JP5710552B2 - ウエブの異物除去方法及び異物除去装置 - Google Patents

ウエブの異物除去方法及び異物除去装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5710552B2
JP5710552B2 JP2012167476A JP2012167476A JP5710552B2 JP 5710552 B2 JP5710552 B2 JP 5710552B2 JP 2012167476 A JP2012167476 A JP 2012167476A JP 2012167476 A JP2012167476 A JP 2012167476A JP 5710552 B2 JP5710552 B2 JP 5710552B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
web
peripheral speed
foreign matter
backup
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012167476A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014024034A (ja
JP2014024034A5 (ja
Inventor
真澄 坂本
真澄 坂本
大輔 田▲崎▼
大輔 田▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2012167476A priority Critical patent/JP5710552B2/ja
Priority to KR1020130087938A priority patent/KR20140013995A/ko
Priority to CN201310316416.XA priority patent/CN103567164B/zh
Priority to TW102126943A priority patent/TW201404482A/zh
Publication of JP2014024034A publication Critical patent/JP2014024034A/ja
Publication of JP2014024034A5 publication Critical patent/JP2014024034A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5710552B2 publication Critical patent/JP5710552B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H23/00Registering, tensioning, smoothing or guiding webs
    • B65H23/04Registering, tensioning, smoothing or guiding webs longitudinally
    • B65H23/26Registering, tensioning, smoothing or guiding webs longitudinally by transverse stationary or adjustable bars or rollers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B7/00Cleaning by methods not provided for in a single other subclass or a single group in this subclass
    • B08B7/0028Cleaning by methods not provided for in a single other subclass or a single group in this subclass by adhesive surfaces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B1/00Cleaning by methods involving the use of tools
    • B08B1/10Cleaning by methods involving the use of tools characterised by the type of cleaning tool
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B1/00Cleaning by methods involving the use of tools
    • B08B1/20Cleaning of moving articles, e.g. of moving webs or of objects on a conveyor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H27/00Special constructions, e.g. surface features, of feed or guide rollers for webs
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2301/00Handling processes for sheets or webs
    • B65H2301/40Type of handling process
    • B65H2301/44Moving, forwarding, guiding material
    • B65H2301/443Moving, forwarding, guiding material by acting on surface of handled material
    • B65H2301/4431Moving, forwarding, guiding material by acting on surface of handled material by means with operating surfaces contacting opposite faces of material
    • B65H2301/44318Moving, forwarding, guiding material by acting on surface of handled material by means with operating surfaces contacting opposite faces of material between rollers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2301/00Handling processes for sheets or webs
    • B65H2301/50Auxiliary process performed during handling process
    • B65H2301/51Modifying a characteristic of handled material
    • B65H2301/511Processing surface of handled material upon transport or guiding thereof, e.g. cleaning
    • B65H2301/5115Cleaning
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2404/00Parts for transporting or guiding the handled material
    • B65H2404/10Rollers
    • B65H2404/19Other features of rollers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/10Handled articles or webs
    • B65H2701/17Nature of material
    • B65H2701/175Plastic
    • B65H2701/1752Polymer film

Landscapes

  • Cleaning In General (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Description

