JP2002179310A - ウェブ用ローラ - Google Patents

ウェブ用ローラ

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JP2002179310A
JP2002179310A JP2000380855A JP2000380855A JP2002179310A JP 2002179310 A JP2002179310 A JP 2002179310A JP 2000380855 A JP2000380855 A JP 2000380855A JP 2000380855 A JP2000380855 A JP 2000380855A JP 2002179310 A JP2002179310 A JP 2002179310A
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Yasushige Nakajima
泰重 中島
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウェブを支持するローラにおいて、ウェブ走
行の安定と同時に滑りを防止し、走行時の蛇行の防止
や、皺及びウェブ表面の擦り傷発生の防止に対して優れ
るローラを提供する。同時に、仮に皺が発生した場合も
走行中に皺を除去しうるローラも提供する。 【解決手段】 ローラの表面の一部又は全部に、円周方
向の溝を設け、摩擦係数の低下を抑制すると同時にアル
マイト処理等の耐久性を持たせる処理を施す。さらに、
ローラの表面の一部に外径が異なる段差部を設けて、ウ
ェブ蛇行の防止や皺取りに寄与させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙や箔等の帯状で
フレキシブルなウェブ製品を安定的に支持し、損傷や皺
のないウェブを提供することが可能なウェブ用ローラに
関する。
【0002】
【従来の技術】紙やフィルム、箔、ゴム、織物等のシー
ト状製品であるウェブは、多数のローラによって支持さ
れ、各種の製造工程を経ながら搬送される。ローラは大
きくウェブを走行させる駆動ローラと、走行のガイドを
行うガイドローラに区分されるが、これらすべてのロー
ラがウェブを確実に把持することが、ウェブ走行速度の
安定、ひいては蛇行及び損傷を防ぐ上で重要である。し
かし、従来のローラの表面は、ウェブ表面に擦り傷が入
らないようにフラットであり、ウェブが高速で走行する
際にはウェブとローラとの間に空気などの周囲流体が巻
き込まれ、ウェブが変形すると同時にローラ表面からわ
ずかに浮き上がる現象が生じていた。このためウェブと
ローラとの間の摩擦係数が低下して滑りが生じ、ウェブ
走行速度が安定せず、ウェブ走行時の蛇行、皺や表面の
擦り傷の発生の原因となっている。ウェブ走行時に蛇行
が生じた場合、ウェブ蛇行修正装置を用いる。該装置は
ウェブ走行中のウェブの耳端位置を検出して、ウェブの
幅方向の位置を一定に保つ装置であり、ウェブが蛇行し
た時に、ウェブを支持するローラを摩擦でつれ回りさせ
ながら微小に蛇行修正方向に移動させて耳端位置を揃え
る機能を有する。従来は、この装置のローラに、十分な
把持力を得られると同時にウェブの表面に擦り傷を生じ
させないゴムローラを用いている。しかし、ゴムローラ
は経年変化により表面が摩耗して摩擦係数が低下し、十
分な把持力を得られなくなるため、蛇行修正の効果が発
揮できなくなり、ウェブ走行に重大な支障を及ぼしてい
た。また、皺が生じた状態ではウェブの全幅が変化する
ため、ウェブ蛇行修正装置で耳端位置検出を行っても、
正確なウェブの幅方向の位置を該装置が認識できず、所
定位置に修正できない。これを防ぐ従来の手法としては
エキスパンドローラと呼ばれる皺伸ばし用のローラを配
設する方法があるが、工程の複雑化やコストを上げる原
因となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はウェ
ブを支持するローラに着目し、ウェブとローラとの間に
