JP2002185016A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2002185016A JP2000377379A JP2000377379A JP2002185016A JP 2002185016 A JP2002185016 A JP 2002185016A JP 2000377379 A JP2000377379 A JP 2000377379A JP 2000377379 A JP2000377379 A JP 2000377379A JP 2002185016 A JP2002185016 A JP 2002185016A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 pn接合が露呈する半導体装置側面で局所的
な降伏が発生するのを防止して、安定した所望の降伏電
圧を有する半導体装置を提供する。 【解決手段】 n型のシリコン基板11の一方の主面側
に形成されたp型の第3半導体領域13と、他方の主面
側に形成されたn型の第2半導体領域12と、これら第
2半導体領域12及び第3半導体13の間の領域の中央
に形成されたn型の第1半導体領域14と、第2半導体
領域12及び第3半導体領域13の間の領域における第
1半導体領域14の周囲に形成されたn型の第4半導体
領域15とを備え、第1半導体領域14の不純物密度
を、第1半導体領域14を取り囲む第4半導体領域15
の不純物密度よりも高く設定した。これにより、pn接
合が露呈するチップ側面で局所的な降伏が発生するのを
防止して、安定した所望の降伏電圧を有する半導体ダイ
オード10を実現することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばダイオード
などの半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図12に示すような定電圧ダイオ
ード(半導体ダイオード)1が知られている。この半導
体ダイオード1は、例えばシリコン基板に、順次、高不
純物密度のn型半導体層2と、n型半導体層3と、高不
純物密度のp型半導体層4とが接合するように形成され
た単純3層構造を有している。又、n型半導体層2の表
面とp型半導体層4の表面には、それぞれ電極を構成す
る金属被膜5、6が形成されている。
【0003】通常、このような接合構造を有する半導体
ダイオードでは、逆方向電圧を印加されたpn接合の空
乏層には強い電界が存在するが、pn接合の終端部が露
呈するチップ側面では表面に付着した不純物元素やイオ
ンなどの影響を受けて局所的に電界が一層強まって降伏
(ブレークダウン)が起こり易くなっている。このた
め、半導体ダイオードでは、理論的に期待される逆耐圧
を得ることが困難となることが多い。そこで、チップ側
面での電界を緩和するため、図12に示す半導体ダイオ
ード1のように、pn接合の終端部が露呈するチップ側
面7を、pn接合面9に対して適切な角度だけ斜めに加
工して電界が緩和されるようにした、ベベル構造が採用
されている。このようなベベル構造を採用することによ
り、チップ側面7での電界が緩和され、降伏が半導体内
部の接合全面で起こるようにして、降伏電圧の設定の安
定化を図っている。なお、ツェナーダイオード等の定電
圧ダイオードよりも高耐圧の半導体デバイスにおいて
も、ベベル構造を採用することにより、耐圧を向上でき
ることは周知の通りである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
に示した半導体ダイオード1では、以下に説明するよう
な問題点がある。
【0005】(1)図12に示した半導体ダイオード1
では、製品組立(アセンブル)工程において、チップ側
面7を外部環境から保護するために酸又はアルカリ系薬
液による湿式洗浄を施した後、図12に示すようにチッ
プ側面7を絶縁膜8で被覆している。しかし、このよう
にして製造された半導体ダイオード1では、製品評価試
験の結果、製品の特性や品質が安定していない点が指摘
されている。このように特性などが安定しない理由とし
ては、湿式洗浄又は絶縁膜8の被覆による影響によりチ
ップ側面7に表面破損が引き起こされていることが挙げ
られる。
【0006】(2)図12に示した半導体ダイオード1
では、n型半導体層3とp型半導体層4とのpn接合部
9が片側階段接合を構成していると仮定すれば、n型半
導体層3の不純物密度により耐圧が決定されるが、この
耐圧を決定するために、製造に使用する半導体(シリコ
ン)ウェハの比抵抗ρを高精度に制御する必要があっ
た。このため、半導体ウェハにコストがかかるという問
題点があった。因に、従来ではシリコンウェハの比抵抗
ρが0.01〜0.03Ω・cm(n型のシリコンで
は、不純物密度5×1018/cm3〜7×1017/cm3
程度の範囲に相当)の狭い範囲のものをn型半導体層3
として用いている。
【0007】(3)図12に示した半導体ダイオード1
の製造に際しては、チップ側面7がpn接合面に対して
斜めに形成されたベベル構造を有しているため、ベベル
構造を実現するためのサンドブラスト、或いは研削、研
磨、エッチング等の工程が加わるため、製造工程数が多
くなるという問題点がある。
【0008】(4)図12に示した半導体ダイオード1
では、半導体ウェハから切断されたチップは袋詰めの状
態になり、加えてチップ側面がチップ表裏面に対して斜
めに傾いているため、製品組立(アセンブル)工程にお
