JP2002184307A - ディスプレイ装置の製造方法およびレーザ加工装置 - Google Patents

ディスプレイ装置の製造方法およびレーザ加工装置

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JP2002184307A
JP2002184307A JP2000383876A JP2000383876A JP2002184307A JP 2002184307 A JP2002184307 A JP 2002184307A JP 2000383876 A JP2000383876 A JP 2000383876A JP 2000383876 A JP2000383876 A JP 2000383876A JP 2002184307 A JP2002184307 A JP 2002184307A
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black film
panel
mask
laser
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JP2000383876A
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Kazuo Horiuchi
一男 堀内
Susumu Yahagi
進 矢作
Hiroshi Ito
弘 伊藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大がかりな装置を必要とせず、かつ、省資源
化および省エネルギー化を図れ、黒色膜のパターンを正
確かつ容易に形成できるディスプレイ装置の黒色膜形成
方法、および、その装置とそれに用いるアパチャマスク
を提供すること。 【解決手段】 レーザ光Lを照射する光学系9に、黒色
膜3のパターンに対応した開口部18a〜18eのパタ
ーンが形成されたガラス製のアパチャマスク17、17
A、17Bを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスプレイ装置
のパネル部に所定形状で規則的な黒色膜パターンを形成
するディスプレイ装置の製造方法と、レーザ加工装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ディスプレイのパネルの製造工
程では、図9(a)および(b)に示すように、ガラス
製のパネル51の面形状あるいは平面状に形成させるフ
ェース部52のフェース内面52aに、所定形状で規則
的な黒色膜53のパターンが形成される。この黒色膜5
3のパターンは、図2に示すように、円形等の所定形状
の多数の孔やストライプが、規則性を持って配列される
ものである。
【0003】そして、それらの従来、一般に行われてい
る黒色膜のパターンの形成方法を図10(a)〜(f)
を参照して説明する。
【0004】所望の温度に保たれたパネル51のフェー
ス内面52aにレジスト61を塗布し、乾燥工程を経
て、シャドウマスク62とパネル51を合体し、シャド
ウマスク62の孔62aを通じて光63をレジスト61
に照射して露光する。そして、所望の温度にコントロー
ルされた水で現像し、シャドウマスク62の孔62aを
通じて光63で露光された部分のレジスト61が除去さ
れる。これがレジスト現像工程(図10(a)〜(d)
である。
【0005】次に、乾燥工程を経て、所望の温度にコン
トロールされたパネル51のフェース内面52aにダグ
(黒色膜)64を塗布する。そして、スルファミン酸に
よる侵せき工程を経て、乾燥後、再び水で現像、乾燥す
ると、残ったレジスト61の部分にダグ64が浸せきし
て、所望の黒色膜53のパターンが形成される。なお、
図中の線a−aはダグ64の中心位置を示している。つ
まり、この工程では、シャドウマスク62の孔62aを
通過した光が当たった部分以外にダグ64が残る。
【0006】次に、緑の蛍光体を塗布し、パネル51と
シャドウマスク62を合体し、シャドウマスク62の孔
62aを通じて露光した後、シャドウマスク62を外
し、パネル51を現像、乾燥し、露光された部分に第1
色目の緑の蛍光体を形成する。以下、青、赤の蛍光体に
ついてそれぞれ塗布、露光、現像を繰り返して、最終的
に、シャドウマスク62の孔62aに相当する部分に、
緑、青、赤の3色の蛍光体を塗布する。そして、このパ
ネル51と、電子源である陰極線管71を備えたファン
ネル部72とを貼り合せて封止する。CRTの場合はこ
こで内部を真空にする(図11(a)〜(b)に示
す)。
【0007】なお、上記の場合は、黒色膜53のパター