巻き込まれる周囲流体を排除して、ウェブ走行の安定と
同時に滑りを防止し、走行時の蛇行の防止や、皺及びウ
ェブ表面の擦り傷発生の防止に対して優れるローラの提
供を行うことを目的とする。同時に、仮に皺が発生した
場合も走行中に皺を除去しうるローラを提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のウェブ用ローラは次の構成を備える。す
なわち、ローラの表面の一部又は全部に、円周方向の溝
を設け、摩擦係数の低下を抑制すると同時に耐久性を持
たせる処理を施す。特に、上記ローラの表面の一部に外
径が異なる段差部を設けて、ウェブ蛇行の防止や皺取り
に寄与させてもよい。ここで、ローラの素材にアルミニ
ウムを用いて、上記処理にアルミニウムの陽極酸化皮膜
処理、すなわちアルマイト処理を行ってもよい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
示した実施例に基づいて説明する。ここでは、ウェブ蛇
行修正装置におけるガイドローラを例に挙げるが、本発
明はウェブを支持するローラ一般に適用可能なものであ
る。図1ないし図3は、ウェブ蛇行修正装置の中で、特
にセンタピボット方式と呼ばれるガイドロール機構(O
a)のそれぞれ側面説明図、斜視説明図、平面説明図で
ある。本機構(Oa)は、非伸縮性の紙や箔など、ウェ
ブの両耳端のテンションに差ができると、永久歪みを起
こしたり裂けたりする材質のウェブの走行に使用され、
ガイドロール入側のガイドローラ(以下、入側ローラと
呼ぶ)(10)とガイドロール出側のガイドローラ(以
下、出側ローラと呼ぶ)(50)を備え、これらのロー
ラ(10)(20)はいずれも無駆動のいわゆるフリー
ロールである。
【0006】本機構(Oa)におけるウェブ(30)の
経路は多様な形態が可能であるが、ここでは、本機構
(Oa)を水平に設置しU字型にウェブ(30)を巻き
付けるUラップ式で構成する。すなわち、本機構(O
a)の上方に、2本の固定ガイドローラ(60)(6
1)を備え、通常はこれらのローラ(60)(61)と
本機構(Oa)内に備える2本のローラ(10)(2
0)がいずれも互いに平行になるように配置する。そし
て、1つの固定ガイドローラ(60)から鉛直下方に走
行するウェブ(30)が、入側ローラ(10)の外側に
巻き付いて機構(Oa)内に流入し、入側ローラ(1
0)の下端部と出側ローラ(20)の下端部を経て、出
側ローラ(20)外側から鉛直上方に流出する。さらに
ウェブ(30)は耳端位置測定器(62)を経て、別の
固定ガイドローラ(61)に巻き付き、水平方向になっ
たところで固定ガイドローラ(61)から離れる。
【0007】次に本ガイドロール機構(Oa)の蛇行修
正方法について説述する。本機構(Oa)においては、
通常のウェブ走行時には、ウェブの走行方向(d1)と
入側・出側の両ローラ(10)(20)の軸方向(d
2)(d3)とはいずれも直角をなしている。(図3)
そして、耳端位置測定器(62)によって蛇行が検出さ
れた場合には、両ローラ(10)(20)の軸方向(d
2’)(d3’)と、ウェブ(30)の走行方向(d
1)がなす角を、直角から所定の計算式によって算出さ
れる微小角度(θ)だけずらし、蛇行を修正する。すな
わち、前記のように軸方向(d2)(d3)とウェブの
走行方向(d1)が垂直であるときは、ローラ(10)
(20)の回転方向(d4)(d5)がウェブ(30)
の走行方向(d1)と平行であるので、ウェブ(30)
の走行方向(d1)は変じられないが、蛇行修正時にロ
ーラ(10)(20)が微小角度(θ)回転すると、ロ
ーラ(10)(20)の回転方向(d4’)(d5’)
とウェブ(30)の走行方向(d1)は微小角度(θ)
のずれが生じ、ローラ(10)(20)の回転方向(d
4’)(d5’)の作用力を受けてウェブ(30)の走
行方向が変じられ(d1’)、所望の修正量(C)の蛇
行修正が行われる。このように両ローラ(10)(2
