JP2002180696A - 木造家屋の免震装置 - Google Patents

木造家屋の免震装置

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JP2002180696A
JP2002180696A JP2000377052A JP2000377052A JP2002180696A JP 2002180696 A JP2002180696 A JP 2002180696A JP 2000377052 A JP2000377052 A JP 2000377052A JP 2000377052 A JP2000377052 A JP 2000377052A JP 2002180696 A JP2002180696 A JP 2002180696A
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base
foundation
sphere
wooden house
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Hideo Niwa
秀雄 丹羽
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 木造家屋が設立された地面が地震により水平
方向へ震動する横揺れに対し、土台とこれに立設された
柱により構成される家屋部分は全く揺動しないようにし
た木造家屋の免震装置を提供する。 【解決手段】基礎上に配設した土台8の柱9を立設する
位置の土台8の下側面に球嵌合凹部6を凹設した球嵌合
盤5を固着し、球嵌合盤5と対向方向で基礎の上側面と
同一平面上に略半球面状に凹設した球揺動凹部3を形成
した球揺動受盤2を前記基礎と同一位置に配設する。球
嵌合凹部6内に球体4の一部を突出しかつ回転自在に嵌
合し、球体4を前記球揺動受盤2の球揺動凹部3に移動
自由に乗置し、地震の震動による地面の横揺れを、球揺
動受盤2に乗置した球体が回転しつつ移動することによ
り地面の揺動を吸収して、土台8とこれに立設された柱
9により構成される家屋部分は全く揺動しないようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、木造家屋の免震装
置に関するものであり、特に、基礎上に配置した土台の
柱を立設する位置に設けた球嵌合盤の球嵌合凹部に球体
を回転自在に嵌合し、該球体を球揺動受盤上に略半球面
状に凹設した球揺動凹部内へ回転自在かつ移動自由に乗
置することにより、地震により木造家屋が設立された地
面が水平方向の震動たる横揺れの発生に対し、地面に建
設された木造家屋全体が横揺れすることなく、地面と基
礎部分のみが横方向へ揺動し土台とこれに立設された柱
により構成される家屋部分は全く揺動することがない木
造家屋の免震装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来木造家屋の建築構造としては、基礎
の上に土台を横設し該土台に柱を立設して梁等を組み込
むという軸組構造によって木造家屋を建立するのを基本
構造とするものであって、基礎と土台とは連結すること
なく基礎の上に組み立てられた家屋自体の自重により家
屋は基礎に固定されるものであった。
【0003】しかし、地震や台風等の災害大国とさえ云
われる我国においては、近来屡々来襲した大地震や台風
の度に木造家屋が倒壊することにより多くの死傷者や火
災等の大災害の発生に伴い、国家による建築基準の制定
によってコンクリート基礎と土台とはアンカーボルト等
により強固に連結することが定められるに到った。
【0004】さらに木造家屋の軸組構造をより強靱な組
立て構造とするために、例えば特開平8ー333806
号においては、コンクリート基礎に下部方向を埋設した
アンカーボルトによりコンクリート基礎と土台とを連結
するのみでなく、柱と土台や桁材との接合部を箱金物に
より架橋状に連結することにより接合部を補強すること
により、他耐震性や強風に対する耐揺動性を向上せしめ
