JP2002178198A - 液圧プレス機におけるラム振動抑制方法およびその装置 - Google Patents

液圧プレス機におけるラム振動抑制方法およびその装置

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JP2002178198A JP2000377823A JP2000377823A JP2002178198A JP 2002178198 A JP2002178198 A JP 2002178198A JP 2000377823 A JP2000377823 A JP 2000377823A JP 2000377823 A JP2000377823 A JP 2000377823A JP 2002178198 A JP2002178198 A JP 2002178198A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス機による加工時における上型と下型の
接近動作時および退避動作時に発生する振動を抑えて、
滑らかに動作するための液圧プレス機におけるラム振動
抑制方法およびその装置を提供する。 【解決手段】 液圧ポンプ3の回転数を制御してラム移
動用の液圧シリンダ17への作動油の吐出量を調整して
ラム9を上下移動させ、加工に用いる上型Pと下型Dを
接近・退避させる際に、ラム9を急速接近あるいは急速
退避させると液圧シリンダ17の圧力が急激に変化して
ラム9が振動する場合があるが、この様なときに液圧シ
リンダ17の下シリンダ室33と液圧ポンプ3との間に
設けられている振動抑制装置1が液圧シリンダ17の圧
力の急激な変化を吸収してラム9の振動を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液圧シリンダに
より上型と下型を接近・退避させることにより加工を行
う液圧プレス機におけるラム振動抑制方法およびその装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5には、従来より良く知られている、
上型であるパンチPを装着したラム(上部テーブル)1
01を、パンチPに対向する下型であるダイDを装着し
た下部テーブル103対して接近・退避させることによ
り加工を行うタイプのプレス機105の油圧回路107
が示されている。このプレス機105では、例として液
圧シリンダとしてのラムシリンダ109のピストン11
1に連結されたラム101を上下移動させるタイプが示
されている。
【0003】この油圧回路107では、モータ113に
より正逆回転する双方向吐出型ポンプ115が用いられ
ており、この双方向吐出型ポンプ115は配管117を
介してラムシリンダ109の上シリンダ室119に接続
されている。上シリンダ室119は、プレフィル弁12
1が設けられている配管123により直接タンクTに接
続されている。
【0004】また、双方向吐出型ポンプ115は、配管
125およびチェック弁127を介してタンクTに接続
されると共に、配管125の途中から分かれる配管12
9および配管131を介してラムシリンダ109の下シ
リンダ室133に接続されている。なお、配管129と
配管131は、速度切換え弁135あるいはカウンタバ
ランス弁137を介して接続されている。また、配管1
29とプレフィル弁121の間にはパイロット管139
が設けられている。
【0005】なお、この油圧回路107では、ラムシリ
ンダ109の速度は双方向吐出型ポンプ115の回転数
により制御され、ラムシリンダ109の移動方向は双方
向吐出型ポンプ115の回転方向により制御される。
【0006】図6を参照して、ラムシリンダ109によ
りラム101を下降させて下部テーブル103に接近さ
せる接近動作について説明する。まず、速度切換え弁1
35をON(図6中右方向へ移動)し、モータ113に
より双方向吐出型ポンプ115を回転させて、下シリン
ダ室133の作動油を吸引すると共に上シリンダ室11
9に作動油を供給することにより、ラム101等の自重
を利用してピストン111を高速で下降させる。
【0007】このとき、上シリンダ室119は負圧にな
り、且つ上シリンダ室119の受圧面積と下シリンダ室
