JP2002179466A - 硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料及びその製造方法 - Google Patents
硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料及びその製造方法Info
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Abstract
セラミックス複合材料を提供すること。また該セラミッ
クス複合材料を低温度で製造する方法を提供すること。 【解決手段】 硼化珪素の粉末に炭素粉末を添加して混
合物を作り、この混合物を焼結することを特徴とする硼
化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料の製造方法。
Description
特性に優れたセラミックス複合材料及びその製造方法に
関するものである。
な取組が始まっていることも含め、導電性及び機械的特
性の優れたセラミックス材料の需要はますます高まって
いる。
安定性そして、良好な電気伝導性を有する。また、炭化
硼素はダイアモンドに次ぐ硬度を有する有用な工業材料
である。しかしながら炭化硼素は難焼結性材料であり、
安価に焼結体を製造することができず、また緻密な焼結
体を得ることが極めて困難であるという問題点を有す
る。
焼結体の製造において、一軸加圧下でのホットプレス法
が主たる方法の一つとして用いられており、非酸化物系
セラミックス材料の複合焼結体の製造においても該ホッ
トプレス法の利用が考えられる。しかし、焼結体を得る
ことが非常に困難である炭化硼素のような非酸化物系セ
ラミックス材料を主成分として含有するセラミックス複
合材料の製造においては、一軸加圧下でのホットプレス
法を用いたとしても緻密質で各成分の優れた特性を備え
たセラミックス複合材料を得ることは困難であった。
に鑑みなされたものであり、焼結体を得ることが非常に
困難な非酸化物系セラミックス材料を主成分として含み
つつも、緻密質で且つ導電性及び機械的特性の優れたセ
ラミックス複合材料を低温度で製造できる複合焼結体製
造方法、並びに該方法を用いて製造された導電性及び機
械的特性に優れたセラミックス複合材料を提供すること
を目的とする。
が優れた電気伝導性を有し、また炭化硼素が難焼結性で
はあるが硬度が高く優れた機械的特性を有することに着
目した。そして、該硼化珪素と炭化硼素とを主成分とし
て含有するセラミックス複合材料を開発することにより
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、硼化珪素粉末
と炭素粉末との混合物を作り、この混合物を焼結するこ
とにより、低温度で硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複
合材料が得られることを見出した。この技術により得ら
れるセラミックス複合材料は、焼結体を得ることが非常
に困難な炭化硼素を主成分として含みつつも緻密質であ
り、且つ伝導性及び機械的特性にも優れる。
のであり、以下の構成からなることを特徴とする。すな
わち、本発明は、硼化珪素粉末と炭素粉末との混合物を
焼結してなる硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料
を提供するものである。また、本発明は、硼化珪素の粉
末に炭素粉末を添加して混合物を作り、この混合物を焼
結することを特徴とする硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素
系複合材料の製造方法を提供するものである。
は、好ましくは硼化珪素粉末の全量に対し5〜20質量
%であり、より好ましくは7.5〜15質量%である。
また、前記混合物の焼結は、非酸化雰囲気下又は真空下
で行うことが好ましく、焼結温度は好ましくは1500
〜1900℃、より好ましくは1700〜1800℃で
ある。
本発明は硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素系セラミックス
複合材料の製造技術に係わり、原料として硼化珪素粉末
と炭素粉末とからなる混合粉末を用いたことを特徴とす
る。すなわち、本発明の硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素
系セラミックス複合材料の製造方法は、硼化珪素粉末に
炭素粉末を添加して混合物を作り、この混合物を焼結す
ることを特徴とするものであり、該製造方法によれば難
焼結性の炭化硼素を含有しつつも低温度で緻密質の複合
セラミックス材料を得ることができ、さらに該複合セラ
ミックス材料は導電性及び機械的特性に優れている。
量は硼化珪素粉末の全量に対し5〜20質量%である。
炭素粉末の添加量が5質量%未満では機械的特性の観点
から好ましくなく、一方20質量%を超えると緻密質の
焼結体を得ることが困難となる。より好ましい炭素粉末
の添加量は、硼化珪素粉末の全量に対し7.5〜15質
量%である。
するが、好ましくは非酸化雰囲気下又は真空下において
焼結する。既述のごとく、炭化硼素は難焼結性材料であ
りその焼結温度は通常2000℃を超えるため、炭化硼
素を主成分として含むセラミックス複合材料を得るため
には極めて高温の焼結温度を必要とし、安価に製造する
ことはできない。しかし、本発明によれば、原料として
硼化珪素粉末と炭素粉末からなる混合物を用い、これを
焼結することにより炭化硼素を含むセラミックス複合材
料が得られるため、焼結温度を低めることができ、更に
該方法により得られる本発明の焼結体は極めて緻密質で
ある。