るものが提案されている。
【0005】また、木造家屋の軸組構造をより強靱な組
立て構造とするために、特開平6ー173342号にお
いては、土台と柱と横架材とによる軸組の構成において
コンクリート基礎に埋め込んだアンカーボルトにより土
台を基礎に固定し該アンカーボルトと、横架材を貫通し
て締付け固定したタイロッドと、をターンバックル回転
体により連結することにより、地震や強風等により加え
られる水平力に対する強度を向上せしめた木造住宅の軸
組工法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術におけるこの
種の木造家屋においては、基礎と土台とは連結固定する
ことなく、基礎上に組み立てた木造家屋による自重によ
り木造家屋を基礎上にしっかりと固定するものであるか
ら、一定以上の震度を有する地震や一定以上の風速と風
力を有する台風等が発生し、この地震や台風による木造
家屋の自重以上の大きな力が木造家屋に加えられると、
木造家屋が基礎からずれて外れてしまい木造家屋が傾い
たり、一部が損壊したり、最終的には倒壊する事により
死傷者が発生する等の災害事故が多発するという問題が
あった。
【0007】また、地震や台風等の災害大国とさえ云わ
れる我国においては、近来屡々来襲した大地震や台風の
度に木造家屋が倒壊することにより多くの死傷者や火災
等の大災害の発生に伴い、国家による建築基準の制定に
よってコンクリート基礎と土台とはアンカーボルト等に
より強固に連結するものにおいては、地震や台風により
木造家屋の自重以上の大きな力が木造家屋に加えられて
も、基礎と土台とがアンカーボルトにより連結固定され
ているから、基礎から木造家屋がずれて外れることを原
因とした木造家屋の傾きや損壊や倒壊等の災害は防止で
きるが、台風や特に大地震による横揺れが木造家屋に加
えられると基礎を含めた木造家屋全体が地面と共に大き
く揺れることになり、しかも基礎と土台とがアンカーボ
ルトで連結固定されているために、地面の揺れがそのま
ま木造家屋に伝わり、加えて地面に垂直に建立された家
屋は上方ほど振幅が大きくなり、このため木造二階建や
木造三階建においては上階程大きな揺れが生じ、家具の
転倒や物品の転落或いは天井や床の落下等により多数の
死傷者が発生したり、大火災の発生の原因となる等の災
害発生の原因となるという問題があった。
【0008】また、特開平8ー333806号において
は、アンカーボルトによりコンクリート基礎と土台とを
連結し、さらに柱と土台や桁材との接合部を箱金物によ
り架橋状に連結して接合部を補強し、他耐震性や強風に
対する耐揺動性をある程度は向上せしめることはできる
が、地震による横揺れにより木造家屋が基礎を含めて地
面と共に横揺れし、しかも上階ほど振幅が大きくなり、
このため地面と共に木造家屋が横揺れして、家具の転倒
や物品の転落、或いは、天井や床の落下等により多数の
死傷者が発生したり、大火災の発生の原因となる等の問
題は未解決である。
【0009】さらに、特開平6ー173342号におい
ては、コンクリート基礎に埋め込んだアンカーボルトに
より土台を基礎に固定すると共に、該アンカーボルト
と、横架材を貫通して締付け固定したタイロッドと、を
ターンバックル回転体により両者を一体に連結すること
により、地震や強風等により加えられる水平力に対する
強度を向上せしめた木造住宅の軸組工法が提案されてい
るが、木造家屋に水平方向から加えられる力に対する耐
久力はある程度向上することは認められるが、基礎と土
台とがアンカーボルトで連結固定されているために、地
面の揺れがそのまま木造家屋に伝わり、加えて地面に垂
直に建立された家屋は上方ほど振幅が大きくなり、地震
による横揺れにより木造家屋が基礎を含めて地面と共に
横揺れし、しかも上階ほど振幅が大きくなり、このため
地面と共に木造家屋が横揺れして、家具の転倒や物品の
転落、或いは、天井や床の落下等により多数の死傷者が
発生の原因となる等の災害発生の原因となるという問題
があった。
【0010】本発明は、従来技術における上記の問題を
