JP2002178167A - Ti合金とTi−Al系金属間化合物との接合方法及びこの方法により形成したエンジンバルブ - Google Patents

Ti合金とTi−Al系金属間化合物との接合方法及びこの方法により形成したエンジンバルブ

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JP2002178167A
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Masahito Hirose
正仁 廣瀬
Hiroaki Asanuma
宏昭 浅沼
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Fuji Oozx Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Ti合金よりなる材料とTi−Al系金属間
化合物よりなる材料の端面同士を、容易かつ強固に接合
する。 【解決手段】 Ti合金よりなる材料6の端面と、Ti
−Al系金属間化合物よりなる材料7の端面とを接合す
る接合方法であって、前記Ti合金側の材料6における
少なくとも接合部の端部の直径を、Ti−Al系金属間
化合物よりなる材料7の接合端部の直径よりも大とし
て、それらの端面同士を摩擦溶接により接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Ti合金とTi−
Al系金属間化合物との接合方法及びその方法により形
成されたエンジンバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】Ti合金製のエンジンバルブは、通常の
耐熱鋼に比して比重が小さく、慣性質量が低減するた
め、出力や燃費等、エンジン性能を向上させうる利点が
ある。
【0003】しかし、通常のTi合金の耐熱温度は、5
00℃前後が限界であり、最近の筒内直接噴射式やリー
ンバーン式のエンジン等、燃焼温度が高温となるエンジ
ンの排気バルブとしては、高温強度の点において使用す
るのが難しいとされている。
【0004】この問題に対処したTi合金製バルブとし
ては、例えば特開昭62−197610号公報に開示さ
れているように、耐熱性の要求される傘部側を、高合金
Ti材(Ti−6Al−2Sn−4Zr−2Mo)によ
り、また熱負荷の小さい軸部側を通常のTi合金(Ti
−6Al−4V)により、それぞれ形成し、それらを溶
接により接合したもの、あるいは、エンジンバルブ全体
を、Ti−Al系の金属間化合物により形成したものな
どがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の前者の
ように、傘部側に耐熱性の高い高合金Ti材を用いたと
しても、傘部の温度が800℃にもなる高速、高負荷エ
ンジンの排気バルブに用いるには、耐久性、信頼性の面
で問題がある。
【0006】一方、上記Ti−Al系金属間化合物によ
り形成したエンジンバルブは、上記Ti合金よりも比重
が小さいため、バルブ全体を軽量化しうる利点があり、
かつ耐熱鋼やNi基耐熱合金(インコネル)等に匹敵す
る高温強度を有しているため、排気バルブとしても十分
に使用に耐えうる。
【0007】しかし、材料の性質上、通常の鍛造による
成形は困難であるため、鋳造により成形しなければなら
ず、1鋳造当たりの成形数量が少ないなど、生産性が悪
く、コスト高になるという問題がある。
【0008】また、エンジンバルブは、長寸の軸部の一
端に傘部を有する形状のものが殆どであるため、上記鋳
造による成形方法では、特に、小型のエンジンバルブほ
ど、内部に巣などの鋳造欠陥が発生し易い。そのため、
成形品の全てをX線等の非破壊検査により検品する必要
があり、これもコスト高の要因となっている。
【0009】そこで、本願の発明者らは、高温強度の要