本発明は、ウエブの異物除去方法及び異物除去装置に係り、特に光学フィルムを製造する各工程でのベースフィルム、中間製品フィルム、製品フィルム等のウエブに付着している塵埃等の異物を除去するウエブの異物除去方法及び異物除去装置に関する。
例えば、光学補償フィルムは、透明な樹脂製のウエブ(ベースフィルム)を搬送しながら、鹸化処理工程、配向膜形成工程(中間製品フィルム)、光学異方性層の形成工程(製品フィルム)等を経て製造される。
しかし、ウエブを各工程に搬送する際に、工程内に浮遊している塵や埃等の異物が静電気などの力によってウエブの表面に付着することがある。ウエブの表面に異物が付着したまま塗布を行うと塗布ムラが発生したり、配向ムラが生じたりする。更には、配向ムラのある配向膜を用いて製造した光学補償フィルムは光学的な点状欠陥が発生し易い。
光学補償フィルム等の光学フィルムでは、ウエブの表面に付着した異物は各種欠陥の発生要因となるため、確実に除去することが重要になる。
ウエブの表面の異物除去方法としては、水などの洗浄液でウエブの表面を洗浄する方法が知られているが、洗浄液の選定、洗浄液によるウエブの表面の物性変化、設備の大型化、洗浄廃液の処理等の欠点がある。
別の方法として、ウエブの表面に空気を吹き付けて異物を除去する方法もあるが、光学フィルムで問題となるようなミクロンオーダの微細な塵埃等の異物除去の効果が小さいという欠点がある。
このような背景から、バックアップローラに巻き掛け支持されて搬送されるウエブの面を介して粘着性を有するゴムローラをニップさせてウエブの表面の異物をゴムローラ側に転写除去する粘着ゴムローラ方式の異物除去装置が広く採用されている(例えば特許文献1)。
特開2000−288483号公報
しかしながら、粘着ゴムローラ方式の異物除去装置は、ローラ剛性の大小、搬送されるウエブのウエブテンションの大小、ニップ圧の大小等によって異物の除去効率が悪化するという問題がある。更には、ウエブの裏面(光学層を有しない面)にウエブ走行方向に沿ってスジ状の擦り傷が発生したり、発塵したりするという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、粘着ゴムローラ方式のウエブ異物除去において、異物の除去効率が良く、且つウエブ裏面にウエブ走行方向に沿ってスジ状の擦り傷が発生したり、発塵したりすることを効果的に抑制できるウエブの異物除去方法及び異物除去装置を提供することを目的とする。
本発明のウエブの異物除去方法は前記目的を達成するために、搬送されるウエブを巻き掛けて支持すると共にウエブの搬送によって従動回転する金属製又は樹脂製のバックアップローラに、ウエブを介して、粘着性ゴムを有するローラ周面を有するクリーニングローラをニップして、ウエブの表面に付着している異物を除去するクリーニングローラに転写除去するウエブの異物除去方法において、クリーニングローラのローラ中央部の回転周速をV1(m/min)とし、バックアップローラのローラ端部の回転周速をV2(m/min)としたときに、[(V2−V1)/V1]×100で示す周速差率が0.5%以下を満足するように、バックアップローラに巻き掛けられるウエブのラップ角度を調整する方法とウエブをバックアップローラとクリーニングローラとの間にニップするニップ圧を調整する方法の少なくとも1つの方法を行うことを特徴とする。
なお、本発明では、バックアップローラのローラ両端部の回転周速が同じとして説明するが、仮に異なる場合には、回転周速の大きい方のローラ端部の回転周速をV2とする。以下同様である。
発明者は、粘着ゴムローラ方式のウエブ異物除去において、異物の除去効率の低下、ウエブの裏面の擦り傷の発生、発塵が生じる原因について以下の知見を得た。
即ち、バックアップローラ及びクリーニングローラの剛性の程度、バックアップローラに巻き掛け支持されるウエブのテンションの大きさ、バックアップローラとクリーニングローラとでウエブをニップするニップ力の大きさによって、バックアップローラやクリーニングローラが撓むと、ゴム製のローラであるクリーニングローラのローラ中央部とローラ端部とで回転周速に周速差が生じる。このクリーニングローラの周速差によってバックアップローラの周速が速くなり、ウエブの搬送速度にズレが生じ、これが異物の除去効率の悪化、スジ状の擦り傷、発塵の原因になる。
なお、クリーニングローラのローラ中央部とローラ端部とで回転周速に周速差によってバックアップローラの周速とウエブの搬送速度にズレが生じるメカニズムについては後記する。
そして、クリーニングローラのローラ中央部の回転周速をV1(m/min)とし、バックアップローラのローラ端部の回転周速をV2(m/min)としたときに、[(V2−V1)/V1]×100で示す周速差率が0.5%以下を満足することによって、異物の除去効率を良くし、且つスジ状の擦り傷、発塵を抑制できる。
本発明のウエブの異物除去方法は、上記の知見に基づいて成されたものであり、クリーニングローラのローラ中央部の回転周速をV1(m/min)とし、バックアップローラのローラ端部の回転周速をV2(m/min)としたときに、[(V2−V1)/V1]×100で示す周速差率が0.5%以下を満足するようにしたので、異物の除去効率を良くし、且つスジ状の擦り傷、発塵を抑制できる。
なお、クリーニングローラのローラ中央部とローラ端部との周速差を問題としていながらバックアップローラのローラ端部の回転周速V2を求める理由は後述する。
本発明においては、クリーニングローラに、粘着剤層を有するローラ周面を有する粘着ローラを押圧してクリーニングローラに転写された異物を粘着ローラに転写除去することが好ましい。
本発明のウエブの異物除去装置は前記目的を達成するために、搬送されるウエブを巻き掛けて支持すると共にウエブの搬送によって従動回転する金属製又は樹脂製のバックアップローラと、ウエブをバックアップローラとの間にニップしてウエブの表面に付着している異物を、粘着性ゴムを有するローラ周面に転写除去すると共にウエブの搬送によって従動回転するクリーニングローラと、クリーニングローラのローラ中央部の回転周速V1を測定する中央部周速測定手段と、バックアップローラのローラ端部の回転周速V2を測定する端部周速測定手段と、ローラ中央部とローラ端部との測定値に基づいて、[(V2−V1)/V1]×100で示す周速差率を調整する周速差率調整手段と、を備え、周速差率調整手段は、バックアップローラに巻き掛けられるウエブのラップ角度を調整するラップ角調整手段と、ウエブをバックアップローラとクリーニングローラとの間にニップするニップ圧を調整するニップ圧調整手段と、の少なくとも1つであることを特徴とする。
本発明のウエブの異物除去装置によれば、クリーニングローラのローラ中央部の回転周速V1を測定する中央部周速測定手段と、バックアップローラのローラ端部の回転周速V2を測定する端部周速測定手段と、ローラ中央部とローラ端部との測定値に基づいて、[(V2−V1)/V1]×100で示す周速差率を調整する周速差率調整手段と、を備えたので、異物の除去効率を良くし、且つスジ状の擦り傷、発塵を効果的に抑制できる。
本発明においては、クリーニングローラに押圧してクリーニングローラに転写された異物を、粘着剤層を有するローラ周面に転写除去する粘着ローラを備えることが好ましい。また、バックアップローラ及びクリーニングローラは軸芯方向の撓み量が50μm以下のローラを用いることが好ましい。