解決し、地震により木造家屋が設立された地面が水平方
向の震動たる横揺れに対し、地面に建設された木造家屋
全体が横揺れすることなく、土台とこれに立設された柱
により構成される家屋部分は全く揺動することがないよ
うに、基礎上に配置した土台の柱を立設する位置に設け
た球嵌合盤の球嵌合凹部に球体を回転自在に嵌合し、該
球体を球揺動受盤上に凹設した球揺動凹部内へ回転自在
かつ移動自由に乗置することにより、地面と基礎部分の
みが横方向へ揺動して、球揺動受盤に乗置した球体が回
転しつつ移動して地面の揺動を吸収して、土台とこれに
立設された柱により構成される家屋部分は全く揺動しな
いようにした木造家屋の免震装置を提供することを目的
とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を克服し解決するために鋭意研究をした結果、地震によ
り木造家屋が設立された地面が水平方向の震動たる横揺
れに対し、地面に建設された木造家屋全体が横揺れする
ことなく、土台とこれに立設された柱により構成される
家屋部分は全く揺動することがないように、基礎上に配
設した土台の柱を立設する位置の前記土台の下側面に球
嵌合凹部を凹設した球嵌合盤を固着し、該球嵌合盤と対
向方向で基礎の上側面と同一平面上に略半球面状に凹設
した球揺動凹部を形成した球揺動受盤を前記基礎と同一
位置に配設し、前記嵌合凹部内に球体の一部を突出しか
つ回転自在に嵌合し、該球体を前記球揺動受盤の球揺動
凹部に移動自由に乗置し、地震の震動による地面の横揺
れを、球揺動受盤に乗置した球体が回転しつつ移動する
ことにより地面の揺動を吸収して、土台とこれに立設さ
れた柱により構成される家屋部分は全く揺動しないよう
にした木造家屋の免震装置である。
【0012】また、本発明の木造家屋の免震装置は、コ
ンクリート基礎上に配設した土台の柱を立設する位置の
前記土台の下側面に、球嵌合凹部を凹設した球嵌合盤を
固着し、該球嵌合盤と対向方向でコンクリート基礎の上
側面と同一平面上に、略半球面状に凹設した球揺動凹部
を形成した球揺動受盤を、前記コンクリート基礎と同一
位置に配設し、前記嵌合凹部内に球体の一部を突出して
回転自在に嵌合し、該球体を前記球揺動受盤の球揺動凹
部に移動自由に乗置し、土台とコンクリート基礎とが一
体に固定されず、一定距離範囲で土台がコンクリート基
礎上を移動可能に連結されてなるものである。
【0013】さらに、本発明の木造家屋の免震装置は、
球体を移動自由に乗置した球揺動凹部を設けた球揺動受
盤を、基礎の上側面に一体に固着してなるものである。
【0014】また、本発明の木造家屋の免震装置は、柱
を立設する全ての位置の土台と基礎とに球嵌合盤と球揺
動受盤とが設けられてなるものである。
【0015】本発明の木造家屋の免震装置は、コンクリ
ート基礎と土台との連結において、コンクリート基礎に
下端部にU字状屈曲部を設けたアンカーボルトの下端方
向を埋設し、該アンカーボルトの上端方向を前記コンク
リート基礎から突出せしめ、土台に穿孔した横長孔に前
記アンカーボルトを貫通せしめ、ワッシャを介してナッ
トにより締結し、前記土台が横長孔の長さの範囲でコン
クリート基礎上を移動可能に連結されてなるものであ
る。
【0016】本発明の木造家屋の免震装置は、球揺動受
盤が土台に柱を立設する位置の基礎に、一体に取り付け
た柱支持台の上側面に設けた盤取付凹部に固着され、該
球揺動受盤の上側面が基礎の上側面と同一平面に位置す
るように設けられてなるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の木造家屋の免震装置は、
従来の木造家屋においてはコンクリート基礎と土台とは
アンカーボルト等により直接強固に一体に連結するもの
であるから、基礎から木造家屋がずれて外れて木造家屋
の傾きや損壊や倒壊等の災害は防止できるが、基礎と土
台とがアンカーボルトで連結固定されているから、地面
の揺れがそのまま直接に木造家屋に伝わり、大きく揺動
するのを防止するため、基礎上に配設した土台の柱を立
設する位置の前記土台の下側面に、球嵌合凹部を凹設し