いて、コレット等の治具へチップを装着するのに手間が
かかるものであった。
【0009】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものである。そこで、本発明の目的は、pn接合が露
呈するチップ側面で局所的な降伏が発生するのを防止し
て、安定した所望の降伏電圧を有する半導体装置を提供
することを目的としている。
【0010】本発明の他の目的は、使用する半導体ウェ
ハの比抵抗ρの範囲を広げることが出来、半導体ウェハ
にかかるコストを低減することのできる半導体装置及び
その製造方法を提供することを目的としている。
【0011】本発明の更に他の目的は、チップ表面処理
を簡略化又は省略することが出来る半導体装置の製造方
法を提供することにある。
【0012】本発明の更に他の目的は、製造工程を簡略
化できる半導体装置及びその製造方法を提供することに
ある。
【0013】本発明の更に他の目的は、製品組付工程に
おいて、コレット等の治具へのチップ装着性、並びに取
扱性の良好な半導体装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を鑑み本発明の
第1の特徴は、(イ)第1端面及びこの第1端面に対向
した第2端面、更に第1及び第2端面を接続する外周面
を有した第1導電型の第1半導体領域と、(ロ)第1端
面において第1半導体領域に接合した第1導電型の第2
半導体領域と、(ハ)第2端面において第1半導体領域
に接合した第2導電型の第3半導体領域と、(ニ)第1
半導体領域の外周面に接合した内周面を有し、且つ第2
半導体領域及び第3半導体領域に挟まれた、第1半導体
領域よりも低不純物密度で第1導電型の第4半導体領域
とからなる半導体装置としたことである。即ち、pn接
合面の周縁部分に比較的不純物密度の低い第1導電型の
第4半導体領域を配置し、この第4半導体領域に囲まれ
た略中央部分において、高不純物密度の第1導電型の第
1半導体領域と、第2導電型の第3半導体領域とがpn
接合を形成するようにしている。そして、第1導電型の
第1半導体領域は、互いに離間する、第1導電型の第2
半導体領域と第2導電型の第3半導体領域との間に介在
される配置となる。ここで、第1導電型と第2導電型と
は互いに反対導電型である。即ち、第1導電型がn型で
あれば、第2導電型はp型であり、第1導電型がp型で
あれば、第2導電型はn型である。例えば、第1及び第
2半導体領域を、n型不純物元素が高不純物密度に導入
された半導体領域とし、第3半導体領域をp型不純物元
素が高不純物密度に導入された半導体領域とし、第4半
導体領域をn型不純物元素が比較的低不純物密度に導入
された半導体領域とすれば良い。或いは導電型を全部、
この逆にしても良い。
【0015】本発明の第1の特徴に係る半導体装置で
は、第3半導体領域に対して、高不純物密度の第1半導
体領域と、比較的低不純物密度の第4半導体領域とがと
もに接合している。そして、半導体装置の周縁側に位置
する第4半導体領域と第3半導体領域とのpn接合より
も、中央部の第1半導体領域と第3半導体領域とのpn
接合の方が降伏を起こし易くなる。このため、半導体装
置の側面(チップ側面)での電界が緩和される。この結
果、降伏が半導体装置内部の接合部分で起こるので、降
伏電圧の設定の安定化を図ることが出来る。このように
降伏電圧の安定化を図ることは、例えば定電圧ダイオー
ドよりも高耐圧の電力用半導体装置においても有効とな
る。
【0016】本発明の第1の特徴において、第4半導体
領域の外周面が、半導体装置のチップ外周面として機能
し、このチップ外周面が第1半導体領域の第1端面に対
して、実質的に垂直であることが好ましい。上記したよ
うに、チップの周縁部分(チップ外周面)に露出したp
n接合の降伏は、チップ外周面のパッシベーヨン技術に
依存し、チップの周縁部分での降伏電圧の「ばらつき」
は大きい。しかし、本発明の第1の特徴に係る半導体装
置では、チップ外周面よりも、中央部分で先に電界降伏
が起こるため、半導体装置(チップ)の周縁部分が多少
の表面破損を起こしても、半導体装置としての降伏電圧
の変動が起こりにくく出来る。したがって、製品のばら
つきが少なくなり、製造歩留まりが向上する。
【0017】更に、チップ外周面が第1半導体領域の第
1端面に対して、実質的に垂直としているので、半導体
装置の側面を通常の切断工程(ダイシング工程)で形成
することが出来る。「実質的に垂直」とは、通常の切断
工程(ダイシング工程)で発生する角度のばらつきの範
囲内の意であり、意図的にベベリングをしていないとい
う意味である。例えば80°〜100°程度であれば、
実質的に垂直(=90°)とみなすことが出来る。好ま
しくは87°〜93°程度にすれば良い。チップ外周面
が実質的に垂直であれば、コレット等の治具による組立
(アセンブル)工程時の、半導体装置(チップ)の取扱
性を向上にすることが出来る。
【0018】又、本発明の第1の特徴において、第4半
導体領域は、バルク結晶から切り出したウェハからなる
半導体基板であることが好ましい。定電圧ダイオードで
は、降伏電圧を第1半導体領域の不純物密度を調整する
ことにより決定できるので、第4半導体領域は、バルク
結晶から切り出した市販の半導体基板(半導体ウェハ)
の本来の(購入時の仕様のまま)不純物密度のままで用
いることが出来る。即ち、ウェハからなる半導体基板の
不純物密度の設計や管理を厳密に設定する必要がなくな
る。このため、使用する半導体基板(ウェハ)の選択範