各ローラの撓み量の測定方法は、特に限定されないが、ローラ中央部とローラ両端部にレーザ変位計をそれぞれ配置する方法を好適に使用できる。
このように、少なくともバックアップローラ及びクリーニングローラについて剛性の大きな、即ち低撓み性のローラを使用することで、バックアップローラのローラ中央部とローラ端部との周速差を小さくすることができる。
また、本発明においては、周速差率調整手段は、バックアップローラに巻き掛けられるウエブのラップ角度を調整するラップ角調整手段と、ウエブをバックアップローラとクリーニングローラとの間にニップするニップ圧を調整するニップ圧調整手段と、の少なくとも1つである。
ラップ角調整手段によってバックアップローラにラップされるウエブのラップ角を変えることによって、クリーニングローラのローラ中央部とローラ端部との周速差を小さくすることができるからである。ラップ角度を20°以下にすることが好ましい。
また、ニップ圧調整手段によってバックアップローラとクリーニングローラとの間のニップ圧を調整することによって、クリーニングローラのローラ中央部とローラ端部との周速差を小さくすることができるからである。ニップ圧を0.5N/cm以上、1.0N/cm以下に調整することが好ましい。このようにニップ圧を0.5N/cm以上、1.0N/cm以下に調整することでバックアップローラのローラ中央部とローラ端部との周速差が一層小さくなり、異物除去性能を向上できる一方、ウエブ裏面への傷発生をより効果的に防止できる。
また、本発明においては、クリーニングローラのローラ胴部はゴム製であると共に、ゴム硬度が20〜60°であることが好ましい。
また、本発明においては、ウエブは、光学フィルムを製造する際のベースフィルム、中間製品フィルム、製品フィルムの何れかであることが好ましい。光学フィルムは、ウエブの表面に付着している微細な異物が光学特性の欠陥となると共に、異物除去における擦り傷や発塵も光学特性の低下をもたらすからである。
本発明のウエブの異物除去方法及び異物除去装置によれば、粘着ゴムローラ方式のウエブ異物除去において、異物の除去効率が良く、且つウエブの裏面にウエブ走行方向に沿ってスジ状の擦り傷が発生したり、発塵したりすることを効果的に抑制できる。
本発明の異物除去装置の実施の形態の側面図 本発明の異物除去装置の実施の形態の上面図 ラップ角の説明図 ウエブ裏面に発生する擦り傷の説明図 クリーニングローラの周速差の発生メカニズムを説明する説明図 図5のメカニズムにおいてローラ中央部の状態を説明する説明図 図5のメカニズムにおいてローラ端部の状態を説明する説明図 ウエブのラップ角度及びウエブテンションとバックアップローラのローラ撓み量との関係を説明する説明図 ニップ圧とバックアップローラの回転周速との関係を説明する説明図 実施例の表図
以下、添付図面を参照しながら、本発明のウエブの異物除去方法及び異物除去装置の好ましい実施の形態を詳細に説明する。
ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。また、本明細書中で、数値範囲を“ 〜 ”を用いて表す場合は、“ 〜 ”で示される上限、下限の数値も数値範囲に含むものとする。
[異物除去装置の構成]
図1は、本発明の実施の形態のウエブの異物除去装置10を、側面から見た側面図であり、図2は上面から見た上面図である。そして、本発明の実施の形態のウエブの異物除去装置10は、使用用途を限定するものではないが、光学フィルムを製造する各工程でのベースフィルム、中間製品フィルム、製品フィルム等のウエブに付着している塵埃等の異物を除去する装置として特に有用である。
図1及び図2に示すように、バックアップローラ12、クリーニングローラ14、及び粘着ローラ16の3本のローラは、ローラの軸芯高さ位置を同じにして平行に配置される。
バックアップローラ12は、第1の移動テーブル18上に固定されたローラ支持台20上に対向配置された一対の軸受22、22に回転自在に支持される。第1の移動テーブル18は、基台24上に敷設された平行な一対の第1レール26、26上にリニアガイド28、28を介してスライド自在に支持される。また、基台24上には、第1の移動テーブル18を第1レール26上で移動させる一対の第1のシリンダ装置30、30が設けられ、それぞれのピストンロッド30A、30A先端が第1の移動テーブル18に固着される。
バックアップローラ12は、金属で形成されたローラ芯に、金属製又は樹脂製のローラ胴部を設けたローラとして形成される。金属製の場合ローラ表面には例えばニッケル・クロムメッキ等の硬質化処理が施されることが好ましい。また、樹脂製の場合には、硬質性樹脂を使用することが好ましい。なお、バックアップローラ12は、金属製や樹脂製に限らずローラ胴部が硬質材料で形成されているものを使用できる。
クリーニングローラ14は、第2の移動テーブル32上に固定されたローラ支持台34上に対向配置された一対の軸受36、36に回転自在に支持される。第2の移動テーブル32は、基台24上に敷設された平行な一対の第2レール38、38上にリニアガイド40、40を介してスライド自在に支持される。また、基台24上には、第2の移動テーブル32を第2レール38上で移動させる一対の第2のシリンダ装置42、42が設けられ、それぞれのピストンロッド42A,42A先端が第2の移動テーブル32に固着される。また、第2のシリンダ装置42、42は第1のシリンダ装置30、30に対向して配置される。
クリーニングローラ14は、金属で形成されたローラ芯に、粘着性を有するゴム製のローラ胴部を設けたゴムローラとして形成される。クリーニングローラ14のローラ表面の粘着力としては、1〜60(hPa)の範囲であることが好ましい。また、ローラ胴部のゴム硬度としては、20°〜60°の範囲が好ましい。
クリーニングローラ14のゴム硬度の測定方法は、スプリング式A型(JIS K 6301A)に準拠した方法であり、デューロメータAでの測定数値と同じになる。
また、クリーニングローラ14のローラ表面の粘着力の測定方法は、JIS K 6256に準拠している。
粘着ローラ16は、第3の移動テーブル44上に固定されたローラ支持台46上に対向配置された一対の軸受48、48に回転自在に支持される。第3の移動テーブル44は、第2の移動テーブル32上に敷設された平行な一対の第3レール50、50上にリニアガイド52、52を介してスライド自在に支持される。また、第2の移動テーブル32上には、第3の移動テーブル44を第3レール50上で移動させる一対の第3のシリンダ装置54、54が設けられ、それぞれのピストンロッド54A,54A先端が第3の移動テーブル44に固着される。また、第3のシリンダ装置54、54は第2のシリンダ装置42、42と同方向を向いて配置される。
粘着ローラ16は、金属製のローラ芯に、クリーニングローラのゴム製のローラ胴部よりも粘着性の大きな粘着剤層を有するローラとして形成される。粘着剤層は、クリーニングローラよりも粘着性の大きなゴムで形成してもよく、あるいは金属製のローラ芯に、粘着テープを巻回した粘着テープロールであってもよい。粘着剤層の粘着力としては、JIS K 6256の測定方法において50〜400(hPa)の範囲であることが好ましい。
