】実施例1において、ビタミンEの添加を行
わなかったことのほかは、実施例1と同様にして乾燥食
品を製造した。得られた乾燥食品(製造直後)の色調
は、L*値:77.07、a*値:−1.35、b*値:
8.58であった。
【0036】この乾燥食品を、温度45℃で16日間静
置した後、色調を測定したところ、L*値:74.2
2、a*値:−1.15、b*値:18.17であった。
また、保存前後における△*Eの値は10.0であっ
た。この結果、実施例1と比較して△*Eの値が大き
く、しらす自体に目視でも変色が認められ、9ヶ月経過
時には商品としての品質が劣ることがわかった。
【0037】
【比較例2】実施例1において、ビタミンEの添加量を
増加したことの他は、実施例1と同様にして、乾燥食品
中のビタミンE含有量が3.0重量%である乾燥食品を
製造した。得られた乾燥食品(製造直後)の色調は、L
*値:66.4、a*値:−1.16、b*値:10.7
2であった。
【0038】この乾燥食品を、温度45℃で16日間静
置した後、色調を測定したところ、L*値:63.4
2、a*値:−0.2、b*値:19.92であった。ま
た、保存前後における△*Eの値は9.7であった。こ
の結果、実施例1と比較して△*Eの値が大きく、しら
す自体および表面に付着したビタミンEに目視でも変色
が認められ、9ヶ月経過時には商品としての品質が劣る
ことがわかった。
【0039】
【実施例2】冷凍タイのフィレ部を常温で半解凍し、焼
き器を用いて加熱して焼いた。次いで得られた加熱処理
タイのフィレ部を選別し、骨や皮を除去した後、加熱殺
菌した。加熱殺菌後のタイのフィレを、回転式カッター
機にて切断しながら、市販のオイル状ビタミンE製品
(ビタミンE濃度:60重量%)をタイのフィレに対し
て0.15重量%の量で添加した。切断後のタイの形状
は、最大径平均が3mmのフレーク状であった。
【0040】次いで切断後のタイを選別し、−15℃以
下で凍結させ、凍結乾燥して乾燥食品を得た。得られた
乾燥食品は、水分量が4重量%、一片あたりの平均重量
が10mgであった。また、乾燥食品中のビタミンE含
有量は0.48重量%であった。得られた乾燥食品(製
造直後)の色調を色差計により測定したところ、L
*値:83.87、a*値:−0.39、b*値:18.
36であった。
【0041】この乾燥食品を、温度45℃で16日間静
置した後、色調を測定したところ、L*値:83.1
0、a*値:−0.15、b*値:20.02であった。
また、保存前後における△*Eの値は1.8であった。
これより、常温で9ヵ月の保存に相当する、長期の保存
においても、製造直後の乾燥食品とほぼ同様の色調を保
持していることがわかった。
【0042】また、得られた乾燥食品は、保存の前後に
おいて、湯戻しした際の食感および風味に違いは見受け
られなかった。湯戻し(摂食)時の塩分濃度は0.08
%であった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚介類を切断するとともに、魚介類100
    重量部に対して0.01〜1重量部の酸化防止剤を添加
    して、切断された魚介類表面の少なくとも一部に酸化防
    止剤を付着させた後、凍結乾燥することを特徴とする乾
    燥食品の製造方法。
  2. 【請求項2】魚介類が、加熱調理後の魚介類である請求
    項1に記載の乾燥食品の製造方法。
  3. 【請求項3】魚介類が白身魚のフィレである請求項1ま
    たは2に記載の乾燥食品の製造方法。
  4. 【請求項4】乾燥食品の全重量中の水分量が8重量%以
    下である、請求項1〜3のいずれかに記載の乾燥食品の
    製造方法。
  5. 【請求項5】酸化防止剤の添加を、酸化防止剤を含有す
    る液体を散布することにより行う、請求項1〜4のいず
    れかに記載の乾燥食品の製造方法。
  6. 【請求項6】酸化防止剤が、ビタミンEまたはビタミン
    Cである、請求項1〜5のいずれかに記載の乾燥食品の
    製造方法。
  7. 【請求項7】加熱調理を施した魚介類を凍結乾燥させて
    得られる乾燥食品であって、 全重量中の水分量が8重量%以下であり、 一片あたりの平均重量が5〜500mgであり、 乾燥食品表面の少なくとも一部に酸化防止剤が付着して
    おり、 全重量中の酸化防止剤含有量が0.1〜1重量%の範囲
    にあることを特徴とする乾燥食品。
  8. 【請求項8】酸化防止剤が、ビタミンEまたはビタミン
    Cである、請求項7に記載の乾燥食品。
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