囲が広がり、低コスト化が可能となる。
【0019】本発明の第1の特徴において、第2半導体
領域の底面には第1主電極層が、第3半導体領域の表面
には第2主電極層が、形成されていることが好ましい。
第1主電極層と第2主電極層とで、半導体素子の主電流
の通路となる動作領域(本体部分)が形成される。「第
1主電極層」とは、半導体ダイオードやサイリスタにお
いてアノード電極層又はカソード電極層のいずれか一方
を意味する。サイリスタには、GTOサイリスタや静電
誘導サイリスタ(SIサイリスタ)を含むことが可能で
ある。第2半導体領域がn型ならば、第1主電極層は、
カソード電極層である。「第2主電極層」とは、半導体
ダイオードやサイリスタにおいて上記第1主電極層とは
ならないカソード電極層又はアノード電極層のいずれか
一方を意味する。第3半導体領域がp型ならば、第2主
電極層は、アノード電極層である。この結果、第2半導
体領域は、第1主電極層に対応した「第1主電極領域」
として機能し、第3半導体領域は、第2主電極層に対応
した「第2主電極領域」として機能する。
【0020】更に、「第1主電極層」とは、バイポーラ
トランジスタやIGBTにおいては、エミッタ電極層又
はコレクタ電極層のいずれか一方でも良い。バイポーラ
トランジスタにはヘテロ接合バイポーラトランジスタ
(HBT)等のマイクロ波帯、ミリ波帯或いはサブミリ
波帯で動作する超高周波用トランジスタも含まれる。更
に、本発明はMOSFET、MOSSIT、或いは高電
子移動度トランジスタ(HEMT)等のIGFETにも
適用可能である。このIGFETにおいては、「第1主
電極層」とは、ソース電極層又はドレイン電極層のいず
れか一方を意味する。そして、「第2主電極層」とは、
バイポーラトランジスタやIGBTにおいては上記第1
主電極層とはならないエミッタ電極層又はコレクタ電極
層のいずれか一方、IGFETにおいては上記第1主電
極層とはならないソース電極層又はドレイン電極層のい
ずれか一方を意味する。なお、バイポーラトランジス
タ、IGBT及びIGFET等においては、ベース電極
層若しくはゲート電極層等の制御電極層が更に加わるこ
とは勿論である。
【0021】本発明の第2の特徴は、(イ)第1導電型
の半導体基板の一方の主面から第1導電型の不純物元素
を所定深さまで選択的に導入して第1半導体領域を形成
する工程と、(ロ)半導体基板の他方の主面全体から第
1導電型の不純物元素を導入して第1半導体領域に接合
する第2半導体領域を形成する工程と、(ハ)半導体基
板の一方の主面全体から第1導電型とは反対導電型とな
る第2導電型の不純物元素を導入し第3半導体領域を形
成し、第1半導体領域とでpn接合を形成する工程とか
らなる半導体装置の製造方法としたことである。
【0022】本発明の第2の特徴に係る半導体装置の製
造方法によれば、半導体基板の一方の主面から第1導電
型の不純物元素を選択的に導入することにより、半導体
基板の内部に第1半導体領域を形成することが出来る。
この第1半導体領域は、第1半導体領域を取り囲む半導
体基板の不純物密度より高不純物密度に形成される。こ
こで、第1半導体領域を取り囲む半導体基板は、第1の
特徴で述べた「第4半導体領域」として機能する。即
ち、第1の特徴で述べたように、第1半導体領域が、第
1半導体領域を取り囲む第4半導体領域より高不純物密
度に形成される。このため、第1半導体領域の形成後
に、半導体基板の一方の主面から全面に第2導電型の不
純物元素を導入して形成された第3半導体領域と第1半
導体領域との中央部におけるpn接合が、第4半導体領
域(半導体基板)と第3半導体領域とでなる周辺部にお
けるpn接合よりも、先に降伏を起こすことが出来る。
このため、半導体装置の側面(チップ側面)での電界を
緩和し、降伏が半導体装置内部の接合部分で起こるよう
にして、降伏電圧の設定の安定化を図ることが出来る。
又、第1半導体領域の不純物密度を調整することによ
り、半導体基板の本来の不純物密度のままで用いること
が出来るため、半導体基板の不純物密度を厳密に設定す
る必要がなくなり、使用する半導体基板の選択範囲を広
げることが出来る。
【0023】本発明の第2の特徴においては、半導体基
板を、pn接合界面に対して実質的に直角をなす面で切
断することにより複数の半導体チップを切り出し、この
複数の半導体チップのそれぞれにより複数の半導体装置
を実現する工程を更に有することが好ましい。この場
合、半導体基板のいずれかの主面側に合成樹脂シートを
貼着して合成樹脂シートを切断しないようにチップを切
断することにより、各チップが合成樹脂シートに貼り付
けられた状態で保管、搬送することが出来る。このた
め、製品組込を行う際に、合成樹脂シートに貼り付けら
れたチップ状態の半導体装置を例えばコレット等の治具
に装着する際も容易に取り扱うことが出来る。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照して、本発明の
実施の形態に係る半導体装置及びその製造方法について
説明する。ただし、図面は模式的なものであり、各層の
厚みやその比率等は現実のものとは異なることに留意す
べきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の
説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間
においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含ま
