JP5324887B2 - 撚線装置の弓状部材、撚線装置及び、撚線製造方法 - Google Patents

撚線装置の弓状部材、撚線装置及び、撚線製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、弓状に形成されかつ複数の素線が掛け渡されて、回転することによってこれら素線を撚り合わせる撚線装置の弓状部材に関する。
複数の素線を撚り合わせて撚線を製造する撚線装置の一つとして、弓状に形成された弓状部材を用いた撚線装置が知られている(例えば、特許文献1ないし3参照)。弓状部材は、本体部と、素線保持部としてのガイドとを備えている。
本体部は、弓状に形成され、その長手方向の一端部と他端部との間の中央に向かうに従って回転中心となる中心軸から離れる方向に向かって湾曲し、中心軸側の面である凹面側に複数の素線が掛け渡される。ガイドは、例えばC字状に形成され、凹面に本体部の長手方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられている。ガイドは、両端が本体部に固定されかつ中央が凹面と間隔をあけている。
前述した弓状部材には、長手方向の一端部から他端部に向かって凹面とガイドとの間を通して複数の素線が掛け渡される。そして、弓状部材は、一端部と他端部とを結ぶ線分に平行な中心軸を中心に回転することによって複数の素線を撚り合わせる。回転する弓状部材の内側には、引取キャプスタンと巻取ドラムとが固定されている。撚り合わされた複数の素線は、引取キャプスタンに引き取られて巻取ドラムに順次巻き取られていく。
特開2000−17590号公報 特開平7−249329号公報 特開平5−245568号公報
弓状部材に掛け渡された素線には、引取キャプスタン、撚り合わされる前の素線を供給する素線供給装置のブレーキや弓状部材の回転による遠心力等によって所定の張力が作用する。そして、この張力によって、素線は、各ガイドの内面と接触しかつこの内面上を摺動しながら巻取ドラムに巻き取られていく。このとき、素線と各ガイドとの接触面積が小さいので、素線のガイドとの接触部分に大きな力が集中して作用して素線に傷が発生する虞があった。特に、素線がアルミニウム等の柔軟な金属で構成されている場合、この傷が発生しやすく、最悪の場合は素線が断線してしまう虞があった。
本発明は、このような問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、素線に発生する傷を軽減できる撚線装置の弓状部材を提供することを目的としている。
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、弓状に形成され、かつ、一端部から他端部に向かって複数の素線が掛け渡されて、前記一端部と前記他端部とを結ぶ線分に平行な中心軸を中心に回転することによって前記複数の素線を撚り合わせる撚線装置の弓状部材において、前記一端部と前記他端部との間の中央に向かうに従って前記中心軸から離れる方向に湾曲し、前記中心軸から離れた側の表面である凸面に前記複数の素線が掛け渡される本体部と、前記凸面に前記本体部の長手方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられ、前記凸面に掛け渡された前記複数の素線を当該凸面に保持する素線保持部と、を備えたことを特徴とした撚線装置の弓状部材である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された撚線装置の弓状部材において、前記素線保持部が、それぞれ、両端が前記本体部に固定され、かつ、中央が前記凸面と間隔をあけた弓状に形成されたことを特徴とした撚線装置の弓状部材である。
請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載された撚線装置の弓状部材において、前記凸面の中央に前記本体部の全長に亘って溝部が設けられたことを特徴とした撚線装置の弓状部材である。
