JPH08118096A - プレス機械の駆動装置 - Google Patents

プレス機械の駆動装置

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JPH08118096A
JPH08118096A JP6286081A JP28608194A JPH08118096A JP H08118096 A JPH08118096 A JP H08118096A JP 6286081 A JP6286081 A JP 6286081A JP 28608194 A JP28608194 A JP 28608194A JP H08118096 A JPH08118096 A JP H08118096A
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JP
Japan
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pressure
variable displacement
press machine
displacement pump
servo valve
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Application number
JP6286081A
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English (en)
Inventor
Itaru Fujimura
藤村至
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Aida Engineering Ltd
Original Assignee
Aida Engineering Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/26Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks
    • B30B1/266Drive systems for the cam, eccentric or crank axis
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/16Control arrangements for fluid-driven presses

Abstract

(57)【要約】 【目的】スライドの運動を加工対象に対応させて迅速、
かつ正確に制御し、生産性を低下させることなく加工騒
音を低減し、また油圧脈動の騒音と振動を低減して作業
環境を改善出来るプレス機械の駆動装置を得る。 【構成】コントローラ30で時間に応じたクランク回転
角の目標値を発信し、これに可変容量ポンプ5等の制御
遅れに見合う進角をさせて発信した指令値をレギュレー
タ回路19に入力して、可変容量ポンプ5の流量をフィ
ードフォワード制御し、クランク軸8の回転をほぼ目標
値に近づけるとともに、エンコーダ31から発信するク
ランク回転角をコントローラ30にフィードバックし、
目標値との偏差信号により主サーボ弁25を制御し、偏
差に相当する流量を加えて油圧モータ7を駆動し、クラ
ンク軸8の回転を目標値に一致させることにより、プレ
ス機械の駆動装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スライドの運動を自由
に制御出来るプレス機械の駆動装置に関し、迅速、かつ
正確な制御及び騒音と振動の低減に利用出来る。
【0002】
【従来の技術】従来のプレス機械の駆動装置としては、
図7に示すようなもの(特開平1−309797)があ
った。図7において、可変容量ポンプ5はフライホイー
ル2を介してメインモータ1により駆動され、その吐出
流量は、可変容量ポンプ5のシリンダブロックの斜板角
を外部から電気信号により変え、正逆自由に変化させら
れるようになっている。油圧モータ7の回転によりクラ
ンク軸8が回転し、コンロッド9を介してスライド10
