JP2002184546A - 電気接続部材の製造方法及び電気接続部材 - Google Patents

電気接続部材の製造方法及び電気接続部材

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JP2002184546A
JP2002184546A JP2000379212A JP2000379212A JP2002184546A JP 2002184546 A JP2002184546 A JP 2002184546A JP 2000379212 A JP2000379212 A JP 2000379212A JP 2000379212 A JP2000379212 A JP 2000379212A JP 2002184546 A JP2002184546 A JP 2002184546A
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adhesive
metal thin
thin film
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wiring pattern
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JP2000379212A
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English (en)
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Tomishige Tai
富茂 田井
Chikao Oguchi
慎雄 小口
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Japan Aviation Electronics Industry Ltd
Original Assignee
Japan Aviation Electronics Industry Ltd
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  • Coupling Device And Connection With Printed Circuit (AREA)
  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Multi-Conductor Connections (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写の歩留りを向上させ、接触時の抵抗値の
バラツキを低減する。 【解決手段】 形成すべき配線パターン18の配列と対
応する凸部12を有する金型11上に形成した金属薄膜
15を一面に粘着剤16を備えた基材17の一面に転写
して粘着剤16上に配線パターン18を形成する電気接
続部材の製造方法において、複数の凸部12を連結する
連結凸部31を金型11に設けて、その連結凸部31上
の金属薄膜15によって複数の凸部12上の金属薄膜1
5が互いに連結されているものとし、転写後、その連結
部分を切断除去する。転写漏れ及び転写状態のバラツキ
が改善される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電気接続部材の製
造方法及び構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば配線基板同士を電気的に接続する
コネクタ(電気接続部材)においては、電気的接続を担
う部材と共に、その接続状態を維持すべく、コネクタと
配線基板とを機械的に固定するための機構・部材を一般
に必要とし、このような機械的結合手段を具備する構造
とされた従来のコネクタは、その分、構造が複雑とな
り、また小型・薄型化を図りづらいものとなっていた。
このような問題に対処すべく、この発明の出願人は、先
に平成11年特許願第328234号において、金型上
に金属薄膜を形成し、その金属薄膜を界面剥離させて、
粘着剤や接着剤上に転写することにより、粘着剤や接着
剤上に配線パターンを形成し、その粘着剤や接着剤をコ
ネクタにおける機械的結合手段として使用できるように
して、コネクタの構造の簡易化、小型・薄型化を可能と
する方法を提案した。
【0003】図17はこの先に提案した電気接続部材の