た球嵌合盤を固着し、該球嵌合盤と対向方向で基礎の上
側面と同一平面上に、略半球面状に凹設した球揺動凹部
を形成した球揺動受盤を、前記基礎と同一位置に配設
し、前記嵌合凹部内に球体の一部を突出しかつ回転自在
に嵌合し、該球体を前記球揺動受盤の球揺動凹部に移動
自由に乗置し、地震による地面の横揺れによる震動を、
球揺動受盤に乗置した球体が回転しつつ移動して地面の
揺動を吸収して、土台とこれに立設された柱により構成
される家屋部分は全く揺動しないようにするという目的
を達成したものである。
【0018】本発明の木造家屋の免震装置においては、
地震による地面の横揺れによる震動が木造家屋に直接伝
わらないようにするために、基礎上に配設した土台の柱
を立設する位置の前記土台の下側面に、球嵌合凹部を凹
設した球嵌合盤を固着し、該球嵌合盤と対向方向で基礎
の上側面と同一平面上に、略半球面状に凹設した球揺動
凹部を形成した球揺動受盤を、前記基礎と同一位置に配
設し、前記嵌合凹部内に球体の一部を突出して回転自在
に嵌合し、該球体を前記球揺動受盤の球揺動凹部に移動
自由に乗置し、球揺動受盤に乗置した球体が回転しつつ
移動して、地震による地面の横揺れによる揺動を吸収す
るよう働くものである。
【0019】本発明の木造家屋の免震装置においては、
コンクリート基礎に埋設したアンカーボルトの上端方向
を、土台に穿孔した横長孔に前記アンカーボルトを貫通
せしめてワッシャーを介してナットにより締結し、前記
土台が横長孔の長さの範囲でコンクリート基礎上を移動
可能に連結してなるものであるから、基礎と土台とは一
体に固定し連結されるものではなく、土台はアンカーボ
ルトが貫通した横長孔の長さの範囲で基礎上を自由に移
動し揺動されるように働くと共に、ワッシャーを介して
ナットにより締結されているので、アンカーボルトによ
り基礎と土台とは連結されているから、地震による横揺
れによっても土台が基礎からずれて外れることがなく、
しかも、地震による縦揺れが木造家屋に加えられても、
アンカーボルトにより基礎と土台とは強固に連結されて
いるから、木造家屋が基礎からはずれて上下方向に揺動
することがないように働くものである。
【0020】
【実施例】次ぎに本発明について実施例に基づき説明す
るが、これらは本発明を限定するものではない。以下に
本発明の実施例を示す図1乃至図12に基づいて説明す
る。本発明の免震装置1は、金属製の略矩形平盤体に形
成した球揺動受盤2の上側面の中央部方向に、略半球面
状に凹設した球揺動凹部3に、回転自在かつ移動自由に
乗置した鋼鉄製の球体4と、金属製により略平盤体に形
成した球嵌合盤5の下側面に略半球面状に凹設した球嵌
合凹部6内に、球体4の一部分のみが挿入し回転自在に
嵌合され、球載置凹部3内を移動自由に設けられてい
る。免震装置1は、コンクリート基礎7上に横設した土
台8に柱9を立設する位置の土台8の下側面に凹設した
取付凹部10に球嵌合盤5を固着し、該球嵌合盤5に対
向したコンクリート基礎7の上面に球揺動受盤2を固着
し、球嵌合凹部6に球体4を回転自在に一部が突出した
状態に嵌合し、該球体4が球揺動受盤2の上側面に略半
球面状に凹設した球揺動凹部3内に回転自在、かつ、移
動自由に乗置して、該免震装置1を柱9を立設する位置
の土台8の下側面とコンクリート基礎7の上側面とに取
り付けてなるものである。
【0021】この様に柱9を立設する位置の土台8とコ
ンクリート基礎7に取り付けてなる免震装置1は、地震
等により地面が横揺れすると地面に建立して固定したコ
ンクリート基礎7が地面と共に横揺れすれば、コンクリ
ート基礎7上に固定した球揺動受盤2が一緒に揺動し、
これに伴い球揺動凹部3内に乗置した球体4が該球揺動
凹部3内を回転しながら移動し、この球体4の回転、移
動により地面とコンクリート基礎7との横揺れによる揺
動を吸収し、土台8とこれに立設した柱9により軸組し
て組み立てられた木造家屋は、全く横揺れすることがな
いように作用するものである。
【0022】免震装置1の金属製の略矩形平盤体に形成