133の受圧面積の差(すなわちピストンロッド111
Rの断面積に相当)により、下シリンダ室133から吸
引されて上シリンダ室119の作動油の量が不足するの
で、不足分をプレフィル弁121を介して直接タンクT
から吸い込む。
【0008】次に、図7を参照して、加工の際の加圧動
作について説明する。速度切換え弁135をOFF(図
7に示されている状態)し、双方向吐出型ポンプ115
により作動油を上シリンダ室119に供給すると共に下
シリンダ室133の作動油を吸引して、ピストン111
をさらに下降させる。このとき、配管129のパイロッ
ト圧が低下するので、プレフィル弁121は閉じてい
る。
【0009】また、上シリンダ室119の受圧面積と下
シリンダ室133の受圧面積の差により、上シリンダ室
119に供給する作動油の量に対して下シリンダ室13
3から吸引される作動油の量が不足するので、不足分の
作動油はチェック弁127を介してタンクTから吸い上
げられる。
【0010】次に、図8を参照して、加工後のラム10
1の上方への退避動作について説明する。モータ113
により双方向吐出型ポンプ115を逆転させて、下シリ
ンダ室133に作動油を供給すると共に、上シリンダ室
119から作動油を吸引する。このとき、配管129の
パイロット圧が上昇するので、プレフィル弁121が開
き、前述した受圧面積の差により生じる上シリンダ室1
19からの余剰の作動油は、プレフィル弁121を介し
て直接タンクTへ戻される。
【0011】以上説明したような油圧回路107では、
接近動作および退避動作におけるラム移動速度を高速に
して加工時間の短縮を図りたいため、上シリンダ室11
9の受圧面積と、下シリンダ室133の受圧面積の比を
大きくする、すなわち下シリンダ室133の受圧面積を
小さくすることが望まれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、下シリ
ンダ室133の受圧面積を小さくすると、図9に示され
ているように、下シリンダ室133内部の圧力が振動し
て接近動作および退避動作時にラム101の動作が不安
定になり、ついには図10に示されているように振動し
ながら動作するため加工精度の低下を招くという問題が
ある。
【0013】このときの振動の周波数ωは、ω=√(2
/βmV)により表されることがわかっている。こ
こで、Aはシリンダ面積、mは質量、Vは作動油の体
積、βは作動油の圧縮率を示している。この振動周波数
が低くなると、機械が共振し易くなるが、上記式により
振動周波数ωはシリンダ面積Aが小さいときに作動油の
圧縮率βが大きく関係していることがわかる。
【0014】この発明の目的は、以上のような従来の技
術の問題点に着目してなされたものであり、プレス機に
よる加工時における上型と下型の接近動作時および退避
動作時に発生する振動を抑えて、滑らかに動作するため
の液圧プレス機におけるラム振動抑制方法およびその装
置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1による発明の液圧プレス機におけるラム
振動抑制方法は、液圧ポンプの回転数の制御によりラム
移動用の液圧シリンダへの作動液の吐出量を調整してラ
ム移動速度を制御し、ラムの移動により上型と下型を接
近・退避させて加工を行う液圧プレス機におけるラム振
動抑制方法において、前記液圧シリンダの下シリンダ室
と前記液圧ポンプとの間を接続する配管に設けられた振
動抑制装置により、前記ラムの急速接近動作時および急
速退避動作時における前記下シリンダ室の急激な圧力変
化を吸収して、前記ラムの振動を抑制すること、を特徴
とするものである。
【0016】従って、液圧ポンプの回転数を制御してラ
ム移動用の液圧シリンダへの作動油の吐出量を調整して
ラムを上下移動させ、加工に用いる上型と下型を接近・
退避させる際に、ラムを急速接近あるいは急速退避させ
ると液圧シリンダの圧力が急激に変化してラムが振動す
る場合があるが、この様なときに液圧シリンダの下シリ
ンダ室と液圧ポンプとの間に設けられている振動抑制装
置が液圧シリンダの圧力の急激な変化を吸収してラムの
振動を防止する。
【0017】請求項2による発明の液圧プレス機におけ