製造方法を工程順に示したものであり、以下各工程
(1)〜(6)について説明する。 (1)金型11を用意する。金型11はその表面に形成
すべき配線パターンと対応する凸部12を有するものと
され、この例では凸部12は凸条とされて所定のピッチ
で複数本配列されて形成されている。金型11の構成材
には例えばガラスやシリコンが使用される。 (2)金型11上に、まず金型11に対して付着力(密
着力)の弱い金などの金属膜をスパッタなどによって成
膜し、下地層13を形成する。
【0004】(3)下地層13上に配線パターンを構成
するためのニッケルや銅よりなる主導体層14をスパッ
タなどによって成膜する。これにより、下地層13と主
導体層14との2層構造よりなる金属薄膜15が金型1
1上に形成される。 (4)一面に例えば粘着剤16を備えた基材17を用意
し、この基材17の一面側を金型11側にし、粘着剤1
6を凸部12上の金属薄膜15に密着させる。基材17
は例えばポリイミドフィルムとされ、粘着剤16は例え
ばシリコン系粘着剤とされる。
【0005】(5)基材17と共に粘着剤16を引き上
げ、金型11から剥がす。粘着剤16に粘着されている
凸部12上の金属薄膜15は金型11との界面で金型1
1から剥離する。 (6)凸部12上の金属薄膜15は粘着剤16上に粘着
転写され、これにより粘着剤16上に配線パターン18
が配列形成されてなる電気接続部材19が完成する。こ
の電気接続部材19は例えば配線基板同士を接続する場
合等に使用され、各配線パターン18を両配線基板の接
続すべき配線とそれぞれ対向させ、圧接させることによ
り、それら配線基板の配線が互いに接続されると共に、
粘着剤16が両配線基板の基板面とそれぞれ粘着して機
械的結合が行われるものとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な電気接続部材19はその製造過程及び使用時におい
て、以下に示すような問題があり、改善の余地があるも
のとなっていた。即ち、製造過程においては、各々の配
線パターン18がそれぞれ独立している(孤立してい
る)場合、配線パターン18が狭ピッチ化・細線化する
につれて、 粘着剤16等への転写の際に、図18Aに示したよ
うに転写漏れ(転写の抜け落ち)が発生し易くなり、転
写の歩留りが悪化する、 図18Bに示したように転写の程度にバラツキが生
じ易くなり、つまり粘着剤16等への粘着状態にバラツ
キが生じ易くなり、接触抵抗値が不安定になる、といっ
た問題が生じる虞れがある。
【0007】一方、使用時においては例えば図19Aに
示したように電極21を具備する相手方基板22に貼り
合わせた際、この電気接続部材19によれば粘着による
保持(a部)、粘着剤16の弾性変形による荷重付加
(b部)及び配線パターン18の変形による接触面積の
向上(c部)といった接続状態が得られるものの、粘着
している絶縁部分と配線パターン18が接触している導
通部分との間(d部)に、図19Bに示したように隙間
23ができ、気泡が残ってしまうといった状況が生じう
る。
【0008】このような隙間23中に残った気泡は例え
ば急激な温度変化等の環境条件にさらされることによ
り、膨張・収縮を繰り返し、この結果、図19Cに示し
たように粘着している部分が減少して剥がれ易くなった
り、図19Dに示したように配線パターン18が接触し
ている部分に気泡が侵入して接触不良を引き起こすとい
った問題が生じる虞れがある。また、使用時においては
電磁シールド等が存在しないため、高速伝送には不向き
であり、さらに粘着による接続が不向きである箇所への
接続は困難であるという問題がある。
【0009】この発明の目的はこれら問題に鑑み、先に
提案した電気接続部材の製造方法及び構造に対し、さら
に改善した製造方法及び構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、形成すべき配線パターンの配列と対応する複数の凸
部を有する金型上に金属薄膜を形成し、一面に粘着剤も
しくは接着剤を備えた基材の一面に上記凸部上の金属薄
膜を転写することにより、粘着剤もしくは接着剤上に配
線パターンを形成する電気接続部材の製造方法におい
て、上記複数の凸部を連結する連結凸部を金型の一端側
に設けて、その連結凸部上の金属薄膜によって複数の凸
部上の金属薄膜が互いに連結されているものとし、上記