した球揺動受盤2は、一辺が22cmの正方形の金属製
平板体に形成され、該金属製平板体の球揺動受盤2の上
側面の中央部方向に、直径20cmの略半球面状に凹設
した球揺動凹部3が設けられてなり、該球揺動凹部3
は、その中心部が球揺動受盤2の上側面から5mm深さ
に凹設された断面円弧状を呈した表面を滑らかな鏡面状
に形成した、略半球面状に形成されている。
【0023】球揺動受盤2の下側面の中央部方向には、
必要に応じて直径18cmで肉厚1cmに形成した円盤
体状の取付盤体11が一体に突設されている。該球揺動
受盤2は、コンクリート基礎7の上側面に、取付盤体1
1を突設した球揺動受盤2の断面形状と同一形状に凹設
した盤取付凹部12を設け、該盤取付凹部12内に図3
に示す状態に前記球揺動受盤2を挿入して一体に固着
し、又は、断面台形状の截頭角錐体に形成した柱支持台
13を、コンクリート基礎7の一部に一体に設け該柱支
持台13の上側面に、取付盤体11を突設した球揺動受
盤2の断面形状と同一形状に凹設した盤取付凹部12を
形成し、該盤取付凹部12内に図4に示す状態に前記球
揺動受盤2を挿入して一体に固着してなるものである。
この場合コンクリート基礎7の上側面の幅員が22cm
以上の場合には、図5に示すごとく、球揺動受盤2をコ
ンクリート基礎7の上側面に設けた盤取付凹部12内に
直接に挿入して固着する。また、コンクリート基礎7の
上側面の幅員が21cm以下の場合には、図1に示すご
とく、球揺動受盤2をコンクリート基礎7上に直接に取
り付けるのではなく、柱9を立設する位置のコンクリー
ト基礎7の一部を切欠して柱支持台13をコンクリート
基礎7に一体に設け、柱支持台13の上側面に設けた盤
取付凹部12内に図4に示す状態に前記球揺動受盤2を
挿入して一体に固着してなるものである。この場合コン
クリート基礎7又は柱支持台13に固着した球揺動受盤
2の上側面が、コンクリート基礎7の上側面と同一平面
上に位置するように取り付けられる。
【0024】球体4は、直径10mmの鋼鉄製により表
面の全球面を鏡面状に研磨した球体であり、土台8の下
側面に固着した球嵌合盤5に凹設した球嵌合凹部6内
に、球体4の一部分のみを挿入し回転自在に嵌合し、球
揺動受盤2の上面に凹設した球揺動凹部3に回転自在か
つ移動自由に乗置している。
【0025】球嵌合盤5は、図2に示すごとく、金属製
により柱9の木口面の幅員の2倍以上の長さに形成され
肉厚は1cmで、その長さ方向の中央部方向を略楕円状
の膨大部に形成した略矩形平盤体に形成し、該球嵌合盤
5の下側面の中央部方向の膨大部には略半球面状に球嵌
合凹部6を深さ5mmに凹設し、該球嵌合盤5の両端方
向には、ネジ孔14を設けて、柱9を立設する位置の土
台8の下側面に幅方向の中央部方向に前記球嵌合盤5と
略同一形状に凹設した取付凹部10に、球嵌合盤5に穿
孔したネジ孔14にネジ15を螺入して固着し、該球嵌
合盤5の下側面は土台8の下側面と同一平面になるよう
に固着され、該球嵌合盤5に対向したコンクリート基礎
7に、又は、コンクリート基礎に一体に設けた柱支持台
13に球揺動受盤2を固着し、前記球嵌合凹部6に球体
4を回転自在に一部が突出した状態に嵌合し、該球体4
が球揺動受盤2の上面に略半球面状に凹設した球揺動凹
部3を回転自在にかつ移動自由に乗置して、免震装置1
を柱9を立設する位置の土台8の下側面とコンクリート
基礎7とに取り付けてなるものである。
【0026】この場合球体4を回転自在に一部が突出し
た状態に嵌合してなる球嵌合凹部6は、図4に示す状態
に球体4と球嵌合凹部6との間には、若干の間隙を設け
ておくものである。すなわち、球体4は球嵌合凹部6内
に若干余裕を設けて、球嵌合凹部6が球体4の外径より
若干大きく形成されている。この様に球嵌合凹部6が球
体4より若干大きく形成されて、球嵌合凹部6と球体4
との間に間隙が形成されているため、夏季等において気
温の上昇に伴い球体4又は球嵌合凹部6が膨張しても球
体4が球嵌合凹部6内に緊密に密着して固定されること
なく、自由に回転移動することができるという効果があ
る。