るラム振動抑制方法は、請求項1記載の液圧プレス機に
おけるラム振動抑制方法において、前記液圧ポンプとし
て、正逆方向に選択的に回転して前記液圧シリンダの移
動方向を変化させることのできる双方向吐出型ポンプを
用いること、を特徴とするものである。
【0018】従って、双方向吐出型ポンプの回転方向を
変えることにより液圧シリンダの移動方向を変えて接近
動作または退避動作を行い、双方向吐出型ポンプの回転
数を制御してラムを急速接近あるいは急速退避する際に
生じる液圧シリンダの圧力の急激な変化を、振動抑制装
置が吸収してラムの振動を防止する。
【0019】請求項3による発明の液圧プレス機におけ
るラム振動抑制方法は、請求項1または2に記載の液圧
プレス機におけるラム振動抑制方法において、前記振動
抑制装置をオリフィスおよび耐圧容器を用いて構成する
こと、を特徴とするものである。
【0020】従って、ラムを急速接近あるいは急速退避
させる際に液圧シリンダに生じる急激な圧力変化を、振
動抑制装置のオリフィスと耐圧容器により吸収して、ラ
ムの振動を防止する。
【0021】請求項4による発明の液圧プレス機におけ
るラム振動抑制装置は、液圧ポンプの回転数の制御によ
りラム移動用の液圧シリンダへの作動液の吐出量を調整
してラム移動速度を制御し、ラムの移動により上型と下
型を接近・退避させて加工を行う液圧プレス機における
ラム振動抑制装置であって、前記液圧シリンダの下シリ
ンダ室と前記液圧ポンプとの間を接続する配管に、前記
ラムの急速接近動作時および急速退避動作時における前
記下シリンダ室の急激な圧力変化を吸収する振動抑制装
置、を備えてなることを特徴とするものである。
【0022】従って、液圧ポンプの回転数を制御してラ
ム移動用の液圧シリンダへの作動油の吐出量を調整して
ラムを上下移動させ、加工に用いる上型と下型を接近・
退避させる際に、ラムを急速接近あるいは急速退避させ
ると液圧シリンダの圧力が急激に変化してラムが振動す
る場合があるが、この様なときに液圧シリンダの下シリ
ンダ室と液圧ポンプとの間に設けられている振動抑制装
置が液圧シリンダの圧力の急激な変化を吸収してラムの
振動を防止する。
【0023】請求項5による発明の液圧プレス機におけ
るラム振動抑制装置は、請求項4記載の液圧プレス機に
おけるラム振動抑制装置において、前記液圧ポンプが、
正逆方向に選択的に回転して前記液圧シリンダの移動方
向を変化させることのできる双方向吐出型ポンプである
こと、を特徴とするものである。
【0024】従って、双方向吐出型ポンプの回転方向を
変えることにより液圧シリンダの移動方向を変えて接近
動作または退避動作を行い、双方向吐出型ポンプの回転
数を制御してラムを急速接近あるいは急速退避する際に
生じる液圧シリンダの圧力の急激な変化を、振動抑制装
置が吸収してラムの振動を防止する。
【0025】請求項6による発明の液圧プレス機におけ
るラム振動抑制装置は、請求項4または5に記載の液圧
プレス機におけるラム振動抑制装置において、前記振動
抑制装置が、オリフィスおよび耐圧容器で構成されてい
ること、を特徴とするものである。
【0026】従って、ラムを急速接近あるいは急速退避
させる際に液圧シリンダに生じる急激な圧力変化を、振
動抑制装置のオリフィスと耐圧容器により吸収して、ラ
ムの振動を防止する。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて詳細に説明する。
【0028】図1には、この発明に係る振動抑制装置1
を用いた、液圧ポンプの一例として例えば双方向吐出型
ポンプ3を用いたプレス機5の油圧回路7が示されてい
る。ここでは、例として上型であるパンチPを装着した
ラム(上部テーブル)9を、パンチPに対向する下型で
あるダイDを装着した下部テーブル11対して接近・退
避させることにより加工を行うタイプのプレス機5が示
されているが、このプレス機5は既に良く知られている
ものなので、詳細な説明は省略する。
【0029】この油圧回路7では、モータ13により正
逆回転する双方向吐出型ポンプ3が用いられており、こ
の双方向吐出型ポンプ3は配管15を介して液圧シリン
ダとしてのラムシリンダ17の上シリンダ室19に接続
されている。上シリンダ室19は、プレフィル弁21が