が上下運動するようになっている。
【0003】この可変容量ポンプ5と油圧モータ7は、
配管6と配管11により閉回路として接続され、いわゆ
るハイドロスタティックトランスミッション(HST)
を構成しているため、可変容量ポンプ5の吐出流量を変
えることにより、スライド10の運動を制御することが
出来る。例えば、コントローラ17によりクランク軸8
の回転角に応じて、スライド10を制御出来る。
【0004】また、上述以外にも、従来のプレス機械と
して、図8に示すようなもの(特公平3−73398)
もあった。これも同様に、ハイドロスタティックトラン
スミッション(HST)によりプレス機械のスライドを
駆動するものであるが、上述の従来例の油圧モータの替
わりに油圧複動シリンダを使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする問題】上述の従来のプレス機
械の駆動装置においては、可変容量ポンプ5が吐出流量
を変えるためには、慣性モーメントの大きいシリンダブ
ロックを油圧反力に逆らって動かす必要が有り、指令信
号に対する応答性が1ヘルツ程度と悪いため、以下のよ
うな問題点があった。
【0006】イ)希望するスライド速度に相当する可変
容量ポンプ5の吐出流量を油圧モータ7の容量、クラン
ク軸8、コンロッド9のジオメトリ等から求め、例え
ば、希望するスライド速度が時間的に変化する場合、そ
れに応じて可変容量ポンプ5への指令信号を変化させる
ような制御を行った場合、先に述べたように可変容量ポ
ンプ5の応答性が悪いため、また、作動油に圧縮性が有
り、吐出流量の変化に対して油圧モータ7の応答が遅れ
るため、信号の早い変化に追従することが出来ない。 ロ)また、作動油の温度、圧力の変化によっても、可変
容量ポンプ5や油圧モータ7の特性が変化するため、こ
れも制御誤差の要因になる。 ハ)これらの不具合を軽減するため、フィードバック制
御、すなわち、エンコーダ等のセンサにより実際のスラ
イド10の動きを測定し、それと希望する動きとの誤差
に応じて可変容量ポンプ5への指令信号を変化させるよ
うな制御を行ったとしても、上記可変容量ポンプ5の応
答性が問題となり、フィードバックゲインを上げようと
するとシステム全体が激しく発振してしまう。 ニ)つまり、可変容量ポンプ5の応答性が悪いため、ス
ライド10を思ったように早く正確に動かすことが出来
ない。
【0007】また、上述の結果、プレス機械の実用上の
対応として、以下のような問題点が生じていた。 イ)運転速度により、運動の誤差が大きくなるので、そ
れに合わせてオペレータが微調整をする必要があり、非
常に使い勝手が悪く、従来の機械プレスと感覚上の差が
大きい。 ロ)加工騒音を低減するため、金型が加工対象に衝突す
る直前でスライド10を減速しようとしても、すぐには
減速しないので、かなり先行して減速する必要が有り、
また、加工後の早戻りにおいても、すぐには加速出来な
いので、結果として生産性が上がらない。 ハ)加工対象の形状、大きさ、厚さ、材料に合せてスラ
イド10の速度を加工途中で変える必要がある場合に
も、希望の速度にうまく追従出来ないばかりではなく、
変形抵抗の変化等の外乱により速度が勝手に変化してし
まうため、希望する製品形状、精度が得られず、極端な
場合、割れ、しわ等の加工不良が発生する。 ニ)作動油温度の変化等により発振気味になる場合に
は、成形精度に問題が出るだけでなく、金型、プレス機
械の寿命が低下する。 ホ)スライド10の寸動性が悪く、型トライ等が出来な
い。 ヘ)各時点でスライド10の位置が確実でないため、ハ
ンドリング装置等周辺装置との同期が取りにくい。
【0008】また、このような従来の可変容量ポンプ5
は、多気筒のピストンシリンダからなるレシプロポンプ
であるため、本質的に連続吐出とはならず、図9に一点
鎖線で示したように理論的な流速変動がある。さらに、
各シリンダが下死点を通過した後、高圧側に連通する瞬
間、高圧の吐出ポートから低圧のシリンダに逆流が発生
し、吐出流速が瞬間的に低下するため、結果として、図
9に実線で示したような流速変化が発生する。