れていることは勿論である。
【0025】(半導体装置)図1は、本発明の実施の形
態に係る半導体装置としての定電圧ダイオード10の断
面図である。この半導体ダイオード10は、第1端面及
びこの第1端面に対向した第2端面、更に第1及び第2
端面を接続する外周面を有した第1導電型の第1半導体
領域14と、第1端面において第1半導体領域14に接
合した第2半導体領域12と、第2端面において第1半
導体領域14に接合した第3半導体領域13と、第1半
導体領域14の外周面に接合した内周面を有し、且つ第
2半導体領域12及び第3半導体領域13に挟まれた第
4半導体領域15とから構成されている。更に、図1に
示すように、第2半導体領域12の底面には第1主電極
層16が、第3半導体領域13の表面には第2主電極層
17が、形成されている。
【0026】第1半導体領域14、第2半導体領域12
及び第4半導体領域15は、第1導電型を有する。本発
明の実施の形態では、第1導電型は、例えば、図1に示
すようにn型である。第3半導体領域13は、第1導電
型とは反対導電型となる第2導電型である。本発明の実
施の形態では、例えばp型である。このため、n型の第
1半導体領域14とp型の第3半導体領域13の間にp
n接合面18が形成されている。4半導体領域15は第
1半導体領域14よりも低不純物密度である。
【0027】第1主電極層16と第2主電極層17と
で、半導体素子の主電流の通路となる動作領域が定義さ
れる。「第1主電極層16」とは、半導体ダイオード1
0においてアノード電極層又はカソード電極層のいずれ
か一方を意味する。図1のように、第2半導体領域12
がn型ならば、第1主電極層16は、カソード電極層で
ある。同様に、「第2主電極層17」とは、半導体ダイ
オード10において上記第1主電極層16とはならない
カソード電極層又はアノード電極層のいずれか一方を意
味する。図1では、第3半導体領域13がp型なので、
第2主電極層17はアノード電極層である。この結果、
第2半導体領域12は、第1主電極層16に対応した
「第1主電極領域」として機能し、第3半導体領域13
は、第2主電極層17に対応した「第2主電極領域」と
して機能する。図1では、第2半導体領域12は、カソ
ード領域として機能し、第3半導体領域13は、アノー
ド領域としてそれぞれ機能する。そして、図1の構造で
は、第1主電極層16と第2主電極層17との間に流れ
る主電流は抵抗の低い第1半導体領域14をその通路と
する。
【0028】図1に示すように、本発明の実施の形態に
係る半導体装置(定電圧ダイオード)10は、第4半導
体領域15の外周面が、半導体装置10のチップ外周面
として機能し、このチップ外周面(チップ側面)19が
第1半導体領域14の第1端面に対して、実質的に垂直
である。このチップ側面19には、pn接合面18の終
端部が露呈している。
【0029】第4半導体領域15は、FZ法、CZ法、
MCZ法等のバルク結晶から切り出したシリコンウェハ
からなる半導体基板(シリコン基板)11である。言い
換えれば、シリコン基板11の一方の主面側にp型の第
3半導体領域13が、他方の主面側にn型の第2半導体
領域12が形成されている。そして、これら第2半導体
領域12及び第3半導体13の間の領域の中央にn型の
第1半導体領域14が形成されている。更に、第2半導
体領域12及び第3半導体領域13の間において、第1
半導体領域14の周囲に型の第4半導体領域15が形成
されている。
【0030】第2半導体領域12は、シリコン基板11
の他方の主面側から、第1導電型(n型)の不純物元素
として、例えばリン(P)、ヒ素(As)などが高不純
物密度(例えば2×1019/cm3程度)にドープされ
て形成されている。又、第3半導体領域13は、シリコ
ン基板11の一方の主面側から、第2導電型(p型)の
不純物元素として、例えばボロン(B)などが高不純物
密度にドープされ形成されている。同様に、第1半導体
領域14には、例えばリン(P)、ヒ素(As)などの
第1導電型純物元素(ドナー)が高不純物密度にドープ
されている。そして、この第1半導体領域14の周囲を
取り囲むように形成されたn型の第4半導体領域15
は、シリコン基板11に固有の低不純物密度に設定され
ている。「シリコン基板11に固有の」とは、市販のシ
リコンウェハの購入時の不純物密度仕様を維持してま
ま、或いは、バルク結晶から切り出したシリコンウェハ
の初期の不純物密度仕様を維持してという意味である。
この結果、n型の第1半導体領域14は、それを取り囲
むn型の第4半導体領域15の不純物密度より高不純物
密度に設定されている。
【0031】本発明の実施の形態に係る半導体ダイオー
ド10においては、p型の第3半導体領域13がpn接
合面18に沿う方向に均一な不純物密度になっている。
しかし、上記したように、このp型の第3半導体領域1
3に接合するn型の第1半導体領域14は、このn型の
第1半導体領域14を取り囲むn型の第4半導体領域1
5より不純物密度が高く設定されている。このため、p
n接合に逆方向電圧を印加したときに、pn接合での降
伏をp型の第3半導体領域13とn型の第1半導体領域
14との接合領域(内部領域)のみで先に起こさせるこ
とが出来る。即ち、この実施の形態では、外部にpn接
合面が露出する部分があっても、pn接合の降伏は内部
領域で発生して、外部露出部分のpn接合には表面電界
強度の負担がかからないようになっている。
【0032】この結果、本発明の実施の形態に係る半導
