JP3088084B2 - 家屋の安全地震構造 - Google Patents

家屋の安全地震構造

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震による家屋の
損傷を最小限に食い止める為の家屋の安全地震構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の家屋は、地盤に打設する基礎を頑
強に形成すると共に、その基礎上に家屋本体の土台を強
固に連結して構築されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の家
屋は、地盤と家屋本体が基礎を介して直結した構造なの
で、地震の振動が家屋本体に直接伝わり、家屋本体の損
傷若しくは倒壊を引き起こしやすいという問題があっ
た。
【0004】本発明は上記実情に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、家屋本体に地震の振動
が直撃することを防止する家屋の安全地震構造を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による家屋の安全
地震構造は、家屋の基礎を上下に二分割して空間部を形
成し、その空間部内に、バネ材と、上基礎部の水平を維
持するスペーサーと、下基礎部に上基礎部を揺動可能に
連結する自在継手とを介在し、また前記バネ材とスペー
サーと自在継手を、上下基礎部の対向面に取付けた一組
のフレーム内に介在し、該フレームに磁性金属を用いる
と共に両フレームに磁石材を跨がって取付けることによ
って上基礎部を下基礎部に定着することを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明による家屋の安全地震構造
の第一実施形態は図1〜図4に示すように、上下に二分
割したコンクリートよりなる基礎1と、上下基礎部1
a,1b間に形成した空間部2と、空間部2内に介在す
るバネ材3、スペーサー4、自在継手5から構成され、
家屋本体71の全重量のうち大部分をバネ材3で支持
し、残り重量をスペーサー4で支持して上基礎部1aの
水平を維持し、自在継手5によって下基礎部1bに上基
礎部1aを任意の方向へ揺動可能に連結したものであ
る。
【0007】図面では、一つのスペーサー4を中心にし
て、その左右両側に一組の自在継手5,5並びにバネ材
3,3を対称的に配置し、各部材を一対のフレームF,
F間に一纏めに組み合わせて一つの耐震機構となし、上
下基礎部1a,1bから空間部2内に夫々突設したアン
カーボルトAを、フレームFに穿設した抜孔11に通
し、該アンカーボルトAにナットNを捩じ込むことによ
って耐震機構を固着してある。また、図1及び図2で
は、その耐震機構を布基礎の各辺における空間部2の左
右両端部にバランス良く一つづつ配設すると共に、独立
基礎に形成した空間部(図示省略)にも配設してある。
なお、耐震機構はバネ材3の強度に応じて適当な個数だ
け空間部2内に配設しておけば良い。
【0008】フレームFは上下基礎部1a,1bの対向
面に取付ける平板であり、その中央部及び左右両側部
に、スペーサー4並びにバネ材3の上下部を挿入して収
容する環状の取付部材12,13を夫々固着すると共
に、左右両側部に自在継手用のスルーホール14を穿設
したものである。
【0009】バネ材3は家屋本体71の荷重を受けて縮
んでおり、その上下両端部を取付部材13内に殆ど遊び
のない状態で収容されることによって位置決めされる。
【0010】スペーサー4は上基礎部1aの水平を維持
するために、上下基礎部1a,1b間の間隔を設定する
もので、その構造は中央部に雌ネジを刻設した一組の円
盤41,41を、ボルトB(長ネジボルト)の上下両端
部に夫々捩じ込んで、全体の高さを調節可能にしたもの
である。また、円盤41を収容する取付部材12は円盤
41より大きめに形成してあり、上基礎部1aの揺動時
にスペーサー4が傾斜若しくは横方向にスライド移動す
ることを可能にしてある。スペーサー4がスライド移動