ンが孔の場合で説明したが、ストライプの場合も同様で
ある。
【0008】また、レーザトリミング装置やマーキング
装置では、レーザ光を直接的に集光し所定のパターン加
工を行う方法と、ガラスマスク等を用い、所定のパター
ンをレンズで結像する方法のパターン加工が行なわれて
いる。ガラスマスクにはLCDを利用してパターンを表
示画面に生成し、これをマスクにしてパターン加工を行
うものや、ガラスの1面に対してリソグラフィー技術に
より、パターン膜をつけたもの、またパターンエッチン
グしたガラスをマスクとしたパターン加工が実用されて
いる。このようなマスクを用いた光学系は、マスクと結
像用レンズが基本構成であり、マスク面のパターン像を
レンズで被加工物に結像して所定のパターン加工を行う
ものである。被加工物の対象としては電子部品、半導体
部品、各種スイッチ部品等あらゆる部品に適用されてき
ている。
【0009】また、リソグラフィー技術に使われている
ステッパ等もマスクとレンズを用いた結像方式である。
特にステッパ等に使われているレンズは、結像における
あらゆる歪を極小にしたものである。一般のマーキング
等のレンズの場合は、それ程パターン精度が問われてい
るものではなく、いかに認識できるかが主たるポイント
になっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
黒色膜の形成方法では、レジストの塗布工程、乾燥工
程、露光工程、ダグの塗布、スルファミン酸による侵せ
き工程を経るため、大がかりな装置を必要とする。そし
て、現像に使われる大量の水、スルファミン酸などの薬
液が排出されると共に、特に乾燥工程においては、多大
な電力エネルギを要するという問題がある。
【0011】また、リソグラフィーの精度を要求される
プロセスに展開する場合には、ステッパと同様に歪の少
ないパターン加工が要求される。一般に、リソグラフィ
ー技術を用いた加工プロセスとレーザ加工を比較した場
合、レーザ加工の方がはるかに輝度が高いため、マスク
へのダメージが間題となってくる。そこでこのマスク材
としては、金属板を用いたりガラス板、またはLCDそ
のものを用いたりしている。よって、ブラウン管等の大
きいパネルを対象としてリソグラフィー技術をレーザ加
工に置き換えて考えた場合、マスクには高精度のパター
ンをしかも大面積化が要求される。
【0012】また、結像レンズもステッパに匹敵する程
の収差の少ないレンズが要求される。大面積化として
は、例えば40インチクラスのパネルをパターン加工す
る揚合、加工時間を短縮するため、1回当りの加工エリ
アを出来るだけ大きくする必要がある。そのため結像レ
ンズ倍率は1/1もしくは逆に拡大系が必要である。こ
のため、なおさらマスクへのダメージが問題になってく
る。
【0013】また、レーザ加工の加工対象がカーボン系
の膜では、レーザ光の吸収が大きいので加工しやすい材
料ではあるが、ダメージも受けやすいという欠点があ
る。そのため、マスクとしてはこれまで使われている金
属マスク、ガラスマスク、LCD材が対象となるが、金
属マスクでは、微細パターンを大面積に精度良く成形す
ることは不可能である。
【0014】また、LCDでは微細パターンの生成,節
度の高いビームに対するLCDへのダメージの点で問題
がある。
【0015】これらの理由から、ガラスマスクが用いら
れることが多いが、ガラスマスクには、ガラス基板上に
CVDやPVDで金属膜をパターニングしたものや、前
述のようにパターンエッチングしたものがある。しか
し、前者はダメージの問題で実用は難しい。そこで高輝
度のレーザ光に対して耐久性の高いエッチングマスク
(後者)が有利となる。
【0016】しかしながら、この場合も、エッチングに
より粗面となる部分は散乱光となってマスクを通過す
る。この散乱光が結像レンズに投光されると、加工パタ
ーン以外を加工してしまう場合がある。この散乱光は光
量的には1%程度であるが、加工されやすいカーボン膜
等はこの量でも容易に加工される。特に大面積化を目的
とした結像レンズではこの量が無視できないレべルであ
る。
【0017】したがって、加工スレッシュを相対的に向
上させる方法、つまり、マスクに投光するレーザ出力を
下げて使う以外の方法は行なわれていなかった。このこ
とは、加工によるシャープさが失われる結果を引き起し
ていた。本発明は、このような点に鑑みなされたもの
で、従来のようにシャドウマスクを介して露光、現像す
るような大がかりな装置を必要とせず、かつ、従来に比
べて省資源化および省エネルギー化を図れ、黒色膜のパ
ターンを正確かつ容易に形成できるディスプレイ装置の
製造方法、および、レーザ加工装置を提供することを目