体ダイオード10では、チップ側面19を外部環境から
保護する目的で行う、酸又はアルカリ系薬液による湿式
洗浄などの表面処理や絶縁膜による被覆処理を削減する
ことが可能となる。又、チップ側面19では、多少の表
面破損が生じることを許容することが出来るため、チッ
プの取扱性が容易となる。
【0033】又、本発明の実施の形態に係る半導体ダイ
オード10では、中央のn型の第1半導体領域14とp
型の第3半導体領域13とのpn接合の耐圧は、n型の
第1半導体領域14の条件(不純物密度)により決定さ
れる。p型の第3半導体領域13とn型の第1半導体領
域14とのpn接合面18が片側階段接合を構成してい
ると仮定すれば、雪崩(アバランシェ)降伏による耐圧
は、 V=εsm 2/(2qNB) ・・・・・(1) で与えられる。ここで、εsは半導体基板の比誘電率、
mは半導体基板に固有の雪崩降伏が開始される電界強
度(最大電界強度)、qは電子の素電荷量、NBは第1
半導体領域14の不純物密度である。即ち、第1半導体
領域14の不純物密度NBが、シリコンウェハの不純物
密度、即ち、第4半導体領域15の不純物密度より十分
に高ければ、半導体ダイオード10の耐圧は第1半導体
領域14の不純物密度NBにのみ依存し、製造に用いる
母材(シリコンウェハ)の不純物密度には依存しない。
このため、第1半導体領域14の不純物密度NBを式
(1)にしたがい適宜設計し、この不純物密度NBを管
理すれば、所望の耐圧が得られるので、シリコンウェハ
の比抵抗(抵抗率)ρを高精度に制御する必要はない。
したがって、第1半導体領域14の不純物密度NBより
比較的高抵抗の基板であれば、任意の市販のシリコンウ
ェハを利用して、所望の耐圧を有した定電圧ダイオード
10の製造を行うことが出来る。
【0034】因に、本発明の実施の形態に係る半導体ダ
イオード(定電圧ダイオード)10では、シリコンウェ
ハとしては、比抵抗ρが1〜250Ω・cm(n型のシ
リコンでは、不純物密度5.5×1015/cm3〜1.
8×1013/cm3程度の範囲に相当)の広い範囲のも
のを用いることが可能となる。更に、高耐圧の電力用半
導体装置であれば、比抵抗ρが1000Ω・cm以上
(n型のシリコンでは、不純物密度5×1012/cm3
程度以下の範囲に相当)の広い範囲のもの等を用いれば
良い。
【0035】更に、本発明の実施の形態に係る半導体ダ
イオード10では、シリコンウェハから切断されたチッ
プのチップ側面19が表裏の主面やpn接合面18に対
して略垂直をなすため、略直方体形状又は円柱形状など
(好ましくは直方体形状)に形成でき、チップの取扱性
が向上し、例えば、製品組立(アセンブル)工程におい
て、コレット等の治具へチップを装着する手間を軽減す
ることが出来る。
【0036】(半導体装置の製造方法)次に、図1に示
した半導体ダイオード10を製造する方法について、図
2〜図9の工程断面図(その1〜8)を用いて説明す
る。
【0037】(イ)まず、図2に示すように、第1導電
型(n型)のシリコン基板(シリコンウェハ)11を用
意する。そして、このシリコン基板11の一方の主面1
1Aに、熱酸化を行って厚さ300nm〜1.5μmの
酸化膜21を形成する。その後、フォトリソグラフィー
技術を用いて、酸化膜21を加工する。即ち、図2に示
すように、酸化膜21の上に、例えばネガ型のフォトレ
ジスト22をスピンコーティングなどによって塗布す
る。次いで、図2に示すように、後述する開口部22A
を形成、加工する部分を覆うような(上記したn型の第
1半導体領域14を形成するための)パターンを有する
フォトマスク23を配置して、露光光を照射する。
【0038】(ロ)図3は、フォトレジスト22を露光
後、現像した状態を示す。フォトレジスト22の開口部
22Aに露出する酸化膜21が露出している。このよう
にパターニングされたフォトレジスト22をマスクとし
て、ウェットエッチング又はドライエッチングを行っ
て、酸化膜21をエッチングしてシリコン基板11の表
面の一部を露出させる。その後、フォトレジスト22を
剥離すると、図4に示すような状態となる。図4に示す
ように酸化膜21に、開口部21Aが形成される。
【0039】(ハ)次に、酸化膜21の開口部21Aで
窓明されたシリコン基板11上へ、n型不純物元素であ
るリン(P)やヒ素(As)などを含む図示しない不純
物添加薄膜(例えば不純物元素が所定濃度でドープされ
たリンガラス(PSG)膜やヒ素ガラス(AsSG)膜
等)を堆積させ、所定温度、所定時間での熱処理を施し
て選択拡散を行い、高不純物密度でn型の第1半導体領
域14を形成する。その後、不純物添加薄膜をウェット
エッチング又はドライエッチングにて除去して図5に示
す状態にする。不純物添加薄膜を用いずに、オキシ塩化
リン(POCl 3)等の液体ソースを用いた気相拡散法
でも良い。又3175As等の不純物イオンをイオ
ン注入法により、3×1015cm−2〜5×1016cm
−2等の所定のドーズ量を注入し、その後所望の深さま
でドライブイン(熱処理)しても良い。
【0040】(ニ)続いて、図6に示すように、シリコ
ン基板11の他方の主面11Bに、ドナー不純物元素を
全面拡散して高不純物密度(例えば、2×1019/cm
3程度)でn型の第2半導体領域12を形成する。この
n型の第2半導体領域12の深さは、シリコン基板11
の一方の主面側から選択拡散により形成されたn型の第
1半導体領域14と所定の接合面積を有するような深さ
寸法に制御する。n型の第2半導体領域12の全面拡散
は、不純物添加薄膜を用いても良く、気相拡散法やイオ