した場合は、フレームFと円盤41との間に摩擦が生じ
るが、傾斜した場合は摩擦が無いので上基礎部1aの揺
動運動を円滑に行うことができる。なお、ボルトBの中
央部に捩じ込んだ一組のナットNは、上下基礎部1a,
1bから受ける荷重によって全高が低くならないように
するものである。
【0011】自在継手5は、上基礎部1aに固着したフ
レームFと、下基礎部1bを揺動可能に連結することに
よって、強風時に家屋本体71が吹き飛ばされないよう
にするものである。その構造は、下基礎部1bから空間
部2内に突設した軸51と、上基礎部1aに形成した縦
孔55から空間部2内に突設した上下動可能な軸52と
の間に中間軸53を介在し、三本の軸の先端に二叉片5
4を夫々捩じ込んで取付け、各二叉片54を互いに直交
するピンを枢軸として回動可能にすることによって、上
下動可能な上側軸52と垂直に保持した下側軸51に対
して中間軸53を任意の方向に傾斜可能にしてある。ま
た縦孔55内の上側軸52は、その中間部をフレームF
上に載置したスプリングS内に挿通した状態で、下部を
空間部2内に突設すると共に、上部にワッシャW及びナ
ットNを取付けることによって上下方向に往復運動可能
に保持されている。なお上側軸52が垂直状態で上下動
するので、縦孔55やフレームFのスルーホール14を
損傷する恐れはない。
【0012】横揺れ地震時に自在継手5は、スプリング
Sが縮むと共に上側軸52の下部が空間部2内に深く突
入して、スペーサー4によって設定された上下基礎部1
a,1bの間隔を狭めないように保ちつつ、上下軸5
1,52が垂直状態のまま中間軸53が任意の方向に傾
斜するので、上基礎部1aが揺動可能になる。なお、平
時においてスプリングSを縮んだ状態で保持しておけ
ば、強風時に家屋本体71がぐらつかないように上基礎
部1aを下基礎部1bに押し付けておくことも可能であ
る。一方縦揺れ地震の場合は、縮んだスプリングSの復
元力によって上基礎部1aを下基礎部1b側に押し付け
て家屋本体71を安定させようとする。
【0013】上記した家屋の安全地震構造は図2及び図
4に示すように、横揺れ地震時には自在継手5が任意の
方向に屈曲すると共にバネ材3が全体的に斜めに変形
し、バネ材3の弾性力によって地震のエネルギーを緩和
して上基礎部1aに伝え、スペーサー4によって家屋本
体71を水平に保持した状態で揺動させる。一方、縦揺
れ時には、突き上げられた家屋本体71が下方に落ちる
衝撃をバネ材3が縮むことによって緩和する。そして地
震が治まれば、バネ材3の復元力を主とし、自在継手5
のスプリングSの復元力を補助として、自然に平時の状
態に戻る。なお、スペーサー4が傾斜した状態で地震が
治まれば、スペーサー4が起立状態に復帰する力も作用
する。
【0014】本発明による家屋の安全地震構造の第二実
施形態は、図5及び図6に示すように一対のフレーム
F,Fを磁性金属から形成し、磁石材6を両フレーム
F,F間に跨がるように取付けることによって、空間部
2の側面を一部遮蔽する状態で両フレームF,Fを一体
化し、ひいては上基礎部1aを下基礎部1bに定着し
て、強風時に家屋本体71が揺れるのを確実に阻止した
ものである。
【0015】上側フレームFは、下向きに開口するミゾ
形材の屋外壁21の下部に沿って、外側に突設する張出
壁22を設けたものであり、一方下側のフレームFは上
向きに開口するミゾ形材である。また磁石材6は略断面
コ字形状をなし、上下両端部の突出部61,62をフレ
ームFの屋外壁21に吸着して固定するものである。ま
た、上側の突出部61を前記張出壁22に引掛けておく
ことによって、横揺れ地震の際に磁石材6が図6(B)
に示すように傾斜しても両フレームF,Fから外れ落ち
ないようになる。さらに磁石材6の磁力強度は、両フレ
ームF,Fを一体化する状態を強風時にも保持し、且つ
地震時には両フレームF,Fを揺動可能とするような強
度である。符号63は、磁力のON/OFFを切替える
スイッチであり、磁力をOFFにした状態で磁石材6を
両フレームF,Fに位置決めし、その後に磁力をONに