転写後、基材の連結凸部上の金属薄膜が位置する部分を
切断除去するものとする。
【0011】請求項2の発明によれば、電気接続部材は
形成すべき配線パターンと対応する凸部を有する金型上
に金属薄膜を形成し、一面に粘着剤を備えた基材の一面
に上記凸部上の金属薄膜を転写することにより、粘着剤
上に配線パターンが形成されてなり、その配線パターン
の近傍に、基材及び粘着剤を貫通する貫通孔が設けられ
ているものとされる。請求項3の発明によれば、電気接
続部材は形成すべき配線パターンと対応する凸部を有す
る金型上に金属薄膜を形成し、一面に粘着剤を備えた基
材の一面に上記凸部上の金属薄膜を転写することによ
り、粘着剤上に配線パターンが形成されてなり、基材の
他面にグランドプレートをなす金属薄膜が設けられてい
るものとされる。
【0012】請求項4の発明では請求項3の発明におい
て、上記配線パターンのうちの所定の配線パターンと、
グランドプレートをなす金属薄膜とが導通されているも
のとされる。請求項5の発明によれば、電気接続部材は
形成すべき配線パターンと対応する凸部を有する金型上
に金属薄膜を形成し、一面に粘着剤を備えた基材の一面
に上記凸部上の金属薄膜を転写することにより、粘着剤
上に配線パターンが形成されてなり、少なくとも一部分
に、基材と粘着剤とがなく、配線パターンのみとなる箇
所を有するものとされる。
【0013】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図面を参
照して実施例により説明する。図1は請求項1の発明に
よる電気接続部材の製造方法の一実施例を工程順に示し
たものであり、図17と対応する部分には同一符号を付
してある。以下、各工程について説明する。 (1)金型11を作製する。金型11には形成すべき配
線パターンの配列と対応する複数の凸部12を形成し、
さらにこの例ではそれら凸部12を互いに連結する連結
凸部31を金型11の一端側11aに設ける。このよう
な構造を有する金型11は例えば材料としてシリコンを
用い、フォトリソグラフィ・エッチング等の手法を用い
て製作することができる。
【0014】(2)金型11上に、図17における
(2),(3)と同様に、順次下地層13及び主導体層
14を成膜して金属薄膜15を形成する。各凸部12上
の金属薄膜15は連結凸部31上の金属薄膜15によっ
てその一端側が互いに連結された状態となる。 (3)一面に粘着剤16を備えた基材17を用意し、金
型11に貼り付けて、その粘着剤16を凸部12及び連
結凸部31上の金属薄膜15に密着させる。 (4)基材17と共に粘着剤16を引き上げ、金属薄膜
15を金型11から剥離する。この際、金型11の一端
側11aから、つまり連結凸部31が形成されている側
から剥離するようにする。
【0015】(5)凸部12及び連結凸部31上の金属
薄膜15が粘着剤16上に粘着転写される。 (6)基材17の連結凸部31上の金属薄膜15が位置
する部分を切断除去する。これにより、粘着剤16上に
配線パターン18が配列形成されてなる電気接続部材1
9が完成する。このように、この例によれば、各凸部1
2上の金属薄膜15は連結凸部31上の金属薄膜15に
よって連結された状態で転写されるものとなっており、
連結凸部31上の金属薄膜15から剥離させるようにす
ることにより、配線パターン18の転写漏れ(転写の抜
け落ち)は極めて発生しにくいものとなる。
【0016】また、このように各凸部12上の金属薄膜
15が連結一体化された状態で転写れるため、粘着の程
度を一様にすることができ、つまり配線パターン18の
粘着状態を均一にすることができ、よって例えば接触時
の抵抗値のバラツキを低減させることが可能となる。図
2A,Bは上記のようにして製造された電気接続部材1
9が電極21を具備する基板22に接続された状態を示
したものであり、従来のコネクタでは主に端子の表面粗
さや形状のため、接点部分が複数のポイントで形成され
る金属間の集中抵抗成分が支配的であったのに対し、こ
の例では薄膜よりなる配線パターン18が薄いため、変
形可能で、またそれを背面より粘着剤16等の弾性体で
一様に荷重するため、密着性が良いものとなる。
【0017】従って、接触抵抗への寄与がトンネル電流
などにより被膜抵抗成分が十分小さくなるため、酸化被
膜のでき易いポリシリコンなどの半導体や銅、アルミニ
ウム等の金属あるいはITOなどの導電酸化膜よりなる