ン注入法でもかまわない。
【0041】(ホ)次に、図7に示すように、シリコン
基板11の一方の主面11Aに形成されている酸化膜2
1を、例えばウェットエッチングにより除去する。更
に、酸化膜21を除去した面から、例えばボロン(B)
などのアクセプタ不純物を全面拡散法により拡散させて
高不純物密度でp型の第3半導体領域13を形成する。
アクセプタ不純物の全面拡散は、ボロンガラス(BS
G)膜等の不純物添加薄膜を用いる方法でも、窒化ボロ
ン(BN)等の固体ソース、三臭化硼素(BBr3)等
の液体ソースを用いた気相拡散法でも良い。又11
49BF2 等の不純物イオンをイオン注入法により、3
×1015cm−2〜5×1016cm−2等の所定のドーズ
量を注入し、その後所望の深さまでドライブイン(熱処
理)しても良い。この結果、シリコン基板11の他方の
主面11B側に形成されたn型の第2半導体領域12と
中央のn型の第1半導体領域14とが接合し、シリコン
基板11の一方の主面側に形成されたp型の第3半導体
領域13と中央のn型の第1半導体領域14とがpn接
合を形成する。又、中央のn型の第1半導体領域14
は、シリコン基板11の本来の不純物密度を有するn型
の第4半導体領域15で囲まれた構造となる。そして、
このn型の第4半導体領域15は、シリコン基板11の
他方の主面11B側に形成されたn型の第2半導体領域
12と接合すると共に、シリコン基板11の一方の主面
11A側に形成されたp型の第3半導体領域13とも接
合を形成している。
【0042】(ヘ)更に、図8に示すように、n型の第
2半導体領域12の表面とp型の第3半導体領域13の
表面には、真空蒸着法やスパッタリング法等により金属
薄膜を堆積させて、厚さ1μm〜10μm程度の電極層
16、17を形成する。
【0043】(ト)その後、図9に示すように、シリコ
ン基板11の他方の主面側に全体に亙って合成樹脂シー
ト24を貼り付け、図9に一点鎖線で示すダイシングラ
イン25に沿って切断を行う。合成樹脂シート24は、
具体的には、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィル
ム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポ
リウレタンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−(メ
タ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン−(メタ)
アクリル酸メチル共重合体フィルム、エチレン−(メ
タ)アクリル酸エチル共重合体フィルム等が用いられ
る。又、合成樹脂シート24は、これらの積層フィルム
であっても良い。合成樹脂シート24の膜厚は、通常は
10〜300μm程度であり、好ましくは50〜200
μm程度である。この切断工程によって形成されたチッ
プは、図1に示した半導体ダイオード10として用いる
ことが出来る。なお、切断工程の後は、チップ状態の半
導体ダイオード10を合成樹脂シート24に貼り付けら
れた状態で保管、搬送することが出来る。このため、製
品組込を行う際に、合成樹脂シート24に貼り付けられ
た半導体ダイオード10を例えばコレット等の治具に装
着する際も容易に取り扱うことが出来る。
【0044】本発明の実施の形態に係る半導体装置の製
造方法によれば、図1に示すように、半導体ダイオード
10のチップ側面19がpn接合面に対して垂直である
ため、ダイシング工程による切断によりチップ側面19
を形成することが出来る。このため、従来のようなベベ
ル構造を形成するための様々な加工工程を行う必要がな
く、製造工程数を大幅に少なくすることが可能となる。
【0045】(半導体装置の変形例1)ここで、図1に
示した半導体ダイオード10に、新たな電極層構造を適
用した場合について、図10に、「変形例1」として説
明する。なお、図10に示す半導体ダイオード10にお
いて、図1に示した半導体ダイオード10と同一機能を
果たす部分には、同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】図10に示す半導体ダイオード10の第2
半導体領域12の底面には凹部12Aが形成され、この
凹部12Aを介して第1主電極層16Aが、第2半導体
領域12とオーミック接触するように接合されている。
更に、第3半導体領域13の表面には凹部13Aが形成
され、この凹部13Aを介して第2主電極層17Aが、
第3半導体領域13とオーミック接触するように接合さ
れている。第1主電極層16Aと第2主電極層17Aと
で、半導体素子の主電流の通路となる動作領域が定義さ
れる。図10のように、第2半導体領域12がn型なら
ば、第1主電極層16Aは、カソード電極層であり、第
3半導体領域13がp型なので、第2主電極層17Aは
アノード電極層である。図10では、第2半導体領域1
2は、カソード領域として機能し、第3半導体領域13
は、アノード領域としてそれぞれ機能する。そして、図
10の構造では、第1主電極層16Aと第2主電極層1
7Aとの間に流れる主電流は、抵抗の低い第1半導体領
域14をその通路とする。
【0047】即ち、変形例1に係る半導体ダイオード1
0では、シリコン基板11の両方の主面側に形成される
第1主電極層16A及び第2主電極層17Aが、それぞ
れn型の第2半導体領域12、p型の第3半導体領域1
3の表面に形成された凹部12A、13Aを埋め込むよ