バックアップローラ12、クリーニングローラ14、及び粘着ローラ16のローラ面長は、ウエブWの幅よりも長く形成される。例えば、ローラ面長はウエブWの幅よりも100〜200mm程度長くすることが好ましい。また、バックアップローラ12、クリーニングローラ14、及び粘着ローラ16のうち、少なくともバックアップローラ12及びクリーニングローラ14は軸芯方向の撓み量が100μm以下、好ましくは50μm以下の低撓みローラを使用することが好ましい。
低撓みローラとしては、撓み量が100μm以下であれば特に限定されないが、例えば、三菱樹脂(株)製の「二重管低たわみロール」や「カーボンロール」を使用することができる。「二重管低たわみロール」と「カーボンロール」とを使用する場合には、バックアップローラ12に「カーボンロール」を使用し、クリーニングローラ14に「二重管低たわみロール」を使用することが好ましい。
また、異物除去装置10には、クリーニングローラ14のローラ中央部の回転周速V1を測定する中央部周速測定手段56Aと、バックアップローラ12のローラ端部の回転周速V2を測定する端部周速測定手段56Bと、ローラ中央部とローラ端部との測定値に基づいて、[(V2−V1)/V1]×100で示す周速差率を調整する周速差率調整手段58(58A,58B)と、が設けられる。
ここで、本発明は、クリーニングローラ14のローラ中央部とローラ端部との周速差を問題としていながら、バックアップローラ12のローラ端部の回転周速V2を測定する理由について説明する。
即ち、クリーニングローラ14が撓んだ際にゴム製のクリーニングローラ14の両端部が強くバックアップローラ12の両端部に押し付けられて変形するため、正確な回転周速を測定できない。更には、バックアップローラ12のローラ両端部の回転周速がクリーニングローラ14のローラ両端部の回転周速V2と見做すことができるからである。
このため、図2に示すように、ローラ中央部の回転周速V1はクリーニングローラ14の中央部に中央部周速測定手段56Aに設置する一方、ローラ端部の回転周速V2についてはバックアップローラ12の両端部に端部周速測定手段56Bを設置して測定した。
バックアップローラ12のローラ端部の回転周速がクリーニングローラ14のローラ両端部の回転周速V2と見做すことができることは後記するメカニズムを参照頂きたい。
中央部周速測定手段56A及び端部周速測定手段56Bは、非接触の測定手段を使用することが好ましい。非接触の測定手段としては、例えばレーザードップラー速度計でローラ周速を測定するものを好適に採用できる。図2では、端部周速測定手段56Bを、バックアップローラ12の両端部にそれぞれ設けたが、一端側のみに設けてよい。バックアップローラ12のローラ両端部の回転周速が同じとして説明するが、仮に異なる場合には、端部周速測定手段56Bを、バックアップローラ12の両端部にそれぞれ設け、回転周速の大きい方のローラ端部の回転周速をV2とする。
中央部周速測定手段56A及び端部周速測定手段56Bで測定された回転周速V1,V2は、信号ケーブルを介してコントローラ60に送られる。
また、周速差率調整手段58としては、ラップ角調整手段58Aとニップ圧調整手段58Bと、を好適に採用することができる。
ラップ角調整手段58Aは、バックアップローラ12に巻き掛け支持されるウエブWのラップ角(巻き掛け角度)を調整するものであり、ウエブ搬送方向におけるバックアップローラ12の入口側、出口側の何れに設けてもよいが、出口側がより好ましい。
図3に示すように、ラップ角(θ)は、ウエブWがバックアップローラ12に接触し始める接点Xと、接触が終了する接点Yとが成す中心角をいう。
ラップ角調整手段58Aは、図1に示すように、バックアップローラ12とガイドローラ61との間のウエブ搬送ライン上に、ウエブWに係合する係合ローラ62が設けられる。ウエブWはバックアップローラ12、係合ローラ62、ガイドローラ61との間にS字状に掛け渡される。係合ローラ62の回転軸両端は、ウエブWの幅方向に配設された一対のシリンダ装置63、63のロッド64、64に回転自在に支持される。これにより、シリンダ装置63、63がロッド64、64を伸縮させることによって、ウエブWのラップ角(θ)を可変することができる。
ニップ圧調整手段58Bは、ウエブWをバックアップローラ12とクリーニングローラ14との間でニップ圧を調整するものであり、第2シリンダ装置42が信号ケーブルを介してコントローラ60に接続されることによって構成される。即ち、コントローラ60からの指示により、第2シリンダ装置42におけるピストンロッドの伸長量が制御され、これによりニップ圧が調整される。なお、第1のシリンダ装置30はバックアップローラ12の着脱を行うものである。第3のシリンダ装置54は、クリーニングローラ14と粘着ローラ16との間のニップ圧を調整するものである。これら第1のシリンダ装置30及び第3のシリンダ装置54の制御は、コントローラ60で兼用してもよく、別のコントローラを設けてもよい。
次に、上記の如く構成された異物除去装置10を使用してウエブWの面に付着する異物を除去する異物除去方法を説明する。
第1のシリンダ装置30と第2のシリンダ装置42のピストンロッド30A,42Aを伸び動作させることによって、バックアップローラ12に巻き掛け支持されて搬送されるウエブWをニップする。これにより、ウエブWの面に付着している塵埃等の異物がクリーニングローラ14に転写除去される。
また、第3のシリンダ装置54のピストンロッド54Aを伸び動作させることによって、粘着ローラ16がクリーニングローラ14に押圧するので、クリーニングローラ14に転写された異物が粘着ローラ16に更に転写して除去される。これにより、搬送されるウエブWの面の異物を連続して除去することができる。
かかる異物除去において、中央部周速測定手段56A及び端部周速測定手段56Bによりクリーニングローラ14のローラ中央部の回転周速V1とバックアップローラ12のローラ端部の回転周速V2とが逐次測定され、測定値がコントローラ60に逐次送られる。コントローラ60は、測定された回転周速V1、V2から[(V2−V1)/V1]×100で示される周速差率を演算して、周速差率が0.5%以下であるか否かを判断する。
そして、コントローラ60は、周速差率が0.5%以下であれば、異物除去装置10をそのまま運転する。また、コントローラ60は、周速差率が0.5%を超えている場合には、ラップ角調整手段58A及びニップ圧調整手段58Bの少なくとも1つを制御して、周速差率が0.5%以下になるようにする。即ち、ラップ角調整手段58Aにより、バックアップローラ12に巻き掛けられるウエブWのラップ角(θ)を例えば20°以下になるように小さくする。また、ニップ圧調整手段58Bを調整して、ニップ圧が例えば0.5N/cm以上、1.0N/cm以下になるように調整する。
これにより、周速差率が0.5%以下になるので、粘着ゴムローラ方式のウエブ異物除去において、異物の除去効率が良く、且つウエブWの裏面(塗布膜を有しない面)にウエブ走行方向に沿ってスジ状の擦り傷P(図4参照)が発生したり、発塵したりすることを効果的に抑制できる。
ここで、ウエブWのテンションの大小やニップ圧の大小によって、クリーニングローラ14の中央部周速と端部周速との間で周速差が生じるメカニズムを説明する。
図5は、ウエブWのテンションによってバックアップローラ12が弓なりに撓んだ状態を過剰に表現したものである。また、図6は、図5に示すバックアップローラ12のローラ中央部をa−a線に沿って切断した断面図であり、図7(A)はローラ端部をb−b線に沿って切断した断面図である。