電極21に対して、小さな接触抵抗値を得ることがで
き、かつ小型軽量、狭ピッチな電気的接続が可能とな
る。なお、基板22との接合強度を向上させるべく、図
2Cに示したように電気接続部材19の基板22と接続
される部分に耳32を設け、つまり接続部分を他の部分
より大きくして、接着面積を増大させるようにしてもよ
い。この場合、配線パターン18の形成領域以外の部分
が増えるため、この部分、つまり耳32を例えばつかむ
ことができ、その点でハンドリングが容易になる。
【0018】図3は接合強度を向上させる他の構成を示
したものであり、この例では接続部分に例えば電気接続
部材19の基材17及び粘着剤16と同様の構成よりな
る粘着テープ33を付加し、この粘着テープ33によっ
て電気接続部材19の配線パターン18の形成面と反対
側の面と基板22とを固定するようにしたものである。
一方、図4Aに示したように、接続状態においてはP部
において基板22のエッジ22aと配線パターン18と
が例えば接触し、これによって配線パターン18が断線
するといったことが起こり得るため、例えば図4Bに示
したように剛性部材34を電気接続部材19に付与し
て、その変形による接触を阻止するようにしてもよい。
【0019】また、図4Cに示したように、基板22と
配線パターン18との間に例えば両面テープ35を配置
して基板22のエッジ22aと配線パターン18とが接
触しないようにしてもよい。図5A,Bは接続の信頼性
を向上させる構成例をさらに示したものであり、図5A
においては電気接続部材19とは別に、同様の配線パタ
ーン18配列を有する電気接続部材36を用意し、これ
を用いて図に示したような接続形態とする。電気接続部
材19に外力が加わった場合、図4A中に示したQ部に
応力が集中し、剥がれ易くなるが、この図5Aに示した
ような形態を採用することにより、応力の集中が分散さ
れ、剥がれ難いものとなる。
【0020】図5Bは前述した図3Cにおける粘着テー
プ33と同様の粘着テープ37を使用し、この粘着テー
プ37によって基板22の裏面と電気接続部材19とを
固定するようにした例を示したものである。このように
することにより、接着面積は大幅に増加し、接続の信頼
性が向上する。図6A,Bは電気接続部材19とFPC
38とを組み合わせ、つまりこれらを電気的及び機械的
に一体化して使用する構成を示したものである。電気接
続部材19は近接した電極間の接続ではなく、距離の離
れた電極間を接続する場合には配線パターン18が剥き
出しであり、また極端な曲げには弱いことから取扱い
上、制限を受けるが、FPC38と接続することでFP
C38で伝送部を代用することができ、つまり距離をか
せぐことができ、よって離れた電極間でも信頼性良く接
続することが可能となる。
【0021】なお、電気接続部材19とFPC38との
接続部には図6Cに示したように接着剤39を塗布して
固定するようにしてもよい。次に、請求項2の発明の実
施例について、図7を参照して説明する。この例では電
気接続部材19はその配線パターン18の近傍に、基材
17及び粘着剤16を貫通する貫通孔41を具備するも
のとされる。貫通孔41はこの例では図に示したように
各配線パターン18の両側にそれぞれ所定のピッチで配
列形成されている。
【0022】このような貫通孔41を設けることによ
り、相手方基板22との接続時に隙間23に残った気泡
(空気)の逃げ道が確保され、よって粘着剤16の基板
22への密着が増すと共に、気泡の接触部分への侵入を
防止することができ、接触安定性を増大させることがで
きる。なお、貫通孔41は例えばエキシマレーザ等によ
って形成することができる。図8Aは請求項3の発明の
一実施例を示したものであり、この例では基材17の、
粘着転写された配線パターン18が位置する側と反対側
の面に、金属薄膜が形成され、この金属薄膜がグランド
プレート(接地面)42とされて、いわゆるマイクロス
トリップ線路構造とされたものとなっている。図中、4
3はグランドプレート42上に設けられた絶縁保護層を
示す。
【0023】図9はこの図8Aに示したマイクロストリ
ップ線路構造をなす電気接続部材44の製造方法を示し
たものであり、以下各工程について説明する。 (1)前述した方法と同様にして、まず粘着剤16上に
粘着転写によって配線パターン18を形成する。 (2)基材17の背面に金属薄膜をスパッタやめっき等