【0027】コンクリート基礎7には、鋼鉄製のアンカ
ーボルト16が下端部をU字状に屈曲したU字状屈曲部
17方向を埋設して垂設され、該アンカーボルト16の
上端部方向は土台8を貫通してワッシャー18を介して
ナット19により締め付けて連結されている。アンカー
ボルト16を貫通した土台8には、長さ20cmの横長
孔20が穿孔され、該横長孔20に前記アンカーボルト
16の上端部が貫通してワッシャー18を介してナット
19により締め付けて連結され、土台8の長さ方向のワ
ッシャー18の両端には円筒状体18aが一体に設けら
れている。このワッシャー18の両端の円筒状体18a
は、土台8が上下方向に震動する場合には、バネとして
の弾撥性を発揮するように作用する。
【0028】この様に基礎7と土台8とは、土台8に穿
孔した横長孔20を貫通したアンカーボルト16により
締め付け連結されているから、地震等により地面と基礎
7とが横揺れして水平方向に揺動すれば、土台8を締め
付け連結したアンカーボルト16が土台8の横長孔20
内を水平方向に揺動し、免震装置1の球体4が回転し移
動することにより横揺れを吸収するから、土台8及び該
土台8上に建設された木造家屋が基礎7と共に横揺れし
水平方向に揺動することはなく、また、地震や台風等に
より縦揺れの上下方向への震動が加えられると、基礎7
と土台8とはアンカーボルト16により締め付け連結さ
れているから、土台8及び土台8上に建設された木造家
屋は、基礎7に固定されて縦揺れして上下方向へは震動
しないように働くものである。
【0029】本発明の免震装置1は、木造家屋のコンク
リート基礎7上に横設される土台8に立設される柱9の
全ての立設位置に設けるのが好ましいが、木造家屋の建
設単価や建築工期の面から、必要に応じて、土台8に立
設される柱9のうち3.6m毎の間隔により設けても、
木造家屋の免震装置としての効果は発揮できるものであ
る。
【0030】地震の発生により地震波としてのP波(縦
波)とS波(横波)とが木造家屋の建設された土地に伝
播されるが、この地震波のうち、木造家屋の倒壊や損壊
や火災発生や多数の死傷者の災害発生の主原因となるS
波(横波)による地面の横揺れに伴って、この土地に建
設された木造家屋が、地面の横揺れ同時に一緒に横揺れ
し、しかも、地面に直立に立設された木造家屋は、上方
において大きく揺れるものであるが、本発明の木造家屋
の免震装置1よるときは、地面に建設されたコンクリー
ト基礎7は地面と一緒に横揺れするが、コンクリート基
礎7上に横設された土台8とは直接に連結固定されず
に、コンクリート基礎7と土台8とに設けた免震装置1
を介して連結され、コンクリート基礎7上に設けた球揺
動受盤2の球揺動凹部3内に球体4が回転自在かつ移動
自由に乗置されとおり、しかも、該球体4は土台8の下
側面に設けた球嵌合盤5の球嵌合凹部6に一部が突出さ
れた状態に回転自在に嵌合されているので、地震波のS
波がコンクリート基礎7に伝播されて該コンクリート基
礎7と共に球嵌合盤5も一緒に横揺れするが、該球揺動
受盤2の球揺動凹部3内に乗置された球体4が回転しな
がら、しかも球揺動受盤2のみが自由に移動し、土台8
は全く揺動せず、該土台8に立設された木造家屋も全く
揺動することがなく、すなわち、球体4の回転と該球体
4が乗置された球揺動受盤2の自由な移動とが、地震波
のS波(横波)による地面の横揺を吸収して、このS波
(横波)による横揺を土台8と該土台8に立設された木
造家屋とに伝播しないように働くものである。
【0031】地震の発生により伝播される地震波の大き
さは、震度数として表されるが、本発明の木造家屋の免
震装置1が用いられた木造家屋においては、伝播される
地震波が全くなく静止した状態においては、球体4は球
揺動受盤2の球揺動凹部3の中心部に静止され(図
6)、弱震(加速度8〜25ガル)においては球体4は
球揺動凹部3の中心部から両端方向へ回転つつ僅かに反
復移動し、すなわち、球揺動凹部3の中心部から両端方
向へ約3分の1以内の距離範囲で回転つつ反復移動し
(図7)、中震((加速度25〜80ガル)においては