【0009】この流速変化は、図10に示すように、吐
出圧力の変動をもたらし、この圧力変動が、各油圧機器
や配管を加振し、さらには、油圧アクチュエータの先に
接続された機械要素のガタやバックラシュも原因とな
り、大きな騒音と振動を発生させている。
【0010】通常、このような脈動は、アキュムレータ
などの緩衝要素により吸収低減されるが、本駆動装置の
ように閉回路を構成する場合には、ポンプとアクチュエ
ータを剛に結合することが目的であり、その間に吸収要
素を挿入することは制御性から見て好ましくない。ま
た、仮に制御性を犠牲にして挿入したとしても、アキュ
ムレータのサイズや封入ガス圧等は固定であるため、様
々に変化する流量、圧力条件全てに合わせたチューニン
グは不可能である。
【0011】本発明の目的は、上述の問題点を解決し、
スライドの運動を加工対象に対応させて迅速、かつ正確
に制御し、生産性を低下させることなく加工騒音を低減
し、また油圧脈動の騒音と振動を低減して作業環境を改
善出来るプレス機械の駆動装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成させる
ために本発明は、モータ駆動の正逆流可能な可変容量ポ
ンプと、プレス機械のクランク軸に連結したアクチュエ
ータ、すなわち油圧モータまたは油圧シリンダと、これ
らと接続して閉回路を構成する2本の配管とを有するプ
レス機械の駆動装置において、2本の配管間に高い応答
性を有する4方流量弁である主サーボ弁を接続するとと
もに、主サーボ弁に油圧源を接続し、可変容量ポンプ
を、クランク回転角の目標値に駆動系の制御遅れを見越
した進角値を加えた指令値でフィードフォワード制御す
るとともに、主サーボ弁をクランク回転角の現在値と目
標値との角度偏差でフィードバック制御する。
【0013】または、主サーボ弁を2本の配管の油圧測
定値を平滑化した目標圧力と油圧の脈動圧力との圧力偏
差でフィードバック制御する。
【0014】
【作用】可変容量ポンプをフィードフォワード制御し
て、クランク回転角をほとんど目標値に近似させる粗調
整を行った上、主サーボ弁をフィードバック制御するの
で、クランク回転角を迅速、かつ正確に目標値に合致さ
せることが出来、従って生産性を低下させることなく加
工騒音を低減させることが出来る。
【0015】または、主サーボ弁を配管内の油圧脈動を
打消す信号でフィードバック制御するので、油圧系の油
圧脈動による騒音と振動も低減させることが出来る。
【0016】
【実施例】本発明の第1実施例の構成を図1に示す。効
率の良い回転数で運転されるメインモータ1の回転エネ
ルギは、フライホイール2に蓄積された上で、可変容量
ポンプ5を駆動する。可変容量ポンプ5は、両傾転型の
斜軸式可変容量ピストンポンプであり、その内部のシリ
ンダブロックを油圧シリンダ18で回転させることによ
り、その容量、すなわち吐出流量を正逆にわたって変化
させることが出来る。
【0017】ポンプ流量をフィードバック制御するレギ
ュレータ回路19は、シリンダブロックの斜板角をポテ
ンショメータ20で検出し、その値と、コントローラ3
0から入力する指令値の差が小さくなるように、油圧シ
リンダ18に油圧を給排するサーボ弁21を制御する。
つまり、レギュレータ回路19に与えた指令値に合せて
可変容量ポンプ5の斜板角が自動的に制御される。
【0018】供給される流量に応じて、その回転方向お
よび速度が変化する斜板式固定容量ピストンモータ式の
油圧モータ7は、プレス本体のクランク軸8を回転さ
せ、コンロッド9を介してスライド10を上下に駆動す
る。
【0019】可変容量ポンプ5と油圧モータ7は、それ
ぞれの吸入ポートと吐出ポートが2本の配管6、11で
互いに接続され、閉回路によるハイドロスタティックト
ランスミッション(HST)を構成しており、このた
め、可変容量ポンプ5の吐出流量を変えることにより、
油圧モータ7、最終的には、スライド10を正逆両方向
に円滑に加速減させることが出来る。
【0020】可変容量ポンプ5と同軸に駆動されるポン
プ14は、リーク等により閉回路中に不足する作動油を