によって成膜し、グランドプレート42を形成する。 (3)グランドプレート42上に絶縁保護のための絶縁
保護層43を形成する。絶縁保護層43は例えば印刷や
テープ貼り付けによって形成することができ、これによ
って電気接続部材44が完成する。
【0024】上記のような構造を有する電気接続部材4
4によれば、高速伝送に対応させることができ、高速伝
送用として使用することができる。なお、図8Cはこの
電気接続部材44が基板22の配線24に合わせて貼り
付けられた接続状態を示したものである。一方、図8B
は請求項4の発明の実施例を示したものであり、この例
では配線パターン18のうちの一部の配線パターンとグ
ランドプレート42とが導通され、つまり一部の配線パ
ターンが接地されたものとなっている。グランドプレー
ト42と配線パターン18との導通は貫通孔45内に充
填された金属を介して行われている。なお、配線パター
ン18のうちのSを付したものは信号(Signal) パター
ンを示し、Gを付したものは接地(Ground) パターンを
示す。
【0025】図10はこの図8Bに示した電気接続部材
46の製造方法を示したものである。以下、各工程につ
いて説明する。 (1)一面に粘着剤16を有する基材17に、転写する
配線パターン18の幅よりも小さい径の貫通孔45をエ
キシマレーザやドリル等を用いて形成する。貫通孔45
の配線パターン18配列方向の間隔は、例えば配線パタ
ーン18の配列がGSGS・・・ならば配線ピッチの2
倍、GS+ - GS+ - ・・・ならば配線ピッチの3
倍となる。なお、各配線パターン18に対して、この例
では複数の貫通孔45を設けているが、例えば1個であ
ってもよい。
【0026】(2)前述した方法と同様に、配線パター
ン18を粘着転写によって粘着剤16上に形成する。こ
の際、貫通孔45と配線パターン18の位置を合わせ、
接地すべき所定の配線パターン18によって貫通孔45
が隠れるようにする。 (3)基材17の背面側からグランドプレート42を構
成する金属薄膜をスパッタやめっき等によって成膜す
る。この際、貫通孔45内部にも金属薄膜が形成され、
つまり金属が充填され、これにより貫通孔45と位置を
合わせた配線パターン18とグランドプレート42とが
短絡される。なお、図には示していないが、図9(3)
の場合と同様にグランドプレート42上に絶縁保護層4
3が形成されて電気接続部材46が完成する。
【0027】次に、請求項5の発明の実施例について図
11を参照して説明する。この例では基材17の一面に
設けられた粘着剤16上に金属薄膜が粘着転写されて配
線パターン18が形成される電気接続部材において、図
11Aに示した電気接続部材47や図11Bに示した電
気接続部材48のように、少なくとも一部分に、基材1
7及び粘着剤16のない配線パターン18のみの箇所を
具備しているものとされる。図12は一例として図11
Bに示した電気接続部材48の製造方法を示したもので
あり、以下各工程について説明する。
【0028】(1)前述した方法と同様に、金型11上
に形成した金属薄膜15に、基材17の一面に設けられ
た粘着剤16を密着させ、貼り合わせる。この際、配線
パターン18のみとなる部分を粘着剤16で覆わないよ
うにする。 (2)基材17と共に粘着剤16を剥がすと、粘着剤1
6側に粘着転写された配線パターン18が形成される。
この際、矢印49で示したように粘着剤16と密着して
いる領域Aから剥がすようにする。このようにすること
により、粘着剤16がない領域Bの金属薄膜15も一緒
に剥がれ、つまり領域AとBとの境界で切断されること
なく、配線パターン18が形成される。
【0029】(3)領域Bに相当する部分の配線パター
ン18は配線パターンのみの、いわゆるフライングリー
ド構造となり、フライングリード18aを具備した電気
接続部材48が完成する。図13は上記のようにして製
造されるフライングリードを具備した電気接続部材の実
装への応用例として、半導体チップ51の配線基板52
への実装を示したものである。従来、このような半導体
チップの実装では主にワイヤボンディングが用いられて
おり、半導体チップ部分及び配線基板部分の両方に1本
ずつボンディングしなければならず、時間と手間がかか
るものとなっていた。
【0030】これに対し、この例では図に示したような
構造・形状を有する電気接続部材53を用い、半導体チ