求される傘部側のみを、優れた特性を有する上記Ti−
Al系金属間化合物により鋳造形成して、鋳造欠陥の生
じるのをなくすとともに、軸部を通常のTi合金(Ti
−6Al−4V)により形成し、傘部と軸部とを接合す
ることを試みた。
【0010】しかし、傘部を構成するTi−Al系金属
間化合物と軸部を構成するTi合金とでは、組織及び融
点が異なるため、通常の溶接(ろう付けを含む)等で
は、十分な結合強度が得られず、しかもTiは活性を有
し、高温になるほど酸化し易いため、溶接境界に酸化皮
膜が形成されるなどして、その部分より破断する恐れが
あることが分った。
【0011】この問題に対処するため、上記傘部と軸部
とを摩擦溶接により接合することも試みた。しかし、通
常の一般的な摩擦溶接により行うと、Ti−Al系金属
間化合物の高温強度(耐力)が、Ti合金のそれよりも
大きいため、Ti合金側が先に塑性変形してしまい、う
まく接合できないことが判明した。
【0012】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、比較的簡単な手段で、接合強度を大幅に高めうるよ
うにした、Ti合金とTi−Al系金属間化合物との接
合方法、及びこの方法により形成した、軽量で高温強度
に優れるエンジンバルブを提供することを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の接合方法による
と、上記課題は、次のようにして解決される。 (1) Ti合金よりなる材料の端面と、Ti−Al系金
属間化合物よりなる材料の端面とを接合する接合方法で
あって、前記Ti合金側の材料における少なくとも接合
部の端部の直径を、Ti−Al系金属間化合物よりなる
材料の接合端部の直径よりも大として、それらの端面同
士を摩擦溶接により接合する。
【0014】(2) Ti合金よりなる材料の端面と、T
i−Al系金属間化合物よりなる材料の端面とを接合す
る接合方法であって、前記Ti合金よりなる材料の接合
端部と、Ti−Al系金属間化合物よりなる材料の接合
端部とに、Ti−Al系金属間化合物側の温度がTi合
金よりも相対的に高くなる温度差を与えて、それらの端
面同士を摩擦溶接により接合する。
【0015】(3) 上記(2)項において、Ti合金とT
i−Al系金属間化合物との接合端部の直径をほぼ等径
とし、かつそれらの温度差が900〜1100℃となる
ように、Ti−Al系金属間化合物側を加熱する。
【0016】(4) 上記(3)項において、Ti−Al系
金属間化合物の加熱手段に高周波誘導加熱装置を用い
る。
【0017】(5) 上記(1)〜(4)項のいずれかにおい
て、Ti−Al系金属間化合物側の接合端部を、先端に
向かって漸次縮径する形状とする。また、本発明のエン
ジンバルブによると、上記課題は、次のようにして解決
されている。
【0018】(6) Ti合金よりなる軸部と、Ti−
Al系金属間化合物よりなる傘部とを上記(1)〜(5)項
のいずれかの接合方法により接合して一体的に形成す
る。
【0019】(7) 上記(6)項において、傘部に短軸部
を連設し、この短軸部と軸部との接合部を、バルブガイ
ドの下端部内に位置させる。
【0020】(8) 上記(6)または(7)項において、傘
部側の素材を、精密鋳造により形成する。
【0021】(9) 上記(6)〜(8)項のいずれかにお
いて、軸部側の素材を、等軸α組織のα+β型Ti合金
とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を、図面
に基づいて説明する。図1は、本発明の接合方法を適用
して得られた、軸部(1)の一端に傘部(2)を有する排気
側のエンジンバルブ(3)を示している。
【0023】軸部(1)は、長軸部(1a)と、傘部(2)と一
体をなす短軸部(1b)とからなり、それらの端面同士を摩
擦溶接により接合して一体化されている。なお、接合部