補給するためのチャージポンプであり、その吐出油は、
リリーフ弁22で調圧された後、チェック弁23を通じ
て配管6、あるいは配管11に供給される。この吐出油
は、同時に可変容量ポンプ5の斜板角コントロール用の
サーボ弁21にも供給される。
【0021】シャトル弁12は、閉回路内の作動油の一
部をタンク15に戻し冷却するためのフラッシング弁で
あり、配管6、あるいは配管11のいずれか圧力の低い
ほうの作動油をリリーフ弁24を通して排出するもので
ある。回路内の圧力を許容圧力内に規制するための安全
弁13は、配管6、あるいは配管11内の圧力が設定圧
よりも高くなった場合作動油を反対側の配管にリリーフ
させるものである。以上、ここまでの構成は、従来のプ
レス機械の駆動装置と同一の構成である。
【0022】4ポートの主サーボ弁25の最大流量は、
可変容量ポンプ5、油圧モータ7の最大流量の10分の
1程度であり、応答性は、逆に100倍から1000倍
に達するものである。その2つの制御ポートは、それぞ
れ配管6と配管11に接続されている。
【0023】ポンプ14と同じく、可変容量ポンプ5と
同軸に駆動されるサブポンプ26の吐出油は、リリーフ
弁28で調圧、さらにアキュムレータ29に蓄圧された
後、主サーボ弁25の供給ポートに加えられる。
【0024】スライド10の運動を制御するためのコン
トローラ30は、可変容量ポンプ5の斜板角をフィード
フォワード制御する指令値を発信するとともに、クラン
ク軸8に取り付けたエンコーダ31で間接的にスライド
10の位置を検出し、その位置が目標の値になるよう
に、フィードバック制御により、主サーボ弁25の開度
を調整する。
【0025】コントローラ30の構成を、図2のブロッ
ク図に基づいて説明する。電子カム32は、一定速度で
回る機械カムと同様に、時間に応じて周期的に変化する
クランク軸(8)の回転角の目標値を発生するものであ
る。このカムプロファイルは、あらかじめメモリーに記
憶され、時間の進行に伴い逐次読み出されるようになっ
ている。
【0026】微分器33は、電子カム32からの回転角
目標値信号を微分することにより、目標回転角速度を求
めるものである。
【0027】位相進め回路による進角器34は、可変容
量ポンプ5の応答遅れをあらかじめ補正するため、微分
器33からの目標回転角速度信号を、その変化速度に合
せて自動的に進角させるものである。この信号は、可変
容量ポンプ5の斜板角の指令値としてレギュレータ回路
(19)に送られる。
【0028】一方、電子カム32からの回転角目標値信
号は、油圧モータ7のクランク角速度の積分値としてエ
ンコーダ31から入力される実際のクランク回転角現在
値と比較され、その角度偏差信号が、フィードバック制
御のためのPIDコントローラ35に入力される。PI
Dコントローラ35は、入力信号に比例ゲインKpを乗
じた結果と、入力信号を積分したものに積分ゲインKi
を乗じた結果と、入力信号を微分したものに微分ゲイン
Kdを乗じた結果を足し合わせた後に、その信号を主サ
ーボ弁25に出力する。
【0029】次に、本発明の第1実施例における動作に
ついて説明する。図2において、プレス機械が運転を開
始すると、電子カム32がクランク軸(8)の回転角目
標値を発生し、微分器33および進角器34によりその
動作にほぼ見合った可変容量ポンプ5の斜板角が計算さ
れ、それに応じて可変容量ポンプ5が運転されるので、
油圧モータ7、クランク軸(8)、スライド(10)は
大枠希望する動作に従って運転されるが、可変容量ポン
プ5の応答遅れのため早い変化には追従することが出来
ず、また、作動油温の変化等による各構成機器の特性変
化にも対応することが出来ず、誤差が発生する。
【0030】電子カム32の回転角目標値と実際の回転
角現在値との偏差は、PIDコントローラ35に入力さ
れ、この偏差がなくなるように主サーボ弁25が制御さ
れるが、主サーボ弁25は上述のように応答性が高いた
め、偏差を急速、かつ安定的に除去することが出来る。
すなわち、可変容量ポンプ5を用いたフィードフォワー
ド制御により粗い調整を行い、それで調整しきれない分