0)が作用するために、本機構(Oa)においては両ロ
ーラ(10)(20)が互いに平行を保ち軸受けされる
ローラ軸受台(40)と、水平面上で回転可能なローラ
変位部材(41)を備え、入側ローラ(10)の外側の
ローラ面(13)上にありローラ長方向および直径方向
の中心位置を支点(12)として、油圧による回転制御
を行っている。本機構(Oa)は連結用金具(42)
(42)や適宜固定用孔によって固定する。
【0008】ここで、入側ローラ(10)は表面をフラ
ットかつ平滑機械加工したフラットロールである。ロー
ラ面(13)はクロムメッキやアルマイト処理、梨地仕
上げなどの表面処理を施されている。さらに、鋼製の軸
(11)をローラ中心に貫通して中心軸固定部材(1
4)(14)(15)(15)によって固定し、それら
が一体として入側ローラ(10)を構成している。入側
ローラ(10)の大きさは、使用するウェブの幅や素材
によって決められるが、ここではウェブ幅950mmで
あり、ローラは直径150mm、ローラ面長1200m
mである。なお、ウェブの幅やローラの直径、面長等は
あくまでも一例にすぎず、ウェブ素材等によって任意に
決定される。
【0009】本発明によるウェブ用ローラは様々な形状
が考えられるが、その態様として本実施例では2種類の
ローラを例示する。その1つはローラ面の表面に円周溝
を配設したもので、その正面図を図4に示す。他の1つ
はローラ面に円周溝と共に、段差部を設けたものである
が、これについては後述する。ローラのガイドロール機
構(Oa)への配置方法は多様であり、図1ないし3に
示した、入側ローラ(10)にフラットロールを、出側
ローラ(20)に円周溝付ローラを配置したのは一例に
すぎない。ローラの配置方法については後述する。ここ
では、円周溝付ローラ(20)につき順次説明する。
【0010】図4の円周溝を配設した円周溝付ローラ
(20)は、無駆動であり、軽量かつ優れた静バランス
を要求されるため、ローラ面(22)はアルミニウムの
中空管を使用し、鋼製の軸(21)をローラ中心に貫通
して中心軸固定部材(23)(23)(24)(24)
によって固定し、それらが一体として出側ローラ(2
0)を構成している。本ローラ(20)の大きさは、使
用するウェブの幅や素材によって決められるが、ここで
はウェブ幅950mmであり、ローラは直径150m
m、ローラ面長1200mmである。
【0011】円周溝付ローラ(20)にはローラ面(2
2)に微細な円周方向の溝加工が施されている。円周溝
(25)の形状を図5に示す。円周溝(25)は、円環
状に加工された幅0.45mm、深さ0.15mmの溝
であり、円周溝(25)の断面形状は図のように半円形
を描いている。円周溝(16)はローラ面(22)上の
ウェブ(30)接触部分に加工すれば足りるが、ウェブ
(30)が蛇行する場合を考えて広めに施すことが望ま
しく、本実施例ではローラ面(22)のほぼ全面に加工
している。各円周溝(25)はすべて平行で等間隔に加
工され、その中心間ピッチは1.00mmとなってい
る。
【0012】一般に、走行中のウェブに蛇行あるいは擦
り傷や皺の発生といった問題が生ずるのはローラとの接
触に起因することが多い。すなわち、ウェブの走行速度
とローラの周速度とが完全に一致していれば、ウェブと
ローラの滑りがなく、走行速度が安定するのでこれらの
問題は生じないが、実際にはウェブとローラ面との間に
ウェブの走行に伴って空気などの周囲流体が巻き込ま
れ、流体膜が形成されるのでウェブ速度とローラの周速
度を一致させることは難しい。例えば、ローラが駆動ロ
ーラである場合にはウェブをローラに密着させてウェブ
とローラとの間に十分な摩擦動力を得る必要があるが、
上記の流体膜が形成するとウェブがローラ面と密着でき
ず、ローラの周速度よりウェブの走行速度は遅くなる。
一方、ローラが無駆動のガイドローラである場合には、
同様の理由によりローラの回転がウェブ走行とつれ回り
が完全にはできず、回転が止まったり、回転と停止を繰
り返す状態になる。