(4)は、エンジンに組付けた際、2点鎖線で示すバルブ
ガイド(5)の下端部内に常時位置し、開弁時において接
合部(4)が高温の排気ガスにさらされないようにしてあ
る。
【0024】上記長軸部(1a)は、インゴットをβ変態点
以下の温度で熱間圧延することより形成された等軸α組
織のTi合金、例えばTi−6Al−4V、Ti−6A
l−2Sn−4Zr−6Mo、Ti−6Al−6V−2
Sn等のα+β合金よりなっている。
【0025】また、上記短軸部(1b)と傘部(2)は、Ti
−Al系金属間化合物、例えば66.5Ti−33.5A
l又は64.5Ti−33.5Al−0.5Cr−1.0N
b−0.5Si(数値はいずれも重量%)よりなり、精
密鋳造法により一体成形されている。
【0026】図2〜図4は、本発明のTi合金とTi−
Al系金属間化合物との接合方法、すなわち、上記エン
ジンバルブ(3)における軸部(1)の長軸部(1a)と、短軸
部(1b)との接合方法の第1の実施形態を示している。
【0027】図2は、上記α+β型Ti合金よりなる長
軸部(1a)形成用の棒状素材(6)と、Ti−Al系金属間
化合物よりなる傘部側素材(7)との接合前の状態を示す
もので、軸状素材(6)の接合側の端部には、所要長さの
大径部(6b)が形成されている。
【0028】傘部側素材(7)は、上記短軸部(1b)及び傘
部(2)とほぼ同形をなす短軸部(7a)と傘部(7b)とを有
し、短軸部(7a)の直径が軸状素材(6)の小径部(6a)とほ
ぼ等径をなすように、精密鋳造により一体成形されてい
る。
【0029】傘部側素材(7)の短軸部(7a)と上記大径部
(6b)との直径比は、1:2.0〜2.5としてある。これ
は、Ti−Al系金属間化合物の高温強度がTi合金よ
りも大きく、溶融しにくいため、Ti合金よりなる軸状
素材(6)側に大径部(6b)を設けて質量を大とし、熱容量
を増加させるためである。
【0030】このようにすると、後記傘部側素材(7)と
の摩擦溶接時において、大径部(6b)の溶融開始温度を、
傘部側素材(7)の短軸部(7a)のそれに近づけることがで
き、良好な接合状態となる。すなわち、もし、軸状素材
(6)の接合部の直径を、傘部側素材(7)の短軸部(7a)と
等径とすると、高温強度の小さい軸状素材(6)側が先に
溶融して、塑性変形してしまい。極めて不完全な接合状
態となる。
【0031】上記した図2に示す素材(6)(7)同士を接
合するには、まず、図示しない公知の摩擦溶接機におけ
る回転チャックにより軸状素材(6)の小径部(6a)を把持
するとともに、回転チャックと同軸をなして対向する固
定チャックに、傘部側素材(7)の傘部(7b)を、互いに同
軸上に整合するように把持する。
【0032】ついで、図3に示すように、回転チャック
により把持した軸状素材(6)を高速で回転させつつ、固
定チャックにより把持した傘部側素材(7)を左方に移動
させ、その短軸部(7a)の端面を、軸状素材(6)の大径部
(6b)の端面に適圧で圧接させる。
【0033】この際、接合部が酸化するのを防止するた
めに、アルゴンガス等の不活性ガスを接合部に噴射させ
るのが望ましい。
【0034】すると、互いの接触面が発熱し、高温強度
の小さい大径部(6b)側が先に溶融を開始して塑性変形す
ることにより、短軸部(7a)の先端部が大径部(6b)内に入
り込み、その内部で溶融する。
【0035】この状態で、回転チャックを急制動させ、
軸状素材(6)の回転を急停止させれば、その大径部(6b)
と傘部側素材(7)の短軸部(7b)とが強固に接合される。
【0036】ついで、摩擦溶接機より接合後のワークを
取外し、接合部が冷却するのを待ってから、軸状素材
(6)の大径部(6b)の外周面を、小径部(6b)及び傘部側素
材(7)の短軸部(7a)と等径をなすまで機械加工により切
削すれば、図4に示すように、軸状素材(6)と傘部側素