図5のようにウエブWのテンションによってバックアップローラ12が撓むと、クリーニングローラ14のローラ中央部はニップ圧が弱まる方向に作用する。したがって、図6に示すようにクリーニングローラ14のローラ中央部は変形が少ない。また、クリーニングローラ14のローラ中央部はウエブWと接触しており、粘着性を有してウエブWに対するグリップ力が大きいので、ウエブWの搬送速度と同速度で回転する。
一方、ウエブWの幅よりもローラ面長の長いクリーニングローラ14の両端部は、ウエブWを介さずにバックアップローラ12に直接接触する。また、撓んだバックアップローラ12によってニップ圧が強まる方向に作用するので、クリーニングローラ14のローラ両端部は変形が大きくなる。
図7(B)は、クリーニングローラ14のローラ端部とバックアップローラ12との接触部分の拡大図である。図7(B)に示すように、バックアップローラ12よりも軟らかいゴム製のクリーニングローラ14(斜線で示す)のローラ端部は、B1−B2で示す部分で凹状に変形する。更には、凹状の両端がバックアップローラ12に僅かに被さるので、結局、クリーニングローラ14のローラ端部はバックアップローラ12に対してA1−A2の部分で凹状に接触する。そして、A1−A2で示す凹状の長さはB1−B2で示す凹状の長さよりも大きくなるので、クリーニングローラ14のローラ端部の回転周速は、ローラ中央部の回転周速よりも大きくなる。
また、クリーニングローラ14のローラ両端部はバックアップローラ12のローラ両端部に直接接触してグリップするので、クリーニングローラ14の両端部の回転周速と同じ回転周速でバックアップローラ12を回転させることになる。即ち、上記したように、バックアップローラ12のローラ端部の回転周速V2がクリーニングローラ14のローラ端部の回転周速と見做すことができる。
この結果、ウエブWの搬送速度よりもバックアップローラ12の回転周速が大きくなり、バックアップローラ12とウエブWとがスリップする。
これにより、図4に示したように、ウエブWの裏面に付着している塵埃等の異物によってウエブWの裏面にウエブ搬送方向に沿った擦り傷Pが生じる。例えば、1%のスリップによって約200μmの擦り傷が発生する。また、スリップによって発塵し易くなる。
また、バックアップローラ12の撓みによって、クリーニングローラ14のローラ中央部におけるニップ圧が弱くなることによって、異物除去効率も低下する。
なお、上記説明したメカニズムは、ウエブWのテンションによってバックアップローラ12が撓むことにより、クリーニングローラ14のローラ中央部とローラ端部とで周速差が生じる場合である。しかし、ニップ圧によってバックアップローラ12やクリーニングローラ14が撓む場合も同様のメカニズムにより、クリーニングローラ14のローラ中央部とローラ端部とで周速差が生じる。
そこで、本発明者は、クリーニングローラ14のローラ中央部の回転周速V1と、バックアップローラ12のローラ両端部の回転周速V2、換言するとクリーニングローラ14のローラ両端部の回転周速との差がどの程度まで許容されるかを鋭意研究した結果、[(V2−V1)/V1]×100で示される周速差率が0.5%以下であれば、異物除去性能、擦り傷及び発塵の抑制において実用上問題ないことが分かった。
そして、以下の3つの方法の少なくとも1つを実施することで、周速差率が0.5%以下を達成することができる。
(1)バックアップローラ12、クリーニングローラ14、及び粘着ローラ16のうち、少なくともバックアップローラ12及びクリーニングローラ14の軸芯方向の撓み量が50μm以下の低撓みローラを用いる。
(2)ラップ角調整手段58Aによりバックアップローラ12に巻き掛け支持されるウエブWのラップ角(θ)を調整する。
図8は、バックアップローラ12に巻き掛けるウエブWのラップ角(θ)及びウエブテンションと、バックアップローラ12のローラ撓み量(μm)との関係を示したものである。図6から分かるように、同じウエブテンションでは、ラップ角(θ)が大きくなるほどバックアップローラ12のローラ撓み量が大きくなる。したがって、ラップ角調整手段58Aによりバックアップローラ12に巻き掛け支持されるウエブWのラップ角(θ)を小さくすることで、バックアップローラ12のローラ撓み量を小さくできる。これにより、上記説明したメカニズムから、クリーニングローラ14の周速差率を小さくすることができる。ラップ角(θ)としては20°以下にすることが好ましい。
(3)ニップ圧調整手段58Bにより、バックアップローラ12とクリーニングローラ14との間のニップ圧を調整する。
図9は、ニップ圧(N/cm)とバックアップローラ12の回転周速との関係を示したものである。図9の三角で示すポイントを繋いだ線がバックアップローラ12の回転周速(m/min)である。また、四角で示すポイントを繋いだ線がウエブWを搬送するパスローラの回転周速(m/min)であり、ウエブWの搬送速度に相当する。
ニップ圧を大きくしていくと、上記説明したメカニズムからクリーニングローラ14のローラ端部の回転周速が大きくなり、それに追従してバックアップローラ12の回転周速が大きくなる。
したがって、ニップ圧調整手段58Bによりバックアップローラ12とクリーニングローラ14とのニップ圧を小さくすることで、上記説明したメカニズムから、クリーニングローラ14の周速差率を小さくすることができる。ニップ圧としては0.5N/cm以上、1.0N/cm以下にすることが好ましい。
本発明の実施の形態で説明したウエブの異物除去方法及び異物除去装置について、具体的に試験を行った結果を説明する。
[異物除去装置の条件]
〈ウエブ〉
・種類…セルローストリアセテートフィルム(TAC)
・幅…1490mm
・搬送速度…100m/分
・搬送テンション…350N
〈バックアップローラ〉
・ローラ面長…1650mm
・ローラ径…110mm
・種類…金属製ローラ
・撓み量が約600μmのアルミ管式のバックアップローラと、撓み量が約50μmの低撓み式のバックアップローラと、の2種類を使用した。
〈クリーニングローラ〉
・ローラ面長…1650mm
・ローラ径…110mm
・種類…粘着性ゴムローラ
・ゴム硬度…35°
・粘着力…10hPa
・撓み量が約600μmのアルミ管式のクリーニングローラと、撓み量が約50μmの低撓み式のクリーニングローラと、の2種類を使用した。
〈粘着ローラ〉
・ローラ面長…1650mm
・ローラ径…100mm
・種類…粘着性ゴムローラ
・粘着力…90hPa
・撓み量が約600μmのアルミ管式の粘着ローラと、撓み量が約50μmの低撓み式の粘着ローラと、の2種類を使用した。
〈備考〉
・図10の表には、バックアップローラを「BUR」、クリーニングローラを「CLR」、粘着ローラを「粘着R」と表示している。
・図10の表の「ローラ撓み量」において、バックアップローラと、クリーニングローラ及び粘着ローラとの撓む方向が逆なので、バックアップローラの撓み量には「−」を付した。
・図10の表の「中央部周速」はクリーニングローラ(CLR)で測定した周速(V1)であり、「端部周速」はバックアップローラ(BUR)で測定した周速(V2)である。
・図10の表の「ローラ撓み量」は、ローラ中央部、ローラ両端部にそれぞれレーザ変位計を配置して測定した。
[評価項目]
〈除塵性能の評価方法〉