的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の手段によれば、
パネル部にレーザ光を光学系を介して照射する工程と、
このレーザ光によって前記パネルの一方の面に形成され
ている黒色膜を選択的に除去して前記パネルに黒色膜の
バターンを形成する工程と、前記バネル部と基台とを貼
り合わせて封止する工程とを有するディスプレイ装置の
製造方法において、前記光学系は、前記黒色膜のパター
ンに対応して遮光パターンが形成された透光部材からな
るマスクを有することを特徴とするディスプレイ装置の
製造方法である。
【0019】また本発明の手段によれば、前記レーザ光
の照射は前記黒色膜が形成されていない前記パネル部の
他方の面から行なうことを特徴とするディスプレイ装置
の製造方法である。
【0020】また本発明の手段によれば、前記レーザ光
の照射によって除去された前記黒色膜が吸引される吸引
工程を有することを特徴とするディスプレイ装置の製造
方法である。
【0021】また本発明の手段によれば、前記レーザ光
は前記バネルに対する複数の照射面を有することを特徴
とするディスプレイ装置の製造方法である。
【0022】また本発明の手段によれば、レーザ光によ
る選択的な加工によって被加工物上ヘパターンを形成す
る光学系を具備したレーザ加工装置において、前記光学
系は前記パターンに対応した遮光部が形成された透光部
材からなる2枚のマスクを有し、これらのマスクはお互
いに粗面同士を対向させていることを特徴とするレーザ
加工装置である。
【0023】また本発明の手段によれば、レーザ光が通
過する開口部が形成された2枚のガラスマスクの粗面同
士を貼り合わせて形成することを特徴とするアパチャマ
スクである。また本発明の手段によれば、レーザ光が通
過する開口部が形成された複数枚のガラスマスクを光軸
上に所定間隔で配置し、前記開口部のサイズをレーザ光
の光束より小さく、かつ、入射側から順次小さくしたこ
とを特徴とするアパチャマスクである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面を参照して説明する。
【0025】まず、最初に本発明のディスプレイ装置の
製造方法に用いられる黒色膜のパターンを形成するレー
ザ加工装置で加工されるディスプレイ装置を説明する
と、図1に示すように、ガラス製のパネル1のフェース外
面2bが平面状に形成されたフェース部2のフェース内
面2aに、所定形状で規則的な黒色膜3のパターンが形
成されており、この黒色膜3のパターンは、図2(a)
に示すように、円形などの所定形状の多数の孔や、図2
(b)に示すように、ストライプが規則性を有して配列
されている。
【0026】次に、本発明のディスプレイ装置の製造方
法に用いる黒色膜のパターンを形成するレーザ加工装置
を説明する。図3はこの黒色膜パターン形成装置の斜視
図で、図4はその光学系の模式図である。
【0027】レーザ加工装置は、下部に除去物吸引装置
7を備えたXYテーブル8が設けられている。また、X
Yテーブル8の上方には照射光学系9が設けられてい
る。XYテーブル8の上面には、ディスプレイ装置のパ
ネル1がトレイ10に載置されて固定されている。パネ
ル1は図1に示したようにフェース内面2aの黒色膜3
のパターンの形成される鏡域の全体に黒色膜3(ダグが
塗布された)が形成され、フェース内面2aを下方に向
けるとともに、フェース外面2bを上方に向けた状態で
位置決めされてトレイ10に取り付けられている。
【0028】XYテーブル8の下方に設けられた除去物
吸引装置7は、除去された黒色膜除去物(ダグ)を吸引
して回収する吸引回収手段としてのバキューム装置(不
図示)を具備している。照射光学系9は、YAGレーザ等
により形成されたレーザ発振器12からのレーザ光L
が、ガラスファイバ13により導かれた光軸上の前方
に、順次コリメートレンズ14、反射手段であり走査装置
として機能する2枚のスキャナミラー15a、15b、
リレーレンズ16、所望のパターン形状を持つアパチャ
マスク17、結像レンズ18が設けられて構成されてい
る。なお、アパチャマスク17の位置は、パターンがパネ
ル1のフェース内面2bに形成されている黒色膜3上に
結像されるような構成および配置されている。そして、
アパチャマスク17には、このパターンに対応してパネ
ルに転写される遮光パターンが形成されているが、ネガ
の状態でもポジの状態でもよい。
【0029】また、これらの照射光学系9は、一つのレ
ーザ発振器12からのレーザ光がガラスファイバ13群
(不図示)に導入され、ガラスファイバ13が離散して、
それぞれにコリメートレンズ14等の光学手段が光学的