材(7)の短軸部(7a)との端面同士が強固に接合されたエ
ンジンバルブ、すなわち、図1と同様のエンジンバルブ
(3)が得られる。
【0037】このようにして接合すると、軸状素材(6)
側の接合部近傍が、Ti合金のβ変態点を超える温度ま
で加熱されるため、その部分の組織が、等軸α状から針
状組織に変化し、軸部側の接合部の高温強度を高めるこ
とができる。
【0038】なお、上記接合時においてTi合金とTi
−Al系金属間化合物との溶接開始温度をより近づける
ために、接合前に、大径部(6b)側を冷却するとともに、
短軸部(7a)側を加熱し、双方の部材に温度差を与えるよ
うにしてもよい。
【0039】図5〜図7は、本発明の接合方法の第2の
実施形態を示す。なお、この実施形態において上記第1
の実施形態と異なる点は、傘部側素材(7)における短軸
部(7a)の先端部の形状のみであるため、摩擦溶接の要領
や、その後の機械加工等についての詳細な説明は省略す
る。
【0040】図5に示すように、傘部側素材(7)の短軸
部(7a)の先端部は、先細り球面状の縮径部(7c)としてあ
る。
【0041】このような形状として摩擦溶接すると、短
軸部(7a)の縮径部(7c)と軸状素材(6)の大径部(6b)との
直径比が、上記第1の実施形態におけるよりも大とな
り、質量差も大きくなるため、大径部(6b)と短軸部(7a)
の溶融開始温度とがより近づき、極めて良好な接合状態
となる。
【0042】また、大径部(6b)の直径を、第1の実施形
態のものより小径とすることも可能となるため、接合後
における機械加工時の切削代を小としうる利点もある。
【0043】さらに、図7に示すように、軸状素材(6)
と傘部側素材(7)の短軸部(7a)との接合部の断面積が、
上記第1の実施形態よりも大となるため、接合強度が大
幅に高まる。
【0044】第2の実施形態において、短軸部(7a)の先
端部の形状は、先端に向かって漸次縮径するテーパ状と
してもよい。
【0045】図8及び図9は、本発明の方法の第3の実
施形態を示す。第3の実施形態においては、軸状素材
(6)の大径部(6b)を省略して、傘部側素材(7)の短軸部
(7a)と等径をなす丸棒状とし、かつ加熱装置(8)によ
り、高温強度の大きいTi−Al系金属間化合物側の短
軸部(7a)を加熱しうるようにしてある。
【0046】上記加熱装置(8)は、例えば内周面に加熱
コイル(9)を有する円筒状の高周波誘導加熱装置が好ま
しく、図示しない摩擦溶接機に、短軸部(7a)の先端部が
挿通されてこの部分を加熱しうるように、チャックの軸
線と同軸をなして設けられている。
【0047】加熱装置(8)は、摩擦溶接する前に、溶融
しにくい短軸部(7a)の先端部を予熱し、軸状素材(6)と
の間に予め温度差を設けることにより、互いの溶融開始
温度を近づけるためのものである。このようにすること
により、軸状素材(6)の接合部の直径を、短軸部(7a)と
等径として接合可能となる。
【0048】軸状素材(6)と傘部側素材(7)の短軸部(7
a)とを接合するには、それらの温度差が900〜110
0℃となるように、加熱装置(8)により、短軸部(7a)側
を所定温度に予熱したのち、図9に示すように、高速回
転させた軸状素材(6)の端面に、短軸部(7a)の端面を圧
接させる。これにより、双方の端面は、ほぼ均等に溶融
して強固に接合される。
【0049】接合後において、接合部に発生したばり(1
0)を機械加工により除去すれば、図4に示すのと同様の
エンジンバルブが得られる。
【0050】このように、第3の実施形態の方法によれ
ば、軸状素材(6)側に大径部(6b)を設ける必要はなく、
傘部側素材(7)の短軸部(7a)と等径の丸棒状素材を使用
しうるので、その製造コストが低減するとともに、接合
後において大径部(6b)を切削する工数も省け、かつ材料
の歩留りも向上するので、大幅なコスト低減が可能とな
る。