ウエブの一方面に光源から光を当てると共に、他方面にCCDカメラを配置した透過型の面検装置を使用した。そして、クリーニングローラによる除塵前のウエブ単位m当りの異物個数(10μm以上の異物)をAとし、クリーニングローラによる除塵後のウエブ単位m当りの異物個数(10μm以上の異物)をBとしたときの下記式で示される除塵率で評価した。
除塵率(%)=[1−(B/A)]×100
〈ウエブ裏面の擦り傷の評価方法〉
ウエブの片面に光源から光を当てると共に、光源と同じ片面にCCDカメラを配置した反射型の面検装置を使用した。
そして、クリーニングローラによる除塵前のウエブ単位m当りの傷個数(50μm以上の傷)をCとし、クリーニングローラによる除塵後のウエブ単位面積当りの傷個数(50μm以上の傷)をDとしたときの下記式で示される傷発生個数で評価した。
傷発生個数=D−C(個/m)
〈評価の方法〉
*A…除塵性能を示す除塵率が60%以上、ウエブ裏面の傷発生個数が0.001個/m未満の場合で「非常に良い」を意味する。
*B…除塵性能を示す除塵率が40%以上〜60%未満、ウエブ裏面の傷発生個数が0.001個/m以上〜0.01個/m未満の場合で「良い」を意味する。
*C…除塵性能を示す除塵率が40%未満、ウエブ裏面の傷発生個数が0.01個/m以上の場合で「悪い」を意味する。
[試験結果]
図10の表の試験1〜4の比較から分かるように、バックアップローラ、クリーニングローラ、粘着ローラともアルミ管式のローラを使用し、ニップ圧を2.0N/cmに固定した場合、バックアップローラに対するウエブのラップ角を変えることでバックアップローラの撓み量は変化する。
また、試験5〜8の比較から分かるように、バックアップローラを低撓みのローラに変えることで、試験1〜4に比べて、バックアップローラの撓み量は100μm以下まで減少する。
しかし、試験1〜8は、ニップ圧が2.0N/cmと大きく、クリーニングローラの撓み量が100μmと大きいために、クリーニングローラの周速差率は1〜2%と高い。即ち周速差率が本発明を満足する0.5%以下にならない。この結果、異物除去性能は「C」〜「B」の評価であると共に、ウエブ裏面の擦り傷も全て「C」の評価であり、総合評価も「C」であった。
これに対して、試験9は、試験8のニップ圧を1.0N/cmまで小さくした場合であり、クリーニングローラの撓み量が50μmまで小さくなる。これにより、クリーニングローラの周速差率は0.5%となり、本発明を満足する。この結果、試験9の異物除去性能は「A」の評価であると共に、ウエブ裏面の擦り傷も全て「B」の評価となり、総合評価は「B」であった。
また、試験10、11は、バックアップローラとクリーニングローラの2本のローラを低撓みローラとすると共に、ラップ角を20°に固定して、ニップ圧を2.0N/cmと1.0N/cmの2水準で行った場合である。この結果、バックアップローラ及びクリーニングローラともに撓み量が小さくなり、クリーニングローラの周速差率も試験10では0.1%、試験11では0.0%と小さくなった。これにより、試験10は異物除去性能が「A」、ウエブ裏面の擦り傷が「B」で総合評価も「B」となった。更に、試験11は異物除去性能、ウエブ裏面の擦り傷、総合評価ともに「A」の評価であった。
また、試験12、13は、バックアップローラ、クリーニングローラ、粘着ローラの3本のローラを低撓みローラとすると共に、ラップ角を20°に固定して、ニップ圧を2.0N/cmと1.0N/cmの2水準で行った場合である。この結果、バックアップローラ、クリーニングローラ、粘着ローラともに撓み量が小さくなり、クリーニングローラの周速差率も試験12では0.1%、試験13では0.0%と小さくなった。これにより、試験12は異物除去性能が「A」、ウエブ裏面の擦り傷が「B」で総合評価も「B」となった。更に、試験13は異物除去性能、ウエブ裏面の擦り傷、総合評価ともに「B」の評価であった。
また、試験14、15は、バックアップローラ、クリーニングローラ、粘着ローラの3本のローラを低撓みローラとすると共に、ラップ角を20°に固定して、ニップ圧を0.5N/cmと0.3N/cmの2水準で行った場合である。この結果、ニップ圧を0.5N/cmの場合には、バックアップローラ、クリーニングローラ、粘着ローラともに撓み量が小さくなり、クリーニングローラの周速差率も試験14では0.0%となった。これにより、試験14は異物除去性能が「A」、ウエブ裏面の擦り傷が「A」で総合評価も「A」となった。
これに対して、試験15のようにニップ圧を0.3N/cmにした場合には、バックアップローラ、クリーニングローラ、粘着ローラの3本のローラの撓み量は小さくなるものの、バックアップローラの端部周速がクリーニングローラの中央部周速よりも小さくなってしまった。これにより、試験15は異物除去性能が「B」であるものの、ウエブ裏面の擦り傷が「C」となり、総合評価も「C」となった。
これにより、ニップ圧を0.5N/cm以上、1.0N/cm以下に調整することで、
バックアップローラのローラ中央部とローラ端部との周速差が一層小さくなり、異物除去性能を向上できる一方、ウエブ裏面への傷発生をより効果的に防止できることが分かる。
また、評価項目として「発塵」の記載はないが、クリーニングローラの周速差率を0.5%以下にすることで、「発塵」も効果的に抑制できた。
上記実施例の結果から、バックアップローラに巻き掛け支持されるウエブのラップ角度、及びバックアップローラとクリーニングローラとのニップ圧を調整することで、クリーニングローラの周速差率を0.5%以下にすることができる。
また、試験1〜15の結果から、異物除去性能、ウエブ裏面の擦り傷、及び総合評価の全てが「A」の評価となったのは、周速差率が0.0%の場合であり、周速差率0.0%がベストモードと言える。
この場合、バックアップローラ、クリーニングローラ、粘性ローラのうちの少なくともバックアップローラとクリーニングローラに低撓みローラを使用することで、一層良い結果を得ることができる。
しかし、光学フィルムの幅は、大サイズの液晶表示装置への適用や歩留り向上のため拡大化傾向にあるため、使用されるバックアップローラ、クリーニングローラ、粘着ローラのローラ面長も長くなり、撓み易くなる。また、光学フィルムの製造ライン配置からバックアップローラに巻き掛けるラップ角度も大きくならざるをえない場合がある。
したがって、バックアップローラ、クリーニングローラ、及び粘着ローラのうち、少なくともバックアップローラ及びクリーニングローラの軸芯方向の撓み量が50μm以下の低撓みローラを用い、且つラップ角調整手段及びニップ圧調整手段でラップ角やニップ圧を調整することで、クリーニングローラの周速差率を0.5%以下にすることが好ましい。
10…異物除去装置、12…バックアップローラ、14…クリーニングローラ、16…粘着ローラ、18…第1の移動テーブル、20…ローラ支持台、22…軸受、24…基台、26…第1レール、28…リニアガイド、30…第1のシリンダ装置、32…第2の移動テーブル、34…ローラ支持台、36…軸受、38…第2レール、40…リニアガイド、42…第2のシリンダ装置、44…第3の移動テーブル、46…ローラ支持台、48…軸受、50…第3レール、52…リニアガイド、54…第3のシリンダ装置、56A…中央部周速測定手段、56B…端部周速測定手段、58…周速差率調整手段、58A…ラップ角調整手段、58B…ニップ圧調整手段、60…コントローラ、61…ガイドローラ、62…係合ローラ、63…シリンダ装置、64…ロッド