うに形成されている。このようにn型の第2半導体領域
12及びp型の第3半導体領域13に凹部12A、13
Aを形成することで、それぞれの半導体領域の深さの適
切化を図ると共に、第1主電極層16A及び第2主電極
層17Aとの接触面積を大きくすることが可能となる。
【0048】このような凹部12A、13Aは、周知の
ウェットエッチングやドライエッチングなどの手法を用
いて簡単に形成することが出来る。
【0049】(半導体装置の変形例2)図11は、半導
体ダイオード10に形成される電極層の変形例2を示す
断面図である。なお、図11に示す変形例2に係る半導
体ダイオード10において、図1に示した半導体ダイオ
ード10と同一機能を果たす部分には、同一の符号を付
して説明を省略する。
【0050】変形例2に係る半導体ダイオード10で
は、シリコン基板の他方の主面11Bに形成されたn型
の第2半導体領域12にn型の第1半導体領域14に貫
通する開口部12Bを形成し、この開口部12Bを含む
全面に金属薄膜を堆積させて電極層16Bを形成してい
る。電極層16Bは、タングステン(W)、チタン(T
i)、モリブデン(Mo)等の高融点金属、若しくはこ
れらのシリサイド(WSi,TiSi,MoS
)等をスパッタリング法又はCVD法等で形成すれ
ば良い。或いはこれらのシリサイドと不純物を添加した
多結晶シリコンとの複合膜やポリサイド膜で構成しても
良い。このような電極層16Bを形成することにより、
高不純物密度でn型の第1半導体領域14へ直接電極層
16Bを接続することが出来るという利点がある。
【0051】図11では、第1主電極層16Bと第2主
電極層17とで、半導体素子の主電流の通路となる動作
領域が定義される。そして、第2半導体領域12がn型
なので、第1主電極層16Bはカソード電極層であり、
第3半導体領域13がp型なので、第2主電極層17は
アノード電極層である。変形例2では、図11に示す第
1主電極層16Bが直接第1半導体領域にオーミック接
触しているので、第2半導体領域12は、実質的にはカ
ソード領域として機能せず、第1半導体領域14が実質
的なカソード領域となる。一方、第3半導体領域13
は、図1に示した構造と同様なアノード領域として機能
する。そして、図11の構造では、第1主電極層16B
と第2主電極層17との間に流れる主電流は、抵抗の低
い第1半導体領域14をその通路とする。
【0052】変形例2に係る半導体ダイオード10にお
ける他の構成やそれに伴う作用・効果等は、図1に示し
た実施の形態と同様である。
【0053】(その他の実施の形態)以上、本発明の最
良の実施の形態について説明したが、上記の実施の形態
の開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定する
ものであると理解するべきではない。この開示から当業
者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明
らかとなろう。
【0054】例えば、上記の実施の形態の説明では、半
導体ダイオード10として定電圧ダイオードに適するこ
とを述べたが、定電圧ダイオードよりも高耐圧の電力用
半導体装置に本発明を適用することも勿論可能である。
【0055】更に、上記の実施の形態の説明ではn型の
シリコン基板11を用いて半導体ダイオード10を作成
したが、p型のシリコン基板11を用いて作成すること
も勿論可能である。
【0056】更に、第1導電型をn型、第2導電型をp
型として説明したが、第1導電型をp型、第2導電型を
n型としてもかまわない。
【0057】又、上記の実施の形態の説明ではn型の第
1半導体領域14を、シリコン基板11の一方の主面側
から選択拡散により導入したが、シリコン基板11の他
方の主面側から導入することも可能である。
【0058】このように、本発明はここでは記載してい
ない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。した
がって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特
許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められ
るものである。
【0059】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、pn接合が露呈する半導体装置側面で局所的
な降伏が発生するのを防止して、安定した所望の降伏電
圧を有する半導体装置を提供することが出来る。
【0060】又、本発明によれば、使用する半導体ウェ
ハの比抵抗ρの範囲を広げることが出来、半導体ウェハ
にかかるコストを低減することが出来る。
【0061】更に、本発明によれば、半導体装置(チッ
プ)表面処理を簡略化又は省略することが出来るため、
製造工程を簡略化することが出来る。
【0062】又、本発明によれば、半導体装置の側面が
半導体基板に対して略直角となるため、製品組付工程に
おいて、コレット等の治具へのチップ装着性、並びに取
扱性を良好にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る半導体装置を示す断
面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その1)である。
【図3】本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その2)である。