造方法の一例を示す概略図であり、ここでは一軸加圧下
でのホットプレス法を用いている。真空中で焼結温度1
500〜1900℃、プレス圧20〜50MPaの条件
で行うことが好ましい。焼結温度が1500℃未満ある
いはプレス圧が20MPa未満であると十分に緻密な焼
結体を得ることができず、焼結温度あるいはプレス圧が
過度に高いと製造コストが高騰するため、上記範囲とす
ることが好ましい。より好ましい焼結温度は1700〜
1800℃であり、より好ましいプレス圧は30〜40
MPaである。ただし、本発明において製造手段は一軸
加圧下でのホットプレス法に限られるものではなく、常
圧焼結法、熱間等方圧(HIP)焼結法等も好ましく用
いることができる。
明する。但し、本発明はこれに限定されるものではな
い。硼化珪素粉末に炭素粉末を、硼化珪素粉末全量に対
し5〜15質量%加え、ボールミルを用いエタノール中
で25時間湿式混合した後これを乾燥させることによ
り、硼化珪素と炭素との混合粉末を得た。この混合粉末
を、1.33×10− 2Paの真空中にて、焼結温度1
700℃、焼結時間1時間、昇温速度0.17K/sの
条件で25MPaの一軸加圧下でホットプレス焼結を行
い硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料を製造し
た。得られた本発明の硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素系
複合材料について緻密性、導電性及び機械的特性に関す
る評価を行った。評価方法及び結果を以下に示す。
化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料の緻密性(焼結
性)を評価するにあたり、硼化珪素の単味焼結体に対す
る相対密度と炭素添加量との関係としてその測定結果を
図2に示す。 [導電性]導電性は室温において直流四端子法を用いて
電気伝導度を測定することにより評価した。測定結果を
図3に示す。 [機械的特性]機械的特性はビッカース硬度計を用いて
硬度測定、及び圧子圧入試験の負荷−除荷曲線からヤン
グ率を算出し評価した。ビッカース硬度測定における測
定条件は圧子にダイアモンド圧子を使用し、荷重9.8
N、荷重時間30秒とした。また、圧子圧入試験の測定
条件は圧子にダイアモンド圧子を使用し、クロスヘッド
スピード0.01mm/分、荷重9.8N、荷重時間30
秒とした。測定結果を図4に示す。
質量%においても相対密度は95%を超えており、本発
明の硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料はいずれ
も十分緻密質であることが示された。さらに、図3及び
図4から、これら緻密質である本発明の硼化珪素−炭化
硼素−炭化珪素系複合材料は、硼化珪素単味の焼結体に
比べ電気伝導性度びビッカース硬度が向上しており、優
れた導電性及び機械的特性を有することが示された。
質で且つ導電性及び機械的特性に優れる硼化珪素−炭化
硼素−炭化珪素系複合材料が提供された。
合材料の製造方法の一例を示す概略図。
合材料の相対密度の測定結果を示すグラフ。
合材料の電気伝導度の測定結果を示すグラフ。
合材料のビッカース硬度の測定結果を示すグラフ。
トプレス用カーボン冶具、3・・・一軸加圧装置、4・・・硼
化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料
Claims (9)
- 【請求項1】 硼化珪素粉末と炭素粉末との混合物を焼
結してなる硼化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料。 - 【請求項2】 炭素粉末の添加量が硼化珪素粉末の全量
に対し5〜20質量%である請求項1記載の硼化珪素−
炭化硼素−炭化珪素系複合材料。 - 【請求項3】 炭素粉末の添加量が硼化珪素粉末の全量
に対し7.5〜15質量%である請求項1記載の硼化珪
素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料。 - 【請求項4】 硼化珪素の粉末に炭素粉末を添加して混
合物を作り、この混合物を焼結することを特徴とする硼
化珪素−炭化硼素−炭化珪素系複合材料の製造方法。 - 【請求項5】 炭素粉末の添加量が硼化珪素の全量に対
し5〜20質量%である請求項4記載の製造方法。 - 【請求項6】 炭素粉末の添加量が硼化珪素の全量に対
し7.5〜15質量%である請求項4記載の製造方法。 - 【請求項7】 非酸化雰囲気下又は真空下で焼結する請
求項4〜6のいずれか1項記載の製造方法。 - 【請求項8】 焼結温度が1500〜1900℃である
請求項4〜7のいずれか1項記載の製造方法。 - 【請求項9】 焼結温度が1700〜1800℃である
請求項4〜7のいずれか1項記載の製造方法。
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---|---|---|---|---|
JP2008274101A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Tokai Univ | 炭化ケイ素セラミックス用の接着剤組成物および炭化ケイ素セラミックスの接着方法 |
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-
2000
- 2000-12-12 JP JP2000377738A patent/JP4899116B2/ja not_active Expired - Fee Related
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