設けられている配管23によりタンクTに直接接続され
ている。
【0030】また、双方向吐出型ポンプ3は、配管25
およびチェック弁27を介してタンクTに接続されると
共に、配管25の途中から分かれる配管29および配管
31を介してラムシリンダ17の下シリンダ室33に接
続されている。なお、配管29と配管31との間は、速
度切換え弁35またはカウンタバランス弁37を介して
接続されている。また、配管29とプレフィル弁21の
間にはパイロット管39が設けられており、配管29内
の圧力に応じてプレフィル弁21が開閉するようになっ
ている。
【0031】双方向吐出型ポンプ3と下シリンダ室33
の間にある前記配管25には、振動抑制装置1が取り付
けられている。図2を併せて参照するに、この振動抑制
装置1は、オリフィス41と耐圧容器43から構成され
ている。
【0032】図2を参照するに、オリフィス41を通過
する作動油の流量Qは、 Q=CA√(2g(P−P)/ρ)=βV(dP/dt)……(1) で与えられる。ここで、Pは下シリンダ室33の圧
力、Pは耐圧容器43内の圧力、Vは耐圧容器容
積、Qは通過流量、Aは絞りの断面積、Cは縮流係数、
ρは密度、βは圧縮率を示している。
【0033】上記(1)式の中央の式は非線型なのでこ
れを局所線形化すると、 κ−κ=βV(dP/dt)……(2) ここで、κ=∂Q/∂P、κ=∂Q/∂Pであ
る。
【0034】上記(2)式をラプラス変換すると、 κ(s)−κ(s)=βVsP(s) κ(s)=(κ+βVs)P(s) P(s)/P(s)=κ/(κ+βVs)……(3) 上式より、振動抑制装置1はローパスフィルターである
ことがわかる。なお、ローパスフィルタであるがゆえ
に、下シリンダ室33における内部の圧力と、耐圧容器
43における内部の圧力に位相差を生じさせることがで
きる。
【0035】次に、図1に図3および図4を併せて参照
して、動作について説明する。まず、ラムシリンダ17
によりラム9を下降させてパンチPをダイDに接近させ
る接近動作では、速度切換え弁35を図1中右方向へ移
動させてONし、モータ13により双方向吐出型ポンプ
3を回転させて、配管31、29、25を介して下シリ
ンダ室33の作動油を双方向吐出型ポンプ3により、ラ
ム9等の自重を利用してピストン45を高速で下降させ
る。
【0036】このとき、下シリンダ室33の圧力が急激
に減少する(図3中Aの破線で表示)ので、耐圧容器4
3が減少した圧力を補うと共にローパスフィルターの役
目をすることから、図3中Aの実線で示されているよう
に下シリンダ室33内の圧力の変動を抑制して、図4中
Aの破線で示されているようにラム9の振動を防止して
接近動作を滑らかにする。なお、図4中実線はラム指令
速度を示している。
【0037】そして、上シリンダ室19は負圧になるの
で、下シリンダ室33の受圧面積と上シリンダ室19の
受圧面積の差により不足する作動油を、プレフィル弁2
1を介してタンクTから直接吸い込む。
【0038】また、加工後のラム9の上方への退避動作
では、モータ13により双方向吐出型ポンプ3を逆転さ
せて、配管25、29、31を介して下シリンダ室33
に作動油を供給すると共に、配管15を介して上シリン
ダ室19から作動油を双方向吐出型ポンプ3へ吸引す
る。
【0039】このとき、下シリンダ室33の圧力が急激
に上昇する(図3中Bの破線で表示)ので、耐圧容器4
3が上昇した圧力を吸収すると共にローパスフィルター
の役目をすることから、図3中Bの実線で示されている
ように下シリンダ室33内の圧力の変動を抑制して、図
4中Bの破線で示されているようにラムであるラム9の
振動を防止して退避動作を滑らかにする。
【0040】なお、パイロット管39のパイロット圧が
上昇するのでプレフィル弁21が開き、前述した受圧面
積の差により生じる上シリンダ室19からの余剰の作動
油は、プレフィル弁21を介して直接タンクTへ戻され
る。
【0041】以上の結果から、ラムシリンダ17と双方
向吐出型ポンプ3との間に設けた振動抑制装置1がロー
パスフィルターの役目をするので、ラムシリンダ17の
急速下降時あるいは急速上昇時にラムシリンダ17と双
方向吐出型ポンプ3との間の圧力が急激に変化しても、