ップ51部分への接続はフライングリード18aをワイ
ヤとして、従来と同様、ワイヤボンディングで行い、一
方配線基板52部分への接続は粘着によって行うように
する。このようにすることにより、従来のワイヤボンデ
ィングによる接続と比較して、半導体チップ51部分へ
の高い信頼性が要求される接続をそのままに、外側の配
線基板52への接続を容易に行うことが可能となる。
【0031】また、図11A,Bに示した電気接続部材
47や48を用いれば、例えば前述の図6に示したよう
なFPC38と組み合わせて使用する場合において、図
14に示したようにFPC38との接続をハンダ付けに
て行うことも可能となる。図中、54はハンダを示す。
ところで、図11Bに示したように配線パターン18の
先端部分をフライングリード18aとした場合、フライ
ングリード18aが外力によるダメージを受けやすく、
例えば折れたり、あるいはフライングリード18a同士
が互いに絡まりやすいという欠点がある。
【0032】この問題に対処すべく、例えば図15Aに
示したように、予め基材17及び粘着剤16に開口部5
5を設け、この部分をフライングリード18aとし、こ
れらフライングリード18aの先端部が固定されている
構造とすることもできる。このような構造とすることに
より、フライングリード18aが直接外力を受けること
が少なくなり、また両端が固定されるため、折れや絡ま
りは減少する。なお、この構成の場合、フライングリー
ド18aの例えばボンディング接続を行う直前(または
直後)に、不要となる片方の固定部分を切断除去する必
要がある。
【0033】一方、図15Bはフライングリード18a
が両端固定されている構造において、接続(ボンディン
グ)に必要な領域Cと不要となる領域Dとの境界に、配
線パターン18の幅を細くした部分18bを設けたもの
である。このような部分を設けることにより、例えば領
域Dの部分を引っ張るといった方法により、領域Dを容
易に切断除去できるものとなる。図16は上記のように
して得られるフライングリード18aをボンディングワ
イヤとして用いる方法を示したものである。
【0034】金型11から金属薄膜15を粘着転写する
際に、両端のわずかな部分にのみ粘着剤16を貼り付
け、中央のほとんどの領域をフライングリード18aと
する。つまり、両端の領域Eは不要となる部分であり、
中央の領域Fがボンディングワイヤとして使用する部分
となる。この際、フライングリード18aの領域Eに近
い部分に図に示したように、図15Bと同様の幅狭部分
18bを設けるようにしてもよい。この構造によれば、
フライングリード18aは両端の領域Eを取り除かない
限り、互いに高いピッチ精度で配列を保った状態とな
り、かつ両端の領域Eはボンディング前の仮止めとして
使用することもでき、ボンディングの作業効率を高める
ことが可能となる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
先に提案した電気接続部材の製造方法及び構造に対し、
さらに改善された製造方法及び構造を得ることができ
る。即ち、請求項1の発明によれば、配線パターンの転
写漏れが少なくなり、よって転写の歩留りを向上させる
ことができ、また転写の程度を一様とすることができる
ため、接触時の抵抗値のバラツキを減少させることがで
きる。請求項2の発明によれば、粘着剤の相手方基板と
の密着が向上すると共に、気泡の接触部分への侵入が防
止され、接触安定性を増大させることができる。
【0036】請求項3の発明によれば、高速伝送に対応
できるものとなる。請求項5の発明によれば、粘着によ
る接続のみならず、半田や超音波等による接続も可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明による電気接続部材の製造方法
の一実施例を示す工程図。
【図2】A及びBは電気接続部材と基板との接続状態を
示す図、Cは耳を設けて接着面積を増大させた構成を説
明するための図。
【図3】粘着テープを付加して接合強度を向上させた構
成を説明するための図。
【図4】配線パターンの相手方基板エッジとの接触断線
及びその防止構造を説明するための図。
【図5】電気接続部材の接続信頼性を向上させる構成を
説明するための図。
【図6】電気接続部材とFPCとを組み合わせて使用す
る構成を説明するための図。
【図7】Aは請求項2の発明の一実施例を示す斜視図、
Bはその拡大断面図。