に配置されている。これらの構成による装置により、パ
ネル11のフェース内面2aに所定の形状をもつ規則的
な黒色膜3のパターンを形成するには、まず、フェース
内面2aの黒色膜3が形成される領域全体に、既に黒色
膜3が形成されたパネル11を、フェース外面2bを上
方に向けた状態でトレイ10に位置決めし、このトレイ
10を介してXYテーブル8に装着する。
【0030】パネル1の黒色膜3に光学系の焦点を合わ
せ、パネル1をXYテーブル8でX方向に開始位置まで
移動させる。ここで、レーザ発振器12からガラスファ
イバ13を経由して照射されるレーザ光Lは、順次、コ
リメートレンズ14、スキャナミラー15a、15b、
リレーレンズ16、アパチャマスク17そして結像レン
ズ18を介してパネル1の上方からパネル1に形成され
た黒色膜3を照射する。
【0031】この照射では、複数の光学系を介して同時
にレーザ光を複数の照射面で照射するので、各々の光学
系がパネル1のそれぞれの担当領域に対する照射が終了
するまで、XYテーブル8は停止している。照射が終了
すると、パネル1はXYテーブル8により、次のステッ
プまでX方向に移動される。そこで、再び各々の光学系
がパネル1のそれぞれの担当領域を照射する。
【0032】これらのガラスファイバ13から照射され
るレーザ光Lは、コリメートレンズ14により絞られて
ほぼ平行光となり、さらに、2枚のスキヤンミラー15
a、15bでの反射により、リレーレンズ16を介して
アパチャマスク17における光が照射される面の全体を
一様に照射する。アパチャマスク17によりレーザ光L
は所望のパターンに整形され、結像レンズ18で結像さ
れて、パネル1を照射し、パネル1の内部を透過して、
フェース内面2aの黒色膜3を照射してその照射部分の
黒色膜3を除去する。
【0033】以上の手順を繰り返し、パネル1の全面に
わたってレーザ光を走査し、所定形状をもつ規則的な黒
色膜3のパターンを形成する。このパターンは、例え
ば、黒色膜3はストライプの幅が100μm、ストライ
プのピッチが200μm程度である。
【0034】なお、アパチャマスク17は、図5に摸式
図を示すように、パターンエッチングされたガラスマス
ク18a、18bを2枚用い、ガラスマスク18a、1
8bの互いの粗面18−d1、18−d2同士を貼り合
わせた構造である。中央部にはパターンエッチングによ
りそれぞれのガラスマスク18a、18bに開口部18
−e1、18−e2が形成されている。貼り合せたアパ
チャマスク17Aは、ガラスマスク18a、18b間に
隙間が殆ど存在しないため、光学的にレーザ光が照射さ
れた時のフォーカスずれの許容値を満足しており、その
結果、このアパチャマスク17Aを用いてパターン加工
を行なう際のシャープネスを十分満足している。
【0035】また、図6は別の変形例で、光軸上にガラ
スマスク18c、18d、18eを順次配列して組合
せ、アパチャマスク17Bを構成したものである。た
だ、この場合は、レーザ光の入射角θに制限がある。そ
れは、ガラスマスク18cの開口部18−e3、ガラス
マスク18dの開口部18−e4、ガラスマスク18e
の開口部18−e5の大きさと、これらのガラスマスク
18c、18d、18eの相互の間隔により決定され、
常にこの入射角θと同じかそれより大きいことが必要条
件になる。つまり、ガラスマスク18c、18d、18
eに入射するレーザ光の光束は、その断面が各ガラスマ
スク18c、18d、18eに入射する際に、各ガラス
マスク18c、18d、18eに形成された開口部18
−e3、18−e4、18−e5より少なくとも同じか
大きいことが必要になり、また、開口部部18−e3、
18−e4、18−e5はレーザ光の通過方向に従っ
て、断面積が順次小さくなるように形成されている。図7
(a)および(b)は、従来のアパチャマスク17Zと
本発明のアパチャマスク17Aとをそれぞれ用いた加工
光学系によるパターン加工を比較した説明図である。図
7(a)は従来のアパチャマスク17Zを用いた加工例
であり、アパチャマスク17Zに入射するレーザ光L1
は、アパチャマスク17Zの透明な部分を通過したレー
ザ光L2はレンズ22aにより被加工物23a上のカー
ボンによる黒色膜24aに集光されて、パターン除去部
25aが形成される。その一方、粗面部26aを通過し
たレーザ光L3の一部はレンズ22aを通過した光の
み、黒色膜24aに集光される。この結果、加工パター
ン以外にダメージ部(除去部)27aが形成されて欠陥
となる場合がある。
【0036】一方、図7(b)は、本発明のパターン加
工を示すものでアパチャマスク17Aに入射するレーザ
L5は直進する成分L6と散乱光成分L7に分かれる。