を主サーボ弁25を用いたフィードバック制御により微
調整するものである。
【0031】ここで注目すべき点は、可変容量ポンプ5
でほとんどの作動流量を発生しているため、主サーボ弁
25の制御流量は極めて少量で良い事であり、そのた
め、主サーボ弁25としては、小型のもので良く、その
結果、主サーボ弁自体の応答性もより高いものを使用す
ることが出来、またそのコストも低く抑えることが出来
る。
【0032】また、従来から一般的に行われているよう
に、可変容量ポンプ5を用いず、主サーボ弁25のみで
油圧モータ7をサーボ制御した場合には、可変容量ポン
プ5では発生しない主サーボ弁25の絞り部での圧力損
失により大きな動力損失が発生し、運転コストがアップ
するだけでなく、熱の発生が大きな問題となる。
【0033】なお、可変容量ポンプ5をフィードフォワ
ード制御に使うだけでなく、フィードバック制御に使う
ことも考えられるが、その場合には、主サーボ弁25用
のPIDコントローラ35とは別のPIDコントローラ
を用意し、システムが発振しないように、そのゲイン
は、PIDコントローラ35よりも低めに設定しなけれ
ばならない。
【0034】本第1実施例では、油圧モータ7を制御す
る例について説明したが、全く同様の手法を、図8に示
す従来例で述べたような油圧シリンダの制御に適用する
ことも可能である。この場合、本第1実施例において、
スライドの下死点精度が、機械駆動部のジオメトリによ
り自動的に得られるのに対して、油圧シリンダをその中
間位置で精度良く止める必要が有り、本発明の効果はよ
り重要なものとなる。
【0035】さらに、本第1実施例では、位置制御につ
いてのみ述べたが、電子カムで発生する目標値を速度、
加速度、圧力、荷重等に変え、合わせて、フィードバッ
ク用のセンサをタコジェネレータ、加速度センサ、圧力
ピックアップ、荷重センサ等に変えることにより、これ
らの物理量の制御も可能になる。
【0036】なお、本第1実施例では、可変容量ポンプ
と固定容量モータの組み合わせとしたが、これを、固定
容量ポンプと可変容量モータ、あるいは可変容量ポンプ
と可変容量モータとの組み合わせにすることも、もちろ
ん可能である。また、主サーボ弁25の替わりに、電磁
比例弁等のいかなる制御弁もその応答性が、可変容量ポ
ンプ5の応答性を上回っている限り、使用可能である。
【0037】本発明の第2実施例の構成を図3に示す。
図1に示す第1実施例と共通する構成については説明を
省略する。スライド10の運動を制御するためのコント
ローラ30Aは、クランク軸8に取り付けられたエンコ
ーダ31で間接的にクランク軸8の回転角現在値を検出
し、その角度でのスライド10の速度が希望の値になる
ように可変容量ポンプ5の斜板角を調整する。アクティ
ブリプルコントローラ40は、正転側配管6と逆転側配
管11にそれぞれ接続し、圧力ピックアップ41F、4
1Rからの圧力信号に応じて、その圧力脈動が小さくな
るように、主サーボ弁25の開度を制御する。
【0038】アクティブリプルコントローラ40の構成
を、図4のブロック図に基づいて説明する。まず、正転
側制御ブロック40Aを説明すると、ローパスフィルタ
42Fは、入力される圧力ピックアップ41Fからの正
転側測定圧力信号の高周波成分を取り除き出力する。こ
のローパスフィルタ42Fの出力は、正転側圧力のフィ
ードバック制御の目標圧力として使用される。
【0039】その目標圧力信号は、圧力ピックアップ4
1Fからの実際の圧力信号と比較され、その圧力偏差信
号が、フィードバック制御のためのPIDコントローラ
45Fに入力される。PIDコントローラ45Fは、入
力信号に比例ゲインKpを乗じた結果と、入力信号を積
分したものに積分ゲインKiを乗じた結果を加算した信
号を出力する。逆転側制御ブロック40Bも正転側制御
ブロック40Aも全く同一の構成である。
【0040】このように、PIDコントローラ(45
F、45R)は正逆二つあり、そのいずれかの出力を選
択して主サーボ弁25に出力するため、切替スイッチ4
3を設けている。コンパレータ44はこの切換信号を出