請求項4に記載された発明は、請求項1ないし請求項3のうちいずれか一項に記載された撚線装置の弓状部材において、前記凸面に設けられ、前記複数の素線との摩擦を低減する摩擦低減部を備えたことを特徴とした撚線装置の弓状部材である。
請求項5に記載された発明は、請求項4に記載された撚線装置の弓状部材において、前記摩擦低減部の前記複数の素線が重ねられる外表面に、ポリテトラフルオロエチレンで構成されたコーティング層が形成されたことを特徴とした撚線装置の弓状部材である。
請求項6に記載された発明は、請求項1乃至請求項5のうちいずれか一項に記載の撚線装置の弓状部材を有し、前記複数の素線が、前記弓状部材の前記一端部から前記他端部に向かって前記中心軸から離れた側の表面である前記凸面に掛け渡され、前記一端部と前記他端部とを結ぶ線分に平行な中心軸を中心に回転させることによって前記複数の素線を撚り合わせることを特徴とする撚線装置である。
請求項7に記載された発明は、請求項6に記載の撚線装置を用いた撚線製造方法であって、前記複数の素線を、前記一端部から前記他端部に向かって、前記一端部と前記他端部とを結ぶ線分に平行な中心軸から離れた側の表面である前記凸面に掛け渡す工程と、前記中心軸を中心に回転させることによって前記複数の素線を撚り合せる工程と、を順次行うことを特徴とする撚線製造方法である。
請求項1に記載された発明によれば、複数の素線は、本体部の凸面に掛け渡されかつ素線保持部によって凸面に保持されて、弓状部材の回転によって撚り合わされる。このため、撚り合わされた素線を引き取る際の張力によって、素線は凸面と接触し凸面上を摺動する。したがって、素線と弓状部材との接触面積が大きくなって素線に作用する力が素線全体に略均一に分散し、素線に発生する傷を軽減できる。
請求項2に記載された発明によれば、素線保持部が、両端が本体部に固定されかつ中央が凸面と間隔をあけた弓状に形成されているので、素線保持部と凸面との間に素線を通すことによって、凸面上に素線を確実に保持できる。
請求項3に記載された発明によれば、凸面の中央に本体部の全長に亘って溝部が設けられているので、溝部内に素線を位置付けることによって、素線が凸面上に確実に位置付けられる。したがって、素線がずれて素線保持部と接触することを防止でき、素線に発生する傷を軽減できる。
請求項4に記載された発明によれば、凸面に素線との摩擦を低減する摩擦低減部が設けられているので、素線と摩擦低減部との間の摩擦が小さくなる。したがって、素線に発生する傷をさらに軽減できる。
請求項5に記載された発明によれば、摩擦低減部の外表面にポリテトラフルオロエチレンで構成されたコーティング層が形成されているので、素線とコーティング層との摩擦が小さくなる。したがって、素線に発生する傷をさらに軽減できる。
以下、本発明の一実施形態にかかる撚線装置の弓状部材を図1ないし図4を参照して説明する。本発明の一実施形態にかかる撚線装置の弓状部材(以下、単に弓状部材という)1は、図1に示す撚線装置10に用いられる。撚線装置10は、図1等に示す複数の素線5を撚り合わせて撚線50を製造する装置である。
素線5は、導電性の金属材料で構成され、例えばアルミニウムや銅等で構成されている。アルミニウム等で構成された比較的柔軟な素線5は、複数を撚り合わせて撚線50を製造する際に弓状部材1との擦れによって特に傷が発生しやすいので、本発明の弓状部材1を好適に用いることができる。
なお、図4に示すように、本実施形態では素線5の本数は19本とされているが、複数であれば何本であってもよい。また、本明細書中において「複数の素線5」とは、撚り合わされる前の状態の複数の素線5と、撚り合わされた後の複数の素線5(即ち撚線50)とのいずれか一方を示すものとする。
撚線装置10は、図1に示すように、フレーム60と、回転部61と、浮き枠部62と、素線ドラム(図示せず)と、巻取ドラム63と、撚口ダイス64と、第1ガイドローラ65と、第2ガイドローラ66と、小ローラ67と、引取キャプスタン71とを備えている。