ラム9の振動を抑制して、滑らかな接近動作あるいは退
避動作を行うことができる。
【0042】また、振動抑制装置1の耐圧容器43内の
圧力は急激な圧力変化には反応しないため、ラム9の応
答時間を落とさず、ラム9を急加速あるいは急減速させ
ることができる。
【0043】なお、前述の実施の形態においては、双方
向吐出型ポンプ3を用いた油圧回路について説明した
が、この他、ポンプの回転数によって作動油の吐出量を
制御してラム9の移動速度を変化させる液圧プレス機で
あれば、双方向吐出型ポンプ3を用いていないものであ
っても同様に適用することができる。
【0044】また、前述の実施の形態においては、ラム
シリンダ17によりラム9としての上部テーブルを上下
移動させるタイプのプレス機5について説明したが、下
部テーブルを上下移動させるタイプのプレス機について
もまったく同様に適用することができる。この場合に
は、前述した実施の形態における接近動作が退避動作
に、前述した退避動作が接近動作に該当する。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よる液圧プレス機におけるラム振動抑制方法では、液圧
ポンプの回転数を制御してラム移動用の液圧シリンダへ
の作動油の吐出量を調整してラムを上下移動させ、加工
に用いる上型と下型を接近・退避させる際に、ラムを急
速接近あるいは急速退避させると液圧シリンダの圧力が
急激に変化してラムが振動する場合があるが、この様な
ときに液圧シリンダの下シリンダ室と液圧ポンプとの間
に設けられている振動抑制装置が液圧シリンダの圧力の
急激な変化を吸収するので、ラムの振動を防止してスム
ーズな移動を行うことができる。これにより、加工精度
の向上を図ることができる。
【0046】請求項2の発明による液圧プレス機におけ
るラム振動抑制方法では、双方向吐出型ポンプの回転方
向を変えることにより液圧シリンダの移動方向を変えて
接近動作または退避動作を行い、双方向吐出型ポンプの
回転数を制御してラムを急速接近あるいは急速退避する
際に生じる液圧シリンダの圧力の急激な変化を振動抑制
装置が吸収するので、ラムの振動を防止してスムーズな
移動を行うことができる。
【0047】請求項3の発明による液圧プレス機におけ
るラム振動抑制方法では、ラムを急速接近あるいは急速
退避させる際に液圧シリンダに生じる急激な圧力変化
を、振動抑制装置のオリフィスと耐圧容器により吸収す
るので、ラムの振動を防止してスムーズな移動を行うこ
とができる。また、耐圧容器内の圧力は急激な圧力変化
に反応しないため、ラムの急速接近あるいは急速退避を
行うことができる。
【0048】請求項4の発明による液圧プレス機におけ
るラム振動抑制装置では、液圧ポンプの回転数を制御し
てラム移動用の液圧シリンダへの作動油の吐出量を調整
してラムを上下移動させ、加工に用いる上型と下型を接
近・退避させる際に、ラムを急速接近あるいは急速退避
させると液圧シリンダの圧力が急激に変化してラムが振
動する場合があるが、この様なときに液圧シリンダの下
シリンダ室と液圧ポンプとの間に設けられている振動抑
制装置が液圧シリンダの圧力の急激な変化を吸収するの
で、ラムの振動を防止してスムーズな移動を行うことが
できる。これにより、加工精度の向上を図ることができ
る。
【0049】請求項5の発明による液圧プレス機におけ
るラム振動抑制装置では、双方向吐出型ポンプの回転方
向を変えることにより液圧シリンダの移動方向を変えて
接近動作または退避動作を行い、双方向吐出型ポンプの
回転数を制御してラムを急速接近あるいは急速退避する
際に生じる液圧シリンダの圧力の急激な変化を振動抑制
装置が吸収するので、ラムの振動を防止してスムーズな
移動を行うことができる。
【0050】請求項6の発明による液圧プレス機におけ
るラム振動抑制装置では、ラムを急速接近あるいは急速
退避させる際に液圧シリンダに生じる急激な圧力変化
を、振動抑制装置のオリフィスと耐圧容器により吸収す
るので、ラムの振動を防止してスムーズな移動を行うこ
とができる。また、耐圧容器内の圧力は急激な圧力変化
に反応しないため、ラムの急速接近あるいは急速退避を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る液圧プレス機におけるラム振動