Claims (8)

  1. 搬送されるウエブを巻き掛けて支持すると共に前記ウエブの搬送によって従動回転する金属製又は樹脂製のバックアップローラに、前記ウエブを介して、粘着性ゴムを有するローラ周面を有するクリーニングローラをニップして、前記ウエブの表面に付着している異物を除去する前記クリーニングローラに転写除去するウエブの異物除去方法において、
    前記クリーニングローラのローラ中央部の回転周速をV1(m/min)とし、前記バックアップローラのローラ端部の回転周速をV2(m/min)としたときに、[(V2−V1)/V1]×100で示す周速差率が0.5%以下を満足するように、前記バックアップローラに巻き掛けられる前記ウエブのラップ角度を調整する方法と前記ウエブを前記バックアップローラと前記クリーニングローラとの間にニップするニップ圧を調整する方法の少なくとも1つの方法を行うウエブの異物除去方法。
  2. 前記クリーニングローラに、粘着剤層を有するローラ周面を有する粘着ローラを押圧して前記クリーニングローラに転写された前記異物を前記粘着ローラに転写除去する請求項1に記載のウエブの異物除去方法。
  3. 搬送されるウエブを巻き掛けて支持すると共に前記ウエブの搬送によって従動回転する金属製又は樹脂製のバックアップローラと、
    前記ウエブを前記バックアップローラとの間にニップして前記ウエブの表面に付着している異物を、粘着性ゴムを有するローラ周面に転写除去すると共に前記ウエブの搬送によって従動回転するクリーニングローラと、
    前記クリーニングローラのローラ中央部の回転周速V1を測定する中央部周速測定手段と、
    前記バックアップローラのローラ端部の回転周速V2を測定する端部周速測定手段と、
    前記ローラ中央部と前記ローラ端部との測定値に基づいて、[(V2−V1)/V1]×100で示す周速差率を調整する周速差率調整手段と、を備え
    前記周速差率調整手段は、前記バックアップローラに巻き掛けられる前記ウエブのラップ角度を調整するラップ角調整手段と、前記ウエブを前記バックアップローラと前記クリーニングローラとの間にニップするニップ圧を調整するニップ圧調整手段と、の少なくとも1つであるウエブの異物除去装置。
  4. 前記クリーニングローラに押圧して前記クリーニングローラに転写された前記異物を、粘着剤層を有するローラ周面に転写除去する粘着ローラを備えた請求項3に記載のウエブの異物除去装置。
  5. 前記バックアップローラ及び前記クリーニングローラは軸芯方向の撓み量が50μm以下のローラを用いる請求項3又は4に記載のウエブの異物除去装置。
  6. 前記ラップ角調整手段は、前記ラップ角度を20°以下にする請求項5に記載のウエブの異物除去装置。
  7. 前記ニップ圧調整手段は、前記ニップ圧を0.5N/cm以上、1.0N/cm以下に調整する請求項5又は6に記載のウエブの異物除去装置。
  8. 前記ウエブは、光学フィルムを製造する際のベースフィルム、中間製品フィルム、製品フィルムの何れかである請求項3から7の何れか1に記載のウエブの異物除去装置。
JP2012167476A 2012-07-27 2012-07-27 ウエブの異物除去方法及び異物除去装置 Active JP5710552B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012167476A JP5710552B2 (ja) 2012-07-27 2012-07-27 ウエブの異物除去方法及び異物除去装置
KR1020130087938A KR20140013995A (ko) 2012-07-27 2013-07-25 웹의 이물 제거 방법 및 이물 제거 장치
CN201310316416.XA CN103567164B (zh) 2012-07-27 2013-07-25 薄板条的异物去除方法及异物去除装置
TW102126943A TW201404482A (zh) 2012-07-27 2013-07-26 薄板條的異物去除方法及異物去除裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012167476A JP5710552B2 (ja) 2012-07-27 2012-07-27 ウエブの異物除去方法及び異物除去装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014024034A JP2014024034A (ja) 2014-02-06
JP2014024034A5 JP2014024034A5 (ja) 2014-05-01
JP5710552B2 true JP5710552B2 (ja) 2015-04-30