フレーム60は、工場のフロア上等に設置されている。フレーム60は、前記フロアに重ねられる底壁60aと、底壁60aから立設した一対の立設壁60b、60cとを備えている。一対の立設壁60b、60cは、互いに間隔をあけて相対し、かつ互いに平行に設けられている。
回転部61は、一対の中空軸部68a、68bと、弓状部材1とを備えている。一対の中空軸部68a、68bは、それぞれ、円筒状に形成され、内側に複数の素線5を通す。一方の中空軸部68aは、長手方向が水平になるように配され、かつ一方の立設壁60bを貫通した状態で、一方の立設壁60bにベアリング60dを介して取り付けられている。一方の中空軸部68aは、軸心を中心として回転自在に一方の立設壁60b即ちフレーム60に支持されている。また、一方の中空軸部68aの他方の中空軸部68bと相対する側の外周面には、弓状部材1が固定される円錐台形状の取付部69aが設けられている。
他方の中空軸部68bは、長手方向が水平になるように配され、かつ他方の立設壁60cを貫通した状態で、他方の立設壁60cにベアリング60dを介して取り付けられている。他方の中空軸部68bは、一方の中空軸部68aと間隔をあけて、かつ軸心が一方の中空軸部68aの軸心と同一直線上に位置するように並んでいる。他方の中空軸部68bは、軸心(及び一方の中空軸部68aの軸心)を中心として回転自在に立設壁60c即ちフレーム60に支持されている。他方の中空軸部68bは、図示しないモータ等によって回転駆動され、図1中右方から見て右回りに回転する。また、他方の中空軸部68bの一方の中空軸部68aと相対する側の外周面には、弓状部材1が固定される円錐台形状の取付部69bが設けられている。
弓状部材1は、弓状に形成され、図1ないし図3中における左右が対称に形成されている。弓状部材1の長手方向の一端部1aは、一方の中空軸部68aに設けられた取付部69aの外周面に重ねられ図示しないネジ等によって取付部69aに固定されて、一方の中空軸部68aに固定されている。弓状部材1の長手方向の他端部1bは、他方の中空軸部68bに設けられた取付部69bの外周面に重ねられ図示しないネジ等によって取付部69bに固定されて、他方の中空軸部68bに固定されている。
前述した構成の弓状部材1は、フレーム60に回転自在に支持された一対の中空軸部68a、68bに固定されることによって、フレーム60に回転自在に支持されている。そして、弓状部材1は、一対の中空軸部68a、68bの軸心、即ち、弓状部材1の一端部1aと他端部1bとを結ぶ線分L(図1ないし図3)に平行な中心軸P(図1)、を中心として回転自在に支持されている。弓状部材1には、一端部1aから他端部1bに向かって後述する凸面20上に複数の素線5が掛け渡される。また、この弓状部材1の前述した中心軸Pの反対側には、回転時のバランスをとるために弓状部材1と略同一形状のダミーの弓状部材1Aが取り付けられている。なお、弓状部材1については後で詳しく説明する。
浮き枠部62は、回転する弓状部材1、1Aの内側に位置している。浮き枠部62は、水平に配される略平板状の底部62aと、底部62aから立設した一対の立設部62b、62cとを備えている。一対の立設部62b、62cは、互いに間隔をあけて相対し、かつ互いに平行に設けられている。
一方の立設部62bは、一方の中空軸部68aの取付部69aが設けられた側の一端にベアリング62dを介して取り付けられて、一方の中空軸部68aに回転自在に支持されている。他方の立設部62cは、他方の中空軸部68bの取付部69bが設けられた側の一端にベアリング62dを介して取り付けられて、他方の中空軸部68bに回転自在に支持されている。浮き枠部62は、フレーム60に回転自在に支持された中空軸部68a、68bに回転自在に支持されることによって、中空軸部68a、68bが回転する際に回転しない構成となっている。