すものであり、正転側圧力信号と逆転側圧力信号を比較
し、常に管内圧力が高いほうのコントローラ出力を選択
するようになっている。
【0041】次に、本発明の第2実施例における動作に
ついて説明する。プレス機械が運転を開始すると、図1
0に示したような圧力脈動が励起され、騒音と振動が発
生する。但し、この脈動は、図3に示すシャトル弁12
の働きにより、正転側、逆転側のうち低圧側は、リリー
フ弁24で設定された圧力に保たれるため、その反対側
の高圧側のみに発生し、また、その高圧側、低圧側は、
運転の正転逆転、加速減速に応じて、絶えず切り替わっ
ている。
【0042】アクティブリプルコントローラ40内の切
替ブロックは、この高圧側、低圧側を判定し、常に高圧
側、すなわち脈動が発生している側の圧力がフィードバ
ックコントロールされるよう、二つの制御ブロックを選
択するものである。
【0043】以下に、選択されている高圧側制御ブロッ
クについて説明する。脈動を平滑化するためには、圧力
のフィードバックコントロールにより、脈動を打ち消す
よう作動油を給排すればよいが、その給排の基準となる
目標圧力信号をいかに設定するかが問題となる。高圧側
圧力は、機械の運転状況に応じて上下に変動するため、
それに合わせて、目標圧力信号も上下しなければ、小容
量の主サーボ弁25による脈動打ち消しは不可能であ
る。
【0044】ローパスフィルタ42は、この目標圧力信
号を生成するためのものであり、図5に点線で示したよ
うに、測定圧力信号の高周波成分をカットし、平均的な
平滑化の目標とすべきカーブをフィードバック回路に供
給する。なお、このローパスフィルタ42のカットオフ
周波数は、可変容量ポンプ5による制御性を低下させな
いように(可変容量ポンプ5の制御によって発生する圧
力の変化を打ち消さないように)、可変容量ポンプ5の
周波数応答のカットオフ周波数よりも高く設定される必
要がある。
【0045】また、同時に、このカットオフ周波数は、
脈動低減効果を損なわないよう、少なくとも可変容量ポ
ンプ5の回転数と気筒数に応じて決まる騒音1次周波数
よりも、低く設定される必要がある。
【0046】この定常運転では、ほぼ一定値となる目標
圧力運動に応じてPIDコントローラ45が圧力のフィ
ードバックコントロールを行なうと、図5に示したよう
に、圧力は完全に目標値に一致しないまでも、従来の図
10に比べて、鋭い脈動成分が大きく除去されるため、
それに起因する騒音と振動も大きく低減される。また、
プレス機械の運転速度、圧力状況等が変化してもフィー
ドバックにより、自動的に給排の作動油量が調整され、
常にこの成果が得られることも本発明の利点である。
【0047】アクティブリプルコントローラ40と置き
換え可能なアクティブリプルコントローラ50の構成を
図6に示す。ここでは、正転側測定圧力から逆転側測定
圧力を減じた差圧をPIDコントローラ55でフィード
バックコントロールする。この際の目標差圧信号は、前
述と同様のローパスフィルタ52によって生成してい
る。
【0048】この構成も、図3に示す低圧側の圧力がシ
ャトル弁12とリリーフ弁24によって、ほぼ一定に保
たれると言うことを利用したもので、ここで用いている
差圧信号は、ほぼ高圧側の圧力に比例しているため、前
述と同様の効果を、簡単な構成で、切替無しに実現する
ことが出来る。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、可変容量ポンプをクランク回転角の目標値に
駆動系の制御遅れを見越した進角値を加えた指令値でフ
ィードフォワード制御した上、主サーボ弁をクランク回
転角の現在値と目標値との角度偏差でフィードバック制
御するので、極めて迅速、かつ正確に合致させる制御が
出来、従来不可能であったスライドのモーションコント
ロールによる加工騒音の低減や難加工品の成形が生産性
を低下させることなく出来るようになる。また、運転速
度によらず、オペレータが設定した通りにスライドが運
転するため、操作性が良くなるだけでなく、周辺装置と
の同期運転も容易になると言う効果を得ることが出来