【0013】ガイドロール機構の出側ローラは無駆動の
ガイドローラであり、ローラ周速度がウェブの走行速度
より遅れずに回転することが理想であるが、ウェブが高
速で走行するときや、ウェブがローラに巻かれている角
度(以後、抱き角と呼ぶ)(16)が小さい時にはウェ
ブのロールの前後における張力差が小さくなる為、ウェ
ブがロール面に当たる面圧力が減少し、十分な摩擦動力
を得ることができない。そこで従来のゴムローラに代わ
り、耐久性が高く、かつ長期にわたって十分な摩擦動力
を得られるローラとして円周溝(25)を配設した円周
溝付ローラ(20)を用いている。円周溝(25)を配
設すると、ウェブ浮上量が効果的に減少させられること
ができるので、本実施例においては円周溝(25)を配
設したアルミニウム製ローラを採用した。その結果、蛇
行修正装置(Oa) のガイドローラとして必要十分な
摩擦動力が得られ、かつ従来のゴムローラのように経年
によって摩擦係数が低下して摩擦動力が得られなくなる
ことがなく、好適であった。円周溝(25)の形状とし
て、溝ピッチが1ないし5mm程度、深さは0.1ない
し0.5mm程度、溝幅は溝ピッチの30ないし45%
程度にすることができ、この範囲で円周溝(25)を配
設すれば、上記実施例に限らず円周溝(25)の効果が
有効に作用することが判っている。なお、円周溝は前記
の様な半円形の断面に限らず、例えばV字溝やU字溝な
どの任意の形状であってもよい。
【0014】本発明においては、円周溝(25)の配設
に加えて、ローラ面(22)全体をアルマイト処理し、
ローラ面の摩擦係数向上を図っている。アルマイト処理
はアルミニウム素材の表面に人工的に厚く強固な皮膜を
作る電気化学的表面処理であり、これによって作られた
皮膜は内側のアルミニウムを保護する役目も果たす。こ
の処理を施したローラ面(22)は、防錆効果や硬度の
向上といったアルマイト処理の典型的効果と共に、長期
間にわたって摩擦係数が高く維持されるので、安定した
ウェブ走行が可能になる。
【0015】3カ年の使用を想定した実験によれば、ア
ルマイト処理を施した円周溝付ローラ(20)は、使用
開始時に摩擦係数がゴムローラの約60%であり、この
値はガイドローラの機能的要求を十分に満たすと同時
に、実験終了までほとんど変化がない。一方、ゴムロー
ラは使用開始時には高い摩擦係数を得られるものの、使
用開始と同時に急激に低下し、1.5カ年で約30%ま
で低下してしまう。さらに、ゴムローラは、特に設置環
境が高温の場合や、溶剤系ガス雰囲気の場合には顕著に
摩耗が激しく、摩耗によるウェブの生産効率の低下だけ
でなく、交換に要するコスト的な問題も大きい。これら
実験結果から鑑みるに、本発明による円周溝(25)を
配設すると共に、アルマイト処理を併用した本ローラ
(20)は、従来のゴムローラに比して耐久性が非常に
高いと共に、品質の安定性や経済性の面においても顕著
な優位性を有することがわかる。
【0016】次に、本発明によるもう1つのローラを図
6に示す。本ローラ(50)は、ローラ面に円周溝(5
5)と共に、段差部(53)を設けたものである。段差
部付ローラ(50)も、円周溝付ローラ(20)と同様
の構成を備え、アルミニウム中空管に鋼製の軸を通して
一体形成したものであるが、本発明による段差部付ロー
ラ(50)には走行中にウェブ(30)に生じる縦皺を
除去する機構を新たに備える。すなわち、ローラ長12
00mm、直径150mmのローラ面(52)の一部に
直径が149.6mmである段差部(53)を設ける。
段差部(53)の位置はローラ面(52)両耳端から7
5mmを除いたローラ面(52)中央近傍であり、その
幅は850mmとなる。ここで、ウェブ幅950mmで
あるので、設計上、ウェブ(30)とローラ面(52)
はウェブ(30)の幅方向で中央近傍850mmの帯域
が段差部(53)と接し、ウェブ(30)の両耳端各5
0mmの帯域が非段差部(54)(54)と接すること
になる。なお、ローラ径はウェブの幅や張力によって適
宜変更可能であり、同様に他の各寸法も一例にすぎず、