【図8】Aは請求項3の発明の一実施例を示す斜視図、
Bは請求項4の発明の一実施例を示す斜視図、CはAの
使用状態を示す斜視図。
【図9】図8Aに示した電気接続部材の製造方法を説明
するための図。
【図10】図8Bに示した電気接続部材の製造方法を説
明するための図。
【図11】A及びBはそれぞれ請求項5の発明の実施例
を示す斜視図。
【図12】図11Bに示した電気接続部材の製造方法を
説明するための図。
【図13】図11Bに示した電気接続部材の応用例(使
用例)を説明するための図。
【図14】図11に示した電気接続部材とFPCとを組
み合わせて使用する構成を説明するための図。
【図15】図11Bに示した電気接続部材のフライング
リード部分の折れ・絡まりを改善する構造を説明するた
めの図。
【図16】フライングリードをボンディングワイヤとし
て用いる方法を説明するための図。
【図17】従来提案されている電気接続部材の製造方法
を説明するための図。
【図18】転写漏れ、転写バラツキを説明するための
図。
【図19】電気接続部材と相手方基板との接続時の残留
気泡によって生じる不具合を説明するための図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B005 EA06 EB05 EB09 EC13 FA04 FB42 FB57 FG10Z GA17 GB05 GD10 5E023 AA16 AA18 BB21 BB29 CC05 CC23 FF01 FF03 FF05 HH08 HH28 5E051 BA08 BB03 5E077 BB25 BB31 BB37 CC06 CC24 DD02 DD03 DD04 JJ20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 形成すべき配線パターンの配列と対応す
    る複数の凸部を有する金型上に金属薄膜を形成し、一面
    に粘着剤もしくは接着剤を備えた基材の上記一面に上記
    凸部上の金属薄膜を転写することにより、上記粘着剤も
    しくは接着剤上に配線パターンを形成する電気接続部材
    の製造方法であって、 上記複数の凸部を連結する連結凸部を上記金型の一端側
    に設けて、その連結凸部上の金属薄膜によって上記複数
    の凸部上の金属薄膜が互いに連結されているものとし、 上記転写後、上記基材の、上記連結凸部上の金属薄膜が
    位置する部分を切断除去することを特徴とする電気接続
    部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 形成すべき配線パターンと対応する凸部
    を有する金型上に金属薄膜を形成し、一面に粘着剤を備
    えた基材の上記一面に上記凸部上の金属薄膜を転写する
    ことにより、上記粘着剤上に配線パターンが形成されて
    なる電気接続部材であって、 上記配線パターンの近傍に、上記基材及び粘着剤を貫通
    する貫通孔が設けられていることを特徴とする電気接続
    部材。
  3. 【請求項3】 形成すべき配線パターンと対応する凸部
    を有する金型上に金属薄膜を形成し、一面に粘着剤を備
    えた基材の上記一面に上記凸部上の金属薄膜を転写する
    ことにより、上記粘着剤上に配線パターンが形成されて
    なる電気接続部材であって、 上記基材の他面にグランドプレートをなす金属薄膜が設
    けられていることを特徴とする電気接続部材。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の電気接続部材において、 上記配線パターンのうちの所定の配線パターンと、上記
    グランドプレートをなす金属薄膜とが導通されているこ
    とを特徴とする電気接続部材。
  5. 【請求項5】 形成すべき配線パターンと対応する凸部
    を有する金型上に金属薄膜を形成し、一面に粘着剤を備
    えた基材の上記一面に上記凸部上の金属薄膜を転写する
    ことにより、上記粘着剤上に配線パターンが形成されて
    なる電気接続部材であって、 少なくとも一部分に、上記基材と粘着剤とがなく、上記
    配線パターンのみとなる箇所を有することを特徴とする
    電気接続部材。
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