することによって取付操作を簡単に行えるようになる。
【0016】本発明による家屋の安全地震構造は上記実
施形態に限定されるものではない。例えば、フレーム
F、バネ材3、スペーサー4に磁性金属を用いた場合、
フレームFの取付部材12,13内に磁石板(図示せ
ず)を設けておくことによって、フレームと前記二部材
とを磁力で強固に一体化し、強風時に上基礎部1aがぐ
らつかないように補助しても良い。また耐震機構は、バ
ネ材3、スペーサー4、自在継手5の個数を2個以上設
けたものであっても良いし、一纏めに組み合わせずにバ
ラバラの状態で使用しても良い。さらに、家屋の安全地
震構造は、上基礎部1aと家屋本体71を緊結固定する
ことから、木造家屋に使用すれば家屋本体71の強度を
向上するので好適であり、その他にはブロック造りの車
庫に使用しても良い。なお、磁石材6と両フレームF,
Fとの定着に合成樹脂ボルトを使用し、合成樹脂ボルト
の強度を強風では破壊せず、地震で折れるように設定し
ておくことによって、平時における磁石材6と両フレー
ムF,Fとの一体化を一層確実に保持しても良い。
【0017】
【発明の効果】本発明による家屋の安全地震構造は、ス
ペーサーによって平時における家屋本体の水平を確実に
維持すると共に、自在継手によって強風時に家屋本体が
吹き飛ばされないように保持し、そのうえバネ材によっ
て地震の衝撃を上基礎部上に構築した家屋本体に緩和し
て伝え、しかも家屋本体の土台と上基礎部を緊結して家
屋本体の重心を低くしてあるので、地震時には激しく揺
れ動く地盤に対して家屋本体が安定性の高い状態でゆっ
くり揺動することになり、その結果、家屋の損傷を最小
限に食い止められるようになる。
【0018】また、バネ材とスペーサーと自在継手を、
上下基礎部の対向面に取付けた一組のフレーム内に介在
し、該フレームに磁性金属を用いると共に両フレームに
磁石材を跨がって取付けることによって上基礎部を下基
礎部に定着した構造であり、両フレームと磁石材との定
着力は、強風のエネルギーよりも大きく、且つ地震のエ
ネルギーよりも遥かに小さいので、地震時には家屋本体
の揺動が支障なく行われ、また強風時には家屋本体がぐ
らつくことなく安定し、その結果、快適に生活できるよ
うになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による家屋の安全地震構造の第一実施形
態を示す正面図である。
【図2】図1の横揺れ状態を示す正面図である。
【図3】耐震機構を示す拡大正面図である。
【図4】図3の横揺れ状態を示す正面図である。
【図5】本発明による家屋の安全地震構造の第二実施形
態を示す正面図である。
【図6】(A)(B)図5のX−X線断面図及びその作
動状態図である。
【符号の説明】
1 基礎 1a 上基礎部 1b 下基礎部 2 空間部 3 バネ材 4 スペーサー 5 自在継手 6 磁石材 F フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04H 9/02 E02D 27/34 E16F 15/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 家屋の基礎(1)を上下に二分割して空
    間部(2)を形成し、その空間部(2)内に、バネ材
    (3)と、上基礎部(1a)の水平を維持するスペーサ
    ー(4)と、下基礎部(1b)に上基礎部(1a)を揺
    動可能に連結する自在継手(5)とを介在し、前記バネ
    材(3)とスペーサー(4)と自在継手(5)を、上下
    基礎部(1a,1b)の対向面に取付けた一組のフレー
    ム(F,F)内に介在し、該フレーム(F)に磁性金属
    を用いると共に両フレーム(F,F)に磁石材(6)を
    跨がって取付けることによって上基礎部(1a)を下基
    礎部(1b)に定着してあることを特徴とする家屋の安
    全地震構造。
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