各値そのものが本発明に不可欠な要素ではない。
【0017】ここで、本段差部付ローラ(50)の好適
な使用例として、ウェブ蛇行修正装置におけるエンドピ
ボット方式のガイドロール機構(Ob)を挙げる。本機
構(Ob)の斜視説明図を図7に示す。本機構(Ob)
において、ウェブはフラットロール(70)下方から鉛
直上向きに流入し、水平になるまでフラットロール(7
0)と接する。その後、長い水平走行の後、本発明によ
る段差付ローラ(50)に臨む。ここで、水平走行は効
果的な蛇行修正のために長くとることが好ましく、本実
施例では30m程度にしている。段差付ローラ(50)
には水平から鉛直下向きになるまで、抱き角90度で接
する。鉛直下向きに走行するウェブは、段差付ローラ
(50)下方のフラットロール(72)により、再び水
平方向に走行方向を転じられ、本機構(Ob)から流出
する。ここで、段差付ローラ(50)とフラットロール
(72)との間隔はウェブ幅と略同一な距離である。本
機構(Ob)においても、前述のセンタピボット方式に
おけると同様の原理により蛇行修正が行われる。本機構
(Ob)で微小角度回転するのは段差部付ローラ(5
0)であり、該回転制御は段差部付ローラ(50)とフ
ラットロール(72)の中間に配設される耳端位置測定
器(71)の測定結果により制御される。
【0018】ウェブ(30)は段差部付ローラ(50)
と接する際、段差部(53)と非段差部(54)(5
4)の両部分に接するが、各部((53)と(54)
(54))は直径が異なるのでウェブ走行によって非段
差部(54)(54)がつれ回りすると、段差部(5
3)の周速度が非段差部(54)(54)の周速度より
遅くなるため、ウェブ(30)の両耳端近傍は引っ張り
の力を受ける。すると、ウェブ(30)は段差によって
段差のない内側部分は幅方向に緊張され、縦皺が解消で
きる。実験によると、一般的なウェブ用皺取りローラに
おいては、段差はウェブ(30)の両耳端からそれぞれ
30ないし100mmだけ中央寄りの部位に設けるのが
好適であり、これにより形成される段差部(53)は、
非段差部(54)(54)と外径で0.1ないし0.5
mmだけ小さくするのが良い。この場合周速度差は0.
1ないし0.5%である。
【0019】段差部付ローラ(50)には、上記の段差
と共に、円周溝付ローラ(20)と同様の円周溝(5
5)を配設し、ローラ面(52)全体にアルマイト処理
を施す。円周溝(55)は段差部付ローラ(50)にお
いてはローラ面(52)両耳端からそれぞれ75mmを
除く、段差部(53)および非段差部(54)(54)
の全面に加工している。このような段差部付ローラ(5
0)をガイドロール機構(Ob)に備えることにより、
エキスパンドローラと呼ばれる皺伸ばし用のローラの機
能を兼用させることも可能であり、生産工程の簡略化、
コストの削減等に寄与する。
【0020】以上の実施例では、各ガイドロール機構
(Oa)(Ob)にフラットロールや円周溝付ローラ
(20)、または円周溝と段差部を設けた段差部付ロー
ラ(50)を適宜配置した。しかし、前述のようにこれ
らのローラは、それぞれ実施例と異なる組み合わせで配
置できる。例えば、センターピボット方式のガイドロー
ル機構(Oa)において、入側ローラに円周溝付ロー
ラ、出側ローラにフラットロールを配置したり、入側・
出側共に円周溝付ローラを用いてもよいし、適宜段差部
付ロールを用いることも考えられる。また、エンドピボ
ット方式の該機構(Ob)に円周溝付ローラを用いても
効果的であり、その他、任意の組み合わせで各ロールは
配置することができる。
【0021】本発明による円周溝加工とアルマイト処理
を組み合わせたローラは、上記のウェブ蛇行修正装置に
用いるガイドローラに限らず、ウェブを支持するローラ
一般に用いることができる。例えば、従来のウェブを支
持する一般的なローラは、表面をフラット且つ平滑機械
加工し、クロムメッキ等の表面処理を行っているが、本
発明によるローラを従来のローラに代わって用いること