【0051】なお、第3の実施形態においても、傘部側
素材(7)の短軸部(7a)の先端部の形状を、第2の実施形
態と同様に先細り球面状又はテーパ状としてもよい。
【0052】本願の発明者らは、軸状素材(6)に、上記
Ti−6Al−4Vよりなるα+β型Ti合金を用いる
とともに、傘部側素材(7)を、64.5Ti−33.5A
l−0.5Cr−1.0Nb−0.5Siよりなる組成の
Ti−Al系金属間化合物を用いて精密鋳造し、それら
を、上記図2〜図4に示す第1の実施形態の要領で接合
した。
【0053】また、短軸部(7a)と拡径部(6b)との直径比
を1:2.2とし、かつ大径部(6b)を、ドライアイスに
より約−80℃に冷却するとともに、短軸部(7a)の先端
部を約80℃に加熱し、両者の接合部に約160℃の温
度差を与えた。
【0054】図10は、上記により接合されたエンジン
バルブの引張り強度の試験結果を、他の素材よりなるエ
ンジンバルブと比較して示す。
【0055】図10から明らかなように、本発明のエン
ジンバルブの高温強度は、耐熱鋼及びTi合金材のもの
が温度にほぼ比例して低下するのに対し、室温から高温
まで、Ti−Al系金属間化合物とほぼ同様に概ね一定
の強度を維持しており、その数値は、高温強度の要求さ
れる排気バルブとして使用しても十分に耐えうる値とな
っている。
【0056】一方、上記により接合されたエンジンバル
ブの軽量化率は、耐熱鋼に対しては約40%、Ti合金
に対しては、約11%であった。
【0057】なお、上述した第2及び第3の実施形態に
より接合されたエンジンバルブについても、上記とほぼ
同様の結果が得られることを確認している。
【0058】本発明の接合方法は、上記エンジンバルブ
とは限らず、例えば、ターボチャージャのタービンシャ
フト等の接合、あるいは加熱炉や熱処理炉等の部品の接
合にも適用することができる。
【0059】
【発明の効果】請求項1及び2記載の発明によれば、T
i合金側の溶融開始温度をTi−Al系金属間化合物の
それに近づけて接合しうるため、高温強度の大きく異な
るTi合金とTi−Al系金属間化合物との材料同士
を、容易に、かつ強固に接合することができる。
【0060】請求項3記載の発明によれば、Ti合金側
を大径としなくても強固に接合しうるので、接合後にお
いて機械加工等が容易となるとともに、材料の歩留りも
向上し、コスト低減が図れる。
【0061】請求項4記載の発明によれば、加熱効率が
よく、接合部を短時間で加熱しうるので、サイクルタイ
ムが向上し、生産性が高まる。
【0062】請求項5記載の発明によれば、Ti合金材
との接合部の断面積が増大するので、大きな接合強度が
得られる。
【0063】請求項6記載の発明によれば、傘部の高温
強度の高いエンジンバルブが得られるので、排気温度の
高い排気バルブに使用しても、耐久性や信頼性が低下す
ることはない。また、耐熱鋼やTi合金製のエンジンバ
ルブよりも軽量化が図れるので、慣性質量が低減し、エ
ンジン性能を向上させうる。
【0064】請求項7記載の発明によれば、接合部が排
気ガスに直接さらされなくなるので、その部分の熱負荷
が軽減され、耐久性、信頼性がより高まる。
【0065】請求項8記載の発明によれば、傘部側の仕
上機械加工等が不要もしくは簡単となるので、製造コス
トが低減する。また、鋳造欠陥が生じることないので、
検査に要する工数を削減することができる。
【0066】請求項9記載の発明によれば、安価で、か
つ低温特性は耐熱鋼と同等であるため、軸部の強度を高
めうる。また、軸部の接合部が、摩擦溶接時の入熱によ
りβ変態を起こし、針状組織化するので、高温強度も高
まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を適用して得られたエンジンバル
ブの正面図である。
【図2】本発明の方法の第1の実施形態を適用してエン
ジンバルブを形成する際における接合前の状態の正面図