球体4は球揺動凹部3の中心部から両端方向へ約3分の
2以内の距離範囲で回転つつ反復移動し(図8)、強震
(加速度80〜250ガル)においては球体4は球揺動
凹部3の中心部から両端方向へ約4分の3以内の距離範
囲で回転つつ反復移動し(図9)、烈震(加速度250
〜400ガル)においては球体4は球揺動凹部3の中心
部から両端方向へ約5分の4以内の距離範囲で回転つつ
反復移動し(図10)、激震(加速度400ガル以上)
においては球体4は球揺動凹部3の中心部から両端部ま
での距離範囲で、かつ、球揺動凹部3の両端部から 脱
落しない範囲で回転つつ反復移動(図11)することに
より、地震波のS波(横波)による横揺を吸収するよう
に作用するものである。
【0032】この様に本発明の免震装置においては、地
震発生と共に地震波による震動が伝播されると、地震波
の大きさにより図7乃至図11に示すごとく免震装置1
における球体4が、球揺動凹部3内を回転移動しながら
揺動し地震波による震動を吸収し、基礎7上に建立した
木造家屋に対する地震波の伝播を阻止し、地震が収まっ
て地震波の伝播が停止されると、図6に示す状態に球体
4は球揺動凹部3の中央に復元して静止状態に保持され
ることになる。
【0033】発明の木造家屋の免震装置1の球体4が、
基礎7の球揺動受盤2の球揺動凹部3の中心部に静止さ
れている時は、基礎7の上側面と土台8の下側面とはピ
ッタリと密接して土台8が基礎7上に載置され、土台8
上に立設された木造家屋の全重量は、球体4と基礎7上
に密接して載置された土台8の下側面全面に均一に分散
され加重が掛かるように作用するものである。
【0034】
【発明の効果】本発明は上記の如く構成したから、柱9
を立設する位置の土台8と基礎7とに免震装置1が設け
られ、該免震装置1の球体4が土台8に取付けた球嵌合
盤5の球嵌合凹部6に回転自在に一部が突出した状態に
嵌合され、基礎7に取付けた球揺動受盤2の球揺動凹部
3内に回転自在かつ移動自由に乗置されているから、地
震の地震波の横波によって地面に建設された基礎とが横
揺れしても、球体4が回転し、かつ、球体4を乗置した
まま基礎と球揺動受盤2のみが横揺れするものであるか
ら、地震による横波による横揺れは、土台と土台上に立
設された木造家屋は全く揺動しないように作用し、すな
わち、球体4の回転と該球体4を移動自由に乗置した球
揺動受盤2の揺動により、横揺れを吸収することができ
るという効果がある。
【0035】さらに本発明は、基礎と土台とはアンカー
ボルトにより連結されているから、地震による縦波によ
る縦揺れが伝播されても、基礎と土台とはアンカーボル
トにより連結されているから、基礎から土台や、土台に
立設された木造家屋が浮き上がり、地面及び基礎と別個
に、土台と土台に立設された木造家屋が上下に揺動する
ことがなく、しっかりと基礎と土台及び木造家屋は連結
されているから、地震や台風等によって木造家屋が浮き
上がったり縦揺れすることによる倒壊したり損壊する等
の災害が発生する恐れがなく、しかも、基礎に埋設した
アンカーボルトが、土台に穿孔した横長孔を貫通しワッ
シャーを介してナットにより締め付け連結されているか
ら、基礎と土台とは連結されていながら地震による横揺
れによっても、アンカーボルトが土台の横長孔内を揺動
することができるから、基礎と土台とが横揺れによって
一体になり横揺れすることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の木造家屋の免震装置の斜視図である。
【図2】本発明の要部の斜視図である。
【図3】本発明の要部の組立状態を示す斜視図である。
【図4】本発明の木造家屋の免震装置の一部透視の図側
面である。
【図5】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図6】本発明の木造家屋の免震装置の球体が静止した
状態の要部の側面図である。
【図7】本発明が地震により球体が移動する状態を示す
要部の側面図である。
【図8】本発明が地震により球体が移動する状態を示す