【図4】本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その3)である。
【図5】本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その4)である。
【図6】本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その5)である。
【図7】本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その6)である。
【図8】本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その7)である。
【図9】本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方
法を示す工程断面図(その8)である。
【図10】本発明の実施の形態の変形例1に係る半導体
装置を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態の変形例2に係る半導体
装置を示す断面図である。
【図12】従来の半導体装置を示す断面図である。
【符号の説明】 10 半導体ダイオード(半導体装置) 11 シリコン基板(半導体基板) 12 第2半導体領域 13 第3半導体領域 14 第1半導体領域 15 第4半導体領域 16、16A、16B、17、17A 電極層 18 pn接合面 19 チップ側面 24 合成樹脂シート 25 ダイシングライン

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1端面及び該第1端面に対向した第2
    端面、更に前記第1及び第2端面を接続する外周面を有
    した第1導電型の第1半導体領域と、 前記第1端面において前記第1半導体領域に接合した前
    記第1導電型の第2半導体領域と、 前記第2端面において前記第1半導体領域に接合した前
    記第1導電型とは反対導電型となる第2導電型の第3半
    導体領域と、 前記第1半導体領域の外周面に接合した内周面を有し、
    且つ前記第2半導体領域及び第3半導体領域に挟まれ
    た、前記第1半導体領域よりも低不純物密度で第1導電
    型の第4半導体領域とからなることを特徴とする半導体
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第4半導体領域の外周面が、前記半
    導体装置のチップ外周面として機能し、該チップ外周面
    が前記第1半導体領域の第1端面に対して、実質的に垂
    直であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第4半導体領域は、バルク結晶から
    切り出したウェハからなる半導体基板であることを特徴
    とする請求項1又は2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第2半導体領域の底面には第1主電
    極層が、前記第3半導体領域の表面には第2主電極層
    が、形成されていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第2半導体領域の底面には凹部が形
    成され、該凹部を介して前記第1主電極層が、前記第2
    半導体領域とオーミック接触するように接合されている
    ことを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第3半導体領域の表面には凹部が形
    成され、該凹部を介して前記第2主電極層が、前記第3
    半導体領域とオーミック接触するように接合されている
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記凹部は前記第2半導体領域を貫通し
    前記第1半導体領域mで到達し、前記第1主電極層は前
    記第1端面とオーミック接触するように接合されている
    ことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 第1導電型の半導体基板の一方の主面か
    ら第1導電型の不純物元素を所定深さまで選択的に導入
    して第1半導体領域を形成する工程と、 前記半導体基板の他方の主面全体から前記第1導電型の
    不純物元素を導入して前記第1半導体領域に接合する第
    2半導体領域を形成する工程と、 前記半導体基板の前記一方の主面全体から前記第1導電
    型とは反対導電型となる第2導電型の不純物元素を導入
    し第3半導体領域を形成し、前記第1半導体領域とでp
    n接合を形成する工程とからなることを特徴とする半導
    体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記半導体基板を、前記pn接合界面に
    対して実質的に直角をなす面で切断することにより複数
    の半導体チップを切り出し、該複数の半導体チップのそ
    れぞれにより複数の半導体装置を実現する工程を更に有
    することを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造
    方法。
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