により、ロール面の摩擦係数が顕著に増加するため、走
行が安定して、蛇行防止や皺および擦り傷の発生を防ぐ
と同時に、耐久性が高く経済的にも優れたローラに寄与
することができる。また、ウェブの走行を司るウェブ駆
動ローラにおいても、特にウェブとローラの抱き角度が
小さい場合や、ウェブの走行速度が速い場合に、本発明
のローラを用いることによって良好なウェブ走行を実現
可能な駆動ローラを提供できる。
【0022】本実施例においては、摩擦係数の低下を抑
制すると同時に耐久性をもたせる処理として、アルマイ
ト処理を用いたが、ウェブやローラの素材、使用環境な
どに応じて適宜変更可能である。ローラの中心軸の構成
も、上記のように軸を貫通して固定する構成に限らず、
ローラの端部にベアリングを配設して貫通軸を軸通する
構成や、貫通させずにローラの端部のみに中心軸を配設
する構成等、任意の構成でよい。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明によると、ローラ
の表面の一部又は全部に有する円周方向の溝と、摩擦係
数の低下を抑制し耐久性を持たせる処理を施すことによ
って、安定したウェブ走行が可能となり、走行時の蛇行
や、ウェブへの皺や擦り傷の発生を防ぐことができると
同時に生産性や経済性の向上にも寄与する。また、ロー
ラの表面の一部に外径が異なる段差部を設けると、それ
によって走行時に生じた縦皺を解消することができる。
上記処理にアルマイト処理を用いると、経済性に優れて
効果を得られると共に、ローラの防錆やローラ表面の硬
度向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ウェブ蛇行修正装置のガイドロール機構(セン
タピボット方式)側面説明図
【図2】同、斜視説明図
【図3】同、平面説明図
【図4】円周溝付ローラ正面図
【図5】円周溝の形状
【図6】段差部付ローラ正面図
【図7】ウェブ蛇行修正装置のガイドロール機構(エン
ドピボット方式)斜視説明図
【符号の説明】
Oa ウェブ蛇行修正装置のガイドロール機構(セン
タピボット方式) Ob 同、(エンドピボット方式) 10 入側ローラ 11 入側ローラの軸 12 支点 13 入側ローラ面 14 中心軸固定部材 15 中心軸固定部材 16 抱き角 20 出側ローラ(円周溝付ローラ) 21 円周溝付ローラの軸 22 円周溝付ローラ面 23 中心軸固定部材 24 中心軸固定部材 25 円周溝 30 ウェブ 40 ローラ軸受台 41 ローラ変位部材 42 連結用金具 50 出側ローラ 51 出側ローラの軸 52 出側ローラ面 53 段差部 54 非段差部 55 円周溝 60,61 固定ガイドローラ 62 耳端位置測定器 70 フラットロール 71 耳端位置測定器 72 フラットロール d1 ウェブの走行方向 d1’ 蛇行修正時のウェブの走行方向 d2,d3 ガイドローラの軸方向 d2’,d3’ 蛇行修正時のガイドローラの軸方
向 d4,d5 ローラの回転方向 d4’,d5’ 蛇行修正時のローラの回転方向 θ ガイドロールの回転角度 C 蛇行修正量

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状でフレキシブルなウェブ製品を支持す
    るローラであって、 その表面の一部又は全部に、 円周方向の溝を有し、 摩擦係数の低下を抑制すると同時に耐久性をもたせる処
    理を施したことを特徴とするウェブ用ローラ。
  2. 【請求項2】上記ローラの表面の一部に外径が異なる段
    差部を設けた請求項1に記載のウェブ用ローラ。
  3. 【請求項3】上記処理に、アルマイト処理を用いた請求
    項1または2に記載のウェブ用ローラ。
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Cited By (12)

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