直進するレーザL6はレンズ22bにより被加工物23
b上のカーボンによる黒色膜24bに集光されて、パタ
ーン除去部25bが形成される。一方、散乱光成分L7
は2枚のガラス18a、18bの粗面効果によりレンズ
22bまで到遠する光量レべルを大幅に滅少し、加工パ
ターン以外へのダメージを無くすることができた。遮光
効果としてはガラスマスク1枚の粗面による遮光量が9
9%以上であるため、これまではレーザ光の約1%が問
題になっているのに対し、本発明によりこれが0.01
%以下に低減することができた。図8(a)および
(b)は、従来のアパチャマスクと本発明のアパチャマ
スクを用いて、実際にカーボン製の黒色膜をパターン除
去加工した比較サンプル例である。
【0037】図8(a)は従来例の場合で、加工パター
ン以外の部分に欠陥となる白点状のダメージ部が点在し
ている。それに対して、図8(b)の本発明の場合で、
白点状のダメージ部等の無い欠陥のないシャープな加工
パターンが形成されている。
【0038】また、レーザ光Lの照射によって除去され
てパネル1の下方に飛散する黒色膜除去物(ダグ)は除
去物吸引装置7によって吸引されて回収される。そのた
め、レーザ光Lの照射箇所を常に清浄化でき、黒色膜除
去物の影響がなく、黒色膜3のパターンを正確に形成で
きる。しかも、飛散した黒色膜除去物がパネル1の有効
面に付着するのを防止できる。
【0039】以上のように、本発明ではパネルのフェー
ス内面の黒色膜が形成される領域の全体に形成された黒
色膜に対し、レーザ光を照射して黒色膜のパターンを形
成するので、従来のようにシャドウマスクを介して露
光、現像する方法とは異なり、レジスト塗布装置、乾燥
装置、露光装置、現像装置など工程がなくなるため、大
掛かりな装置を必要とせず、しかも、スルファミン酸な
どの薬液、および現像に使われる大量の水、および特に
乾燥工程においては多大な電力エネルギーを費やすこと
なく、従来に比べて省資源化および省エネルギー化を図
れて、黒色膜3のパターンを正確、かつ、容易に形成で
きる。
【0040】なお、本実施の形態では、パネルをXYテ
ーブルによって移動させながらレーザ光を照射して不要
な黒色膜を除去したが、その逆にパネルを停止させてレ
ーザ照射手段を移動させても、もちろん同様の作用効果
を得られる。
【0041】上述のように、本実施の形態のディスプレ
イ装置の製造方法において、黒色膜のパターンを形成す
る方法は、レーザ光を2枚のスキャンミラーと、一様に
照明するための光学素子群を有する光学系により黒色膜
のパターンに対応する開口パターンが形成されたアパチ
ャマスクに照射する光学系と、前記アパチャマスクによ
り所定のパターンに成型されたレーザ光を光軸中央に対
して点対称に配置された光学素子群を有する光学系を介
して黒色膜に結像するように照射することによって、黒
色膜の一部を除去して所定形状のパターンとする工程を
具備しているので、従来のようにシャドウマスクを介し
て露光、現像するような大がかりな装置を必要とせず、
かつ、従来の方法に比べて省資源化および省エネルギー
化を図れ、また結像光学系を具備するため黒色膜のパタ
ーンを高精度に形成することができる。
【0042】また、黒色膜にレーザ光を照射して黒色膜
の不要な部分を除去する工程では、レーザ光をパネル上
の蛍光体スクリーン面とは反対の面側から照射すること
により、レーザ光の輻射圧と同方向に不要な黒色膜を飛
散させることができるため、少ないレーザエネルギーで
不要な黒色膜を除去すること可能となった。さらに、レ
ーザ光を照射する側と反対の面側に向けて黒色膜が除去
されるため、光学系に遮られることなくパネル全域にわ
たって排気することにより、除去された黒色膜を効率よ
く回収することができる。
【0043】また、黒色膜にレーザ光を照射して黒色膜
の不要な部分を除去する工程では、規則的に並列に配列
された複数の光学系を介して各々同時に隣接する領域を
並列的に照射することにより、大面積のディスプレイパ
ネルの黒色膜を高速でパターン形成することができる。
【0044】また、これまでの方法では1枚のガラスマ
スクを使うことで、加工パターン以外への熱影響やダメ
ージが発生しており、これを抑制するために、レーザ発
振器の出力を下げることで対応してきた。それにより、
熱影響やダメージは減少したが、最も重要な加工パター
ンのシャープさが失われていた。それに対して本発明の
ガラスマスクやその手法、装置を使うこと熱ダメージの
抑制されたシャープな加工パターンを提供することがで
きるようになった。
【0045】それにより、従来はウェットプロセスいわ
ゆるリソグラフィー技術でしか作れなかつたパターン形
成が、レーザ光を用いたドライプロセスでのパターン形