素線ドラムは、工場のフロア上等に回転自在に設置されている。素線ドラムは、撚り合わされる前の素線5を巻いている。素線ドラムは、製造対象の撚線50を構成する素線5の本数と同数設けられている。素線ドラムは、撚口ダイス64と一方の中空軸部68aと第1ガイドローラ65と弓状部材1と第2ガイドローラ66と他方の中空軸部68bと小ローラ67と引取キャプスタン71とに順に、素線5を送り出す。
巻取ドラム63は、浮き枠部62に設置され、浮き枠部62の底部62aから立設した支持フレーム63aに回転自在に支持されている。巻取ドラム63は、図示しないモータ等によって回転駆動され、図1中左回りに回転する。複数の素線5は、引取キャプスタン71に引き取られることによって、素線ドラムから巻取ドラム63に向かって矢印M(図1)に沿って移動する。矢印Mは、複数の素線の移動方向(以下、単に素線の移動方向という)Mをなしている。
撚口ダイス64は、素線ドラムと巻取ドラム63との間に設けられ、素線ドラムより素線の移動方向Mの下流側、かつ巻取ドラム63より素線の移動方向Mの上流側に設けられている。撚口ダイス64は、筒状に形成されかつ両端から中央にいくにしたがって徐々に内径が縮径するように形成され、中央の内径が複数の素線5の外径と略等しく形成されている。撚口ダイス64は、前記フロアから立設した支持フレーム64aに支持されて、一方の中空軸部68aの他方の中空軸部68bから離れた側の開口と相対している。撚口ダイス64は、複数の素線ドラムから送り出された複数の素線5を内側に通して、複数の素線5を互いに近づけた状態で一方の中空軸部68a内に導く。
第1ガイドローラ65は、撚口ダイス64と巻取ドラム63との間に設けられ、撚口ダイス64より素線の移動方向Mの下流側、かつ巻取ドラム63より素線の移動方向Mの上流側に設けられている。第1ガイドローラ65は、一方の中空軸部68aの長手方向中央の外壁を貫通した貫通孔70a内に配され、かつ一方の中空軸部68aに回転自在に支持されている。第1ガイドローラ65は、撚口ダイス64を通って一方の中空軸部68a内に導かれた複数の素線5を、貫通孔70aを通して一方の中空軸部68a外及び弓状部材1へと導く。
第2ガイドローラ66は、第1ガイドローラ65と巻取ドラム63との間に設けられ、第1ガイドローラ65より素線の移動方向Mの下流側、かつ巻取ドラム63より素線の移動方向Mの上流側に設けられている。第2ガイドローラ66は、他方の中空軸部68bの長手方向中央の外壁を貫通した貫通孔70b内に配され、かつ他方の中空軸部68bに回転自在に支持されている。第2ガイドローラ66は、第1ガイドローラ65と弓状部材1とに掛け渡された複数の素線5を、貫通孔70bを通して他方の中空軸部68b内に導く。
小ローラ67は、第2ガイドローラ66と巻取ドラム63との間に設けられ、第2ガイドローラ66より素線の移動方向Mの下流側、かつ巻取ドラム63より素線の移動方向Mの上流側に設けられている。小ローラ67は、浮き枠部62の底部62aから立設した支持フレーム67aに回転自在に支持されて、図示例では一対設けられている。一対の小ローラ67は、第2ガイドローラ66に掛け渡された後に他方の中空軸部68b内に通された複数の素線5を巻取ドラム63に導く。なお、一対の小ローラ67うち巻取ドラム63直前の小ローラ67を、トラバースローラとしてもよい。
引取キャプスタン71は、一対の小ローラ67の間に設けられている。引取キャプスタン71は、複数のキャプスタンを軸方向に複数段に積層した多段キャプスタンを2列備えている。2列の多段キャプスタンは、図1の紙面に直交する方向に並んでいる。引取キャプスタン71は、浮き枠部62の底部62aから立設した支持フレーム71aに回転自在に支持されている。引取キャプスタン71は、図示しないモータ等によって回転駆動される。引取キャプスタン71は、回転しながら複数の素線5を引き取ることによって、素線5の長手方向に沿って複数の素線5を引っ張るとともに、これら素線5に所定の張力を付与する。
以下、弓状部材1について説明する。弓状部材1は、図2ないし図4に示すように、本