要部の側面図である。
【図9】本発明が地震により球体が移動する状態を示す
要部の側面図である。
【図10】本発明が地震により球体が移動する状態を示
す要部の側面図である。
【図11】本発明が地震により球体が移動する状態を示
す要部の側面図である。
【図12】本発明を免震装置として土台に組込んだ状態
を示す要部の斜視図である。
【符号の説明】
1 免震装置 2 球揺動受盤 3 球揺動凹部 4 球体 5 球嵌合盤 6 球嵌合凹部 7 コンクリート基礎 8 土台 9 柱 10 取付凹部 11 取付盤体 12 盤取付凹部 13 柱支持台 14 ネジ孔 15 ネジ 16 アンカーボルト 17 U字状屈曲部 18 ワッシャー 18a 円筒状体 19 ナット 20 横長孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎上に配設した土台に柱を立設する位
    置の前記土台の下側面に球嵌合凹部を凹設した球嵌合盤
    を取付け、該球嵌合盤と対向方向で基礎の上側面と同一
    平面上に略半球面状に凹設した球揺動凹部を形成した球
    揺動受盤を前記基礎と同一位置に配設し、前記嵌合凹部
    内に球体の一部を突出しかつ回転自在に嵌合し該球体を
    前記球揺動受盤の球揺動凹部に移動自由に乗置してなる
    ことを特徴とする木造家屋の免震装置。
  2. 【請求項2】 コンクリート基礎上に配設した土台に柱
    を立設する位置の前記土台の下側面に球嵌合凹部を凹設
    した球嵌合盤を取付け、該球嵌合盤と対向方向でコンク
    リート基礎の上側面と同一平面上に略半球面状に凹設し
    た球揺動凹部を形成した球揺動受盤を前記コンクリート
    基礎と同一位置に配設し、前記嵌合凹部内に球体の一部
    を突出しかつ回転自在に嵌合し該球体を前記球揺動受盤
    の球揺動凹部に移動自由に乗置し、土台とコンクリート
    基礎とが一体に固定されず一定距離範囲で土台がコンク
    リート基礎上を移動可能に連結されてなることを特徴と
    する木造家屋の免震装置。
  3. 【請求項3】 球揺動受盤を基礎の上側面に一体に固着
    してなる請求項1、2の木造家屋の免震装置。
  4. 【請求項4】 柱を立設する全ての位置の土台と基礎と
    に球嵌合盤と球揺動受盤とが設けられてなる請求項1、
    2、3の木造家屋の免震装置。
  5. 【請求項5】 コンクリート基礎に下端部にU字状屈曲
    部を設けたアンカーボルトの下端方向を埋設し該アンカ
    ーボルトの上端方向を前記コンクリート基礎から突出せ
    しめ、土台に穿孔した横長孔に前記アンカーボルトを貫
    通せしめてワッシャを介してナットにより締結し、前記
    土台が横長孔の長さの範囲でコンクリート基礎上を移動
    可能に連結されてなる請求項1、2、3、4の木造家屋
    の免震装置。
  6. 【請求項6】 球揺動受盤が、土台に柱を立設する位置
    の基礎に一体に取り付けた柱支持台の上側面に設けた盤
    取付凹部に固着され、該球揺動受盤の上側面が基礎の上
    側面と同一平面に位置するように設けられてなる請求項
    1、2、3、4、5の木造家屋の免震装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303263A (ja) * 2005-06-14 2007-11-22 Iau:Kk 免震層の架台構成
CN103741799A (zh) * 2014-01-21 2014-04-23 王洪森 一种抗震结构装置
JP5507743B1 (ja) * 2013-06-26 2014-05-28 愼一 石井 免振装置
KR102106502B1 (ko) * 2019-08-21 2020-05-06 명지대학교 산학협력단 면진 성능을 가진 한옥의 주두 및 그 설치방법

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