る。
【0050】また、主サーボ弁を配管油圧の目標圧力と
脈動圧力との圧力偏差でフィードバック制御し油圧の脈
動を打ち消すので、油圧脈動による騒音と振動を低減さ
せ、作業環境を改善することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成図
【図2】図1におけるコントローラの構成図
【図3】本発明の第2実施例の構成図
【図4】図3におけるアクティブリプルコントローラ4
0の構成図
【図5】第2実施例の効果説明図
【図6】図4と置き換え可能なアクティブリプルコント
ローラ50の構成図
【図7】第1従来例の説明図
【図8】第2従来例の説明図
【図9】従来例の問題点説明図
【図10】従来例の問題点説明図
【符号の説明】
1はメインモータ、2はフライホイール、5は可変容量
ポンプ、6、11は配管、7は油圧モータ、8はクラン
ク軸、9はコンロッド、10はスライド、12はシャト
ル弁、13は安全弁、14はポンプ、15はタンク、1
8は油圧シリンダ、19はレギュレータ回路、20はポ
テンショメータ、21はサーボ弁、22、24、28は
リリーフ弁、23はチェック弁、25は主サーボ弁、2
6はサブポンプ、29はアキュームレータ、30,30
Aはコントローラ、31はエンコーダ、32は電子カ
ム、33は微分器、34は進角器、35はPIDコント
ローラ、40、50はアクティブリプルコントローラ、
40Aは正転側制御ブロック、40Bは逆転側制御ブロ
ック、41、41F、41Rは圧力ピックアップ、4
2、42F、42R、52はローパスフィルタ、43は
切替スイッチ、44はコンパレータ、45、45F、4
5R、55はPIDコントローラ、である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、モータ駆動の正逆流可能な可
    変容量ポンプと、プレス機械のクランク軸に連結したア
    クチュエータと、前記可変容量ポンプと前記アクチュエ
    ータを接続して閉回路を構成する2本の配管とを有する
    プレス機械の駆動装置において、前記2本の配管間に、
    高い応答性を有する4方流量弁である主サーボ弁の2つ
    の制御ポートを接続するとともに、供給ポートを液圧源
    に、戻りポートをタンクに接続して設け、前記可変容量
    ポンプを、クランク回転角の目標値に駆動系の制御遅れ
    を見越した進角値を加えた指令値でフィードフォワード
    制御し、前記主サーボ弁を、前記クランク回転角の現在
    値と目標値との角度偏差でフィードバック制御すること
    を特徴とするプレス機械の駆動装置。
  2. 【請求項2】少なくとも、モータ駆動の正逆流可能な可
    変容量ポンプと、プレス機械のクランク軸に連結したア
    クチュエータと、前記可変容量ポンプと前記アクチュエ
    ータを接続して閉回路を構成する2本の配管とを有する
    プレス機械の駆動装置において、前記2本の配管間に、
    高い応答性を有する4方流量弁である主サーボ弁の2つ
    の制御ポートを接続するとともに、供給ポートを液圧源
    に、戻りポートをタンクに接続し、さらに前記配管それ
    ぞれに圧力ピックアップを接続して設け、前記主サーボ
    弁を、前記圧力ピックアップの測定圧力の高圧側を選択
    し、測定圧力信号を平滑化した目標圧力信号と測定圧力
    信号との圧力偏差によりフィードバック制御して、前記
    高圧側配管の油圧脈動を打ち消すことを特徴とするプレ
    ス機械の駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載のプレス機械の駆動装置にお
    いて、前記主サーボ弁を、前記2つの圧力ピックアップ
    の測定圧力の差圧信号を平滑化した目標差圧信号と、差
    圧信号との圧力偏差によりフィードバック制御すること
    を特徴とするプレス機械の駆動装置。
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