体部2と、摩擦低減部としての保護板3(図4)と、素線保持部としてのガイド4とを備
えている。本体部2は、炭素繊維やガラス繊維等を含有した繊維強化プラスチック等で構
成されている。本体部2は、弓状に湾曲した帯状に形成されている。本体部2の一端部1aと他端部1bとの間の中央に向かうに従って前述した中心軸Pから離れる方向に湾曲し、中心軸Pから離れた側の表面である凸面20の中央には、複数の素線5が掛け渡される。
凸面20には、図4に示すように、溝部21と凹部22とが設けられている。溝部21は、凸面20から凹に形成され、断面形状がC字状に形成されている。溝部21は、凸面20の幅方向中央に設けられ、本体部2の長手方向に沿って本体部2の全長に亘って設けられている。溝部21は、保護板3の後述する湾曲部31を内側に位置付けて、湾曲部31内に位置付けられる複数の素線5を内側に位置付ける。
凹部22は、凸面20から凹に形成され、溝部21に連なっている。凹部22は、互いの間に溝部21を位置付けるように一対設けられ、溝部21に沿って溝部21の全長に亘って設けられている。凹部22は、保護板3の厚さと略等しい深さに形成されている。凹部22は、保護板3の後述する平坦部32を内側に位置付ける。
保護板3は、ステンレス鋼やセラミックス等で構成され、本体部2を構成する材料より摺動性(すべり性)や耐磨耗性等の特性に優れた硬質な材料で構成されている。保護板3は、長尺な薄板状に形成され、図4に示す湾曲部31と平坦部32とを一体に備えている。
湾曲部31は、断面形状がC字状の樋状に形成され、溝部21の内面と略同一曲率で湾曲している。湾曲部31は、内側に複数の素線5の少なくとも一部を位置付けることができる深さに形成されている。平坦部32は、帯状に形成され、湾曲部31の幅方向両端全長から湾曲部31の外方向に突出して一対設けられている。一対の平坦部32は、互いに同一平面上に位置している。
前述した保護板3は、湾曲部31が溝部21内面に重ねられかつ平坦部32が凹部22内面に重ねられた状態で溝部21内及び凹部22内に位置付けられて、凸面20の幅方向中央に本体部2の全長に亘って設けられる。そして、保護板3は、平坦部32が例えば図示しないネジ等によって本体部2に固定されて、本体部2に取り付けられる。
保護板3の本体部2から離れた外表面には、複数の素線5が重ねられる。前記外表面には、図4に示すように、コーティング層33が形成されている。コーティング層33は、ポリテトラフルオロエチレン(例えば、テフロン(登録商標))で構成され、湾曲部31の外面と平坦部32の外面とに亘って形成されている。このようなコーティング層33は、例えば、前記外表面にブラスト処理を施し、続いてエアスプレー等によってコーティング処理を行った後に、乾燥、焼付処理を行うことで形成される。
このコーティング層33は、保護板3の外表面の摺動性や耐磨耗性等の特性を向上させて、弓状部材1と素線5との間に発生する摩擦を低減させる。なお、コーティング層33は、前記特性を向上させるものであればポリテトラフルオロエチレン以外で構成されていてもよく、例えば、二硫化モリブデン、硬質クロム、窒化ホウ素等で構成されていてもよい。
ガイド4は、金属やセラミック等で構成され、図4に示すように弓状(C字状)に形成されている。ガイド4の両端は、本体部2の幅方向に並んでかつ互いの間に保護板3を位置付けるように配された状態で、本体部2内に埋設されて本体部2に固定されている。なお、この固定方法は、ネジを用いたりする等してもよい。また、ガイド4の中央は、凸面20と間隔をあけている。ガイド4は、本体部2の長手方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられている。
前述した構成の弓状部材1には、一端部1aから他端部1bに向かってそれぞれのガイド4と本体部2との間に複数の素線5が通される。そして、複数の素線5は、凸面20の幅方向中央に掛け渡されて凸面20に保持される。複数の素線5は、凸面20の幅方向中央に設けられた保護板3のコーティング層33上に重ねられ、かつ保護板3の湾曲部31内、即ち本体部2の溝部21内、に位置付けられる。