である。
【図3】同じく、摩擦溶接後の状態を示す一部切欠正面
図である。
【図4】同じく、接合部に機械加工を施してエンジンバ
ルブを形成した状態の一部切欠正面図である。
【図5】本発明の方法の第2の実施形態を適用してエン
ジンバルブを形成する際における接合前の状態の正面図
である。
【図6】同じく、摩耗溶接後の状態を示す一部切欠正面
図である。
【図7】同じく、接合部に機械加工を施してエンジンバ
ルブを形成した状態の一部切欠正面図である。
【図8】本発明の方法の第3の実施形態を適用してエン
ジンバルブを形成する際における接合前の状態の正面図
である。
【図9】同じく、摩耗溶接後の一部切欠正面図である。
【図10】本発明の方法の第1の実施形態により得られ
たエンジンバルブの温度と引張り強度との関係を示す図
である。
【符号の説明】
(1)軸部 (1a)長軸部 (1b)短軸部 (2)傘部 (3)エンジンバルブ (4)接合部 (5)バルブガイド (6)軸状素材 (6a)小径部 (6b)大径部 (7)傘部側素材 (7a)短軸部 (7b)傘部 (8)加熱装置 (9)加熱コイル (10)ばり

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ti合金よりなる材料の端面と、Ti−
    Al系金属間化合物よりなる材料の端面とを接合する接
    合方法であって、 前記Ti合金側の材料における少なくとも接合部の端部
    の直径を、Ti−Al系金属間化合物よりなる材料の接
    合端部の直径よりも大として、それらの端面同士を摩擦
    溶接により接合することを特徴とするTi合金とTi−
    Al系金属間化合物との接合方法。
  2. 【請求項2】 Ti合金よりなる材料の端面と、Ti−
    Al系金属間化合物よりなる材料の端面とを接合する接
    合方法であって、 前記Ti合金よりなる材料の接合端部と、Ti−Al系
    金属間化合物よりなる材料の接合端部とに、Ti−Al
    系金属間化合物側の温度がTi合金よりも相対的に高く
    なる温度差を与えて、それらの端面同士を摩擦溶接によ
    り接合することを特徴とするTi合金とTi−Al系金
    属間化合物との接合方法。
  3. 【請求項3】 Ti合金とTi−Al系金属間化合物と
    の接合端部の直径をほぼ等径とし、かつそれらの温度差
    が900〜1100℃となるように、Ti−Al系金属
    間化合物側を加熱することを特徴とする請求項2記載の
    Ti合金とTi−Al系金属間化合物との接合方法。
  4. 【請求項4】 Ti−Al系金属間化合物の加熱手段に
    高周波誘導加熱装置を用いた請求項3記載のTi合金と
    Ti−Al系金属間化合物との接合方法。
  5. 【請求項5】 Ti−Al系金属間化合物側の接合端部
    を、先端に向かって漸次縮径する形状とした請求項1〜
    4のいずれかに記載のTi合金とTi−Al系金属間化
    合物との接合方法。
  6. 【請求項6】 Ti合金よりなる軸部と、Ti−Al系
    金属間化合物よりなる傘部とを、請求項1〜5のいずれ
    かに記載の接合方法により接合して一体的に形成したこ
    とを特徴とするエンジンバルブ。
  7. 【請求項7】 傘部に短軸部を連設し、この短軸部と軸
    部との接合部を、バルブガイドの下端部内に位置させて
    なる請求項6記載のエンジンバルブ。
  8. 【請求項8】 傘部側の素材を、精密鋳造により形成し
    た請求項6または7記載のエンジンバルブ。
  9. 【請求項9】 軸部側の素材を、等軸α組織のα+β型
    Ti合金とした請求項6〜8のいずれかに記載のエンジ
    ンバルブ。
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