Family

ID=50040369

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012167476A Active JP5710552B2 (ja) 2012-07-27 2012-07-27 ウエブの異物除去方法及び異物除去装置

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP5710552B2 (ja)
KR (1) KR20140013995A (ja)
CN (1) CN103567164B (ja)
TW (1) TW201404482A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105151423A (zh) * 2015-08-11 2015-12-16 安徽远鸿机械自动化有限公司 一种薄膜包装过程中的粘尘方法
KR102104297B1 (ko) * 2016-11-30 2020-04-24 주식회사 엘지화학 세정 롤이 구비되어 있는 전지셀 제조용 보호 필름의 세정 장치
CN106847083B (zh) * 2017-03-20 2019-08-09 合肥鑫晟光电科技有限公司 异物收集结构、显示装置及其操作方法
CN114405936A (zh) * 2021-12-01 2022-04-29 西安泰金工业电化学技术有限公司 一种用于超薄铜箔表面的除尘装置
JP2024082712A (ja) 2022-12-09 2024-06-20 コニカミノルタ株式会社 フィルムの製造方法、情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラムおよびフィルム

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2928459B2 (ja) * 1994-05-31 1999-08-03 アミテック株式会社 除塵装置
JPH0957218A (ja) * 1995-08-18 1997-03-04 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd プラスチックフィルムの表面清浄装置
JPH0966259A (ja) * 1995-08-31 1997-03-11 Fuji Photo Film Co Ltd 帯状体の乾燥装置
JPH1122720A (ja) * 1997-07-04 1999-01-26 Toray Ind Inc Frp製ロール
JP2000288483A (ja) * 1999-04-05 2000-10-17 Fuji Photo Film Co Ltd 長尺状可撓性シートの除塵方法
JP2003171044A (ja) * 2001-12-04 2003-06-17 Toppan Printing Co Ltd テンション調節装置
JP2004098588A (ja) * 2002-09-12 2004-04-02 Fuji Photo Film Co Ltd 感光材料の処理方法及びマーキング装置
JP2005081297A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Yodogawa Medekku Kk 基板表面清掃装置
JP2006130500A (ja) * 2004-10-08 2006-05-25 Showa Denko Kk スクラブ洗浄方法及びスクラブ洗浄装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN103567164A (zh) 2014-02-12
CN103567164B (zh) 2016-03-02
KR20140013995A (ko) 2014-02-05
JP2014024034A (ja) 2014-02-06
TW201404482A (zh) 2014-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5710552B2 (ja) ウエブの異物除去方法及び異物除去装置
JP5688858B2 (ja) 機能性フィルムの製造方法、及びウエブ搬送装置
JP2012096989A (ja) 柔軟なガラスリボンの誘導方法および装置
JP2010070334A (ja) シート状物の搬送方法および搬送装置、ならびにシート状物の巻き取り体の製造方法
WO2011158584A1 (ja) 薄膜ガラスの搬送装置、及び薄膜ガラスの搬送方法
CN103424934B (zh) 摩擦处理方法及光学薄膜的制造方法
CN103818756B (zh) 接压辊及其制造方法
WO2012114820A1 (ja) フィルムの製造方法、およびフィルムの製造装置
JP4964630B2 (ja) 塗布装置及び塗布方法
US20110062274A1 (en) Peel off device for unwinding a web of material from a roll
TW201702645A (zh) 經刷磨之帶狀基材的製造方法及刷磨裝置
JP2009241019A (ja) 塗布方法
JP2014215494A (ja) ラビング処理方法及び装置
JP5759501B2 (ja) ガイドロール及びウェブ搬送装置
JP2017124342A (ja) ニップ装置及び液膜除去方法
JP4996273B2 (ja) ラビング方法及び装置、それを用いた光学フィルムの製造方法及び装置
JP2009136712A (ja) 塗布方法及び装置
CN223128496U (zh) 涂布设备
JP2001072291A (ja) 搬送ロールおよびそれを用いた長尺物の搬送方法
JP2005271423A (ja) 溶液製膜方法及びポリマーフィルム
JP2000086031A (ja) シート状物の搬送装置およびシート状物の製造方法
JP5324189B2 (ja) 薄葉紙ロールの巻き長さ測定装置
JP2008185981A (ja) ラビング方法及び装置、それを用いた光学フィルムの製造方法及び装置
JP2004352379A (ja) コンバーティング装置
JP5065690B2 (ja) バー塗布方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140314

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140612

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140731

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5710552

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250