前述した撚線装置10を用いて複数の素線5を撚り合わせて撚線50を製造する際には、まず、複数の素線ドラムのそれぞれから素線5を引き出し、複数の素線5を撚口ダイス64と第1ガイドローラ65と弓状部材1と第2ガイドローラ66と小ローラ67と引取キャプスタン71とに順に通して、巻取ドラム63に固定する。
そして、引取キャプスタン71を回転駆動して複数の素線5を素線ドラムから引っ張って素線5の長手方向に沿って移動させるとともに、巻取ドラム63を回転駆動し、他方の中空軸部68bを回転駆動して回転部61を回転させる。すると、回転部61の回転によって、撚口ダイス64を通って第1ガイドローラ65と弓状部材1と第2ガイドローラ66とに順に掛け渡された複数の素線5に第1の撚りが加えられて複数の素線5が撚り合わされる。
さらに、第1の撚りが加えられた、第2ガイドローラ66と小ローラ67とに順に掛け渡された複数の素線5に第2の撚りが加えられて、複数の素線5がさらに撚り合わされる。このように第1及び第2の撚りが加えられた複数の素線5、即ち撚線50は、引取キャプスタン71に引き取られて順次巻取ドラム63に巻き取られていき、撚線50が製造される。
前述のように撚線50を製造する際に、回転部61が所定の回転速度に到達する前は、回転部61の回転によって複数の素線5に作用する遠心力が小さく、これら素線5は、引取キャプスタン71等によって素線5に作用する張力によって、弓状部材1の保護板3のコーティング層33上を摺動する。しかし、素線5と保護板3即ち弓状部材1との接触面積が大きく、かつ、素線5と保護板3のコーティング層33との間の摩擦が小さいので、素線5に傷が発生しにくい。
また、回転部61が所定の回転速度に到達した際に素線5がコーティング層33即ち弓状部材1と摺動(接触)した場合も同様に、素線5と保護板3即ち弓状部材1との接触面積が大きく、かつ、素線5とコーティング層33との間の摩擦が小さいので、素線5に傷が発生しにくい。
さらに、素線5に作用する前記張力を、所定の回転速度に到達した回転部61の回転によって素線5に作用する遠心力より若干大きくなるようにしておくと好ましい。こうすることで、回転部61が所定の回転速度に到達した際に、素線5のガイド4への接触を防止できるとともに、素線5の保護板3への接触度合いを軽減させることができ、さらに素線5の外表面に傷が発生しにくくなる。
本実施形態によれば、複数の素線5は、弓状部材1の本体部2の凸面20に掛け渡されかつガイド4によって凸面20に保持されて、弓状部材1の回転によって撚り合わされる。このため、撚り合わされた複数の素線5を引き取る際等の張力によって、素線5は凸面20に設けられた保護板3と接触し保護板3上を摺動する。したがって、素線5と弓状部材1との接触面積が大きくなって素線5に作用する力が素線5全体に略均一に分散し、素線5に発生する傷を軽減できる。
ガイド4が、両端が本体部2に固定されかつ中央が凸面20と間隔をあけた弓状に形成されているので、ガイド4と凸面20との間に素線5を通すことによって、凸面20に素線5を確実に保持できる。
凸面20の中央に本体部2の全長に亘って溝部21が設けられているので、溝部21内に素線5を位置付けることによって、素線5が凸面20上に確実に位置付けられる。したがって、素線5がずれてガイド4と接触することを防止でき、素線5に発生する傷を軽減できる。
凸面20の複数の素線5が重ねられる位置に素線5との摩擦を低減する保護板3が設けられているので、素線5と保護板3との間の摩擦が小さくなる。したがって、素線5に発生する傷をさらに軽減できる。
保護板3の複数の素線5が重ねられる外表面にポリテトラフルオロエチレンで構成されたコーティング層33が形成されているので、素線5とコーティング層33との摩擦が小さくなる。したがって、素線5に発生する傷をさらに軽減できる。