抑制装置を用いた油圧回路図である。
【図2】この発明に係る液圧プレス機におけるラム振動
抑制装置である。
【図3】ラムの接近動作時および退避動作時における下
シリンダ室内圧力および耐圧容器内圧力の変化を示すグ
ラフである。
【図4】ラムの接近動作時および退避動作時における実
速度および指令速度を示すグラフである。
【図5】従来の液圧プレス機における油圧回路図であ
る。
【図6】ラム接近動作時における作動油の流れを示す油
圧回路図である。
【図7】加工動作時における作動油の流れを示す油圧回
路図である。
【図8】ラム退避動作時における作動油の流れを示す油
圧回路図である。
【図9】ラムの接近動作時および退避動作時における下
シリンダ室内圧力の変化を示すグラフである。
【図10】ラムの接近動作時および退避動作時における
ラム実速度および指令速度を示すグラフである。
【符号の説明】
1 振動抑制装置 3 双方向吐出型ポンプ(液圧ポンプ) 5 プレス機 9 ラム 17 ラムシリンダ(液圧シリンダ) 29 配管 33 下シリンダ室 41 オリフィス 43 耐圧容器 P パンチ(上型) D ダイ(下型)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H025 CA02 CB34 3H089 BB06 BB07 CC01 CC20 DA02 DA14 DB08 DC01 GG02 JJ03 4E088 GA08 4E090 AA01 AB01 BA01 BB06 BB10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧ポンプの回転数の制御によりラム移
    動用の液圧シリンダへの作動液の吐出量を調整してラム
    移動速度を制御し、ラムの移動により上型と下型を接近
    ・退避させて加工を行う液圧プレス機におけるラム振動
    抑制方法において、前記液圧シリンダの下シリンダ室と
    前記液圧ポンプとの間を接続する配管に設けられた振動
    抑制装置により、前記ラムの急速接近動作時および急速
    退避動作時における前記下シリンダ室の急激な圧力変化
    を吸収して、前記ラムの振動を抑制すること、を特徴と
    する液圧プレス機におけるラム振動抑制方法。
  2. 【請求項2】 前記液圧ポンプとして、正逆方向に選択
    的に回転して前記液圧シリンダの移動方向を変化させる
    ことのできる双方向吐出型ポンプを用いること、を特徴
    とする請求項1記載の液圧プレス機におけるラム振動抑
    制方法。
  3. 【請求項3】 前記振動抑制装置をオリフィスおよび耐
    圧容器を用いて構成すること、を特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の液圧プレス機におけるラム振動抑制方
    法。
  4. 【請求項4】 液圧ポンプの回転数の制御によりラム移
    動用の液圧シリンダへの作動液の吐出量を調整してラム
    移動速度を制御し、ラムの移動により上型と下型を接近
    ・退避させて加工を行う液圧プレス機におけるラム振動
    抑制装置であって、前記液圧シリンダの下シリンダ室と
    前記液圧ポンプとの間を接続する配管に、前記ラムの急
    速接近動作時および急速退避動作時における前記下シリ
    ンダ室の急激な圧力変化を吸収する振動抑制装置、を備
    えてなることを特徴とする液圧プレス機におけるラム振
    動抑制装置。
  5. 【請求項5】 前記液圧ポンプが、正逆方向に選択的に
    回転して前記液圧シリンダの移動方向を変化させること
    のできる双方向吐出型ポンプであること、を特徴とする
    請求項4記載の液圧プレス機におけるラム振動抑制装
    置。
  6. 【請求項6】 前記振動抑制装置が、オリフィスおよび
    耐圧容器で構成されていること、を特徴とする請求項4
    または5に記載の液圧プレス機におけるラム振動抑制装
    置。
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