成が可能となった。したがって、多くの材質の部品のパ
ターン加工に適用できるようになった。
【0046】また、さらに、設備コストの低下やウエッ
トプロセスで扱う薬品等による環境汚染の問題を防ぐこ
とができる等の大きな効果が得られた。
【0047】また、上述の実施の形態ではディスプレイ
装置としてCRTを対象とした場合について説明した
が、ディスプレイ装置としては、その他にLCD、PD
P、FED等に対しても同様に適用することができる。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、CRT等のディスプレ
イ装置の製造で、従来のような大がかりな装置を必要と
せず、かつ、従来に比べて省資源化で省エネルギー化が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディスプレイ装置のパネルの説明図。
【図2】(a)ディスプレイ装置のパネルのパターン
図、(b)別のパターン図。
【図3】本発明のディスプレイ装置の黒色膜パターン形
成装置の斜視図。
【図4】本発明のディスプレイ装置の黒色膜パターン形
成装置の光学系の模式図。
【図5】本発明のアパチャマスクの構成図。
【図6】本発明の別のアパチャマスクの構成図。
【図7】(a)従来のアパチャマスクを用いた加工光学
系によるパターン加工の光学的な説明図。(b)本発明
のアパチャマスクを用いた加工光学系によるパターン加
工の光学的な説明図。
【図8】(a)従来のアパチャマスクと本発明のアパチ
ャマスクを用いて、実際にカーボン製の黒色膜をパター
ン除去加工した比較サンプル例、(b)本発明のアパチ
ャマスクと本発明のアパチャマスクを用いて、実際にカ
ーボン製の黒色膜をパターン除去加工した比較サンプル
例。
【図9】(a)および(b)は、ディスプレイ装置のパ
ネルの説明図。
【図10】(a)〜(f)は、黒色膜のパターンの形成
方法の説明図。
【図11】(a)および(b)は、ディスプレイ装置の
パネルとファンネル部貼り合せを示す説明図。
【符号の説明】
1…パネル、2…フェース部、3…黒色膜、4…、5
…、6…、7…除去物吸引装置、8…XYテーブル、9
…照明光学系、17、17A、17B…アパチャマス
ク、18a〜18e…ガラスマスク
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 弘 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術センター内 Fターム(参考) 4E068 AC00 CD04 CG02 DA00 5C028 JJ09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル部にレーザ光を光学系を介して照
    射する工程と、このレーザ光によって前記パネルの一方
    の面に形成されている黒色膜を選択的に除去して前記パ
    ネルに黒色膜のバターンを形成する工程と、前記バネル
    部と基台とを貼り合わせて封止する工程とを有するディ
    スプレイ装置の製造方法において、 前記光学系は、前記黒色膜のパターンに対応して遮光パ
    ターンが形成された透光部材からなるマスクを有するこ
    とを特徴とするディスプレイ装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記レーザ光の照射は前記黒色膜が形成
    されていない前記パネル部の他方の面から行なうことを
    特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記レーザ光の照射によって除去された
    前記黒色膜が吸引される吸引工程を有することを特徴と
    する請求項1に記載のディスプレイ装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記レーザ光は前記バネルに対する複数
    の照射面を有することを特徴とする請求項1に記載のデ
    ィスプレイ装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 レーザ光による選択的な加工によって被
    加工物上ヘパターンを形成する光学系を具備したレーザ
    加工装置において、前記光学系は前記パターンに対応し
    た遮光部が形成された透光部材からなる2枚のマスクを
    有し、これらのマスクはお互いに粗面同士を対向させて
    いることを特徴とするレーザ加工装置。
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