前述した実施形態においては、ガイド4の両端が本体部2に固定されかつ中央が凸面20と間隔をあけていたが、ガイド4の形状(形態)は、素線5を凸面20に保持できるものであればどんなものであってもよい。また、前述した実施形態においては、ガイド4は8つ設けられていたが、複数で、かつ複数の素線5を凸面20に保持できるのであれば何個であってもよい。
また、前述した実施形態においては、凸面20に溝部21と保護板3とが設けられていたが、素線5に傷が発生しやすくなるものの必ずしもこの2つが設けられていなくてもよく、いずれか一方のみが設けられていてもよいし双方とも設けられていなくてもよい。また、前述した実施形態の撚線装置10は、一例を示したものであり、弓状部材1を用いた撚線装置であればどんなものであってもよい。
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の一実施形態にかかる弓状部材を備えた撚線装置の構成を示す説明図である。 図1に示された弓状部材の正面図である。 図2に示された弓状部材の紙面と平行な方向に沿った断面図である。 図2中のIV−IV線に沿った断面図である。
符号の説明
1 弓状部材
1a 一端部
1b 他端部
2 本体部
3 保護板(摩擦低減部)
4 ガイド(素線保持部)
5 素線
10 撚線装置
20 凸面
21 溝部
33 コーティング層
L 線分
P 中心軸

Claims (7)

  1. 弓状に形成され、かつ、一端部から他端部に向かって複数の素線が掛け渡されて、前記一端部と前記他端部とを結ぶ線分に平行な中心軸を中心に回転することによって前記複数の素線を撚り合わせる撚線装置の弓状部材において、
    前記一端部と前記他端部との間の中央に向かうに従って前記中心軸から離れる方向に湾曲し、前記中心軸から離れた側の表面である凸面に前記複数の素線が掛け渡される本体部と、前記凸面に前記本体部の長手方向に沿って互いに間隔をあけて複数設けられ、前記凸面に掛け渡された前記複数の素線を当該凸面に保持する素線保持部と、を備えたことを特徴とする撚線装置の弓状部材。
  2. 前記素線保持部が、それぞれ、両端が前記本体部に固定され、かつ、中央が前記凸面と間隔をあけた弓状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の撚線装置の弓状部材。
  3. 前記凸面の中央に前記本体部の全長に亘って溝部が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撚線装置の弓状部材。
  4. 前記凸面に設けられ、前記複数の素線との摩擦を低減する摩擦低減部を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか一項に記載の撚線装置の弓状部材。
  5. 前記摩擦低減部の前記複数の素線が重ねられる外表面に、ポリテトラフルオロエチレンで構成されたコーティング層が形成されたことを特徴とする請求項4に記載の撚線装置の弓状部材。
  6. 請求項1乃至請求項5のうちいずれか一項に記載の撚線装置の弓状部材を有し、
    前記複数の素線が、前記弓状部材の前記一端部から前記他端部に向かって前記中心軸から離れた側の表面である前記凸面に掛け渡され、
    前記一端部と前記他端部とを結ぶ線分に平行な中心軸を中心に回転させることによって前記複数の素線を撚り合わせることを特徴とする撚線装置。
  7. 請求項6に記載の撚線装置を用いた撚線製造方法であって、
    前記複数の素線を、前記一端部から前記他端部に向かって、前記一端部と前記他端部とを結ぶ線分に平行な中心軸から離れた側の表面である前記凸面に掛け渡す工程と、
    前記中心軸を中心に回転させることによって前記複数の素線を撚り合せる工程と、を順次行うことを特徴とする撚線製造方法。
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